JP2017088563A - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素発生化合物を含む水素発生剤と水素発生助剤とを個別に包装した2剤型水素発生化粧料の保管中における、水素発生化合物の水素ガス発生能力の低下、及び水素発生剤を封入した包装体の膨れを抑制した化粧料の提供。【解決手段】水と反応して水素を発生する水素発生化合物を含む水素発生剤と、水を含む水素発生助剤13と、が個別に包装され、肌に塗布するときに、これらを混合して水素ガスを含有する混合剤14を得る化粧料であって、水素発生剤と無機系吸湿剤との混合粉末12を封入した第1包装体10aと、水素発生助剤13を封入した第2包袋体10bと、を備え、少なくとも第1包装体10aがガスバリア性フィルムから構成された、化粧料1。【選択図】図1

Description

本発明は化粧料に関し、より詳しくは、水素ガスを含み、主に水素ガスの還元力により肌表面の美麗化や老化防止を行なう化粧料に関する。
最近の種々の研究報告等から、肌表面で発生する活性酸素が、しわ、しみ、くすみ等の肌の老化の原因になること、及び活性酸素が水素ガスとの反応により還元され、除去されることが判ってきている。また、水素ガスは、常温常圧で無味無臭の気体であり、人体に対して無害である。従って、水素ガスは肌表面のアンチエイジング物質として期待されており、化粧料にもその応用が進められている。
水素ガスを含む化粧料としては、水と反応して水素を発生する水素発生化合物を含む水素発生剤と、水や美容成分を含む水素発生助剤とが個別に包装され、肌に塗布するときにこれらを混合することで水素ガスを発生する2剤型水素発生化粧料が挙げられる。水素発生化合物としては、通常、水素化アルカリ金属、水素化アルカリ土類金属、水素化ホウ素金属塩等が用いられている(特許文献1)。2剤型水素発生化粧料は種々のものが市販されており、例えば、水素化カルシウムや水素化マグネシウム等の水素化アルカリ土類金属と、水及びセラミド等の美容成分を含むセラミド美容液と、からなるハイドロジェン・セラム(商品名、(株)メディカル・マインド製)等が挙げられる。
また、1剤型化粧料として、例えば、Auter(商品名、水素健康医学ラボ(株)製)が市販されている。これは、ワセリン、ミツロウ、ホホバ種子油、セタノール、水素化マグネシウム(水素発生化合物)、トコフェロール及びシリカよりなるクリーム剤であり、肌に塗布するときに水素化マグネシウムが空気中の湿気と反応して水素ガスを発生させるものである。
しかしながら、上記した水素発生化合物は比較的高い吸湿性を有し、保管中に空気中の湿気と反応して水素ガスを発生し、肌に塗布するときには水素ガス発生能力が低下し、水素ガスによるアンチエイジング効果が不十分になるという問題がある。
2剤型の市販化粧料では樹脂フィルムからなる扁平な袋状包装体内に水素発生化合物を封入しているが、樹脂フィルム自体が通気性を有することから、包装体の外部から内部への通気を完全に遮断することは非常に困難である。このため、水素発生化合物が外部から包装体内に侵入した空気中の湿気と反応して水素ガスを発生し、包装体が経時的に膨張して商品価値が損なわれると共に、前述のように水素ガス発生能力が低下するという問題が生じる。
また、1剤型化粧料でも、容器を密閉する蓋を開け閉めするときに、化粧料内部への空気の浸透又は侵入を十分に防止できず、やはり長期保管中に水素ガスが発生して空気中に揮散することから、肌に塗布するときに水素ガス発生能力が低下し、水素ガスによるアンチエイジング効果が不十分になるという問題が生じるのを避けることができない。
このような問題に鑑み、特許文献1は、水素発生化合物を室温で固体状の水溶性化合物で包埋し、錠剤状、ブロック状、ペレット状、粒状、粉体状等の任意の形態に賦形された水素ガス発生剤を開示する。室温で固体状の水溶性化合物としては水溶性高分子化合物及び水溶性低分子化合物が挙げられ、水溶性高分子化合物の具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸やそれらの塩等の合成高分子化合物、デンプン、デキストリン、カラギーナン、グアーガム、キサンタンガム等の天然高分子化合物、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースやその塩などのセルロース誘導体等が例示される。また、水溶性低分子化合物としては,キシロース、キシリトール、グルコース、グルシトール、フルクトース、マンノース等の単糖類、スクロース、マルトース、トレハロース、ラフィノース等のオリゴ糖やシクロデキストリン、単糖類やオリゴ糖を高温で溶融して調整したキャラメル状物、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸やその塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウムなどの無機塩が例示される。
しかしながら、前記のような水溶性高分子化合物や水溶性低分子化合物を用いても、水素ガス発生剤内部への空気の侵入を完全に遮断する
ことはできないので、水素ガス発生能力が経時的に低下するという問題を解消するには至っていない。
国際公開第2007/055146号公報
本発明の目的は、水素発生化合物を含む水素発生剤と水素発生助剤とを個別に包装した2剤型水素発生化粧料であって、保管中における、水素発生剤を封入した包装体の膨れ、及び水素発生化合物の水素ガス発生能力の低下が抑制された2剤型水素発生化粧料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水素発生剤と無機系吸湿剤との混合粉末を第1包装体に封入すると共に、少なくとも第1包装体をガスバリア性フィルムから構成することにより、目的に叶う2剤型水素発生化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記(1)〜(9)の2剤型水素発生化粧料を提供する。
(1)水と反応して水素ガスを発生する水素発生化合物を含む水素発生剤と、水を含む水素発生助剤と、が個別に包装され、肌に塗布するときに、これらを混合して水素ガスを含有する混合剤を得る化粧料であって、水素発生剤と無機系吸湿剤との混合粉末を封入した第1包装体と、水素発生助剤を封入した第2包袋体と、を備え、少なくとも第1包装体がガスバリア性フィルムから構成された、化粧料。
(2)無機系吸湿剤がカチオンとしてNaイオンを主成分とするゼオライトである、上記(1)の化粧料。
(3)ガスバリア性フィルムが、金属層と樹脂層との積層体、及び金属酸化物層と樹脂層との積層体から選ばれる少なくとも1種のフィルムである、上記(1)又は(2)の化粧料。
(4)水素発生化合物が、水素化アルカリ土類金属及び水素化ホウ素金属塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種であり、かつ水素発生剤が水と共にポリエチレングリコールをモノマー成分として合成された化粧料成分用親水性コポリマーを含有する親水性増粘剤を含む、上記(1)〜(3)のいずれかの化粧料。
(5)化粧料成分用親水性コポリマーが、ポリエチレングリコール・ラウリルジメチコン・コポリマー、ポリエチレングリコール・ステアリルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマー、ポリエチレングリコール・デシルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマー、ポリエチレングリコール・ラウリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル・テトラメトキシメチルグリコウリル・コポリマー及びポリエチレングリコール・デシルテトラデシルアルコール・ヘキサメチレンジイソシアネート・コポリマーよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(4)の化粧料。
(6)水素発生助剤が親水性増粘剤として天然物由来の化粧料成分用親水性多糖類をさらに含む、上記(1)〜(5)のいずれかの化粧料。
(7)化粧料成分用親水性多糖類が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、カラギーナン、タマリンドウガム、ジェランガム、サクシノグルカン、アルギン酸ナトリウム、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、及びマルメロ種子エキスよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(6)の化粧料。
(8)水素発生助剤がさらに酸を含む、上記(1)〜(7)のいずれかの化粧料。
(9)第1、第2包装体が、外部からの応力により開放して第1、第2包装体を連通させる仕切り部を介して連設された、上記(1)〜(8)のいずれかの化粧料。
本発明によれば、水素発生化合物を含む水素発生剤と水素発生助剤とを個別に包装した2剤型水素発生化粧料の保管中における、水素発生剤を封入した包装体の膨れ、及び水素発生化合物の水素ガス発生能力の低下を顕著に抑制することができる。
本発明の第1実施形態の化粧料の概略構成を示す斜視図である。
図1は、本発明の第1実施形態の2剤型水素発生化粧料1(以下単に「化粧料1」と呼ぶことがある)の概略構成を示す斜視図である。図1(a)は水素発生剤と水素発生助剤とが個別に包装され、これらを混合する前の状態(商品として市場に流通する形態)を示し、図1(b)は水素発生剤と水素発生助剤とを混合した後の状態(肌に塗布する形態)を示す。
化粧料1は、第1、第2包装体10a、10bと、第1、第2包装体10a、10bの間に介在し、外部からの応力により開放して第1、第2包装体10a、10bを連通させる仕切り部11と、を備える。すなわち、第1、第2包装体10a、10bは、仕切り部11を介して連設されている。第1包装体10aには、水素発生化合物を含む水素発生剤と、無機系吸湿剤と、の混合粉末12が封入され、第2包装体10bには、水を含む水素発生助剤13が封入されている。化粧料1は、肌に塗布するときに、仕切り部11に外部から応力を負荷して開放させ、第1、第2包装体10a、10bを連通させ、混合粉末12と水素発生助剤13とを混合することにより、水素ガスを含有する混合剤14(以下「水素ガス含有混合剤14」とすることがある。)とし、これを肌に塗布して水素ガスのアンチエイジング効果を得るものである。
以下、化粧料1の構成を詳しく説明する。
第1包装体10aに封入された混合粉末12は、複数の粉末の粉体混合物であり、水素発生化合物を含む水素発生剤の粉末、及び無機系吸湿剤の粉末を必須成分として含み、一般的な化粧料用添加剤の粉末を任意成分として含む。
水素発生化合物は、水素化アルカリ土類金属及び水素化ホウ素金属塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種の水素化金属塩を含む。水素化アルカリ土類金属としては、例えば、水素化カルシウム、水素化マグネシウム等が挙げられる。水素化ホウ素金属塩としては、例えば、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素ナトリウム等の水素化ホウ素アルカリ金属塩が挙げられる。水素化金属塩の中でも、水素化マグネシウムが好ましい。
また、水素化金属塩の粒径は特に限定されないが、水素ガス含有混合剤14の肌への展性や滑らかな感触等の観点から、例えば、120μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは5〜80μmの範囲のものを使用すればよい。水素化金属塩の粒径が120μmを超えると、水素ガス含有混合剤14を肌へ塗布するときに滑らかな塗り心地が損なわれ、ザラツキ感が感じられる場合がある。なお、水素化金属塩の粒径が小さ過ぎると、混合粉末12と水素発生助剤13とを混合するときに、ダマ等が生じ易くなる場合があるので、その点に留意して水素化金属塩の粒径を選択することが好ましい、
本明細書において、水素化金属塩、並びに後述する無機系吸湿剤及び化粧料用添加剤の粒径は、例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いることにより体積平均粒子径として測定することができ、また、走査型電子顕微鏡での複数の視野(例えば10視野)で観察される所定個(例えば1視野当り100個)の粒子の粒径を測定し、測定値の算術平均値として求めることもできる。
無機系吸湿剤としては、吸湿性を有しかつ肌に対して安全な無機化合物を特に限定なく使用でき、例えば、ゼオライト、珪藻土、酸化カルシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、アルミナ、活性アルミナ、活性炭、粘土鉱物、シリカ、シリカゲル、球状非晶質アルミノケイ酸塩(商品名:シルトン(商標名)JC、水澤化学工業(株)製)等が挙げられる。無機系吸湿剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
無機系吸湿剤の中でも、水素化金属塩よりも吸湿性の高いものが好ましく、吸湿性及び肌への安全性の観点から、ゼオライト、アルミナ、活性アルミナ、シリカゲル、球状非晶質アルミノケイ酸塩等がより好ましく、前記観点に加え、空気等の水蒸気分圧の低い雰囲気中での吸湿性に優れることから、ゼオライトがさらに好ましく、カチオンの主成分としてNaイオンを含有し、及び/又は、細孔径が1〜20Å(好ましくは3〜15Å、より好ましくは3〜10Å)であるゼオライトが特に好ましい。
無機系吸湿剤の粒径は特に限定されないが、吸湿性や、水素ガス含有混合剤の肌表面での展性、滑らかな塗り心地等の観点から、好ましくは1〜300μm、より好ましくは10〜250μm、さらに好ましくは30〜200μmである。無機系吸湿剤の粒径が1μm未満では、水素発生助剤13に含まれる水への分散性が低下し、水素ガス含有混合剤14中にダマが生じ、肌への展性や滑らかな塗り心地が低下する傾向がある。一方、無機系吸湿剤の粒径が300μmを超えると、水素ガス含有混合剤14を肌に塗布するときに、ザラツキ感が生じる傾向がある。
混合粉末12における無機系吸湿剤の含有量は特に限定されず、水素発生化合物の種類や粒径等に応じて広い範囲から適宜選択できるが、その目安としては、水素発生化合物100重量部に対して、100重量部以上、好ましくは100〜300重量部、より好ましくは200〜250重量部である。前記範囲で無機系吸湿剤を含む混合粉末12を用い、かつ第1包装体10aをガスバリア性フィルムで構成することにより、第1包装体10aの経時的な膨れや、水素発生化合物の湿気との反応による水素ガス発生能力の低下を顕著に抑制し、製造(封入)後1年又はそれ以上を経過しても、第1包装体10aに膨れが殆ど生じず、水素ガス発生能力の高い2剤型水素ガス発生化粧料とすることができる。
なお、無機系吸湿剤の含有量が100重量部未満では、第1包装体10aを構成するガスバリア性フィルムの材質によっては水素発生化合物の吸湿による水素ガスの発生を十分に抑制できない場合がある。また、無機系吸湿剤の含有量が500重量部を超えると、水素ガス含有混合剤14を肌に塗布するときの感触にざらつき感を生じ、該混合剤14の滑らかさが損なわれる傾向がある。
次に、混合粉末12中の任意成分である化粧料用添加剤としては、例えば、球状シリカ、球状ポリエチレン、ポリアミド球状樹脂粉末(ナイロン球状粉末)、架橋型ポリ(メタ)クリル酸メチル球状樹脂粉末等の球状添加剤、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、チタン酸鉄、γ−酸化鉄、黄酸化鉄、黄土、黒酸化鉄、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト、群青、紺青、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の無機顔料;金属顔料;有機顔料;天然色素;ジメチコンクロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサン等の高分子シリコーン系粉末;シリコーン系樹脂以外の樹脂粉末;雲母、絹雲母、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー等の無機粉末;金属石鹸等の非球状添加剤が挙げられる。これらは粉末の形態で用いられる。化粧料用添加剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。化粧料用添加剤は、例えば、水素ガス含有混合剤14の肌への展性や滑らかな塗り心地を損なわない範囲で用いられる。
第2包装体10bに封入された水素発生助剤13は、水を必須成分として含み、肌に塗布した水素ガス含有混合剤14中の水素ガスの空気中への揮散を防止する観点から、水と共に親水性増粘剤を含むことが好ましく、さらに酸や、保湿剤、油剤、界面活性剤、その他の化粧料用添加剤等を任意成分として含んでいてもよい。以下、各成分について説明する。
親水性増粘剤は、好ましくは、ポリエチレングリコール(以下「PEG」とすることがある)含有高分子化合物を含み、水素ガス含有混合剤14にザラツキ感やボソボソした感触が生じるのを防止する観点から、より好ましくはPEG含有高分子化合物と共に多糖系高分子化合物を含む。
PEG含有高分子化合物は、PEGをモノマー成分の1つとして合成された化粧料成分用親水性コポリマーすなわちPEG由来の重合単位を含む高分子化合物であり、水素含有混合剤14からの水素ガスの大気中への飛散を抑制し、水素ガスの肌表面での滞在時間を長くする。その具体例としては、PEG・ラウリルジメチコン・コポリマー、PEG・ステアリルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマー、PEG・デシルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマー、PEG・ラウリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル・テトラメトキシメチルグリコウリル・コポリマー及びPEG・デシルテトラデシルアルコール・ヘキサメチレンジイソシアネート・コポリマーよりなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
PEG・ラウリルジメチコン・コポリマーとしては、例えば、PEG−10/ラウリルジメチコン/クロスポリマー、PEG−15/ラウリルジメチコン/クロスポリマー等が挙げられる。PEG・ステアリルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマーとしては、例えば、PEG−150/ステアリルアルコール/メチレンジフェニルジイソシアネート/コポリマー等が挙げられる。PEG・デシルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマーとしては、例えば、PEG−150/デシルアルコール/メチレンジフェニルジイソシアネート/コポリマー等が挙げられる。PEG・ラウリルアルコールとポリエチレングリコールとのエーテル・テトラメトキシメチルグリコリル・コポリマーとしては、例えば、PEG−180/ラウレス−50/テトラメトキシメチルグリコウリル/コポリマー等が挙げられる。PEG・デシルテトラデシルアルコール・HDI・コポリマーとしては、PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI/コポリマー等が挙げられる。これらのPEG含有高分子化合物の中でも、水素発生剤と水素発生助剤との混合中における水素発生化合物の分散性や水素保持性、後述する多糖系高分子化合物等との相溶性等を考慮すると、PEG・デシルテトラデシルアルコール・HDI・コポリマーがさらに好ましい。
多糖系高分子化合物は、PEG含有高分子化合物との併用により、混合粉末12と水素発生助剤13とをより均一に混合できるので、水素発生化合物その他の粉末がダマになり難くなる。その結果、水素発生化合物と水とが万遍なく接触して、十分量の水素ガスが発生すると共に、混合後の化粧料の肌に対する感触が滑らかになり、肌表面での延び性が向上する。多糖系高分子化合物は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、カラギーナン、タマリンドウガム、ジェランガム、サクシノグルカン、アルギン酸ナトリウム、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、及びマルメロ種子エキスよりなる群から選ばれる少なくとも1種の天然物由来の化粧料成分用親水性多糖類であることが好ましい。
上記した天然物由来の化粧料成分用親水性多糖類の中でも、水素ガス含有混合剤14中での各成分の分散性を一層高め、該混合剤14中に濁りやオリ等が発生するのを防止する観点等から、カラギーナンが好ましい。なお、天然物由来の親水性多糖類とは、天然物から分離、精製される親水性多糖類、及び、天然物を原料として酵素処理、微生物処理、化学合成的処理等の様々な処理方法により得られる親水性多糖類を包含する。
水素発生助剤13における親水性増粘剤の含有量(PEG含有高分子化合物と多糖系高分子化合物との合計含有量)は特に限定されないが、水素発生助剤13の全量に対し、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.2〜8重量%である。PEG含有高分子化合物と多糖系高分子化合物とを併用する場合、その使用割合は特に限定されないが、PEG含有高分子化合物:多糖系高分子化合物(重量基準)が、好ましくは1:99〜99:1、より好ましくは5:95〜95:5、さらに好ましくは10:90〜90:10、特に好ましくは30:70〜70:30である。
水素発生助剤13は、PEG含有高分子化合物及び多糖系高分子化合物の効果を損なわない範囲で、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、カルボキシビニルポリマー、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン等の一般的な親水性増粘剤を含んでいてもよい。
酸は、水素発生化合物と水との反応を促進し、水素ガスを効率的に発生させる。酸は肌に悪影響を及ぼさない酸であり、例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、無水コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、アスコルビン酸等の有機酸、グルタミン酸等のアミノ酸、スルファミン酸、ホウ酸、メタホウ酸等の無機酸等が挙げられる。酸は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。これらの酸の中でも、化粧料という用途の観点から、有機酸が好ましく、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸等がより好ましい。酸の使用量は特に限定されないが、水素発生助剤13の全量に対して、好ましくは0.05〜2重量%、より好ましくは0.1〜0.9重量%である。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコール、マルチトール、還元水あめ、蔗糖、ラクチトール、パラチニット、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、キシロース、グルコース、ラクトース、マンノース、マルトース、ガラクトース、フルクトース、イノシトール、ラフィノース、トレハロース、トリメチルグリシン、シクロデキストリン、アミノ酸、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ等が挙げられる
油剤としては、植物油等の液体油脂、ミツロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、セレシン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等の高級脂肪酸、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、モノステアリルグリセリンエーテル等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、乳酸セチル、イソステアリン酸イソセチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、クロタミトン等のエステル油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油等が挙げられる。
界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、高級アルキル硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウム等のカチオン界面活性剤;プロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、ソルビット脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、脂肪酸エステル類、アルキルエーテル類、エチレンジアミン縮合物、ヒマシ油や硬化ヒマシ油の誘導体、ミツロウ・ラノリン誘導体、ステロールや水素添加ステロール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アルキルアミン、脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等の非イオン界面活性剤;等が挙げられる。
その他の化粧料添加剤としては、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等のキレート剤、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等の酸化防止剤、エチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、アラントイン等の抗炎症剤、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、パンテノール等のビタミン類、イザヨイバラ、セイヨウノコギリソウ、メリロート、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等の天然抽出物、ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジル等の血行促進剤、l−メントール、ユーカリ油等の冷感剤、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ジンゲロール、バニリルブチルエーテル、バニリルブチルエーテル酢酸エステル等の温感剤、紫外線吸収剤、香料、色素等が挙げられる。
水素発生助剤13は、例えば、上記特定の親水性増粘剤を水に溶解し、さらに必要に応じて他の親水性増粘剤、保湿剤、油剤、界面活性剤、その他の添加剤等から選ばれる少なくとも1種を溶解又は分散させることにより、調製できる。
混合粉末12中に含まれる水素発生剤と、水素発生助剤13と、の使用割合は特に限定されないが、水素発生剤中の水素発生化合物100重量部に対して、水素発生助剤13を好ましくは5000〜30000重量部、より好ましくは10000〜20000重量部使用する。
第1、第2包装体10a、10bは、本実施形態で仕切り部11を介して連通可能に連設されることから、同じガスバリア性フィルムにより構成される。ガスバリア性フィルムは、透明でも不透明でもよく、また着色されていても着色されていなくてもよい。ガスバリア性フィルムとしては、空気中の湿気(水蒸気)を第1包装体10a内に透過させ難いものであれば特に限定されないが、金属層(金属薄膜)と樹脂層との第1積層体、及び金属酸化物層(金属酸化物薄膜)と樹脂層との第2積層体から選ばれる少なくとも1種が好ましい。第1積層体の具体例としては、樹脂フィルムの一方の表面に金属蒸着層を形成したフィルム、金属箔と樹脂フィルムとを積層したフィルム等が挙げられる。第2積層体の具体例としては、樹脂フィルムの一方の表面に金属酸化物蒸着層を形成した透明性フィルム等が挙げられる。また、それ以外の樹脂フィルムとして、ポリエチレン系樹脂製多孔質フィルムと接着剤層とPET系不織布とをこの順番で積層した除湿性積層フィルム等も使用できる。
第1、第2積層体に用いられる樹脂フィルムを構成する合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン樹脂(ポリアミド樹脂)、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等が挙げられる。樹脂フィルムは、異なる樹脂からなる複数の樹脂フィルムの積層体であってもよい。第1積層体において、金属箔、金属蒸着層等の薄膜を構成する金属としては、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、錫、ニッケル等が挙げられる。第2積層体において、金属酸化物蒸着層等の薄膜を構成する金属酸化物としては、例えば、アルミナ、マグネシア、シリカ(非晶質シリカ)等が挙げられる。
ガスバリア性フィルムの水蒸気透過率は、好ましくは2.0以下である。水蒸気透過率が2.0を超えるガスバリア性フィルムを用いた場合、混合粉末12が無機系吸湿剤を含んでいたとしても、1年程度の長期保存により、第1包装体10aに膨れが生じ、水素発生化合物の水素ガス発生能力が低下する場合がある。
本発明では、市販のガスバリア性フィルムを使用してもよい。市販品の具体例としては、例えば、テックバリア(商標名、シリカ蒸着フィルム、水蒸気透過率約0.08、三菱樹脂(株)製)、エコシアール(商標名、無機酸化物蒸着フィルム、水蒸気透過率約0.5)、バリアロックス(商標名、アルミナ蒸着PETフィルム、水蒸気透過率約1.5、東レフィルム加工(株)製)、クラリスタ(商標名)FC(商品名、金属酸化物蒸着フィルム、水蒸気透過率約0.2、クラレ(株)製)、ブレスロン(商標名、除湿性積層フィルム、日東ライフテック(株)製)等が挙げられる。また、市販されている金属箔(主にアルミ箔)積層フィルムや金属層蒸着樹脂フィルムを用いることもできる。
化粧料1の商品としての外観を重視する場合には、主に透明性フィルム(無機酸化物蒸着フィルム)や除湿性積層フィルムが用いられ、保存中における水素発生化合物の吸湿による水素ガスの発生を極力防止する場合には、主に水蒸気透過率の低い透明性フィルムや、金属箔積層フィルムが用いられる。また、複数の同種又は異種のガスバリア性フィルムを積層して用いてもよい。このような、複数のガスバリア性フィルムの積層体としては、例えば、テックバリアとアルミ蒸着PETフィルムとの積層体等が挙げられる。
第1包装体10aを構成する樹脂フィルムが透湿性であると、混合粉末12中の水素発生化合物が樹脂フィルムを介して第1包装体10a内に侵入してきた空気中の水分と反応して水素ガスを発生し、第1包装体10aが膨らんだ状態になって製品としての外観が低下し、また、水素含有混合剤14を肌に塗布するときの水素ガス発生量が減り、水素ガスによるアンチエイジング効果を十分に得ることができない場合がある。
本発明で使用できる化粧料は、本実施形態の化粧料1に限定されず、第1、第2包装体10a、10bを仕切り部11を介して連設せず、個別に設け、混合粉末12を封入する第1包装体10aのみをガスバリア性フィルムで構成してもよい。また、本実施形態の第1、第2包装体10a、10bはいずれも平面視ほぼ四角形の扁平な袋状に構成されているが、任意の立体形状としてもよく、第1、第2包装体10a、10bを異なる立体形状としてもよい。
仕切り部11は応力を負荷しない状態では密着し、第1、第2包装体10a、10bを離隔しているが、例えば、化粧料1、特に仕切り部11に外部応力を負荷することにより開放され、図1(b)に示すように、第1、第2包装体10a、10bが連通して混合粉末12と水素発生助剤13とが混合され、水素ガス含有混合剤14が得られる。化粧料1への外部応力の負荷は特に限定されず、例えば、化粧料1の長手方向の一端部を軸芯にして化粧料1を円筒状に丸めたり、第1、第2包装体10a、10bのいずれか一方又は両方を押圧したり、仕切り部11の表面を指で擦ったりすること等により行なわれる。このように、化粧料1の内部で混合粉末12と水素発生助剤13とを混合した後、化粧料1を開封して水素ガス含有混合剤14を取り出し、肌表面に塗布すればよい。
水素ガス含有混合剤14を肌表面に塗布した後、所定時間放置することにより、水素ガスによる美容効果やアンチエイジング効果が十分に発揮され、美白効果、肌の肌理、艶、張り等を高める効果、しわ、しみ、くすみ等を減らす効果等が得られる。このとき、肌に塗布した水素ガス含有混合剤14の上に、水素ガスの空気中への揮散を抑制するために、パック用シート等を貼り付けることにより、水素ガスによる美容効果やアンチエイジング効果を更に高めることができる。水素ガス含有混合剤14の肌表面での放置時間は特に限定されず、使用者の嗜好等に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは1〜60分程度、より好ましくは5〜50分程度、さらに好ましくは10〜40分程度である。所定の放置時間が経過した後、該混合剤14を水洗等により肌から除去することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示す2剤型水素発生化粧料を作製した。
まず、水素化マグネシウム粉末(粒径60μm以下)100重量部とゼオライト粉末(商品名:ゼオラム(商標名)F−9、結晶型:X、構成カチオン:Na、粒径100メッシュ、細孔径:9Å、東ソー(株)製)200重量部とを粉体混合し、混合粉末を調製した。次に、PEG−240・デシルテトラデセス−20・HDI・コポリマー及びクエン酸を水に溶解し、PEG−240・デシルテトラデセス−20・HDI・コポリマー濃度5重量%及びクエン酸濃度0.1重量%のジェル状水素発生助剤を調製した。
シリカ蒸着フィルム(商品名:テックバリアHX、厚み:12μm、三菱樹脂(株)製)を用い、図1に示す第1、第2包装体(いずれも寸法は150mm×130mm)及びこれらの間に介在する仕切り部(溶着部分の幅は3mm)を有する包装体を作製した。なお、この包装体の長手方向の一縁辺を除いて、第1、第2包装体の各縁辺を融着した。得られた包装体における第1、第2包装体の未融着の縁辺領域の開口から、混合粉末0.15g、及び水素発生助剤15gをそれぞれ充填し、該縁辺を融着し、本発明の化粧料を作製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(実施例2)
ゼオライト粉末として、ゼオラムF−9に代えてゼオラムA−4(商品名、結晶型:A、構成カチオン:Na、粒径100メッシュ、細孔径:4Å、東ソー(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明の化粧料を作製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(実施例3)
ゼオライト粉末に代えてシリカゲル微粉末(商品名:サイリシア350、富士シリシア(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明の化粧料を作製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(実施例4)
シリカ蒸着フィルムに代えてアルミ箔積層フィルムからなり、実施例1の仕切り部を介して第1、第2包装体を連設させた包装体とほぼ同寸の袋((株)生産日本社製)を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明の化粧料を作製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。なお、上記アルミ箔積層フィルムは、厚さ12μmのPETフィルム、厚さ7μmのアルミ箔及び厚さ80μmのポリエチレンフィルムをこの順番で積層した積層体である。
(実施例5)
PEG−240・デシルテトラデセス−20・HDI・コポリマー、カラギーナン(多糖系高分子化合物)及びクエン酸を水に溶解し、PEG−240・デシルテトラデセス−20・HDI・コポリマー濃度5重量%、多糖系高分子化合物濃度1重量%及びクエン酸濃度0.9重量%のジェル状水素発生助剤を調製した。この水素発生助剤を用いる以外は、実施例1と同様にして、本発明の化粧料を作製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(比較例1)
シリカ蒸着フィルムに代えて、厚さ12μmのPETフィルムと厚さ50μmの低密度ポリエチレンフィルムとの積層体である樹脂フィルムを用いる以外は、実施例1と同様にして、比較用の2剤型水素発生化粧料を調製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(比較例2)
ゼオラムF−9を用いない以外は、実施例1と同様にして、比較用の2剤型水素発生化粧料を調製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(比較例3)
ゼオラムF−9を用いない以外は、実施例5と同様にして、比較用の2剤型水素発生化粧料を調製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(比較例4)
PEG−240・デシルテトラデセス−20・HDI・コポリマーを用いない以外は、
実施例1と同様にして、比較用の2剤型水素発生化粧料を調製した。得られた化粧料は、全体として平面視長方形であり、厚みが殆どない扁平な外観を有していた。
(試験例1)
実施例1、5、比較例4の化粧料について、仕切り部を指で捩ることにより開放し、混合粉末と水素発生助剤とを混合し、水素ガス含有混合剤を調製した。得られた該混合剤を混合直後に密閉容器に収納し、発生した気体を水上置換で捕集し、捕集した気体に水素ガスが含まれているか否かを水素検知管(商品名:GASTEC GV−100S、(株)ガステック製)を用いて調べた。混合直後から水素ガスの検知が可能な最大時間を求めたところ、実施例1及び5は50分であったのに対し、比較例1は2分に過ぎなかった。なお、実施例1及び5の水素ガス含有混合剤は肌表面に滑らかな感触で塗布することができ、ザラツキ感や混合時にダマが生じることに起因するボソボソした感触もなく、特に実施例5は実施例1よりもさらに滑らかな感触であった。
(試験例2)
実施例1〜5、及び比較例1〜4の化粧料を、2014年6月1日から大阪市内の空調設備を有しない室温環境にて保存して目視観察し、第1包装体に膨れが生じるまでの期間を求めた。なお、第1包装体の最大厚み箇所が5mmに達した時点で膨れが生じたと判断した。そして、膨れが生じた時点で、試験例1と同様にして水素ガスの検知を行ない、水素ガス検知可能時間を求めた。結果を表1に示す。
なお、膨れの評価基準は次の通りである。
◎:保存期間が1年を過ぎても膨れが発生しなかった。
○:保存期間が8カ月〜1年の範囲で膨れが発生した。
△:保存期間が6カ月〜8カ月未満の範囲で膨れが発生した。
×:保存期間が2カ月〜6カ月未満の範囲で膨れが発生した。
××:保存期間が2カ月未満の範囲で膨れが発生した。
Figure 2017088563
表1から、本発明の構成を採用することにより、長期保存中に水素発生化合物が空気中の湿気と反応して水素ガスが発生するのが顕著に抑制され、また、長期保存後も水素発生化合物による水素ガス発生能力が維持されることが判る。
1 化粧料
10a 第1包装体
10b 第2包装体
11 仕切り部
12 混合粉末
13 水素発生助剤
14 水素ガス含有混合剤

Claims (9)

  1. 水と反応して水素ガスを発生する水素発生化合物を含む水素発生剤と、水を含む水素発生助剤と、が個別に包装され、肌に塗布するときに、これらを混合して水素ガスを含有する混合剤を得る化粧料であって、
    前記水素発生剤と無機系吸湿剤との混合粉末を封入した第1包装体と、前記水素発生助剤を封入した第2包袋体と、を備え、少なくとも前記第1包装体がガスバリア性フィルムから構成された、化粧料。
  2. 前記無機系吸湿剤がカチオンとしてNaイオンを主成分とするゼオライトである、請求項1に記載の化粧料。
  3. 前記ガスバリア性フィルムが、金属層と樹脂層との積層体、及び金属酸化物層と樹脂層との積層体から選ばれる少なくとも1種のフィルムである、請求項1又は2に記載の化粧料。
  4. 前記水素発生化合物が、水素化アルカリ土類金属及び水素化ホウ素金属塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種であり、かつ前記水素発生助剤が水と共にポリエチレングリコールをモノマー成分として合成された化粧料成分用親水性コポリマーを含有する親水性増粘剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧料。
  5. 前記化粧料成分用親水性コポリマーが、ポリエチレングリコール・ラウリルジメチコン・コポリマー、ポリエチレングリコール・ステアリルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマー、ポリエチレングリコール・デシルアルコール・メチレンジフェニルジイソシアネート・コポリマー、ポリエチレングリコール・ラウリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル・テトラメトキシメチルグリコウリル・コポリマー及びポリエチレングリコール・デシルテトラデシルアルコール・ヘキサメチレンジイソシアネート・コポリマーよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載の化粧料。
  6. 前記水素発生助剤が前記親水性増粘剤として天然物由来の化粧料成分用親水性多糖類をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧料。
  7. 前記化粧料成分用親水性多糖類が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、カラギーナン、タマリンドウガム、ジェランガム、サクシノグルカン、アルギン酸ナトリウム、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム及びマルメロ種子エキスよりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項6に記載の化粧料。
  8. 前記水素発生助剤がさらに酸を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化粧料。
  9. 前記第1、第2包装体が、外部からの応力により開放して前記第1、第2包装体を連通させる仕切り部を介して連設された、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化粧料。
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