JP2002504708A5 - - Google Patents

Description

【請求項１】
共焦レーザ走査顕微鏡の光路の光学装置であって、
少なくとも１つの光源（２）からの励起照射光（複数）（３）を顕微鏡に差込入射し、且つ物体（１０）で散乱、反射された戻り励起光（複数）（３）、ないしは物体（１０）から検知光路（１２）を介して来る光（１３）から励起波長（複数）を分離抽出する、少なくとも１つのスペクトル選択素子（４）を有すること、
該スペクトル選択素子（４）が、音響光学的におよび／または電気光学的に作動するＡＯＤ(音響光学偏向器)（１９）又はＡＯＴＦ（音響光学同調フィルタ）（１７）として構成されていること、
該スペクトル選択素子（４）によって、異なった波長（複数）の戻り励起光（複数）（３）を検知光路（１２）から分離抽出すること、及び
前記異なった波長の各励起照射光の光束が、ＡＯＤ（１９）又はＡＯＴＦ（１７）の通過後、照明光路（５）の光軸となるよう各波長に対応する周波数でＡＯＤ（１９）又はＡＯＴＦ（１７）が作動されること、
を特徴とする光学装置。

１つの光源または１つのレーザまたは異なる波長λill1、λill2，λill3．．．，λilln複数のレーザの差込入射のため、対応する周波数ｖ1、ｖ2，ｖ3．．．，ｖnのＡＯＤを、好ましくは同時に、（切替）作動でき、かくして、各レーザ光束は、ＡＯＤの通過後、光軸と同軸に進行する。ＡＯＤの使用に関して、周波数ｖnが、本来の光路から偏向される波長λillnを選択することが肝要である。この場合、偏向角度φは、下式、即ち、
φ＝λillnｖn／２ｆ
によって定義される。式中、ｆは、ＡＯＤ内の音波の伝播速度である。さて、波長λfluo1、λfluo2，λfluo3．．．，λfluonのまわりにスペクトル分布を有する検知すべき蛍光は、物体で散乱または反射された波長λill1、λill2，λill3．．．，λillnの励起光とともに、ＡＯＤを逆方向へ通過する。しかしながら、光路の逆行性にもとづき、波長λill1、λill2，λill3．．．，λillnの（戻り）励起光は、ＡＯＤの特殊（ないし固有）な設定によって、検知光路からレーザの方向へ偏向される（１次）。即ち、各波長λfluo1、λfluo2，λfluo3．．．，λfluonに関して“スペクトル的に保存性の”蛍光は、（上記戻り励起光が分離除去された状態で）、−従来の色分光器に比して−改善された態様で検知できる（０次）。かくして、何れにせよ、各レーザの差込入射の光軸との整合は、（１つのフィルタホイルに従来の色分光器を使用した）先行技術の場合よりも簡単に実施できる。

何れにせよ、光源またはレーザからの励起照射光は、結晶の１次方向から同軸に差込入射される。各波長λfluo1、λfluo2，λfluo3．．．，λfluonに関してスペクトル分布を有する検知すべき蛍光は、物体で散乱または反射された各波長λill1、λill2，λill3．．．，λillnの（戻り）励起光とともに、ＡＯＴＦを逆方向へ通過する。光路の逆行性にもとづき、波長λill1、λill2，λill3．．．，λillnの励起光は、ＡＯＴＦの特殊な設定によって、検知光路から光源またはレーザの方向へ偏向される。即ち、この場合、各波長λfluo1、λfluo2，λfluo3．．．，λfluonに関して“スペクトル的に保存性の”蛍光は、−従来の色分光器に比して−改善された態様で検知できる（０次）。