JP2003007514A - 抵抗器、およびこれを用いた液量センサ - Google Patents

抵抗器、およびこれを用いた液量センサ

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JP2003007514A JP2001184413A JP2001184413A JP2003007514A JP 2003007514 A JP2003007514 A JP 2003007514A JP 2001184413 A JP2001184413 A JP 2001184413A JP 2001184413 A JP2001184413 A JP 2001184413A JP 2003007514 A JP2003007514 A JP 2003007514A
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Hirotake Okunishi
弘武 奥西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所要の抵抗カーブを得るための抵抗値調整を
極めて容易に行うことができ、しかも、品質的に安定し
た特性を有する抵抗器を提供する。 【解決手段】 絶縁基板5上には主抵抗体6およびこの
主抵抗体6全体に対して並列接続されたサブ抵抗体25
が共に形成されており、このサブ抵抗体25はつづら折
り状に屈曲形成されるとともに、このサブ抵抗体25の
途中は、正規の抵抗カーブを得るために切断されるべき
切断予定部a1〜a3を介して短絡されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗器およびこれ
を用いた液量センサに関し、特には、所要の抵抗カーブ
を得るために抵抗値を調整するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車、石油ストーブ、その他
の燃焼機器においては、液体燃料を貯留するためにの燃
料タンクが設けられている。そして、この燃料タンクに
は、液体燃料の貯留量を把握できるようにするために、
液量センサを取り付けたものがある。
【0003】従来、このような液量センサには、たとえ
ば、図10および図11に示すような回転式のものと、
図12および図13に示すような直動式のものとがあ
る。
【0004】前者の回転式の液量センサは、抵抗器1、
摺動子2、およびフロート3を備える。抵抗器1は、絶
縁基板5上に棒状の接触電極7が周方向に沿って等間隔
で多数配列されるとともに、それらの各接触電極7を覆
って円弧状の抵抗帯8が形成されて主抵抗体6が構成さ
れており、この抵抗器1がベース10に固定されてい
る。また、摺動子2は、フロート3の動きに伴ってその
先端の接点2aが接触電極7に順次接触するように、そ
の基端部がベース10に揺動自在に取り付けられるとと
もに、フロート3にリンク14を介して連結されてい
る。さらに、主抵抗体6の一端側に位置する一つの接触
電極7と摺動子2の揺動中心側の基端部とにそれぞれ電
流の入出力用の端子Iin,Ioutが接続されてい
る。
【0005】この構成の回転式液量センサは、フロート
3の動きに連動して摺動子2が揺動すると、その接点2
aが接触電極7と接触する位置が変って端子間Iin,
Ioutの抵抗値が変化する。この抵抗値変化に伴って
両端子間Iin,Ioutの電気的出力(電流値)が変
化するので、この電気的出力に基づいて液量が検出され
る。
【0006】また、後者の直動式の液量センサについて
も、基本的な構成要素は回転式の場合と同じであって、
抵抗器11、摺動子12、およびフロート13を備えて
いる。抵抗器11は、絶縁基板15上に棒状の接触電極
17が基板15の長手方向に沿って等間隔で多数配列さ
れるとともに、それらの各接触電極17を覆って帯状の
抵抗帯18が形成されて主抵抗体16が構成されてお
り、さらに、この主抵抗体16に平行して引出電極19
が配置されている。また、摺動子12は、その基端部が
フロート13に連結され、また、その先端の接点12a
がフロート13の動きに伴って接触電極17の内の一つ
と引出電極19とに同時に接触するように形成されてい
る。さらに、抵抗帯18と引出電極19の上端部にそれ
ぞれ電流の入出力用の端子Iin,Ioutが接続され
ている。
【0007】この構成の直動式液量センサは、フロート
13の動きに連動して摺動子12が上下方向にスライド
すると、その接点12aが接触電極17および引出電極
19に対して接触する位置が変って端子Iin,Iou
t間の抵抗値が変化する。この抵抗値変化に伴って両端
子Iin,Iout間の電気的出力(電流値)が変化す
るので、この電気的出力に基づいて液量が検出される。
【0008】ところで、上記のいずれの液量センサにお
いても、液量に対応した電気的出力が得られるようにす
るためには、両者を関連付ける関数式に合致した抵抗カ
ーブを有する抵抗器1,11を予め製作する必要があ
る。つまり、主抵抗体6,16に対して摺動子2,12
の接触位置が変化するのに応じて、ある一定の関係をも
って電気的出力が変化するように、主抵抗体6,16の
抵抗値を定めた抵抗カーブを設定する必要がある。
【0009】この場合、上記の抵抗器1,11を構成す
る主抵抗体6,16等は、主に、絶縁基板5,15上に
絶縁ペーストをスクリーン印刷等の手法によって塗布し
た後、焼成することにより成形されるが、絶縁ペースト
の溶剤中には揮発成分が含まれているため、印刷の途中
で揮発成分が時間経過とともに飛散すると粘性が増加し
て主抵抗体6,16等の膜厚が次第に厚く形成されてし
まい、その抵抗値が所期の値から外れる(通常は抵抗値
が小さくなる)現象が起こる。また、その他の製造条件
のばらつきなどによっても主抵抗体6,16等の抵抗値
が所望の値から外れることが起こる。そうすると、たと
えば、図14に示すように、液量と電気的出力とを関連
付ける正規の抵抗カーブが一点鎖線で示す曲線Soであ
るべきものが、実際には実線で示す曲線Srに変化して
しまい、その結果、液量と電気的出力とが正確に関連付
けられなくなって検出誤差を生じることになる。
【0010】このような検出誤差を無くすためには、実
線で示す抵抗カーブSrを一点鎖線で示す正規の抵抗カ
ーブSoに設定し直すことが必要になる。このため、従
来技術では、たとえば、上記の回転式の液量センサを構
成する抵抗器1に関してみてみると、図11に示すよう
に、互いに隣接する各接触電極7間に位置する抵抗帯8
の部分に順次切れ目8aを入れて抵抗カーブを調整する
ことが行われている(たとえば、特開昭49−8295
8号公報等参照)。
【0011】しかしながら、抵抗帯8を直接トリミング
して切れ目8aを入れることで、図14の実線で示す抵
抗カーブSrの全域を一点鎖線で示す所期の抵抗カーブ
Soに一致するように調整するには、コンピュータ制御
による大規模な装置を必要とし、設備コストがかかるだ
けでなく、トリミングに要する時間が長くなって製品の
スループットが低下する。
【0012】そこで、従来技術では、たとえば、図15
に示すように、絶縁基板5上に主抵抗体6とともに、主
抵抗体6全体に対して並列接続されたサブ抵抗体22を
形成し、このサブ抵抗体22の一部を幅方向に沿ってト
リミングして切れ目22aを入れることで、実線で示す
抵抗カーブSrを一点鎖線で示す正規の抵抗カーブSo
に設定し直すようにした技術が提案されている(たとえ
ば、実公平8−2965号公報参照)。
【0013】このようにすれば、抵抗帯8の多くの箇所
を分散的にトリミングする必要がなく、サブ抵抗体22
の一カ所をトリミングして切れ目23を入れるだけで所
要の抵抗カーブSoが得られるように調整し直すことが
可能になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術の場合、印刷焼成後に図14の実線で示す抵抗カーブ
Srが得られたときには、主抵抗体6とサブ抵抗体22
との合成抵抗値を逐次測定しながら正規の抵抗カーブS
oとなるようにサブ抵抗体22をトリミングする必要が
あるので、所要の抵抗カーブSoを得るための調整に依
然として時間がかかる。
【0015】しかも、サブ抵抗体22を直接にトリミン
グするので、サブ抵抗体22の切れ目23を入れた部分
が局部的にマイクロクラックを生じて経時的に抵抗カー
ブが変動するおそれがあり、安定した品質のものが得ら
れない。
【0016】なお、上記の説明は、図10および図11
に示した回転式の液量センサを構成する抵抗器1に関す
るものであるが、このことは、図12および図13に示
したような直動式の液量センサを構成する抵抗器11に
ついても同様に指摘される問題点である。
【0017】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、所要の抵抗カーブを得るための抵抗値
調整を極めて容易に行うことができ、しかも、トリミン
グした箇所が経時的にマイクロクラック等を生じるおそ
れがなく、品質的に安定した特性を有する抵抗器、およ
びこれを用いた液量センサを提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、次の構成をとる。すなわち、請求項1
記載の発明に係る抵抗器は、絶縁基板上には主抵抗体お
よびこの主抵抗体全体に対して並列接続されたサブ抵抗
体が共に形成されており、このサブ抵抗体はつづら折り
状に屈曲形成されるとともに、このサブ抵抗体の途中は
正規の抵抗カーブを得るために切断されるべき抵抗値調
整用の切断予定部を介して短絡されていることを特徴と
している。
【0019】請求項2記載の発明に係る抵抗器は、請求
項1記載の構成において、前記切断予定部は、正規の抵
抗カーブを得るために必要なサブ抵抗体の抵抗値を想定
した位置に形成されていることを特徴としている。
【0020】請求項3記載の発明に係る抵抗器は、請求
項1または請求項2記載の構成において、前記主抵抗体
は、所要の抵抗カーブに合致するように、その幅方向の
寸法が長手方向に沿って順次変化するように形成されて
いることを特徴としている。
【0021】請求項4記載の発明に係る抵抗器は、請求
項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の構成におい
て、前記主抵抗体とサブ抵抗体とは、共に同じ抵抗材料
で印刷成形されたものであることを特徴としている。
【0022】請求項5記載の発明に係る液量センサは、
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の抵抗器
を備えることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
の形態に係る抵抗器の構成を示す平面図、図2は図1の
一部を拡大して示す平面図、図3は図1の抵抗器の等価
回路図であり、図10および図11に示した従来技術と
対応する部分には同一の符号を付す。
【0024】この実施の形態の抵抗器1は、回転式の液
量センサに使用されるもので、その絶縁基板5上には主
抵抗体6およびこの主抵抗体6全体に対して並列接続さ
れたサブ抵抗体25が共に同じ抵抗材料(たとえば、サ
ーメット抵抗ペーストなど)でもってスクリーン印刷等
の手法により成形されている。このように、主抵抗体6
とサブ抵抗体25とを同一の抵抗材料で形成するときに
は、抵抗体の形成工程が簡略化できるとともに、抵抗値
変化も同じ傾向を示すため抵抗カーブの調整が行い易く
なる。
【0025】主抵抗体6は、絶縁基板5上に棒状の接触
電極7が周方向に沿って等間隔で多数配列されるととも
に、それらの各接触電極7を覆って円弧状の抵抗帯8が
形成されてなる。そして、抵抗帯8は、所要の抵抗カー
ブに適合するように、その幅方向の寸法が長手方向に沿
って順次変化するように形成されている。すなわち、こ
の例の抵抗帯8は、周方向に沿って左側から右側に向け
て順次幅が狭くなるように形成されている。そして、主
抵抗体6の各接触電極7に図示しない摺動子の接点が接
触するようになっている。
【0026】一方、サブ抵抗体25は、主抵抗体6に対
して10倍以上の比較的高い抵抗値を示すように設定さ
れており、そのため、細幅かつ長尺のものをつづら折り
状に屈曲した形状になっている。しかも、このサブ抵抗
体25は、その途中の複数箇所(ここでは3箇所)が抵
抗値調整用の切断予定部a1〜a3を介して短絡されて
いる。
【0027】この場合の各切断予定部a1〜a3は、印
刷焼成後に得られる主抵抗体6とサブ抵抗体25との合
成抵抗に基づいて得られる抵抗カーブが正規の抵抗カー
ブから外れている場合に、その偏差に応じて正規の抵抗
カーブに調整し直すのに必要なサブ抵抗体15の抵抗値
を想定した位置にそれぞれ形成されている。したがっ
て、これらの切断予定部a1〜a3は、抵抗体6,25
の製作完了時点で正規の抵抗カーブが得られている場合
には何ら切断されないが、正規の抵抗カーブから外れて
いる場合には、正規の抵抗カーブとの偏差の大小に応じ
て切断予定部a1〜a3が選択的に切断されるようにな
っている。
【0028】図3に示すように、摺動子の接点が主抵抗
体6のある位置xで接触している場合の主抵抗体6とサ
ブ抵抗体25とで得られる合成抵抗値Rtは、次式で与
えられる。 Rt=Rm1・(Rm2+Rs)/(Rm+Rs) ここに、Rmは主抵抗体6全体の抵抗値、Rm1,Rm2
は摺動子の接点の接触位置xの左右に位置する主抵抗体
6の各抵抗値で、Rm1+Rm2=Rmである。また、R
sはサブ抵抗体15の抵抗値である。
【0029】したがって、いま、摺動子の主抵抗体6に
対する接触位置を変化させて得られる主抵抗体6とサブ
抵抗体25との合成抵抗値Rtが正規の抵抗カーブから
外れているときには、サブ抵抗体25に設けられている
切断予定部a1〜a3の内の所定の箇所が切断される。
このとき、サブ抵抗体25の抵抗値Rsが変化するた
め、式の関係から合成抵抗値Rtも変化して正規の抵
抗カーブに一致するように調整される。
【0030】図4には、サブ抵抗体25の切断予定部a
1〜a3の内の一つを切断した場合に得られる各抵抗カ
ーブをそれぞれ示している。図4から明らかなように、
サブ抵抗体25の切断予定部a1〜a3を選択的に切断
することにより、順次、合成抵抗値Rtを増加させ得る
ことが分かる。
【0031】このように、この実施の形態では、サブ抵
抗体25の切断予定部a1〜a3は、正規の抵抗カーブ
に調整し直すのに必要なサブ抵抗体25の抵抗値を想定
した位置に形成されているので、正規の抵抗カーブとの
偏差の大きさに応じて一義的に切断予定部a1〜a3の
内から必要となる切断箇所が決まってくる。したがっ
て、印刷焼成後に得られた抵抗カーブが正規の抵抗カー
ブから外れているときには、サブ抵抗体25の切断予定
部a1〜a3を選択的に切断するだけで正規の抵抗カー
ブを得ることができる。
【0032】このため、従来のように、主抵抗体6とサ
ブ抵抗体25との合成抵抗値Rtを逐次測定しながら正
規の抵抗カーブが得られるようにサブ抵抗体25を少し
ずつトリミングするといった手間が不要になる。しか
も、この場合の切断予定部a1〜a3の切断は、サンド
ブラストやレーザカット等を適用できるだけでなく、ハ
ンディータイプの回転砥石などの簡便な工具を使用して
十分に対応することができるので切断作業が容易にな
る。その結果、抵抗器製作時のスループットが向上し、
コストダウンを図ることが可能になる。
【0033】さらに、従来のようにサブ抵抗体25の一
部を切り欠くようなトリミングを行うのではなく、切断
予定部a1〜a3を完全に切断するため、サブ抵抗体2
5が経時的にマイクロクラック等を生じるといった恐れ
がなく、品質的に安定した特性を備えたものになる。
【0034】上記の実施の形態に対して、次のような変
形例や応用例を考えることができる。 (1) この実施の形態では、サブ抵抗体25に設けた
切断予定部a1〜a3は3箇所であったが、これに限定
されるものではなく、一カ所のみ切断予定部を設けたも
のや、この実施の形態の場合よりもさらに多くの切断予
定部を設けたものも可能である。
【0035】(2) 上記の実施の形態では、摺動子の
接点が接触する接触電極7を設けているが、接触電極7
を省略して、抵抗帯8に直接に摺動子の接点が接触する
ような構成のものであってもよい。
【0036】(3) 主抵抗体6の抵抗帯8の幅方向の
寸法を長手方向に沿って順次変化させることにより、検
出特性に応じた任意の抵抗カーブを設定することができ
るが、その場合の抵抗カーブは、図4に示したような曲
線だけでなく、直線性を示す抵抗カーブであってもよ
い。
【0037】(4) 上記の実施の形態では、回転式の
液量センサを構成する抵抗器1について説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、直動式の液量セ
ンサを構成する抵抗器についても同様に本発明を適用す
ることができる。さらに、液量センサに限らず、変位量
を抵抗値変化として電気的に検出することが必要な装置
に対して本発明を広く適用することが可能である。
【0038】
【実施例】図5に示すように、絶縁基板5上に主抵抗体
6とこれに並列接続されたサブ抵抗体25とを共に形成
し、サブ抵抗体25には5箇所に切断予定部a1〜a5
を設けて、これらの切断予定部a1〜a5を選択的に切
断した場合に合成抵抗値Rtが具体的にどの程度変化す
るかを調べた。なお、この場合の摺動子の接点は主抵抗
体15の右端に接するようにして、Rm1=Rm、Rm2
=0となるようにしている。その場合の等価回路図を図
6に示す。
【0039】図7には、正規の合成抵抗値Rtとして常
に100±1Ωの精度を得ることを条件としている場合
において、印刷焼成後に得られた合成抵抗値Rt、上記
の精度を得るために必要となるサブ抵抗体25の抵抗値
Rs、およびこのサブ抵抗体の抵抗値Rsを得るために
必要な切断予定部a1〜a5の切断箇所の各関係を示し
ている。
【0040】図7から分かるように、サブ抵抗体25の
切断予定部a1〜a5の内の一つを切断してサブ抵抗体
25の抵抗値Rsを変更することで、合成抵抗値Rtを
2%ずつ最大10%まで変化させることができる。この
ため、印刷焼成後に得られた合成抵抗値Rtが91〜1
01Ωの範囲にあれば、切断予定部a1〜a5の内から
所定の箇所を選択的に切断することにより合成抵抗値R
tを100±1Ωの精度範囲内に収まるように調整する
ことができる。図8には、このようにサブ抵抗体25の
切断予定部a1〜a5の内の一つを切断することで合成
抵抗値Rtを順次増加させた場合に得られる各抵抗カー
ブをそれぞれ示している。
【0041】したがって、印刷焼成後に得られた合成抵
抗値Rtの抵抗カーブが正規の抵抗カーブと一致しない
ときには、両者の偏差の大きさに応じてサブ抵抗体25
の切断予定部a1〜a5の一つをそれぞれ選択的に切断
すれば、図8に示すように、抵抗カーブがそれぞれ補正
されて正規の抵抗カーブに近似した略同じ抵抗カーブと
なることが分かる。
【0042】なお、抵抗器1の製作に際して、設計上、
主抵抗体6とサブ抵抗体25とで得られる合成抵抗値R
tのレベルを変更する必要が生じることがある。その場
合、主抵抗体6やサブ抵抗体25の幅を1/nにすれ
ば、n倍の抵抗値が得られることから、基本的には、合
成抵抗値Rtの大きさは変わっても抵抗カーブの相似性
は保たれる。しかし、前述の式から分かるように、主
抵抗体6に対するサブ抵抗体25の抵抗値Rsの大きさ
によって若干の誤差が生じる。特に、その誤差は摺動子
の接点が右寄りになって主抵抗体のRm1が大きく、R
2が小さくなる程顕著になる(図9参照)。しかし、
このような誤差の生じる傾向は予め算出することができ
るため、これらの傾向を織り込んだ設計を予めしておく
ことにより、実用上の基本特性を何ら損なうことはな
い。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。請
求項1、2記載の発明に係る抵抗器は、所要の抵抗カー
ブとの偏差の大きさに応じて切断予定部を選択的に切断
するだけで所要の抵抗カーブが得られるように調整する
ことができる。このため、従来のように、印刷焼成後に
得られた抵抗カーブが正規の抵抗カーブに一致するよう
に少しずつトリミングするといった手間が不要になり、
所要の抵抗カーブを得るための抵抗値調整を極めて容易
に行うことができる。その結果、抵抗器製作時のスルー
プットが向上し、コストダウンを図ることが可能にな
る。
【0044】しかも、従来のようにサブ抵抗体の一部を
切り欠くようなトリミングを行うのではなく、切断予定
部を完全に切断するため、サブ抵抗体が経時的にマイク
ロクラック等を生じる恐れがなく、品質的に安定した特
性を備えた抵抗器が得られる。
【0045】請求項3記載の発明に係る抵抗器は、主抵
抗体の幅方向の寸法が長手方向に沿って順次変化するよ
うに形成しているので、検出特性に適合した所要の抵抗
カーブを容易に作成することができる。
【0046】請求項4記載の発明に係る抵抗器は、これ
を構成する主抵抗体とサブ抵抗体とが同一の抵抗材料で
形成されているので、抵抗体の形成工程が簡略化できる
とともに、抵抗値変化も同じ傾向を示すため抵抗カーブ
の調整が行い易くなる。
【0047】請求項1ないし請求項4の抵抗器を備えた
液量センサは、検出特性に応じた所要の抵抗カーブが精
度良く得られるため、検出誤差が少なく、しかも、抵抗
カーブの経時的な変化もなく、容易に製作できるため、
比較的安価でかつ品質の優れたものになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る抵抗器の構成を示す
平面図である。
【図2】図1の一部を拡大して示す平面図である。
【図3】図1の抵抗器の等価回路図である。
【図4】この実施の形態の抵抗器において、摺動子の主
抵抗体に対する接触位置を変化させた場合の合成抵抗値
の変化を示す抵抗カーブである。
【図5】主抵抗体に対して並列接続されたサブ抵抗体の
切断予定部を選択的に切断することにより、合成抵抗値
がどの程度変化するかを調べるために使用した抵抗器の
平面図である。
【図6】図5の等価回路図である。
【図7】印刷焼成後に得られる抵抗器の合成抵抗値に対
して所期の抵抗カーブを得る上で必要となるサブ抵抗体
の抵抗値の関係を示す説明図である。
【図8】図5の抵抗器において、サブ抵抗体の切断予定
部を選択的に切断した場合に得られる抵抗カーブであ
る。
【図9】サブ抵抗値を変更した場合の摺動子の位置の変
化に伴って生じる比例誤差の関係を示す特性図である。
【図10】回転式の液量センサの構成図である。
【図11】図10の液量センサで使用される抵抗器の平
面図である。
【図12】直動式の液量センサの構成図である。
【図13】図12の液量センサで使用される抵抗器の平
面図である。
【図14】液量センサの電気的出力と液量とを関連付け
る抵抗カーブを示す特性図である。
【図15】抵抗カーブを調整するために主抵抗体に対し
て並列にサブ抵抗体を設けた従来の抵抗器の構成を示す
平面図である。
【符号の説明】
1,11 抵抗器 2,12 摺動子 3,13 フロート 5,15 絶縁基板 6,16 主抵抗体 7,17 接触電極 8,18 抵抗帯 25 サブ抵抗体 a1〜a5 切断予定部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上には主抵抗体およびこの主抵
    抗体全体に対して並列接続されたサブ抵抗体が共に形成
    されており、このサブ抵抗体はつづら折り状に屈曲形成
    されるとともに、このサブ抵抗体の途中は正規の抵抗カ
    ーブを得るために切断されるべき抵抗値調整用の切断予
    定部を介して短絡されていることを特徴とする抵抗器。
  2. 【請求項2】 前記切断予定部は、正規の抵抗カーブを
    得るために必要なサブ抵抗体の抵抗値を想定した位置に
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の抵抗
    器。
  3. 【請求項3】 前記主抵抗体は、所要の抵抗カーブに合
    致するように、その幅方向の寸法が長手方向に沿って順
    次変化するように形成されていることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の抵抗器。
  4. 【請求項4】 前記主抵抗体とサブ抵抗体とは、共に同
    じ抵抗材料で印刷成形されたものであることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の抵抗
    器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載の抵抗器を備えることを特徴とする液量センサ。
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