JP2003020574A - 透湿防水性ラミネート布帛の製造方法 - Google Patents

透湿防水性ラミネート布帛の製造方法

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JP2003020574A
JP2003020574A JP2001204877A JP2001204877A JP2003020574A JP 2003020574 A JP2003020574 A JP 2003020574A JP 2001204877 A JP2001204877 A JP 2001204877A JP 2001204877 A JP2001204877 A JP 2001204877A JP 2003020574 A JP2003020574 A JP 2003020574A
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resin film
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Yoshiaki Kijima
由明 來島
Kiyoshi Nakagawa
清 中川
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Unitika Fibers Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度な透湿性と防水性を有し、しかも耐久性
に優れた透湿防水性ラミネート布帛の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 線水膨潤率0〜12%のポリウレタン樹
脂主体の外層用樹脂膜を形成後、外層用樹脂膜上に線水
膨潤率15〜25%のポリウレタン樹脂主体の内層用樹
脂膜を形成し、その後内層用樹脂膜と繊維布帛を接着剤
層にて非全面にラミネートする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、雨衣、外衣、登山
衣等の各種スポーツ衣料や防寒衣料等の衣料用として用
いられる透湿防水性能の優れたラミネート布帛の製造方
法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】透湿性能と防水性能を併せ持つ透湿防水
性布帛は、身体からの発汗による水蒸気を衣服外へ放出
する機能と、雨が衣服内に進入するのを防ぐ機能を有し
ており、これらの機能を付与するために、糸を高密度に
織り込んだ高密度織物や、ポリウレタン系樹脂、ポリア
ミノ酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等の樹脂を繊維布
帛に直接コーティングしたもの、またはこれらの樹脂フ
ィルムを繊維布帛にラミネートしたものがよく知られて
いる。これらは、スポーツ衣料や防寒衣料等に使用さ
れ、その中でも運動に伴う発汗量の比較的多いスポーツ
用衣料分野やアウトドア衣料分野に多く用いられてお
り、スキー、アスレチック、登山等の分野では必要不可
欠な素材となっている。 【0003】このような透湿防水布帛の中で、ラミネー
トタイプは薄地や凹凸性の強い基布等広範囲に適用しや
すい利点を有し、かつ、ラミネートの方法、ラミネート
するフィルムの膜厚にも大きく依存するが、一般的には
ソフトな風合いを得やすい。また、用いるフィルム用樹
脂は無孔タイプが主流であり、そのために優れた防水性
能を得やすい反面、透湿性能に不利な特徴を有してい
る。 【0004】衣料分野において、透湿性能は着用快適性
の面から重要なファクターであり、その透湿性能を高め
る手段として、ラミネート用接着剤の占有面積を極端に
少なくしたり、フィルム用樹脂の親水化を図って水蒸気
透過性を向上させる等の手段が講じられている。しかし
ながら、これらのことにより極端な耐剥離性能の低下や
水に対する膨潤性が大きくなり、着用や洗濯等に対する
耐久性に劣る等の問題点が発生してきて、これらを満足
するラミネート布帛は得られていないのが現状である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑みて行われたもので、優れた透湿防水性能を有
していて、その耐久性にも優れ、風合いのソフトな透湿
防水性ラミネート布帛を得ることを目的とするものであ
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するものであり、「離型紙または離型フィルム上に、
ポリウレタン樹脂を主体とした合成重合体溶液を塗布、
乾燥して、線水膨潤率が0〜12%である外層用樹脂膜
を形成する第一工程、該樹脂膜上にポリウレタン樹脂を
主体とした合成重合体溶液を塗布、乾燥して、線水膨潤
率が15〜25%である内層用樹脂膜を形成する第二工
程、該内層用樹脂膜上に接着剤層を非全面に形成した後
繊維布帛とラミネートする第三工程、その後離型紙また
は離型フィルムを剥離する第四工程からなることを特徴
とする透湿防水性ラミネート布帛の製造方法」を要旨と
するものである。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
を行う。本発明でいう離型紙とは、シート状の紙にポリ
エチレンあるいはポリプロピレンを積層した離型紙ある
いはこれらにシリコン処理を施した離型紙であり、離型
フィルムとは、シート状のポリエチレンテレフタレート
フィルム等にシリコン処理を施した離型フィルム等のこ
とであって、一般に用いられる公知のものを用いればよ
い。 【0008】本発明では、水膨潤性の異なる透湿防水性
樹脂膜を二層構成とするところに大きな特徴があり、ま
ず、第一工程として上記の離型紙または離型フィルム上
に、ポリウレタン樹脂を主体とした合成重合体溶液を塗
布し、乾燥して、線水膨潤率が0〜12%である外層用
樹脂膜を形成する。 【0009】ここでいうポリウレタン樹脂主体の合成重
合体とは、合成重合体の全てがポリウレタン樹脂である
場合とポリウレタン成分が50質量%以上で、残余がそ
の他の重合体である場合のいずれの場合をも含むことを
意味し、その他の合成重合体を含む場合の重合体として
は、ポリアクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ポリブタジエン、ポリアミノ酸、ポリカーボネート等や
これらの共重合体であってもよく、勿論、フッソやシリ
コン等で変性した重合体も本発明で使用できる。 【0010】ポリウレタン樹脂自体は、イソシアネート
とポリオールを反応せしめて得られる重合体であり、イ
ソシアネート成分として芳香族ジイソシアネート、脂肪
族ジソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートの単独
またはこれらの混合物を用い、例えば、トリレン2,4
−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等を主成分と
して用い、必要に応じ3官能以上のイソシアネートを使
用してもよい。 【0011】また、ポリオール成分としては、ポリエー
テルポリオールやポリエステルポリオールを用い、ポリ
エーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコール等を用い、ポリエステルポリオールとし
ては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール等のジオールとアジピン酸、セバチン酸等の2塩基
酸との反応生成物やカプロラクトン等の開環重合物を用
いるが、勿論オキシ酸モノマーやプレポリマーを用いる
こともできる。 【0012】本発明では、ポリウレタン樹脂主体の合成
重合体は、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸エ
チル等の有機溶剤を主体とした重合体溶液とし、前記の
離型紙または離型フィルム上に、通常のコーティング
法、例えば、ナイフコータ、コンマコータ、リバースコ
ータ等を用いてコーティングを行い、乾燥樹脂膜質量が
10g/m2未満好ましくは8g/m2未満になるように塗
布し、通常の方法にて乾燥を行い、無孔の樹脂膜を形成
させる。乾燥樹脂膜質量が10g/m2以上になると、樹
脂膜が無孔のために厚みによる透湿性能の低下が大きく
なるので好ましくない。 【0013】本発明では、第一工程で得られる外層用樹
脂膜は線水膨潤率が0〜12%であることが必要であ
る。本発明でいう線水膨潤率とは、当該樹脂により厚さ
10μmの膜を製膜し、幅2cm、長さ15cmのサイ
ズにしたものを25℃の水に完全に浸漬した5分経過後
の長さ方向の伸び率をいう。外層用樹脂膜の線水膨潤率
が12%を超えるものであると該樹脂膜の親水性度合い
が強くなりすぎて、着用,洗濯に対する耐久性が劣るこ
とになるので好ましくない。 【0014】次に、本発明では、第二工程として上記の
外層用樹脂膜上にポリウタン樹脂を主体とした合成重合
体溶液を塗布,乾燥し、線水膨潤率15〜25%の内層
用樹脂膜を形成する。内層用樹脂膜を形成するポリウレ
タン樹脂主体の合成重合体としては、前述の外層用樹脂
膜と同様に合成重合体の全てがイソシアネートとポリオ
ールを反応せしめて得られるポリウレタン樹脂である場
合とポリウレタン成分が50質量%以上で、残余がその
他の重合体である場合のいずれであってもよく、その他
の重合体として前述と同様のものを含んでいてもよい。 【0015】第二工程で形成する樹脂膜は、線水膨潤率
が15〜25%であることが必要であり、そのためには
用いるポリウレタン樹脂として上記の外層用樹脂より親
水性の大きい樹脂組成とすればよく、例えばポリオール
成分としてのポリエチレングリコール等のポリエーテル
ポリオール成分を増加させることにより親水化した組成
のもの等が好適に用いられる。樹脂膜の線水膨潤率が1
5%未満であると、第一工程でのポリウレタン樹脂膜の
線水膨潤率との差が少なくて、二層構成とする意味合い
がなくなると共に二層後の透湿性に不利であり、また線
水膨潤率が25%を超えるものであると着用時あるいは
洗濯時等に水分が内部に進入したときに、膜強度と後述
の接着剤層との接着力が極端に低下するので好ましくな
い。 【0016】上記ポリウレタン樹脂を主体とした合成重
合体溶液を前記の外層用樹脂膜上に塗布する方法として
は、前述と同様にナイフコータ、コンマコータ、リバー
スコータ等を用いて行えばよいが、コーティングしたと
きに第一工程の樹脂膜が離型紙または離型フィルムから
剥離してしまう懸念があるので、第一工程の樹脂膜に大
きな力が加わり難いコンマコータ、リバースコータ等が
好適に用いられる。第二工程での樹脂塗布量は、乾燥樹
脂膜質量が15g/m2未満好ましくは10g/m2未満に
なるように塗布し、通常の方法にて乾燥を行い、無孔の
樹脂膜を形成させればよい。乾燥樹脂膜質量が15g/
2以上になると、厚みによる透湿性能の低下と水膨潤
性が大きくなるので好ましくない。 【0017】次に、本発明では第三工程として、上記樹
脂膜上に接着剤層を非全面に形成後、繊維布帛とラミネ
ートを行う。本発明で用いられる繊維布帛としては、ナ
イロン6やナイロン66で代表されるポリアミド系合成
繊維、ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエ
ステル系合成繊維、ポリアクリルニトリル系合成繊維、
ポリビニルアルコール系合成繊維、トリアセテート等の
半合成繊維あるいはナイロン6/木綿、ポリエチレンテ
レフタレート/木綿等の混合繊維からなる織物、編物、
不織布などを挙げることができる。 【0018】本発明では、上記の繊維布帛に撥水剤処理
を施したものを用いても良い。これは、繊維布帛とのラ
ミネート時、接着剤層の布帛内部への浸透を防ぐための
一手段である。この場合の撥水剤としては、パラフィン
系撥水剤やポリシロキサン系撥水剤、フッ素系撥水剤な
どの公知のものを使用すれば良く、その処理も、一般に
行われているパディング法、スプレー法等の公知の方法
でよく、特に良好な撥水性を必要とする場合にはフッ素
系撥水剤を使用し、例えば、アサヒガード730(旭硝
子株式会社製、フッ素系撥水剤エマルジョン)を5%の
水分散液でパディング(絞り率35%)した後、160
℃で1分の熱処理を行う方法などによって行えばよい。 【0019】上記繊維布帛とラミネートする接着剤は、
ポリウレタン系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリエス
テル系接着剤、ゴム系接着剤等の公知のものを使用して
何ら問題ないが、上記樹脂膜および後述の繊維布帛との
接着性、接着層自身の透湿性から鑑みて、ポリウレタン
系接着剤が好適に用いられる。 【0020】ポリウレタン系接着剤は、前述のポリウレ
タン樹脂と同様、イソシアネート化合物とポリオール化
合物との反応物および/またはイソシアネート化合物と
ポリオール化合物との混合物を主体とした樹脂膜とラミ
ネートする繊維布帛の両方に接着性を有していればよく
接着性改良のために他の樹脂類を併用しても良い。併用
する場合のその他の樹脂類としては、繊維布帛がポリア
ミド系繊維布帛であればダイマー酸系ポリアミド樹脂や
一般的なポリアミドホットメルト樹脂等が挙げられ、ポ
リエステル系繊維布帛であればポリエステル系ホットメ
ルト樹脂等を挙げることができる 【0021】本発明では、上述の接着剤層を非全面に形
成させるが、その方法としては、公知のグラビアコー
タ、ロータリースクリーン、フラットスクリーン、アプ
リケータ等を用いて、点状、線状、市松模様、亀甲模様
等の所望の形状に接着剤層を塗布する。接着剤の塗布面
積については、全面積に占める接着剤の専有面積比率が
20〜60%、好ましくは25〜50%の範囲で塗布す
る。接着剤の専有面積比率が20%未満では、樹脂層と
ラミネート用繊維布帛との耐剥離性能が乏しく、60%
を超えると、透湿性能が低下するとともに風合いが硬く
なるので好ましくない。 【0022】樹脂膜上に接着剤層を形成後に行う繊維布
帛とのラミネートは、通常の圧着または熱圧着など、公
知の方法を採用すればよい。本発明では、第三工程での
繊維布帛とラミネート後、第四工程で離型紙または離型
フィルムを剥離し、目的とするラミネート布帛を得る。 【0023】 【作用】本発明のラミネート布帛の透湿防水性樹脂膜
は、水に対する膨潤性の異なるすなわち透湿防水性能レ
ベルの異なる外層と内層の二層構成となっている。外層
は、水に対する膨潤性が少ないために、防水性能、洗濯
等の耐久性に優れた樹脂層となっており、それに対し、
内層は、水に対する膨潤性は大きいために優れた透湿性
能を有する樹脂層となっている。また、吸水膨潤性の大
きい内層は、汗等の影響を受けやすいが、接着剤層によ
り動き難いように固定されているので、耐久性に対する
影響は少ない。この特徴の異なる二層の透湿防水性樹脂
膜により構成することで、透湿性能と防水性能および耐
久性の各々のレベルを高次にコントロールしやすくする
こととなり、透湿防水性能の優れたラミネート布帛を得
ることが可能となる。さらに、繊維布帛とラミネートに
際しての接着剤層は、点状,線状等非全面に形成されて
いるので、風合いのソフトな透湿防水性ラミネート布帛
を得ることができる。 【0024】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、実施例における布帛の性能の測定や評価
は、次の方法で行った。 (1)耐水圧 JIS L−1092(高水圧法) (2)透湿度 JIS L−1099(A−1法) (3)洗濯 JIS L−0217(103法)にて
50回繰り返した。 【0025】実施例1 経糸、緯糸の双方にナイロンマルチフィラメント78デ
シテックス/48フィラメントを用い、経糸密度110
本/2.54cm、緯糸密度95本/2.54cmの平
織を製織し、通常の方法により精練および染色(日本化
薬株式会社製、Kayanol Navy Blue R 2%omf)
を行った後、アサヒガードLS-317(旭硝子株式会社製、
フッ素系撥水剤エマルジョン)7%水分散液でパッディ
ング(絞り率40%)し、乾燥後、170℃で40秒間の熱
処理を行い、次に温度130℃,圧力30kPa,速度
30m/分の条件でカレンダー加工を行い、ラミネート
用の布帛を得た。ここで、EV130TPO(リンテッ
ク株式会社製離型紙)の離型面に下記処方1に示す組成
で、固形分濃度21%、粘度5000mPa・s(25℃)の
ポリウレタン樹脂溶液を、コンマコータを用いて塗布量
20g/ m2にて塗布した後、100℃で2分間の乾燥
を行い、第一工程の樹脂膜を形成した。別に処方1のポ
リウレタン樹脂溶液で厚さ10μmの樹脂膜を製膜して
測定した線水膨潤率は1%であった。 <処方1> ・ハイムレンNPU-5 100部
(大日精化工業株式会社製無孔タイプのエーテル型ポリ
ウレタン樹脂) ・イソプロピルアルコール 10部 ・トルエン 10部 続いて、第一工程の樹脂膜上に下記処方2に示す組成
で、固形分濃度16%,粘度4500mPa・s(25
℃)のポリウレタン樹脂溶液を、コンマコータを用いて
塗布量40g/ m2にて塗布した後、100℃で2分間
の乾燥を行い、第二工程の樹脂膜を形成した。別に処方
2のポリウレタン樹脂溶液で厚さ10μmの樹脂膜を製
膜して測定した線水膨潤率は17%であった。 <処方2> ・ハイムレンY301-3 100部(大
日精化工業株式会社製無孔タイプのエーテル型ポリウレ
タン樹脂) ・イソプロピルアルコール 15部 ・トルエン 15部 次に、上記樹脂膜上に25メッシュ、深度250μm、接着
剤占有面積比率40%、円形ドット状(ドットの幅0.7m
m、ドット間隔0.35mm)のグラビアロールを用いて、
下記処方3に示す組成で固形分39%のポリウレタン系接
着剤を塗布し、130℃で2分間の乾燥後、30kPaの圧力
で上述の布帛とラミネートし(第三工程)、40℃で2
日間エージング後、離型紙EV130TPOを剥離し
(第四工程)、本発明による実施例1の透湿防水性ラミ
ネート布帛を得た。 <処方3> ・UD-108 100部(セイコ
ー化成株式会社製ポリウレタン系接着剤) ・プラタミド H-103 3部(エルフ
・アトケム・ジャパン株式会社製ポリアミド系ホットメ
ルト接着剤) ・コロネートHL 5部(日本ポ
リウレタン工業株式会社製イソシアネート化合物) ・メチルエチルケトン 15部 【0026】比較例1 実施例1において第二工程を省き、処方1の塗布量を5
0g/m2にて塗布する他は、実施例1と同一の方法で行
い、比較例1の透湿防水性ラミネート布帛を得た。 【0027】比較例2 実施例1において第一工程を省き、処方2の塗布量を6
5g/ m2にて塗布する他は、実施例1と同一の方法で
行い、比較例2の透湿防水性ラミネート布帛を得た。得
られた実施例1および比較例1〜2のラミネート布帛の
性能を測定し、その結果を合わせて表1に示した。 【0028】 【表1】 【0029】表1より明らかなごとく、本発明による実
施例1の透湿防水性ラミネート布帛は、耐水圧と透湿度
が高度にバランスし、良好な洗濯耐久性を有しているの
に対し、線水膨張率の小さい樹脂のみで樹脂膜を形成し
た比較例1は、透湿性能が劣るものであり、線水膨張率
の大きい樹脂のみで樹脂膜を形成した比較例2は、耐水
性能の洗濯耐久性に劣るものであった。 【0030】実施例2 実施例1における処方1の樹脂溶液を、下記処方4に示
す組成の固形分濃度16%,粘度5000mPa・s(25
℃)のポリウレタン樹脂溶液に代えて塗布量25g/ m
2にて塗布する(第一工程)(別に処方4のポリウレタ
ン樹脂溶液で厚さ10μmの樹脂膜を製膜して測定した
線水膨潤率は6%であった。)他は、実施例1と全く同
一の方法にて行い、本発明によるの実施例2の透湿防水
性ラミネート布帛を得た。 <処方4> ・ハイムレンY325HV 100部(大
日精化工業株式会社製、無孔タイプのエーテル型ポリウ
レタン樹脂) ・イソプロピルアルコール 15部 ・トルエン 15部 【0031】比較例3 実施例2において第二工程を省き、処方4の塗布量を6
5g/ m2にて塗布する他は、実施例2と同一の方法で
行い、比較例3の透湿防水性ラミネート布帛を得た。実
施例2および比較例3の性能を測定し、その結果を合わ
せて表2に示した。 【0032】 【表2】 【0033】表2より明らかなごとく、本発明による実
施例2の透湿防水性ラミネート布帛は、耐水圧と透湿度
が高度にバランスし、良好な洗濯耐久性を有しているの
に対し、線水膨張率の小さい樹脂のみで樹脂膜を形成し
た比較例3は、透湿性能の劣るものであった。 【0034】実施例3 経糸、緯糸の双方にポリエステルマルチフィラメント8
3デシテックス/72フィラメントを用い、経糸密度1
10本/2.54cm、緯糸密度90本/2.54cm
の平織を製織し、通常の方法により精練および染色(Dy
Star製、DianixRubine GG-FS 2%omf)を行った
後、アサヒガードLS-317(旭硝子株式会社製、フッ素系
撥水剤エマルジョン)6%水分散液でパッディング(絞
り率40%)し、乾燥後、170℃で40秒間の熱処理を行
い、次に温度150℃,圧力30kPa,速度30m/
分の条件でカレンダー加工を行い、ラミネート用の布帛
を得た。ここで、実施例1における処方1の樹脂溶液
を、下記処方5に示す組成の固形分濃度19%,粘度50
00mPa・s(25℃)のポリウレタン樹脂溶液に代え
て塗布量30g/ m2にて塗布し(第一工程)(別に処
方5のポリウレタン樹脂溶液で厚さ10μmの樹脂膜を
製膜して測定した線水膨潤率は11%であった。)、ま
た、実施例1における処方2の樹脂溶液を、下記処方6
に示す組成の固形分濃度23%,粘度4000mPa・s
(25℃)のポリウレタン樹脂溶液に代えて塗布量20
g/ m2にて塗布(第二工程)(別に処方6のポリウレ
タン樹脂溶液で厚さ10μmの樹脂膜を製膜して測定し
た線水膨潤率は18%であった。)し、さらにラミネー
トする布帛を上記ポリエステル布に代える(第三工程)
他は、実施例1と同一の方法により、本発明のよる実施
例3の透湿防水性ラミネート布帛を得た。 <処方5> ・ラックスキンU2524 100部(セ
イコー化成株式会社製、無孔タイプのエーテル型ポリウ
レタン樹脂) ・イソプロピルアルコール 15部 ・トルエン 20部 <処方6> ・サンプレンHMP−17A 100部(三
洋化成株式会社製、無孔タイプのエーテル型ポリウレタ
ン樹脂) ・メチルエチルケトン 30部 【0035】比較例4 実施例3における第二工程を省き、処方5の塗布量を5
5g/m2にて塗布する他は、実施例3と同一の方法にて
行い、比較例4の透湿防水性ラミネート布帛を得た。 【0036】比較例5 実施例3における第一工程を省き、処方6の塗布量を4
5g/ m2にて塗布する他は、実施例3と同一の方法に
て行い、比較例5の透湿防水性ラミネート布帛を得た。
実施例3および比較例4〜5の性能を測定し、その結果
を合わせて表3に示した。 【0037】 【表3】 【0038】表3より明らかなごとく、本発明による実
施例3の透湿防水性ラミネート布帛は、耐水圧と透湿度
が高度にバランスし、良好な洗濯耐久性を有しているの
に対し、線水膨張率の小さい樹脂のみで樹脂膜を形成し
た比較例4は、透湿性能が劣るものであり、線水膨張率
の大きい樹脂のみで樹脂膜を形成した比較例5は、耐水
性能の洗濯耐久性に劣るものであった。 【0039】 【発明の効果】本発明によれば、高度の防水性能と透湿
性能を付与することが可能となり、着用に対して、快適
性が良好でかつ耐久性にも優れた透湿防水性ラミネート
布帛を得ることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 離型紙または離型フィルム上に、ポリウ
    レタン樹脂を主体とした合成重合体溶液を塗布、乾燥し
    て、線水膨潤率が0〜12%である外層用樹脂膜を形成
    する第一工程、該樹脂膜上にポリウレタン樹脂を主体と
    した合成重合体溶液を塗布、乾燥して、線水膨潤率が1
    5〜25%である内層用樹脂膜を形成する第二工程、該
    内層用樹脂膜上に接着剤層を非全面に形成した後繊維布
    帛とラミネートする第三工程、その後離型紙または離型
    フィルムを剥離する第四工程からなることを特徴とする
    透湿防水性ラミネート布帛の製造方法。
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