JPH0418103A - 防寒被服セット - Google Patents

防寒被服セット

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JPH0418103A
JPH0418103A JP2116080A JP11608090A JPH0418103A JP H0418103 A JPH0418103 A JP H0418103A JP 2116080 A JP2116080 A JP 2116080A JP 11608090 A JP11608090 A JP 11608090A JP H0418103 A JPH0418103 A JP H0418103A
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Yoshibumi Wakamatsu
若松 義文
Kyoko Yuki
結城 京子
Atsushi Sakuta
淳 作田
Toshiaki Shudo
首藤 敏明
Nobuo Kobuchi
小渕 信夫
Hiroshi Saiki
才木 浩
Masayuki Imafuku
正幸 今福
Kenichi Yamauchi
健一 山内
Yoshitsugu Sakamoto
坂本 祥貢
Takeshi Ouchi
大内 武
Shunei Takeda
武田 俊英
Shinji Yamaguchi
新司 山口
Kazuto Harada
和人 原田
Kazuyoshi Tsuchida
土田 和義
Masahiro Yamagishi
山岸 正弘
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Japan Steel Works Ltd
Kanebo Ltd
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Japan Steel Works Ltd
Kanebo Ltd
Kuraray Co Ltd
Technical Research and Development Institute of Japan Defence Agency
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は肌着から外衣までの組合せからなる防寒被服セ
ット。
[従来の技術] 防寒のためには、肌着の上にセーター等の下着あるいは
中衣等を看込み、さらにその上に防寒用外衣を着用する
のが通常であるが、この場合、発汗による内部のむれや
濡れによる不快感が問題となり、極寒状態では該濡れに
よる体温の低下が問題になフてくることがある。このよ
うな発汗による衣服内部のむれや濡れの問題を解決する
ため、近年、特に外衣について注目して改良が行なわれ
てきている。一般に、外衣は合成樹脂により防水加工さ
れた布帛あるいはこの布帛を表地とし、これと裏地また
は中綿層と裏地等とを複合した複合布帛(例えばキルテ
イング布)からつ(られているが、これらの防寒外衣の
多くは、内部の汗等の水分を外部へ発散し易いように、
例えば前記防水加工樹脂層を微多孔化してこの層が透湿
性を有するよう工夫されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような透湿性について改善された防
寒衣料であっても、発汗による肌着の濡れ感やべとつき
感、下着、中間衣等の湿潤感あるいは内部のむれ感等の
不快感を伴うことが多く、特に運動時体温が上昇し、発
汗が多くなる場合には、外部に発散されない汗が肌面に
水滴あるいは水腹として存在するようになり、肌着の濡
れの問題がクローズアップされる。さらにこのような状
態で運動を中止して人体の発熱量が低下したとき、前記
濡れや湿潤感が?4i感やそのための悪感に変わること
は通常経験されるところであり、衣服殊に肌着の濡れや
湿潤は体温低下をまねき、場合によっては生命の危険を
もたらすことがある。
本発明は、防寒衣料において、肌着、下着、中衣および
外衣として特定のものを選びかつそれらの組合せること
により汗等の水分を外部への発散をスムーズに行わしめ
、前述した発汗による不快感や悪感をなくし、着心地性
を改善するとともに体温の低下を抑え保温性、防寒性を
十分に発揮させんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、肌着、下着および防寒外衣、あるいは肌着、
下着、中衣および防寒外衣、さらには肌着、下着、中衣
、防寒外衣および擬装外衣の組合せからなり、各々の層
の被服が以下の要件を満足する布帛から構成されたこと
を特徴とする防寒被服セットである。
肌 着:吸水率が5%以下、濡れ蒸 散係数(以下C′値という)が 10000以上、濡れ負荷率 (以下W°値という)が0.6以 下の有毛編地。
下  着二親水性繊雑からなる層を含み、吸湿率が6%
以上、水分蒸散係 数(以下C値という)が 7000以上の編地。
中  衣=C値が6000以上で下着をを構成する編地
のC値の60%以 上であり、表裏布帛と中綿層か ら構成される複合布帛。
防寒外衣:C値が6000以上でかつ下着を構成する編
地のC値の60 %以上であり、通気度が2 cc/cm2・sec以下、耐水度が 500 mmH2O以上である表面が 撥水加工された透湿防水加工布 帛またはこの布帛を少なくとも 表地として構成された複合布 帛。
擬装外衣:可視光線、赤外線および/または紫外線に対
する迷彩もしくは 擬装加工および撥水加工が施さ れたC値6000以上の布帛。
まず、発明の肌着は、有毛編地からなるもので、該編地
としては、例えば紡績糸ような毛羽を有する糸からなる
編地、少なくとも肌面が起毛された編地、少なくとも肌
面にパイルが形成された編地さらには該パイル面が起毛
された編地等が採用される。
該編地の毛羽、パイルまたは起毛層は、肌着着用時の感
触を良くするばかりでなく、この編地は肌面側の毛羽、
パイルまたは起毛層が比較的粗で地部が密となっている
ため、肌面の汗等の水滴を毛細管現象により毛羽、パイ
ルまたは起毛層から速かに地部へ吸い上げ、この地部の
水分を本発明の被服セットを構成する他の層との組合せ
により外方へ移行させるのに適している。特に本発明に
おいては、肌面にパイルまたは起毛層を有するか、さら
にパイル表面を起毛した構造の有毛編地が好適である。
しかしながら、このような編地構造のみでは肌着から次
層の下着への水分の移行がスムーズに行われにくく、肌
面の濡れ状態を改善し、濡れ感、べとつき感をなくする
ことはできない。本発明においては、肌面の発汗による
水滴、水腹を速かに肌着を通して下着側に移行させ、肌
面をできるだけトライの状態に保つために、該肌着を構
成する編地が、吸水率5%以下、C°値10000以上
およびW°値0.6以下であることが必要である。
ここで吸水率とは編地目体の吸水率、C°値は、液体と
しての水を編地を通して反対面に蒸散させるときの蒸散
の程度の大きさおよびW”値は生地の濡れ方を表わすも
ので、それらの測定法は後述する。
該編地の吸水率が5%以上で、W°値が0.6以上の場
合、編地の肌面側の水滴または水腹状の濡れを大きくし
て肌面のドライ感を失わせ、また、C′値が10000
以下では、編地に吸収した汗を外方へ十分に移動させる
ことができず、本発明の被服セットとして、発汗による
水分を順次に外方に移行して放出し、肌面を常にドライ
に近い快適な状態に保持することができず、また濡れに
よる肌着の保温性を著しく低下することがある。
このような肌着用の編地は前述した有毛構造とするとと
もに主として疎水性繊維から構成される。疎水性繊維と
しては、20℃、65%RHにおける公定水分率(JI
S  L−1096)がほぼ5%以下のもので、例えば
、ポリエステル系、ポリアクリロニトリル系、ポリアミ
ド系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ
オレフィン系等の繊維がある。
編地としては、緯編地あるいは経編地のいずれでもよい
が、特に伸縮性が大きく、人体の活動に対して即応性の
あるものとして!i!Jii地が良い。
なお、該編地を構成する疎水性繊維は、肌面の汗等の水
滴をより確実に地部、さらにはその外方へ移行させるた
めに、表面のみを軽度に親木性加工することができる。
このような加工は、例えば、ポリエステル繊維の場合、
アルカリ処理により繊維表面に微小凹凸を形成したり、
ポリアルキレングリコール系等の吸水性加工剤(例えば
、1.C,I製パーマローズ等)を付与することによっ
て行うことができる。ただ、表面の吸水性が過度に大き
くなると、肌面に対する濡れ、べとつき感が増すので、
このような加工後であっても、編地としての吸水率は5
%以下とすることが必要である。このためには、例えば
前記加工剤の繊維に対する付着率は1%以下とすること
が望ましい。
また、該編地は、防寒用としての保温性を有している必
要から見掛はクロー値(、以下1cl。値という)が0
.6以上のものが選ばれる。ここでIclo値とは、布
帛等の保温性を示すもので測定法については後述する。
なお、本発明における肌着は、例えば第1図に示すよう
な上下からなり、一般に防寒用として通した長袖のもの
で、首廻り、袖口、ウェスト部、足首等がゴム編組織あ
るいは絞り紐等により十分にフィツトされる構造のもの
であればよい。
次に、本発明の下着等は、保温性を与えるとともに、肌
着に吸収された水分を直ちに取り込み、−時的に吸湿し
た状態に保持する機能とさらに水分を外衣側に放出させ
る機能を有するものである。このために、該下着を構成
する布帛はその吸湿率が6%以上、C値が7000以上
であり、保温性、伸縮性と水分の蒸散による移行性を考
慮して、バルキーな編地からなる。
ここで吸湿率は、布帛の水蒸気の状態の水分の吸収の程
度を示し、C値は布帛の水蒸気の透過性の程度を示すも
のであって、それらの測定法は後述する通りである。
この布帛の吸湿率が6%以下、C値が7000以下の場
合、肌着からこの下着への水分の移行がスムーズに行わ
れにくく、さらに、この層から外層への水分移行も行な
われにくくなり、水分が繊維に結露し水滴となって衣服
内部の湿潤感を高めて好ましくない。この傾向は過剰の
発汗を生じたとき著しくなる。好ましい吸湿率は6〜1
2%である。なお、該吸湿率が過度に大きくになるとこ
の下着及び肌着の湿潤感が高くなり冷感が増す傾向を示
す。
このような肌着を構成する編地は主として親木性繊維か
ら編成され、特に裏面側(肌着側)に該繊維を配したも
のが有効である。親木性繊維としては、20℃、65%
RHにおける公定水分率(JIS  L−1096)が
5%以上のもので、肌着に用いた1aiaの同水分率よ
り大きく、好ましくは1%以上の差を有するものであっ
て、例えば、羊毛、麻、綿などの天然繊維、ビスコース
レーヨンなどの再生繊維が有効である。このような編地
は、伸縮性により人体の活動を妨げないものであり、か
つ大きな空気層を形成し保温性に寄与するばかりでなく
、肌着に吸収された水分を液状あるいは蒸気として速か
に取り込み、過剰の発汗がある場合には一度この層で保
持しながら、さらに外側に向かって蒸気として移行させ
る作用をする。
さらに本発明の中衣は、所望により主として保温性を補
う目的でセットとして下着と外衣の間に組み込まれるも
のであり、編織物からなる表地、裏地と中綿層からなる
キルテイング地等の複合布帛から構成される。表地、裏
地は保温性、伸縮性および水分の蒸散による移行を考慮
して編地がよい。この層は少なくとも、下着から外衣へ
の水分の移行をスムーズに行うものではなくてはならな
い。このために、中衣を構成する布帛のC値は6000
以上であることが望まれる。好ましい複合布帛としては
、疎水性繊維編織物からなる表、裏地と、疎水性繊維層
/親水性繊雑層/疎水性繊維層の3層ウェブの中綿層と
からなる複合布帛であり、このことにより、ある程度の
水分を一時的に吸湿保持させることができる。
本発明における下着および中衣を構成する布帛は、保温
性の点からIcl。値が0.6以上であるものが良い。
なお、本発明でいう下着および中衣は、第2図および第
3図に示すような上下からなり防寒用として通した長袖
のものとし、首廻り、袖口、ウェスト部、足首を絞り込
むようにしたものが好適であるが、中衣は、作業性の点
などから袖なし等の構造とすることも可能である。
本発明の防寒外衣は、十分な防風性を有するとともに、
透湿性と適度の防−水、撥水性を有する加工布を少なく
とも表地とした布地からなる。このような加工布は、例
えばポリテトラフロロエチレン(PTFE)の微多孔膜
や、ポリウレタンの湿式あるいは乾式凝固微多孔膜、そ
の他延伸法や電子線法で微多孔化したミクロポーラスフ
ィルム等を織物に貼合わせたもの、織物にポリウレタン
溶液を塗布し湿式または乾式凝固し、織物表面または裏
面に微多孔膜を形成したもので、さらに表面にフッ素系
、シリコン系の撥水剤処理をしたものである。なお、表
面の着色、撥水加工等により前記微多孔被膜の微多孔構
造による蒸気透湿性が阻害されることがあるので、好ま
しくは、該微多孔被膜は織物の裏面に貼合わせたものが
好適である。この加工布を少なくとも表地とした複合布
帛とは、該加工布そのもの以外に、裏地と一体化したも
のあるいはざらに画布の間に中綿を入れたものをいう。
前記加工布は、防風性、防水性の面から、通気度が2 
cc/cm2・sec以下、耐水性500 mmH2O
以上のものが良い。さらに、該加工布は、肌面から肌着
、下着あるいはさらに中衣を通して移行してくる水分を
最終的に外気中に放出するために、C宿が6000以上
であることが必要である。加えて、外衣構成布帛の表面
は撥水加工されていることが必要で、この加工がなされ
ていない場合、低温下では、外衣表面に水が付着し、場
合によっては外衣内に侵入して氷結し、該布帛の透湿性
を妨げることになる。
また、該外衣用加工布は、目的により難燃性を有してい
ることが望まれる場合があり、そのために公知の難燃性
繊維を主体として生地を構成したり、表面に公知の難燃
加工が施される。特に難燃性繊維からなる生地を用いる
ことは、難燃樹脂加工による布帛の重量増加、通気性、
透湿性の低下を防ぐことができるので有効である。難燃
性繊維として、例えばスズ酸およびポリ塩化ビニルを混
合したPVA繊維、リン化合物を混入したポリエステル
繊維あるいはアラミド繊維、ボリア+リレートitim
等が使用される。さらに必要によりこの外衣は、可視光
、赤外線、紫外線等に対する各種の迷彩、擬装加工が施
されてもよい、擬装加工としては、淡緑、濃緑、茶、黒
等の色を所望のパターンでプリントする方法があるが、
特に赤外線擬装の場合は例えばクロム系の顔料、スレン
系染料等の中で赤外線反射効果のあるものを使用し、通
常可視光迷彩と併用して加工を行う。また、紫外線擬装
の場合は、例えば、外衣用布帛を綿、PVA繊維等紫外
線反射効果のある1m維からなる布帛をさらに亜塩素酸
に晒したものを用いる等の手段が採用される。
防寒外衣の構造は従来の防寒外衣と同様に作成すればよ
いが、適度の呼吸性を与え、適度の運動時の発汗による
水分あるいは、熱の発散を補助するために、例えば、脇
部に通気孔等を設けたり、開閉自在な開口部を設けても
よい。また、保温性を調節するために、外衣内面にライ
ナーを着脱可能な状態でセットすることもできる。第4
図は防寒外衣の例を示すものである。
尚、外衣は必ずしも一層である必要はなく、例えば、擬
装を目的とした衣服は防寒外衣とは別に準備することが
できる。具体的には、複数の迷彩または擬装が求められ
るとき、前記防寒外衣に可視光線、赤外線擬装加工を行
ない、紫外線擬装加工を施した擬装外衣は別途準備すれ
ばよい。第5図は擬装外衣の例を示す。その場合、その
構成布帛のC値はほぼ同等か外側程大であることが望ま
しい。
さらに、本発明では、前記の下着から外衣までの組合せ
において、各層の被服を構成する布帛または複合布帛の
C値はそれぞれの内側の布帛等のC値に比べて極端に低
くないことが望まれ、外側の被服を構成する布帛のC値
が内側の被服を構成する布帛のC値の60%以上、好ま
しくは80%以上になるように組み合わされるのがよい
。すなわち、外側の被服の布帛のC値が内側被服の布帛
のC値の60%以下の場合、水分の外法への移行、放出
がスムーズに行われにくく、衣服内部の蒸気圧が高くな
り、肌着からの水分の蒸散が悪くなって、場合によって
は中衣、外衣内面に水分が結露することになる。好まし
くは、最終的に少なくとも防寒外衣の布帛のC値が下着
の編地のC値の60%以上、より好適には80%以上と
することが有効である。
なお、本発明の被服セットは、防寒性の点から各層を構
成する布帛の見掛けのIel。値の総和が2以上である
ことが望まれる。この場合、軽労働時で外気温−5℃、
風速1 m1sec程度の環境に対応できるが、例えば
軽作業時で外気温−20℃程度、風速1 m/sec程
度の環境に耐えるものを想定すれば、Iel。値の総和
は3以上、運動を行わないときは5以上が必要となる。
本発明においては、以上のようなものに加えて保温用の
手袋、靴下、面層、足首壱等をセットとして準備するこ
とができる。
[発明の作用コ 以上のように、本発明は、上記のように特定の条件を満
足する肌着−下着一助寒外衣、肌着−下着一中衣一防寒
外衣あるいは肌着−下着一中衣一防寒外衣一擬装外衣の
組合せからなるセットであり、これを着用するとき、発
汗による肌面の水分(水滴または水膜状)は、速かに肌
着構成布帛に吸い上げられ、一部は液体としての水分の
容動作用、多くは水分の肌着からの蒸散作用、さらには
、下着、中衣を構成する布帛の吸湿、蒸散作用および外
衣構成布帛の蒸散作用によってスムーズに外衣より外気
中に放出され、肌着構成布帛、殊にその肌面に水分が液
状でほとんど止まることがない。尚、肌着側より移行し
た水分が、過剰な場合は一時的に該中衣構成布帛中に保
たれるが、比較的速やかに外気中に放出される。したが
って、本発明によれば、衣服内部の湿度を大きい不快感
を与えない範囲に保持し特に肌面をドライに近い状態に
保つことができる。
また、本発明の防寒衣服セットはそれぞれの層が十分な
保温性を有し、しかも防寒外衣は防風性に優れているの
で、十分な防寒性を発揮する。さらに、同外衣が十分な
防水性、撥水性を有し、所望により難燃、迷彩あるいは
擬装加工が付加されることにより、本発明の防寒被服セ
ットは複合的防護効果を有するものとなる。
本発明の被服セットは、通常前述した肌着−下倉一中衣
一防寒外衣あるいは肌着−下着一中衣一防寒外衣一擬装
外衣の組み合せとして準備し、環境あるいは運動状態に
より、中衣、擬装外衣等を適宜除いて着用することがで
きるが、所望により、十分なC値を有するものであれば
、他の被服をセットとして加えることも可能である。
各種の測定: 水分蒸散係数(C値): 第6図に示すシミュレーション装置は、環境ボックス1
内に、熱板2(10cmX10cm) 、その上に載置
される水保護ネット3(0,5mm厚)、断熱性スペー
サー4(厚さ5mm)およびさらにその上のサンプル押
え枠6からなる模擬人体部が形成され、該熱板を一定温
度(または一定消費電力)に保つヒーター7、該ヒータ
ーの発熱量を測定するための電力計8を備え、模擬人体
部に相当する、熱板2とサンプル5との間には湿度セン
サー9を有している。10は熱板温度センサー、11.
12はボックス内の湿度、温度センサーである。
C値の測定に当っては、まず、ボックス内を25±0.
2 ℃、50±2%RH% 風速0.1m/secに保
持し、熱板上に水保護ネット上に注水しく4g/10c
mxlOc加)、スペーサ4上に布帛サンプル5を載置
しこれをサンプル押え枠6で押え、ヒーターにより熱板
の温度を36.0℃に保持する。
この状況で10分経過後の、消費電力W (W)から発
熱量q (kcal/m’ hr)を求め、以下の式か
らC値(g/m2hr)を求める。
C=m−B/(F−f) ただし、m=q10.58 q=86 (Ww−Wd) WW;ウェットでの消費電力(W)・・・注水ありWd
ニドライでの消費電力(W)・・・注水なしm:水の気
化量(g/m2hr) B:大気圧(mmHg) F:水滴界面の飽和蒸気圧(mmHg)(熱板温度での
飽和水蒸気圧とする) f:ボックス内の水蒸気分圧(mmHg)(センサー1
1.12の温度、湿度から求める。) 濡れ蒸散係数(C’値): C値の測定と同様の装置を用い、熱板上に36℃の水滴
を付着(4g / 10cmx 10cm) シた後、
サンプルの布帛(10cmX10cm)を直接載置し、
サンプル押え枠6で押え、C値と同様にm% q、8%
 F、fを求め、次式でC°値(g/m2hr)を求め
る。
C’  =m −B/ (F−f) 濡れ負荷率(W’値): C値の測定と同様の装置を用い、36.0℃熱板上に、
36℃の水滴を付着(4g/10cmX10cm)した
後、サンプルの布帛(10cmx10cm)を直接載置
し、サンプルの定常乾燥(恒率乾燥)に要する平均消費
電力W (W)を求め、一方、サンプルなしで熱板上の
水保護ネット上に注水しく4 g/ 10cmX 10
cm) 、同様にして平均消費電力W o (W)を求
め、以下の式から、W°値を求める。
W’=W/W。
ただしW=Ww−Wd W  o  = W  h  −W  nWW:注水ウ
ェットでの定常乾燥(恒率乾燥)平均消費電力(W) Wd:注水なしトライでの消費電力(W)Wh、サンプ
ルなし注水での平均消費電力(W) Wn:裸熱板での消費電力(胃) 見掛はクロー値(IC10値): 前記と同様の装置を用い、熱板の上にサンプル布帛を載
置し、押え枠で押えて測定したときの熱板の発熱量Q 
(kcal/m2hr)およびサンプルなしの場合の同
Q’  (kcal/m2hr)から、熱抵抗IAおよ
びIllを(1) 、 (1)’式で求め、ΔI(=I
A−IB)から、クロー値の一般式(2)により真のク
ロー値ICを求め、空気層の熱抵抗を0.57として(
3)式より見掛はクロー値工。1゜を求める。
I A= (T s−T a ) /Q  −−−−−
(1)I B = (T s−T a ) /Q’ −
−−−−(1)’IC=ΔI 10.18 −−−−−
−−一−−−−(2)Ie+。= I c  + 0.
57 −−−−−−−−−−−−  (3)[ただし、
Tsは熱板温度36℃ Taはボックス内の環境温度25℃コ 吸水率:JIS  L1018メリヤス生地試験方法に
準じる。
但し、ローラー絞り機に替えて、遠心脱水機1000G
、10分間絞りとする。
吸湿率:JIS  L−1018に準じ、20℃、65
%RHの水分率とする。
通気度:JIS  L−1018のフラジール法による
耐水度:JIS  L−1092防水性試験方法のA法
による。
撥水性:JIS  L−1092のスプレー法による。
[実施例] 実施例および比較例 以下のような布帛により、肌着、下着、中表、防寒外衣
および白色擬装外衣を作成する。
イ、肌着(デザイン 第1図) A:5R1000(高松油脂)を0.5重量%付看した
ポリエステル繊維紡績糸からなるパイル緯編地(パイル
面起毛)。
B:ポリアクリルニトリル繊維30重量%と綿70重量
%との混紡糸からなる緯編地。
口、下着(デザイン 第2図) C:ウール/ポリエステル/クールの3層線編地(ウー
ル70重量%、ポリエステル繊維30%) D:ポリアクリルニトリル!ll維75Ii量%、ナイ
ロン15重量%およびウール10重量%の混紡糸からな
る両両立毛緯編地。
ハ、中衣(デザイン 第3図) E:ポリエステル1iaM経編地を表裏地に用い、ポリ
エステル/ポリノジック/ポリエステルの3層ウェブを
9緯とした複合布帛。
ニ、防寒外衣(デザイン 第4図) F:く表地〉難燃性ビニロン70重量%と綿30重量%
からなる織物(タフ タ)の裏面に、PFTEフィル ム(ボアテックス社)を貼り合 わせ、表面に迷彩色をプリント し、さらにフッ素系樹脂で撥水 加工した透湿防水加工布。
く裏地〉ポリエステル繊維織物(タフ タ)。
G:く表地〉ナイロン織物(タフタ)の表面にポリウレ
タン湿式凝固フィル ム(μm)を貼り合わせた透湿 防水加工布。
く裏地〉ナイロン織物(タフタ)。
ホ、白色擬装外衣(デザイン 第5図)H:ビニロン/
絽混紡糸(50二50)からなり、紫外線偽装加工およ
びフッ素系撥水加工された織物。
前記の各層の衣服を第1表の組合せにより着用試験(1
0名)を行ない、その結果を第2表に示す。
第1表 [発明の効果コ 本発明の防寒被服セットは、十分な防寒性を有すること
はもちろん、発汗による水分の衣服外への放出がスムー
ズで、しかも外衣表面の氷結による水分蒸散低下の問題
もなく、通常の運動時には衣服内部が適度な湿度に保た
れ肌着の濡れ感が少ない。
また過激な運動により発汗が多くなった場合にも、−時
的に衣服内部の湿度は高くなるが、すぐにその過湿状態
は解消され、肌面の濡れ感、べとつぎ感も比較的短時間
で解消される。肌着の濡れや衣服内の湿潤化による体温
の低下も少なく、発汗後の悪感や、体温低下による生命
の危険性もない。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明の各層の例を示すテザイン図、第6
図は、C値、C゛値、W°値、I elo値を測定する
シミュレーション装置の概要を示す断面図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも肌着、下着および防寒外衣の組合せか
    らなり、各々の層の被服が以下の要件を満足する布帛か
    ら構成されたことを特徴とする防寒被服セット。 肌着:吸水率が5%以下、濡れ蒸散係数(C’値)が1
    0000以上、濡れ負荷率(W’値)が0.6以下の有
    毛編地。 下着:親水性繊雑からなる層を含み、 吸湿率が6%以上、水分蒸散係数(C値)が7000以
    上の編地。 防寒外衣:C値が6000以上でかつ下着を構成する編
    地のC値の60%以上であり、通気度が2cc/cm^
    2・sec以下、耐水度が500mmH_2O以上であ
    る表面が撥水加工された透湿防水加工布帛またはこの布
    帛を少なくとも表地として構成された複合布帛。
  2. (2)肌着、下着、中衣および少なくとも一枚の防寒外
    衣の組合せからなり、各々の層の被服が以下の要件を満
    足する布帛から構成されたことを特徴とする防寒被服セ
    ット。 肌着:吸水率が5%以下、濡れ蒸散係数(C’値)が1
    0000以上、濡れ負荷率(W’値)が0.6以下の有
    毛編地。 下着:親水性繊維からなる層を含み、 吸湿率が6%以上、水分蒸散係数(C値)が7000以
    上の編地。 中衣:C値が6000以上でかつ下着を構成する編地の
    C値の60%以上であり、表裏布帛と中綿層から構成さ
    れる複合布帛。 防寒外衣:C値が6000以上でかつ下着および中衣を
    構成する編地および複合布帛のC値の60%以上であり
    、通気度が2cc/cm^2・sec以下、耐水度が5
    00mmH_2O以上である表面が撥水加工された透湿
    防水加工布帛またはこの布帛を少なくとも表地として構
    成された複合布帛。
  3. (3)肌着、下着、中衣、防寒外衣および擬装外衣の組
    合せからなり、各々の層の被服が以下の要件を満足する
    布帛から構成されたことを特徴とする防寒被服セット。 肌着:吸水率が5%以下、濡れ蒸散係数(C’値)が1
    0000以上、濡れ負荷率(W’値)が0.6以下の有
    毛編地。 下着:親水性繊維からなる層を含み、 吸湿率が6%以上、水分蒸散係数(C値)が7000以
    上の編地。 中衣:C値が6000以上でかつ下着を構成する編地の
    C値の60%以上であり、表裏布帛と中綿層から構成さ
    れる複合布帛。 防寒外衣:C値が6000以上でかつ下着および中衣を
    構成する編地および複合布帛のC値の60%以上であり
    、通気度が2cc/cm^2・sec以下、耐水度が5
    00mmH_2O以上である表面が撥水加工された透湿
    防水加工布帛またはこの布帛を少なくとも表地として構
    成された複合布帛。 擬装外衣:可視光線、赤外線および/または紫外線に対
    する迷彩もしくは擬装加工および撥水加工が施されたC
    値6000以上の布帛。
  4. (4)中衣が疎水性繊維編物からなる表裏布帛と疎水性
    繊維層/親水性繊維層/疎水性繊維層の3層ウエブの中
    綿層からなる複合布帛にて形成された請求項2または3
    に記載の防寒被服セット。
  5. (5)少なくとも肌着および中衣の各層を形成する布帛
    または複合布帛の見掛けクロー値(I_c_l_o値)
    が0.6以上で、肌着から外衣までの各層のI_c_l
    _o値の総和が2〜6である請求項1、2、3または4
    に記載の防寒被服セット。
  6. (6)肌着が、肌面にパイル層および/または起毛層を
    有する有毛緯編地から形成された請求項1、2、3、4
    または5に記載の防寒被服セット。
  7. (7)防寒外衣を構成する少なくとも表地側の布帛が難
    燃性を有する請求項1、2、3、4、5または6に記載
    の防寒被服セット。
  8. (8)防寒外衣を構成する表地の布帛が可視光線、赤外
    線および/または紫外線に対する迷彩もしくは擬装加工
    された請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の
    防寒被服セット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007297735A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Sympatex Technologies Gmbh 高められた通気性を備えたアウタウェア
JP2013142213A (ja) * 2012-01-12 2013-07-22 Finetrack:Kk 重ね着用の衣服および重ね着用衣服群
JP2014031598A (ja) * 2012-08-03 2014-02-20 Kuraray Co Ltd 機動性被服
JP2014043664A (ja) * 2012-08-03 2014-03-13 Toyobo Co Ltd 保温透湿性機能衣料

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