JP7368830B2 - 発泡性入浴剤 - Google Patents

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本発明は、発泡性入浴剤に関する。
入浴剤として、水中で炭酸ガス泡を発生させる発泡性入浴剤が知られている(例えば、特許文献1参照)。この発泡性入浴剤は、有機酸と炭酸塩とを含み、浴湯中で両者が反応することにより炭酸ガスを発生させる。
この入浴剤から発生する炭酸ガスは、血管を拡張し、血流を促進することで入浴時の温浴効果を高める作用のあることが知られているだけでなく、浴湯中で発泡する様子そのものが視覚、触覚、聴覚といった五感を通じて心身に心地よい刺激となり、入浴の効果感を高める作用がある。例えば、短時間の勢いの良い発泡は活力のある印象を与え、長時間穏やかに持続する発泡はリラックス感を与える。
このように、発泡の勢いは炭酸発泡入浴剤の重要な性能のひとつであり、任意にコントロールすることのできる技術が望まれてきた。従来、炭酸発泡入浴剤の発泡の勢いは、製剤処方中の主剤である有機酸、炭酸塩の粒度、溶解性、量および配合比によって決定されるところが大きかった。
そこで、主剤以外の成分として、デキストリンまたはαデンプンを加え、速やかな崩壊発泡性、圧縮成形性及び経時安定性を得ることが知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2に記載されている入浴剤は、十分な硬度を得るために、無機塩を多く使用しているため、有機酸と炭酸塩の量が少ない。そのため、十分な炭酸ガスが発生しないことにより、速やかな発泡は得られるものの勢いのある発泡を得ることができず、温浴効果が不十分であるとともに、活力のある印象を与えることができなかった。また、多量に配合されている無機塩が、溶け残りを生じる問題があった。さらには、特許文献2の錠剤の硬度では、硬すぎるため、ブリケット剤とした場合に、ロールの型から抜けにくく、欠け等の問題が生じていた。
特開2013-253056号公報 特開昭63-264518号公報
そこで、本願発明は、短時間で勢いよく十分な炭酸ガスを発生させることのできる発泡性入浴剤を提供することを課題とする。
本発明は、たとえば以下の[1]~[5]に関する。
[1]発泡性入浴剤100質量%中に、有機酸(A)30~65質量%、炭酸塩(B)30~65質量%、無機塩(C)0.1~20質量%及びα化デンプン(D)0.1~3質量%を含む発泡性入浴剤。
[2]さらに、油剤(E)を0.1~5質量%含む[1]の発泡性入浴剤。
[3]さらに、滑沢剤(F)を0.1~10質量%含む[1]又は[2]に記載の発泡性入浴剤。
[4]40℃の水中での発泡持続時間が85秒以下である[1]~[3]のいずれかに記載の発泡性入浴剤。
[5]ブリケット剤である[1]~[4]のいずれかに記載の発泡性入浴剤。
本願発明の発泡性入浴剤は、短時間で勢いよく十分な炭酸ガスを発生させることができる。
本発明は、発泡性入浴剤100質量%中に、有機酸(A)30~65質量%、炭酸塩(B)30~65質量%、無機塩(C)0.1~20質量%及びα化デンプン(D)0.1~3質量%を含む発泡性入浴剤に関する。
<必須成分>
(A)有機酸
有機酸としては、室温で固体のものが挙げられ、例えば、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、ピロリドンカルボン酸、クエン酸一ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、アジピン酸、酒石酸、安息香酸、サリチル酸、グルタル酸、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、ピルビン酸など等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、リンゴ酸、フマル酸及びコハク酸からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、リンゴ酸、フマル酸及びコハク酸の3種類を併用することがより好ましい。リンゴ酸の立体異性体については、特に制限はなく、いずれであってもよい。
発泡性入浴剤100質量%中の有機酸の含有量は、30~65質量%であり、35~55質量%が好ましく、40~50質量%であることがより好ましい。有機酸の量が、上記範囲より少ないと、十分な炭酸ガス量を得られず、発泡力が弱くなる傾向がある。そのため、温浴効果も低下する傾向がある。上記範囲より多いと、保存安定性の確保が困難になる場合がある。上記範囲にあると、保存安定性が良好であり、製造過程においては、ブリケット剤とする場合の圧縮成型時にロール付着やリークなどが生じ難く、また解砕時にもバリ等の発生が抑制され、さらに、使用の際に不溶解物の生成の問題も生じないために好ましい。
(B)炭酸塩
炭酸塩としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、入手の容易さ等の観点から、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの2種類を併用することがより好ましい。
発泡性入浴剤100質量%中の炭酸塩の含有量は、30~65質量%であり、35~55質量%が好ましく、40~50質量%であることがより好ましい。炭酸塩の量が、上記範囲より少ないと、十分な炭酸ガス量を得られずに、発泡力が弱くなる傾向がある。そのため、温浴効果も低下する傾向がある。上記範囲よりも多いと、保存安定性の確保が困難になる場合がある。上記範囲にあると、保存安定性が良好である。
(C)無機塩
無機塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸鉄リン酸ナトリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸アルミニウム、チオ硫酸ナトリウム、塩化カリウム、硫化カリウム、ミョウバン、メタケイ酸、無水ケイ酸等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
無機塩を配合する場合、発泡性入浴剤100質量%中の無機塩の含有量は、0.1~20質量%であり、1~18質量%が好ましく、3~15質量%であることがより好ましい。無機塩の量が、上記範囲より少ないと、圧縮成型の際に十分な硬度が得られず、成型性を損なう問題がある。上記範囲より多いと、製剤が硬くなりすぎるため、溶解性が悪く溶け残りが生じる。またブリケット剤とした場合に、ロールの型から抜けにくく、割れ欠け等の問題が生じる場合がある。上記範囲にあると、入浴剤が固くなりすぎないため、発泡の妨げとならないとともに、ブリケット剤とする場合に割れ欠けを抑制することができ、さらに湯に溶かした際の溶け残りの問題もない。
(D)α化デンプン
α化デンプンにおけるα化されるデンプンとしては、特に制限はないが、バレイショデンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン等が挙げられる。α化は、デンプンを全てα化したもの及び一部をα化したものが挙げられるが、全てα化したものが好ましい。
本発明の入浴剤は、水中における有機酸と炭酸塩との反応により、発泡が生じるが、α化デンプンを配合することにより、この発泡の勢いが高まる。
発泡性入浴剤100質量%中のα化デンプンの含有量は、0.1~3質量%であり、0.5~2質量%であることがより好ましい。α化デンプンの量が、上記範囲より少ないと、発泡の勢いを高める効果はない。上記範囲より多いと、圧縮成型の際に十分な硬度が得られず、成型性を損なう問題がある。上記範囲にあると、発泡を速やかにできるとともに、発泡の勢いを高めることができ、保存安定性も損なわない。
<その他の成分>
本発明の発泡性入浴剤には、上記必須成分(A)~(D)に加え、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で更に任意成分を配合することができる。この任意成分としては、油剤、滑沢剤、非イオン界面活性剤、アミノ酸類、生薬及び/又はそのエキス類、水溶性高分子、保湿剤、色素、酸化チタン等の白濁剤等が挙げられる。
(E)油剤
油剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、ワセリン、スクワラン、スクワレン、ブリスタン等の炭化水素類;パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、オレイン酸デシル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソトリデシル等の脂肪酸エステル;ラウリルアルコール、オレイルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロール、ヘキシルドデカノール等の高級アルコール;レモン油、ゆず油、ばら油、ベルガモット油、ショウブ油、ラベンダー油、オレンジ油、グレープフルーツ油、マンダリン油、ゼラニウム油、セージ油、ユーカリ油、ネロリ油、パチュリ油、クローブ油、ナツメグ油、セダーウッド油、ペパーミント油、スペアミント油、ジュニパベリー油、アルモアーズ油、カモミール油、エレミ油、ベチバー油、ショウノウ油、ライム油、ハッカ油、ジャスミン油、ヒノキ油、テレビン油、ヒバ油、ラバンジン油、クローブ油、タイム油、ローズマリー油、パイン油、などの天然香料;α-ピネン、β-ピネン、d-リモネン、カンフェン、テルピネン、などのテルペン系香料;青葉アルコール、サンダロール、エバノール、アンブリノール、アンバーコア、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、リナロール、テトラヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、エチルリナロール、イソプレゴール、メントール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、ファルネソール、サンタロール、ベチベロール、β-フェニルエチルアルコール、バクダノール、などのアルコール系香料;等のアルコール系香料アルデヒドC-8、アルデヒドC-9、アルデヒドC-10、アルデヒドC-11、アルデヒドC-12、青葉アルデヒド、シトロネラール、シトラール、α-メチレンシトロネラール、イソシクロシトラール、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α-アミルシンナミックアルデヒド、α-ヘキシルシンナミックアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、ヘリオトロピン、ヘリオナール、cis-ジャスモン、ジヒドロジャスモン、ネクタリル、ダマスコン、ヨノン、イソ・イー・スーパー、カロン、l-カルボン、メントン、などのアルデヒド・ケトン系香料等の合成香料;前記天然香料および合成香料を任意に組み合わせた調合香料;大豆油、ホホバ油、米ぬか油、オリーブ油、ヤシ油、シア脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド等のグリセリド類;メチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、各種変性シリコーン等のシリコーン油類;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸類などが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、脂肪酸エステルや天然油脂が好ましく用いられ、特に、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ホホバ油等は、入浴中の肌感触に優れることから好適に用いられる。また、上記天然香料、合成香料、調合香料などの香料を用いることにより発泡時に香り立ちが付与されるために香料を配合することが好ましい。
発泡性入浴剤100質量%中の油剤の含有量は、0.1~5質量%が好ましく、0.3~3質量%がより好ましく、0.5~2質量%であることがさらに好ましい。油剤の量が、上記範囲より少ないと、十分な安定性が得られなかったり、入浴中の使用感が良くない場合がある。上記範囲より多いと、ブリケットの強度不足により生産性が低下する場合がある。上記範囲であると、安定性、入浴中の使用感に問題がなく、ブリケット剤にした場合、強度不足により生産性が低下することもない。
(F)滑沢剤
滑沢剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
滑沢剤を配合する場合、発泡性入浴剤100質量%中の滑沢剤の含有量は、0.1~10質量%が好ましく、0.1~5質量%がより好ましく、0.2~2質量%であることがさらに好ましい。滑沢剤の量が、上記範囲より少ないと、ブリケット剤とした場合に、ロールの型から抜けにくく、割れ欠け等の問題が生じる場合がある。上記範囲より多いと、ブリケットの強度不足により生産性が低下する場合がある。上記範囲にあると、入浴剤がもろくならないとともに、発泡の妨げとならない。
(G)その他
非イオン界面活性剤としては、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル;モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル等のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンヒマシ油;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンアルキルアミン;自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル等のポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール, エチレンジアミンテトラポリオキシエチレンポリオキシプロピレン等のプルロニック系界面活性剤等が挙げられる。
生薬類としては、例えば、ショウキョウ、センキュウ、トウキ、ニンジン、ハッカ、オウゴン、チンピ、カミツレ、シャクヤク、トウガラシ、オウバク等が挙げられる。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、スターチ、カチオン化セルロース等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、グルタミン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム等が挙げられる。
色素としては、特に制限なく、一般の植物、動物および鉱物等由来の天然色素またはタール色素等の合成色素を用いることができる。
これらは、1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
<製造方法>
本発明の発泡性入浴剤の製造にあたっては、まず、上記必須成分(A)ないし(D)と、必要に応じて添加される任意成分とをヘンシェルミキサー、ハイスピードミキサー、万能混合機、SVミキサー、バーチカルグラニュレーター、リボコーンミキサー等を用いて、混合、粉砕して調合バルクを調製する。その後、固形状の製剤とする。
製剤化方法としては、打錠、ブリケッティング、コンパクティング等の圧縮成型;押出造粒;転動造粒;撹拌造粒;流動層造粒等の公知の方法、あるいはこれらの組み合わせで行うことができるが、ブリケット剤の場合、次いで、前記調合バルクをブリケッティングマシンに供給し、圧縮成型することにより、複数のブリケット粒子が連結部を介してシート状に成形されたシート状一次成形体が得られ、さらにこれを解砕することによりブリケット剤が得られる。
上記調合バルクはブリケッティングマシンに供給されるが、その際に、ロール間のクリアランスの大きさやフィードスクリューの押圧力などを調整して、ロール間の線圧を10~25kN/cmとすることが好ましく、13~23kN/cmの範囲がより好ましく、特に15~20kN/cmとすることが好ましい。この範囲であると、解砕時に粒子にバリや欠けが無く外観に優れたものとなり、また圧縮成型時のロール付着やリークを抑制し、生産効率を向上することができる。
<剤型>
入浴剤の剤型としては、特に制限されないが、顆粒剤、タブレット剤、ブリケット剤、フレーク剤、錠剤等が挙げられるが、発泡状態が良好な点から、ブリケット剤が好ましい。
ブリケット剤は、ピロー状、レンズ状、アーモンド状、プリズム状、棒状、フィンガー状などの形状に成型されるが、その長径が15~25mm、厚さが8~13mmのものが好ましく、長径が18~23mm、厚さが9~11mmであるものがより好ましい。ここで、ブリケット剤の長径とは、シート状一次成形体の水平方向における、ブリケット粒子の長さの最大値を意味し、ブリケットの厚さとは、シート状一次成形体の垂直方向におけるブリケット粒子の長さの最大値を意味する。このような大きさとすることにより、溶存炭酸ガスの量を高めることができるため、入浴剤として利用する場合には、非常に優れた温浴効果が得られる。上記形状のうち、ピロー状、アーモンド状等が成型性の観点から好ましい。
また、得られた発泡性ブリケット剤は、製造直後の圧壊強度が70N以上であることが好ましく、80N以上であることがより好ましい。この範囲であると、解砕時のバリ取り作業において「欠け」の発生を抑え外観が良く、更には生産効率が良くなるため好適である。本発明において、圧壊強度は以下の測定方法によって求められる値である。
木屋式硬度計を使用し、発泡性入浴剤を台に乗せ、ポケット合わせ面より垂直方向から先端φ5mm棒を発泡性入浴剤に押し当てながら下降させ、発泡性入浴剤が破損した時の荷重値を測定した。
<発泡持続時間>
本発明の発泡性入浴剤は、40℃での水中の発泡持続時間が、85秒以下が好ましく、75秒以下がより好ましく、60秒以下がさらに好ましい。本明細書において、「発泡持続時間」とは、発泡性入浴剤50gを40℃の水に投入した時点から、発泡を伴う製剤の溶解が完全に終了するまでに要する時間をいう。発泡終了後に製剤が溶解するのに要した時間は含まない。発泡持続時間が、上記範囲より長いと、発泡の勢いが弱いと感じる。上記範囲であると、発泡の勢いが強いと感じることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
実施例で使用した成分は、以下の市販品を使用した。
ポリエチレングリコール6000: PEG6000(東邦化学工業株式会社)
ポリビニルピロリドン:クリージャス(登録商標) K90(第一工業製薬株式会社)
色素:黄色5号(癸巳化成株式会社)
香料:ゆず(高砂香料工業株式会社)
α化デンプン(バレイショ由来):アルファ化デンプン バレイショ由来(松谷化学工業株式会社)
α化デンプン(トウモロコシ由来):アルファ化デンプン トウモロコシ由来(松谷化学工業株式会社)
α化デンプン(コムギ由来):アルファ化デンプン コムギ由来(松谷化学工業株式会社)
実施例の評価は、以下の基準で評価した。
(1)発泡持続時間(秒)
40℃200Lの浴湯中に50gの製剤を投入し、投入時点から、発泡を伴う製剤の溶解が完全に終了するまでに要する時間を測定した。
(2)発泡の勢い
40℃200Lの浴湯中に50gの製剤を投入し、発泡の勢いをモニター10人が目視により以下の基準で評価し、モニター全員の平均点に基づき評価を決定した。
3点:非常に発泡が強い
2点:やや発泡が強い
1点:やや発泡が弱い
0点:非常に発泡が弱い
モニターの点数の平均による評価の決定は以下のとおりである
◎:2点超え3点以下
○:1点超2点以下
△:0点超1点以下
×:0点
(3)生産性
ブリケット100個中、割れ欠けがなく、完全な形状を保持したブリケット粒の割合を求めた。
(4)溶存炭素ガス理論値
入浴剤製剤(50g)中のアルカリ金属塩と有機酸の反応により発生した炭酸ガスの全量が、200Lの浴湯に溶解したと仮定した時の、入浴剤製剤による浴湯の炭酸ガス濃度の増加分を溶存炭素ガス理論値とした。
(5)疲労回復感
40℃200L浴湯中に50gの製剤を投入した浴湯に、モニター10人が10分間入浴し、浴後の疲労回復感について、以下の基準で評価し、モニター全員の平均点に基づき評価を決定した。
3点:非常に疲れがとれた
2点:やや疲れがとれた
1点:あまり疲れがとれなかった
0点:全く疲れがとれなかった
モニターの点数の平均による評価の決定は以下のとおりである。
◎:2点超え3点以下
○:1点超2点以下
△:0点超1点以下
×:0点
[実施例1~7、比較例1~9]
表1に示す配合処方合計20kgをリボコーンミキサーにて均一になるまで混合しバルクを調合し、ブリケッティングマシンに供給した。この際、長径20mm、深さ3.5mmのラウンドコーナーピロー状のポケットを持つロールを用い、ロール間のクリアランスの大きさやフィードスクリューの押圧力などを調整して、ロール間の線圧を20kN/cmとした。ブリケット剤を成型した後、振動ふるいにより解砕し長径20mm、厚さ9.4mmの発泡性ブリケット剤を得た。
上記評価を行った結果を表1に示す。
Figure 0007368830000001

Figure 0007368830000002

実施例1~7によれば、α化デンプン(D)を添加した例では、発泡の持続時間が短くなるとともに、発泡の勢いが強く、また十分な疲労回復感が得られることがわかる。特に実施例3~7では、より短時間で勢いよく発泡が生じている。
比較例1は、α化デンプン(D)を添加しなかった例であるが、実施例に比べて発泡時間が長く、発泡の勢いも弱いため、十分な疲労回復感が得られていない。
比較例2~6は、α化デンプン(D)の代わりにいわゆる崩壊剤とされている成分を加えた例である。いずれの崩壊剤を加えた例においても、実施例に比べて発泡時間が長く、発泡の勢いも弱いため、十分な疲労回復感が得られていない。
比較例7~9は、無機塩(C)の量が多い例であるが、発泡時間が長い上に、発泡の勢いも極めて弱く、さらには、浴湯中に溶存する炭素ガス量も少ないため、疲労回復感も劣ることがわかる。さらには、ブリケット剤の割れ欠けの生じる割合も高いことがわかる。

Claims (7)

  1. 発泡性入浴剤100質量%中に、有機酸(A)30~65質量%、炭酸塩(B)30~65質量%、無機塩(C)0.1~20質量%及びα化デンプン(D)0.1~3質量%を含む発泡性入浴剤。
  2. さらに、油剤(E)を0.1~5質量%含む請求項1に記載の発泡性入浴剤。
  3. さらに、滑沢剤(F)を0.1~10質量%含む請求項1又は2に記載の発泡性入浴剤。
  4. 前記α化デンプン(D)を0.1~2質量%含む請求項1~3のいずれか1項に記載の発泡性入浴剤。
  5. イソシアヌル酸ナトリウムを含まない請求項1~4のいずれか1項に記載の発泡性入浴剤。
  6. 40℃の水中での発泡持続時間が85秒以下である請求項1~5のいずれか1項に記載の発泡性入浴剤。
  7. ブリケット剤である請求項1~6のいずれか1項に記載の発泡性入浴剤。
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