JP2003013313A - 保温手袋 - Google Patents
保温手袋Info
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Abstract
生かし、かつ、手や身体に触れたときに冷たく感じるこ
とのない保温手袋を提供する。 【解決手段】放湿放熱コントロール性能を有する布帛層
に水分子吸着発熱性能を有す布帛層が積層された積層布
帛からなる手袋であって、その放湿放熱コントロール性
能を有する布帛層の透湿度が3,000〜12,000
g/m2・24hrの範囲にあり、その水分子吸着発熱性能を有
す布帛層の発熱エネルギー指数が5以上、かつその外側
面の接触温冷感(qmax)が0.1W/cm2以下であるこ
とを特徴とする保温手袋である。
Description
び防寒手袋等に好適に使用される快適な保温性を持つ手
袋に関するものである。
を用い、不動空気層を作ることにより、断熱性を向上さ
せ、保温性の向上が図られていた。また、同様の目的で
表地と裏地の間に中入れ綿を挿入して保温性を向上させ
た保温手袋も知られている。
で提案されているように、吸放湿吸水発熱繊維を用いる
ことにより保温性の向上が図られている。
含気率を上げた素材はカサ高になり、着用時の運動性が
阻害される。
発熱繊維を用いた手袋を提案している特開平8−158
124号公報では、保温品手袋は単に吸放湿吸水発熱繊
維を使用した手袋の開示があるのみである。また、ここ
で用いられる吸放湿吸水発熱繊維は、吸湿性が高いため
に、手や身体に触れたときに冷たく感じるとともに、吸
放湿吸水発熱繊維からなる手袋では、着用時に吸放湿吸
水して発熱すると同時に、空気中に水蒸気を放散してい
るため気化熱を奪われる。したがって、吸放湿吸水発熱
繊維を用いた手袋において保温性に寄与するのは、吸放
湿吸水発熱から気化熱を差し引いた熱量のみである。し
たがって、吸放湿吸水発熱が大きいものほど奪われる気
化熱が大きいため、吸放湿吸水発熱をいくら大きくして
も、保温性の向上効果は小さいという問題があった。
熱繊維としてアクリル酸系吸放湿吸水発熱繊維(東洋紡
績株式会社製 開発番号N−38)の記載がある他は、
乾燥剤の微粉末を各種繊維材料に混合したものが挙げら
れているのみである。本発明の目的は、かかる実状に鑑
み、水分子吸着発熱による保温効果を最大限に生かし、
かつ、手や身体に触れたときに冷たく感じることのない
保温手袋を安価で提供することにある。
した結果、水分子吸着発熱性能を有する布帛の上に、気
化熱を制御する放湿放熱コントロール性能を有する布帛
を積層することにより、水分子吸着発熱性能を効率良く
発揮さるのと同時に、肌面に接した場合に冷たく感じる
ことがない手袋が得られることを見出した。
本発明は以下の構成を採用する。 (1)放湿放熱コントロール性能を有する布帛層に水分
子吸着発熱性能を有する布帛層が積層された積層布帛か
らなる手袋であって、該放湿放熱コントロール性能を有
する布帛層の透湿度が3,000〜12,000g/m2
・24hrの範囲にあり、該水分子吸着発熱性能を有す布帛
層の発熱エネルギー指数が5以上あり、かつその外側面
の接触温冷感(qmax)が0.10w/cm2以下であるこ
とを特徴とする保温手袋。 (2)放湿放熱コントロール性能を有する布帛層を表地
とし、水分子吸着発熱性能を有す布帛層を裏地としてな
り、該裏地の外側面の接触温冷感(qmax)が0.10
w/cm2以下であることを特徴とする前記1項記載の保
温手袋。 (3)さらに中地として、発熱エネルギー指数が5以上
の布帛層を用いてなることを特徴とする前記(1)また
は(2)記載の保温手袋。 (4)布帛の片面に合成樹脂から成る皮膜層を積層し
た、放湿放熱コントロール性能を有する布帛を表地に用
いたことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに
記載の保温手袋。 (5)表面を密、裏面を粗にした多重組織織編物からな
ることを特徴とする前記(2)〜(4)のいずれかに記
載の保温手袋。 (6)水分子吸着発熱性能を有する布帛が、繊維表面に
吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微粒子を固着させ
てなる布帛であることを特徴とする前記(1)〜(5)
記載のいずれかに記載の保温手袋。 (7)吸湿性ポリマーが、ビニルスルホン酸を主成分と
したポリマーであることを特徴とした前記(6)記載の
保温手袋。 (8)吸湿性微粒子がシリカ微粒子であることを特徴と
した前記(6)記載の保温手袋。
ントロール性能を有する布帛層に水分子吸着発熱性能を
有する布帛層が積層された積層布帛からなる手袋であっ
て、該放湿放熱コントロール性能を有する布帛層の透湿
度が3,000〜12,000g/m2・24hrの範囲にあ
り、該水分子吸着発熱性能を有す布帛層の発熱エネルギ
ー指数が5以上であり、かつその外側面の接触温冷感
(qmax)が0.10w/cm2以下であることを特徴とす
る保温手袋である。
る布帛層および水分子吸着性能を有する布帛層に有用な
布帛としては、使用目的等に応じて適宜なものを用いる
ことができるが、例えば、ポリエステル繊維やポリアミ
ド繊維の如き合成繊維、アセテート繊維の如き半合成繊
維、綿や麻や羊毛の如き天然繊維を、単独でまたは2種
以上を混合してなる織物や編物、不織布等が挙げられ
る。
とは、気化熱を制御することを目的とする性能である。
一方、水分子吸着発熱性能を有する布帛層においては、
身体から不感蒸泄等により放出された水分を吸着して発
熱するが、同時に布帛から系外に水分を蒸発し、気化熱
を奪うため実際に着用した場合の発熱効果は小さくな
る。この気化熱を制御して、小さくすることによりはじ
めて、着用時に実感できる発熱効果が得られる。
すぎると、放湿性が小さくなり、着用時の蒸れ感が大き
くなり不快なものとなる。気化熱を防ぐと同時に、着用
時の蒸れ感をなくすためには、放湿放熱コントロール性
能を有する布帛層の、透湿度はJIS l-1099(A-1法)の
測定法で3,000〜12,000g/m2・24hrの範囲
にあることが必要である。透湿度がこの範囲より低いと
蒸れ感が大きくなり、また、この範囲より大きいと気化
熱が大きくなり発熱性能が実感できないものとなる。透
湿度は、好ましくは、4,000〜11,000g/m2
・24hrの範囲であり、より好ましくは、6,000〜1
1,000g/m2・24hrの範囲である。
法としては、特に制限はないが、一例として、透湿防水
加工が挙げられる。透湿防水加工とは、湿式凝固法によ
るポリウレタン微多孔膜や、透湿性を有するポリウレタ
ン無孔膜およびポリテトラフロロエチレン微多孔膜をコ
ーティングまたはラミネート手法により基布に積層する
加工のことであり、防水性と透湿性が同時に得られる。
また、織物の密度を増減して透湿性をコントロールする
ことも可能である。また、本発明で用いられる水分子吸
着発熱性能を有する布帛層を構成する繊維は、吸湿性を
有する繊維であり、例えば、繊維便覧-原料編-(発行:
丸善(株))の245ページに記載のように、吸湿性を
有する繊維は、水分子を吸着して発熱することは古くか
ら知られている。本発明で用いられる水分子吸着発熱性
能を有する布帛層は、これらの吸湿性を有する繊維から
なる布帛を使用しても良いが、望ましくは、合成繊維に
吸湿ポリマー等を分散して練り込むことにより、吸湿性
を向上させた繊維、例えば、ナイロンにポリビニルピロ
リドン等の吸湿ポリマーを錬り込み紡糸して得られた吸
湿性向上ナイロン糸等や後加工等により吸湿性のあるポ
リマーおよび/または吸湿性のある微粒子を繊維表面に
バインダーで固着させることにより吸湿性を増加させ水
分子吸着発熱性能を向上した布帛が実用上好ましく用い
られる。
ーを分散して練り込むことにより、吸湿性を向上させた
合成繊維に、後加工等により吸湿性のあるポリマーおよ
び/または吸湿性のある微粒子を繊維表面にバインダー
で固着させることにより水分子吸着発熱性能をさらに増
加させた布帛を使用することが好ましい。
ポリマーおよび/または吸湿性のある微粒子を繊維表面
にバインダーで固着させる方法であれば、通常の染色仕
上加工の中で加工でき、比較的安価に水分子吸着発熱性
能を有する布帛層を得ることができる。
れたときに冷たく感じ保温衣料には適さなくなる。本発
明は、この現象を防ぐために水分子吸着発熱性能を有す
る布帛層の肌と接する面(接触面または外面側の面)の
接触温冷感(qmax)を0.10W/cm2以下にすること
が必要である。
下の布帛は、例えば、接触面、すなわち布帛層の外面側
に凹凸を付け、接触面積を小さくした布帛構造にするこ
とにより得ることができる。また、接触面のみに吸湿性
の低い繊維を用いた2重組織等の多重織編物組織によっ
ても得ることができる。また、起毛加工や多重組織等で
肌との接触面積を小さくすることにより、接触温冷感
(qmax)を0.10W/cm2以下にすることもできる
が、本発明はこれらに限定されず、いかなる方法でも接
触温冷感(qmax)を0.10W/cm2以下にすれば良
い。
08W/cm2以下であり、より好ましくは、0.05W
/cm2以下である。
小さい(凹凸がある)ほど、また素材の吸湿率が小さい
ほど接触温冷感は小さくなる。例えば、ポリエチレンテ
レフターレート繊維100%使いの起毛トリコットの起
毛面の接触温冷感は0.04W/cm2であり、起毛され
ていない面の接触温冷感は0.10W/cm2である。同
じポリエチレンテレフターレート繊維100%使いの起
毛トリコットを後加工で吸湿率3%にすると、起毛面の
接触温冷感は変化せず0.04W/cm2であるのに対
し、起毛のない面は0.12W/cmになる。
ポリエステル100%素材と比較した水分子吸着発熱エネ
ルギーであり、ポリエステル100%素材を1とした場合
の比較値である。具体的な測定法は実施例で詳細に示さ
れるが、アルコール温度計に3gの試料を巻き付け、3
0℃、30%RHの環境で調温、調湿させた後、30℃、
90%RHの環境へ移動させた場合の吸湿時の温度上昇を
経時的に観察し、横軸に時間、縦軸に温度としたグラフ
に30℃から上昇し再び30℃に復元するまでプロット
しその面積を測定する。
を有する布帛層は、上述の発熱エネルギー指数が5以上
であることが好ましい。発熱エネルギー指数が5未満で
は発熱効果を実感することが難しい。発熱エネルギー指
数は、好ましくは8以上であり、さらに好ましくは、1
0以上30以下である。発熱エネルギー指数が大きすぎ
ると汗等で湿潤した場合に暑くなりすぎる傾向を示す。
は、例えば、ナイロンにポリビニルピロリドンを5重量
%練り込むことにより、発熱エネルギー指数が13程度
の糸を得ることができる。また、実施例に示したとお
り、ポリエチレンテレフタレート100%素材に、アク
リルアミドメチルプロパンスルフォン酸とPEG#10
00ジメタクリレートの共重合物を3重量%付着させる
ことにより発熱エネルギー指数が15程度の布帛を得る
ことができる。
膜層を積層した放湿放熱コントロール性能を有する布帛
としては、布帛の片面に、ポリウレタンの湿式凝固法に
よる微多孔膜や親水性ポリウレタンの無孔膜および微多
孔ポリテトラフルオロエチレン膜をコーティング法やラ
ミネート法で布帛に積層した透湿防水加工品等を挙げる
ことができる。
工品を表地とし、中地に発熱エネルギー指数が5以上の
中入れ綿を使用し、さらに裏地にも発熱エネルギー指数
が5以上で、かつ外側面の接触温冷感が0.1W/cm2
以下の布帛を使用することにより好適な透湿防水保温手
袋が得られる。もちろん、上述の構成から中地を省き、
透湿防水加工品を表地とし、裏地に発熱エネルギー指数
が5以上で、かつ外側面の接触温冷感が0.1W/cm2
以下の布帛を使用した薄手な手袋にしても本発明の目的
は達成できる。
とは、例えば、2枚の織物を重ね合わせて1枚の織物と
して織った2重織物が挙げられる。2重織物にはタテ糸
を使って2重にしたもの、ヨコ糸を使って2重にしたも
の、タテ糸とヨコ糸の両方で2重にしたものがあり、本
発明で用いられる2重織物はどの方法でもかまわない
が、表面が密であり裏面が粗であることが必要である。
表面が密、裏が粗とは裏組織に比べ表組織のカバーファ
クターが高いことを意味し、例えば、織物の場合は、次
式で求められるカバーファクターで表裏の差が、150
〜1000程度必要である。 CF=(D11/2×M)+(D21/2×N) CF:カバーファクター D1:タテ糸の繊度(dtex) M :タテ糸の密度(本/in) D2:ヨコ糸の繊度(dtex) N :ヨコ糸の密度(本/in) 表面を密にすることにより透湿度を4,000〜12,
000g/m2・24hrの範囲にし、放湿放熱コントロール
層とすることができる。織物でも編物でも、また2重で
も3重でも、上述の構成を達成できるものであればよ
く、何ら限定はない。
の粗な裏面が水分子吸着発熱性能を有することが重要で
ある。粗な裏面に、水分子吸着発熱性能を付与する方法
としては、裏面に使用する糸に吸湿性の高いある繊維、
例えば、前記したナイロンにポリビニルピロリドンを錬
り込み紡糸して得られた吸湿性向上ナイロン糸等を織り
込んでも良く、また裏面のみキスロール方式や泡加工等
の後加工で吸湿性ポリマーや吸湿性微粒子を固着させて
も良いが、表面の密な面のみに撥水剤をキスロール方式
や泡加工等で固着した片面撥水加工後、パディング法で
水分子吸着発熱性能剤溶液に上述の2重組織織物を浸漬
して加工すると、密な表面には薬剤がほとんど付着せ
ず、粗な裏面のみに薬剤が付着する。この製法であれ
ば、目的とする性能が得られると同時に表面の撥水性効
果も得られる。さらに、裏面を粗にすることにより接触
温冷感(qmax)を0.1W/cm2以下にすることができ
る。
とにより、水分子吸着発熱性能を有する保温手袋を得る
ことができる。
る後加工としては、ビニルスルホン酸と架橋剤をパッデ
ィング等で布帛に付着させた後、熱処理等によりポリマ
ー化して繊維表面に固着する方法がある。ビニルスルホ
ン酸はPHが低く、そのまま用いると綿やナイロン繊維
は脆化するため、予め中和したビニルスルホン酸ナトリ
ウムを用いる。また、ビニルスルホン酸亜鉛を用いると
消臭性能も付与できる。ビニルスルホン酸としては、例
えば、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸が水分
子吸着発熱性能の点で望ましい。また、吸湿率の高いシ
リカ微粒子をバインダーで繊維表面に固着することでも
得られる。
防寒用等に好適に用いられる。
本発明はこれらに限定されるものではない。 (測定方法) (1)透湿度 透湿度の測定は、JIS規格L−1099(A−1)によ
る。
は熱電対の測定部に巻き、摂氏30℃×湿度30%RH
の環境下に12時間以上放置後の温度を測定する。次に
摂氏30℃×湿度90%RHの環境まで湿度を約3%/
分の速度で変化させ、この間1分ごとに4時間後まで温
度を測定する。測定後、上昇温度を積分したものを発熱
エネルギー量として求め、次の式によって表す。発熱エ
ネルギー指数=試料の発熱エネルギー量/ポリエステル
タフタ(JIS染色堅牢度試験用添付布)の発熱エネル
ギー量 (3)接触温冷感(qmax) カトーテック(株)製のサーモラボ2型測定器を用い、
室温20℃、湿度65%RHの部屋で、BT-Boxを30℃に
調節し、十分調湿したサンプルの上にBT-Box(圧力10
g/cm2)を乗せ、10℃の温度差での単位面積当たり
の熱流束を測定する。
メーターで75Wの運動を15分実施した後、手袋をは
ずし、裏返し、裏側面の温度を熱赤外線画像で測定する
とともに着用感覚を確認した。
ントヤーンで構成されたナイロンタフタに、フッ素系撥
水剤にて撥水処理を行なった。すなわち、撥水剤アサヒ
ガードAG710(明成化学(株)製)を3重量%に含
有した水分散液に上記のタフタを浸漬し、絞り率40%
にピックアップし、ヒートセッターにて130℃で30
秒の乾燥熱処理を施した後、170℃で1分間キュアリ
ングした。次に、下記(処方1)に示す組成のでポリウ
レタン溶液を、ナイフオーバーロールコーターを使用し
てクリアランス200μで塗工し、次いで80℃にて熱
風乾燥して、透湿度が4800g/m2・24hrの無孔質膜
透湿性防水加工表地を得た。
x、繊維長64mmである、ポリエチレンテレフタレー
ト100%からなる目付80g/m2のウエッブに下記
組成の(処方2)の処理液をスプレーで付着率100重
量%になるように吹き付けた後、120℃で2分間予備
乾燥した。その後、180℃で1分間熱処理し、繊維表
面にシリカ粒子を固着させた発熱エネルギー指数22の
中入れ綿を得た。
m、平均比表面積が500m2/gの粒子である。
dtex−24Fを使用したサテントリコットのカット起毛
品に対して、下記組成の(処方3)の処理液に浸漬後、
ピックアップ率80%に設定したマングルで絞り、乾燥
機で120℃、2分乾燥させた。
し、湯水洗、乾燥した。次いで、乾燥機で170℃、1
分でセットして発熱エネルギー指数15の裏地を得た。
上記の表地、中入れ綿、裏地を使用して手袋を縫製し評
価した。結果を表1に示す。
ず、実施例1で得られた表地と裏地を使用して手袋を縫
製し評価した。結果を表1に示す。
の表地を使用せず、下記に示す高密度織物を表地として
使用したこと以外は、実施例1と同様に手袋を縫製し評
価した。結果を表1に示す。
フタレート(トータル繊度70dtex、フィラメント数1
44本)と沸水収縮率が17%のポリエチレンテレフタ
レート(トータル繊度55dtex、フィラメント数24
本)とを混繊した糸をタテ糸およびヨコ糸に使用し、タ
テ123本/in、ヨコ70本/inに製織した平織物を、
通常の方法にしたがって、精練、リラックス、乾燥、プ
レセット、染色、乾燥を行なった。ただし、精練、リラ
ックス工程においては、構成マルチフィラメントの収縮
差が十分発現するように、出きる限り低張力で行なっ
た。次に、撥水剤アサヒガードAG710(明成化学
(株)製)を3重量%に含有した水分散液に上記高密度
織物を浸漬し、絞り率40%にピックアップしヒートセ
ッターにて130℃×30秒の乾燥熱処理を施した。そ
の後、180℃の加熱金属ロールが一面に他面にペーパ
ーロールが接触するようにカレンダー処理を施し、高密
度織物を得た。
ポリエチレンテレフタレート仮ヨリ加工糸、ヨコ糸に表
用としてポリエチレンテレフタレート83dtex−72F
と裏用として165dtex−96Fのポリエチレンテレフ
タレート仮ヨリ加工糸を用いウオータージェットルー
ム、2ピックのドビー織機を用い、図1に示したとおり
の、表組織は平、裏組織は1/3ツイルのヨコ2重織物
を、仕上密度でタテ密度170本/in、ヨコ密度(表)
90本/in、(裏)45本/inになるように製織とし、
染色加工した。次いで、キスロール方式にて、撥水剤ア
サヒガードAG710(明成化学(株)製)を3重量%
に含有した水分散液を表組織面に付与し、130℃×3
0秒の乾燥熱処理を施した後、180℃で1分間キュア
リングした。その後、実施例1のトリコット起毛裏地の
加工と同様に処方3の処理液に浸漬後、ピックアップ率
80%に設定したマングルで絞り、乾燥機で120℃、
2分乾燥させた。乾燥後直ちに、105℃の加熱スチー
マーで5分間処理し、湯水洗、乾燥した。次いで、乾燥
機で170℃、1分でセットして表面が密、裏面が粗な
2重組織織物を得た。上記の2重織物を使用して手袋を
縫製し評価した。結果を表1に示す。別に、上記の表面
組織のみの平織物を製織、染色加工および片面撥水加工
して透湿度を確認した結果、11000g/m2・24hrで
あった。
実施例1の中入れ綿の加工に際しシリカ粒子を除いて実
施例1と同様に加工した中入れ綿と、タテ糸・ヨコ糸に
ポリエチレンテレフタレート83dtex−24Fを使用
し、タテ密度110本/in、ヨコ密度80本/inに仕上
げた平織物を裏地として手袋を縫製し評価した。結果を
表1に示す。
を使用しない他は、比較例1と同様に手袋を縫製して評
価した。結果を表1に示す。
の表地を使用せずに、実施例3で得られた表地を使用し
た他は、比較例1と同様に手袋を縫製して評価した。結
果を表1に示す。
いヨコ2重組織織物を用い手袋を縫製し評価した。結果
を表1に示す。
性能を有する布帛層に水分子吸着性能を有する布帛を積
層することにより、また肌との接触面の接触温冷感を低
下させた本発明の手袋により、水分子吸着性能を発揮す
る保温効果の高い、手や身体に触れたときに冷たく感じ
ることのない保温手袋が得られる。
組織織物の組織図を示す。
Claims (8)
- 【請求項1】 放湿放熱コントロール性能を有する布帛
層に水分子吸着発熱性能を有する布帛層が積層された積
層布帛からなる手袋であって、該放湿放熱コントロール
性能を有する布帛層の透湿度が3,000〜12,00
0g/m2・24hrの範囲にあり、該水分子吸着発熱性能を
有す布帛層の発熱エネルギー指数が5以上あり、かつそ
の外側面の接触温冷感(qmax)が0.10W/cm2以下
であることを特徴とする保温手袋。 - 【請求項2】 放湿放熱コントロール性能を有する布帛
層を表地とし、水分子吸着発熱性能を有す布帛層を裏地
としてなり、該裏地の外側面の接触温冷感(qmax)が
0.10W/cm2以下であることを特徴とする請求項1
記載の保温手袋。 - 【請求項3】 さらに中地として、発熱エネルギー指数
が5以上の布帛層を用いてなることを特徴とする請求項
1または2記載の保温手袋。 - 【請求項4】 布帛の片面に合成樹脂からなる皮膜層を
積層した、放湿放熱コントロール性能を有する布帛を表
地に用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載の保温手袋。 - 【請求項5】 表面を密、裏面を粗にした多重組織織編
物からなることを特徴とする請求項2〜4記載のいずれ
かに記載の保温手袋。 - 【請求項6】 水分子吸着発熱性能を有する布帛が、繊
維表面に吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微粒子を
固着させてなる布帛であることを特徴とする請求項1〜
5記載のいずれかに記載の保温手袋。 - 【請求項7】 吸湿性ポリマーが、ビニルスルホン酸を
主成分としたポリマーであることを特徴とする請求項6
記載の保温手袋。 - 【請求項8】 吸湿性微粒子がシリカ微粒子であること
を特徴とする請求項6記載の保温手袋。
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