JPH10163013A - 抵抗体のトリミング方法 - Google Patents

抵抗体のトリミング方法

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JPH10163013A
JPH10163013A JP8320056A JP32005696A JPH10163013A JP H10163013 A JPH10163013 A JP H10163013A JP 8320056 A JP8320056 A JP 8320056A JP 32005696 A JP32005696 A JP 32005696A JP H10163013 A JPH10163013 A JP H10163013A
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JP
Japan
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resistor
trimming
pattern
resistance
resistance value
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Withdrawn
Application number
JP8320056A
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English (en)
Inventor
Yasuo Miyazaki
康夫 宮崎
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP8320056A priority Critical patent/JPH10163013A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも高精度のトリミングを行える抵抗
体のトリミング方法を得る。 【解決手段】 トリミング用抵抗パターン17として、
第1及び第2の粗調整トリミング用抵抗パターン18,
19と高精度トリミング用抵抗パターン20とを含むも
のを用いる。高精度トリミング用抵抗パターン18は並
列接続された複数のカット用抵抗枝部21a,21fを
備えている。まず粗調整トリミング用抵抗パターン1
8,19にカット溝24,25を入れて抵抗値の粗調整
を行う。次に高精度トリミング用抵抗パターン20のカ
ット用抵抗枝部23a〜23dの少なくとも1つにその
カット用抵抗枝部を完全に切断しないカット溝26を形
成して抵抗値の微調整をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に抵抗パタ
ーンとして設けられている抵抗体のトリミング方法に関
し、特に高精度トリミングが必要な抵抗体が基板上に抵
抗パターンとして設けられている抵抗体のトリミング方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高精度トリミングが必要な抵抗体を備え
た回路基板は、例えば精密測定機器に用いられる回路基
板等である。特に高精度トリミングを必要としない一般
的な回路基板で要求される抵抗体のトリミング精度は、
0.1%程度までのトリミング精度である。従来一般的
に用いられる抵抗体のトリミング抵抗パターンは、図2
(A)〜(C)に示すトリミング抵抗パターン1,2,
3である。図2(A)に示すトリミング抵抗パターン1
は、5%程度抵抗値を上げるためのトリミングに用いる
粗調整トリミング用抵抗パターンである。図2(B)及
び(C)に示すトリミング抵抗パターン2,3は、いず
れも0.1%程度抵抗値を上げるためのトリミングに用
いる粗調整トリミング用抵抗パターンである。
【0003】図2(A)に示す粗調整トリミング用抵抗
パターン1は、主抵抗パターン4の途中の部分をU字状
に蛇行させて形成された対向パターン部4a,4bと、
これら対向パターン部4a,4b間に梯子状に並列接続
された複数のカット用抵抗枝部5a,5b,5c,5d
を備えた構成になっている。この粗調整トリミング用抵
抗パターン1では、複数のカット用抵抗枝部5a,5
b,5c,5dのうちの少なくとも1つのカット用抵抗
枝部にこれを完全に切断するカット溝6を入れてトリミ
ングを行う。このような抵抗体のトリミング方法では、
カット用抵抗枝部5a,5b,5c,5dのカット数を
増やすごとに抵抗値が段階的に増加することになる。
【0004】図2(B)に示す粗調整トリミング用抵抗
パターン2は、主抵抗パターン4の途中に直角に分岐さ
せて直線状に舌片状抵抗パターン7が設けられた構成に
なっている。この粗調整トリミング用抵抗パターン2で
は、舌片状抵抗パターン7に主抵抗パターン4側から適
宜の長がさのカット溝8を入れてトリミングを行う。こ
の粗調整トリミング用抵抗パターンを用いてトリミング
する場合には、カット溝8の長さを長くことにより抵抗
値を連続的に増加させることができる。
【0005】図2(C)に示す粗調整トリミング用抵抗
パターン3は、対向する一対の電極部9,10間に所定
幅で帯状抵抗パターン11が設けられた構成になってい
る。この粗調整トリミング用抵抗パターン3では、帯状
抵抗パターン11の途中にL字状にカット溝12を入れ
てトリミングを行う。このような粗調整トリミング用抵
抗パターンを用いる場合にも、カット溝12の長さを長
くすることにより抵抗値を連続的に増加させることがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図2(A)に示す粗調
整トリミング用抵抗パターン1は5%程度抵抗値を上げ
るためのトリミングに用いるパターンであり、図2
(B)及び(C)に示す粗調整トリミング用抵抗パター
ン2,3はいずれも0.1%程度抵抗値を上げるための
トリミングに用いるパターンである。従来のトリミング
用抵抗パターンを用いる場合には、抵抗値を0.1%よ
り小さい抵抗値調整精度でトリミングをすることができ
なかった。これはレーザでカット溝8,12を入れる場
合でも、数十μm以上のカット誤差が必ず生じることが
原因になっている。数十μm以上のカット誤差がある
と、0.1%以上の抵抗値のバラツキが発生するため、
従来のトリミング方法では、0.1%程度までの抵抗値
調整精度でしかトリミングをすることができなかった。
【0007】本発明の目的は、従来よりも高精度のトリ
ミングを行える抵抗体のトリミング方法を提供すること
にある。
【0008】本発明の他の目的は、0.05%以下の抵
抗値調整精度で抵抗値のトリミングを行える抵抗体のト
リミング方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、抵抗体が形成
された基板上に該抵抗体と一緒に形成されたトリミング
用抵抗パターンにカット溝を入れて抵抗体の抵抗値を調
整する抵抗体のトリミング方法を改良するものである。
【0010】本発明におけるトリミング用抵抗パターン
は、粗調整トリミング用抵抗パターンと、該粗調整トリ
ミング用抵抗パターンを用いた抵抗値調整により得られ
る抵抗値調整精度よりも小さい抵抗値調整精度でトリミ
ング可能な高精度トリミング用抵抗パターンとを備えて
いる。ここで抵抗値調整精度とは、調整の対象となる抵
抗体の抵抗値を何%の範囲内で確実に調整できるか否か
を示すものであり、0.1%の抵抗値調整精度とは、
0.1%の範囲内で確実に抵抗値調整できる事を意味
し、別の見方をするとトリミングにより抵抗パターンの
全体の抵抗値を0.1%以上上げることができることを
意味する。したがってこの抵抗値調整精度が小さいほ
ど、微細な抵抗値調整が可能なことを意味する。
【0011】本発明で用いる高精度トリミング用抵抗パ
ターンは、並列接続された複数のカット用抵抗枝部を備
えたパターンで構成されている。本発明においては、粗
調整トリミング用抵抗パターンにカット溝を入れて抵抗
値の粗調整を行い、そして高精度トリミング用抵抗パタ
ーンの複数のカット用抵抗枝部の少なくとも1つにこの
カット用抵抗枝部を完全に切断しないカット溝を入れて
抵抗値の微調整をする。この場合、高精度トリミング用
抵抗パターンを用いて高精度トリミングを行うに際して
は、1つのカット用抵抗枝部に途中までカットを入れて
も抵抗値が目標値に達しない場合には、次のカット用抵
抗枝部に途中までカットを入れてトリミングを行い、目
標値または目標値に近似した抵抗値が得られるまで、残
りのカット用抵抗枝部に途中までカットを入れる。
【0012】このように並列接続された複数のカット用
抵抗枝部を備えた高精度トリミング用抵抗パターンを設
け、これらカット用抵抗枝部の少なくとも1つにこのカ
ット用抵抗枝部を完全に切断しないカット溝を形成して
抵抗値の調整をすると、カット用抵抗枝部を完全に切断
する場合と異なって、並列接続された少なくとも1つの
カット用抵抗枝部の抵抗値は大きくなるが、高精度トリ
ミング用抵抗パターンの全体の抵抗値は僅かしか大きく
ならない。また、この途中までのカット溝のカット誤差
が従来通りであっても、このカット誤差が高精度トリミ
ング用抵抗パターンの全体の抵抗値に与える誤差は、極
めて小さいものとなる。その結果、本発明の方法によれ
ば、従来よりも高精度のトリミングを行うことができ
る。ちなみに、本発明によれば、0.05%以下の抵抗
値調整精度を達成することができる。
【0013】本発明の方法を実施する場合に、抵抗値の
粗調整に用いる粗調整トリミング用抵抗パターンのパタ
ーン及びそのその数は任意である。例えば、第1及び第
2の粗調整トリミング用抵抗パターンを用いて粗調整を
行う場合には、第1の粗調整トリミング用抵抗パターン
として並列接続された複数のカット用抵抗枝部を備えた
パターンを用い、第2の粗調整トリミング用抵抗パター
ンとして第1の粗調整トリミング用抵抗パターンを用い
た抵抗値調整により得られる抵抗値調整精度よりも小さ
い抵抗値調整精度でトリミングが可能で並列接続される
カット用抵抗枝部を有しないパターンを用いることがで
きる。このようなトリミング用抵抗パターンでは、最初
に第1の粗調整トリミング用抵抗パターンの複数のカッ
ト用抵抗枝部のうち1以上のカット用抵抗枝部を完全に
切断して抵抗値の粗調整を行う。次に第2の粗調整トリ
ミング用抵抗パターンにカット溝を途中まで入れて抵抗
値の粗調整を行う。そして最後に高精度トリミング用抵
抗パターンの複数のカット用抵抗枝部の少なくとも1つ
のカット用抵抗枝部にこのカット用抵抗枝部を完全に切
断しないカット溝を入れて(途中までカット溝を入れ
て)抵抗値の微調整を行う。このように3種類のトリミ
ング用抵抗パターンを用いてトリミングを行うと、段階
的に抵抗値精度を上げてトリミングを行うことができ
る。
【0014】なお第2の粗調整トリミング用抵抗パター
ンを、主抵抗パターンの途中に分岐させて設けられた舌
片状抵抗パターンで構成すると、この舌片状抵抗パター
ンにその一端側から連続的にカット溝を形成して抵抗値
の粗調整をすることにより、連続的に抵抗値の粗調整を
行うことができる。また、舌片状抵抗パターンの長さを
長くすると、抵抗値の粗調整範囲を大きくとることがで
きる。
【0015】また本発明をより具体的なレベルで表現す
ると、本発明は、抵抗体が形成された基板上にこの抵抗
体の一部を構成するように形成されたトリミング用抵抗
パターンにカット溝を入れて抵抗体の抵抗値を調整する
抵抗体のトリミング方法を改良するものである。より具
体的な発明においては、トリミング用抵抗パターンとし
て0.1%以上の抵抗値調整精度でトリミングされる1
以上の粗調整トリミング用抵抗パターンと、0.1%よ
り小さい抵抗値調整精度でトリミングされる高精度トリ
ミング用抵抗パターンとを用いる。高精度トリミング用
抵抗パターンは、並列接続された複数のカット用抵抗枝
部を含むパターンで構成する。このようなトリミング用
抵抗パターンでは、まず1以上の粗調整トリミング用抵
抗パターンにカット溝を入れて抵抗値の粗調整を行う。
その後、高精度トリミング用抵抗パターンの複数のカッ
ト用抵抗枝部の1以上のカット用抵抗枝部にこのカット
用抵抗枝部の途中までカット溝を形成して抵抗値の微調
整をする。この方法によれば、微細な抵抗値のトリミン
グが可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る抵抗体のト
リミング方法を実施する場合に用いる抵抗パターンの一
例を示したものである。この例では、セラミック基板1
3の上に所定間隔で測定用電極14,15が設けられて
おり、これらの測定用電極14,15の間に主抵抗パタ
ーン16とトリミング用抵抗パターン17を含む抵抗パ
ターンが形成されている。この抵抗パターンは、セラミ
ック基板13上にTa系金属をスパッタリング等の真空
着膜装置を使用して着膜後、フォトエッチング技術を応
用して整形することにより形成されている。主抵抗パタ
ーン16は、蛇行状に形成されている。トリミング用抵
抗パターン17は、第1及び第2の粗調整トリミング用
抵抗パターン18,19と、これら第1及び第2の粗調
整トリミング用抵抗パターン18,19を用いた抵抗値
調整により得られる抵抗値調整精度よりも小さい抵抗値
調整精度でトリミング可能な高精度トリミング用抵抗パ
ターン20とを有している。
【0017】第1の粗調整トリミング用抵抗パターン1
8は、主抵抗パターン16の途中の部分をU字状に曲げ
て形成された一対の対向パターン部16a,16bと、
これら対向パターン部16a,16b間に梯子状に並列
接続された複数のカット用抵抗枝部21a,21b,2
1c,21d,21e,21fを備えた構成になってい
る。第1の粗調整トリミング用抵抗パターン18は、例
えば5%以上の抵抗値調整精度でトリミングを行うため
のトリミング用抵抗パターンとして用いられる。ここで
5%以上の抵抗値調整精度とは、1つのカット用抵抗枝
部21aを切断すると、抵抗パターン全体の抵抗値が5
%上がることを意味する。なお一対の対向パターン部1
6a,16bと複数のカット用抵抗枝部21a〜21f
の長さ及び幅寸法を適宜に設定するこおにより、抵抗値
調整精度は任意に定めることことが可能である。
【0018】第2の粗調整トリミング用抵抗パターン1
9は、第1の粗調整トリミング用抵抗パターン18を用
いた抵抗値調整により得られる抵抗値精度よりも小さい
抵抗値精度でトリミング可能なパターンである。図に示
すように、このパターン19は、パターン17のように
並列接続されるカット用抵抗枝部を有しない。この第2
の粗調整トリミング用抵抗パターン19は、主抵抗パタ
ーン16の途中に分岐させて所定の長さで直線状に設け
られた舌片状抵抗パターン22により構成されている。
第2の粗調整トリミング用抵抗パターン19は、0.1
%以上の抵抗値調整精度でトリミングを行えるトリミン
グ用抵抗パターンとして用いられる。即ち、カット溝2
5を入れることにより、抵抗パターン全体の抵抗値を
0.1%以上上げることが可能である。このパターン1
8を用いて、調整する抵抗値の範囲は、舌片状抵抗パタ
ーン22の長さを長くすれば任意に大きくすることがで
きるが、基板13上の限られたスペースの範囲内で舌片
状抵抗パターン22の長さを長くすることには限度があ
る。そのためこの例では、第1の粗調整トリミング用抵
抗パターン17で大きく抵抗値を上げ、第1の粗調整ト
リミング用抵抗パターン17により得られる最小の抵抗
値増加幅よりも小さい抵抗値増加幅分の抵抗値調整を第
2の粗調整トリミング用抵抗パターン19を用いて実施
する。
【0019】高精度トリミング用抵抗パターン20は、
主抵抗パターン16の途中の部分をU字状に曲げて形成
された一対の対向パターン部16c,16dと、これら
対向パターン部16c,16d間に梯子状に並列接続さ
れた複数のカット用抵抗枝部23a,23b,23c,
23dを備えた構成になっている。これらカット用抵抗
枝部23a〜23dの幅(カット溝を入れる方向の寸
法)は、第1の粗調整トリミング用抵抗パターン18の
カット用抵抗枝部21a〜21fの幅よりも広く形成さ
れている。高精度トリミング用抵抗パターン20は、例
えば0.1%より小さい抵抗値調整精度のトリミングを
行う場合に用いられる。即ち、抵抗パターン全体の抵抗
値を0.1%より小さい範囲、例えば0.05%増加さ
せる場合のトリミングを行う場合に用いられる。
【0020】次に、このように主抵抗パターン16の中
に設けられているトリミング用抵抗パターン17として
の第1及び第2の粗調整トリミング用抵抗パターン1
8,19と、高精度トリミング用抵抗パターン20とを
用いた抵抗体のトリミング方法について説明する。
【0021】まず最初に、第1の粗調整トリミング用抵
抗パターン18の複数のカット用抵抗枝部21a〜21
fのうち1以上のカット用抵抗枝部を完全に切断して抵
抗値の粗調整を行う。この抵抗値の粗調整は、対向パタ
ーン部16a,16bの入口側のカット用抵抗枝部21
aから順に行う。この場合、第1の粗調整トリミング用
抵抗パターン18のトリミングを行うに際しては、入口
側の1つのカット用抵抗枝部21aをカット溝24で完
全にカットした状態で、測定用電極14,15に図示し
ない抵抗測定器のプローブを当てて抵抗値の測定を行
い、抵抗値が不十分であれば、次のカット用抵抗枝部2
1b等を順次カット溝24で完全にカットしてトリミン
グを行う。このトリミング作業は、1つのカット用抵抗
枝部を完全にカットしたのでは、抵抗値が目標値より大
きくなってしまう手前のところまで実施する。このよう
な抵抗値のトリミング方法では、抵抗値はカット用抵抗
枝部のカット数の増加につれて段階的に増加することに
なる。そしてカット溝24は、例えばレーザ光やカッタ
ーを用いて形成する。この第1の粗調整トリミング用抵
抗パターン18でのトリミングでは、一般的には5%以
上の抵抗値調整精度でトリミングを行うことができる。
【0022】次に、第1の粗調整トリミング用抵抗パタ
ーン18の1つのカット用抵抗枝部を完全にカットして
得られ抵抗値の増加分(抵抗値調整精度)よりも小さい
範囲の増加分(抵抗値調整精度)を得るために、第2の
粗調整トリミング用抵抗パターン19の舌片状抵抗パタ
ーン22に主抵抗パターン16側からカット溝25を直
線状に入れて抵抗値の粗調整を行う。この際も、測定用
電極14,15に図示しない抵抗測定器のプローブを当
てて抵抗値の測定を行いながら、カット溝25の長さを
長くして、全体の抵抗値が目標値よりも大きくなる手前
のある抵抗値になったところでカット溝25の入れ込み
作業を停止する。このようなカット溝の入れ込み作業を
全体の抵抗値が目標値よりどの程度下の値に達したら停
止するかは、カット溝を入れる装置の制御精度に左右さ
れる。現状では、最も制御精度の高いレーザトリミング
を用いても、数十μm以上のカット誤差が必ず生じる。
これは0.1%以上の抵抗値のバラツキが発生すること
を意味する。したがって、全体の抵抗値が目標値の0.
1%以上手前の値になった時点で、第2の粗調整トリミ
ング用抵抗パターン19へのカット溝の入れ込み作業即
ちトリミングを中止する。
【0023】最後に、第2の粗調整トリミング用抵抗パ
ターン19へのトリミングでは得られない範囲の抵抗値
調整すなわち0.1%より小さい抵抗値調整精度を得る
ためのトリミングを、高精度トリミング用抵抗パターン
20の複数のカット用抵抗枝部23a〜23dの少なく
とも1つにカット用抵抗枝部を完全に切断しないカット
溝26を入れて実施する。このトリミングは、一対の対
向パターン部16c,16dの入口側のカット用抵抗枝
部23aから順に先に行う。高精度トリミング用抵抗パ
ターン20のトリミングを行うに際しても、測定用電極
14,15に図示しない抵抗測定器のプローブを当てて
抵抗値の測定を行いながら、入口側の1つのカット用抵
抗枝部23aに完全に切断しないカット溝26を入れ
る。全体の抵抗値が目標値を越える手前でカット用抵抗
枝部23aへのカット溝26の入れ込み作業を中止す
る。そして次のカット用抵抗枝部23bへのカット溝2
6の入れ込み作業を実施する。この作業を、全体の抵抗
値が予め定めた目標値±許容誤差(例えば0.05%)
の範囲に入るまで次のカット用抵抗枝部に対して順次実
施する。この場合、レーザトリミングで発生する数十μ
m以上のカット誤差があっても、カット溝26を入れた
各カット用抵抗枝部は並列接続されているため、全体の
抵抗値に対するそのカット誤差の影響はほとんど無くな
る。そのため従来よりも高い精度でトリミングを行うこ
とができ、このパターンを用いたトリミングでは、0.
05%以下の微細な抵抗値のトリミングを行うことがで
きる。
【0024】このように0.1%以上の抵抗値調整精度
でトリミングできる2つの粗調整トリミング用抵抗パタ
ーン18,19と、0.1%より小さい抵抗値調整精度
でトリミングできる高精度トリミング用抵抗パターン2
0とを組み合わせたトリミング用抵抗パターン17を用
いて抵抗値のトリミングを行うと、従来不可能であった
0.1%よりも小さい抵抗値調整精度で抵抗体のトリミ
ングを行うことが可能になる。
【0025】上記例では、トリミング用抵抗パターン1
7は、第1,第2の粗調整トリミング用抵抗パターン1
8,19と高精度トリミング用抵抗パターン20との組
み合わせであったが、第1の粗調整トリミング用抵抗パ
ターン18と高精度トリミング用抵抗パターン20との
組み合わせ、あるいは第2の粗調整トリミング用抵抗パ
ターン19と高精度トリミング用抵抗パターン20との
組み合わせであってもよく、また他の形状の粗調整トリ
ミング用抵抗パターンと高精度トリミング用抵抗パター
ン20とを組み合わせてもよい。更に、抵抗値の印刷精
度が上がった場合には、高精度トリミング用抵抗パター
ン20のみを用いてトリミングを行うことも可能であ
る。
【0026】なお、上記例で第1の粗調整トリミング用
抵抗パターン18は、主抵抗パターン16の途中の部分
をU字状に蛇行させて対向パターン部16a,16bを
形成し、これら対向パターン部16a,16b間に複数
のカット用抵抗枝部21a〜21fを梯子状に並列接続
して形成したが、第1の粗調整トリミング用抵抗パター
ン18の構造はこれに限定されるものではなく、例えば
カット用抵抗枝部21aを除いた形状でもよい。また、
同様に高精度トリミング用抵抗パターン20も、カット
用抵抗枝部23aを除いた形状にしてもよい。更に、第
1の粗調整トリミング用抵抗パターン18及び高精度ト
リミング用抵抗パターン20におけるカット用抵抗枝部
の数は、図示の例に限定されるものではなく、必要に応
じて適宜な数のカット用抵抗枝部を設けることができ
る。
【0027】かつまた、第1,第2の粗調整トリミング
用抵抗パターン18,19及び高精度トリミング用抵抗
パターン20は、必要に応じて複数設けることもでき
る。
【0028】以下、本明細書に記載した複数の発明の幾
つかについて、その構成要件を記載する。
【0029】(1)抵抗体が形成された基板上に前記抵
抗体と一緒に形成されたトリミング用抵抗パターンにカ
ット溝を入れて前記抵抗体の抵抗値を調整する抵抗体の
トリミング方法であって、前記トリミング用抵抗パター
ンは並列接続された複数のカット用抵抗枝部を備えた高
精度トリミング用抵抗パターンからなり、前記高精度ト
リミング用抵抗パターンの前記複数のカット用抵抗枝部
の少なくとも1つに該カット用抵抗枝部を完全に切断し
ないカット溝を形成して抵抗値の微調整をすることを特
徴とする抵抗体のトリミング方法。
【0030】(2)抵抗体が形成された基板上に前記抵
抗体と一緒に形成されたトリミング用抵抗パターンにカ
ット溝を入れて前記抵抗体の抵抗値を調整する抵抗体の
トリミング方法であって、前記トリミング用抵抗パター
ンは、粗調整トリミング用抵抗パターンと高精度トリミ
ング用抵抗パターンとを含み、前記粗調整トリミング用
抵抗パターンは並列接続された複数のカット用抵抗枝部
を含むパターンからなり、前記高精度トリミング用抵抗
パターンは並列接続された複数のカット用抵抗枝部を含
むパターンからなり、最初に前記粗調整トリミング用抵
抗パターンの前記複数のカット用抵抗枝部のうち1以上
の前記カット用抵抗枝部を完全に切断して前記抵抗値の
粗調整を行い、次に前記高精度トリミング用抵抗パター
ンの前記複数のカット用抵抗枝部の少なくとも1つに該
カット用抵抗枝部を完全に切断しないカット溝を入れて
前記抵抗値の微調整を行うことを特徴とする抵抗体のト
リミング方法。
【0031】(3)抵抗体が形成された基板上に前記抵
抗体と一緒に形成されたトリミング用抵抗パターンにカ
ット溝を入れて前記抵抗体の抵抗値を調整する抵抗体の
トリミング方法であって、前記トリミング用抵抗パター
ンは、粗調整トリミング用抵抗パターンと高精度トリミ
ング用抵抗パターンとを含み、前記粗調整トリミング用
抵抗パターンは主抵抗パターンの途中に分岐させて設け
られた舌片状抵抗パターンからなり、前記高精度トリミ
ング用抵抗パターンは並列接続された複数のカット用抵
抗枝部を含むパターンからなり、最初に前記粗調整トリ
ミング用抵抗パターンの前記舌片状抵抗パターンに前記
主抵抗パターン側からカット溝を該舌片状抵抗パターン
の突出長さの全長にたっしない長さで入れて抵抗値の粗
調整を行い、次に前記高精度トリミング用抵抗パターン
の前記複数のカット用抵抗枝部の少なくとも1つに該カ
ット用抵抗枝部を完全に切断しないカット溝を入れて前
記抵抗値の微調整を行うことを特徴とする抵抗体のトリ
ミング方法。
【0032】
【発明の効果】本発明のように、並列接続された複数の
カット用抵抗枝部を備えた高精度トリミング用抵抗パタ
ーンを設け、これらカット用抵抗枝部の少なくとも1つ
に該カット用抵抗枝部を完全に切断しないカット溝を形
成して抵抗値の微調整をすると、途中までカット溝を入
れたカット用抵抗枝部の抵抗値は大きくなるものの、高
精度トリミング用抵抗パターンの全体の抵抗値は僅かし
か大きくならない。そのためカット溝のカット誤差が従
来通りであっても、このカット誤差が高精度トリミング
用抵抗パターンの全体の抵抗値に与える誤差は、極めて
小さいものとなるので、本発明の方法によれば従来より
も高精度のトリミングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る抵抗体のトリミング方法を実施す
る抵抗パターンの実施の形態の一例を示した平面図であ
る。
【図2】(A)(B)(C)は従来のトリミング用抵抗
パターンの3種の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1,2,3 トリミング抵抗パターン 4 主抵抗パターン 4a,4b,16a〜16d 対向パターン部 5a〜5d,21a〜21f,23a〜23d カット
用抵抗枝部 6,8,12,24,25 カット溝 7,22 舌片状抵抗パターン 9,10,14,15 測定用電極 11 帯状抵抗パターン 13 セラミック基板 16 主抵抗パターン 17 トリミング用抵抗パターン 18,19 第1及び第2の粗調整トリミング用抵抗パ
ターン 20 高精度トリミング用抵抗パターン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗体が形成された基板上に前記抵抗体
    と一緒に形成されたトリミング用抵抗パターンにカット
    溝を入れて前記抵抗体の抵抗値を調整する抵抗体のトリ
    ミング方法であって、 前記トリミング用抵抗パターンは、粗調整トリミング用
    抵抗パターンと該粗調整トリミング用抵抗パターンを用
    いた抵抗値調整により得られる抵抗値調整精度よりも小
    さい抵抗値調整精度でトリミング可能な高精度トリミン
    グ用抵抗パターンとを含み、 前記高精度トリミング用抵抗パターンは並列接続された
    複数のカット用抵抗枝部を備えたパターンからなり、 前記粗調整トリミング用抵抗パターンにカット溝を入れ
    て抵抗値の粗調整を行い、前記高精度トリミング用抵抗
    パターンの前記複数のカット用抵抗枝部の少なくとも1
    つに該カット用抵抗枝部を完全に切断しないカット溝を
    形成して抵抗値の微調整をすることを特徴とする抵抗体
    のトリミング方法。
  2. 【請求項2】 前記トリミング用抵抗パターンは、第1
    及び第2の前記粗調整トリミング用抵抗パターンを含
    み、 前記第1の粗調整トリミング用抵抗パターンは並列接続
    された複数のカット用抵抗枝部を備えたパターンからな
    り、 前記第2の粗調整トリミング用抵抗パターンは前記第1
    の該粗調整トリミング用抵抗パターンを用いた抵抗値調
    整により得られる抵抗値調整精度よりも小さい抵抗値調
    整精度でトリミング可能で並列接続されるカット用抵抗
    枝部を有しないパターンからなり、 最初に前記第1の粗調整トリミング用抵抗パターンの前
    記複数のカット用抵抗枝部のうち1以上の前記カット用
    抵抗枝部を完全に切断して前記抵抗値の粗調整を行い、 次に前記第2の粗調整トリミング用抵抗パターンにカッ
    ト溝を入れて前記抵抗値の粗調整を行い、 最後に前記高精度トリミング用抵抗パターンの前記複数
    のカット用抵抗枝部の少なくとも1つに該カット用抵抗
    枝部を完全に切断しないカット溝を入れて前記抵抗値の
    微調整を行う請求項1に記載の抵抗体のトリミング方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2の粗調整トリミング用抵抗パタ
    ーンは主抵抗パターンの途中に分岐させて設けられた舌
    片状抵抗パターンからなる請求項2に記載の抵抗体のト
    リミング方法。
  4. 【請求項4】 抵抗体が形成された基板上に前記抵抗体
    の一部を構成するように形成されたトリミング用抵抗パ
    ターンにカット溝を入れて前記抵抗体の抵抗値を調整す
    る抵抗体のトリミング方法であって、 前記トリミング用抵抗パターンは、0.1%以上の抵抗
    値調整精度でトリミングされる1以上の粗調整トリミン
    グ用抵抗パターンと0.1%より小さい抵抗値調整精度
    でトリミングされる高精度トリミング用抵抗パターンと
    を含み、 前記高精度トリミング用抵抗パターンは、並列接続され
    た複数のカット用抵抗枝部を含むパターンからなり、 1以上の前記粗調整トリミング用抵抗パターンにカット
    溝を入れて抵抗値の粗調整を行った後に、前記高精度ト
    リミング用抵抗パターンの前記複数のカット用抵抗枝部
    の1以上の前記カット用抵抗枝部に該カット用抵抗枝部
    の途中までカット溝を形成して抵抗値の微調整をするこ
    とを特徴とする抵抗体のトリミング方法。
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