JP2004345980A - 粉体含有化粧料及び化粧料用基材並びにシート状化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料の提供。
【解決手段】吸油量が50〜200mL/100gであり、かつ、平均粒径が1〜80μmである粉体を少なくとも含有してなる粉体含有化粧料である。支持体層の少なくとも片面に肌接触層を設けてなる化粧料用基材において、前記支持体層は、秤量が5〜50g/m2である不織布から形成されると共に、前記肌接触層は、分割繊維と親水性繊維との質量比率(分割繊維/親水性繊維)が5/5〜5/95であるウエブを含有する化粧料用基材である。該化粧料用基材に、前記粉体含有化粧料を含浸又は塗布してなるシート状化粧料である。
【選択図】 なし
【解決手段】吸油量が50〜200mL/100gであり、かつ、平均粒径が1〜80μmである粉体を少なくとも含有してなる粉体含有化粧料である。支持体層の少なくとも片面に肌接触層を設けてなる化粧料用基材において、前記支持体層は、秤量が5〜50g/m2である不織布から形成されると共に、前記肌接触層は、分割繊維と親水性繊維との質量比率(分割繊維/親水性繊維)が5/5〜5/95であるウエブを含有する化粧料用基材である。該化粧料用基材に、前記粉体含有化粧料を含浸又は塗布してなるシート状化粧料である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、清涼剤、制汗剤、化粧料等に粉体が用いられているが、肌に快適なさらさら感を付与するためには、前記粉体の形状が真球状であることが、肌上での転がり易さの観点から好ましいと考えられていた(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
しかしながら、より快適なさらさら感を付与するため、真球状粉体の配合量を増加させると、真球状粉体が肌上で最密充填構造を形成し、肌上を転がりにくくなり、却って、快適なさらさら感が付与できないと共に、特有のきしみ感が生じてしまうという問題がある。
【0004】
また、皮脂によるベタツキを抑え、肌のさらさら感を持続させるため、吸油量の多い粉体も使用されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、吸油量の多い粉体は、皮脂の分泌量の多い顔面には好適であるが、皮脂の分泌量が顔面に比べて少ないボディ部分に使用すると、皮脂を吸収しすぎて、粉体が肌上を転がりにくくなり、快適なさらさら感が得られないという問題がある。
【0005】
一方、粉体を含有する化粧料等を肌に塗布するための基体として、不織布が用いられている(例えば、特許文献5〜7参照)。しかし、この不織布は、肌を拭いたときに、毛羽の抜け落ちや毛羽立ちが生じ易く、肌にチクチク感を与えてしまうと共に、ヨレやすく使用し難いという問題がある。
【0006】
従って、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料は未だ得られておらず、その速やかな提供が望まれている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−292738号公報
【特許文献2】
特開2000−001424号公報
【特許文献3】
特開2000−256164号公報
【特許文献4】
特開2001−294522号公報
【特許文献5】
特開平11−343500号公報
【特許文献6】
特開平2−242956号公報
【特許文献7】
特開平5−321106号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、粉体含有化粧料における粉体の吸油量及び平均粒径を最適化することによって、肌に快適なさらさら感を付与し、皮脂による肌のべたつき、特有のきしみを効果的に抑制可能であるという知見である。
【0010】
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
<1> 吸油量が50〜200mL/100gであり、かつ、平均粒径が1〜80μmである粉体を少なくとも含有してなることを特徴とする粉体含有化粧料である。
<2> 粉体が、高分子化合物及び天然鉱物から選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の粉体含有化粧料である。
<3> 粉体の形状が、非球状である前記<1>から<2>のいずれかに記載の粉体含有化粧料である。
<4> 粉体の配合量が、粉体含有化粧料全量に対し0.01〜30質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の粉体含有化粧料である。
<5> 支持体層の少なくとも片面に肌接触層を設けてなる化粧料用基材において、前記支持体層は、秤量が5〜50g/m2である不織布から形成されると共に、前記肌接触層は、分割繊維と親水性繊維との質量比率(分割繊維/親水性繊維)が5/5〜5/95であるウエブを含有することを特徴とする化粧料用基材である。
<6> 支持体層が、エンボス加工された前記<5>に記載の化粧料用基材である。
<7> 肌接触層が、支持体層の両側に設けられた前記<5>から<6>のいずれかに記載の化粧料用基材である。
<8> 化粧料用基材の秤量が、10〜200g/m2である前記<5>から<7>のいずれかに記載の化粧料用基材である。
<9> 前記<5>から<8>のいずれかに記載の化粧料用基材に、前記<1>から<4>のいずれかに記載の粉体含有化粧料を含浸又は塗布してなることを特徴とするシート状化粧料である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(粉体含有化粧料)
本発明の粉体含有化粧料は、所定の吸油量及び平均粒径を有する粉体を少なくとも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0012】
−粉体−
前記粉体の吸油量は、50〜200mL/100gであり、80〜150mL/100gが好ましい。
前記吸油量が50mL/100g未満であると、皮脂を吸収する効果が十分でないために肌のベタツキを十分に抑えることができないことがあり、200mL/100gを超えると、皮脂を吸収しすぎて前記粉体が肌上で転がりにくくなり、快適なさらさら感が得られないことがある。
【0013】
ここで、前記粉体の吸油量の測定方法としては、例えば、JIS K5101−1991に準拠して測定することができる。具体的には、1〜5gの粉体に精製あまに油(関東化学(株)製)を、4〜5滴ずつ滴下し、その都度へらで充分練り合わせて、滴下及び練り合わせを繰り返し、全体が固いパテ状となりすべての粉体が一塊となった点を終点とした。以上の操作を専門パネラー3名で3回ずつ行い、その平均値を吸油量とした。
【0014】
前記粉体の平均粒径は、1〜80μmであり、2〜20μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。
前記粉体の平均粒径が1μm未満であると、皮溝や角質の隙間に入ってしまうため、さらさら感を得ることができないことがあり、80μmを超えると、肌にざらつき感を付与することがある。
【0015】
ここで、前記粉体の平均粒径の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、レーザー回折法、コールターカウンター法、顕微鏡法、篩別法、透過率法、沈降法、などが挙げられる。
【0016】
前記粉体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、破砕、粉砕等された不定形な形状;球形、楕円体、直方体、多面体、ジャガイモ状、鱗片状等の形状が挙げられるが、ジャガイモ状、鱗片状、不定形状などの非球状であることが好ましい。これは、粉体の肌への移行量が多いときに、粉体が球形であると、肌上で粒子同士が最密充填構造をとり、肌上で転がりにくくなるため、快適なさらさら感を付与することができず、特有のきしみ感を生ずることがあるためである。
これら粉体の形状は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
【0017】
前記粉体としては、前記吸油量及び平均粒径の範囲を満たせば特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、合成高分子化合物及び天然鉱物から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。
【0018】
前記合成高分子化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、破砕シリカ(市販品として富士シリシア化学製 サイリシア700シリーズ、サイリシア500シリーズなど)、合成シリカビーズ(市販品として三好化成製 SB−700、SB−300)、シリカ粉末(市販品として旭硝子製 サンラブリーC等)、ナイロン樹脂(市販品としてエルフ・アトケム社製ORGASOL 2002EXD NAT COS TypeS、ORGASOL 4000EXD NAT COS、東レ(株)製SP−500等)、ポリスチレン樹脂(市販品として住友化学工業(株)製ファインパール、積水化成品工業(株)製テクポリマーSB、綜研化学(株)製ファインパウダーSGP等)、ポリエチレン樹脂(市販品として旭化成(株)製サンテック PAK0025、住友精化(株)製フロービーズ等)、ポリメタクリル酸メチル系樹脂(市販品として松本油脂製薬(株)製マツモトマイクロスフェアーM、積水化成品工業(株)製テクポリマーMB、綜研化学(株)製ファインパウダーMP等)、シリコーン樹脂(市販品として信越化学工業(株)製KMP−590、東芝シリコーン(株)製トスパール145、トスパール2000B等)、シリコーンゴムパウダー(市販品として信越化学工業(株)製KMP−597、KMP−598、X−52−875、東レ(株)製トレフィル501、トレフィル505、トレフィル506、トレフィル601等)、セルロースビーズ(市販品として旭化成(株)製アピセルRC−A591NF等)などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上併用しても良い。
これらの中でも、破砕シリカやナイロンパウダー、スチレンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダーが肌に残留しているときの動摩擦を低下させ、肌に快適なさらさら感を付与するとともに、肌上での残留性がよい点で好ましい。
なお、前記合成高分子化合物は、適宜合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。
【0019】
前記天然鉱物としては、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、ベントナイト、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、などが挙げられ、これらの中でも、タルクは肌上における滑沢性がよく、肌に快適なさらさら感を付与できる点で特に好ましい。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0020】
前記粉体の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。また、前記粉体の重合方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
前記粉体の造粒方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、転動造粒法、押出造粒法、などが挙げられる。
【0021】
前記粉体の配合量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記粉体含有化粧料全量に対し0.01〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましい。前記粉体の配合量が0.01質量%未満であると、肌に快適なさらさらを付与できないことがあり、30質量%を超えると、粉体含有化粧料中での粉体の分散性が悪くなることがある。
【0022】
なお、本発明においては、本発明の効果を害しない範囲内において、前記粉体と、適宜選択したその他の成分とを併用してもよい。
【0023】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、極性油、極性油以外の油分、界面活性剤、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、保湿剤、抗炎症剤、美白剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、制汗剤、清涼化剤、香料、中和剤、薬学的有効成分、防腐剤、化粧成分、洗浄成分、酸化防止剤、安定化剤、ビタミン類、抗菌剤、乳化剤、抗カビ剤、チンキ剤、乳化安定助剤、皮膜形成剤、防黴剤、収れん剤、ホルモン、顔料分散剤、帯電防止剤、増粘剤、酸化防止剤、pH調整剤、などが挙げられる。
【0024】
前記極性油としては、例えば、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド油,ヒマワリ油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油,ラノリン,鯨油,タートル油等の動物油脂類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸類の天然又は合成脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルデカノール、ラウリルアルコール等の天然及び合成高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0025】
前記極性油以外の油分としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、ミツロウ、鯨ロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0026】
前記界面活性剤としては、例えば、親油型グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポリグリセリンステアレート、ソルビタンモノオレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチレン化ミツロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のノニオン界面活性剤;ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤;塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のカチオン界面活性剤;塩酸アルキルアミノエチルグリシン液、レシチン等の両性界面活性剤等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0027】
前記アルキル変性カルボキシビニルポリマーとしては、例えば、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体等のアルキル変性カルボキシビニルポリマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。市販品としては、具体的には、カーボポール(Carbopol)1342、ペミュレン(Pemulen)TR−2、、ペミュレン(Pemulen)TR−1(BF Goodrich社製)、などが挙げられる。
【0028】
前記保湿剤としては、例えば、多価アルコール、グリコールエーテル、などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、ヘキシレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、などが挙げられる。
前記グリコールエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、などが挙げられる。
これら保湿剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0029】
前記抗炎症剤としては、例えば、塩化リゾチーム、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記美白剤としては、例えば、アルブチン、コウジ酸、アスコルビン酸又はその誘導体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0030】
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、安息香酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0031】
前記ケイ皮酸系紫外線吸収剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジパラメトキシケイ皮酸−モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、メトキシケイ皮酸オクチル、ジイソプロピルケイ皮酸メチル、などが挙げられる。
前記トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、などが挙げられる。
前記安息香酸系紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸ブチル、パラジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸アミル、などが挙げられる。
前記サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチル酸アミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸イソプロピルベンジル、などが挙げられる。
前記ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤としては、例えば、4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−メトキシジベンゾイルメタン、4−t−ブチル−4’−ヒドロキシジベンゾイルメタン、などが挙げられる。
その他の紫外線吸収剤としては、例えば、メンチル−o−アミノベンゾエート、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸メンチル等が挙げられる。
【0032】
前記制汗剤としては、例えば、塩化ベンゼトニウム、などが挙げられる。
前記殺菌剤としては、例えば、チモール、チラム、ハロカルバン、フェノール、ヘキサクロロフェン、ラウロイルサルコシンナトリウム、クロラミンT、パラクロルフェノール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0033】
前記清涼化剤又は前記香料としては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、リナロール、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ローズ油、ラベンダー油、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記中和剤としては、例えば、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0034】
前記薬学的有効成分としては、例えば、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記防腐剤としては、例えば、安息香酸又はその塩、イソプロピルメチルフェノール、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、オルトフェニルフェノール、クレゾール、クロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、クロロブタノール、サリチル酸又はその塩、ソルビン酸又はその塩、トリクロサン、トリクロロカルパニド、パラベン、レゾルシン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0035】
前記洗浄成分としては、例えば、ラウリル硫酸塩類、ラウロイルサルコシンナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、セチル酸ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0036】
前記酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記ビタミン類としては、例えば、dl−α−トコフェロール、などが挙げられる。
【0037】
前記乳化剤としては、例えば、トリエタノールアミン、ラウロイルサルコシンナトリウム、還元ラノリン、ラノリンアルコール、酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール、セチル酸ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0038】
前記抗菌剤としては、グアイアズレン、臭化アルキルイソキノリニウム、塩酸クロルヘキシジン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記防黴剤としては、例えば、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸及びその塩類、トリクロサン、パラベン、イソプロピルメチルフェノール、臭化アルキルイソキノリニウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0039】
前記チンキ剤としては、例えば、ショウキョウチンキ、カンタリスチンキ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記乳化安定助剤としては、例えば、ステアリルアルコール、セタノール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記皮膜形成剤としては、例えば、セラック、などが挙げられる
前記収れん剤としては、例えば、パラフェノールスルホン酸亜鉛、などが挙げられる。
前記顔料分散剤としては、例えば、ラノリン脂肪酸イソプロピル、などが挙げられる。
【0040】
前記帯電防止剤としては、例えば、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0041】
前記増粘剤としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、硅酸アルミニウム、マルメロ種子抽出物、トラガントガム、デンプン等の天然高分子物質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物質、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子物質、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0042】
前記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アンモニア水、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素カリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0043】
なお、前記粉体含有化粧料の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、常法により製造することができる。また、本発明の粉体含有化粧料の剤形としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジェル剤、ローション剤、シートの含浸剤、などが好適に挙げられる。また、本発明の粉体含有化粧料の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、制汗剤、清涼剤、化粧料、などとして好適に使用できる。
【0044】
本発明の粉体含有化粧料は、肌に移行したときに、最密充填構造をとらずに肌上を転がり、皮脂を吸収する。これにより、皮脂によるべたつき、きしみを抑え、肌に快適なさらさら感を付与することができる。
【0045】
(化粧料用基材)
本発明の化粧用基材は、支持体層と、肌接触層とを有してなり、更に必要に応じてその他の層を有する。
前記化粧料基材は、前記肌接触層が、前記支持体層の少なくとも片面に設けられていればよく、前記支持体層の両面に設けられていることが2面を肌接触面として使用できる点で好ましい。
【0046】
−肌接触層−
前記肌接触層は、分割繊維と親水性繊維とを有してなり、更に必要に応じて他の繊維を有してなる。
前記分割繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のもの中から適宜選択することができるが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)/PE(ポリエチレン)、PET/ナイロン、PET/PP(ポリプロピレン)、PP/ナイロン、EVA(エチレンビニルアルコール)/PP、などが挙げられる。
これらの中でも、PET/PE、PET/ナイロンが、コスト面、拭き取り性の点で好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0047】
前記親水性繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、綿、パルプ、麻等の天然セルロース系繊維;ビスコースレーヨン、銅アンモニウムレーヨン、リオセル、テンセル等の再生セルロース系繊維;キチン、アルギン酸繊維、コラーゲン繊維等の再生繊維、などが挙げられる。
これらの中でも、天然セルロース系繊維、再生セルロース繊維が、原料供給性、コスト、及び含浸性の点で好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0048】
前記その他の繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、合成繊維、等が挙げられる。
前記合成繊維としては、例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリウレタン系繊維、などが挙げられ、これらの中でも、ポリオレフィン系繊維、及びポリエステル系繊維が、使用したときにヨレが生じにくい点で好ましい。
【0049】
前記肌接触層における分割繊維/親水性繊維(質量比率)は、95/5〜5/95であり、80/20〜20/80がより好ましい。
前記分割繊維/親水性繊維(質量比率)が、95/5未満であると含浸性が悪いことがあり、5/95を超えると拭き取り性が十分でないことがある。
【0050】
前記肌接触層の秤量は、5〜100g/m2が好ましく、20〜50g/m2がより好ましい。前記秤量が5g/m2未満であると、含浸性及び拭き取り性が劣ることがあり、100g/m2を超えると、利用性の面で劣ることがある。
【0051】
−支持体層−
前記支持体層は、少なくとも不織布から形成される。前記不織布としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、湿式不織布、乾式パルプ不織布、乾式不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、フラッシュ紡糸不織布、トウ開繊式不織布、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0052】
前記不織布として用いられるセルロース系繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、綿、パルプ、麻等の他、パルプより得られるビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、溶剤紡糸されたレーヨンであるリオセル等が挙げられ、これらの1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0053】
前記セルロース系繊維の繊度及び繊維長は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、前記繊度としては0.55〜3.3デシテックスが好ましい。前記繊維長としては20〜51mm程度が好ましい。
【0054】
前記不織布の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブロー法、などが挙げられ、これらの中でも、ヨレが生じにくい点で、スパンボンド法、及びサーマルボンド法が好ましい。
【0055】
前記不繊布の上記セルロース系以外の繊維としては、種々の合成繊維、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂からなる繊維、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂からなる繊維又はこれら樹脂の共重合物、変性物あるいはこれらの組み合わせからなる繊維等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0056】
前記支持体層の秤量としては、5〜50g/m2であり、10〜40g/m2が好ましい。前記秤量が5g/m2未満であると、肌を拭いたときにヨレが生じることがあり、50g/m2を超えると、肌接触層と絡みにくく支持体層と肌接触層とが剥離することがある。
【0057】
前記支持体層は、肌への接触感、外観等の点から、エンボス加工が施されていることが好ましい。
前記エンボス加工の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、通常の加熱加工法によりエンボスを付与する方法、支持体層を急速に加熱した後に、加圧したまま冷却してエンボスを付与する方法、加圧下における衝撃シール法、加圧下における超音波溶着法、ニップロールを利用した回転エンボス加工法、などが挙げられる。
【0058】
前記エンボスの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、直線、曲線等の加工線;三角形、ダイヤモンド形、正方形、長方形、多角形、西洋梨形、長円形、英字形(例えば、アルファベットJの形状)、などが挙げられる。
これらは、1種単独であってもよいし、2種以上併用してもよく、また、連続的であってもよいし、不連続的であってもよい。
【0059】
前記化粧料用基材の秤量としては、10〜200g/m2が好ましく、20〜100g/m2がより好ましい。前記秤量が10g/m2未満であると、使用する際に破損することがあり、200g/m2を超えると製造コストが高くなることがある。
【0060】
前記化粧用基材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することできるが、例えば、長方形、正方形等の四角形;円形、楕円形、などが使用しやすさ、外観の美しさ等の点で好ましい。
【0061】
前記肌接触層と、前記支持体層とを交絡させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブロー法、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0062】
本発明の化粧料用基材は、肌を拭いたときに、あるいは、肌に粉体含有化粧料等を塗布するときに、毛羽の抜け落ち、毛羽立ちが生じにくく、ヨレない。これにより、肌にチクチク感を与えず、また、粉体含有化粧料等を肌に均一に塗布でき、例えば、そのまま肌を拭くため、あるいは水を含浸させて肌を拭くために使用することができる。更に、本発明の化粧料用基材は、前記粉体含有化粧料を含浸又は塗布して、肌に前記粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するために好適に使用できる。
【0063】
(シート状化粧料)
本発明のシート状化粧料は、前記本発明の化粧料用基材に、前記本発明の粉体含有化粧料を含浸又は塗布してなり、更に必要に応じてその他の成分を含浸又は塗布してなる。
この場合、前記粉体含有化粧料の化粧料用基材への含浸又は塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
前記化粧料用基材への含浸率は、化粧料用基材1質量部に対して、2.0〜4.0倍量が好ましい。前記含浸率が2.0倍未満では充分量の含浸成分を肌に移行させるのが困難となる場合があり、一方、4.0倍量を超えると化粧料用基材からの液垂れにより、使用性が損なわれる場合がある。
【0064】
前記シート状化粧料の包材態様としては、特に制限なく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、以下の(1)〜(8)、即ち(1)アルミナ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(2)シリカ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(3)アルミ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(4)PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂)(厚さ12μm)/ドライラミネーション/LLDPE(厚さ60μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(5)ナイロン(厚さ20μm)/PE(厚さ50μm)(外層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、(6)延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/EVOH(厚さ17μm)/PE(厚さ40μm)(外層/中層/内層)からなるシートから形成された包装体、(7)PET(厚さ12μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ30μm)(外層/接着層/中層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、(8)PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/アルミ箔(厚さ7μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ40μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、などが好適に挙げられる。
【0065】
本発明のシート状化粧料は、肌を拭いたときに毛羽立ち、毛羽落ちを生じることなく本発明の粉体含有化粧料を肌に移行させることができ、該移行された粉体含有化粧料は、最密充填構造をとらずに肌上を転がって、皮脂を吸収する。これにより、皮脂によるべたつき、特有のきしみ、チクチク感を防止できると共に、肌に快適なさらさら感を付与することができる。本発明のシート状化粧料の用途としては、例えば、清涼剤、制汗剤、化粧料などに好適である。
【0066】
【実施例】
以下、本発明について実施例及び比較例を用いて更に詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
【0067】
(実施例1〜9及び比較例1〜2)
表1〜表2に示す粉体を配合した組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(化粧水)を調製した。
ここで、前記粉体の吸油量の測定方法としては、例えば、JIS K5101−1991に準拠して測定することができる。具体的には、1〜5gの粉体に精製あまに油(関東化学(株)製)を、4〜5滴ずつ滴下し、その都度へらで充分練り合わせて、滴下及び練り合わせを繰り返し、全体が固いパテ状となりすべての粉体が一塊となった点を終点とした。以上の操作を専門パネラー3名で3回ずつ行い、その平均値を吸油量とした。
また、前記粉体の平均粒径、及び形状は、SEM(走査型電子顕微鏡)((株)日立製作所製、S−2380N)により測定した。
【0068】
得られた粉体含有化粧料(粉体(5質量%)分散液)について、下記方法によりさらさら感、及びきしみ感を評価した。結果を表1及び表2に示す。
【0069】
<さらさら感>
得られた粉体含有化粧料(粉体(5質量%)分散液)200mLを6人のパネラーが前腕皮膚上に5秒間で均一に塗布し、約1分後に乾いた前記皮膚上を手でなでて、さらさら感を下記基準により評価した。なお、平均点が3点以上のときに、粉体含有化粧料として十分に使用できる。
〔評価基準〕
5点:非常にさらさら感がある
4点:かなりさらさら感がある
3点:さらさら感がある
2点:あまりさらさら感がない
1点:全くさらさら感がない
【0070】
<きしみ感>
得られた粉体含有化粧料(粉体(5質量%)分散液)200mLを6人のパネラーが前腕皮膚上に5秒間で均一に塗布し、約1分後に乾いた前記皮膚上を手でなでて、きしみ感を下記基準により評価した。なお、平均点が3点以上のときに、粉体含有化粧料として十分に使用できる。
〔評価基準〕
5点:きしみ感がまったくない。
4点:きしみ感がない。
3点:きしみ感がややある
2点:きしみ感がある。
1点:きしみ感が多くある。
【0071】
【表1】
*1 IPMP:イソプロピルメチルフェノール
【0072】
【表2】
【0073】
表1及び表2の結果から、実施例1〜9及び比較例1〜2における粉体の吸油量と、粉体の形状と、さらさら感及びきしみ感についての評価と、のそれぞれの関係を図1に示す。なお、図1中において、縦軸はさらさら感についての評価結果を示し、横軸は吸油量を示す。図1中おける吸油量が同程度の粉体、例えば、吸油量が98mL/100g付近にある実施例1と、実施例2とを比較すると、さらさら感についての評価は略同じである。このため、さらさら感を付与する因子が、粉体の粒子の形状のみに起因しないことが判る。更に、粉体が球状であると、最密充填構造をとることにより、肌にきしみ感を付与することも判る。また、吸油量が多い粉体、例えば、吸油量が350mL/100gを超える比較例2〜3では、さらさら感について十分な評価が得られていない。
従って、肌にさらさら感を付与するための因子が、吸油量が多い粉体を用いることに起因することではなく、粉体の吸油量を最適化することが効果的であることが認められる。
【0074】
(実施例10〜14)
−クリーム−
表3及び表4に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(クリーム)を調製した。
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】(表3のつづき)
*1 東レダウコーニングシリコーン社製 SH245
*2 東レダウコーニングシリコーン社製 SH200C 30cs
*3 和光純薬工業(株)製 シンタレンM
*4 大日本製薬(株)製、エコーガムT
*5 大日本製薬(株)製、モナートガムDA
【0077】
(実施例15〜17)
−ハンドクリームー
表5に示す粉体を含有する組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ハンドクリーム)を調製した。結果を表5に示す。
【0078】
【表5】
*1 東レダウコーニングシリコーン社製 SH200C 30cs
*2 Googrich社製 Carbopol 934
*3 大日本製薬(株)社製 モナートガムDA
【0079】
(実施例18〜21)
−乳液−
表6に示す粉体を含有する組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(乳液)を調製した。
【0080】
【表6】
*1 東レダウコーニングシリコーン社製 SH200C 10cs
*2 東レダウコーニングシリコーン社製 SH245
*3 和光純薬工業(株)製 ハイビスワコー105
*4 ダイセル化学工業(株)製 CMC1380
*5 大日本製薬(株)製 モナートガムDA
【0081】
(実施例22〜26)
−化粧水−
表7に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(化粧水)を調製した。
【0082】
【表7】
*1 日本純薬(株)製 ジュンロンPW111
*2 Googrich社製 TR−1
*3 ダイセル化学工業(株) HEC−600
*4 大日本製薬(株)製 エコーガムT
【0083】
(実施例27〜32)
−ボディーローション−
表8に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ボディーローション)を調製した。
【0084】
【表8】
【0085】
(実施例33〜36)
−ジェル−
表9に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ジェル)を調製した。
【0086】
【表9】
*1 大日本製薬(株)製 エコーガムT
*2 Googrich社製 TR−1
【0087】
(実施例37〜42)
−パウダータイプエアゾール制汗剤−
表10に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(パウダータイプエアゾール制汗剤)を調製した。なお、前記粉体含有化粧料(パウダータイプエアゾール制汗剤)は、エアゾール容器に充填した。
【0088】
【表10】
【0089】
(実施例43〜46)
−ロールオンタイプ制汗剤−
表11に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ロールオンタイプ制汗剤)を調製した。
【0090】
【表11】
*1 ダイセル化学工業(株)社製
【0091】
(実施例47〜50)
−ステックタイプ制汗剤−
表12に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ステックタイプ制汗剤)を調製した。
【0092】
【表12】
【0093】
(実施例51〜58及び比較例3〜6)
表13〜15に示す支持体層の片面に肌接触層を水流交絡法により化粧料用基材を作製した。
得られた各化粧用基材に、実施例1〜9、及び比較例1〜2において調製した粉体含有化粧料(化粧水)を含浸させ、シート状化粧料を作製した。
なお、前記シート状化粧料は、表18に示す包装体に収納して使用した。
【0094】
<評価方法>
得られたシート状化粧料について、含浸性、拭き取り性、拭き取り時のヨレ、肌あたり、毛羽立ち、外観印象について下記の方法により評価を行った。結果を表16〜17に示す。
【0095】
−含浸性−
前記含浸性は、前記シート状化粧料の前記粉体含有化粧料に対する吸液性及び拡散性を下記の基準に従い、目視にて官能評価した。
〔評価基準〕
◎:吸液性、拡散性共に非常に良好である。
○:吸液性、拡散性共に良好である。
△:吸液性、拡散性共に共に良くない。
×:吸液性、拡散性共に良くない。
【0096】
−拭き取り性−
モデル皮膚(サプラーレ)にモデル皮脂(1%カーボンブラック配合)0.02gうすく塗り広げ、前記シート状化粧料により表面を5往復こすった。乾燥後、シート状化粧料へのカーボンブラックの付着性下記基準に従い目視にて官能評価した。
〔評価基準〕
◎:カーボンブラックが非常に多く付着している。
○:カーボンブラックがかなり付着している。
△:カーボンブラックがやや付着している。
×:カーボンブラックがあまり付着していない
【0097】
−拭き取り時のよれ−
6人のパネラーが前記シート状化粧料により皮膚を5往復こすった後、以下の基準に従い、シート状化粧料のヨレを目視にて官能評価した。
〔評価基準〕
◎:ヨレが全くない。
○:ヨレがほとんどない。
△:ヨレがある。
×:ヨレが非常に多い。
【0098】
−毛羽立ち−
6人のパネラーが前記シート状化粧料により皮膚を5往復こすった後、下記基準に従い、肌あたりを官能評価した。
〔評価基準〕
◎:肌あたりが非常に良い。
○:肌あたりが良い。
△:肌あたりがやや良くない。
×:肌あたりが良くない。
【0099】
−外観−
6人のパネラーにより、シート状化粧料の外観を下記基準に従い、目視により官能評価した。
〔評価基準〕
◎:非常に良い。
○:まあ良い。
△:あまり良い。
×:全く良くない。
【0100】
【表13】
【0101】
【表14】
【0102】
【表15】
【0103】
【表16】
【0104】
【表17】
【0105】
【表18】
【0106】
以上の実施例及び比較例の結果から、吸油量が50〜200mL/100gであり、平均粒径が1〜80μmである粉体を含有する粉体含有化粧料を用いることにより、肌により快適なさらさら感を付与するとともに、皮脂による肌のベタツキ、特有のきしみを抑えることができることが認められる。また、前記粉体含有化粧料を含浸させた化粧料用基材(シート状化粧料)は、肌を拭いたときに毛羽立ちを生じないため、肌あたりがよく、肌にチクチク感を与えないとともに、ヨレが生じず、外観の印象もよいことが判る。
【0107】
【発明の効果】
本発明によると、従来における問題を解決し、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例及び比較例における粉体の吸油量と、粉体の形状と、さらさら感及びきしみ感の評価と、の関係を表すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、清涼剤、制汗剤、化粧料等に粉体が用いられているが、肌に快適なさらさら感を付与するためには、前記粉体の形状が真球状であることが、肌上での転がり易さの観点から好ましいと考えられていた(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
しかしながら、より快適なさらさら感を付与するため、真球状粉体の配合量を増加させると、真球状粉体が肌上で最密充填構造を形成し、肌上を転がりにくくなり、却って、快適なさらさら感が付与できないと共に、特有のきしみ感が生じてしまうという問題がある。
【0004】
また、皮脂によるベタツキを抑え、肌のさらさら感を持続させるため、吸油量の多い粉体も使用されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、吸油量の多い粉体は、皮脂の分泌量の多い顔面には好適であるが、皮脂の分泌量が顔面に比べて少ないボディ部分に使用すると、皮脂を吸収しすぎて、粉体が肌上を転がりにくくなり、快適なさらさら感が得られないという問題がある。
【0005】
一方、粉体を含有する化粧料等を肌に塗布するための基体として、不織布が用いられている(例えば、特許文献5〜7参照)。しかし、この不織布は、肌を拭いたときに、毛羽の抜け落ちや毛羽立ちが生じ易く、肌にチクチク感を与えてしまうと共に、ヨレやすく使用し難いという問題がある。
【0006】
従って、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料は未だ得られておらず、その速やかな提供が望まれている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−292738号公報
【特許文献2】
特開2000−001424号公報
【特許文献3】
特開2000−256164号公報
【特許文献4】
特開2001−294522号公報
【特許文献5】
特開平11−343500号公報
【特許文献6】
特開平2−242956号公報
【特許文献7】
特開平5−321106号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、粉体含有化粧料における粉体の吸油量及び平均粒径を最適化することによって、肌に快適なさらさら感を付与し、皮脂による肌のべたつき、特有のきしみを効果的に抑制可能であるという知見である。
【0010】
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
<1> 吸油量が50〜200mL/100gであり、かつ、平均粒径が1〜80μmである粉体を少なくとも含有してなることを特徴とする粉体含有化粧料である。
<2> 粉体が、高分子化合物及び天然鉱物から選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の粉体含有化粧料である。
<3> 粉体の形状が、非球状である前記<1>から<2>のいずれかに記載の粉体含有化粧料である。
<4> 粉体の配合量が、粉体含有化粧料全量に対し0.01〜30質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の粉体含有化粧料である。
<5> 支持体層の少なくとも片面に肌接触層を設けてなる化粧料用基材において、前記支持体層は、秤量が5〜50g/m2である不織布から形成されると共に、前記肌接触層は、分割繊維と親水性繊維との質量比率(分割繊維/親水性繊維)が5/5〜5/95であるウエブを含有することを特徴とする化粧料用基材である。
<6> 支持体層が、エンボス加工された前記<5>に記載の化粧料用基材である。
<7> 肌接触層が、支持体層の両側に設けられた前記<5>から<6>のいずれかに記載の化粧料用基材である。
<8> 化粧料用基材の秤量が、10〜200g/m2である前記<5>から<7>のいずれかに記載の化粧料用基材である。
<9> 前記<5>から<8>のいずれかに記載の化粧料用基材に、前記<1>から<4>のいずれかに記載の粉体含有化粧料を含浸又は塗布してなることを特徴とするシート状化粧料である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(粉体含有化粧料)
本発明の粉体含有化粧料は、所定の吸油量及び平均粒径を有する粉体を少なくとも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0012】
−粉体−
前記粉体の吸油量は、50〜200mL/100gであり、80〜150mL/100gが好ましい。
前記吸油量が50mL/100g未満であると、皮脂を吸収する効果が十分でないために肌のベタツキを十分に抑えることができないことがあり、200mL/100gを超えると、皮脂を吸収しすぎて前記粉体が肌上で転がりにくくなり、快適なさらさら感が得られないことがある。
【0013】
ここで、前記粉体の吸油量の測定方法としては、例えば、JIS K5101−1991に準拠して測定することができる。具体的には、1〜5gの粉体に精製あまに油(関東化学(株)製)を、4〜5滴ずつ滴下し、その都度へらで充分練り合わせて、滴下及び練り合わせを繰り返し、全体が固いパテ状となりすべての粉体が一塊となった点を終点とした。以上の操作を専門パネラー3名で3回ずつ行い、その平均値を吸油量とした。
【0014】
前記粉体の平均粒径は、1〜80μmであり、2〜20μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。
前記粉体の平均粒径が1μm未満であると、皮溝や角質の隙間に入ってしまうため、さらさら感を得ることができないことがあり、80μmを超えると、肌にざらつき感を付与することがある。
【0015】
ここで、前記粉体の平均粒径の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、レーザー回折法、コールターカウンター法、顕微鏡法、篩別法、透過率法、沈降法、などが挙げられる。
【0016】
前記粉体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、破砕、粉砕等された不定形な形状;球形、楕円体、直方体、多面体、ジャガイモ状、鱗片状等の形状が挙げられるが、ジャガイモ状、鱗片状、不定形状などの非球状であることが好ましい。これは、粉体の肌への移行量が多いときに、粉体が球形であると、肌上で粒子同士が最密充填構造をとり、肌上で転がりにくくなるため、快適なさらさら感を付与することができず、特有のきしみ感を生ずることがあるためである。
これら粉体の形状は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
【0017】
前記粉体としては、前記吸油量及び平均粒径の範囲を満たせば特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、合成高分子化合物及び天然鉱物から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。
【0018】
前記合成高分子化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、破砕シリカ(市販品として富士シリシア化学製 サイリシア700シリーズ、サイリシア500シリーズなど)、合成シリカビーズ(市販品として三好化成製 SB−700、SB−300)、シリカ粉末(市販品として旭硝子製 サンラブリーC等)、ナイロン樹脂(市販品としてエルフ・アトケム社製ORGASOL 2002EXD NAT COS TypeS、ORGASOL 4000EXD NAT COS、東レ(株)製SP−500等)、ポリスチレン樹脂(市販品として住友化学工業(株)製ファインパール、積水化成品工業(株)製テクポリマーSB、綜研化学(株)製ファインパウダーSGP等)、ポリエチレン樹脂(市販品として旭化成(株)製サンテック PAK0025、住友精化(株)製フロービーズ等)、ポリメタクリル酸メチル系樹脂(市販品として松本油脂製薬(株)製マツモトマイクロスフェアーM、積水化成品工業(株)製テクポリマーMB、綜研化学(株)製ファインパウダーMP等)、シリコーン樹脂(市販品として信越化学工業(株)製KMP−590、東芝シリコーン(株)製トスパール145、トスパール2000B等)、シリコーンゴムパウダー(市販品として信越化学工業(株)製KMP−597、KMP−598、X−52−875、東レ(株)製トレフィル501、トレフィル505、トレフィル506、トレフィル601等)、セルロースビーズ(市販品として旭化成(株)製アピセルRC−A591NF等)などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上併用しても良い。
これらの中でも、破砕シリカやナイロンパウダー、スチレンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダーが肌に残留しているときの動摩擦を低下させ、肌に快適なさらさら感を付与するとともに、肌上での残留性がよい点で好ましい。
なお、前記合成高分子化合物は、適宜合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。
【0019】
前記天然鉱物としては、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、ベントナイト、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、などが挙げられ、これらの中でも、タルクは肌上における滑沢性がよく、肌に快適なさらさら感を付与できる点で特に好ましい。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0020】
前記粉体の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。また、前記粉体の重合方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
前記粉体の造粒方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、転動造粒法、押出造粒法、などが挙げられる。
【0021】
前記粉体の配合量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記粉体含有化粧料全量に対し0.01〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましい。前記粉体の配合量が0.01質量%未満であると、肌に快適なさらさらを付与できないことがあり、30質量%を超えると、粉体含有化粧料中での粉体の分散性が悪くなることがある。
【0022】
なお、本発明においては、本発明の効果を害しない範囲内において、前記粉体と、適宜選択したその他の成分とを併用してもよい。
【0023】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、極性油、極性油以外の油分、界面活性剤、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、保湿剤、抗炎症剤、美白剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、制汗剤、清涼化剤、香料、中和剤、薬学的有効成分、防腐剤、化粧成分、洗浄成分、酸化防止剤、安定化剤、ビタミン類、抗菌剤、乳化剤、抗カビ剤、チンキ剤、乳化安定助剤、皮膜形成剤、防黴剤、収れん剤、ホルモン、顔料分散剤、帯電防止剤、増粘剤、酸化防止剤、pH調整剤、などが挙げられる。
【0024】
前記極性油としては、例えば、ヒマシ油、オリーブ油、カカオ油、椿油、ヤシ油、木ロウ、ホホバ油、グレープシード油、アボガド油,ヒマワリ油等の植物油脂類、ミンク油、卵黄油,ラノリン,鯨油,タートル油等の動物油脂類、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、ベヘニン酸類の天然又は合成脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルデカノール、ラウリルアルコール等の天然及び合成高級アルコール類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステル類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0025】
前記極性油以外の油分としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、ワセリン等の炭化水素類、ミツロウ、鯨ロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のロウ類、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0026】
前記界面活性剤としては、例えば、親油型グリセリンモノステアレート、自己乳化型グリセリンモノステアレート、ポリグリセリンステアレート、ソルビタンモノオレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチレン化ミツロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のノニオン界面活性剤;ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤;塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のカチオン界面活性剤;塩酸アルキルアミノエチルグリシン液、レシチン等の両性界面活性剤等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0027】
前記アルキル変性カルボキシビニルポリマーとしては、例えば、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体等のアルキル変性カルボキシビニルポリマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。市販品としては、具体的には、カーボポール(Carbopol)1342、ペミュレン(Pemulen)TR−2、、ペミュレン(Pemulen)TR−1(BF Goodrich社製)、などが挙げられる。
【0028】
前記保湿剤としては、例えば、多価アルコール、グリコールエーテル、などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、ヘキシレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、などが挙げられる。
前記グリコールエーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、などが挙げられる。
これら保湿剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0029】
前記抗炎症剤としては、例えば、塩化リゾチーム、グアイアズレンスルホン酸ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記美白剤としては、例えば、アルブチン、コウジ酸、アスコルビン酸又はその誘導体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0030】
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、安息香酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0031】
前記ケイ皮酸系紫外線吸収剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジパラメトキシケイ皮酸−モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、メトキシケイ皮酸オクチル、ジイソプロピルケイ皮酸メチル、などが挙げられる。
前記トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、などが挙げられる。
前記安息香酸系紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸ブチル、パラジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸アミル、などが挙げられる。
前記サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸フェニル、サリチル酸アミル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸イソプロピルベンジル、などが挙げられる。
前記ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤としては、例えば、4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−メトキシジベンゾイルメタン、4−t−ブチル−4’−ヒドロキシジベンゾイルメタン、などが挙げられる。
その他の紫外線吸収剤としては、例えば、メンチル−o−アミノベンゾエート、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸メンチル等が挙げられる。
【0032】
前記制汗剤としては、例えば、塩化ベンゼトニウム、などが挙げられる。
前記殺菌剤としては、例えば、チモール、チラム、ハロカルバン、フェノール、ヘキサクロロフェン、ラウロイルサルコシンナトリウム、クロラミンT、パラクロルフェノール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0033】
前記清涼化剤又は前記香料としては、例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、リナロール、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ローズ油、ラベンダー油、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記中和剤としては、例えば、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0034】
前記薬学的有効成分としては、例えば、アラントイン、グリチルリチン酸ジカリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記防腐剤としては、例えば、安息香酸又はその塩、イソプロピルメチルフェノール、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、オルトフェニルフェノール、クレゾール、クロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、クロロブタノール、サリチル酸又はその塩、ソルビン酸又はその塩、トリクロサン、トリクロロカルパニド、パラベン、レゾルシン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0035】
前記洗浄成分としては、例えば、ラウリル硫酸塩類、ラウロイルサルコシンナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、セチル酸ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0036】
前記酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記ビタミン類としては、例えば、dl−α−トコフェロール、などが挙げられる。
【0037】
前記乳化剤としては、例えば、トリエタノールアミン、ラウロイルサルコシンナトリウム、還元ラノリン、ラノリンアルコール、酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコール、セチル酸ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0038】
前記抗菌剤としては、グアイアズレン、臭化アルキルイソキノリニウム、塩酸クロルヘキシジン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記防黴剤としては、例えば、ソルビン酸及びその塩類、デヒドロ酢酸及びその塩類、トリクロサン、パラベン、イソプロピルメチルフェノール、臭化アルキルイソキノリニウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0039】
前記チンキ剤としては、例えば、ショウキョウチンキ、カンタリスチンキ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記乳化安定助剤としては、例えば、ステアリルアルコール、セタノール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記皮膜形成剤としては、例えば、セラック、などが挙げられる
前記収れん剤としては、例えば、パラフェノールスルホン酸亜鉛、などが挙げられる。
前記顔料分散剤としては、例えば、ラノリン脂肪酸イソプロピル、などが挙げられる。
【0040】
前記帯電防止剤としては、例えば、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0041】
前記増粘剤としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、硅酸アルミニウム、マルメロ種子抽出物、トラガントガム、デンプン等の天然高分子物質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、可溶性デンプン、カチオン化セルロース等の半合成高分子物質、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール等の合成高分子物質、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0042】
前記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
前記pH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、アンモニア水、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素カリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0043】
なお、前記粉体含有化粧料の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、常法により製造することができる。また、本発明の粉体含有化粧料の剤形としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジェル剤、ローション剤、シートの含浸剤、などが好適に挙げられる。また、本発明の粉体含有化粧料の用途としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、制汗剤、清涼剤、化粧料、などとして好適に使用できる。
【0044】
本発明の粉体含有化粧料は、肌に移行したときに、最密充填構造をとらずに肌上を転がり、皮脂を吸収する。これにより、皮脂によるべたつき、きしみを抑え、肌に快適なさらさら感を付与することができる。
【0045】
(化粧料用基材)
本発明の化粧用基材は、支持体層と、肌接触層とを有してなり、更に必要に応じてその他の層を有する。
前記化粧料基材は、前記肌接触層が、前記支持体層の少なくとも片面に設けられていればよく、前記支持体層の両面に設けられていることが2面を肌接触面として使用できる点で好ましい。
【0046】
−肌接触層−
前記肌接触層は、分割繊維と親水性繊維とを有してなり、更に必要に応じて他の繊維を有してなる。
前記分割繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のもの中から適宜選択することができるが、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)/PE(ポリエチレン)、PET/ナイロン、PET/PP(ポリプロピレン)、PP/ナイロン、EVA(エチレンビニルアルコール)/PP、などが挙げられる。
これらの中でも、PET/PE、PET/ナイロンが、コスト面、拭き取り性の点で好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0047】
前記親水性繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、綿、パルプ、麻等の天然セルロース系繊維;ビスコースレーヨン、銅アンモニウムレーヨン、リオセル、テンセル等の再生セルロース系繊維;キチン、アルギン酸繊維、コラーゲン繊維等の再生繊維、などが挙げられる。
これらの中でも、天然セルロース系繊維、再生セルロース繊維が、原料供給性、コスト、及び含浸性の点で好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0048】
前記その他の繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、合成繊維、等が挙げられる。
前記合成繊維としては、例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリウレタン系繊維、などが挙げられ、これらの中でも、ポリオレフィン系繊維、及びポリエステル系繊維が、使用したときにヨレが生じにくい点で好ましい。
【0049】
前記肌接触層における分割繊維/親水性繊維(質量比率)は、95/5〜5/95であり、80/20〜20/80がより好ましい。
前記分割繊維/親水性繊維(質量比率)が、95/5未満であると含浸性が悪いことがあり、5/95を超えると拭き取り性が十分でないことがある。
【0050】
前記肌接触層の秤量は、5〜100g/m2が好ましく、20〜50g/m2がより好ましい。前記秤量が5g/m2未満であると、含浸性及び拭き取り性が劣ることがあり、100g/m2を超えると、利用性の面で劣ることがある。
【0051】
−支持体層−
前記支持体層は、少なくとも不織布から形成される。前記不織布としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、湿式不織布、乾式パルプ不織布、乾式不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、フラッシュ紡糸不織布、トウ開繊式不織布、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0052】
前記不織布として用いられるセルロース系繊維としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、綿、パルプ、麻等の他、パルプより得られるビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、溶剤紡糸されたレーヨンであるリオセル等が挙げられ、これらの1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0053】
前記セルロース系繊維の繊度及び繊維長は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、前記繊度としては0.55〜3.3デシテックスが好ましい。前記繊維長としては20〜51mm程度が好ましい。
【0054】
前記不織布の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブロー法、などが挙げられ、これらの中でも、ヨレが生じにくい点で、スパンボンド法、及びサーマルボンド法が好ましい。
【0055】
前記不繊布の上記セルロース系以外の繊維としては、種々の合成繊維、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂からなる繊維、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂からなる繊維又はこれら樹脂の共重合物、変性物あるいはこれらの組み合わせからなる繊維等が挙げられ、これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0056】
前記支持体層の秤量としては、5〜50g/m2であり、10〜40g/m2が好ましい。前記秤量が5g/m2未満であると、肌を拭いたときにヨレが生じることがあり、50g/m2を超えると、肌接触層と絡みにくく支持体層と肌接触層とが剥離することがある。
【0057】
前記支持体層は、肌への接触感、外観等の点から、エンボス加工が施されていることが好ましい。
前記エンボス加工の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、通常の加熱加工法によりエンボスを付与する方法、支持体層を急速に加熱した後に、加圧したまま冷却してエンボスを付与する方法、加圧下における衝撃シール法、加圧下における超音波溶着法、ニップロールを利用した回転エンボス加工法、などが挙げられる。
【0058】
前記エンボスの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、直線、曲線等の加工線;三角形、ダイヤモンド形、正方形、長方形、多角形、西洋梨形、長円形、英字形(例えば、アルファベットJの形状)、などが挙げられる。
これらは、1種単独であってもよいし、2種以上併用してもよく、また、連続的であってもよいし、不連続的であってもよい。
【0059】
前記化粧料用基材の秤量としては、10〜200g/m2が好ましく、20〜100g/m2がより好ましい。前記秤量が10g/m2未満であると、使用する際に破損することがあり、200g/m2を超えると製造コストが高くなることがある。
【0060】
前記化粧用基材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することできるが、例えば、長方形、正方形等の四角形;円形、楕円形、などが使用しやすさ、外観の美しさ等の点で好ましい。
【0061】
前記肌接触層と、前記支持体層とを交絡させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法、スパンボンド法、メルトブロー法、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
【0062】
本発明の化粧料用基材は、肌を拭いたときに、あるいは、肌に粉体含有化粧料等を塗布するときに、毛羽の抜け落ち、毛羽立ちが生じにくく、ヨレない。これにより、肌にチクチク感を与えず、また、粉体含有化粧料等を肌に均一に塗布でき、例えば、そのまま肌を拭くため、あるいは水を含浸させて肌を拭くために使用することができる。更に、本発明の化粧料用基材は、前記粉体含有化粧料を含浸又は塗布して、肌に前記粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するために好適に使用できる。
【0063】
(シート状化粧料)
本発明のシート状化粧料は、前記本発明の化粧料用基材に、前記本発明の粉体含有化粧料を含浸又は塗布してなり、更に必要に応じてその他の成分を含浸又は塗布してなる。
この場合、前記粉体含有化粧料の化粧料用基材への含浸又は塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
前記化粧料用基材への含浸率は、化粧料用基材1質量部に対して、2.0〜4.0倍量が好ましい。前記含浸率が2.0倍未満では充分量の含浸成分を肌に移行させるのが困難となる場合があり、一方、4.0倍量を超えると化粧料用基材からの液垂れにより、使用性が損なわれる場合がある。
【0064】
前記シート状化粧料の包材態様としては、特に制限なく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、以下の(1)〜(8)、即ち(1)アルミナ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(2)シリカ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(3)アルミ蒸着PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ50μm)(外層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(4)PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂)(厚さ12μm)/ドライラミネーション/LLDPE(厚さ60μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなるシートから形成された包装体、(5)ナイロン(厚さ20μm)/PE(厚さ50μm)(外層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、(6)延伸ポリプロピレン(OPP)(厚さ20μm)/EVOH(厚さ17μm)/PE(厚さ40μm)(外層/中層/内層)からなるシートから形成された包装体、(7)PET(厚さ12μm)/PE(厚さ15μm)/アルミ箔(厚さ9μm)/PE(厚さ30μm)(外層/接着層/中層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ50μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、(8)PET(厚さ12μm)/ドライラミネーション/アルミ箔(厚さ7μm)/ドライラミネーション/CPP(厚さ40μm)(外層/接着層/中層/接着層/内層)からなるシートから形成された収納体と、OPP(厚さ40μm)/PET(厚さ50μm)から形成された蓋体とからなる包装体、などが好適に挙げられる。
【0065】
本発明のシート状化粧料は、肌を拭いたときに毛羽立ち、毛羽落ちを生じることなく本発明の粉体含有化粧料を肌に移行させることができ、該移行された粉体含有化粧料は、最密充填構造をとらずに肌上を転がって、皮脂を吸収する。これにより、皮脂によるべたつき、特有のきしみ、チクチク感を防止できると共に、肌に快適なさらさら感を付与することができる。本発明のシート状化粧料の用途としては、例えば、清涼剤、制汗剤、化粧料などに好適である。
【0066】
【実施例】
以下、本発明について実施例及び比較例を用いて更に詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
【0067】
(実施例1〜9及び比較例1〜2)
表1〜表2に示す粉体を配合した組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(化粧水)を調製した。
ここで、前記粉体の吸油量の測定方法としては、例えば、JIS K5101−1991に準拠して測定することができる。具体的には、1〜5gの粉体に精製あまに油(関東化学(株)製)を、4〜5滴ずつ滴下し、その都度へらで充分練り合わせて、滴下及び練り合わせを繰り返し、全体が固いパテ状となりすべての粉体が一塊となった点を終点とした。以上の操作を専門パネラー3名で3回ずつ行い、その平均値を吸油量とした。
また、前記粉体の平均粒径、及び形状は、SEM(走査型電子顕微鏡)((株)日立製作所製、S−2380N)により測定した。
【0068】
得られた粉体含有化粧料(粉体(5質量%)分散液)について、下記方法によりさらさら感、及びきしみ感を評価した。結果を表1及び表2に示す。
【0069】
<さらさら感>
得られた粉体含有化粧料(粉体(5質量%)分散液)200mLを6人のパネラーが前腕皮膚上に5秒間で均一に塗布し、約1分後に乾いた前記皮膚上を手でなでて、さらさら感を下記基準により評価した。なお、平均点が3点以上のときに、粉体含有化粧料として十分に使用できる。
〔評価基準〕
5点:非常にさらさら感がある
4点:かなりさらさら感がある
3点:さらさら感がある
2点:あまりさらさら感がない
1点:全くさらさら感がない
【0070】
<きしみ感>
得られた粉体含有化粧料(粉体(5質量%)分散液)200mLを6人のパネラーが前腕皮膚上に5秒間で均一に塗布し、約1分後に乾いた前記皮膚上を手でなでて、きしみ感を下記基準により評価した。なお、平均点が3点以上のときに、粉体含有化粧料として十分に使用できる。
〔評価基準〕
5点:きしみ感がまったくない。
4点:きしみ感がない。
3点:きしみ感がややある
2点:きしみ感がある。
1点:きしみ感が多くある。
【0071】
【表1】
*1 IPMP:イソプロピルメチルフェノール
【0072】
【表2】
【0073】
表1及び表2の結果から、実施例1〜9及び比較例1〜2における粉体の吸油量と、粉体の形状と、さらさら感及びきしみ感についての評価と、のそれぞれの関係を図1に示す。なお、図1中において、縦軸はさらさら感についての評価結果を示し、横軸は吸油量を示す。図1中おける吸油量が同程度の粉体、例えば、吸油量が98mL/100g付近にある実施例1と、実施例2とを比較すると、さらさら感についての評価は略同じである。このため、さらさら感を付与する因子が、粉体の粒子の形状のみに起因しないことが判る。更に、粉体が球状であると、最密充填構造をとることにより、肌にきしみ感を付与することも判る。また、吸油量が多い粉体、例えば、吸油量が350mL/100gを超える比較例2〜3では、さらさら感について十分な評価が得られていない。
従って、肌にさらさら感を付与するための因子が、吸油量が多い粉体を用いることに起因することではなく、粉体の吸油量を最適化することが効果的であることが認められる。
【0074】
(実施例10〜14)
−クリーム−
表3及び表4に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(クリーム)を調製した。
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】(表3のつづき)
*1 東レダウコーニングシリコーン社製 SH245
*2 東レダウコーニングシリコーン社製 SH200C 30cs
*3 和光純薬工業(株)製 シンタレンM
*4 大日本製薬(株)製、エコーガムT
*5 大日本製薬(株)製、モナートガムDA
【0077】
(実施例15〜17)
−ハンドクリームー
表5に示す粉体を含有する組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ハンドクリーム)を調製した。結果を表5に示す。
【0078】
【表5】
*1 東レダウコーニングシリコーン社製 SH200C 30cs
*2 Googrich社製 Carbopol 934
*3 大日本製薬(株)社製 モナートガムDA
【0079】
(実施例18〜21)
−乳液−
表6に示す粉体を含有する組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(乳液)を調製した。
【0080】
【表6】
*1 東レダウコーニングシリコーン社製 SH200C 10cs
*2 東レダウコーニングシリコーン社製 SH245
*3 和光純薬工業(株)製 ハイビスワコー105
*4 ダイセル化学工業(株)製 CMC1380
*5 大日本製薬(株)製 モナートガムDA
【0081】
(実施例22〜26)
−化粧水−
表7に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(化粧水)を調製した。
【0082】
【表7】
*1 日本純薬(株)製 ジュンロンPW111
*2 Googrich社製 TR−1
*3 ダイセル化学工業(株) HEC−600
*4 大日本製薬(株)製 エコーガムT
【0083】
(実施例27〜32)
−ボディーローション−
表8に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ボディーローション)を調製した。
【0084】
【表8】
【0085】
(実施例33〜36)
−ジェル−
表9に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ジェル)を調製した。
【0086】
【表9】
*1 大日本製薬(株)製 エコーガムT
*2 Googrich社製 TR−1
【0087】
(実施例37〜42)
−パウダータイプエアゾール制汗剤−
表10に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(パウダータイプエアゾール制汗剤)を調製した。なお、前記粉体含有化粧料(パウダータイプエアゾール制汗剤)は、エアゾール容器に充填した。
【0088】
【表10】
【0089】
(実施例43〜46)
−ロールオンタイプ制汗剤−
表11に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ロールオンタイプ制汗剤)を調製した。
【0090】
【表11】
*1 ダイセル化学工業(株)社製
【0091】
(実施例47〜50)
−ステックタイプ制汗剤−
表12に示す組成(質量%)に従って、常法により粉体含有化粧料(ステックタイプ制汗剤)を調製した。
【0092】
【表12】
【0093】
(実施例51〜58及び比較例3〜6)
表13〜15に示す支持体層の片面に肌接触層を水流交絡法により化粧料用基材を作製した。
得られた各化粧用基材に、実施例1〜9、及び比較例1〜2において調製した粉体含有化粧料(化粧水)を含浸させ、シート状化粧料を作製した。
なお、前記シート状化粧料は、表18に示す包装体に収納して使用した。
【0094】
<評価方法>
得られたシート状化粧料について、含浸性、拭き取り性、拭き取り時のヨレ、肌あたり、毛羽立ち、外観印象について下記の方法により評価を行った。結果を表16〜17に示す。
【0095】
−含浸性−
前記含浸性は、前記シート状化粧料の前記粉体含有化粧料に対する吸液性及び拡散性を下記の基準に従い、目視にて官能評価した。
〔評価基準〕
◎:吸液性、拡散性共に非常に良好である。
○:吸液性、拡散性共に良好である。
△:吸液性、拡散性共に共に良くない。
×:吸液性、拡散性共に良くない。
【0096】
−拭き取り性−
モデル皮膚(サプラーレ)にモデル皮脂(1%カーボンブラック配合)0.02gうすく塗り広げ、前記シート状化粧料により表面を5往復こすった。乾燥後、シート状化粧料へのカーボンブラックの付着性下記基準に従い目視にて官能評価した。
〔評価基準〕
◎:カーボンブラックが非常に多く付着している。
○:カーボンブラックがかなり付着している。
△:カーボンブラックがやや付着している。
×:カーボンブラックがあまり付着していない
【0097】
−拭き取り時のよれ−
6人のパネラーが前記シート状化粧料により皮膚を5往復こすった後、以下の基準に従い、シート状化粧料のヨレを目視にて官能評価した。
〔評価基準〕
◎:ヨレが全くない。
○:ヨレがほとんどない。
△:ヨレがある。
×:ヨレが非常に多い。
【0098】
−毛羽立ち−
6人のパネラーが前記シート状化粧料により皮膚を5往復こすった後、下記基準に従い、肌あたりを官能評価した。
〔評価基準〕
◎:肌あたりが非常に良い。
○:肌あたりが良い。
△:肌あたりがやや良くない。
×:肌あたりが良くない。
【0099】
−外観−
6人のパネラーにより、シート状化粧料の外観を下記基準に従い、目視により官能評価した。
〔評価基準〕
◎:非常に良い。
○:まあ良い。
△:あまり良い。
×:全く良くない。
【0100】
【表13】
【0101】
【表14】
【0102】
【表15】
【0103】
【表16】
【0104】
【表17】
【0105】
【表18】
【0106】
以上の実施例及び比較例の結果から、吸油量が50〜200mL/100gであり、平均粒径が1〜80μmである粉体を含有する粉体含有化粧料を用いることにより、肌により快適なさらさら感を付与するとともに、皮脂による肌のベタツキ、特有のきしみを抑えることができることが認められる。また、前記粉体含有化粧料を含浸させた化粧料用基材(シート状化粧料)は、肌を拭いたときに毛羽立ちを生じないため、肌あたりがよく、肌にチクチク感を与えないとともに、ヨレが生じず、外観の印象もよいことが判る。
【0107】
【発明の効果】
本発明によると、従来における問題を解決し、皮脂によるべたつき感を抑え、肌により効果的なさらさら感を付与することができる粉体含有化粧料及び該粉体含有化粧料を肌に均一に塗布するための化粧用基材並びに肌を拭いた時に毛羽立ち、毛羽の抜け落ち、肌にチクチク感を与えることのない高品質なシート状化粧料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例及び比較例における粉体の吸油量と、粉体の形状と、さらさら感及びきしみ感の評価と、の関係を表すグラフである。
Claims (3)
- 吸油量が50〜200mL/100gであり、かつ、平均粒径が1〜80μmである粉体を少なくとも含有してなることを特徴とする粉体含有化粧料。
- 支持体層の少なくとも片面に肌接触層を設けてなる化粧料用基材において、前記支持体層は、秤量が5〜50g/m2である不織布から形成されると共に、前記肌接触層は、分割繊維と親水性繊維との質量比率(分割繊維/親水性繊維)が5/5〜5/95であるウエブを含有することを特徴とする化粧料用基材。
- 請求項2に記載の化粧料用基材に、請求項1に記載の粉体含有化粧料を含浸又は塗布してなることを特徴とするシート状化粧料。
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