JPWO2007097170A1 - スペクトル画像処理方法、コンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラム、スペクトルイメージングシステム - Google Patents

スペクトル画像処理方法、コンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラム、スペクトルイメージングシステム Download PDF

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Abstract

本発明は、必要な情報をなるべく損なうことなくノイズを低減することのできるスペクトル画像処理方法を提供する。本発明のスペクトル画像処理方法は、被観察物のスペクトル画像に対し処理を施すスペクトル画像処理方法であって、前記スペクトル画像を構成する各画素のスペクトル(=分光輝度曲線)を輝度レベルが揃うように正規化する手順(S1)と、前記正規化されたスペクトルを前記各画素の空間方向に平滑化する手順(S2)と、前記平滑化によって得られた各画素のスペクトルに、それに対応する画素の輝度レベル又はそれに応じた値を乗ずる逆正規化の手順(S3)とを含む。これによって、画像上の輝度分布の情報を保ったまま、ノイズを低減することができる。

Description

本発明は、顕微鏡などで取得されたスペクトル画像を処理するスペクトル画像処理方法、及びコンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラムに関する。また、本発明は、スペクトルイメージング蛍光レーザ顕微鏡などのスペクトルイメージングシステムに関する。
生細胞の動態観察では、蛍光試薬や蛍光タンパクなどの蛍光物質で標本を標識し、それを蛍光レーザ顕微鏡等の光学顕微鏡で観察することがある。複数の蛍光物質を同時に使用したときには、波長成分毎の画像(スペクトル画像)を検出する必要がある。
しかし、複数の蛍光物質の発光波長が重複している場合、それら物質毎の画像を光学顕微鏡で分離することはできないので、顕微鏡が検出したスペクトル画像をコンピュータへ取り込み、それを物質毎の画像に分離(アンミックス)する解析方法が有効となる(特許文献1等参照)。因みに、このアンミックスでは、試薬メーカ等が公開している各物質の発光スペクトルデータが用いられる。
Timo Zimmermann,JensRietdorf,Rainer Pepperkok,"Spectral imaging and its applications in live cell microsopy",FEBS Letters 546(2003),P87-P92,16 May 2003
しかし、実測データであるスペクトル画像には、顕微鏡の光源の不安定性、顕微鏡の光検出素子の電気ノイズなどが原因で測定ノイズが重畳されており、それはアンミックスの精度に強く影響する。特に、複数の蛍光試薬のスペクトルが似ている、例えば、ピーク波長が互いに近接している場合には、測定ノイズが大きいとアンミックスの精度が悪くなる。
この対策として、空間フィルタ処理を行って隣接する画素間で平滑化する方法、例えば、平均化フィルタ処理やメディアンフィルタ処理が挙げられ、ノイズを低減する方法としては有効である。しかし、このような方法では輝度も平均化されるので、空間分解能を劣化させると共に、単純平均では輝度の高い画素の影響が高くなり、必ずしもノイズ低減は十分ではないという問題がある。
そこで本発明は、必要な情報をなるべく損なうことなくノイズを低減することのできるスペクトル画像処理方法及びコンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、高性能なスペクトルイメージングシステムを提供することを目的とする。
本発明のスペクトル画像処理方法は、被観察物のスペクトル画像に対し処理を施すスペクトル画像処理方法であって、前記スペクトル画像を構成する各画素のスペクトル(=分光輝度曲線)を輝度レベルが揃うように正規化する手順と、前記正規化されたスペクトルを前記各画素の空間方向に平滑化する手順と、前記平滑化によって得られた各画素のスペクトルに、それに対応する画素の輝度レベル又はそれに応じた値を乗ずる逆正規化の手順と、を含むことを特徴とする。
なお、前記正規化は、前記スペクトルの輝度積分値が揃うように行われ、前記逆正規化は、前記スペクトルの輝度積分値が前記正規化前の値に戻るように行われることが望ましい。
また、前記正規化は、前記スペクトルの輝度最大値が揃うように行われ、前記逆正規化は、前記スペクトルの輝度最大値が前記正規化前の値に戻るように行われてもよい。
また、本発明の別のスペクトル画像処理方法は、本発明の何れかのスペクトル画像処理方法を用いて画像処理されたスペクトル画像と、前記被観察物に含まれる複数物質の発光スペクトル情報とに基づき、前記スペクトル画像に対する前記複数物質の各々の寄与を分離して求めるアンミックス手順を含むことを特徴とする。
また、本発明のスペクトル画像処理プログラムは、本発明の何れかのスペクトル画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明のスペクトルイメージングシステムは、被観察物のスペクトル画像を取得するスペクトルイメージング装置と、前記取得されたスペクトル画像を取り込み、本発明の何れかのスペクトル画像処理方法を実行するスペクトル画像処理装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、必要な情報をなるべく損なうことなくノイズを低減することのできるスペクトル画像処理方法及びコンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラムが実現する。また、本発明によれば、高性能なスペクトルイメージングシステムが実現する。
実施形態のシステムの構成図である。 CPU23の動作フローチャートである。 正規化処理を説明する図である。 平滑化処理及び逆正規化処理を説明する図である。 蛍光試薬の発光スペクトルカーブS1,S2,S3の例を示す図である。 正規化の基準を輝度最大値とした場合のスペクトルカーブの変化を示す図である。 逆規化の基準を輝度最大値とした場合のスペクトルカーブの変化を示す図である。
本発明の実施形態を説明する。本実施形態は、スペクトルイメージング蛍光レーザコンフォーカル顕微鏡システムの実施形態である。
先ず、本システムの構成を説明する。
図1は、本システムの構成図である。図1に示すとおり、本システムには、顕微鏡本体10と、それに接続されたコンピュータ20と、それに接続された入力器30及び表示器40とが備えられる。入力器30は、マウスやキーボードなどであり、表示器40は、LCDなどである。
顕微鏡本体10には、レーザ光源11と、ダイクロイックミラー12と、光スキャナ13と、対物レンズ14と、標本15と、観察レンズ16と、ピンホールマスク17と、分光素子18と、多チャンネル光検出器19とが配置される。標本15は、複数種類(例えば3種類)の蛍光試薬で標識されており、多チャンネル光検出器19は、多数(例えば32個)の波長チャンネルを有している。
コンピュータ20には、CPU23と、CPU23の基本的動作プログラムが書き込まれたROM24と、CPU23の動作中の一時的な記憶手段として使用されるRAMと、情報を長期保存するためのハードディスクドライブ26と、入力器30及び表示器40とのインタフェースをとるインタフェース回路27と、多チャンネル光検出器19の波長チャンネルと同数のA/D変換回路211,212,…,2132と、それと同数のフレームメモリ221,222,…,2232とが備えられる。フレームメモリ221,222,…,2232、ハードディスクドライブ26、CPU23、ROM24、RAM25、インタフェース回路27は、バス20Bを介して接続されている。ハードディスクドライブ26には、本システムに必要なCPU23の動作プログラムが予め格納されている。
顕微鏡本体10のレーザ光源11からは、レーザ光(例えば、波長488nm)が発せられる。このレーザ光は、ダイクロイックミラー12を反射し、光スキャナ13及び対物レンズ14を順に介して標本15上の1点に集光する。その集光点では蛍光(例えば、波長510〜550nm)が生じ、その蛍光は、対物レンズ14及び光スキャナ13を順に介してダイクロイックミラー12へ入射すると、そのダイクロイックミラー12を透過し、観察レンズ16を介してピンホールマスク17へと入射する。このピンホールマスク17は、観察レンズ16及び対物レンズ14により標本15と共役関係に結ばれており、標本15で発生した蛍光のうち、必要な光線のみを通過させる働きがある。これによって、顕微鏡本体10の共焦点効果が得られる。ピンホールマスク17を通過した蛍光は、分光素子18へ入射すると、複数の波長成分に分離される。それらの各波長成分は、多チャンネル光検出器19の互いに異なる波長チャンネルへ入射し、独立かつ同時に検出される。
多チャンネル光検出器19の各波長チャンネル(ここでは32個の波長チャンネル)は、例えば、510nm〜550nmの波長範囲の5nmずつ異なる32種類の波長成分を検出する。それら32個の波長チャンネルから出力される各信号は、コンピュータ20へ並列に取り込まれ、A/D変換回路211,212,…,2132を介してフレームメモリ221,222,…,2232へ個別に入力される。
この多チャンネル光検出器19と光スキャナ13とは同期駆動され、これによって、標本15上を集光点で二次元的に走査している期間に、多チャンネル光検出器19から繰り返し信号が出力される。このとき、フレームメモリ221,222,…,2232には、標本15の各波長チャンネルの画像が徐々に蓄積されることになる。フレームメモリ221,222,…,2232に蓄積された各波長チャンネルの画像(チャンネル画像D1,D2,…,D32)は、適当なタイミングでCPU23によって読み出され、1つのスペクトル画像Fに纏められてから、ハードディスクドライブ26へ格納される。
なお、コンピュータ20のハードディスクドライブ26には、このスペクトル画像Fの他に、標本15に使用された蛍光試薬の発光スペクトルデータが予め格納されている。この発光スペクトルデータは、蛍光試薬のメーカ等が公開しているものであって、例えばインターネットや記憶媒体などを介してコンピュータ20へ取り込まれる。
次に、スペクトル画像Fの取得後のCPU23の動作を説明する。
図2は、CPU23の動作フローチャートである。図2に示すとおり、CPU23は、正規化処理(ステップS1),平滑化処理(ステップS2),逆正規化処理(ステップS3)からなるノイズ除去処理を実行した後に、アンミックス処理(ステップS4)、表示処理(ステップS5)を実行する。以下、これらのステップを順に説明する。
正規化処理(ステップS1):
本ステップでは、先ず、CPU23は、図3(A)に示すとおり、スペクトル画像Fから各画素のスペクトルカーブを参照する。図3(A)には、或る4画素(第1画素、第2画素、第3画素、第4画素)のスペクトルカーブのみを示した。スペクトルカーブの横軸は波長チャンネルであり、縦軸は輝度値である。
各画素のスペクトルカーブの輝度レベルは、図3(A)に示すとおり様々である。第1画素のスペクトルカーブの輝度積分値A1は、第1画素のトータル輝度を示しており、第2画素のスペクトルカーブの輝度積分値A2は、第2画素のトータル輝度を示しており、第3画素のスペクトルカーブの輝度積分値A3は、第3画素のトータル輝度を示しており、第4画素のスペクトルカーブの輝度積分値A4は、第4画素のトータル輝度を示している。
また、図3(A)に示すとおり、各画素の間では、スペクトルカーブの形状も様々である。近接した画素の間では、スペクトルカーブの大まかな形状が似る可能性は高いが、ランダムな測定ノイズが重畳されるので、スペクトルカーブの微細な形状は、たとえ画素が近接していても互いに異なるものとなる。
次に、CPU23は、図3(B)に示すとおり、各画素のスペクトルカーブを、その輝度積分値Aが1となるように正規化する。各スペクトルカーブの正規化では、スペクトルカーブの各波長チャンネルの輝度値に対し、正規化係数=(1/現在の輝度積分値)を乗算すればよい。
ここで、図3の右側に示すように、正規化後のスペクトルカーブが成すスペクトル画像F’を参照すると、そのスペクトル画像F’では、各画素のトータル輝度が何れも1となる。つまり、このスペクトル画像F’からは、各画素のスペクトルカーブの輝度情報は排除され、各画素のスペクトルカーブの形状情報のみが維持されることになる。以下、このスペクトル画像F’の各波長成分(チャンネル画像)を、D1’,D2’,…,D32’とおく。
平滑化処理(ステップS2):
本ステップでは、CPU23は、図4(A)に示すとおり、上述したチャンネル画像D1’,D2’,…,D32’の各々に対し平均フィルタ処理を施す。これにより、チャンネル画像D1’,D2’,…,D32’の各々は、空間方向に平滑化される。
チャンネル画像D’に対する平均フィルタ処理では、例えば、縦3画素・横3画素の開口を有したマスク(演算上のマスクである。)が使用される。このマスクがチャンネル画像Dに当てはめられ、マスクの開口中心に位置する着目画素の輝度値が、開口内の全画素の輝度平均値に置換される。この処理が、チャネル画像D’上のマスク位置をずらしながら繰り返し行われることによって、画像全域の処理が完了する。
ここで、図4の左下に示すように、平滑化後の各チャンネル画像をD1”,D2”,…,D32”とおき、それらチャンネル画像D1”,D2”,…,D32”が成すスペクトル画像F”を参照すると、そのスペクトル画像F”では、図4(B)に示すとおり、各画素のスペクトルカーブの形状が滑らかになっている。平滑化により、各画素のスペクトルカーブの形状が、隣接画素のスペクトルカーブの形状に影響されたからである。このことは、各画素のスペクトルカーブの形状情報から、ノイズが除去されたことを示す。
逆正規化処理(ステップS3):
本ステップでは、CPU23は、図4(C)に示すとおり、スペクトル画像F”を構成する各画素のスペクトルカーブを、その輝度積分値が正規化前の輝度積分値(図3(A)参照)に戻るように逆正規化する。第1画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A1に戻るよう逆正規化し、第2画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A2に戻るよう逆正規化し、第3画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A3に戻るよう逆正規化し、第4画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A4に戻るよう逆正規化する。各スペクトルカーブの逆正規化では、スペクトルカーブの各波長チャンネルの輝度値に対し、逆正規化係数=(正規化前の輝度積分値/現在の輝度積分値)を乗算すればよい。
以上の逆正規化後のスペクトルカーブが成すスペクトル画像は、図4右下に示すように、スペクトル画像Fとして改めてハードディスクドライブ26へ格納される。
このスペクトル画像Fでは、逆正規化により、各画素のスペクトルカーブの輝度情報が回復している。しかも、各画素のスペクトルカーブの形状情報からは、前述したとおりノイズが除去されている。したがって、このスペクトル画像Fは、標本15の状態を正確に表すことになる。
アンミックス処理(ステップS4):
本ステップでは、先ず、CPU23は、ハードディスクドライブ26からスペクトル画像Fと、蛍光試薬の発光スペクトルデータとを読み出す。
発光スペクトルデータは、図5(A),(B),(C)に示すとおり、3種類の蛍光試薬(第1試薬、第2試薬、第3試薬)の発光スペクトルカーブS1,S2,S3を表す。これらの発光スペクトルカーブS1,S2,S3は、式(1)のような一次元行列で表現される。
Figure 2007097170
但し、式(1)中の要素sijは、第j試薬のi番目の波長の輝度値である。この行列の波長方向の要素数は、スペクトル画像Fの波長方向のデータ量(=多チャンネル光検出器19の波長チャンネル数)に合わせて32とした。
CPU23は、この発光スペクトルカーブS1,S2,S3に基づきスペクトル画像Fのアンミックス処理を行うが、そのアンミックスはスペクトル画像Fの画素毎に行われる。
スペクトル画像Fに含まれる或る画素のスペクトルカーブfは、式(2)のような一次元行列で表現される。要素fiは、この画素のi番目の波長チャネルの輝度値である。
Figure 2007097170
したがって、この画素に対する第1試薬の寄与率をp1とおき、第2試薬の寄与率をp2とおき、第3試薬の寄与率をp3とおくと、この画素のスペクトルカーブfは、式(3)で表される。
Figure 2007097170
さらに、3種類の蛍光試薬の各々の発光スペクトルカーブを、式(4)に示すとおり1つの行列Sで纏めて表し、3種類の蛍光試薬の各々の寄与率を、式(5)に示すとおり1つの行列Pで纏めて表すと、式(3)は式(6)のとおり変形される。
Figure 2007097170
Figure 2007097170
Figure 2007097170
よって、CPU23は、式(6)に対し、この画素のスペクトルカーブfの情報と、発光スペクトルカーブSの情報とを当てはめ、それを寄与率Pについて解くことで、この画素に関するアンミックスを行うことができる。
但し、本システムでは、上述したとおり、波長チャンネルの数(ここでは32)が蛍光試薬の種類数(ここでは3)よりも多く設定されたので、CPU23は、最小二乗法を適用する。
最小二乗法は、式(6)において誤差εを考慮した式(7)を用意し、その誤差εの二乗値が最小となるような寄与率Pを求めるものである。
Figure 2007097170
この最小二乗法による寄与率Pの算出式を示すと、式(8)の通りである。
Figure 2007097170
但し、STは、Sの転置行列である。
したがって、CPU23は、この式(8)に対し、この画素のスペクトルカーブfの情報と、発光スペクトルカーブSの情報とを当てはめることにより、この画素に関するアンミックスを行う。そして、CPU23は、このアンミックスを、スペクトル画像Fの全画素についてそれぞれ行い、本ステップを終了する。
以上、本ステップのアンミックス処理は、周知の最小二乗法によるものであるが、上述したとおり、スペクトル画像Fが標本15の状態を正確に表しているので、このアンミックス処理の精度は従来のそれよりも高い。
表示処理(ステップS5):
本ステップでは、CPU23は、アンミックス処理で求まった寄与率の情報(各画素に対する各蛍光試薬の寄与率)を表示器40へ表示する。寄与率の情報は、数値データとして表示してもよいが、ユーザへ直感的に知らせるため、CPU23は、寄与率に応じて色づけされたアンミックス画像を作成し、それを表示することが望ましい。
以上、本システムのコンピュータ20は、アンミックス処理に先立ち、スペクトル画像からノイズを除去するが、このノイズ除去処理は、上述したとおり、各画素のスペクトルカーブの輝度情報を何ら損なうことがないので、標本15の状態を正確に表すスペクトル画像Fを得ることができる。したがって、コンピュータ20によるアンミックス処理の精度、すなわち本システムの性能は、確実に向上する。
なお、本システムのノイズ除去処理(ステップS1〜S3)では、スペクトルカーブの正規化及び逆正規化の基準を、スペクトルカーブの輝度積分値としたが、輝度積分値の代わりに輝度最大値や輝度中間値などとしてもよい。
図6、図7には、正規化及び逆正規化の基準を輝度最大値とした場合のスペクトルカーブの変化を示した。図6,図7を参照すると、各画素のスペクトルカーブのピークは、正規化前にはI1,I2,I3,I4であったのに対し、正規化後には全て1となり、逆正規化後には、正規化前の値I1,I2,I3,I4に戻っていることがわかる。
また、本システムの平滑化処理(ステップS2)では、平均フィルタ処理を適用したが、平均フィルタ処理の代わりに、重み付き平均フィルタ処理、メディアンフィルタ処理などの他の空間フィルタ処理を適用してもよい。因みに、メディアンフィルタ処理は、開口内の全画素の輝度平均値を算出する代わりに、その輝度中間値を見出すものである。このようなフィルタ処理の種類は、顕微鏡本体10で発生する測定ノイズの種類に応じて適切に選定されることが望ましい。因みに、平均フィルタ処理は、チャンネル画像上で均一的にノイズが発生している場合に有効であり、メディアンフィルタ処理は、チャンネル画像上で突発的にノイズが発生している(ごま塩ノイズ)場合に有効である。
また、本システムの平滑化処理(ステップS2)では、マスクのサイズ(フィルタのサイズ)が3画素×3画素=9画素であったが、他のサイズに代えてもよい。このサイズは、顕微鏡本体10で発生する測定ノイズの種類に応じて適切に選定されることが望ましい。
また、本システムのノイズ除去処理(ステップS1〜S3)では、平滑化処理の開始タイミングが、全画素のスペクトルカーブの正規化後であったが、平滑化処理を行いつつ、必要となった画素のスペクトルカーブを、その都度正規化することとしてもよい。
また、本システムでは、CPU23の動作プログラムがハードディスクドライブ26に予め格納されていたが、そのプログラムの一部又は全部は、インターネットや記憶媒体などを介して外部からコンピュータ20へインストールされたものであってもよい。
また、本システムでは、各処理がコンピュータ20によって実行されたが、コンピュータ20の一部又は全部の動作は、顕微鏡本体10に専用の装置(制御・画像処理装置)によって実行されてもよい。
また、本システムの顕微鏡本体10は、入射光の各波長成分を検出するために多チャンネル光検出器19を使用しているが、多チャンネル光検出器19の代わりに、1チャンネル光検出器と可動マスクとの組み合わせ、複数の1チャンネル光検出器と複数のフィルタとの組み合わせなどを使用してもよい。但し、多チャンネル光検出器19を使用すると、省スペースが可能である点で有利である。
また、本システムの顕微鏡本体10は、標本15にて生じた蛍光を検出する蛍光顕微鏡であるが、標本15を照明する光の透過光又は反射光を検出する顕微鏡であっても構わない。その場合、ダイクロイックミラー12の代わりにビームスプリッタが使用される。
また、本システムの顕微鏡本体10は、標本15からの光を共焦点検出するコンフォーカル顕微鏡であるが、その共焦点検出の機能を省略しても構わない。その場合、ピンホールマスク17は不要となる。
また、本システムの顕微鏡本体10は、標本15上を光走査する走査型顕微鏡であるが、非走査型顕微鏡であっても構わない。その場合、光スキャナ13は不要となる。
すなわち、本発明は、スペクトルイメージングを行う各種の装置に適用することが可能である。
本発明は、顕微鏡などで取得されたスペクトル画像を処理するスペクトル画像処理方法、及びコンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラムに関する。また、本発明は、スペクトルイメージング蛍光レーザ顕微鏡などのスペクトルイメージングシステムに関する。
生細胞の動態観察では、蛍光試薬や蛍光タンパクなどの蛍光物質で標本を標識し、それを蛍光レーザ顕微鏡等の光学顕微鏡で観察することがある。複数の蛍光物質を同時に使用したときには、波長成分毎の画像(スペクトル画像)を検出する必要がある。
しかし、複数の蛍光物質の発光波長が重複している場合、それら物質毎の画像を光学顕微鏡で分離することはできないので、顕微鏡が検出したスペクトル画像をコンピュータへ取り込み、それを物質毎の画像に分離(アンミックス)する解析方法が有効となる(特許文献1等参照)。因みに、このアンミックスでは、試薬メーカ等が公開している各物質の発光スペクトルデータが用いられる。
Timo Zimmermann,JensRietdorf,Rainer Pepperkok,"Spectral imaging and its applications in live cell microscopy",FEBS Letters 546(2003),P87-P92,16 May 2003
しかし、実測データであるスペクトル画像には、顕微鏡の光源の不安定性、顕微鏡の光検出素子の電気ノイズなどが原因で測定ノイズが重畳されており、それはアンミックスの精度に強く影響する。特に、複数の蛍光試薬のスペクトルが似ている、例えば、ピーク波長が互いに近接している場合には、測定ノイズが大きいとアンミックスの精度が悪くなる。
この対策として、空間フィルタ処理を行って隣接する画素間で平滑化する方法、例えば、平均化フィルタ処理やメディアンフィルタ処理が挙げられ、ノイズを低減する方法としては有効である。しかし、このような方法では輝度も平均化されるので、空間分解能を劣化させると共に、単純平均では輝度の高い画素の影響が高くなり、必ずしもノイズ低減は十分ではないという問題がある。
そこで本発明は、必要な情報をなるべく損なうことなくノイズを低減することのできるスペクトル画像処理方法及びコンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、高性能なスペクトルイメージングシステムを提供することを目的とする。
本発明のスペクトル画像処理方法は、被観察物のスペクトル画像に対し処理を施すスペクトル画像処理方法であって、前記スペクトル画像を構成する各画素のスペクトル(=分光輝度曲線)を輝度レベルが揃うように正規化する手順と、前記正規化されたスペクトルを前記各画素の空間方向に平滑化する手順と、前記平滑化によって得られた各画素のスペクトルに、それに対応する画素の輝度レベル又はそれに応じた値を乗ずる逆正規化の手順と、を含むことを特徴とする。
なお、前記正規化は、前記スペクトルの輝度積分値が揃うように行われ、前記逆正規化は、前記スペクトルの輝度積分値が前記正規化前の値に戻るように行われることが望ましい。
また、前記正規化は、前記スペクトルの輝度最大値が揃うように行われ、前記逆正規化は、前記スペクトルの輝度最大値が前記正規化前の値に戻るように行われてもよい。
また、本発明の別のスペクトル画像処理方法は、本発明の何れかのスペクトル画像処理方法を用いて画像処理されたスペクトル画像と、前記被観察物に含まれる複数物質の発光スペクトル情報とに基づき、前記スペクトル画像に対する前記複数物質の各々の寄与を分離して求めるアンミックス手順を含むことを特徴とする。
また、本発明のスペクトル画像処理プログラムは、本発明の何れかのスペクトル画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、本発明のスペクトルイメージングシステムは、被観察物のスペクトル画像を取得するスペクトルイメージング装置と、前記取得されたスペクトル画像を取り込み、本発明の何れかのスペクトル画像処理方法を実行するスペクトル画像処理装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、必要な情報をなるべく損なうことなくノイズを低減することのできるスペクトル画像処理方法及びコンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラムが実現する。また、本発明によれば、高性能なスペクトルイメージングシステムが実現する。
本発明の実施形態を説明する。本実施形態は、スペクトルイメージング蛍光レーザコンフォーカル顕微鏡システムの実施形態である。
先ず、本システムの構成を説明する。
図1は、本システムの構成図である。図1に示すとおり、本システムには、顕微鏡本体10と、それに接続されたコンピュータ20と、それに接続された入力器30及び表示器40とが備えられる。入力器30は、マウスやキーボードなどであり、表示器40は、LCDなどである。
顕微鏡本体10には、レーザ光源11と、ダイクロイックミラー12と、光スキャナ13と、対物レンズ14と、標本15と、観察レンズ16と、ピンホールマスク17と、分光素子18と、多チャンネル光検出器19とが配置される。標本15は、複数種類(例えば3種類)の蛍光試薬で標識されており、多チャンネル光検出器19は、多数(例えば32個)の波長チャンネルを有している。
コンピュータ20には、CPU23と、CPU23の基本的動作プログラムが書き込まれたROM24と、CPU23の動作中の一時的な記憶手段として使用されるRAM25と、情報を長期保存するためのハードディスクドライブ26と、入力器30及び表示器40とのインタフェースをとるインタフェース回路27と、多チャンネル光検出器19の波長チャンネルと同数のA/D変換回路211,212,…,2132と、それと同数のフレームメモリ221,222,…,2232とが備えられる。フレームメモリ221,222,…,2232、ハードディスクドライブ26、CPU23、ROM24、RAM25、インタフェース回路27は、バス20Bを介して接続されている。ハードディスクドライブ26には、本システムに必要なCPU23の動作プログラムが予め格納されている。
顕微鏡本体10のレーザ光源11からは、レーザ光(例えば、波長488nm)が発せられる。このレーザ光は、ダイクロイックミラー12を反射し、光スキャナ13及び対物レンズ14を順に介して標本15上の1点に集光する。その集光点では蛍光(例えば、波長510〜550nm)が生じ、その蛍光は、対物レンズ14及び光スキャナ13を順に介してダイクロイックミラー12へ入射すると、そのダイクロイックミラー12を透過し、観察レンズ16を介してピンホールマスク17へと入射する。このピンホールマスク17は、観察レンズ16及び対物レンズ14により標本15と共役関係に結ばれており、標本15で発生した蛍光のうち、必要な光線のみを通過させる働きがある。これによって、顕微鏡本体10の共焦点効果が得られる。ピンホールマスク17を通過した蛍光は、分光素子18へ入射すると、複数の波長成分に分離される。それらの各波長成分は、多チャンネル光検出器19の互いに異なる波長チャンネルへ入射し、独立かつ同時に検出される。
多チャンネル光検出器19の各波長チャンネル(ここでは32個の波長チャンネル)は、例えば、510nm〜550nmの波長範囲の5nmずつ異なる32種類の波長成分を検出する。それら32個の波長チャンネルから出力される各信号は、コンピュータ20へ並列に取り込まれ、A/D変換回路211,212,…,2132を介してフレームメモリ221,222,…,2232へ個別に入力される。
この多チャンネル光検出器19と光スキャナ13とは同期駆動され、これによって、標本15上を集光点で二次元的に走査している期間に、多チャンネル光検出器19から繰り返し信号が出力される。このとき、フレームメモリ221,222,…,2232には、標本15の各波長チャンネルの画像が徐々に蓄積されることになる。フレームメモリ221,222,…,2232に蓄積された各波長チャンネルの画像(チャンネル画像D1,D2,…,D32)は、適当なタイミングでCPU23によって読み出され、1つのスペクトル画像Fに纏められてから、ハードディスクドライブ26へ格納される。
なお、コンピュータ20のハードディスクドライブ26には、このスペクトル画像Fの他に、標本15に使用された蛍光試薬の発光スペクトルデータが予め格納されている。この発光スペクトルデータは、蛍光試薬のメーカ等が公開しているものであって、例えばインターネットや記憶媒体などを介してコンピュータ20へ取り込まれる。
次に、スペクトル画像Fの取得後のCPU23の動作を説明する。
図2は、CPU23の動作フローチャートである。図2に示すとおり、CPU23は、正規化処理(ステップS1),平滑化処理(ステップS2),逆正規化処理(ステップS3)からなるノイズ除去処理を実行した後に、アンミックス処理(ステップS4)、表示処理(ステップS5)を実行する。以下、これらのステップを順に説明する。
正規化処理(ステップS1):
本ステップでは、先ず、CPU23は、図3(A)に示すとおり、スペクトル画像Fから各画素のスペクトルカーブを参照する。図3(A)には、或る4画素(第1画素、第2画素、第3画素、第4画素)のスペクトルカーブのみを示した。スペクトルカーブの横軸は波長チャンネルであり、縦軸は輝度値である。
各画素のスペクトルカーブの輝度レベルは、図3(A)に示すとおり様々である。第1画素のスペクトルカーブの輝度積分値A1は、第1画素のトータル輝度を示しており、第2画素のスペクトルカーブの輝度積分値A2は、第2画素のトータル輝度を示しており、第3画素のスペクトルカーブの輝度積分値A3は、第3画素のトータル輝度を示しており、第4画素のスペクトルカーブの輝度積分値A4は、第4画素のトータル輝度を示している。
また、図3(A)に示すとおり、各画素の間では、スペクトルカーブの形状も様々である。近接した画素の間では、スペクトルカーブの大まかな形状が似る可能性は高いが、ランダムな測定ノイズが重畳されるので、スペクトルカーブの微細な形状は、たとえ画素が近接していても互いに異なるものとなる。
次に、CPU23は、図3(B)に示すとおり、各画素のスペクトルカーブを、その輝度積分値Aが1となるように正規化する。各スペクトルカーブの正規化では、スペクトルカーブの各波長チャンネルの輝度値に対し、正規化係数=(1/現在の輝度積分値)を乗算すればよい。
ここで、図3の右側に示すように、正規化後のスペクトルカーブが成すスペクトル画像F’を参照すると、そのスペクトル画像F’では、各画素のトータル輝度が何れも1となる。つまり、このスペクトル画像F’からは、各画素のスペクトルカーブの輝度情報は排除され、各画素のスペクトルカーブの形状情報のみが維持されることになる。以下、このスペクトル画像F’の各波長成分(チャンネル画像)を、D1’,D2’,…,D32’とおく。
平滑化処理(ステップS2):
本ステップでは、CPU23は、図4(A)に示すとおり、上述したチャンネル画像D1’,D2’,…,D32’の各々に対し平均フィルタ処理を施す。これにより、チャンネル画像D1’,D2’,…,D32’の各々は、空間方向に平滑化される。
チャンネル画像D’に対する平均フィルタ処理では、例えば、縦3画素・横3画素の開口を有したマスク(演算上のマスクである。)が使用される。このマスクがチャンネル画像Dに当てはめられ、マスクの開口中心に位置する着目画素の輝度値が、開口内の全画素の輝度平均値に置換される。この処理が、チャネル画像D’上のマスク位置をずらしながら繰り返し行われることによって、画像全域の処理が完了する。
ここで、図4の左下に示すように、平滑化後の各チャンネル画像をD1”,D2”,…,D32”とおき、それらチャンネル画像D1”,D2”,…,D32”が成すスペクトル画像F”を参照すると、そのスペクトル画像F”では、図4(B)に示すとおり、各画素のスペクトルカーブの形状が滑らかになっている。平滑化により、各画素のスペクトルカーブの形状が、隣接画素のスペクトルカーブの形状に影響されたからである。このことは、各画素のスペクトルカーブの形状情報から、ノイズが除去されたことを示す。
逆正規化処理(ステップS3):
本ステップでは、CPU23は、図4(C)に示すとおり、スペクトル画像F”を構成する各画素のスペクトルカーブを、その輝度積分値が正規化前の輝度積分値(図3(A)参照)に戻るように逆正規化する。第1画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A1に戻るよう逆正規化し、第2画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A2に戻るよう逆正規化し、第3画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A3に戻るよう逆正規化し、第4画素のスペクトルカーブに関しては、その輝度積分値が正規化前の値A4に戻るよう逆正規化する。各スペクトルカーブの逆正規化では、スペクトルカーブの各波長チャンネルの輝度値に対し、逆正規化係数=(正規化前の輝度積分値/現在の輝度積分値)を乗算すればよい。
以上の逆正規化後のスペクトルカーブが成すスペクトル画像は、図4右下に示すように、スペクトル画像Fとして改めてハードディスクドライブ26へ格納される。
このスペクトル画像Fでは、逆正規化により、各画素のスペクトルカーブの輝度情報が回復している。しかも、各画素のスペクトルカーブの形状情報からは、前述したとおりノイズが除去されている。したがって、このスペクトル画像Fは、標本15の状態を正確に表すことになる。
アンミックス処理(ステップS4):
本ステップでは、先ず、CPU23は、ハードディスクドライブ26からスペクトル画像Fと、蛍光試薬の発光スペクトルデータとを読み出す。
発光スペクトルデータは、図5(A),(B),(C)に示すとおり、3種類の蛍光試薬(第1試薬、第2試薬、第3試薬)の発光スペクトルカーブS1,S2,S3を表す。これらの発光スペクトルカーブS1,S2,S3は、式(1)のような一次元行列で表現される。
Figure 2007097170
但し、式(1)中の要素sijは、第j試薬のi番目の波長の輝度値である。この行列の波長方向の要素数は、スペクトル画像Fの波長方向のデータ量(=多チャンネル光検出器19の波長チャンネル数)に合わせて32とした。
CPU23は、この発光スペクトルカーブS1,S2,S3に基づきスペクトル画像Fのアンミックス処理を行うが、そのアンミックスはスペクトル画像Fの画素毎に行われる。
スペクトル画像Fに含まれる或る画素のスペクトルカーブfは、式(2)のような一次元行列で表現される。要素fiは、この画素のi番目の波長チャネルの輝度値である。
Figure 2007097170
したがって、この画素に対する第1試薬の寄与率をp1とおき、第2試薬の寄与率をp2とおき、第3試薬の寄与率をp3とおくと、この画素のスペクトルカーブfは、式(3)で表される。
Figure 2007097170
さらに、3種類の蛍光試薬の各々の発光スペクトルカーブを、式(4)に示すとおり1つの行列Sで纏めて表し、3種類の蛍光試薬の各々の寄与率を、式(5)に示すとおり1つの行列Pで纏めて表すと、式(3)は式(6)のとおり変形される。
Figure 2007097170
Figure 2007097170
Figure 2007097170
よって、CPU23は、式(6)に対し、この画素のスペクトルカーブfの情報と、発光スペクトルカーブSの情報とを当てはめ、それを寄与率Pについて解くことで、この画素に関するアンミックスを行うことができる。
但し、本システムでは、上述したとおり、波長チャンネルの数(ここでは32)が蛍光試薬の種類数(ここでは3)よりも多く設定されたので、CPU23は、最小二乗法を適用する。
最小二乗法は、式(6)において誤差εを考慮した式(7)を用意し、その誤差εの二乗値が最小となるような寄与率Pを求めるものである。
Figure 2007097170
この最小二乗法による寄与率Pの算出式を示すと、式(8)の通りである。
Figure 2007097170
但し、STは、Sの転置行列である。
したがって、CPU23は、この式(8)に対し、この画素のスペクトルカーブfの情報と、発光スペクトルカーブSの情報とを当てはめることにより、この画素に関するアンミックスを行う。そして、CPU23は、このアンミックスを、スペクトル画像Fの全画素についてそれぞれ行い、本ステップを終了する。
以上、本ステップのアンミックス処理は、周知の最小二乗法によるものであるが、上述したとおり、スペクトル画像Fが標本15の状態を正確に表しているので、このアンミックス処理の精度は従来のそれよりも高い。
表示処理(ステップS5):
本ステップでは、CPU23は、アンミックス処理で求まった寄与率の情報(各画素に対する各蛍光試薬の寄与率)を表示器40へ表示する。寄与率の情報は、数値データとして表示してもよいが、ユーザへ直感的に知らせるため、CPU23は、寄与率に応じて色づけされたアンミックス画像を作成し、それを表示することが望ましい。
以上、本システムのコンピュータ20は、アンミックス処理に先立ち、スペクトル画像からノイズを除去するが、このノイズ除去処理は、上述したとおり、各画素のスペクトルカーブの輝度情報を何ら損なうことがないので、標本15の状態を正確に表すスペクトル画像Fを得ることができる。したがって、コンピュータ20によるアンミックス処理の精度、すなわち本システムの性能は、確実に向上する。
なお、本システムのノイズ除去処理(ステップS1〜S3)では、スペクトルカーブの正規化及び逆正規化の基準を、スペクトルカーブの輝度積分値としたが、輝度積分値の代わりに輝度最大値や輝度中間値などとしてもよい。
図6、図7には、正規化及び逆正規化の基準を輝度最大値とした場合のスペクトルカーブの変化を示した。図6,図7を参照すると、各画素のスペクトルカーブのピークは、正規化前にはI1,I2,I3,I4であったのに対し、正規化後には全て1となり、逆正規化後には、正規化前の値I1,I2,I3,I4に戻っていることがわかる。
また、本システムの平滑化処理(ステップS2)では、平均フィルタ処理を適用したが、平均フィルタ処理の代わりに、重み付き平均フィルタ処理、メディアンフィルタ処理などの他の空間フィルタ処理を適用してもよい。因みに、メディアンフィルタ処理は、開口内の全画素の輝度平均値を算出する代わりに、その輝度中間値を見出すものである。このようなフィルタ処理の種類は、顕微鏡本体10で発生する測定ノイズの種類に応じて適切に選定されることが望ましい。因みに、平均フィルタ処理は、チャンネル画像上で均一的にノイズが発生している場合に有効であり、メディアンフィルタ処理は、チャンネル画像上で突発的にノイズが発生している(ごま塩ノイズ)場合に有効である。
また、本システムの平滑化処理(ステップS2)では、マスクのサイズ(フィルタのサイズ)が3画素×3画素=9画素であったが、他のサイズに代えてもよい。このサイズは、顕微鏡本体10で発生する測定ノイズの種類に応じて適切に選定されることが望ましい。
また、本システムのノイズ除去処理(ステップS1〜S3)では、平滑化処理の開始タイミングが、全画素のスペクトルカーブの正規化後であったが、平滑化処理を行いつつ、必要となった画素のスペクトルカーブを、その都度正規化することとしてもよい。
また、本システムでは、CPU23の動作プログラムがハードディスクドライブ26に予め格納されていたが、そのプログラムの一部又は全部は、インターネットや記憶媒体などを介して外部からコンピュータ20へインストールされたものであってもよい。
また、本システムでは、各処理がコンピュータ20によって実行されたが、コンピュータ20の一部又は全部の動作は、顕微鏡本体10に専用の装置(制御・画像処理装置)によって実行されてもよい。
また、本システムの顕微鏡本体10は、入射光の各波長成分を検出するために多チャンネル光検出器19を使用しているが、多チャンネル光検出器19の代わりに、1チャンネル光検出器と可動マスクとの組み合わせ、複数の1チャンネル光検出器と複数のフィルタとの組み合わせなどを使用してもよい。但し、多チャンネル光検出器19を使用すると、省スペースが可能である点で有利である。
また、本システムの顕微鏡本体10は、標本15にて生じた蛍光を検出する蛍光顕微鏡であるが、標本15を照明する光の透過光又は反射光を検出する顕微鏡であっても構わない。その場合、ダイクロイックミラー12の代わりにビームスプリッタが使用される。
また、本システムの顕微鏡本体10は、標本15からの光を共焦点検出するコンフォーカル顕微鏡であるが、その共焦点検出の機能を省略しても構わない。その場合、ピンホールマスク17は不要となる。
また、本システムの顕微鏡本体10は、標本15上を光走査する走査型顕微鏡であるが、非走査型顕微鏡であっても構わない。その場合、光スキャナ13は不要となる。
すなわち、本発明は、スペクトルイメージングを行う各種の装置に適用することが可能である。
実施形態のシステムの構成図である。 CPU23の動作フローチャートである。 正規化処理を説明する図である。 平滑化処理及び逆正規化処理を説明する図である。 蛍光試薬の発光スペクトルカーブS1,S2,S3の例を示す図である。 正規化の基準を輝度最大値とした場合のスペクトルカーブの変化を示す図である。 逆規化の基準を輝度最大値とした場合のスペクトルカーブの変化を示す図である。

Claims (6)

  1. 被観察物のスペクトル画像に対し処理を施すスペクトル画像処理方法であって、
    前記スペクトル画像を構成する各画素のスペクトル(=分光輝度曲線)を輝度レベルが揃うように正規化する手順と、
    前記正規化されたスペクトルを前記各画素の空間方向に平滑化する手順と、
    前記平滑化によって得られた各画素のスペクトルに、それに対応する画素の輝度レベル又はそれに応じた値を乗ずる逆正規化の手順と、
    を含むことを特徴とするスペクトル画像処理方法。
  2. 請求項1に記載のスペクトル画像処理方法において、
    前記正規化は、
    前記スペクトルの輝度積分値が揃うように行われ、
    前記逆正規化は、
    前記スペクトルの輝度積分値が前記正規化前の値に戻るように行われる
    ことを特徴とするスペクトル画像処理方法。
  3. 請求項1に記載のスペクトル画像処理方法において、
    前記正規化は、
    前記スペクトルの輝度最大値が揃うように行われ、
    前記逆正規化は、
    前記スペクトルの輝度最大値が前記正規化前の値に戻るように行われる
    ことを特徴とするスペクトル画像処理方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のスペクトル画像処理方法を用いて画像処理されたスペクトル画像と、前記被観察物に含まれる複数物質の発光スペクトル情報とに基づき、前記スペクトル画像に対する前記複数物質の各々の寄与を分離して求めるアンミックス手順を含む
    ことを特徴とするスペクトル画像処理方法。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のスペクトル画像処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータ実行可能なスペクトル画像処理プログラム。
  6. 被観察物のスペクトル画像を取得するスペクトルイメージング装置と、
    前記取得されたスペクトル画像を取り込み、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のスペクトル画像処理方法を実行するスペクトル画像処理装置と
    を備えたことを特徴とするスペクトルイメージングシステム。

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