JP2002525404A - 逆熱ゲル化特性を有する生分解性低分子量トリブロックポリエステルポリエチレングリコールコポリマー - Google Patents

逆熱ゲル化特性を有する生分解性低分子量トリブロックポリエステルポリエチレングリコールコポリマー

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Abstract

(57)【要約】 生分解性ポリエステルから構成された多量成分の疎水性Aポリマーブロック及び少量成分の親水性ポリエチレングリコール(PEG)Bポリマーブロックから構成された約2000〜4990の全平均分子量を有しかつ逆熱ゲル化特性を有する水溶性生分解性ABA−又はBAB−型トリブロックコポリマーが開示されている。有効濃度のトリブロックコポリマーと薬剤は水相に均一に含有されて薬剤デリバリー組成物を形成する。この組成物は、トリブロックコポリマーのゲル化温度未満では液体であり、そしてゲル化温度又はそれ以上の温度ではゲル又は半固形物である。組成物は、非経口的に液体として温血動物に投与された後、体温でゲルになる。薬剤は、生分解するゲルから制御された速度で放出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、高い重量パーセンテージ(少なくとも50パーセント)の疎水性ブ
ロックを有する水溶性で低分子量で感熱性の生分解性ブロックコポリマー、及び
薬剤の非経口、眼内、局所的、経皮、経膣、経頬、粘液内、肺内、尿道線内、直
腸内、経鼻、経口又は経耳投与のためのそれらの用途に関する。本発明は、後述
する生分解性ポリエステル及びポリエチレングリコール(PEG)ブロックに基
づく感熱性の生分解性トリブロックコポリマーを用いることにより可能となる。
この系は、比較的に低分子量で比較的高い疎水性のブロックコポリマー含有率を
有する選抜きのそのようなブロックコポリマーのグループだけが、5℃〜25℃
又はその辺りで水中に存在するが、温度がほぼ体温(ヒトについては典型的には
37℃)に上昇すると、これらは自発的に相互作用してゲルの網状構造内に高い
パーセンテージの水を含有し、そして実質的に水に不溶性である半固形のヒドロ
ゲル(即ち、ゲル)を形成するという発見に基づいている。
【0002】
【発明の背景及び従来技術の要約】
近年、種々の治療用途に有効な数多くのペプチド/タンパク質薬剤が組換えD
NA及びその他の技術の発展により市販されてきている。しかしながら、高い分
子量を有し、胃腸管酵素による分解及び体内での短い半減期を有するポリペプチ
ド又はタンパク質は、静脈内、筋肉内あるいは皮下注射のような経路による非経
口投与に限定されている。多くのペプチド薬剤は、従来の液体キャリヤ中で溶解
性及び/又は安定性の限界を有しているので、配合及び投与が困難である。また
、多くの場合、長期間期待された治療効果を得るためにおびただしい投与が必要
とされている。かかるポリペプチド又はタンパク質の長期間の制御されたデリバ
リーは、これらの投薬治療の実用的用途を提供し、そして進んだバイオテクノロ
ジー誘導薬剤を使用するのに必須である。別の問題は、患者の応諾である。患者
に処方された投薬摂生に従わせることはしばしば困難であり、特に処方箋が慢性
疾患に対するものでありかつ薬剤が急性副作用を有する場合には困難である。従
って、治療効能を最大化し、副作用及び毒性を最小化し、そして、それによって
効能を増加しかつ患者の応諾を増加するためには、上記の問題点なしに持続され
た時間制御された速度で、薬剤、特にポリペプチド及びタンパク質をデリバリー
するシステムを提供することが非常に望まれている。
【0003】 薬剤負荷ポリマー性デバイス及び投薬形態は、異なる疾患の長期間の治療処置
に関して研究されている。そのポリマーの重要な特性は生分解性であり、それは
、ポリマーが、薬剤の放出に伴ってあるいは全ての薬剤が放出された後のいずれ
かに体内で非毒性成分へ分解又は劣化し得ることを意味する。さらに、デバイス
を作製しそして薬剤を負荷するのに使用される技術、手順、溶剤及びその他の添
加剤は、患者に対して安全であり、周囲組織への刺激が最小でありそして薬剤に
適合性である投薬形態となるべきである。現在、生分解性の移植可能な制御放出
デバイスは、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、又はグリコール酸と乳酸のコポリマ
ーのような固形ポリマーから加工されている。これらのポリマーは疎水性である
ので、これらの材料を使用した薬剤負荷及びデバイス製造は、有機溶剤、例えば
塩化メチレン、クロロホルム、酢酸又はジメチルホルミアミドを必要とする。い
くつかの溶剤の毒性のために、過剰な溶剤を除去するための徹底的乾燥が、こう
した方法の後に必要とされる。ほとんどの場合、最終ポリマーデバイスは、しば
しば組織への損傷を起こす移植法を必要とする独特の固体形状(例えば球状、ス
ラブ状又は棒状)に加工される。
【0004】 生体適合性、明確に定義された分解経路を有すること、及び分解生成物の安全
性のような、厳格な規制応諾の必要性の故に、現在、ペプチド及びタンパク質薬
剤を含む薬剤の制御デリバリーに使用できる合成又は天然ポリマー材料はほとん
どない。利用可能な毒性学的及び医療学的データについて最も幅広く研究されか
つ進歩した生分解性ポリマーは、ポリ(D ,L−又はL−乳酸)(PLA)及び
ポリ(グリコール酸)(PGA)並びにこれらのコポリマー(PLGA)のよう
な脂肪族ポリ(α−ヒドロキシ酸)である。これらのポリマーは、市販されてお
り、そして生体吸収性縫合糸として現在使用されている。リュープロリド(le
uprolide)アセテートであるLupron DepotTMの制御放出用
のFDA認可システムも、PLGAコポリマーに基づいている。Lupron DepotTMは、前立腺癌の治療用の長期間(例えば約30日)に渡ってリュー
プロリドアセテートを放出する注射可能な微細球から成るものである。この使用
の経歴に基づいて、PLGAコポリマーは、生分解性キャリヤを用いた非経口的
な制御された放出薬剤デリバリーシステムの初期デザインにおける選り抜きの材
料となっていた。
【0005】 いくつかの限られた成功があるとはいえ、これらポリマーは、これらの物理化
学的特性及び加工方法に関連する問題を有している。ポリペプチドのような親水
性高分子は、ポリラクチドの疎水性マトリックス又は膜を通して直ちに拡散する
ことができない。PLA及びPLGAを用いる薬剤負荷及びデバイス加工は、し
ばしば毒性のある有機溶剤を必要とし、そしてその固形投薬形態は組織刺激を機
械的に誘導する可能性がある。 A.S.Sawhney及びJ.A.Hubbell、J.Biomed.M
at.Res.24,1197〜1411(1990)は、生体内で速やかに分
解するD,L−ラクチド、グリコリド及びε−カプロラクトンのターポリマーを
合成している。例えば、60%のグリコリド、30%のラクチド及び10%のε
−カプロラクトンのターポリマー組成物は、17日の半減期を示した。この材料
の親水性は、ポロキサマー(poloxamer)界面活性剤(Pluroni
cF−68)との共重合により増加されていた。このポロキサマーは、比較的疎
水性の約80重量%のポリ(オキシプロピレン)ブロック及び20重量%の親水
性ポリ(オキシエチレン)ブロックを含んでなるブロックコポリマーである。ポ
ロキサマーとの共重合は、生理学温度(例えば37℃)で水中で機械的に安定で
あるより強くかつ部分結晶性の材料をもたらした。このコポリマーの半減期は、
ベースポリマーと比較して若干増加していた。しかしながら、ポロキサマー型界
面活性剤は生分解性でないことが知られている。
【0006】 注射可能なあるいは移植可能なポリマー薬剤デリバリーデバイスとして使用す
るのに最適な材料は、生分解性で、親水性又は疎水性薬剤と適合性であり、かつ
水のような単純で安全な溶剤で加工でき、そして投与後の追加の重合又はその他
の共有結合形成反応を必要としないものであるべきである。 水溶液中で加工することができる一つの系は、上で言及されかつ商品名Plu
ronicTMで販売されているクラスのブロックコポリマーのである。これらコ
ポリマーは、二種類の異なるポリマーブロック、即ち、親水性ポリ(オキシエチ
レン)ブロック及び疎水性ポリ(オキシプロピレン)ブロックから構成されてポ
リ(オキシエチレン)−ポリ(オキシプロピレン)−ポリ(オキシエチレン)の
トリブロックを形成する。このトリブロックコポリマーは、水を吸収して逆熱ゲ
ル化挙動を示すゲルを形成する。しかしながら、PluronicTM系は、非生
分解性であり、そして、ゲル特性(水溶性ゲル)及びそれらゲルからの薬剤放出
速度(非常に速い)は、有用であるとは言えないので、実質的な改良が必要であ
る。
【0007】 溶液中に水溶性ポリペプチド薬剤を取り込むのに使用されることができる親水
性生分解性材料に対する強い要求がある。A.S.Sawhney等、Macr
omolecules、Vol26、No.4、581〜589(1993)は
、オリゴ(D,L−乳酸)又はオリゴ(グリコール酸)のようなα−ヒドロキシ
酸のオリゴマーで伸長しそしてアクリレート基で終結しているポリエチレングリ
コール中央ブロックを有するマクロマーを合成した。非毒性光開始剤を使用する
と、可視光線でこれらマクロマーを急速に重合さることができる。マクロマーの
多官能性のために、重合により架橋ゲルが形成される。このゲルは、オリゴ(α
−ヒドロキシ酸)領域の加水分解でポリエチレングリコール、α−ヒドロキシ酸
及びオリゴ(アクリル酸)に分解し、そして、それら分解速度は、オリゴ(α−
ヒドロキシ酸)の適切な選択により1日未満から4ヶ月まで調節することができ
る。しかしながら、この系において、付加的成分である光開始剤が使用され、付
加的な共有結合形成光架橋反応が起こる。皮膚の厚さ及び不透明さが個人間で相
違するため、この取組みではヒトとヒトとの間で性能が非常に変わりやすくなっ
てしまう。
【0008】 Okada等、日本国特許第2−78629号公報(1990)は、ポリ(乳
酸)(PLA)又はポリ(乳酸)/グリコール酸(PLGA)とポリエチレング
リコール(PEG)のエステル交換によって生分解性ブロックコポリマー材料を
合成した。PLGAについて分子量範囲は、400〜5, 000であり、そして
PEGについては200〜2,000であった。この混合物を100℃〜250
℃で1〜20時間、窒素雰囲気下で加熱した。生成物は、水と混和性でヒドロゲ
ルを形成したが、室温以上で水中に沈殿した。言い換えると、水溶性及び内部ポ
リマー鎖相互作用が温度で変化したのである。このポリマーは、以下に示すCh
urchill特許に記載のポリマーと類似しているので、水性懸濁液として使
用されるかあるいは移植用に固形ブロックに成形される。このポリマーが逆熱ゲ
ル化の特性を示すので、ポリマーのコロイド懸濁液の代わりに溶液として注射さ
れなければならないという示唆はない。
【0009】 T.Matsuda,ASAIO Journal,M512〜M517(1
993)は、生分解性ポリマーゲルを使用して強力なペプチジル抗増殖剤である
アンジオペプチンをデリバーして、疾患をもつ脈管を人工移植片で置換するかあ
るいは脈管内デバイスにより治療する際に生じる筋肉内膜(myointima
l)肥厚を防いだ。ポリ(乳酸)及びポリエチレングリコール(PLA−PEG
)ブロックセグメントから構成されるブロックコポリマーの非常に粘稠な液体が
in situで被覆可能な薬剤キャリヤとして使用された。この材料は、日本の兵庫
県の多木化学により供給された。ゲルを37℃に維持された緩衝液中に保持した
とき、0.5gのPLA−PEGと0.5mgのアンジオペプチンからなるポリ
マーゲルからのアンジオペプチンの長期間でゆっくりとした放出が2,3週間に
わたって in vitro で観察された。アンジオペプチンの早期の突発的な放出は観
察されなかった。これら結果に基づいて、傷ついた脈管上に in vivoで被覆され
た生分解性ポリマーゲルからの局部的に維持されたアンジオペプチン放出が有効
であると理論付けされた。
【0010】 L.Martini等、J.Chem.Soc.Faraday Trans
.,90(13),1961〜1966(1994)は、エステル連鎖を包含す
る加水分解的鎖切断による in vivo分解を受けることが知られている疎水性ポリ
(ε‐カプロラクトン)を取り入れることによって非常に低分子量のABA型ト
リブロックコポリマーを合成し、そしてこのPCL−PEG−PCLブロックコ
ポリマーの溶液特性を報告した。このブロックコポリマーの水溶液をゆっくりと
加熱すると、曇りが目視観察された。このコポリマーの2%水溶液の曇点は、P
CL−PEG−PCL(450:4000:450)及びPCL−PEG−PC
L(680:4000:680)について各々65℃及び55℃であった。PC
L−PEG−PCL(680:4000:680)の溶液を冷却すると可逆的ゲ
ル化が25℃で13%から80℃で30%までの範囲の臨界濃度及び温度で観察
された。更にその溶液を0℃に冷却しても、低いゲル/ゾル転移は観察されなか
った。PCL−PEG−PCL(680:4000:680)の in vitro 分解
速度は非常に遅かった。分子塊の約20%減少が16週間にわたって観察された
だけであった。このようなゆっくりとした分解は、実際の薬剤デリバリー手段に
不十分である。
【0011】 Churchill等、米国特許第4,526,938号及び同第4,745
,160号は、水溶液中で自己分散性であるかあるいは自己分散性とすることが
できるコポリマーを示している。これらのコポリマーは、ポリラクチド(PLA
)又はポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)のような疎水性A−ブロ
ックから構成され、5000未満の重量が機能性である。さらに、有機溶剤及び
ポリエチレングリコール(PEG)又はポリビニルピロリドンのような親水性B
−ブロックのを使用しない高い分子量より他のABA型ブロックコポリマーの例
示はない。好ましくは、有機溶剤を使用しないで水に自己分散性であるには、こ
れらポリマーは、疎水性ブロック(Aブロック)成分と比較して50重量%を超
える親水性(B−ブロック)成分を含まなければならないか、又は疎水性成分(
Aブロック)が5,000未満の平均分子量を有するコポリマーであるかである
。1000程度の平均分子量を有するポリマーが記載されているが、かかるポリ
マーを使用することの直接的教示も、少なくとも50重量%の疎水性含有率を有
する分子量ポリマーを有するABA型ポリマーの直接的教示もない。有機溶剤を
使用しないでこれらブロックコポリマーがいずれの温度でも水溶液に可溶である
ことの示唆も、また薬剤/ポリマーが溶液として投与され得るとの示唆もない。
むしろ、投与は、ポリマーのコロイド懸濁液として開示されているか、又は薬剤
/ポリマー分散液が粉末に凍結乾燥されて圧縮成形により移植可能なデポー製剤
として使用するのに適する固体に成形されている。水性薬剤/ポリマー懸濁液又
は分散液は、分散したポリマー相が連続した水相に懸濁している2相系である。
かかる分散液は、滅菌ろ過法が細菌又はその他の毒性微粒子を除去するために必
要とされる状況では、かかる方法が薬剤/ポリマー粒子も除去して治療投薬量に
満たなくしてしまうので、使用するには適さない。水溶性であり、かつ熱ゲル化
するABA型ブロックコポリマーは、Churchill等の特許には含まれて
いない。
【0012】 上記の議論から、公知の熱可逆性ゲル(例えば、PluronicsTM)が薬
剤デリバリーシステムとして本来的に有用ではないことが分かる。逆熱ゲル化特
性を有するブロックコポリマーは存在するが、これらゲルは、ある持続時間にわ
たる薬物放出の制御に必要な重要な特徴を欠いているので、それらの非生分解性
ゆえに毒性又は生体適合性の問題を提示する。かくして、逆熱ゲル化の特性が独
特でありかつ薬剤デリバリーの分野において潜在的に非常に有用であると世界中
で認識されているが、実行可能な系に必要な特性を有する系が開発されなければ
ならない。
【0013】
【発明の目的及び要旨】
本発明の目的は、生分解性であり、逆熱ゲル化挙動、即ち、低温度では溶液と
して存在し、生理学的に関連する温度で可逆的にゲルを形成するという挙動を示
し、そして良好な薬剤放出特性を提供する、低分子量トリブロックコポリマーを
提供することである。 本発明の更なる目的は、親水性や疎水性薬剤、ペプチドやタンパク質薬剤、ホ
ルモン、遺伝子/核酸、オリゴヌクレオチド、及び抗癌剤の非経口投与用の薬剤
デリバリーシステムを提供することである。 本発明のさらに別の目的は、薬剤を制御された速度で放出するゲルデポー剤の
体内での形成をもたらす生分解性ポリマーマトリックスにおける薬剤の非経口投
与方法を提供することである。
【0014】 これら及びその他の目的は、生分解性ポリエステルを含んでなる約51〜83
重量%の疎水性Aポリマーブロック及びポリエチレングリコール(PEG)から
なる約17〜49重量%の親水性Bポリマーブロックからなる約2000〜49
90の平均分子量を有する生分解性ABA−又はBAB−型ブロックコポリマー
により達成される。好ましくは、この生分解性ポリエステルは、D,L−ラクチ
ド、D−ラクチド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコ
リド、グリコール酸、ε‐カプロラクトン、ε‐ヒドロキシヘキサン酸、γ‐ブ
チルラクトン、γ‐ヒドロキシ酪酸、δ‐バレロラクトン、δ‐ヒドロキシ吉草
酸、ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、及びこれらのコポリマーから成る群から選択さ
れるモノマーから合成される。より好ましくは、生分解性ポリエステルは、D,
L−ラクチド、D−ラクチド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳
酸、グリコリド、グリコール酸、ε‐カプロラクトン、ε‐ヒドロキシヘキサン
酸及びこれらのコポリマーから成る群から選択されるモノマーから合成される。
最も好ましくは、この生分解性ポリエステルは、D,L−ラクチド、D−ラクチ
ド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコー
ル酸、及びこれらのコポリマーから成る群から選択されるモノマーから合成され
る。
【0015】 ポリエチレングリコール(PEG)は、時々ポリ(エチレンオキサイド) (P
EO又はポリ(オキシエチレン)とも言われ、これらの用語は、本発明の目的の
ために交換可能に使用される。 疎水性A−ブロックにおいて、ラクテート含有率は、約20〜100、好まし
くは約20〜80モルパーセント、及び最も好ましくは約50〜80モルパーセ
ントである。グリコレート含有率は、約0〜80モルパーセント、好ましくは約
20〜80モルパーセント、及び最も好ましくは約20〜50モルパーセントで
ある。 本発明の追加の目的及び利点は、以下の要旨及び本発明を構成する種々の態様
の詳細な説明より明らかになるであろう。
【0016】 本明細書に使用される以下の用語は、次の意味を有する。 “非経口的”は、筋肉内、腹膜内、腹腔内、皮下、及び実行可能な範囲で静脈
内及び動脈内を意味する。 “ゲル化温度”は、生分解性ブロックコポリマーが逆熱ゲル化を受ける温度、
即ち、それを下回る温度でブロックコポリマーが水溶性となり、それを上回る温
度でそのブロックコポリマーが相転移を受けて粘度が増加するかあるいは半固形
ゲルを形成する温度を意味する。 用語“ゲル化温度”及び“逆熱ゲル化温度”等は、ゲル化温度に言及する際に
相互交換可能に使用される。 “ポリマー溶液”、“水溶液”等は、かかる溶液中に含有される生分解性ブロ
ックコポリマーに関して使用されるときは、機能的濃度でそこに溶解し、かつそ
のブロックコポリマーのゲル化温度以下に維持された、水をベースとした溶液を
意味する。
【0017】 “逆熱ゲル化”は、溶液の温度がブロックコポリマーのゲル化温度を超えて上
昇したときに、そのコポリマーの溶液が自発的に粘度を増加させる現象であり、
多くの場合、半固形ゲルに転換する現象である。本発明の目的では、用語“ゲル
”は、半固形ゲル状態及びゲル化温度を超える温度で存在する高粘度状態の両方
を包含する。ゲル化温度未満に冷却されたとき、ゲルは自発的い逆転して低粘度
溶液を再形成する。このゾル/ゲル転移はポリマー系の化学的組成にいかなる変
化も伴わないので、溶液とゲルの間での回転は、限りなく繰り返されることがで
きる。ゲルを作り出す全ての相互作用は、本性的に物理的であり、共有結合の形
成又は分解を伴わない。
【0018】 “薬剤デリバリー液”又は“逆熱ゲル化特性を有する薬剤デリバリー液”は、
温度がブロックコポリマーのゲル化温度又はそれ以上に上昇したときにゲル化し
た薬剤デポー剤を形成する、温血動物への投与に適する薬剤(薬剤自身は溶解し
ていてもコロイド状であってもよい)を含有する、ポリマー溶液を意味する。 “デポー剤”は、温度をゲル化温度又はそれ以上に上昇させた際にゲルを形成
している、温血動物への投与後の薬剤デリバリー液を意味する。 “ゲル”は、“ポリマー溶液”又は“薬剤デリバリー液”の温度がブロックコ
ポリマーのゲル化温度又はそれ以上の温度に上昇する際に自発的に生じる半固形
相を意味する。
【0019】 “水性ポリマー組成物”は、薬剤デリバリー液、又は薬剤及び生分解性ブロッ
クコポリマーがそこに均一に含有されたその水相から構成されるゲルのいずれか
を意味する。ゲル化温度を下回る温度で、そのコポリマーは水相に可溶性である
ことができるのでその組成物は溶液である。ゲル化温度又はそれ以上の温度で、
コポリマーは固形化して水相でゲルを形成するので、その組成物はゲル又は半固
形物となる。 “生分解性”は、ブロックコポリマーが体内で化学的に消耗又は分解して非毒
性成分を形成することを意味する。分解速度は、薬剤放出速度と同一であっても
異なってもよい。
【0020】 “薬剤”は、生物活性を有しそして治療目的に適合しているか又は使用される
あらゆる有機又は無機の化合物又は物質を意味する。タンパク質、ホルモン、抗
癌剤、オリゴヌクレオチド、DNA、RNA、及び遺伝子治療が、薬剤の広い定
義に含まれる。 “ペプチド”、“ポリペプチド”、“オリゴペプチド”及び“タンパク質”は
、ペプチド又はタンパク質薬剤に言及するときは、相互交換可能に使用され、そ
して、特に断りのない限り、特定の分子量、ペプチド配列又は長さ、生物活性の
分野、又は治療用途に限定されるものではない。 “ポリ(ラクチド−co−グリコリド)”又は“PLGA”は、乳酸及びグリコ
ール酸の重縮合から誘導されるか又はラクチド又はグリコリドのようなα−ヒド
ロキシ酸前駆体の開環重合により誘導されるコポリマーを意味する。用語“ラク
チド”、“ラクテート”、“グリコリド”及び“グリコレート”は相互交換可能
に使用される。
【0021】 “生分解性ポリエステル”は、いかなる生分解性ポリエステルも意味し、好ま
しくは、D,L−ラクチド、D−ラクチド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−
乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコール酸、ε−カプロラクトン、ε−ヒドロ
キシヘキサン酸、γ−ブチルラクトン、γ−ヒドロキシ酪酸、δ−バレロラクト
ン、δ−ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、及びこれらのコポリマ
ーから成る群から選択されるモノマーから合成される。
【0022】 従って、本発明は、A−ブロックが生分解性ポリエステルを含んでなる比較的
疎水性のAポリマーブロックであり、そしてB−ブロックがポリエチレングリコ
ール(PEG)を含んでなる比較的親水性のBポリマーブロックであり、約51
〜83重量%の疎水性含有率と約200〜4990の全体ブロックコポリマー分
子量を有し、そして低温で水溶性を示しかつ哺乳動物生理学的体温で逆熱ゲル化
を受ける、ABA−又はBAB−型ブロックコポリマーの発見に基づいている。
このような高い疎水性成分含有率で、かかるコポリマーが水溶性となることは意
外である。50重量%を超える疎水性含有率を有するいかなるポリマーも実質的
に水系に不溶性であり、そして可溶性となるにしても、一定量の有機共溶媒が添
加されないと水性の系に容易に可溶性とならないと一般に考えられている。
【0023】 従って、本発明の基本は、疎水性又は“A”ブロックセグメント及び親水性又
は“B”ブロックセグメントを有するブロックコポリマーの利用である。一般に
、ブロックコポリマーは、ABA−又はBAB−型トリブロックコポリマーであ
る。しかしながら、このブロックコポリマーは、繰返しBA又はAB単位を有し
て、A(BA)n又はB(AB)nコポリマー(nは2〜5の整数である)を構
成するマルチブロックコポリマーであってもよい。 ABA及びBAB型ブロックコポリマーの両者とも、参照によりここに取り込
まれる米国特許第5,702,717号及び係属中の10/3 /97に出願され
た米国特許出願第08/943,167号及び10/1/98に出願された米国
特許出願第09/164,865号に開示された反応スキームに従って、開環重
合又は重縮合により合成することができる。
【0024】 本発明に開示された用途を有するブロックコポリマーは、表1に示す規準に合
致する。即ち、所望の逆熱ゲル化挙動を示すブロックコポリマーをもたらす示さ
れた範囲内の組成規準を有している。分子量パラメータを開示する目的で、全て
の報告された分子量値は、NMR又はGPC(ゲルパーミュエーションクロマト
グラフィー)分析技術による測定に基づいている。報告された重量平均分子量及
び数平均分子量は、それぞれNMR及びGPCによって測定された。報告された
ラクチド/グリコリド比を、NMRデータから計算した。GPC分析は、RI検
定及び溶離剤としてクロロホルムを用い、PEGで較正されたStyragel
HR−3カラムで、あるいはRI検定及び溶離剤としてテトラヒドロフランを
用い、PEGで較正されたPhenoogel混合床及びPhenogel50
0Åカラムの組合わせたで行った。NMRスペクトルは、Bruker200M
Hz装置でCDCl3 中でとった。
【0025】
【表1】 表 1 ─────────────────────────────────── 全重量平均分子量: 2000〜4990 PEG含有率: 17〜49重量% 全ポリエステル含有率: 51〜83重量% ラクテート含有率: 20〜100モルパーセント グリコレート含有率: 0〜80モルパーセント 挙動: ゲル化温度未満で水溶性 ゲル化温度;ゲル化温度を越える とゲル化 ───────────────────────────────────
【0026】 ポリエステルを含んでなる生分解性の疎水性Aポリマーブロックは、D,L−
ラクチド、D−ラクチド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、
グリコリド、グリコール酸、ε−カプロラクトン、ε−ヒドロキシヘキサン酸、
γ−ブチルラクトン、γ−ヒドロキシ酪酸、δ−バレロラクトン、δ−ヒドロキ
シ吉草酸、ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、及びこれらのコポリマーから成る群から
選択されるモノマーから合成された。ABAトリブロックコポリマーにおけるA
−ブロック又はBABトリブロックコポリマーにおけるB−ブロックの各々の重
量平均分子量が本質的に同一であると仮定して、表1に示す全分子量並びにA及
びBポリマーブロックの重量パーセンテージについての値から計算すると、ポリ
マーAブロックの平均分子量は、約600〜3000である。 類似の計算により、親水性B−ブロックセグメントは、好ましくは、約500
〜2200の平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)である。
【0027】 ABA及びBAB型トリブロックコポリマーの両者とも、参照によりここに取
り込まれる米国特許第5,702,717号及び米国特許出願第08/943,
167号に開示された反応スキームに従って開環重合又は重縮合により合成する
ことができる。例えば、B(PEG)ブロックは、エステル又はウレタン連結等
によりAブロック(ポリエステル)とカップリングできる。重縮合及び開環重合
方法は、イソシアネートのようなカップリング剤の存在下での一官能性親水性B
ブロックの二官能性疎水性Aブロックのいずれかの末端へのカップリングである
ことができる。さらに、カップリング反応の前に、カルボニルジイミダゾール、
無水コハク酸、N−ヒドロキシスクシンイミド及びクロルギ酸p−ニトロフェニ
ル等のような活性化剤で官能基を活性化してもよい。 親水性B−ブロックは、適切な分子量のPEGから形成される。PEGは、そ
の独特の生体適合性、非毒性、親水性、可溶性、及び患者の体からの迅速な浄化
の故に、親水性の水溶性ブロックとして選択された。
【0028】 疎水性A−ブロックは、その生分解性、生体適合性、及び溶解性の故に使用さ
れる。これら疎水性の生分解性ポリエステルA−ブロックの in vitro 及び in
vivo分解はよく理解されており、そして、その分解生成物は、患者の体により容
易に代謝及び/又は除去される天然に存在する化合物である。 驚くべきことに、親水性PEG B−ブロックの全重量パーセンテージに比較
した疎水性ポリエステルA−ブロックの全重量パーセンテージは高くて、例えば
約51〜83重量%、最も好ましくは約65〜78重量%でも、得られたトリブ
ロックコポリマーは、所望の水溶性と逆熱ゲル化特性を有している。かかる高い
割合の疎水性成分を有するブロックコポリマーが、冷蔵庫温度(5℃)のような
通常の室温以下でも水溶性であることは意外な発見である。この望ましい溶解特
性は、約2000〜4990の全体トリブロックコポリマーの全体の低い分子量
を維持することによって可能になると考えられる。かくして、1又はそれ以上の
親水性B−ブロックがコポリマーの約17〜49重量%を構成し、そして1又は
それ以上の疎水性A−ブロックがコポリマーの約51〜83重量%を構成する、
熱可逆性ゲル化特性を有する水溶性生分解性ブロックコポリマーが調製される。
好ましい態様において、A−ブロック(ポリエステル)は、コポリマーの約65
〜78重量%を構成し、そしてPEG B−ブロックはコポリマーの約22〜3
5重量%を構成してもよい。さらにまた、全トリブロックコポリマーの好ましい
全体平均分子量は、約2800〜4990である。
【0029】 ブロックコポリマーがゲル化温度より低い温度で可溶である濃度を、機能的濃
度と考えることができる。一般的に言うと、3重量%という低さのブロックコポ
リマー濃度も約50重量%までの濃度も使用することができ、依然として機能的
である。しかしながら、約5〜40%の範囲の濃度が好ましく、そして約10〜
30重量%の濃度が最も好ましい。コポリマーを用いて実行可能なゲル相転移を
得るためには、一定の最小濃度、例えば、3重量%が必要である。低い機能的濃
度範囲では、相転移が弱いゲルを形成をもたらす。高い濃度では、強いゲルネッ
トワークが形成される。
【0030】 生分解性コポリマーとペプチド/タンパク質薬剤及び/又はその他のタイプの
薬剤との混合物を、ゲル化温度より低い温度で、コポリマーの水溶液として調製
して、薬剤が部分的又は完全に溶解できる薬剤デリバリー液を形成することがき
る。薬剤が部分的にしか溶解しないときあるいは薬剤が本質的に不溶性であると
きは、その薬剤は、懸濁液又は乳化液のようなコロイド状態で存在している。次
いで、この薬剤デリバリー液が、患者に、非経口、局所、経皮、経粘膜、吸入投
与されるか、又は眼内、経膣、尿道内、直腸内、経鼻、経口、経頬、肺内又は経
耳投与のような腔内投与により挿入されると、体温がゲル化温度より高いのでそ
れは逆熱ゲル化を受けることになる。
【0031】 材料の生体適合性及びゲルの柔軟性のため、この系は、最小の毒性及び周囲細
胞に対する最小の刺激しか起こさずに、特定の時間内で、乳酸、グリコール酸及
び他の対応するモノマーへと完全に生分解する。薬剤放出、ゲル強度、ゲル化温
度及び分解速度は、種々のコポリマーブロックの適したデザイン及び調製により
、即ち、A−ブロック及びB−ブロックの重量パーセンテージ、ラクテート及び
グリコレートのモルパーセンテージ、及びABA又はBABトリブロックコポリ
マーの分子量と多分散性の修飾により制御することができる。薬剤放出も、その
薬剤デリバリー液中のポリマー濃度の調節によって制御可能である。
【0032】 溶解した薬剤あるいは懸濁液又は乳化液としての薬剤を含有するブロックコポ
リマーの溶液から構成される投薬形態は、身体に投与される。次いで、この製剤
は、そのブロックコポリマーの逆熱ゲル化特性に起因して、製剤の温度が体温ま
で上昇するに応じて自発的にゲル化し、薬剤デポー剤を形成する。どれだけの量
の薬剤を製剤中に負荷し得るかについての唯一の制限は、機能性の制限である。
即ち、コポリマーの熱ゲル化特性が許容できない程度まで悪影響を受けるか、あ
るいは製剤の特性がその製剤の投与を許容できないほど難しくする程度まで悪影
響を受けるまで、薬剤負荷を増加することができる。一般的に言うと、ほとんど
の場合、薬剤は、その製剤の約0.001〜20重量%を構成するが、約0.0
1〜10%の範囲が非常に一般的である。薬剤負荷のこれら範囲は、本発明を限
定するものではない。機能性が維持されさえすれば、これらの範囲外の薬剤負荷
は本発明の範囲内に入る。
【0033】 本発明の主題の組成物への明確な利点は、多くの薬剤物質の溶解性を増加する
ブロックコポリマーの能力にある。疎水性A−ブロックと親水性B−ブロックの
組合せは、ブロックコポリマーの性質を両親媒性にする。その点に関して、親水
性及び疎水性の両特性を有するという点で、石鹸又は界面活性剤のように機能す
る。このことは、シクロスポリン及びパクリタクセルのような疎水性又は難水溶
性薬剤の溶解に特に有益である。ブロックコポリマーの主要成分が疎水性A−ブ
ロックであるので、驚くべきことは、全てではないにしろほとんどの薬剤の薬剤
溶解性の程度である。しかしながら、先に説明した通り、疎水性ポリマーブロッ
クが主成分であってもそのブロックコポリマーは水溶性であり、そして、薬剤を
そのブロックコポリマーの水相と組み合わせたときに、薬剤溶解性に追加の上昇
があることが分かったのである。
【0034】 本発明の組成物への他の利点は、多くの薬剤の化学的安定性を増加させるブロ
ックコポリマーの能力にある。薬剤がブロックコポリマーの存在下にある場合に
は、薬剤の化学的不安定性を導く薬剤の分解についての種々のメカニズムが抑制
されることが観察された。例えば、パクリタクセル及びシクロスポリンAは、有
機共溶剤の存在下でのこれら同じ薬剤の一定の水溶液と比較して、本発明の水性
ポリマー組成物中では実質的に安定化される。パクリタクセル及びシクロスポリ
ンAへのこの安定化効果は、多くの他の薬剤物質で達成され得る効果の例示にな
る。 一定の状況において、薬剤が負荷されたポリマーは、溶液としての代わりにゲ
ル状態で投与してもよい。このゲル化は、投与前に薬剤負荷ポリマーの温度がそ
のポリマーのゲル化温度を上回った結果であっても、投与の温度で溶液中のポリ
マーの濃度が飽和濃度以上に上昇したことによって起こったものであっても、溶
液をゲル化させる添加剤をポリマー溶液へ添加したことによって生じたものであ
ってもよい。いずれの場合にも、このようにして形成されたゲルは、非経口、局
所、経皮、経粘膜で投与されても、又は眼内、経膣、経頬、尿道内、直腸内、経
鼻、経口、肺内又は経耳投与のような腔内投与により挿入されてもよい。
【0035】 本発明は、核酸、ホルモン、抗癌剤を含む全てのタイプの生物活性剤及び薬剤
に適用可能であるので、ポリペプチド及びタンパク質をデリバーするための際立
って効果的な方法を提供する。多くの不安定なペプチド及びタンパク質薬剤が、
本発明のブロックコポリマー中への配合になじみやすく、そして本明細書に記載
した逆熱ゲル化法から利益を得ることができる。以下のものに限定するつもりは
ないが、薬学的に有用なポリペプチド及びタンパク質の例は、エリスロポイエチ
ン、オキシトシン、バソプレシン、副腎皮質刺激ホルモン、表皮成長因子、血小
板誘導成長因子(PDGF)、プロラクチン、ルリベリン、黄体化ホルモン放出
ホルモン(LHRH)、LHRH作動薬、LHRH拮抗薬、成長ホルモン(ヒト
、ブタ、ウシ等)、成長ホルモン放出因子、インスリン、ソマトスタチン、グル
カゴン、インターロイキン−2(IL−2) 、インターフェロン−α、β又はγ
、ガストリン、テトラガストリン、ペンタガストリン、ウロガストロン、セクレ
チン、カルシトニン、エンケファリン、エンドルフィン、アンジオテンシン、甲
状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、腫瘍壊死因子(TNF)、神経成長
因子(NGF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF) 、顆粒球マクロファー
ジコロニー刺激因子(GM−CSF) 、マクロファージコロニー刺激因子(M−
CSF) 、ヘパリナーゼ、骨形態発生タンパク質(BMP)、hANP、グルカ
ゴン様ペプチド(GLP−1)、インターロイキン−11(IL−11)、レニ
ン、ブラジキニン、バシトラシン、ポリミキシン、コリスチン、タイロシジン、
グラミシジン、シイクロスポリン、及びこれらの合成類縁体、変異体及び薬理学
的活性断片、酵素、サイトカイン、抗体及びワクチンから成る群から選択するこ
とができる。
【0036】 使用し得るポリペプチド又はタンパク質への唯一の制限は、機能性の制限であ
る。ある場合においては、ポリペプチド又はタンパク質薬剤の機能性又は物理的
安定性は、そのポリペプチド又はタンパク質薬剤の水溶液又は懸濁液への種々の
添加物の添加によっても上昇され得る。ポリオール(砂糖を含む)、アミノ酸、
界面活性剤、ポリマー、その他のタンパク質及び一定の塩のような添加剤を使用
することができる。これらの添加剤は、引き続いて本発明の逆熱ゲル化過程を受
けるブロックコポリマーに容易に取り入れることができる。
【0037】 タンパク質工学の発展は、ペプチド及びタンパク質の固有の安定性を増加する
可能性を提供する。このような得られた工学処理され又は変性されたタンパク質
は、規制的意味において、本発明の使用のためにそれらの適性を変えない新たな
存在物とみなすことができる。変性の典型例の一つは、ポリエチレングリコール
のような水溶性ポリマーをポリペプチドと共有結合させることによってそのポリ
ペプチド薬剤の安定性が有意に改善され得るPEG化である。他の例は、末端及
び/又は内部付加、欠失又は置換による1又はそれ以上のアミノ酸残基の同一性
又は位置に関する、アミノ酸配列の変性である。安定性のいかなる改良も、治療
的に有効なポリペプチド又はタンパク質を、患者への薬剤デリバリー液の一回投
与後の長期間にわたって連続して放出することを可能とする。
【0038】 ペプチド又はタンパク質をベースとする薬剤に加えて、全ての治療的及び医学
的に有効なカテゴリーからのその他の薬剤を使用することができる。これらの薬
剤は、Merck Index、Physicians Desk Refer
ence及びThe Pharmacological Basis of T
herapeutics等の周知の文献に記載されている。特定の薬剤の簡単な
リストを説明目的のためだけに挙げるので限定とみなされるべきではない。即ち
、マイトマイシン、ブレオマイシン、BCNU、カルボプラチン、ドキソルビシ
ン、ダウノルビシン、メトレキセート、パクリタクセル、タキソテーレ、アンチ
ノマイシンD及びカンプトセシンのような抗癌剤;オランザピン及びジプラシド
ンのような抗精神病剤;セフォキシチンのような抗菌剤;イベルメクチンのよう
な駆虫剤;アシクロビルのような抗ウイルス剤;シクロスポリンA(環式ポリペ
プチド型物質)、ステロイド及びプロスタグランジンのような免疫抑制剤が挙げ
られる。 本発明の上記及びその他の目的、特徴及び利点は、添付図面に関連して提供さ
れる以下の詳細な説明を考慮することから明らかになるであろう。
【0039】
【発明の好ましい態様の詳細な説明】
本発明の好ましい態様を説明するために、51〜83重量%の疎水性A−ブロ
ック(ポリエステル)及び17〜49重量%の親水性B−ブロック(ポリエチレ
ングリコール“PEG”)から成る種々の低分子量ABAブロックコポリマーの
合成を完了した。この目的は、各々約600から2000の平均分子量を有する
2種のA−ブロック及び約600〜2200の平均分子量を有する1種のB−ブ
ロックから構成される約2000〜4990の平均分子量を有するABA又はB
ABトリブロックコポリマーの調製である。各々のA−ブロックは、約20〜1
00モルパーセントのラクテート及び約0から80モルパーセントのグリコレー
トから構成される。 以下は、代表例としてのみ意図された本発明の好ましい態様を説明する実施例
である。
【0040】
【実施例】実施例1 開環共重合によるPLGA−PEG−PLGAトリブロックコポリマーの合成 上記の反応スキームに従って、窒素雰囲気下、トルエン(2×75ml)を有
するフラスコ中で共沸蒸留し、続いて減圧(5mmHg)下で130℃で乾燥す
ることによりPEG(Mw=1000)を乾燥した。ラクチド及びグリコリドモ
ノマー(それぞれモル比で3:1)をフラスコに添加し、引き続いてオクタン酸
第二錫(0.1重量%)を添加し、そして反応混合物を減圧下(5mmHg)、
150℃で加熱した。反応を進行させた後、GPC(ゲルパーミュエーションク
ロマトグラフィー)を行った。適当な時間の後、反応を停止してフラスコを室温
に冷却した。残渣を冷水に溶解し、そして70〜80℃に加熱して、形成したポ
リマーを沈殿させた。上澄み液をデカンテーションして、再び水に溶解させ、加
熱して沈殿を導いた。この溶解及び引き続く沈殿の過程を3回繰り返した。最後
に、ポリマーを最小量の水に溶解して凍結乾燥した。 得られたPLGA−PEG−PLGAコポリマーは、重量平均分子量(Mw)
3737、数平均分子量(Mn)2928及びMw/Mn比1.3を有していた
。このポリマーは、実施例4により詳細に記載するように逆熱ゲル化特性を示し
た。
【0041】実施例2 同一のPEG(Mw=1000)を使用しそしてラクチド及び/又はグリコリ
ド含有量を代えた以外は、実施例1に概略を示した基本方法に従って他のトリブ
ロックコポリマーを合成した。これらのトリブロックコポリマーの特性を以下の
表に示す。
【0042】
【表2】
【0043】 ラクチド(LA)含有率が30から100モル%の間で変化しそして0〜70
モル%のグリコシド(GA)含有率の間で変化しても、上記表に記載したポリマ
ー全てが逆熱ゲル化性を有していたことが注目される。従って、PLGA−PE
G−PLGA及びPLA−PEG−PLAトリブロックの両方がこの実施例で示
されている。
【0044】実施例3 重縮合によるPLGA−PEG−PLGAトリブロックコポリマーの合成 窒素導入口、温度計及び水を除去するための蒸留ヘッドが取付けられた三つ口
フラスコ中に、DL−乳酸及びグリコール酸(各々3:1モル比)を入れた。そ
の反応混合物を窒素下に攪拌しながら常圧で3時間160℃で加熱し、次いで減
圧(5mmHg)下で加熱した。反応を進行させた後、GPCを行った。反応を
適当な時間で停止し、そして形成したポリマーをジクロロメタン溶液から大過剰
のメタノール中へ沈殿させることにより精製した。残渣をメタノールですり潰し
て減圧(0.05mmHg)下に23℃で乾燥した。このPLGAオリゴマーを
GPC、IR及びNMRにより特性決定した。得られたPLGAオリゴマーは、
9900の重量平均分子量(Mw)、5500の数平均分子量(Mn)、及び1
.8のMw/Mn比を有していた。
【0045】 PLGAをPEG(Mw=1000)と混合し、そしてフラスコ中で160℃
で窒素雰囲気下に加熱した。反応を進行させた後、GPCを行った。適当な時間
の後、反応を停止し、そしてフラスコを室温に冷却した。残渣を冷水に溶解し、
次いで70〜80℃に加熱してコポリマーを沈殿させた。上澄み液をデカンテー
ションし、そして残渣を再び冷水に溶解し、そして加熱してポリマーを沈殿させ
た。この溶解及び沈殿を3回繰り返した。最後に、ポリマーを最小量の水に溶解
して凍結乾燥した。 得られたPLGA−PEG−PLGAブロックコポリマーは、4043の重量
平均分子量(Mw)、2905の数平均分子量(Mn)、及び1.4のMw/M
n比を有していた。重量平均分子量及び数平均分子量は各々GPC及びNMRに
より測定した。ラクチド/グリコリド比はNMRデータから計算した。RI検定
及び溶離剤としてクロロホルムを用いて、PEGで較正されたStyragel
HR−3カラム上でGPC分析を行った。NMRスペクトルは、Bruler 200MHz装置上のCDCl3 中でとった。NMRピーク割当でトリブロック
コポリマーABA構造が確認された。
【0046】実施例4 実施例1のABAコポリマーの水溶液のゲル化挙動を異なる濃度で研究した。
9〜30重量%のポリマー溶液を水中で調製し、そして粘度変化を10℃〜60
℃の温度範囲で観察した。ポリマー溶液の小瓶を反転した際にポリマー溶液が容
易に流動しない物理的状態としてゲル化を定義した。温度及びトリブロックコポ
リマー濃度の関数としての実施例1のポリマーの相状態図(図1)を作成した。
新規の逆熱ゲル化挙動が明確となり、そしてトリブロックコポリマーを加熱した
際に発生した。生理学的に関連する温度(例えば37℃)でのゲル化が特に優勢
であったので、医学及び薬剤デリバリー目的のための系の実質的用途の基礎を形
成した。
【0047】実施例5 実施例1のPLGA−PEG−PLGAトリブロックコポリマーの in vitro
分解を、異なる温度(−10℃、5℃、23℃及び37℃)でかつ異なる初期p
H(3.0、5.0及び7.4)で30週間にわたってインキュベートしたコポ
リマーの23重量%溶液又はゲルについて測定した。このトリブロックコポリマ
ーの分解及び生分解は加水分解により生じ、そして最終分解生成物として乳酸、
グルコール酸及びPEGをもたらした。 サンプル(50μl)を週ごとに取出した。このサンプルを凍結乾燥し、クロ
ロホルム中に溶解し、そしてポリマー残渣の分子量を前述の通りGPCにより測
定した。ポリマーの分解は、ポリマーが加水分解して乳酸及びグルコール酸を形
成するときの媒体の酸性化に起因し得るpH3.0〜pH7.4という範囲にわ
たる初期pHからは実質的に独立であった。熱ゲル化挙動も、同一pH範囲にわ
たって独立であった。分解はより高い温度でより速かった。作成した分解プロフ
ィールを、図2a、2b及び2cに示す。
【0048】実施例6 実施例1のポリマーの in vivo生分解を4週間にわたって測定した。23重量
%のトリブロックコポリマーを含有する冷水溶液の0.40〜0.45mlのサ
ンプルをラットに皮下注射した。ポリマーのゲル化温度を上回る体温に到達する
と、ゲル塊が直ちに形成され、これは目視で明らかであった。サンプルは、外科
的に投与され、そしてゲルが2週間にわたる時間の関数として累進的に小さくな
ることが示された。2週間と4週間との間、注射されたトリブロックコポリマー
の物理的状態は、ゲルから粘稠液中のゲルへとそして最後にゲルを含まない粘稠
液へと変化した。この液体は、徐々に完全に吸収された。4週間の期間の最後に
は、注射部位で製剤は目視されなかった。顕微鏡では、粘稠液の小さな区域が観
察されたが、これはその後の2週間の間に完全に吸収された。
【0049】実施例7 パクリタクセル及びシクロスポリンAは、水に高い不溶性を示す疎水性の薬剤
である(溶解度は約4μl/mlであった)。しかしながら、これらの薬剤は、
PLGA−PEG−PLGAトリブロックコポリマーの水溶液に溶解させると、
有意に高い溶解性を示した。例えば、20重量%コポリマー水溶液(実施例3の
ポリマー)において、パクリタクセルは、5mg/mlまでそしてシクロスポリ
ンAは2mg/mlまで可溶となった。 パクリタクセル及びシクロスポリンAは、水性共溶剤溶液(例えば、水/アセ
トニトリル溶液)中で非常に不安定であった。20重量%PLGA−PEG−P
LGAトリブロックコポリマー水溶液(即ち、コポリマーのゲル化温度未満)又
はゲル(即ち、コポリマーのゲル化温度以上)中に含有されたパクリタクセルは
120日間保存(5℃及び37℃)後に>85%が無傷であり、一方、シクロス
ポリンAは100日間(5℃)にわたって安定であった。
【0050】実施例8 実施例1のPLGA−PEG−PLGAトリブロックコポリマーの23重量%
水溶液を調製した。真性糖尿病の処置に実証された有益な効果を有する非経口投
与インスリン(亜鉛不含)を、このトリブロックコポリマーの水溶液に最終濃度
5mg/mlにまで懸濁させた。約2mlのこの組成物を37℃に平衡に保たれ
た時計皿上に置いた。この組成物は直ちにゲル化してその時計皿上に付着した時
点で、これを10mMリン酸緩衝食塩水、pH7.4、37℃中に直接入れて、
そしてゲルからのインスリンの放出速度を、UV検出及び傾斜溶出(TFA/ア
セトニトリル/水移動相)を使用した逆相HPLCにより追跡した。データを図
3に図示した。インスリンは、約1週間連続的に放出された。実質的期間のタン
パク質及びペプチドの制御されたデリバリーにおけるトリブロックコポリマー熱
ゲルの用途が、この実施例により明確に確立されかつ示された。
【0051】実施例9 実施例1のPLGA−PEG−PLGAトリブロックコポリマーの23重量%
水溶液に十分なパクリタクセルを加えて約2.0mg/mlの薬剤を提供した。
この溶液の2mlサンプルを時計皿上に置き、そして37℃で平衡化した。この
温度はそのコポリマーのゲル化温度より高かったので、時計皿上でゲルが形成さ
れた。この時計皿を、2.4重量%のツイーン80及び4重量%のCremop
horELを含有する、37℃に平衡化された150mlのPBS(pH7.4
)から構成された放出媒体を含有する200mlビーカ中に入れた。ビーカ中の
溶液を攪拌した。ビーカの頂部を密封して蒸発を防いだ。全組み立て体を37℃
のインキュベータ中に入れた。この放出検討を3重に行った。異なる時点で、5
mlアリコートの放出媒体を取出し、そしてパクリタクセルについて分析した。
各々のアリコート除去後に、PBS溶液を新たなPBS溶液に置き換えた。サン
プルは、1、2、4、8、18及び24時間、そしてその後は24時間間隔で集
められ、そしてHPLCにより分析された。ゲルからのパクリタクセルの放出プ
ロフィールを図4に示す。本ゲル製剤は、約50日間のパクリタクセルの放出に
わたって良好な制御を提供した。
【0052】実施例10 ポリ(ラクチド)及び/又はポリ(グリコリド)含有率を変動させた以外は、
いずれかの末端で同一のPEG B−ブロック(Mw=550)を用いて、BA
Bトリブロックコポリマーを合成した。PEG及びPLGAを、エステル、ウレ
タン、又はエステルとウレタン連結の組合せを介して互いをカップリングさせた
。これらのトリブロックコポリマーの特性を以下の表に纏める。
【0053】
【表3】
【0054】 上の表に纏めたPEG−PLGA−PEGトリブロックコポリマーの全てが逆
熱ゲル化特性を有していた。上記トリブロックコポリマーについてのゾル/ゲル
転移温度は、それぞれ、36、34、30及び26℃であった。 上の記載は、当業者が、逆熱ゲル化特性を有する水溶液を形成するABA(例
えば、PLGA−PEG−PLGA及びPLG−PEG−PLG)又はBAB(
例えば、PEG−PLGA−PEG及び−PEG−PLG−PEG)型トリブロ
ックコポリマーを作って、それを薬剤デリバリーの分野に利用するのを可能にす
るであろう。慣用的な薬剤(パクリタクセル)及びタンパク質薬剤(インスリン
)の両方の制御されたデリバリーを実施例で説明し、トリブロックコポリマーの
水溶液から形成されたヒドロゲルの機能を示したが、これら記載は生分解性ブロ
ックコポリマーに使用又は負荷することができる全ての薬剤の排除を意図するも
のではない。明らかに、種々のクラスの治療剤からの数多くのその他の薬剤が、
本発明のこの明細書に記載されたトリブロックコポリマーの水性組成物からのデ
リバリーに十分に適する。調製することができそしてこの重要な逆熱ゲル化特性
を表す全てのブロックコポリマーが具体的に示された訳ではない。しかしながら
、種々の変更は、請求の範囲及びこれらの機能的均等物によってのみ限定される
ところの本発明の範囲を逸脱することなしに、なしえることは当業者に明らかで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、異なる濃度及び温度で検討したPLGA−PEG−PLGAトリブロ
ックコポリマーの水溶液のゲル化挙動を説明する相状態図である。
【図2】 図2a〜cは、異なる温度及びpHでインキュベートしたPLGA−PEG−
PLGAトリブロックコポリマーの in vitro 分解を説明する分解プロフィール
である。
【図3】 図3は、PLGA−PEG−PLGAトリブロックコポリマー熱ゲルからの持
続された時間にわたるインスリンの連続放出を説明するグラフである。
【図4】 図4は、約50日間のパクリタクセルの累加的制御放出を示すPLGA−PE
G−PLGAトリブロックコポリマー熱ゲル製剤からのパクリタクセルの放出プ
ロフィールである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/28 A61K 37/28 38/43 37/26 47/34 37/02 A61P 35/00 37/48 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN ,YU,ZA,ZW (72)発明者 チョン,バイオングムーン アメリカ合衆国ユタ州84108,ソルト・レ イク・シティ,アラピーン・ドライブ 714サウス Fターム(参考) 4C076 AA95 CC06 CC07 CC27 CC29 CC30 CC32 EE24 EE49 FF32 FF68 4C084 AA03 BA44 DA01 DA14 DA19 DA22 DA23 DA25 DA28 DA39 DA41 DB01 DB09 DB10 DB11 DB12 DB14 DB30 DB34 DB35 DB38 DB41 DB46 DB52 DC01 NA13 ZB01 ZB26 ZC03 4J029 AA01 AA02 AA03 AA05 AB01 AC03 AD01 AD10 AE06 BF25 EG01 EG02 EG03 EG05 EG07 EG09 EG10 EH02 EH03 FC16 GA51 HA01 HB01 HE02

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生分解性ABA−又はBAB−型トリブロックコポリマーで
    あって、 前記ABAトリブロックが i)約51〜83重量%の生分解性ポリエステルを含んでなる生分解性疎水性
    Aポリマーブロック、及び ii)ポリエチレングリコール(PEG)を含んでなる約17〜49重量%の生
    分解性親水性Bポリマーブロック を含んでなり、 前記トリブロックコポリマーが約2000〜4990の平均分子量を有しそし
    て逆熱ゲル化特性を有することを特徴とするトリブロックポリマー。
  2. 【請求項2】 前記生分解性ポリエステルが、D,L−ラクチド、D−ラク
    チド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコ
    ール酸、ε‐カプロラクトン、ε‐ヒドロキシヘキサン酸、γ‐ブチルラクトン
    、γ‐ヒドロキシ酪酸、δ‐バレロラクトン、δ‐ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキ
    シ酪酸、リンゴ酸、及びこれらのコポリマーから成る群から選択されるモノマー
    から合成されることを特徴とする、請求項1記載のトリブロックコポリマー。
  3. 【請求項3】 前記ポリマーがBAB型であることを特徴とする、請求項2
    記載のトリブロックコポリマー。
  4. 【請求項4】 前記ポリマーがABA型であることを特徴とする、請求項2
    記載のトリブロックコポリマー。
  5. 【請求項5】 前記生分解性ポリエステルが、D,L−ラクチド、D−ラク
    チド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコ
    ール酸、ε‐カプロラクトン、ε‐ヒドロキシヘキサン酸、及びこれらのコポリ
    マーから成る群から選択されるモノマーから合成されることを特徴とする、請求
    項3記載のトリブロックコポリマー。
  6. 【請求項6】 前記生分解性ポリエステルが、D,L−ラクチド、D−ラク
    チド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコ
    ール酸、及びこれらのコポリマーから成る群から選択されるモノマーから合成さ
    れることを特徴とする、請求項5記載のトリブロックコポリマー。
  7. 【請求項7】 A−ポリマーブロックが、約100〜20モルパーセントの
    ラクチド及び約0〜80モルパーセントのグリコリドを含んでなることを特徴と
    する、請求項6記載のトリブロックコポリマー。
  8. 【請求項8】 前記生分解性ポリエステルが、D,L−ラクチド、D−ラク
    チド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコ
    ール酸、ε‐カプロラクトン、ε‐ヒドロキシヘキサン酸及びこれらのコポリマ
    ーから成る群から選択されるモノマーから合成されることを特徴とする、請求項
    4記載のトリブロックコポリマー。
  9. 【請求項9】 前記生分解性ポリエステルが、D,L−ラクチド、D−ラク
    チド、L−ラクチド、D,L−乳酸、D−乳酸、L−乳酸、グリコリド、グリコ
    ール酸及びこれらのコポリマーから成る群から選択されるモノマーから合成され
    ることを特徴とする、請求項8記載のトリブロックコポリマー。
  10. 【請求項10】 A−ポリマーブロックが、約100〜20モルパーセント
    のラクチド及び約0〜80モルパーセントのグリコリドを含んでなることを特徴
    とする、請求項9記載のトリブロックコポリマー。
  11. 【請求項11】 前記トリブロックコポリマーにおいて、各々の疎水性Aポ
    リマーブロックが約600〜3000の平均分子量を有し、そして各々の親水性
    Bポリマーブロックが約500〜2200の平均分子量を有していることを特徴
    とする、請求項3記載のトリブロックコポリマー。
  12. 【請求項12】 前記トリブロックコポリマーにおいて、各々の疎水性Aポ
    リマーブロックが約600〜3000の平均分子量を有し、そして各々の親水性
    Bポリマーブロックが約500〜2200の平均分子量を有していることを特徴
    とする、請求項4記載のトリブロックコポリマー。
  13. 【請求項13】 有効量の薬剤を均一に含有した水相及び生分解性ABA−
    又はBAB−型トリブロックコポリマーから構成される逆熱ゲル化特性を有する
    水性生分解性ポリマー薬剤デリバリー組成物であって、前記生分解性ABA−又
    はBAB−型トリブロックコポリマーが請求項1〜12のいずれか1項に記載の
    ものであることを特徴とする水性生分解性ポリマー薬剤デリバリー組成物。
  14. 【請求項14】 前記組成物のトリブロックコポリマー含有率が約3〜50
    重量%であることを特徴とする、請求項13記載の水性ポリマー組成物。
  15. 【請求項15】 前記薬剤が、ポリペプチド又はタンパク質、核酸又は遺伝
    子、ホルモン、抗癌剤若しくは抗細胞増殖剤であることを特徴とする、請求項1
    4記載の水性ポリマー組成物。
  16. 【請求項16】 前記薬剤が、オキシトシン、バソプレシン、副腎皮質刺激
    ホルモン、表皮成長因子、血小板誘導成長因子(PDGF)、プロラクチン、ル
    リベリン、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH作動薬、LHR
    H拮抗薬、成長ホルモン(ヒト、ブタ、ウシ等)、成長ホルモン放出因子、イン
    スリン、エリスロポイエチン、ソマトスタチン、グルカゴン、インターロイキン
    −2(IL−2) 、インターフェロン−α、β又はγ、ガストリン、テトラガス
    トリン、ペンタガストリン、ウロガストロン、セクレチン、カルシトニン、エン
    ケファリン、エンドルフィン、アンジオテンシン、甲状腺刺激ホルモン放出ホル
    モン(TRH)、腫瘍壊死因子(TNF)、神経成長因子(NGF)、顆粒球コ
    ロニー刺激因子(G−CSF) 、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM
    −CSF) 、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF) 、ヘパリナーゼ、
    骨形態発生タンパク質(BMP)、hANP、グルカゴン様ペプチド(GLP−
    1)、インターロイキン−11(IL−11)、レニン、ブラジキニン、バシト
    ラシン、ポリミキシン、コリスチン、タイロシジン、グラミシジン、シクロスポ
    リン及びこれらの合成類縁体、変異体及び薬理学的活性断片、酵素、サイトカイ
    ン、抗体及びワクチンから成る群から選択されるポリペプチド又はタンパク質で
    あることを特徴とする、請求項15記載の水性ポリマー組成物。
  17. 【請求項17】 前記組成物の薬剤含有率が約0.01〜20重量%である
    ことを特徴とする、請求項16記載の水性ポリマー組成物。
  18. 【請求項18】 前記ポリペプチド又はタンパク質がエリスロポイエチン、
    黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH作動薬、LHRH拮抗薬、
    成長ホルモン(ヒト、ブタ、ウシ等)、腫瘍壊死因子(TNF)、神経成長因子
    (NGF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF) 、顆粒球マクロファージコ
    ロニー刺激因子(GM−CSF) 、マクロファージコロニー刺激因子(M−CS
    F) 、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、インターロイキン−11(IL−
    11)、シクロスポリン、及びこれらの合成類縁体、変異体及び薬理学的活性断
    片から成る群から選択されるものであることを特徴とする、請求項16記載の水
    性ポリマー組成物。
  19. 【請求項19】 前記ポリペプチド又はタンパク質が、合成類縁体、変異体
    及び薬理学的活性断片を含む肝臓ワクチンであることを特徴とする、請求項16
    記載の水性ポリマー組成物。
  20. 【請求項20】 前記薬剤が、テストステロン、エストラジオール、プロゲ
    ステロン、プロスタグランジン、及びこれらの合成類縁体、変異体及び薬理学的
    活性断片から成る群から選択されるホルモンであることを特徴とする、請求項1
    5記載の水性ポリマー組成物。
  21. 【請求項21】 前記薬剤が、マイトマイシン、ブレオマイシン、BCNU
    、カルボプラチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、メトレキセート、パクリ
    タクセル、タキソテーレ、アンチノマイシンD、カンプトセシン、及びこれらの
    合成類縁体、変異体及び薬理学的活性断片から成る群から選択される抗癌剤であ
    ることを特徴とする、請求項15記載の水性ポリマー組成物。
  22. 【請求項22】 前記組成物の薬剤含有率が約0.01〜20重量%である
    ことを特徴とする、請求項21記載の水性ポリマー組成物。
  23. 【請求項23】 薬剤の溶解度を向上させる方法であって、逆熱ゲル化特性
    を有する水性生分解性ポリマー薬剤デリバリー組成物中に有効量の前記薬剤を均
    一に混合することを含んでなり、前記水性組成物が、その中に生分解性ABA−
    又はBAB−型トリブロックコポリマーを均一に含有させた水相から構成される
    方法であり、前記ABA−又はBAB−型トリブロックコポリマーが請求項1〜
    12のいずれか1項に記載のものであることを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 前記組成物のトリブロックコポリマー含有率が約3〜50
    重量%であることを特徴とする、請求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記薬剤が、ポリペプチド又はタンパク質、核酸又は遺伝
    子、ホルモン、抗癌剤又は抗細胞増殖剤であることを特徴とする、請求項23記
    載の方法。
  26. 【請求項26】 前記薬剤がエリスロポイエチン、オキシトシン、バソプレ
    シン、副腎皮質刺激ホルモン、表皮成長因子、血小板誘導成長因子(PDGF)
    、プロラクチン、ルリベリン、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LH
    RH作動薬、LHRH拮抗薬、成長ホルモン(ヒト、ブタ、ウシ等)、成長ホル
    モン放出因子、インスリン、ソマトスタチン、グルカゴン、インターロイキン−
    2(IL−2) 、インターフェロン−α、β又はγ、ガストリン、テトラガスト
    リン、ペンタガストリン、ウロガストロン、セクレチン、カルシトニン、エンケ
    ファリン、エンドルフィン、アンジオテンシン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモ
    ン(TRH)、腫瘍壊死因子(TNF)、神経成長因子(NGF)、顆粒球コロ
    ニー刺激因子(G−CSF) 、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−
    CSF) 、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF) 、ヘパリナーゼ、骨
    形態発生タンパク質(BMP)、hANP、グルカゴン様ペプチド(GLP−1
    )、インターロイキン−11(IL−11)、レニン、ブラジキニン、バシトラ
    シン、ポリミキシン、コリスチン、タイロシジン、グラミシジン、シクロスポリ
    ン、及びこれらの合成類縁体、変異体及び薬理学的活性断片、酵素、サイトカイ
    ン、抗体及びワクチンから成る群から選択されるポリペプチド又はタンパク質で
    あることを特徴とする、請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記組成物の薬剤含有率が約0.01〜20重量%である
    ことを特徴とする、請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記ポリペプチド又はタンパク質が、エリスロポイエチン
    、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH作動薬、LHRH拮抗薬
    、成長ホルモン(ヒト、ブタ、ウシ等)、腫瘍壊死因子(TNF)、神経成長因
    子(NGF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF) 、顆粒球マクロファージ
    コロニー刺激因子(GM−CSF) 、マクロファージコロニー刺激因子(M−C
    SF) 、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、インターロイキン−11(IL
    −11)、シクロスポリン、及びこれらの合成類縁体、変異体及び薬理学的活性
    断片から成る群から選択されるものであることを特徴とする、請求項26記載の
    方法。
  29. 【請求項29】 前記ポリペプチド又はタンパク質が、合成類縁体、変異体
    及び薬理学的活性断片を含む肝臓ワクチンであることを特徴とする、請求項26
    記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記薬剤が、テストステロン、エストラジオール、プロゲ
    ステロン、プロスタグランジン及びこれらの合成類縁体、変異体及び薬理学的活
    性断片から成る群から選択されるホルモンであることを特徴とする、請求項25
    記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記薬剤が、マイトマイシン、ブレオマイシン、BCNU
    、カルボプラチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、メトレキセート、パクリ
    タクセル、タキソテーレ、アンチノマイシンD、カンプトセシン、及びこれらの
    合成類縁体、変異体及び薬理学的活性断片から成る群から選択される抗癌剤であ
    ることを特徴とする、請求項25記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記組成物の薬剤含有率が約0.01〜20重量%である
    ことを特徴とする、請求項31記載の方法。
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