JP4767012B2 - 透湿性防水布帛 - Google Patents

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本発明は、透湿性防水布帛に関するものである。さらに詳しく述べるならばドライ感のある透湿性防水布帛に関するものである。
合羽やスキ−ウエア−、ウインドブレ−カ−をはじめ、靴材、ハウスラップ材など湿気を通過させるが、雨などの水の進入を防止する素材として透湿性防水布帛は様々なものに使用されている。
このような透湿性防水布帛として、例えば、繊維布帛の片面に、ポリウレタン重合体の樹脂溶液をコ−テイングし、湿式凝固して得られた微多孔質被膜を有するコ−テイング加工布(特許文献1)や繊維布帛の片面にウレタン樹脂の無孔質膜を貼り合せて得られた透湿性防水布帛(特許文献2)、さらに、延伸膨張させた多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜(以下、PTFE膜という)を繊維布帛の片面に貼り合わせた透湿性防水布帛も知られている。
また、近年、消費者のファッションに対する要望がより厳しくなり、透湿性や防水性といった機能性を付与した透湿性防水布帛に対しても、風合いが柔らかく、軽いものが求められてきており、透湿性防水布帛を用い縫製されたスキ−ウエア−やウインドブレ−カ−、コ−ト、カッパなどで裏地を使用せず、樹脂膜面が直接衣服の内側に使用されるケ−スも増えてきている。
特開昭55−80583 特開平7−9631
しかしながら、従来の透湿性防水布帛は、積層された樹脂層は、透湿性は有しているもの樹脂膜がフラットなため、肌に貼り付き、べとつく感じがするとの問題があった。
したがって、本発明では、樹脂膜が直接、肌に触れた場合においてもドライ感を有する透湿性防水布帛を提供することを課題としている。
本発明者らは、鋭意検討の結果、粒子径が0.5〜100μmの微粒子を用いることにより、課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の透湿性防水布帛は、繊維布帛の少なくとも片面に透湿性防水樹脂膜を有し、該透湿性防水樹脂膜上に粒子径0.5〜100μmの微粒子がバインダ−樹脂により固着されていることを特徴とする。
また、微粒子が、角を有する鱗片状、針状、棒状、不定形状の中の少なくともひとつの形状の微粒子を含むとよい。
また、透湿性防水樹脂膜がウレタン樹脂を主成分とするとよい。
本発明の透湿性防水布帛は、裏地を使用せず、直接、肌に透湿性防水樹脂膜面が触れた場合においても、ドライ感を有しているため、ウインドブレ−カ−、コ−ト、ジャケット、スキ−ウエア−、スノ−ボ−ドウエア−などに用いてもべとつく感じを抑え、消費者の嗜好に合わせた風合を有し軽い衣服を提供できる。
本発明の透湿性防水布帛は、繊維布帛の少なくとも片面に透湿性防水樹脂膜を有し、該透湿性防水樹脂膜上に粒子径0.5〜100μmの微粒子がバインダ−樹脂により固着されていることを特徴している。
本発明に有用な繊維布帛の素材は、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタン、アセテ−ト、レ−ヨン、ポリ乳酸などの化学繊維、綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維やこれらの混繊、混紡、交織品であってもよく、特に限定されるものではない。また、それらは織物、編物、不織布等いかなる形態であってもよい。
また、繊維布帛は、染色、捺染をはじめ、制電加工、撥水加工、吸水加工、抗菌防臭加工、制菌加工、紫外線遮蔽加工などを施してあってもよい。
また、本発明に有用な透湿性防水樹脂膜とは、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEという)、ナイロン樹脂、アクリル樹脂などを用いて得られた透湿性と防水性を合わせ持つ樹脂膜をいう。衣服、運動用衣服などの用途に用いられる場合は、伸縮性や強度の観点よりウレタン樹脂を主成分とするものが好ましく用いられる。
ウレタン樹脂は、エ−テル系、エステル系、エステル−エ−テル系、カ−ボネ−ト系やアミノ酸やシリコ−ンで変性されたものであってもよい。
また、透湿性防水樹脂膜は、多孔質膜、無孔質膜いずれであってもよい。
このような透湿性樹脂膜は、湿式凝固法によって得られる微多孔質膜であっても、PTFEフィルムなどを延伸して得られる微多孔質膜であっても、離型紙上に樹脂液を塗布、乾燥し無孔質膜を製造したものであっても、Tダイなどで押出し形成した無孔質膜であっても、ナイフコ−タ−等を用い直接、樹脂溶液を繊維布帛に付与、乾燥し、得られた無孔質膜であってもよい。
透湿性防水樹脂膜の厚みは、その用いられる樹脂の種類と求められる透湿性、防水性より任意に選択すればよいが、無孔質のウレタン樹脂の場合には、5μm〜100μmが好ましい。5μm未満であると充分な防水性が得られないことがあり、100μmを超えると風合いが硬化したり、充分な透湿性が得られないことがある。また、微多孔質のウレタン樹脂膜の場合には10μm〜500μmが好ましい。10μm未満であると充分な防水性が得られないことがあり、500μmを超えると風合いが硬化したり、充分な透湿性が得られないことがある。
また、本発明でいう透湿性、防水性とは、塩化カルシウム法による透湿度が2000g/m・24hrs以上および/または酢酸カリウム法による透湿度が2000g/m・24hrs以上、防水性は、耐水圧が350mmHO以上のものをいう。
また、透湿性防水樹脂膜とは、透湿性防水樹脂膜を繊維布帛に付与した透湿性防水布帛に対し、塩化カルシウム法による透湿度が2000g/m・24hrs以上および/または酢酸カリウム法による透湿度が2000g/m・24hrs以上であり、かつ、耐水圧が350mmHO以上の防水性を付与できるものをいう。
ここでいう酢酸カリウム法による透湿度とは、JIS L1099−1993B法にて測定した値をいう。また、塩化カルシウム法とは、JIS L1099−1993A−1法にて測定した値をいう。なお、塩化カルシウム法、酢酸カルシウム法ともに、透湿度は、24時間当りの透湿量に換算したものをいう。
また、耐水圧は、JIS L1091−1998耐水度試験(静水圧法)にて測定をおこない耐水圧が2000mmHO以下のものをA法(低水圧法)、2000mmHOを超えるものをB法(高水圧法)に準じた方法で測定した値をいう。なお、A法(低水圧法)と比較しやすいように、B法(高水圧法)においても水柱の高さmmHOに換算し記した。
得られる透湿性防水布帛は、透湿性や防水性は用途により要求されるものに任意に設定すればよいが、塩化カルシウム法による透湿度は、2000g/m・24hrs以上あればよい。より好ましくは5000g/m・24hrs以上、20000g/m・24hrs以下であるとよい。塩化カルシウム法にて透湿度が5000g/m・24hr未満であると用途と衣服とした場合の縫製の方法によってはムレ感がますことがある。また、20000g/m・24hrsを超えた場合には、目的とする防水性が得られないことがある。
また、酢酸カリウム法による透湿度は、2000g/m・24hrs以上あればよい。より好ましくは、10000g/m・24hrs以上であるとよい。
耐水圧は、その用途に応じ任意に設定すればよいが、350mmHO以上あればよい。用途等に応じ、必要であれば2000mmHO以上、さらには20000mmHO以上であってもよい。
レインコ−トのような用途であれば耐水圧は、350mmHO以上であればよい。また、スキ−ウエア−のように濡れた椅子などに腰掛ける用途などの場合は、2000mmHOを下回ると濡れた椅子などに座ると水が染みてくる可能性があるので、2000mmHO以上が好ましく、より好ましくは8000mmHO以上あるとよい。また、特に大きな水圧のかかる用途では20000mmHO以上であってもよい。
本発明では、繊維布帛の少なくとも片面に透湿性防水樹脂膜を有するのであるが、繊維布帛と透湿性防水樹脂膜は、接着剤を介して貼り合わされていてもよいし、繊維布帛の上に直接、積層されていてもよい。
なお、接着剤を用い場合には、ウレタン系、エポキシ系、メラミン系、ナイロン系など、また、一液型、二液型であってもよく公知接着剤を用いることができるが、透湿性防水布帛がウレタン樹脂を主成分とする場合には、ウレタン系の接着剤が好ましく、溶剤を用いない接着剤、湿気硬化型樹脂、特に湿気硬化型ホットメルトタイプのウレタン樹脂が好ましい。
本発明では、透湿性防水樹脂膜上に粒子径が0.5〜100μmの微粒子を有し、該微粒子がバインダ−樹脂により固着されているのである。
微粒子は、角を有する鱗片状、針状、棒状、不定形状の中の少なくともひとつの形状の微粒子を含むとよい。これらの粒子は、微粒子に角があるため、ドライ感が得られやすい。
なお、角(かど)を有するとは、走査型電子顕微鏡を用い1000倍から2000倍程度の倍率にて粒子を観察した際に、滑らかな球状物ではないものをいう。
微粒子は、有機系、無機系いずれのものでもよいが、ドライ感の観点からは無機系が好ましい。具体的には、無機微粒子としてはカ−ボン、酸化チタン、シリカやアルミニウム、銀なども挙げられる。また、有機微粒子としては、アクリル樹脂、シリコ−ン樹脂などの有機微粒子が挙げられる。
また、角が無い球状粒子も含んでいても良いが、球状粒子を含んでいる場合、球状粒子の上の少なくとも一部を上記のごとき角ある粒子が覆っているとよい。
また、本発明の微粒子の粒子径は0.5〜100μm、より好ましくは1μm〜20μmのものがよい。
0.5μm未満では、粒子が小さすぎドライ感が得られないことがあり、100μmを超えると、ざらつき感が強くなりすぎることがある。
なお、本発明では、鱗片状、針状、棒状、不定形状の微粒子を用いているため、粒子径とは、微粒子のもっとも長い箇所の長さをいう。
また、これらの粒子径のものが含まれていれば、他の大きさの微粒子も含んでいてもよい。
微粒子は、用途に応じた目的とするドライ感が得られれば、透湿性防水樹脂膜全面に有していても、また、点状や格子状、菱形、星形、花柄や幾何学柄、文字など任意の形状で付与すれば良い。
微粒子を透湿性防水樹脂膜上に固定するために用いられるバインダ−樹脂は、ウレタン系、エポキシ系、メラミン系、ナイロン系など、また、一液型、二液型であってもよく公知の樹脂を用いることができるが、得られる透湿性防水布帛の透湿性を低下させないために透湿性を有するものが好ましい。
また、風合や透湿性防水樹脂膜との接着の観点からは、バインダ−樹脂としては、透湿性防水樹脂膜に用いられた樹脂を主成分として用いるとよい。
バインダ−樹脂中における微粒子の割合としては、粒子の比重にもよるがバインダ−樹脂の質量に対し10%〜1000%添加することができる。10%未満となると、微粒子が全て樹脂の中に埋没し、ドライ感が出せない可能性があり、1000%を超えると微粒子が脱落しやすくなる。
次に、本発明の透湿性防水布帛の製造方法について説明をおこなう。ただし、下記の製造方法に限定されるものではない。
染色加工や必要に応じ撥水加工、抗菌防臭加工、制菌加工、吸水加工、防汚加工などの加工を施され上記の繊維布帛に対し、透湿性防水樹脂膜を付与する。
透湿性防水樹脂膜の付与の方法としては、
1、繊維布帛の上に樹脂溶液を塗布し、水または樹脂溶液の溶媒を含んだ水溶液に浸漬し、樹脂を凝固させる湿式凝固法によって微多孔質膜を形成する方法
2、PTFE膜などを延伸して微多孔質膜としたものを接着剤を用い繊維布帛に貼り合わせる方法
3、離型紙上に樹脂溶液を塗布、乾燥し無孔質膜を製造したものを接着剤を用い繊維布帛と貼り合わせ、必要に応じ40℃〜90℃で5時間〜100時間エ−ジングした後、離型紙を剥がす方法(ラミネ−ト法)
4、繊維布帛の上に樹脂溶液を用いTダイなどで押出し形成した無孔質膜を直接積層させる方法
5、ナイフコ−タ−等を用い直接、繊維布帛に樹脂溶液を付与、乾燥し、無孔質膜を形成する方法が挙げられる。
これらの透湿性防水樹脂膜を付与する際に用いられる樹脂溶液には、架橋剤、顔料、触媒、紫外線吸収剤等公知の添加剤を添加してもよい。
次に、得られた透湿性防水樹脂膜上に、微粒子を含むバインダ−樹脂液を付与する。
バインダ−樹脂液は、ナイフコ−タ、バ−コ−タ、グラビアコ−タ、スクリ−ン捺染機などを用い透湿性防水樹脂膜上に付与することができる。
樹脂溶液を付与した後、60℃〜140℃にて乾燥し、必要に応じカレンダ−処理や撥水加工、制電加工等の処理や100〜170℃でのキュアリングを行う。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。また、例中の「部」は質量部である。
以下の実施例における評価は次の方法によった。
A 透湿度
酢酸カリウム法 JIS L1099−1993B法にて測定した。
塩化カルシウム法 JIS L1099−1993A−1法にて測定した。
なお、塩化カルシウム法、酢酸カルシウム法ともに、24時間当りの透湿量に換算した。
B 耐水圧
JIS
L1091−1998耐水度試験(静水圧法) 耐水圧が2000mmHO以下のものをA法(低水圧法)、2000mmHOを超えるものをB法(高水圧法)に準じた方法で測定した。
水圧をかけることにより試験片が伸びる場合には、試験片の上にナイロンタフタ(2.54cm当りの縦糸と横糸の密度の合計が210本程度のもの)を重ねて、試験機に取り付けて測定をおこなった。
なお、単位は、A法(低水圧法)と比較しやすいように、B法(高水圧法)においても水柱の高さmmHOで換算し記した。
C ドライ感
透湿性防水布帛の透湿性防水樹脂膜上に微粒子がバインダ−樹脂により固着させたものと、させてないものを手で触りドライ感の差をみた。
実施例1
ポリエステルタフタ(たて糸83デシテッス/72フィラメント、よこ糸たて糸83デシテッス/72フィラメント。密度 たて114本/2.54cm、よこ92本/2.54cm)を分散染料で青色に染色し、アサヒガ−ドAG710 5%水溶液を用い撥水加工をおこなったものを繊維布帛として用いた。
また、離型紙(ポリプロピレンコ−テイング品。目付け55g/m)上に下記ウレタン樹脂溶液を塗布し、120℃で30秒間熱処理を行い、厚さ20μmの透湿性防水樹脂膜を形成した。
ウレタン樹脂溶液
エ−テル系ウレタン樹脂(固形分30%) 100部
メチルエチルケトン 70部
白顔料 8部
グラビアコ−タを用い湿気硬化型ホットメルトタイプウレタン樹脂 タイホ−スNH300(大日本インキ化学工業株式会社製)を110℃に加熱し、溶融させ、点状に、透湿性防水樹脂膜上に付与した。
次に、この接着剤を付与した面と繊維布帛を重ね合わせニップロ−ルを用い圧着した。
圧着した後、40℃で72時間エ−ジングした後、離型紙を剥離し、繊維布帛の片面に透湿性防水樹脂膜を付与した。
次に、微粒子を含む下記バインダ−樹脂溶液をグラビアコ−タを用い透湿性樹脂膜上に点状に付与し、120℃にて1分間熱処理をおこなった。
バインダ−樹脂溶液
エ−テル系ウレタン樹脂(固形分30%) 100部
イソシアネ−ト系架橋剤 1部
マイカ 20部
(鱗片状、粒子径1〜100μm、固形分 20%)
カ−ボンブラック 3部
(不定形状、粒子径0.5〜2μm、固形分 20%)
次に、繊維布帛面に、グラビアコ−タを用い用い撥水剤アサヒガ−ドAG5690(フッ素系撥水剤、旭ガラス(株)製)5%溶液にて撥水処理をおこない、140℃にて仕上げセットを行い、透湿性防水布帛を得た。
得られた透湿性防水布帛の性能は下記の通りであった。
透湿性 塩化カルシウム法 5650g/m・24hrs
酢酸カリウム法 24500g/m・24hrs
耐水圧 20000mmHO以上
ドライ感 樹脂膜面側を手にて触ると、微粒子を付与していないものは、手に貼りつく感じがしたが、微粒子を付与したものは、貼り付いた感じがせず、ドライ感があった。
また、電子顕微鏡にて、透湿性防水樹脂膜面を観察したところ、透湿性防水樹脂膜面上に角のある微粒子により微細な凹凸が形成されていることが確認された。
実施例2
ポリエステルタフタ(たて糸83デシテッス/72フィラメント、よこ糸たて糸83デシテッス/72フィラメント。密度 たて114本/2.54cm、よこ92本/2.54cm)を分散染料で青色に染色し、アサヒガ−ドAG710 5%水溶液を用い撥水加工をおこなったものを繊維布帛として用いた。
次に、ナイフコ−タを用い、繊維布帛上に、下記ウレタン樹脂溶液を塗布した。
ウレタン樹
脂溶液
エステル系ウレタン樹脂(固形分30%) 100部
N,N−ジメチルホルムアミド 40部
白色顔料 3部
イシシアネ−ト系架橋剤 1部

引き続き15%N,N−ジメチルホルムアミド水溶液に浸漬し、凝固、湯洗い、水洗を行い微多孔質膜からなる透湿性防水樹脂膜を繊維布帛上に付与した。
次に、微粒子を含む下記バインダ−樹脂溶液をグラビアコ−タを用い透湿性樹脂膜上に菱形状に付与し、120℃にて1分間熱処理をおこなった。
バインダ−樹脂溶液
エ−テル系ウレタン樹脂(固形分30%) 100部
イソシアネ−ト系架橋剤 1部
シリコ−ン微粒子 6部
(球状、粒子径1〜10μm、固形分 100%)
シリカ粒子 10部
(不定形状、粒子径0.5〜2μm、固形分100%)
次に、繊維布帛面に、グラビアコ−タを用い撥水剤アサヒガ−ドAG5690(フッ素系撥水剤、旭ガラス(株)製)5%溶液にて撥水処理をおこない、140℃にて仕上げセットを行い、透湿性防水布帛を得た。
得られた透湿性防水布帛の性能は下記の通りであった。
透湿性 塩化カルシウム法 7650g/m・24hrs
酢酸カリウム法 6500g/m・24hrs
耐水圧 8000mmHO以上
ドライ感 樹脂膜面側を手にて触ると、微粒子を付与したものは、貼り付いた感じがせず、ドライ感があった。
また、透湿性防水樹脂膜面上を電子顕微鏡で観察したところ、透湿性防水樹脂膜面上に、角のある微粒子が確認されるとともに、球状粒子が多数の角のある微粒子に覆われており、透湿性防水樹脂膜面上に微細な凹凸が形成されていることが確認された。
比較例1
実施例1のバインダ−樹脂溶液中の微粒子(マイカ、カーボンブラック)を除き、ポリメチルメタクリレ−トからなる粒子径1μm〜65μmの粒子(固形分100%)を10部用いた以外は実施例1と同様に透湿性防水布帛を得た。
得られた透湿性防水布帛の性能は下記の通りであった。
透湿性 塩化カルシウム法 5500g/m・24hrs
酢酸カリウム法 24200g/m・24hrs
耐水圧 20000mmHO以上
ドライ感 すべる感じがし、貼りつく感じは無いが、ドライ感はなかった。
また、透湿性防水樹脂膜面上を電子顕微鏡で観察したところ、透湿性防水樹脂膜面上に、角のない滑らかな球状粒子が確認された。

Claims (2)

  1. 繊維布帛の少なくとも片面に透湿性防水樹脂膜を有し、該透湿性防水樹脂膜上に粒子径0.5〜100μmの微粒子がバインダ−樹脂により固着されており、前記微粒子が、角を有する鱗片状、針状、棒状、不定形状の中の少なくともひとつの形状の微粒子を含むことを特徴とする透湿性防水布帛。
  2. 透湿性防水樹脂膜がウレタン樹脂を主成分とすることを特徴する請求項1記載の透湿性防水布帛。
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