JP6881928B2 - 発泡性錠剤型浴用組成物 - Google Patents

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本発明は、発泡性錠剤型浴用組成物に関する。
従来より、炭酸塩と有機酸を配合した浴用組成物は、浴水中で炭酸ガスの泡を発生し、かかる炭酸ガスによって血行促進効果が発揮されることから、優れた浴用剤として広く知られている。また、こうした浴用剤にさらに油性成分を配合すると、温浴効果だけでなく、保湿効果やスキンケア効果等を高めることも可能となり、これらを配合した種々の浴用剤が開発されている。
例えば、特許文献1には、炭酸塩及び酸のほか、特定の脂肪酸エステルを60質量%含む油性成分、及び特定のノニオン界面活性剤を含有し、顆粒や錠剤、液体等の種々の剤型を呈し得る入浴剤が開示されており、油性成分を安定に自己乳化させることによって、かかる油性成分の浮きをなくしつつ、入浴後の肌にしっとりとした感触等を付与することを試みている。また、特許文献2には、炭酸塩及び酸等の炭酸ガス発生物と、合計含有量が0.1〜10質量%の脂肪酸及び脂肪酸グリセリドと、ノニオン界面活性剤をさらに特定の質量比で含有する浴用剤組成物が開示されており、スカムの発生を抑制しながら入浴中の温まり感等の増強を図っている。
一方、特許文献3には、有機酸とともに、脂肪酸エステル類や脂肪酸トリグリセライド類等の油性成分、及び水溶性バインダーを含む造粒物が開示されており、打錠成形した際における油性成分の染み出しの抑制を試みている。また、特許文献4にも、有機酸及び炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩とともに、脂肪酸エステル類等の油性成分、グリセリン及びポリエチレングリコールを含有する粒子を含む発泡性圧縮成形型浴用剤が開示されており、スティッキングが生じにくい成形性を付与している。
特開平2−115116号公報 特開2010−215551号公報 特開2011−57630号公報 特開2009−161439号公報
しかしながら、高い保湿効果を発揮しつつ打錠性にも優れる錠剤を得ようとするにあたり、錠剤なる剤型のみに特化するものではない上記特許文献1〜2に記載の入浴剤では、さらなる検討を要する状況であり、また上記特許文献3の造粒物を用いたとしても、キャッピングとともにスティッキングをも充分に抑制し得るかは定かでない。さらに、特許文献4に記載の浴用剤であっても、粒子中に含まれる脂肪酸エステル類によって、有効にキャッピングを抑制できないおそれがある。
したがって、本発明は、良好な保湿効果を保持しつつ、キャッピング及びスティッキングの双方とも有効に抑制して、優れた打錠性を発揮することのできる発泡性錠剤型浴用組成物に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、高含有量の水溶性高分子とともに、脂肪酸グリセリドと、かかる脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルとを特定の質量比で含む油性成分を含有する造粒物と、炭酸塩及び有機酸とを併用すれば、良好な保湿効果を保持しつつ、キャッピング抑制効果とスティッキング抑制効果を兼ね備えた高い打錠性を有する発泡性の錠剤型浴用組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、及び(C):
(A)水溶性高分子(a1) 60質量%以上95質量%以下、及び界面活性剤を除く油性成分(a2)を含み、かつ
成分(a2)において、香料以外の油性成分(a2')中での脂肪酸グリセリドと脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルとの質量比(脂肪酸グリセリド/脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル)が0.4以上2以下である造粒物
(B)炭酸塩
(C)有機酸
を含有する発泡性錠剤型浴用組成物に関する。
本発明の発泡性錠剤型浴用組成物によれば、良好な保湿効果をもたらしつつ、キャッピングとスティッキングをともに有効に防止して、優れた打錠性を発揮することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の発泡性錠剤型浴用組成物は、成分(A)として、水溶性高分子(a1) 60質量%以上95質量%以下、及び界面活性剤を除く油性成分(a2)を含み、かつ成分(a2)において、香料以外の油性成分(a2')中での脂肪酸グリセリドと脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルとの質量比(脂肪酸グリセリド/脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル)が0.4以上2以下である造粒物を含有する。
成分(A)の造粒物は、成分(a1)として、水溶性高分子を60質量%以上95質量%以下含む。かかる高含有量の成分(a1)が造粒物中に存在することにより、打錠圧が負荷された際に油性成分(a2)の染み出し等を有効に防止して、キャッピングの発生とスティッキングの発生をともに抑制し、優れた打錠性を発揮することができる。
成分(a1)の水溶性高分子としては、25℃で固体状又はペースト状の高分子が好ましい。具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンフェノールエーテル等のポリオキシエチレン合成高分子;カラギーナン、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム等の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ベンジルセルロース及びこれらのナトリウム塩等のセルロース誘導体等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、ポリオキシエチレン合成高分子が好ましく、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、及びポリオキシエチレンフェノールエーテルから選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、ポリエチレングリコールがさらに好ましい。
成分(a1)としてポリエチレングリコールを用いる場合、その平均分子量は、後述する成分(a2)の油性成分を造粒物内に良好に包埋して、組成物の打錠時におけるキャッピングの発生を有効に防止する観点から、1500以上であって、好ましくは3000以上であり、より好ましくは4000以上であり、20000以下であって、好ましくは15000以下であり、より好ましくは10000以下である。
なお、上記ポリエチレングリコールの平均分子量とは、GPC(ゲルパーミェーションクロマトグラフィ)により測定される質量平均分子量を意味する。
成分(a1)の含有量は、成分(a2)の油性成分を造粒物内に良好に包埋して、優れた打錠性を発現させる観点から、成分(A)の造粒物中に、60質量%以上であって、好ましくは70質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。また、成分(a1)の含有量は、優れた温浴効果をも兼ね備える観点から、成分(A)の造粒物中に、95質量%以下であって、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下である。そして、成分(a1)の含有量は、成分(A)の造粒物中に、60〜95質量%であって、好ましくは70〜90質量%であり、より好ましくは80〜85質量%である。
また、成分(a1)の含有量は、キャッピングとともにスティッキングをも有効に防止して優れた打錠性を発揮する観点から、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは3.6〜38質量%であり、より好ましくは4.5〜33質量%であり、さらに好ましくは10〜25質量%である。
成分(A)の造粒物は、成分(a2)として、界面活性剤を除く油性成分を含む。すなわち、かかる成分(a2)の油性成分とは、界面活性剤以外の油性成分であって、香料を包含する意味であり、これを成分(A)中に含ませることにより、優れた温浴効果の発現を確保するとともに、打錠圧が負荷された際におけるキャッピングの発生を有効に防止するとともに、スティッキングの発生をも効果的に抑制することができる。
成分(a2)の油性成分としては、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール等の、脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル;
ミリスチン酸グリセリド、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸等を構成脂肪酸とする、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド等の脂肪酸グリセリド;
大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、及びこれらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油;
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、スクアレン、ジオクチルシクロヘキサン、ブリスタン等の炭化水素油;
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸;
ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等の高級アルコール;
ハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テルペン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等の精油や単品香料成分、或いは天然香料成分やこれを加工処理した香料成分である香料;
シリコーン油等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の発泡性錠剤型浴用組成物では、キャッピング抑制効果とスティッキング抑制効果とを兼ね備えた優れた打錠性と、さらに良好な保湿効果との両立をも図る観点から、成分(a2)の油性成分において、香料以外の油性成分(a2')中における、上記脂肪酸グリセリドと脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルとの質量比(脂肪酸グリセリド/脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル)が0.5以上2以下である。すなわち、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物では、成分(A)の造粒物に含有される成分のうち、香料以外の油性成分を成分(a2')としたときに、油性成分である脂肪酸グリセリドと、かかる脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルは、これらの質量比(脂肪酸グリセリド/脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル)が0.5以上2以下となる量で含有される。
香料以外の油性成分(a2')中における、脂肪酸グリセリドと脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルとの質量比(脂肪酸グリセリド/脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル)は、キャッピング抑制効果とスティッキング抑制効果との両立を良好に図る観点から、0.4以上であって、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは0.55以上である。また、かかる脂肪酸グリセリドと脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルとの質量比(脂肪酸グリセリド/脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル)は、良好な保湿効果を確保する観点から、2以下であって、好ましくは1.9以下であり、より好ましくは1.85である。そして、脂肪酸グリセリドと脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステルとの質量比(脂肪酸グリセリド/脂肪酸グリセリド以外の脂肪酸エステル)は、0.4以上2以下であって、好ましくは0.5〜1.9であり、より好ましくは0.55〜1.4である。
脂肪酸グリセリドの含有量は、良好な保湿効果を確保する観点から、成分(a2')の油性成分中に、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは18質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上であり、よりさらに好ましくは25質量%以上である。また、脂肪酸グリセリドの含有量は、優れたスティッキング抑制効果を確保する観点から、成分(a2')の油性成分中に、好ましくは70質量%未満であり、より好ましくは60質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以下であり、よりさらに好ましくは38質量%以下である。そして、脂肪酸グリセリドの含有量は、成分(a2')の油性成分中に、好ましくは15質量%以上70質量%未満であり、より好ましくは18〜60質量%であり、さらに好ましくは20〜50質量%であり、よりさらに好ましくは25〜38質量%である。
成分(a2’)の含有量は、良好な保湿効果を充分に発揮する観点から、成分(A)の造粒物中に、好ましくは2.5質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは4質量%以上である。また、成分(a2’)の含有量は、高い打錠性を確保する観点から、成分(A)の造粒物中に、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。そして、成分(a2’)の含有量は、成分(A)の造粒物中に、好ましくは2.5〜20質量%であり、より好ましくは3〜15質量%であり、さらに好ましくは4〜10質量%である。
成分(a1)の含有量と脂肪酸グリセリドの含有量との質量比((a1)/脂肪酸グリセリド)は、高い打錠性と良好な保湿効果とを両立させる観点から、好ましくは20〜60であり、より好ましくは25〜35である。
成分(A)の造粒物には、上記成分のほか、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のノニオン界面活性剤、或いはその他アニオン界面活性剤等の界面活性剤;
硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酸化マグネシウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等の後述する成分(B)の炭酸塩以外の無機塩や、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、蔗糖、デキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン、マルトース、フルクトース、トレハロース等の糖類である崩壊助剤;
肌感触向上剤;酸化防止剤;分散剤;防菌・防黴剤;色素;生薬類等を含有することができる。
なかでも、成分(A)の造粒物中における各成分の均一な分散性を確保する観点、及び浴水に投入した際における良好な溶解性を付与する観点から、成分(A)の造粒物中に、界面活性剤としてノニオン界面活性剤を含有するのが好ましい。かかる界面活性剤の含有量は、成分(A)の造粒物中に、好ましくは0.01〜20質量%であり、より好ましくは0.1〜15質量%であり、さらに好ましくは0.5〜10質量%である。また、用いるノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
また、成分(A)の造粒物に香料を含有させる場合、かかる香料の含有量は、成分(A)の造粒物中に、好ましくは5質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、好ましくは20質量%以下である。
なお、優れた打錠性と良好な保湿効果との両立を図る観点から、後述する成分(B)の炭酸塩、及び成分(C)の有機酸は、成分(A)の造粒物中に含まないのが好ましい。
成分(A)の含有量は、良好な保湿効果を確保する観点から、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは6質量%以上であり、より好ましくは8質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上である。また、成分(A)の含有量は、良好な保湿効果を保持しつつ優れた打錠性を確保する観点から、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは35質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下である。そして、成分(A)の含有量は、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは6〜40質量%であり、より好ましくは8〜35質量%であり、さらに好ましくは10〜30質量%である。
また成分(A)の造粒物の平均粒径は、適度な硬度を保持しつつ、打錠圧が負荷された際におけるキャッピングの発生及びスティッキングの発生の双方を有効に防止する観点、及び浴水に投入した際における良好な溶解性を確保する観点から、100〜5000μmであり、より好ましくは300〜200μmである。
なお、造粒物の平均粒径は、乾式篩法により測定することができる。
本発明の発泡性錠剤型浴用組成物は、成分(B)として、炭酸塩を含有する。かかる成分(B)を含有することにより、後述する成分(C)の有機酸と相まって浴水中に炭酸ガスを発生させ、良好な血行促進効果をもたらして優れた保湿効果を発揮することができる。
かかる炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、及び炭酸カリウム等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、より良好な発泡性を付与する観点から、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸カルシウムから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、保湿効果の向上を図る観点から、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムを併用するのがより好ましい。
成分(B)の含有量は、優れた保湿効果を発揮する観点、及び良好な使用感を保持する観点から、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上であり、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以下である。また成分(B)の含有量は、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは10〜80質量%であり、より好ましくは15〜70質量%であり、さらに好ましくは20〜60質量%である。
本発明の発泡性錠剤型浴用組成物は、成分(C)として、有機酸を含有する。成分(C)を含有することにより、成分(B)とともに浴水中に炭酸ガスを発生させることが可能となり、良好な保湿効果をもたらすることができる。かかる有機酸としては、例えば、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸、ピロリドンカルボン酸、サリチル酸、マレイン酸、フタル酸、グルタル酸、及びシュウ酸等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、保存安定性を確保する観点から、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸、ピロリドンカルボン酸、及びサリチル酸から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸、酒石酸、及びクエン酸から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、フマル酸がさらに好ましい。
成分(C)の含有量は、炭酸ガスを有効に発生させて良好な保湿効果を発揮させる観点から、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上であり、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以下である。また、成分(C)の含有量は、本発明の発泡性錠剤型浴用組成物中に、好ましくは10〜80質量%であり、より好ましくは20〜70質量%であり、さらに好ましくは30〜60質量%である。
本発明の発泡性錠剤型浴用組成物には、上記成分(A)〜(C)のほか、成分(A)の造粒物と同様、ノニオン界面活性剤等の界面活性剤、崩壊助剤、肌感触向上剤、酸化防止剤、分散剤、防菌・防黴剤、色素、生薬類等を適宜含有することができる。
本発明の発泡性錠剤型浴用組成物は、成分(A)に含ませる各成分を適宜混合した後、通常の造粒手段、例えば押出造粒機や転動造粒機にて造粒することにより、予め成分(A)の造粒物を製造し、成分(B)及び成分(C)、並びに必要に応じてその他の成分を混合し、次いで周知の打錠機を用いて錠剤型に成形することにより、製造することができる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜4、比較例1〜3]
予め、表1に示す成分(A)の造粒物として用いる各成分を混合した後、押出造粒機にて造粒物(平均粒径約0.3〜5mm)を製造した。次いで得られた成分(A)の造粒物、成分(B)、成分(C)及びその他の成分を混合して粉末試料を得た。
次いで、得られた粉末を用い、をロータリー打錠機にて、質量39〜41g、錠高15.1〜15.3mmのサイズにて、打錠速度20錠/分で打錠を行い、下記方法にしたがって、キャッピング発生数を求めた。得られた粉末を用い、ロータリー打錠機にて、質量39〜41gで100錠連続圧縮成形した後、スティッキング抑制効果の評価を行った。これらの結果を元に、キャッピング及びスティッキング抑制効果の総合評価を行った。
結果を表1に示す。
なお、打錠速度20錠/分にて得られた錠剤を150Lの浴水(40℃)に投入して10分間入浴した際における、入浴時及び入浴後に感じられる温まり感を官能評価したところ、いずれの錠剤も良好な結果であったことが確認された。
《キャッピング発生数の測定》
上記打錠を行った際における、錠剤10錠中のキャッピングの発生数を求めた。
《スティッキングの抑制効果》
上記打錠を行った際におけるロータリー打錠機の杵を観察し、スティッキングの有無を確認し、下記基準にしたがって評価した。
A:杵に一切付着しなかった
B:杵表面にうっすらと付着があるが、錠剤表面は滑らか
C:錠剤の一部が杵に付着していた
《総合評価》
A:キャッピング抑制効果及びスティッキング抑制効果ともに、高い結果が得られ、優れた打錠性を発揮していた
B:キャッピング抑制効果及びスティッキング抑制効果とにも、良好な結果が得られ、高い打錠性を示していた
C:キャッピング抑制効果又はスティッキング抑制効果の一方、或いは双方において不十分な結果であり、打錠性に問題があった
Figure 0006881928

Claims (2)

  1. 次の成分(A)、(B)、及び(C):
    (A)水溶性高分子(a1) 60質量%以上95質量%以下、及び界面活性剤を除く油性成分(a2)を含み、かつ
    成分(a2)において、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルとパルミチン酸イソプロピルとの質量比(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル/パルミチン酸イソプロピル)が0.4以上2以下であり、成分(a1)の含有量とトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルの含有量との質量比((a1)/トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)が20〜60である造粒物
    (B)炭酸塩
    (C)有機酸
    を含有し、
    成分(A)の含有量が10質量%以上30質量%以下である発泡性錠剤型浴用組成物。
  2. 成分(a1)が、ポリエチレングリコールである請求項1に記載の発泡性錠剤型浴用組成物。
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