JP4740562B2 - レーザ走査顕微鏡および分光データ取得プログラム - Google Patents
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Description
図20に示すように、標本に塗布される蛍光プローブの種別等に応じて、励起レーザを射出するレーザ光源87〜89、測光ダイクロイックミラー91、吸収フィルタ92、が複数設置される。
まず、レーザ光源87〜89から励起レーザが射出される。それらレーザは、集光装置85、合成ミラー86、を介することで、集光され合成される。そして、全反射ミラー84、励起ダイクロイックミラー83、偏向部82、対物レンズ81を通過して、標本(面)に照射される。
標本からの蛍光は、励起ダイクロイックミラー83によって分光され、蛍光プローブからの蛍光のみを選択・分光する測光ダイクロイックミラー91、吸収フィルタ92を通過して光電変換部93で電気信号に変換される。そして、この電気信号に基づいて、不図示のモニタに観察対象の標本(例えば、細胞)に対応する画像が表示される。
また、下記特許文献1には、顕微鏡システムに搭載される励起レーザ、各種フィルタのスペクトルデータと、試料(標本)に導入されている蛍光プローブの励起波長データ、及び、蛍光波長データに基づいて、最適な励起レーザ、測光ダイクロイックミラー、吸収フィルタの組み合わせを自動設定する技術が開示されている。
図1は、本発明の第1実施形態のレーザ走査顕微鏡の構成を示すブロック図である。
図1において、レーザ走査顕微鏡は、複数の蛍光プローブが塗布された標本にレーザ光を照射して、その照射に対応する標本からの蛍光を受光することで、その標本を観察する。そして、図に示されるように、レーザ走査顕微鏡は、複数の蛍光プローブに対応した励起波長のレーザ光を発生するレーザ光源7〜9を含むレーザユニット10と、発生されたレーザ光を標本面上で例えば2次元にスキャンさせる偏向部2と、その標本面からの蛍光を任意の波長幅で取得して分光する分光部15と、標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性に基づいて、分光部15が分光データを取得する際の条件を設定する分光データ取得条件設定部16と、標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性、例えば、各蛍光プローブが発する蛍光のピーク波長、を格納する分光特性データ格納部17と、設定された分光データ取得条件に基づいて、分光部15を制御する分光制御部18と、分光された蛍光を受光して電気信号に変換する光電変換部14と、を備える。
図2において、分光データ取得条件設定部16は、例えば、分光特性データ格納部17に格納された、標本に塗布された複数の蛍光プローブからの蛍光ピーク波長に基づいて、それら複数のピーク波長のうちの最も近接するピーク波長間の距離を算出する最近接ピーク間距離算出部21と、算出された最近接ピーク間距離に基づいて上記した波長送り量に設定する送り量設定部22と、算出された最近接ピーク間距離に基づいて上記した分光分解能を設定する分光分解能設定部23と、分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを指定することが可能なユーザインターフェイスとしての取得開始・終了位置指定部24と、を備える。
まず、レーザ光源7〜9から励起レーザが射出される。それらレーザは、集光装置4、合成ミラー5、を介することで、集光され合成される。そして、全反射ミラー6、励起ダイクロイックミラー3、偏向部2、対物レンズ1を通過して、標本(面)に照射される。
ここで、励起ダイクロイックミラー3は、複数の、例えば3つの励起レーザに対して、それら励起レーザを透過させると共に、それら励起レーザの標本への照射に対応する、標本からの蛍光を反射させるように予め設計されている。
図3において、標本(例えば、細胞)には3つの蛍光プローブが塗布されていて、それら蛍光プローブは、その種別に応じて、細胞中の異なる部位に作用し、その細胞への励起レーザの照射によって、その作用した部位が蛍光を発することによって、観察対象となる。各蛍光プローブは、通常は、互いに異なるピーク波長の蛍光を発することになるが、図では、ピーク波長がそれぞれλ1、λ2、λ3で与えられる3つの蛍光プローブに対する波長特性が描かれている。
λ1=510nm
λ2=560nm
λ3=580nm
続く、ステップS102で、取得したピーク波長λ1、λ2、λ3から、最近接ピーク間距離算出部21によって、最も近接したピーク波長の差分が求められ、変数λGapMinに格納される。この場合、λ2とλ3との差が最小となるので、λGapMinは、次のように算出される。
λGapMin=|λ2−λ3|=|560nm−580nm|=20nm
そして、ステップS103で、送り量設定部22によって、変数λGapMinの値が回折ミラーの回転角(波長送り量)として、分光制御部18に設定される。例えば、1度が40nm分の送り量に相当する場合、20nmの波長送り量に対して0.5度に回転角が設定される。
N=(λEnd−λStart)/λGapMin
ステップS204では、上記算出されたλGapMinに基づいて、図2の分光分解能設定部22によって、スリット幅(分光分解能)λResolutionが設定される。このステップにおいて、例えば、λGapMinに一致するように、すなわち、隣接する1回の取得範囲同士が互いに境界を接するように、スリット幅λResolutionが設定される(λResolution=λGapMin)。
まず、ループ処理に先立って、カウンタIを“0”に初期化する。そして、ステップS205において、既に算出してある繰り返し数NがカウンタIより大きいか(N>I)が判定される。
ステップS205で、NがIより大きければ、ステップS206に進み、そこで、分光制御部18によって、回折ミラーを下記位置に送られるように回転させる。
λStart+(I×λGapMin)
続いて、ステップS207で、1回分の分光データの取得処理が行なわれる。すなわち、上記したように、レーザ光源7〜9から射出、集光、合成された励起レーザは、標本(面)上で2次元走査(照射)され、その照射に対応する標本からの蛍光が、再び、対物レンズ1、偏向部2、励起ダイクロイックミラー3を通過して、全反射ミラー12に向かい、そこで、さらに転向されて、分光制御部18によってステップS206で角度(位置)が設定された回折ミラー13に入射する。そして、その回折ミラー13によって、蛍光はスペクトル分解され、波長選択される。この回折ミラー13を介した蛍光から、さらに、分光制御部18によってステップS204においてその幅が設定されたスリット11により受光波長範囲外の蛍光が除外される。スリット11を通過した受光波長範囲の蛍光は、光電変換部14において電気信号に変換される。このようにして、1回分の分光データが取得される。
図7において、ユーザは、取得開始・終了位置指定部を用いて、分光データの取得開始波長λStart、取得終了波長λEndを以下のように設定する。
λStart=500nm
λEnd=600nm
最近接ピーク間距離λGapMinは、上記したように、20nmで与えられるので、この例では、500−520nm、520−540nm、540−560nm、560−580nm、580−600nm、の5回に分けて分光データの取得が行なわれることになる。
図8は、第2実施形態の分光データ取得条件設定部16の構成を示すブロック図である。
図9は、第2実施形態の分光データ取得条件設定部16の変形例を示すブロック図である。
また、本第2実施形態においては、分光特性データ格納部27は、各蛍光プローブのピーク波長と、それぞれのピーク波長に対応する励起レーザ波長とを関連付けて格納する。
λ1=510nm Exλ1=492nm
λ2=560nm Exλ2=542nm
λ3=580nm Exλ3=575nm
以下、第2実施形態におけるレーザ走査顕微鏡の動作について説明する。まず、第1実施形態の図5のフローチャートと同様の処理が行なわれることによって、最近接ピーク間距離算出部21によって変数λGapMinに設定された最も近接するピーク波長間の距離が、送り量設定部22によって波長送り量として分光制御部に設定される。
この追加されたステップS301では、設定されたλGapMinおよび分光特性データ格納部27に格納された励起レーザ波長Exλ1、Exλ1、Exλ1とを取得する。また、ステップS302では、ステップS301で取得されたλGapMin、各励起レーザを参照して、一旦設定された波長送り量を再設定する処理、例えば、所定数に分割する処理、が行なわれる。
図11において、まず、ステップS401で、カウンタの値を“0”に初期化する。続いて、ステップS402で、既に設定されている取得開始波長λStartとλGapMinとから現在の(I番目の)区間の分光データ取得開始波長λSectionStart(=λStart+I×λGapMin)を算出すると共に、その現区間の分光データ取得開始波長λSectionStartが既に設定されている取得終了波長λEndより小さいかが判定される。
一方、ステップS402で、現区間の分光データ取得開始波長λSectionStartが取得終了波長λEndより小さいと判定された場合は、ステップS403に進み、そこで、現区間の分光データ取得終了波長λSectionEnd(=λStart+(I+1)×λGapMin)を算出する。通常そうであるように、現区間の分光データ取得終了波長は、次区間の分光データ取得開始波長に一致する。
図12は、図3の3つの蛍光プローブからの蛍光の波長特性に対応して設定された分光データの取得範囲の一例を示す図(その2)である。
λStart=500nm
λEnd=600nm
最近接ピーク間距離λGapMinは、上記したように、20nmで与えられるので、この例では、当初は、500−520nm、520−540nm、540−560nm、560−580nm、580−600nm、の5回に分けて分光データの取得が行なわれる予定であった。
図13は、第3実施形態の分光データ取得条件設定部16の構成を示すブロック図である。
λ1=510nm Δλ1=±20nm
λ2=560nm Δλ2=±15nm
λ3=580nm Δλ3=±10nm
以下、第3実施形態におけるレーザ走査顕微鏡の動作について図14および図15のフローチャートを参照して説明する。
図14において、まず、ステップS501で、取得範囲設定部34によって、分光特性データ格納部37から最も短波長側(左端)の蛍光からのピーク波長(この場合、λ1)が取得され、変数λMinに設定される。また、同様に、その半値幅(ピーク波長からのずれ量、この場合、Δλ1)が取得され、変数λH1に設定される。
λStart=λMin−λH1
ここで、ステップS502において、ピーク波長に対応する分布曲線の値がそのピーク値から所定の割合(この場合、1/2)だけ減少した端部寄りの波長位置を求めることから、ずれ量λH1を左端ピーク波長λMinから減算している。
図15において、まず、ステップS601で、取得範囲設定部34によって、分光特性データ格納部37から最も長波長側(右端)の蛍光からのピーク波長(この場合、λ3)が取得され、変数λMaxに設定される。また、同様に、その半値幅(ピーク波長からのずれ量、この場合、Δλ1)が取得され、変数λH2に設定される。
λEnd=λMax+λH2
ここで、ステップS602において、ピーク波長に対応する分布曲線の値がそのピーク値から所定の割合(この場合、1/2)だけ減少した端部寄りの波長位置を求めることから、ずれ量λH2を右端ピーク波長λMaxに加算している。
λStart=λMin−λH1=510nm−20nm=490nm
λEnd=λMax+λH2=580nm+10nm=590nm
このように本第3実施形態においては、複数の蛍光プローブが導入された試料(標本)に対して、有効な分光データを取得できる範囲が自動的に設定できるので、レーザ走査顕微鏡を用いて標本の観察を行なう観察者の負担を軽減することが可能となる。
λResolution=λGapMin ・・・ (A1)
本第4実施形態においては、上記式に対して、下記(A2)または(A3)式によって、隣接する区間の境界が互いに所定区間だけ重なるように分光分解能を算出(設定)する。
λResolution=β×λGapMin ・・・ (A2)
また、(A3)式においては、上記(A2)の右辺に対して、蛍光強度Iに関する減少関数f(I)(I1<I2ならば、f(I1)>f(I2))をさらに乗算して分光分解能λResolutionを算出している。
λResolution=β×f(I)×λGapMin ・・・ (A3)
ここで、f(I)は蛍光強度Iに関する減少関数であるので、蛍光強度が弱い蛍光プローブほど大きい値をとることになり、結果として、蛍光強度が弱い蛍光プローブほどλResolutionが大きな値となり(分光分解能が下がり)、明るさをかせぐことができる。
以上の説明では、分光データの1回の取得区間について制約を設けない構成であったが、例えば、1回の取得区間が小さくなり過ぎると、蛍光ピークを検出することが困難になるという問題がある。このような事態を回避するには、図2、図8、図9、図13において、ピークを検出することが可能な目安となる分光分解能の下限を格納する分解能下限値格納部と、設定された又は分割された区間の区間幅が上記下限値以下であるか否かを判定する区間幅判定部と、をさらに備えるようにしてもよい。
なお、第3実施形態の図13のブロック図に対しても、図16に対して行なったのと同様にして、分解能下限値格納部42と、区間幅判定部41とを追加することができる。
図17では、図5と比較し、ステップS103の後にステップS104が設けられ、このステップS104において、ステップS102で設定された変数λGapMinと設定可能最小値を示す分光分解能下限値とが比較される。そして、このステップS104の判定ステップにおいて、設定されたλGapMinが分光分解能下限値より大きいと判定された場合に例えば図6や図10のフローチャートに示される以降の処理を継続し、設定された区間に基づいて、分光データの取得が行なわれる。
図18では、図10と比較し、ステップS302とステップS203との間にステップS303が設けられ、このステップS303において、ステップS302で再設定された変数λGapMinと設定可能最小値を示す分光分解能下限値とが比較される。そして、このステップS303の判定ステップにおいて、再設定されたλGapMinが分光分解能下限値より大きいと判定された場合に以降の処理を継続し、設定された区間に基づいて、分光データの取得が行なわれる。
図19に示すように、上記記憶媒体には、CD−ROM、フレキシブルディスク(MO、DVD、リムーバブルハードディスク等であってもよい)等の媒体駆動装置67に脱着可能な可搬記憶媒体66、ネットワーク回線63経由でプログラムが送信される外部の装置(サーバ等)内の記憶手段(データベース等)62、情報処理装置61の本体64内のメモリ(RAMまたはハードディスク等)65、が含まれる。本実施形態の各処理を行うプログラムは、上記記憶媒体から本体64内のメモリ65にロードされ実行される。
2 偏向部
3 励起ダイクロイックミラー
4 集光装置
5 合成ミラー
6,12 全反射ミラー
7〜9 レーザ光源
10 レーザユニット
11 スリット
13 回折ミラー
14 光電変換部
15 分光部
16 分光データ取得条件設定部
17,27,37 分光特性データ格納部
18 分光制御部
21 最近接ピーク間距離算出部
22 送り量設定部
23 分光分解能設定部
24 取得開始・終了位置指定部
31 区間判定部
32 区間分割部
34 取得範囲設定部
41 区間幅判定部
42 分解能下限値格納部
Claims (26)
- 複数の蛍光プローブが塗布された標本にレーザ光を照射して、その照射に対応する標本からの蛍光を受光することで、該標本を観察するレーザ走査顕微鏡において、
前記複数の蛍光プローブに対応した励起波長のレーザ光を発生するレーザ光源と、
前記発生されたレーザ光を標本面上でスキャンさせる偏向手段と、
前記標本面からの蛍光を任意の波長幅で取得して分光する分光手段と、
前記標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性を格納する分光特性データ格納手段と、
前記分光特性データ格納手段に格納されている前記標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性に基づいて、前記分光手段が分光データを取得する際の条件を設定する分光データ取得条件設定手段と、
前記分光データ取得条件設定手段により設定された分光データ取得条件に基づいて、前記分光手段を制御する分光制御手段と、
分光された蛍光を受光して電気信号に変換する光電変換手段と、を備え、
前記分光手段は、標本からの蛍光をスペクトル分解し、かつ、波長選択する回折ミラーと、受光する蛍光の波長範囲を選択するスリットと、を備え、
前記分光データ取得条件設定手段は、
前記標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性に基づいて、該標本に対して波長走査を行なう際の、前記回折ミラーの回転角に対応する波長送り量、前記スリットの幅に対応する分光分解能を前記分光データ取得条件として設定し、
前記複数の蛍光プローブからの蛍光ピーク波長に基づいて、それら複数のピーク波長のうちの最も近接するピーク波長間の距離を算出する最近接ピーク間距離算出手段と、
前記算出された最近接ピーク間距離に基づいて、前記波長送り量に設定する送り量設定手段と、
前記算出された最近接ピーク間距離に基づいて、前記分光分解能を設定する分光分解能設定手段と、を備え、
前記分光制御手段は、前記分光分解能、前記送り量に基づいて、前記分光手段を制御することを特徴とするレーザ走査顕微鏡。 - 前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを指定することが可能な取得開始・終了位置指定手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のレーザ走査顕微鏡。
- 前記標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性に基づいて、前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを設定する取得範囲設定手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のレーザ走査顕微鏡。
- 前記取得範囲設定手段は、前記標本に塗布された全ての蛍光プローブの蛍光ピーク波長を含むように、分光データの取得範囲を設定することを特徴とする請求項1記載のレーザ走査顕微鏡。
- 前記分光データ取得条件設定手段は、
標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定されたかを判定する区間判定手段、を備え、
前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザ波長の内の1つが含まれるか、または、いずれも含まれないと判定された場合に、前記分光制御手段は、前記設定された区間に基づいて、前記分光手段を制御することを特徴とする請求項1記載のレーザ走査顕微鏡。 - 前記分光データ取得条件設定手段は、
前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定された場合に、前記設定された区間をさらに所定数に分割する区間分割手段と、を備え、
前記区間判定手段は、標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定されたかを、前記区間分割手段によって分割された区間に対しても判定することを特徴とする請求項5記載のレーザ走査顕微鏡。 - ピークを検出することが可能な目安となる分光分解能の下限を格納する分解能下限値格納手段と、
設定された又は分割された区間の区間幅が前記下限値以下であるか否かを判定する区間幅判定手段と、をさらに備え、
設定された又は分割された区間の区間幅が前記下限値より大きい場合に、前記分光制御手段は、前記設定された又は分割された区間に基づいて、前記分光手段を制御することを特徴とする請求項1、または、6記載のレーザ走査顕微鏡。 - 前記分光分解能設定手段は、隣接する区間の境界が互いに接するように前記分光分解能を設定することを特徴とする請求項1記載のレーザ走査顕微鏡。
- 前記分光分解能設定手段は、隣接する区間の境界が互いに所定区間だけ重なるように前記分光分解能を設定することを特徴とする請求項1記載のレーザ走査顕微鏡。
- 前記取得範囲設定手段は、右端または左端のピーク波長に対応する分布曲線の値がそのピーク値から所定の割合だけ減少した端部寄りの波長位置を分光データの取得開始位置、および、取得終了位置に設定することを特徴とする請求項3記載のレーザ走査顕微鏡。
- 複数の蛍光プローブが塗布された標本にレーザ光を照射して、その照射に対応する標本からの蛍光を受光することで、該標本を観察するレーザ走査顕微鏡における分光データの取得条件を設定する処理をコンピュータに実現させるプログラムにおいて、
前記レーザ走査顕微鏡に備えられた分光特性データ格納手段に格納されている、前記複数の蛍光プローブからの蛍光ピーク波長を取得する処理と、
前記分光特性データ格納手段に格納されている前記複数の蛍光プローブからの蛍光ピーク波長に基づいて、それら複数のピーク波長のうちの最も近接するピーク波長間の距離を算出する処理と、
前記算出された最近接ピーク間距離に基づいて、前記標本からの蛍光をスペクトル分解し、かつ、波長選択する回折ミラーの回転角に対応する波長送り量に設定する処理と、
前記算出された最近接ピーク間距離に基づいて、受光する蛍光の波長範囲を選択するスリットの幅に対応する分光分解能を設定する処理と、
前記設定された波長送り量、分光分解能に基づいて、前記分光データを取得する処理と、
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする分光データ取得プログラム。 - 前記分光データを取得する処理は、指定された前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを加味して行なうことを特徴とする請求項11記載の分光データ取得プログラム。
- 前記標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性に基づいて、前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを設定する処理、を備え、
前記分光データを取得する処理は、設定された前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを加味して行なうことを特徴とする請求項11記載の分光データ取得プログラム。 - 標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定されたかを判定する処理、を備え、
前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザ波長の内の1つが含まれるか、または、いずれも含まれないと判定された場合に、その設定された区間に基づいて、前記分光データを取得する処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項11記載の分光データ取得プログラム。 - 前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定された場合に、前記設定された区間をさらに所定数に分割する処理、を備え、
前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定されたかの判定を、前記分割された区間に対しても行なうことを特徴とする請求項14記載の分光データ取得プログラム。 - 隣接する区間の境界が互いに接するように前記分光分解能を設定する処理、を備えることを特徴とする請求項11記載の分光データ取得プログラム。
- 隣接する区間の境界が互いに所定区間だけ重なるように前記分光分解能を設定する処理、を備えることを特徴とする請求項11記載の分光データ取得プログラム。
- 右端または左端のピーク波長に対応する分布曲線の値がそのピーク値から所定の割合だけ減少した端部寄りの波長位置を分光データの取得開始位置、および、取得終了位置に設定する処理、を備えることを特徴とする請求項11記載の分光データ取得プログラム。
- 複数の蛍光プローブが塗布された標本にレーザ光を照射して、その照射に対応する標本からの蛍光を受光することで、該標本を観察するレーザ走査顕微鏡に接続されたコンピュータが行なう分光データの取得条件を設定する方法において、
前記レーザ走査顕微鏡に備えられた分光特性データ格納手段に格納されている、前記複数の蛍光プローブからの蛍光ピーク波長を取得し、
前記分光特性データ格納手段から取得された前記複数の蛍光プローブからの蛍光ピーク波長に基づいて、それら複数のピーク波長のうちの最も近接するピーク波長間の距離を算出し、
前記算出された最近接ピーク間距離に基づいて、前記標本からの蛍光をスペクトル分解し、かつ、波長選択する回折ミラーの回転角に対応する波長送り量に設定し、
前記算出された最近接ピーク間距離に基づいて、受光する蛍光の波長範囲を選択するスリットの幅に対応する分光分解能を設定し、
前記設定された波長送り量、分光分解能に基づいて、前記分光データを取得する、
ことを特徴とする分光データ取得方法。 - 前記分光データを取得するに際して、指定された前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを加味して行なうことを特徴とする請求項19記載の分光データ取得方法。
- さらに、前記標本に塗布された複数の蛍光プローブの既知の分光特性に基づいて、前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを設定し、
前記分光データを取得するに際して、設定された前記分光データの取得開始波長と、取得終了波長とを加味して行なうことを特徴とする請求項19記載の分光データ取得方法。 - 標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定されたかを判定し、
前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザピーク波長の内の1つが含まれるか、または、いずれも含まれないと判定された場合に、その設定された区間に基づいて、前記分光データを取得する、
ことを特徴とする請求項19記載の分光データ取得方法。 - 前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定された場合に、前記設定された区間をさらに所定数に分割し、
前記標本に塗布された各蛍光プローブからの蛍光ピーク波長、及び、前記標本に照射される各励起レーザ波長の内の2つが含まれるように区間が設定されたかの判定を、前記分割された区間に対しても行なう、
ことを特徴とする請求項22記載の分光データ取得方法。 - さらに、隣接する区間の境界が互いに接するように前記分光分解能を設定する、ことを特徴とする請求項19記載の分光データ取得方法。
- さらに、隣接する区間の境界が互いに所定区間だけ重なるように前記分光分解能を設定する、ことを特徴とする請求項19記載の分光データ取得方法。
- さらに、右端または左端のピーク波長に対応する分布曲線の値がそのピーク値から所定の割合だけ減少した端部寄りの波長位置を分光データの取得開始位置、および、取得終了位置に設定する、ことを特徴とする請求項19記載の分光データ取得方法。
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