JP2018135281A - 浴用剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機塩水和物を用いて温まり感を有効に増強させつつ、良好な香り立ちをもたらすとともに、包材の膨れや浴用剤組成物の変色を有効に防止することのできる浴用剤組成物に関する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)、及び(D):(A)香料成分(a1)を5質量%以上40質量%以下含む香料粒子 0.1質量%以上50質量%以下、(B)無機塩水和物 0.03質量%以上10質量%以下、(C)有機酸、(D)炭酸塩を含有し、かつ分子内に糖骨格を有する賦形剤(E)の含有量が10質量%以下である浴用剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、浴用剤組成物に関する。
従来より、炭酸塩と有機酸を配合した浴用剤は、浴水中で炭酸ガスの泡を発生し、かかる炭酸ガスによって血行が促進されて温まり感が得られる等の効果が発揮されることから、優れた浴用剤として広く知られている。またこうした浴用剤に、さらに種々の成分を配合することで、付加的効果や相乗的効果をもたらす研究もなされている。
例えば、特許文献1には、有機酸としてリンゴ酸と特定量のフマル酸とを用いた固形浴用剤組成物が開示され、無機塩類も用い得る旨記載されており、優れた成形性やしっとりとした使用感を有し、浮遊物をなくして浴湯表面状態を良好にするものである。また、特許文献2には、クエン酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸等の有機酸と、炭酸塩と、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の無機塩と、特定の結着剤と油剤とを含む粉末を加圧成形して得られた、特定の硬度を有する固体入浴剤が開示されており、使用時における素早い溶解性や高い発泡力を発揮し、使用感を高めている。
一方、こうした浴用剤において、さらに温浴効果を増強させようとするにあたり、硫酸マグネシウム等の無機塩が有用であることも知られている。例えば、特許文献3には発泡性顆粒と無機塩成分と特定量の油性成分を含む浴用剤組成物が開示されており、香り立ちがよく、温浴効果を十分に発揮するものであることが記載されている。
ところで香料の分野では、非特許文献1に記載があるように、保存性、安定性など種々の目的のために粉末・造粒化した粉末香料が使用される場合がある。これは、乳糖、ブドウ糖のごとき吸湿性の少ない糖類や可溶性デンプンと混和して粉末化する方法などの方法で得られる事が知られている。
特開2004−83584号公報 特開2014−129262号公報 特開2009−62320号公報
周知慣用技術集(香料)第I部、1999年1月29日発行、P99
しかしながら、温まり感を増強させるために無機塩水和物を浴用剤組成物の一成分として用いつつ、さらに香料を用いることによって良好な香りをも付与しようとすると、有機酸及び炭酸塩の存在下で無機塩水和物に含まれる水分子と香料が共存することが主たる要因となって、包材の膨れが生じるおそれが高まるだけでなく、保存時に浴用剤組成物が褐色に変色してしまうおそれも高まることが、本発明者により判明した。こうしたなか、仮に上記特許文献に記載の技術において、無機塩水和物を用いつつ単に香料を増量させたとしても、優れた温まり感と良好な香り立ちを両立するのが困難である上、保存時の包材の膨れや剤の変色を充分に抑制することができず、依然として改善の余地があることも判明した。
すなわち、本発明は、無機塩水和物を用いて温まり感を有効に増強させつつ、良好な香り立ちをもたらすとともに、包材の膨れや浴用剤組成物の変色を有効に防止することのできる浴用剤組成物に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、有機酸及び炭酸塩の存在下、香料成分を特定量で含む香料粒子と無機塩水和物を各々特定量で併用しつつ、賦形剤の含有を制限することにより、優れた温まり感と香り立ちを両立させながら、包材の膨れや浴用剤組成物の変色を防止することのできる浴用剤組成物が得られることを見出した。
したがって、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、及び(D):
(A)香料成分(a1)を5質量%以上40質量%以下含む香料粒子 0.1質量%以上50質量%以下
(B)無機塩水和物 0.03質量%以上10質量%以下、
(C)有機酸、
(D)炭酸塩
を含有し、かつ分子内に糖骨格を有する賦形剤(E)の含有量が10質量%以下である浴用剤組成物を提供する。
本発明の浴用剤組成物によれば、無機塩水和物と香料とを併用しながらも、保存時の包材の膨れや浴用剤組成物が褐色に変色してしまうのを有効に防止することができる上、さらに温浴効果を有効に増強させつつ、長時間その香りを楽しむことができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の浴用剤組成物は、成分(A)として、香料成分(a1)を5質量%以上40質量%以下含む香料粒子を0.1質量%以上50質量%以下含有する。このように、かかる成分(A)は成分(a1)の香料成分を粒子化することにより、成分(a1)を後述する成分(E)の賦形剤に担持又は吸着させることなく、香りの優れた持続性が確保される。このため、後述する成分(B)の無機塩水和物が存在する環境下、成分(E)が過剰に存在することによって生じ得る保存時の浴用剤組成物の変色を有効に防止することができる。また、使用時に成分(A)から成分(a1)を放出させて優れた香り立ちと香りの持続性を発現させることを可能にするとともに、保存中における剤の包材の膨れを有効に防止することもできる。このため、(A)は(a1)を包埋するように形成されたものであることがより好ましい。
成分(a1)の香料成分としては、浴用剤に用い得るものであれば特に制限されず、種々の香料成分を用いることができ、例えば、「合成香料 化学と商品知識」(印藤元一著、化学工業日報社、2005年増補改定版)に記載の香料等、すなわちミルセン、オシメン、カンフェン、ターピノレン、アルファーターピネン、フェランドレン、アルファフェランドレン、パラサイメン、ファルネセン、セドレン、ロンジフォレン、コパエン、グアイエン、パチョレン、グルジュネン等のテルペン系炭化水素やセスキテルペン系炭化水素の香料;アルコール系香料、アルデヒド系香料、ケトン系香料、エーテル系香料、オキサイド系香料、エステル系香料、ラクトン系香料等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。また、これらは、シトラス、グリーン、フローラル、ハーブ等の所望の香りに合わせて種々の調合香料として用いることもできる。
成分(a1)の含有量は、良好な香り立ちを確保する観点から、成分(A)中に、5質量%以上であって、好ましくは8質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上である。また、成分(a1)の含有量は、保存時に生じる浴用剤組成物の変色や保存中における剤の包材の膨れを有効に防止する観点から、成分(A)中に、40質量%以下であって、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下である。そして、成分(a1)の含有量は、成分(A)中に、5質量%以上40質量%以下であって、好ましくは8〜30質量%であり、より好ましくは10〜25質量%である。
また、成分(a1)の含有量は、香りの持続性の観点から、本発明の浴用剤組成物中に、好ましくは0.1質量%%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下である。
成分(A)の香料粒子は、成分(a1)を担持し、又は包埋する化合物として、多孔質物質又は水溶性高分子化合物を含むことが好ましい。このような多孔質物質又は水溶性高分子化合物としては、公知のものを使用することができ、多孔性物質としては、無水ケイ酸、ケイ酸塩類が挙げられる。また、水溶性高分子としては、25℃で固体またはペースト状のものが好ましく、ゼラチン、コラーゲンタンパク等の天然水溶性高分子;ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリオキシアルキレン、ポリビニルピロリドン等の合成水溶性高分子が挙げられる。なかでも保存安定性や打錠性の観点から、ポリオキシアルキレン(a2)を含むことが好ましい。これにより、成分(a1)を成分(A)中に良好に包埋させ、保存時に生じ得る浴用剤組成物の褐変や包材の膨れを抑制することができる。かかる成分(a2)としては、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールのアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールのグリセリルエーテル、ポリアルキレングリコールのペンタエリスリトールエーテル、ポリアルキレングリコールのトリメチロールプロパンエーテル、及びポリアルキレングリコールのアルキレングリコールエーテル等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、香料造粒物における付着性を効果的に低減しつつ粒子強度をも高め、良好な造粒性及び保形性を確保する観点から、ポリアルキレングリコールが好ましい。
ポリアルキレングリコールとしては、炭素数2〜4のオキシアルキレン基、例えばオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基を有するものが挙げられ、具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。なかでも、良好な造粒性及び保形性を確保する観点から、ポリエチレングリコールが好ましく、数平均分子量2000以上のポリエチレングリコールがより好ましく、数平均分子量4000〜20000のポリエチレングリコールがさらに好ましい。なお、ポリエチレングリコールの数平均分子量を測定する場合には、溶媒として水/エタノールを用い、ポリスチレンを標準としたGPC法を用いる。
成分(a2)の含有量は、良好な香り立ちと、成分(A)の香料粒子の成形性とを両立させる観点から、成分(A)中に、好ましくは45〜95質量%であり、より好ましくは50〜95質量%であり、さらに好ましくは60〜95質量%である。
成分(A)の香料粒子を製造するには、例えば押し出し造粒打錠成形法、転動式造粒法、噴霧乾燥造粒法、遠心式造粒法、攪拌造粒法、板上滴下造粒等の造粒法を用いることができる。なかでも、塊状や液体から粒径の小さい粒子を製造できる方法が好ましい。成分(A)は、成分(a1)及び必要に応じてその他の成分を加熱溶融して均一に混合した後、一定量を平らな板状の上に滴下して、固化、造粒し、0.1〜5mmの顆粒状の粒子を得るのが好ましい。成分(a2)を用いる場合、加熱溶融の温度は、かかる成分(a2)が溶融する温度であることが好ましい。
成分(A)の平均粒径は、浴水に投入した際に成分(a1)を良好に放出して、優れた香り立ちを発現させる観点から、好ましくは100〜2000μmであり、より好ましくは200〜2000であり、さらに好ましくは300〜2000μmである。
成分(A)の含有量は、保存時に生じる浴用剤組成物の変色抑制効果との両立を有効に図りつつ、良好な香り立ちを確保する観点から、本発明の浴用剤組成物中に、0.1質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上である。また、成分(a1)の含有量は、保存中における剤の包材の膨れを有効に防止しつつ、良好な香り立ちを確保する観点から、本発明の浴用剤組成物に、50質量%以下であって、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。そして、成分(a1)の含有量は、本発明の浴用剤組成物中に、0.1質量%以上50質量%以下であって、好ましくは0.5〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。
本発明の浴用剤組成物は、成分(B)として、無機塩水和物を0.03質量%以上10質量%以下含有する。かかる成分(B)は、温まり感を増強させ得る有効成分ではあるものの、包材の膨れや浴用剤が褐色に変色してしまうおそれがあるが、本発明の浴用剤組成物であると、これを有効に防止することができるため、成分(B)による温まり感の増強効果を充分に享受することができる。
かかる成分(B)としては、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸鉄、硫酸アルミニウムカリウム、及びセスキ炭酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の水和物が挙げられる。なかでも、優れた温浴効果をもたらす観点から、硫酸マグネシウム水和物が好ましい。かかる硫酸マグネシウム水和物としては、三水和物、七水和物等が挙げられるが、なかでも、良好な成形性や浴用剤組成物の変色や包材の膨れを抑制する観点、及び取扱い性の観点から、硫酸マグネシウム三水和物(MgSO4・3H2O)が好ましい。
成分(B)の含有量は、後述する成分(C)やその他の成分とも相まって、温まり感を有効に増強させる観点から、本発明の浴用剤組成物中に、0.03質量%以上であって、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上である。また、成分(B)の含有量は、良好な成形性や保存時に生じる浴用剤組成物の褐変や包材の膨れを抑制する観点、及び長期保存後における浴水への良好な溶解性を確保する観点から、本発明の浴用剤組成物中に、10質量%以下であって、好ましくは8質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の浴用剤組成物中に、0.03質量%以上10質量%以下であって、好ましくは0.1〜8質量%であり、より好ましくは1〜5質量%である。
本発明の浴用剤組成物は、成分(C)として、有機酸を含有する。かかる成分(C)を含有することにより、後述する成分(D)とともに浴水中に炭酸ガスを発生させて良好な温まり感を付与することができるのみならず、上記成分(B)とも相まって、かかる温まり感をさらに増強させることができる。かかる成分(C)としては、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、安息香酸、サリチル酸、及びシュウ酸等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、炭酸ガス発生量確保する観点から、フマル酸、リンゴ酸、及びコハク酸から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、なかでもフマル酸がより好ましい。
フマル酸の含有量は、炭酸ガス発生量を確保する観点から、成分(C)中に、好ましくは35質量%以上であって、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは95質量%以上であり、好ましくは100質量%以下である。また、フマル酸の含有量は、成分(C)中に、好ましくは35質量%以上であって、より好ましくは35〜100質量%であり、さらに好ましくは50〜100質量%であり、またさらに好ましくは95〜100質量%であり、またさらに好ましくは100質量%である。
成分(C)の含有量は、炭酸ガス発生量を確保し、上記成分(B)とも相まって充分に血行促進効果を高め、温まり感の増強及びその持続性を有効に図る観点から、本発明の浴用剤組成物中に、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上であり、好ましくは70質量%以下であり、より好ましくは60質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以下である。
本発明の浴用剤組成物は、成分(D)として、炭酸塩を含有する。かかる成分(D)は、本発明の浴用剤組成物を浴水に投入したときに、上記成分(C)とともに炭酸ガスを発生させて、血行促進効果をもたらし、上記成分(B)とも相まって良好な温まり感を付与することができる。
成分(D)としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸モノアルカリ金属塩、並びに炭酸カルシウム等の二価以上の金属の炭酸塩;炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウム等の炭酸ジアルカリ金属塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なかでも、温まり感の増強を有効に図りつつ、浴水への良好な溶解性をも確保する観点から、炭酸ジアルカリ金属塩を含むのが好ましく、包材の膨れを有効に防止する観点から、炭酸ナトリウムを含むのがより好ましい。すなわち二価以上の金属の炭酸塩と炭酸ジアルカリ金属塩とを併用するのが好ましく、かかる炭酸ジアルカリ金属塩の含有量は、成分(D)中に、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは53質量%以上であり、さらに好ましくは55質量%以上であり、好ましくは100質量%以下であり、より好ましくは90質量%以下であり、さらに好ましくは80質量%以下である。また、炭酸ジアルカリ金属塩の含有量は、成分(D)中に、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは50〜100質量%であり、さらに好ましくは53〜90質量%であり、またさらに好ましくは55〜80質量%である。
成分(D)の含有量は、炭酸ガス発生量を確保し、上記成分(B)とも相まって充分に血行促進効果を高め、温浴効果の増強及びその持続性を有効に図る観点から、本発明の浴用剤組成物中に、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、さらに好ましくは30量%以上であり、好ましくは70質量%以下であり、より好ましくは60質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以下である。
本発明の浴用剤組成物は、成分(E)の分子内に糖骨格を有する賦形剤の含有量が10質量%以下である。かかる成分(E)は、いわゆる結合剤としても用い得るものもあり、上記成分(a1)の香料成分を担持又は吸着させる成分として用い得るものもある。本発明の浴用剤組成物では、成分(a1)を成分(A)の粒子中に包埋させてなるため、香りの持続性を維持したまま、こうした成分(E)の含有を制限することが可能となり、かかる成分(E)が過剰に存在することによって生じ得る保存時の浴用剤組成物の変色を有効に防止することができる。
成分(E)としては、香料成分を担持又は吸着させ粉末化する成分、或いは浴用剤組成物を粒子化又は錠剤化するために一般的に用いられる水溶性物質であって、糖骨格を有していればよく、具体的には、ブドウ糖、フルクトース、ガラクトース等の単糖類;ラクトース、マルトース、ショ糖、デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン、トレハロース等の多糖類;パラチニット、エリスリトール、キシロース、ペンタエリスリトール等の糖アルコール;アラビアガム、グアーガム、ペクチン、プルラン、アルギン酸ナトリウム等の増粘多糖類;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース又はその誘導体;デンプンや、エステル化又はエーテル化等の処理を施したデンプン誘導体等のデンプン類等が挙げられる。
成分(E)の含有量は、保存時に生じる浴用剤組成物の変色を有効に防止する観点から、本発明の浴用剤組成物中に、10質量%以下であって、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下であり、或いは本発明の浴用剤組成物は、成分(E)を含有しなくともよい。
本発明の浴用剤組成物は、油剤を含有してもよい。かかる油剤を含有することにより、成分(C)及び成分(D)により発生する炭酸ガスの泡を微細化して良好な使用感をもたらし、また温まり感の増強を促進することもできる。かかる油剤としては、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール等の脂肪酸エステル;
トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、トリカプリル酸グリセリル等の脂肪酸トリグリセライド;
大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸グリセリド等のグリセリド;
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、スクアレン、ジオクチルシクロヘキサン、ブリスタン等の炭化水素油;
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸;
シリコーン油等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
なかでも、微細な泡を実現し、入浴後における使用感を増強させる観点から、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル及びパルミチン酸イソステアリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、並びにトリカプリル酸グリセリルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
本発明の浴用剤組成物には、その他上記成分以外の成分として、通常浴用剤に用いられる成分を適宜含有させてもよい。かかる成分としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステルやポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のノニオン界面活性剤、及びその他の界面活性剤;塩化カリウム、塩化ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、リン酸ナトリウム、無水チオ硫酸ナトリウム、乾燥硫酸ナトリウム等の、上記成分(B)以外の無機塩;成分(a2)以外のポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール等の、上記成分(E)以外の水溶性高分子;崩壊助剤;生薬等の薬効成分;色素等が挙げられる。
本発明の浴用剤組成物は、その形態はブリケット錠、錠剤、粉末、顆粒、粒状等のいずれであってもよい。
本発明の浴用剤組成物は、予め成分(A)を上記造粒手段にて造粒することにより製造し、さらに、成分(B)〜成分(D)、及び必要に応じて上記その他の成分を混合することにより製造することができる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜9、比較例1〜2]
表1に示す処方にしたがって、各浴用剤を得た。
なお、成分(A)を用いる場合、(a1)〜(a2)を加熱溶融して均一に混合した後、20℃の平らな板に滴下し、直径約0.3〜5mmの粒状に造粒して、成分(A)の香料粒子を得た。
得られた浴用剤を用い、以下に示す方法にしたがって各評価を行った。
《温まり感》
浴槽に40℃150Lの浴水を入れ、実施例1で得られた浴用剤40gを投入して完全に溶解させた後、速やかにパネラーを10分間入浴させ、かかる入浴中における温まり感について評価した。その結果、成分(B)を含まない場合よりも温まり感が強く感じられ、優れた温浴効果が発揮されることを確認した。
《変色抑制効果》
得られた浴用剤40gを50℃で1ヶ月間保存して、剤の変色具合を目視により確認し、下記の基準に従い評価した。結果を表1に示す。
(評価基準)
A:外観に変化を認めない
B:外観にごくわずかの変色を認める
C:外観に変色を認める
《包材の膨れ抑制効果》
各浴用剤40gをアルミピロー(大日本印刷製、6cm×18cm)に入れて密封した後、50℃に設定したインキュベーターの中に配置し、配置後1ヵ月経過した時点でのアルミピローの外観を目視により観察し、下記の基準に従い評価した。結果を表1に示す。
(評価基準)
A:アルミピローの外観に変化を認めない
B:アルミピローの外観にごくわずかの膨れを認める
C:アルミピローに膨れを認める
《香りの持続性》
浴槽に40℃150Lの浴水を入れ、得られた浴用剤40gを投入して完全に溶解させた。次いで、溶解1時間後の香り立ちについて、5名の専門パネラーが以下の評価基準に従い評価を行った。なお、評価は協議により決定した。
(評価基準)
A:香りを有する
B:香りをやや有する
C:香りがほとんどしない
Figure 2018135281

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、及び(D):
    (A)香料成分(a1)を5質量%以上40質量%以下含む香料粒子 0.1質量%以上50質量%以下、
    (B)無機塩水和物 0.03質量%以上10質量%以下、
    (C)有機酸、
    (D)炭酸塩
    を含有し、かつ分子内に糖骨格を有する賦形剤(E)の含有量が10質量%以下である浴用剤組成物。
  2. 成分(E)が、単糖類、多糖類、澱粉又はその分解物、及び糖アルコールから選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載の浴用剤組成物。
  3. 成分(A)が、さらにポリオキシアルキレン(a2)を含む請求項1又は2に記載の浴用剤組成物。
  4. 成分(C)中におけるフマル酸の含有量が、10質量%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の浴用剤組成物。
  5. 成分(D)中における炭酸ジアルカリ金属塩の含有量が、50質量%以上100質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の浴用剤組成物。
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