JP3857539B2 - 厚膜抵抗板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は厚膜抵抗板およびその製造方法に関し、とりわけ、液面レベル計、ポテンショメータ、各種機器の可変抵抗などに用いることができる厚膜抵抗板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液量検出装置の液面レベル計としては、例えば、車両の燃料タンク内で燃料液面の変動に追従して上下動するフロートの挙動が、揺動可能なアームを介して可動接点に伝達され、この可動接点が厚膜抵抗板上を移動するように構成されたものがある。前記厚膜抵抗板には、複数の固定電極が所定間隔をおいて設けられ、これら固定電極同士が抵抗体で接続されている。
【0003】
このように液面レベル計で液面レベルを計測することにより液量の検出が可能となっているが、この液面レベルの検出は、液面の変動に伴うフロートの上下動に応じて可動接点が厚膜抵抗板上の固定電極と摺接し、可動接点が接触した固定電極の位置によって基準ノードからの抵抗値が変化することを利用している。具体的には、その抵抗値の変化量を液面レベルまたは液量に換算して表示装置に表示するようになっている。
【0004】
このような検出方法を利用した液量検出装置としては、例えば実開平5−94723号公報に開示されるものがあり、前記した絶縁基板の固定電極や抵抗体は、それぞれペースト状の材料を印刷法を用いて印刷することにより形成されるようになっている。
【0005】
この種の液量検出装置は各種存在するが、その従来の厚膜抵抗板の一例を図4および図5に示す。この一例の厚膜抵抗板1Aは、絶縁基板2の表面に、互いに平行に並ぶ複数の導体パターンと、この導体パターンを幅方向に横切るように配置された抵抗体パターンとが形成されている。なお、図5は図4に示す厚膜抵抗板1Aの等価回路を示している。
【0006】
導体パターンは、図4に示すように、両側(A、C位置)に配置された長さ寸法の長い端部固定電極3A、3Cと、これら端部固定電極3A、3Cの間の中央に位置する1/2点固定電極3Bと、この1/2点固定電極3Bと端部固定電極3Aとの間に均等間隔で配置された複数の中間固定電極3Dと、1/2点固定電極3Bと端部固定電極3Cとの間に均等間隔で配置された複数の中間固定電極3Eと、を有して並列回路を構成している。
【0007】
なお、図4に示すように、1/2点固定電極3Bとその両側に隣接する中間固定電極3D、3Eとの3本の固定電極は、共通固定電極3Fが3本に分岐されたものであり、電気的に接続されて同電位となっている。
【0008】
また、抵抗体パターンは、端部固定電極3Aと複数の中間固定電極3Dとに亘ってこれらの固定電極に接続された第1抵抗体4と、端部固定電極3Cと複数の中間固定電極3Eとに亘ってこれらの固定電極に接続された第2抵抗体5と、共通固定電極3Fと端部固定電極3Aとを接続する第3抵抗体6と、共通固定電極3Fと端部固定電極3Cとを接続する第4抵抗体7と、からなる。
【0009】
また、従来の液量検出装置の他例を図6および図7に示す。なお、この他例の厚膜抵抗板1Bは前記一例の厚膜抵抗板1Aと同一構成部分に同一符号を付してその重複する説明を省略するものとする。また、この場合にあっても図7は図6に示す厚膜抵抗板1Bの等価回路を示している。
【0010】
他例の厚膜抵抗板1Bの並列回路は、前記一例の厚膜抵抗板1Aに示す共通固定電極3Fは存在せず、1/2点固定電極3Bは独立して存在している。また、第1抵抗体4と第2抵抗体5とは、1/2点固定電極3Bとその両側に隣接する中間固定電極3D、3Eとの3本の固定電極に亘って配置される中間抵抗体8を介して連続されるとともに、第3抵抗体6と第4抵抗体7とは連続形成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の液量検出装置では、一例の厚膜抵抗板1Aおよび他例の厚膜抵抗板1Bが、各固定電極3A、3B、3C、3D、3Eからなる導体パターンおよび各第1,第2,第3,第4抵抗体4、5、6、7および中間抵抗体8は、ペースト状材料の印刷により形成することを前述したが、このように印刷した場合、面積の広いものは狭いものより表面張力などにより膜厚が薄くなる傾向がある。また、抵抗体の抵抗値変化は膜厚に左右されることになる。
【0012】
このため、一例の厚膜抵抗板1Aのように、1/2点固定電極3Bを、これに隣接する固定電極3D、3Eを印刷で連続(ショート)させると、その連続した固定電極の導体部分は面積が広くなって薄肉化される。従って、その薄肉化した導体部分の膜厚に第3,第4抵抗体6、7の膜厚が引っ張られて、その周辺の抵抗値が高くなってしまう。
【0013】
例えば、前記実開平5−94723号公報に開示される液量検出装置の並列回路となった導体パターンは、図8に示すように、1/2液面に相当する中央部の固定電極3B′は、その側方の固定電極3D′、3E′より幅広に印刷されている。このため、それら固定電極3B′、3D′、3E′間に亘って印刷される抵抗体9は、幅狭の固定電極3D′、3E′より幅広の固定電極3B′に位置する部分の肉厚が薄くなっており、その薄肉部分で抵抗値が高くなって不安定になってしまう。
【0014】
一方、他例の厚膜抵抗板1Bのように、並列回路の1/2点固定電極3Bとその両側に隣接する中間固定電極3D、3Eとの3本の固定電極に亘って中間抵抗体8を配置した場合、トリミングなどにより摺動面上で接点の指示する抵抗値が変わってしまうおそれがある。
【0015】
トリミングは、電極として使用される導体と抵抗を維持する抵抗体の各印刷ペースト材を印刷後に、抵抗体に傷を入れて抵抗値を増加させることにより行われるもので、例えば、導体パターン形状と平行方向にトリミングされる。従って、設計上、想定される抵抗値を並列回路内で設定した場合、それ以外の並列抵抗内の抵抗体膜厚により抵抗値が変化してしまい、その設計値とは異なる抵抗値で固定されてしまう。そのため、目的の抵抗値を出すのが難しくなる。
【0016】
そこで、本発明はかかる従来の課題を解決すべく成されたもので、並列回路の導体パターンを構成する導体膜の断面形状を均等化することで、印刷による抵抗体の膜厚によって決定される抵抗値を安定化させるようにした厚膜抵抗板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために請求項1の発明は、複数の独立した固定電極を絶縁基板上に印刷して並列回路が構成される導体パターンと、この導体パターンの上に印刷される抵抗体と、を備えた厚膜抵抗板において、前記導体パターンの各固定電極を、それぞれの幅を略等しくし、かつ、略等間隔に配置し、前記抵抗体は、複数の固定電極全ての上に連続して印刷される通し抵抗体と、特定の固定電極とそれの周辺の固定電極との間に亘って大きな面積をもって印刷され、その特定の固定電極周辺で低抵抗値を確保する低抵抗体と、前記特定の固定電極に隣接する固定電極を、並列回路の端部の固定電極に直接繋ぐ迂回抵抗体と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
この場合、印刷される導体パターンの各固定電極の幅が略等しくなることにより、それぞれの固定電極の肉厚も略等しくなって、結果的に略同一断面形状として形成される。そして、このように略同一断面形状として形成された各固定電極が略等間隔に配置されることにより、導体パターンの上に印刷される抵抗体は、各固定電極部分の表面に同一条件で印刷されるため、それぞれの固定電極部分で抵抗体の膜厚が均等化される。これによって、抵抗体の抵抗値変動を抑制して安定した抵抗値を得ることができる。
【0020】
また、この場合、通し抵抗体の抵抗値変化により導通する1つの固定電極を検出できるとともに、低抵抗体により、特定の固定電極の周辺の固定電極を含めた導通を、特定の固定電極の導通としてある程度の許容幅をもって捉えることができるとともに、低抵抗体が大きな面積であるため、抵抗値を小さくして周辺の固定電極の導通を検出することができる。また、このときの周辺の固定電極を含めた特定の固定電極の導通は、迂回抵抗体により抵抗値を低下して、その導通精度を高めることができる。そして、低抵抗体および迂回抵抗体の抵抗値変動を抑えて正確な位置測定を行うことができる。
【0021】
請求項2の発明にかかる厚膜抵抗板の製造方法は、絶縁基板上に、複数の独立した固定電極を、それぞれの幅を略等しく、かつ略等間隔に印刷して、並列回路の導体パターンを形成する導体パターン印刷工程と、導体パターンの上に抵抗体を印刷する抵抗体印刷工程と、を備え、前記抵抗体印刷工程は、複数の固定電極全ての上に連続して通し抵抗体を印刷する通し抵抗体印刷工程と、特定の固定電極とそれの周辺の固定電極との間に亘って低抵抗体を大きな面積をもって印刷する低抵抗体印刷工程と、前記特定の固定電極に隣接する固定電極を、並列回路の端部の固定電極に直接繋ぐ迂回抵抗体を印刷する迂回抵抗体印刷工程と、を備えたことを特徴としている。
【0022】
この場合、導体パターン印刷工程によって形成される導体パターンは、複数の独立した固定電極の幅を略等しく、かつ略等間隔に印刷されることにより、各固定電極は印刷された時点でそれぞれの肉厚が略等しくなる。このため、各固定電極は、略等しい肉厚となる略同一断面形状で略等間隔に配置されることになる。従って、導体パターンの上に印刷される抵抗体は、各固定電極部分の表面に同一条件で印刷されるため、それぞれの固定電極部分で抵抗体の膜厚が均等化され、これによって、抵抗体の抵抗値変動を抑制して安定した抵抗値を得ることができる。
【0024】
また、この場合、通し抵抗体印刷工程によって印刷された通し抵抗体は、これの抵抗値変化により導通する1つの固定電極を検出する。また、低抵抗体印刷工程で印刷された低抵抗体は、特定の固定電極に対する周辺の固定電極の導通を、特定の固定電極の導通としてある程度の許容幅をもって捉えるとともに、大きな面積であるため抵抗値を小さくして周辺の固定電極の導通を確実に検出することができる。更に、迂回抵抗体印刷工程で印刷された迂回抵抗体は、前記周辺の固定電極を含めた特定の固定電極の導通を、前記通し抵抗体を介すことなく直接に、かつ、確実に検出できる。そして、低抵抗体および迂回抵抗体の抵抗値変動を抑えて正確な位置測定を行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1〜図3は本発明にかかる厚膜抵抗板およびその製造方法の一実施形態を示し、図1は厚膜抵抗板の正面図、図2は厚膜抵抗板の等価回路図、図3は図1中X−X線からの拡大断面図である。
【0026】
即ち、図1に示す本実施形態の厚膜抵抗板10は、例えば従来の技術にも開示したと同様の液面レベル計に組み込んで用いる。厚膜抵抗板10には、複数の独立した固定電極21(211,212…21m−1,21m,21m+1…21n)を絶縁基板11上に印刷して並列回路22が構成される導体パターン20と、この導体パターン20の上に印刷される抵抗体30と、を備えて概略構成される。
【0027】
上記抵抗体30は、前記複数の固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21n全ての上に連続して印刷される通し抵抗体31と、特定の固定電極としての1/2点固定電極21mとそれに隣接する周辺の固定電極21m−1,21m+1との間に亘って大きな面積をもって印刷され、その1/2点固定電極21m周辺で低抵抗値を確保する低抵抗体32と、前記1/2点固定電極21mに隣接する固定電極21m−1,21m+1を、並列回路22の端部の固定電極211,21nに直接繋ぐ迂回抵抗体33と、を備えて構成される。
【0028】
前記導体パターン20および上記抵抗体30は、ペースト状の導体材料および抵抗体材料を用いた印刷法で形成される。
【0029】
ここで、導体パターン20は、導体パターン印刷工程によって形成するようになっており、本実施形態では、上記複数の固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nを、絶縁基板11上にそれぞれの幅wを略等しく、かつ所定ピッチPをもって略等間隔に印刷するようになっている。
【0030】
また、上記抵抗体30は、抵抗体印刷工程によって形成され、導体パターン20の上に印刷するようになっている。この抵抗体印刷工程は、前記通し抵抗体31を印刷する通し抵抗体印刷工程と、前記低抵抗体32を印刷する低抵抗体印刷工程と、前記迂回抵抗体33を印刷する迂回抵抗体印刷工程と、を備えている。
【0031】
前記固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nは、それぞれの一端(図中上端)が同位置となるように頭揃えされる一方、他端(図中下端)は、両端の固定電極211,21nと、1/2点固定電極21mおよびそれに隣接する固定電極21m−1,21m+1とが、残りの固定電極212…21m−2,21m+2…21n−1より長く形成される。このとき、両端の固定電極211,21nと、1/2点固定電極21mおよびそれに隣接する固定電極21m−1,21m+1との他端はそれぞれ同位置に揃えられるとともに、残りの固定電極212…21m−2,21m+2…21n−1はそれぞれ同位置に揃えられる。
【0032】
前記通し抵抗体31は、固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21n全てに亘って、それぞれの一端側に所定幅W1をもって印刷されるとともに、前記迂回抵抗体33は、両端の固定電極211,21nと、1/2点固定電極21mおよびそれに隣接する固定電極21m−1,21m+1とに跨って、前記通し抵抗体31の幅W1より大きな幅W2をもって印刷される。このとき、迂回抵抗体33は残りの固定電極212…21m−2,21m+2…21n−1に接触することなく、これら固定電極212…21m−2,21m+2…21n−1の他端から適宜間隔Sを設けて印刷される。
【0033】
また、前記低抵抗体32は、1/2点固定電極21mに隣接する固定電極21m−1,21m+1間に亘る幅W3をもって、通し抵抗体31と迂回抵抗体33との中央部分間を接続するように印刷される。
【0034】
そして、前記厚膜抵抗板10は、導体パターン20および通し抵抗体31、低抵抗体32、迂回抵抗体33などの抵抗体30を、図2の等価回路図として概略的に表すことができる。
【0035】
以上の構成により本実施形態の厚膜抵抗板10にあっては、これを液面レベル計として用いた場合、液面の変動に伴う図外のフロートの上下動に応じて、このフロートに連動する可動接点が厚膜抵抗板10上の複数の固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nと摺接し、その可動接点が接触した1つの固定電極21の位置によって基準ノード、例えば端部位置Aの固定電極211からの抵抗値の変化を検知して、前記フロートの上下位置、つまり液面レベルを計測できるようになっている。そして、このように液面レベルを計測することにより液量の検出が可能となり、これによって液量検出装置を構成することができる。
【0036】
ところで、本実施形態の厚膜抵抗板10では、ペースト状となった導体パターン20および抵抗体30が絶縁基板11に印刷されることにより形成されるが、このようにペースト状の材料で印刷された場合、これを絶縁基板11に塗布した時点で、印刷面積の広いものは狭いものより表面張力などにより膜厚が薄くなる傾向がある。
【0037】
しかし、本実施形態では導体パターン印刷工程によって印刷される導体パターン20は、これの各固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nの幅wが略等しく印刷されている。従って、それぞれの固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nを略等しい肉厚として印刷することができる。このため、各固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nは、図3に示すように、結果的に略同一断面形状として形成されることになる。
【0038】
そして、このように略同一断面形状として形成された各固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nが略等間隔に配置されることにより、導体パターン20の上に印刷される抵抗体30、とりわけ、通し抵抗体31は、各固定電極部分、つまり、各固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nの表面と、これら固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21n間の表面に同一条件で印刷される。
【0039】
これによって、それぞれの固定電極部分で通し抵抗体31の膜厚を均等化することができる。従って、通し抵抗体31の抵抗値変動を抑制して安定した抵抗値を得ることができ、ひいては、液面レベルの検知精度を高めることができる。
【0040】
また、本実施形態では上記抵抗体30が、通し抵抗体印刷工程によって印刷される通し抵抗体31、低抵抗体印刷工程によって印刷される低抵抗体32および迂回抵抗体印刷工程によって印刷される迂回抵抗体33とで構成されている。
【0041】
前記通し抵抗体31は、複数の固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21n全ての上に連続して印刷されたものであり、この通し抵抗体31の抵抗値変化により導通する1つの固定電極を検出できる。
【0042】
また、前記低抵抗体32は、1/2点固定電極21mとそれに隣接する周辺の固定電極21m−1,21m+1との間に亘って大きな面積をもって印刷されているので、その1/2点固定電極21m周辺で低抵抗値を確保することができる。そして、これら1/2点固定電極21mはその周辺の固定電極21m−1,21m+1を含めた導通関係となるので、ある程度の幅をもって導通パターン20の中央位置Bを検出することができる。
【0043】
従って、厚膜抵抗板10が液面レベル計に組み込まれた時の摺動面を摺動する接点の組み付け誤差を、この厚膜抵抗板10によって吸収することができる。このため、液面レベル計の組み付け誤差やこの液面レベル計自体の取り付け誤差を吸収して、液面レベルの中央位置Bに対応する液面レベルの検出性能を向上することができる。
【0044】
更に、前記迂回抵抗体33は、前記1/2点固定電極21mに隣接する固定電極21m−1,21m+1を、並列回路22の端部の固定電極211,21nに直接繋ぐようになっているので、周辺の固定電極21m−1,21m+1を含めた特定の1/2点固定電極21mの抵抗値を低下して、その導通精度を高めることができる。
【0045】
ところで、本実施形態の厚膜抵抗板10は、複数の固定電極211,212…21m−1,21m,21m+1…21nの中央位置Bに対応する1/2点固定電極21mを特定の固定電極とした場合を開示したが、この特定の固定電極は中央位置Bに限ることなく、液面の目安となる位置、例えば3/4点や1/4点に対応する固定電極を特定の固定電極とすることもできる。
【0046】
また、前記厚膜抵抗板10を液面レベル計に用い、この液面レベル計測により液量を検出する液量検出装置に用いた場合を開示したが、これ以外にもポテンショメータや各種機器の可変抵抗などに用いることができる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、絶縁基板上に印刷される導体パターンの各固定電極の幅を略等しくしたことにより、各固定電極の肉厚を略等しくすることができ、結果的に各固定電極を略同一断面形状とするとともに、それぞれを略等間隔に配置することができる。従って、その導体パターンの上に印刷される抵抗体は、各固定電極部分の表面に同一条件で印刷されるため、その膜厚を均等化することができる。このため、抵抗体の抵抗値変動を抑制して安定した抵抗値を得ることができ、ひいては、厚膜抵抗板による検知精度を高める効果がある。
【0048】
また、請求項1記載の発明によれば、複数の固定電極全ての上に連続して印刷される通し抵抗体の抵抗値変化により導通する1つの固定電極を検出できる。また、この発明によれば、特定の固定電極とそれの周辺の固定電極との間に亘って大きな面積をもって印刷され、その特定の固定電極周辺で低抵抗値を確保する低抵抗体によって、特定の固定電極の周辺の固定電極を含めた導通を、特定の固定電極の導通としてある程度の許容幅をもって捉えることができる。加えて、低抵抗体が大きな面積であるため、抵抗値を小さくして周辺の固定電極の導通を検出することができる。従って、厚膜抵抗板が組み込まれた時の接点の組み付け誤差を厚膜抵抗板側で吸収でき、ひいては、その検出性能を向上することができる。また、このときの周辺の固定電極を含めた特定の固定電極の導通は、前記特定の固定電極に隣接する固定電極を並列回路の端部の固定電極に直接繋ぐ迂回抵抗体により抵抗値を低下して、その導通精度を高める効果がある。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、導体パターン印刷工程によって形成される導体パターンが、複数の独立した固定電極の幅が略等しく、かつ略等間隔に印刷されることにより、それぞれの固定電極を、略等しい肉厚となる略同一断面形状で、略等間隔に配置することができるため、導体パターンの上に印刷される抵抗体を、各固定電極部分の表面に同一条件で印刷して抵抗体の膜厚を均等化し、これによって、抵抗体の抵抗値変動を抑制して安定した抵抗値を得ることができる。
【0050】
また、請求項2記載の発明によれば、通し抵抗体印刷工程によって印刷された通し抵抗体は、これの抵抗値変化により導通する1つの固定電極を検出でき、また、低抵抗体印刷工程で印刷された低抵抗体は、特定の固定電極に対する周辺の固定電極の導通を特定の固定電極の導通としてある程度の許容幅をもって捉えることができるという効果がある。また、抵抗体が大きな面積であるため、抵抗値を小さくして周辺の固定電極の導通を確実に検出することができる。さらに、迂回抵抗体印刷工程で印刷された迂回抵抗体は、周辺の固定電極を含めた特定の固定電極の導通を、通し抵抗体を介すことなく確実に検出できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る厚膜抵抗板の一実施形態を示す正面図である。
【図2】本発明に係る厚膜抵抗板の一実施形態を示す等価回路図である。
【図3】本発明に係る厚膜抵抗板の一実施形態を示す図1中のX−X線からの拡大断面図である。
【図4】従来の厚膜抵抗板の一例を示す正面図である。
【図5】従来の厚膜抵抗板の一例の等価回路図である。
【図6】従来の厚膜抵抗板の他の例を示す正面図である。
【図7】従来の厚膜抵抗板の他の例を示す等価回路図である。
【図8】従来の厚膜抵抗板に印刷した導体パターンと抵抗体の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 厚膜抵抗板
11 絶縁基板
20 導体パターン
21 固定電極
22 並列回路
30 抵抗体
31 通し抵抗体
32 低抵抗体
33 迂回抵抗体

Claims (2)

  1. 複数の独立した固定電極を絶縁基板上に印刷して並列回路が構成される導体パターンと、
    この導体パターンの上に印刷される抵抗体と、を備えた厚膜抵抗板において、
    前記導体パターンの各固定電極は、それぞれの幅を略等しくし、かつ略等間隔に配置し
    前記抵抗体は、複数の固定電極全ての上に連続して印刷される通し抵抗体と、
    特定の固定電極とそれの周辺の固定電極との間に亘って大きな面積をもって印刷され、その特定の固定電極周辺で低抵抗値を確保する低抵抗体と、
    前記特定の固定電極に隣接する固定電極を、並列回路の端部の固定電極に直接繋ぐ迂回抵抗体と、を備えた
    ことを特徴とする厚膜抵抗板。
  2. 絶縁基板上に、複数の独立した固定電極を、それぞれの幅を略等しく、かつ略等間隔に印刷して、並列回路の導体パターンを形成する導体パターン印刷工程と、
    導体パターンの上に抵抗体を印刷する抵抗体印刷工程と、を備え、
    前記抵抗体印刷工程は、複数の固定電極全ての上に連続して通し抵抗体を印刷する通し抵抗体印刷工程と、
    特定の固定電極とそれの周辺の固定電極との間に亘って低抵抗体を大きな面積をもって印刷する低抵抗体印刷工程と、
    前記特定の固定電極に隣接する固定電極を、並列回路の端部の固定電極に直接繋ぐ迂回抵抗体を印刷する迂回抵抗体印刷工程と、を備えた
    ことを特徴とする厚膜抵抗板の製造方法。
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