JP2002362381A - ステアリング装置の支持機構 - Google Patents

ステアリング装置の支持機構

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淳一 中野
Hitoshi Araki
人司 荒木
Shin Matsumoto
伸 松本
Mayumi Kamoshita
万有美 加茂下
Sadahito Kita
禎人 喜多
Kiminori Yoshino
公則 吉野
Hideo Kondo
英男 近藤
Kenji Imamura
謙二 今村
Shigeru Hoshino
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D1/00Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
    • B62D1/02Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
    • B62D1/16Steering columns
    • B62D1/18Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable
    • B62D1/19Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable incorporating energy-absorbing arrangements, e.g. by being yieldable or collapsible
    • B62D1/195Yieldable supports for the steering column

Abstract

(57)【要約】 【課題】運転者のシートベルト着用有無に応じて、衝撃
エネルギーの吸収量が異なるエネルギー吸収機能を有す
るステアリング装置の支持機構を簡単に構成する。 【解決手段】ステアリングコラム11を車体の一部に支
持するためのステアリング装置の支持機構20aであ
り、この支持機構20aは、ステアリングコラム11側
または車体側に設けたエネルギー吸収部材23と、車体
側またはステアリングコラム11側に設けられてステア
リングコラム11の車体に対する相対移動時にエネルギ
ー吸収部材23を変形する支持ピン22と、ステアリン
グコラム11側または車体側に設けられてエネルギー吸
収部材23の変形特性を変更する変形特性可変手段(係
合装置24)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用のステア
リング装置の支持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用のステアリング装置において
は、ステアリングホイールにエアバックを装備してい
て、車両の前面衝突時には、エアバックの作動により運
転者のステアリングホイールに対する衝撃力を吸収する
手段が採られているものが多いが、ステアリングホイー
ルに伝達される衝撃力を吸収するためのエネルギー吸収
機構をステアリング装置の支持機構に装備しているもの
があり、また、エアバックとエネルギー吸収機構とを併
用しているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平4−
113954号公報に開示されているステアリング装置
は、運転者のシートベルト着用の有無により、ステアリ
ングホイールに装備したエアバックの作動による運転者
に対する衝撃力の吸収だけではなく、ステアリングコラ
ムを車両前方へ引込ませることにより、ステアリングホ
イールと運転者の間隔を適正な間隔に保持して、衝撃力
の一層の緩和を図ることを意図しているものである。
【0004】当該ステアリング装置においては、エアバ
ックとコラム移動機構とを連動するために、エアバック
とコラム移動機構との連動状態を構成する各部材や、エ
アバックとコラム移動機構との連動関係を制御するため
制御装置を装備している。このため、当該ステアリング
装置においては、ステアリングコラムの周囲には、エア
バックとコラム移動機構とを連動するための種々の構成
部材が配設されて、ステアリング装置の構造が複雑にな
るとともに、コストが大幅に増加することになる。ま
た、当該ステアリング装置においては、運転者のシート
ベルト着用有無や運転者の着座シート位置に応じて、ス
テアリング装置の支持機構でのエネルギー吸収量を如何
に設定するかの考察が十分になされていない。
【0005】従って、本発明の目的は、運転者のシート
ベルト着用有無や運転者の着座シート位置に応じて、衝
撃エネルギーの吸収量が異なるエネルギー吸収機能を有
するステアリング装置の支持機構を、ステアリングホイ
ールに装備したエアバックと連動しない構成とするとと
もに、構造を簡単化することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステアリング
装置の支持機構に関し、特に、ステアリングシャフトを
周方向に回転可能に支持するステアリングコラムを車体
の一部に支持するためのステアリング装置の支持機構を
適用対象とするものであり、基本的には、本発明に係る
支持機構(請求項1に係る発明)は、前記ステアリング
コラム側または前記車体側に設けた可変のエネルギー吸
収機構を備え、同エネルギー吸収機構のエネルギー吸収
量を、運転者のシートベルト着用時には小さく、シート
ベルト非着用時には大きくしたことを特徴とするもので
ある。
【0007】しかして、本発明に係るステアリング装置
の支持機構における第1の支持機構(請求項2〜9に係
る発明)において、前記エネルギー吸収機構は、前記ス
テアリングコラムに固着した支持部材と、同支持部材に
設けた前後方向に延びる長孔を貫通して車体の一部に取
付けられて同支持部材を介して前記ステアリングコラム
を車体に支持する支持ピンと、前記支持部材に設けられ
前記支持ピンが前記長孔内を相対移動する際に同支持ピ
ンにより変形可能なエネルギー吸収部材と、同エネルギ
ー吸収部材に対する変形作用量を運転者のシートベルト
着用の有無に応じて変更する変形特性可変手段を備え、
同変形特性可変手段は、前記エネルギー吸収部材に対す
る変形作用量を、運転者のシートベルト着用時には小さ
く、かつシートベルト非着用時には大きくすべく機能す
ることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明に係る支持機構における第2
の支持機構(請求項10および11に係る発明)におい
て、前記エネルギー吸収機構は、前記車体側に組付けら
れて前記ステアリングコラムの長さ方向に相対移動する
エネルギー吸収部材と、前記ステアリングコラム側に設
けられ前記エネルギー吸収部材の相対移動時に同エネル
ギー吸収部材を変形させる変形手段と、運転者のシート
ベルト着用有無に応じて動作して前記変形手段の前記エ
ネルギー吸収部材に対する変形作用量を変更させる変形
特性可変手段を備え、同変形特性可変手段は、エネルギ
ー吸収部材に対する変形作用量を、運転者のシートベル
ト着用時には小さく、かつシートベルト非着用時には大
きくすべく機能することを特徴とするものである。
【0009】また、本発明に係る支持機構における第3
の支持機構(請求項12〜16に係る発明)において、
前記エネルギー吸収機構は、前記ステアリングコラムに
固着した支持部材と、同支持部材に設けた前後方向に延
びる長孔を貫通して車体の一部に取付けられて同支持部
材を介して前記ステアリングコラムを車体に支持する支
持ピンと、前記支持部材に設けられ前記支持ピンが前記
長孔内を相対移動する際に同支持ピンにより変形可能な
第1および第2のエネルギー吸収部材を備え、前記支持
ピンは、運転者のシートベルト着用時には前記第1のエ
ネルギー吸収部材を変形し、かつ、運転者のシートベル
ト非着用時には前記第1,第2のエネルギー吸収部材の
両者を同時に変形すべく機能することを特徴とするもの
である。
【0010】また、本発明に係るステアリング装置の支
持機構(請求項17に係る発明)は、ステアリングシャ
フトを周方向に回転可能に支持するステアリングコラム
を車体の一部に支持するためのステアリング装置の支持
機構であり、当該支持機構は、前記ステアリングコラム
側または前記車体側に設けた可変のエネルギー吸収機構
を備え、同エネルギー吸収機構のエネルギー吸収量を、
運転者のシートベルト非着用時における着座シート位置
が設定位置より前方のときには、着座シート位置が設定
位置にあるときのエネルギー吸収量に比して大きくした
ことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明に係る支持機構(請求項18
に係る発明)において、前記エネルギー吸収機構は、前
記ステアリングコラムに固着した支持部材と、同支持部
材に設けた前後方向に延びる長孔を貫通して車体の一部
に取付けられて同支持部材を介して前記ステアリングコ
ラムを車体に支持する支持ピンと、前記支持部材に設け
られ前記支持ピンが前記長孔内を相対移動する際に同支
持ピンにより変形可能なエネルギー吸収部材と、同エネ
ルギー吸収部材に対する変形作用量を変更する変形特性
可変手段を備え、同変形特性可変手段は、前記エネルギ
ー吸収部材に対する変形作用量を、運転者の着座シート
位置が設定位置にあるときには小さくかつ運転者の着座
シート位置が設定位置より前方のときには大きくすべく
機能することを特徴とするものである。
【0012】また、本発明に係る支持機構(請求項19
に係る発明)において、前記エネルギー吸収機構は、前
記車体側に組付けられて前記ステアリングコラムの長さ
方向に相対移動するエネルギー吸収部材と、前記ステア
リングコラム側に設けられ前記エネルギー吸収部材の相
対移動時に同エネルギー吸収部材を変形させる変形手段
と、運転者の着座シート位置に応じて動作して前記変形
手段の前記エネルギー吸収部材に対する変形作用量を変
更させる変形特性可変手段を備え、同変形特性可変手段
は、エネルギー吸収部材に対する変形作用量を、運転者
の着座シート位置が設定位置にあるときには小さくかつ
運転者の着座シート位置が設定位置より前方のときには
大きくすべく機能することを特徴とするものである。
【0013】また、本発明に係る支持機構(請求項20
に係る発明)において、前記エネルギー吸収機構は、前
記ステアリングコラムに固着した支持部材と、同支持部
材に設けた前後方向に延びる長孔を貫通して車体の一部
に取付けられて同支持部材を介して前記ステアリングコ
ラムを車体に支持する支持ピンと、前記支持部材に設け
られ前記支持ピンが前記長孔内を相対移動する際に同支
持ピンにより変形可能な第1および第2のエネルギー吸
収部材を備え、前記支持ピンは、運転者の着座シート位
置が設定位置にあるときには前記第1のエネルギー吸収
部材を変形し、かつ、運転者の着座シート位置が設定位
置より前方のときには前記第1,第2のエネルギー吸収
部材の両者を同時に変形すべく機能することを特徴とす
るものである。
【0014】また、本発明に係る支持機構(請求項21
に係る発明)においては、前記ステアリングシャフトに
組付けられるステアリングホイールにはエアバッグが装
備されていることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の作用・効果】本発明に係る第1の支持機構にて
支持されているステアリング装置においては、車両の前
面衝突時、運転者が前方に移動してステアリングホイー
ルに干渉しステアリングコラムを前方へ移動させること
がある。この場合、ステアリングコラムを支持する支持
ピンは、支持部材の長孔内を衝撃力に応じた力で車両後
方へ相対移動する。この支持ピンの相対移動時には、支
持ピンはエネルギー吸収部材を変形して衝撃エネルギー
を吸収して、運転者のステアリングホイールに対する衝
撃力を緩和させる。
【0016】この場合において、運転者がシートベルト
を非着用の時(運転者のシートベルト非着用時)には、
エネルギー吸収部材に対する変形作用量が変形特性可変
手段により大きく変更されるため、エネルギー吸収部材
は大きなエネルギー吸収量を発揮する。また、運転者が
シートベルトを着用の時(運転者のシートベルト着用
時)には、エネルギー吸収部材に対する変形作用量が変
形特性可変手段の作用により小さく変更されるため、エ
ネルギー吸収部材は運転者のシートベルト非着用時に比
較して小さなエネルギー吸収量を発揮する。
【0017】また、本発明に係る第2の支持機構にて支
持されているステアリング装置においても、車両の前面
衝突時、運転者が前方に移動してステアリングホイール
に干渉しステアリングコラムを前方へ移動させることが
ある。この場合、ステアリングコラム側の変形手段が車
体側のエネルギー吸収部材に対して相対移動し、エネル
ギー吸収部材は、その相対移動時には、変形手段にて変
形されて衝撃エネルギーを吸収して、運転者のステアリ
ングホイールに対する衝撃力を緩和させる。
【0018】この場合において、運転者がシートベルト
を非着用の時には、エネルギー吸収部材に対する変形作
用量が変形特性可変手段により大きく変更されるため、
エネルギー吸収部材は大きなエネルギー吸収量を発揮す
る。また、運転者がシートベルトを着用の時には、エネ
ルギー吸収部材に対する変形作用量が変形特性可変手段
により小さく変更されるため、エネルギー吸収部材は運
転者のシートベルト非着用時に比較して小さなエネルギ
ー吸収量を発揮する。
【0019】また、本発明に係る第3の支持機構にて支
持されているステアリング装置においても、車両の前面
衝突時、運転者が前方に移動してステアリングホイール
に干渉しステアリングコラムを前方へ移動させることが
ある。この場合、ステアリングコラムを支持する支持ピ
ンは、支持部材の長孔内を衝撃力に応じた力で後方へ相
対移動する。この支持ピンの相対移動時には、支持ピン
は第1のエネルギー吸収部材を変形して衝撃エネルギー
を吸収して、運転者のステアリングホイールに対する衝
撃力を緩和させる。
【0020】この場合において、運転者がシートベルト
を非着用の時には、第2のエネルギー吸収部材は一端が
支持部材に固定されているため、第2のエネルギー吸収
部材が第1のエネルギー吸収部材と同時に支持ピンによ
り変形されて、大きなエネルギー吸収量を発揮する。ま
た、運転者がシートベルトを着用の時には、第2のエネ
ルギー吸収部材は支持部材に固定されていないため、第
2のエネルギー吸収部材が支持ピンにより変形されるこ
とはなく、運転者のシートベルト非着用時に比較して小
さなエネルギー吸収量を発揮する。
【0021】このように、本発明に係る第1,第2,第
3の支持機構は、運転者のシートベルト着用有無に応じ
て、衝撃エネルギーの吸収量が可変の機能を有するもの
であって、ステアリング装置を車体の一部に支持するた
めに不可欠の支持機構を有効に利用して構成しているも
のである。このため、当該支持機構は、構成が比較的簡
単であるとともにコストが低く、ステアリング装置を複
雑な構造にすることがないとともに、コストの大幅な増
加を抑制することができる。
【0022】本発明に係る第1の支持機構においては、
前記変形特性可変手段として、下記のごとき各種の変形
特性可変手段を好適に採用することができる。第1の変
形特性可変手段(請求項3に係る発明)は、運転者のシ
ートベルト着用有無に応じて動作してエネルギー吸収部
材に設けた係合孔を進退する剪断作用ピンであり、同剪
断作用ピンを、運転者のシートベルト非着用時にエネル
ギー吸収部材の係合孔に進入させて係合し、エネルギー
吸収部材の変形の際に同エネルギー吸収部材に剪断力を
付与するようにする。これにより、エネルギー吸収部材
のエネルギー吸収量を、運転者のシートベルト非着用時
には大きくかつ運転者のシートベルト着用時には小さく
することができる。なお、剪断作用ピンを駆動する手段
としては、ソレノイドを採用することが好ましく、運転
者のシートベルト着用有無に応じてソレノイドに対する
通電を制御するように構成することが好ましい。
【0023】本発明に係る第1の支持機構における第2
の変形特性可変手段(請求項4に係る発明)は、運転者
のシートベルト着用有無に応じて動作してエネルギー吸
収部材に設けたスリット状孔を進退する変形作用ピンで
あり、同変形作用ピンを、運転者のシートベルト非着用
時にエネルギー吸収部材のスリット状孔に進入させて、
同エネルギー吸収部材の変形の際にエネルギー吸収部材
のスリット状孔を拡開させる変形作用力を付与するよう
にする。これにより、エネルギー吸収部材のエネルギー
吸収量を、運転者のシートベルト非着用時には大きくか
つ運転者のシートベルト着用時には小さくすることがで
きる。なお、変形作用ピンを駆動する手段としては、ソ
レノイドを採用することが好ましく、運転者のシートベ
ルト着用有無に応じてソレノイドに対する通電を制御す
るように構成することが好ましい。
【0024】また、第2の変形特性可変手段である変形
作用ピンとしては、漸次先細りとなるテーパ形状または
段付形状を呈する変形作用ピンを採用すること(請求項
5に係る発明)ができ、この場合には、運転者のシート
ベルト着用有無により、変形作用ピンのスリット状孔へ
の進入量を制御することが好ましい。これにより、エネ
ルギー吸収部材には、運転者のシートベルト着用有無に
対応したエネルギー吸収量を発揮させることができる。
【0025】本発明に係る第1の支持機構における第3
の変形特性可変手段(請求項6に係る発明)は、運転者
のシートベルト着用有無に応じて動作してエネルギー吸
収部材に対して進退する扱き作用ピンであり、同扱き作
用ピンを、運転者のシートベルト非着用時にはエネルギ
ー吸収部材に当接させて、エネルギー吸収部材の変形の
際にエネルギー吸収部材に扱き作用力を付与するように
する。これにより、エネルギー吸収部材のエネルギー吸
収量を、運転者のシートベルト非着用時には大きくかつ
運転者のシートベルト着用時には小さくすることができ
る。なお、扱き作用ピンを駆動する手段としては、ソレ
ノイドを採用することが好ましく、運転者のシートベル
ト着用有無に応じてソレノイドに対する通電を制御する
ように構成することが好ましい。
【0026】本発明に係る第1の支持機構における第4
の変形特性可変手段(請求項7に係る発明)は、運転者
のシートベルト着用有無に応じて移動動作して、変形特
性を異にし互いに並列する一対の屈曲プレートに選択的
に当接して位置する干渉部材であり、同干渉部材を、運
転者のシートベルト非着用時に変形特性の高い方の屈曲
プレートに当接して、同屈曲プレートを変形するように
する。これにより、エネルギー吸収部材のエネルギー吸
収量を、運転者のシートベルト非着用時には大きくかつ
運転者のシートベルト着用時には小さくすることができ
る。なお、干渉部材の駆動手段としては、運転者のシー
トベルト着用有無に応じて駆動する電動モータを採用し
て、同モータの駆動により、干渉部材を両屈曲プレート
のいずれかに選択的に移動させるようにすることが好ま
しい。
【0027】本発明に係る第1の支持機構における第5
の変形特性可変手段(請求項8に係る発明)は、運転者
のシートベルト着用有無に応じてエネルギー吸収部材に
対して進退動作してエネルギー吸収部材の屈曲配置状態
を変更するテーパ状のスライドピンであり、スライドピ
ンの干渉作用にて、運転者のシートベルト非着用時にエ
ネルギー吸収部材を大きな屈曲状態にするようにする。
これにより、エネルギー吸収部材のエネルギー吸収量
を、運転者のシートベルト非着用時には大きくかつ運転
者のシートベルト着用時には小さくすることができる。
なお、スライドピンの駆動手段としては、運転者のシー
トベルト着用有無に応じて駆動するソレノイドを採用し
て、運転者のシートベルト着用有無に応じてソレノイド
に対する通電を制御するように構成することが好まし
い。
【0028】本発明に係る第1の支持機構における第6
の変形特性可変手段(請求項9に係る発明)は、運転者
のシートベルト着用有無に応じてエネルギー吸収部材に
対して進退動作してエネルギー吸収部材の屈曲状態を変
更する干渉ピンであり、干渉ピンの干渉作用にて、運転
者のシートベルト非着用時にエネルギー吸収部材の配置
状態を大きな屈曲状態にするようにする。これにより、
エネルギー吸収部材のエネルギー吸収量を、運転者のシ
ートベルト非着用時には大きくかつ運転者のシートベル
ト着用時には小さくすることができる。なお、干渉ピン
の駆動手段としては、運転者のシートベルト着用有無に
応じて駆動するソレノイドを採用して、運転者のシート
ベルト着用有無に応じてソレノイドに対する通電を制御
するように構成することが好ましい。
【0029】また、本発明に係る第2の支持機構におい
ては、前記変形手段として、エネルギー吸収部材を両側
から挟んで扱くことにより変形させる一対の挟持部材を
採用すること(請求項11に係る発明)ができ、この場
合、変形特性可変手段としては、運転者のシートベルト
着用有無に応じて動作して両挟持部材のエネルギー吸収
部材に対する挟持間隔を変更させる駆動手段を採用す
る。これにより、エネルギー吸収部材のエネルギー吸収
量を、運転者のシートベルト非着用時には大きくかつ運
転者のシートベルト着用時には小さくすることができ
る。なお、両挟持部材の駆動手段としては、運転者のシ
ートベルト着用有無に応じて駆動する電動モータと、こ
の電動モータにて回転する一対のセクタギヤを採用し
て、各セクタギヤに各挟持部材を配設するようにするこ
とが好ましい。
【0030】また、本発明に係る第3の支持機構におい
ては、第1のエネルギー吸収部材として、一端を支持部
材に固定されて長孔を貫通する支持ピンより後方側を経
由して屈曲し前後方向に延びる第1の屈曲プレートを採
用し、かつ、第2のエネルギー吸収部材として、一端を
支持部材に係脱手段を介して係脱可能に固定されて長孔
を貫通する支持ピンより後方側を経由して屈曲し前後方
向に延びる第2の屈曲プレートを採用すること(請求項
13に係る発明)ができ、この場合において、第2の屈
曲プレートの一端を係脱する係脱手段として、運転者の
シートベルト着用有無に応じて動作して、第2の屈曲プ
レートを、運転者のシートベルト着用時には支持部材か
ら離脱し、かつ、運転者のシートベルト非着用時には支
持部材に固定すべく機能する係脱手段を採用すること
(請求項14に係る発明)ができる。この場合、運転者
のシートベルト着用時には、衝突時に後方へ相対移動す
る支持ピンは、第1の屈曲プレートを引き延ばして変形
するが第2の屈曲プレートを変形することはなく、衝撃
エネルギーの吸収量は比較的小さい。これに対して、運
転者のシートベルト非着用時には、衝突時に後方へ相対
移動する支持ピンは、第1の屈曲プレートおよび第2の
屈曲プレートを同時に引き延ばして変形し、衝撃エネル
ギーの吸収量は大きい。
【0031】また、本発明に係る第3の支持機構におい
て、第1のエネルギー吸収部材は、一端を支持部材に固
定されて長孔を貫通する支持ピンより後方側を経由して
屈曲し前後方向に延びる屈曲プレートであり、かつ、第
2のエネルギー吸収部材は、長孔が形成されている支持
部材であり、支持ピンは、長孔の基端側の大幅部に位置
して同長孔の小幅部を移動可能なカムと、カムを回転し
て同カムの長孔の幅に対向する幅を同長孔の小幅部に対
して大幅および小幅に選択的に変更させる駆動手段を備
え、支持ピンは支持部材の長孔内を後方へ相対移動する
間に、カムの長孔に対向する幅が小幅の場合には屈曲プ
レートを引き延ばし変形し、カムの長孔に対向する幅が
大幅の場合には屈曲プレートを引き延ばし変形し、か
つ、カムにて支持部材の長孔の小幅部側縁を漸次変形す
べく機能すること(請求項15に係る発明)が可能であ
る。この場合において、駆動手段として、運転者のシー
トベルト着用有無に応じて動作して、運転者のシートベ
ルト着用時にはカムの長孔に対向する幅を小幅に変更
し、かつ、運転者のシートベルト非着用時にはカムの長
孔に対向する幅を大幅に変更すべく機能する駆動手段、
例えば電動モータ等を採用すること(請求項16に係る
発明)ができる。
【0032】この場合、支持ピンが有するカムは、運転
者のシートベルト着用時には、支持部材の長孔に対向す
る幅が小幅に選択されており、また、運転者のシートベ
ルト非着用時には、支持部材の長孔に対向する幅が大幅
に選択されている。このため、運転者のシートベルト着
用時には、衝突時に後方へ相対移動する支持ピンのカム
は屈曲プレートを引き延ばして変形するだけであって、
衝撃エネルギーの吸収力は比較的小さい。これに対し
て、運転者のシートベルト非着用時には、衝突時に後方
へ相対移動する支持ピンのカムは、屈曲プレートを引き
延ばして変形するとともに、支持部材の長孔の小幅部側
縁を漸次変形するため、衝撃エネルギーの吸収量は運転
者のシートベルト着用時に比較して大きい。
【0033】また、本発明に係るステアリング装置の支
持機構(請求項17〜20に係る発明)においては、運
転者がシートベルト非着用で着座シート位置が設定位置
にあるとき、上記した支持機構(請求項1、2、10、
12に係る発明)において運転者のシートベルト着用時
に得られる作用効果と同様の作用効果(支持機構での衝
撃エネルギー吸収量が小さいものとなる)が得られ、ま
た、運転者がシートベルト非着用で着座シート位置が設
定位置より前方のとき、上記した支持機構(請求項1、
2、10、12に係る発明)において運転者のシートベ
ルト非着用時に得られる作用効果と同様の作用効果(支
持機構での衝撃エネルギー吸収量が大きいものとなる)
が得られる。
【0034】また、本発明に係るステアリング装置の支
持機構(請求項21に係る発明)においては、ステアリ
ングホイールに装備されているエアバッグが作動するこ
とによっても衝撃エネルギーが吸収されるため、当該支
持機構においてステアリングコラム側または車体側に設
ける可変のエネルギー吸収機構を小型化することが可能
である。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1、図2および図3は、本発明に係る第1の
支持機構である第1支持機構20a(第1実施形態の支
持機構)を採用したステアリング装置が示されている。
当該ステアリング装置10aは、ステアリングコラム1
1と、ステアリングコラム11内を挿通するステアリン
グシャフト12を有するもので、ステアリングシャフト
12はステアリングコラム11内で周方向に回転可能に
支持されている。
【0036】当該ステアリング装置10aにおいては、
ステアリングコラム11の後方がアッパサポートブラケ
ット13を介して車体の一部(図示省略)に支持され、か
つ、ステアリングコラム11の前方が第1支持機構20
aを介して車体の一部(図示省略)に支持されるようにな
っている。また、ステアリング装置10aは、車両に組
付けた状態において、図1に概略的に示したように、ス
テアリングシャフト12の前端部がステアリングリンク
機構16に連結され、かつ、ステアリングシャフト12
の後端部にはステアリングホイール17(その内部には
車両の前面衝突時に作動して運転者Hの衝撃エネルギー
を吸収するエアバッグ18が内蔵されている)が組付け
られる。
【0037】なお、アッパサポートブラケット13は、
車体の一部に組付けられてステアリングコラム11を前
方へブレイクアウエイ可能に支持するブラケットであ
り、ステアリングコラム11に車両前方に向けて所定の
荷重が作用したとき、ステアリングコラム11を離脱さ
せて前方へ移動可能とするようになっている。また、ア
ッパサポートブラケット13には、チルト機構のロック
機構が設けられており、図2および図3の符号14は当
該ロック機構を操作してロック動作およびアンロック動
作を行うための操作レバーを示している。
【0038】しかして、第1支持機構20aは、図2〜
図4に示すように、支持部材である支持ブラケット2
1、支持ピン22、エネルギー吸収部材である屈曲プレ
ート23、変形特性可変手段である係合装置24にて構
成されている。
【0039】支持ブラケット21は、前後方向からみて
門形形状で横長のものであり、互いに対向する側壁部2
1aには、中央部からやや前方の部位から後方へ斜め上
方に向けて延びる長孔21bが対向して形成されてい
る。長孔21bは、基端部である円形孔部21b1と、
円形孔部21b1から後方へ斜め上方に向けて延びる帯
状孔部21b2と、これら両孔部21b1,21b2を
連結する幅狭部21b3とからなるもので、帯状孔部2
1b2は円形孔部21b1の径と略同一寸法の幅に形成
されている。支持ブラケット21は、左右の両側壁部2
1aの下側端部にて、ステアリングコラム11の外周の
上方部位に固着されている。
【0040】支持ピン22は、支持ブラケット21の長
孔21bを貫通した状態で、車体の一部に固着されるロ
アサポートブラケット15に組付けられるもので、ロア
サポートブラケット15に組付けられた状態では、支持
ブラケット21を介してステアリングコラム11の前端
部を車体の一部に上下方向へ回動可能に支持する。支持
ピン22は、支持ブラケット21の長孔21bにおける
円形孔部21b1に挿通状態で位置し、支持ブラケット
21との相対的な移動(相対移動)により、幅狭部21
b3を乗り越えて帯状孔部21b2内を後方へ移動す
る。
【0041】屈曲プレート23は、所定幅のプレートの
後端部側を略360度屈曲して形成されているもので、
所定間隔を保持して対向する上側壁部23a、下側壁部
23b、これら両壁部23a,23bを後端側にて連結
する円弧状壁部23c、および、下側壁部23bの先端
部から直交して起立する起立壁部23dにて構成されて
いる。
【0042】また、屈曲プレート23は、支持ブラケッ
ト21の側壁部21aにおける長孔21bの円形孔部2
1b1の外周を取り巻くように植設された複数のピン2
1cにより位置決めされた状態で支持ブラケット21に
溶接固定されていて、支持ブラケット21内で支持ピン
22を包囲し、起立壁部23dを支持ピン22の前側に
位置にさせ、かつ、円弧状壁部23cを支持ピン22の
後側にて長孔21bの帯状孔部21b2を交差して経由
させている。
【0043】屈曲プレート23においては、図5に示す
ように、上側壁部23aの幅方向の中央部に長さ方向に
延びる上下の溝部23e1,23e2が形成されている
とともに、両溝部23e1,23e2の後端部に円形状
の係合孔23e3と、係合孔23e3を両溝部23e
1,23e2に連結する切欠き溝23e4が形成されて
いる。
【0044】係合装置24は、ソレノイド24aと、ソ
レノイド24aに対する通電・遮断(通電制御)により
進退する剪断作用ピン24bとからなり、ソレノイド2
4aを支持ブラケット21の上壁部21dの前端部に固
定することにより、支持ブラケット21に取付けられて
いる。係合装置24は、この取付状態において、剪断作
用ピン24bが支持ブラケット21の上壁部21dを貫
通していて、屈曲プレート23の上側壁部23aの係合
孔23e3に進退可能に対向している。
【0045】係合装置24においては、ソレノイド24
aの通電時には剪断作用ピン24bが突出し、図6
(a)に示すように、屈曲プレート23の係合孔23e
3に進入して係合していて、ソレノイド24aの非通電
時には、図6(b)に示すように、剪断作用ピン24b
が上方に後退し、屈曲プレート23の係合孔23e3か
ら退出して非係合状態となる。ソレノイド24aは、エ
ンジンの始動に伴って通電され、運転者Hのシートベル
ト非着用時(図1に示した運転席用シートベルト91に
設けられているセンサ92にて着用・非着用が検出され
る)には図1に示した電気制御装置ECUにて通電状態
に維持され、運転者Hがシートベルト91を着用すると
電気制御装置ECUにて非通電とされる。なお、ソレノ
イド24aの通電・非通電は、上記とは逆に設定して実
施することも可能(但し、運転者Hのシートベルト非着
用時には、剪断作用ピン24bが突出し、運転者Hのシ
ートベルト着用時には、剪断作用ピン24bが上方に後
退することに変わりはない)である。
【0046】かかる構成の第1支持機構20aにより支
持されているステアリング装置10aにおいては、車両
の前面衝突時、運転者Hが前方に移動してステアリング
ホイール17に干渉すると、ステアリングシャフト12
およびステアリングコラム11を支持ブラケット21と
ともに前方へ移動させる。
【0047】これにより、ステアリングコラム11を支
持する支持機構20aを構成する支持ピン22は、衝撃
力に応じた力で、支持ブラケット21の長孔21b内を
後方へ相対移動する。この支持ピン22の相対移動時に
は、支持ピン22は屈曲プレート23を、その屈曲状態
を引き延ばすように変形させて衝撃エネルギーを吸収す
る。このため、運転者Hのステアリングホイール17に
対する衝撃エネルギーは、支持機構20aの作用にて吸
収されて、運転者Hのステアリングホイール17に対す
る衝撃力が緩和される。
【0048】しかして、当該支持機構20aにおいて
は、運転者Hのシートベルト非着用時(ステアリングコ
ラム側から運転者Hが受けると予測した予測衝撃力が大
きいとき)には、係合装置24を構成するソレノイド2
4aは通電状態にあって、剪断作用ピン24bは図6
(a)に示すように屈曲プレート23の係合孔23e3
に進入して係合している。このため、屈曲プレート23
は、剪断作用ピン24bを基点として車両後方へ引き延
ばされて変形され、この際、剪断作用ピン24bは、屈
曲プレート23の切欠き溝23e4を通して両溝部23
e1,23e2に移行して、屈曲プレート23を剪断す
る。
【0049】このため、運転者Hのシートベルト非着用
時には、衝撃時に後方へ相対移動する支持ピン22は、
屈曲プレート23を引き延ばして変形し、同時に、屈曲
プレート23には両溝部23e1,23e2に沿った剪
断作用力が付与される。従って、当該支持機構20aに
おける衝撃エネルギーの吸収量は大きいものとなる。
【0050】これに対して、運転者Hのシートベルト着
用時(ステアリングコラム側から運転者Hが受けると予
測した予測衝撃力が小さいとき)には、係合装置24を
構成するソレノイド24aは非通電状態にあって、剪断
作用ピン24bは図6(b)に示すように屈曲プレート
23の係合孔23e3から退出している。このため、屈
曲プレート23は、剪断作用ピン24bを基点とするこ
となく後方へ引き延ばされて変形され、この場合には、
剪断作用ピン24bは屈曲プレート23には剪断作用力
を付与することはない。従って、当該支持機構20aに
おける衝撃エネルギーの吸収量は、運転者Hのシートベ
ルト非着用時に比較して、小さなものとなる。
【0051】このように、当該支持機構20aは、運転
者Hのシートベルト着用の有無により(ステアリングコ
ラム側から運転者Hが受けると予測した予測衝撃力に応
じて)、衝撃エネルギーの吸収量が可変の機能を有する
ものであって、ステアリング装置10aを車体の一部に
支持するために不可欠の支持機構を有効に利用して構成
しているものである。このため、当該支持機構20a
は、構成が比較的簡単であるとともに廉価に構成するこ
とができ、ステアリング装置10aを複雑な構造にする
ことがないとともに、コストの増加を大幅に抑制するこ
とができる。なお、運転者Hのシートベルト着用の有無
の他に、車速や運転者Hの体格等を検出する各種センサ
(例えば、運転席に設けられて運転者Hの着座シート位
置を検出する図1の着座シート位置検出センサ93また
は体重センサ)からの信号に基づいて、予測衝撃力が演
算される(車両の走行時には常に演算される)ようにし
て実施することも可能である。
【0052】図7および図8は、本発明に係る第1の支
持機構である第2支持機構20b(第2実施形態の支持
機構)を示している。第2支持機構20bは、第1支持
機構20aを基本構成とするもので、採用している係合
装置25が第1支持機構20aの係合装置24とは相違
する。従って、第2支持機構20bにおいては、第1支
持機構20aと同じ構成部品および同じ構成部位にはこ
れらと同一の符号を付して、その詳細な説明を省略す
る。
【0053】しかして、第2支持機構20bで採用して
いる係合装置25は、ソレノイド25aと、ソレノイド
25aに対する通電制御により進退する変形作用ピン2
5bとからなり、ソレノイド25aを支持ブラケット2
1の上壁部21dの前端部に固定することにより、支持
ブラケット21に取付けられている。係合装置25は、
この取付け状態において、変形作用ピン25bが支持ブ
ラケット21の上壁部21dを貫通していて、屈曲プレ
ート23のスリット孔23fの基端部に進退可能に対向
している。変形作用ピン25bは、図9(a)に示す変
形作用ピン25b1のように、漸次先細りとなる段付形
状であってもよく、図9(b)に示す変形作用ピン25
b2のように、漸次先細りとなるテーパ形状であっても
よい。
【0054】係合装置25においては、ソレノイド25
aの通電時には、変形作用ピン25bは前進して屈曲プ
レート23のスリット孔23fに進入していて、ソレノ
イド25aが非通電状態になると、変形作用ピン25b
は上方に後退して屈曲プレート23のスリット孔23f
から退出する。当該係合装置25において、ソレノイド
25aは、エンジンの始動に伴って通電され、運転者H
のシートベルト非着用時には通電状態に維持され、運転
者Hがシートベルトを着用すると非通電とされる。な
お、ソレノイド25aの通電・非通電は、上記とは逆に
設定して実施することも可能である。
【0055】かかる構成の第2支持機構20bにより支
持されているステアリング装置10aにおいては、車両
の前面衝突時、運転者Hが前方に移動してステアリング
ホイール17に干渉すると、ステアリングシャフト12
およびステアリングコラム11を支持ブラケット21と
ともに前方へ移動させる。
【0056】これにより、ステアリングコラム11を支
持する支持機構20bを構成する支持ピン22は、衝撃
力に応じた力で、支持ブラケット21の長孔21b内を
後方へ相対移動する。この支持ピン22の相対移動時に
は、支持ピン22は屈曲プレート23を、その屈曲状態
を引き延ばすように変形させて衝撃エネルギーを吸収す
る。このため、運転者Hのステアリングホイール17に
対する衝撃エネルギーは、支持機構20bの作用にて吸
収されて、運転者Hのステアリングホイール17に対す
る衝撃力が緩和される。
【0057】しかして、当該支持機構20bにおいて
は、運転者Hのシートベルト非着用時には、係合装置2
5を構成するソレノイド25aは通電状態にあって、変
形作用ピン25bは図8に示すように屈曲プレート23
のスリット孔23fに進入した状態にある。このため、
屈曲プレート23は、変形作用ピン25bを基点として
車両後方へ引き延ばされて変形され、この際、変形作用
ピン25bは屈曲プレート23とは相対移動しつつ、ス
リット孔23fの両側縁部を変形させる。
【0058】このため、運転者Hのシートベルト非着用
時には、衝撃時に後方へ相対移動する支持ピン22は、
屈曲プレート23を引き延ばして変形し、同時に、屈曲
プレート23にはスリット孔23fの両側縁部を変形さ
せる変形作用力が付与される。従って、当該支持機構2
0bにおける衝撃エネルギーの吸収量は大きいものとな
る。
【0059】これに対して、運転者Hのシートベルト着
用時には、係合装置25を構成するソレノイド25aは
非通電状態にあって、変形作用ピン25bは上方に後退
していて屈曲プレート23のスリット孔23fから退出
している。このため、屈曲プレート23は変形作用ピン
25bから変形作用を受けることはない。従って、当該
支持機構20bにおける衝撃エネルギーの吸収量は、運
転者Hのシートベルト非着用時に比較して、小さなもの
となる。
【0060】当該支持装置25においては、運転者Hの
シートベルト非着用時におけるソレノイド25aに対す
る印加電流量を、運転者Hのシートベルト着用の有無、
車速、運転者Hの体格等から車両の衝突時にステアリン
グコラム側から運転者Hが受けると予測される予測衝撃
力の大小により制御するようにすることができる。これ
により、上記した予測衝撃力が大きい場合には、変形作
用ピン25bの突出長さを長くして、図9(a)に示す
変形作用ピン25b1にあっては、その大径段部をスリ
ット孔23fに係合させることができ、また、図9
(b)に示す変形作用ピン25b2にあっては、テーパ
状の太い部位をスリット孔23fに係合させることがで
きる。従って、この場合には、当該支持機構20bにお
ける衝撃エネルギーの吸収量を大きくすることができ
る。
【0061】図10および図11は、本発明に係る第1
の支持機構である第3支持機構20c(第3実施形態の
支持機構)を示している。第3支持機構20cは、第1
支持機構20aを基本構成とするもので、第1支持機構
20aの係合装置24に替えて扱き装置26を備えてい
る点で相違する。従って、第3支持機構20cにおいて
は、第1支持機構20aと同じ構成部品および同じ構成
部位にはこれらと同一の符号を付して、その詳細な説明
を省略する。
【0062】しかして、第3支持機構20cで採用して
いる扱き装置26は、固定ピン26a、可動ピン26
b、および可動ピン26bに連結されたソレノイド26
cにて構成されている。固定ピン26aは、支持部材2
1の側壁部21aの前部に取付けられて架橋状に位置し
ている。また、ソレノイド26cは、支持部材21の一
方の側壁部21aの外側に取付けられていて、可動ピン
26bを一方の側壁部21a側から他方の側壁部21a
の内面側へ進退可能に保持している。固定ピン26a
は、屈曲プレート23の上側壁部23aにおける前方の
下側屈曲部位23a1に位置し、かつ、可動ピン26b
は、屈曲プレート23の上側壁部23aにおける後方の
上側屈曲部位23a2に進退可能に位置している。
【0063】可動ピン26bは、ソレノイド26cの通
電時には突出していて、屈曲プレート23の上側壁部2
3aにおける後方の上側屈曲部位23a2に位置し、ソ
レノイド25aの非通電時には可動ピン26bは後退し
て、上側屈曲部位23a2から離間する。ソレノイド2
6cは、エンジンの始動に伴って通電され、運転者Hの
シートベルト非着用時には通電状態に維持され、運転者
Hがシートベルトを着用すると非通電とされる。なお、
ソレノイド26cの通電・非通電は、上記とは逆に設定
して実施することも可能である。
【0064】かかる構成の第3支持機構20cにより支
持されているステアリング装置10aにおいては、車両
の前面衝突時、運転者Hが前方に移動してステアリング
ホイール17に干渉すると、ステアリングシャフト12
およびステアリングコラム11を支持ブラケット21と
ともに前方へ移動させる。
【0065】これにより、ステアリングコラム11を支
持する支持機構20cを構成する支持ピン22は、衝撃
力に応じた力で、支持ブラケット21の長孔21b内を
後方へ相対移動する。この支持ピン22の相対移動時に
は、支持ピン22は屈曲プレート23を、その屈曲状態
を引き延ばすように変形させて衝撃エネルギーを吸収す
る。このため、運転者Hのステアリングホイール17に
対する衝撃エネルギーは、支持機構20cの作用にて吸
収されて、運転者Hのステアリングホイール17に対す
る衝撃力が緩和される。
【0066】しかして、当該支持機構20cにおいて
は、運転者Hのシートベルト非着用時には、扱き装置2
6を構成するソレノイド26cは通電状態にあって、可
動ピン26bは図10および図11に示すように突出し
ていて、屈曲プレート23の上側屈曲部位23a2に位
置している。このため、屈曲プレート23は、可動ピン
26bを基点として車両後方へ引き延ばされて変形さ
れ、この際、可動ピン26bおよび固定ピン26aは屈
曲プレート23を扱く。
【0067】この結果、運転者Hのシートベルト非着用
時には、衝撃時に後方へ相対移動する支持ピン22は、
屈曲プレート23を引き延ばして変形し、同時に、屈曲
プレート23には固定ピン26aおよび可動ピン26b
の両方から扱き作用力を受ける。従って、当該支持機構
20cにおける衝撃エネルギーの吸収量は大きいものと
なる。
【0068】これに対して、運転者Hのシートベルト着
用時には、扱き装置26を構成するソレノイド26cは
非通電状態にあって、可動ピン26bは屈曲プレート2
3の上側屈曲部位23a2から離間している。このた
め、屈曲プレート23は、固定ピン26aを基点として
車両後方へ引き延ばされて変形され、この際、可動ピン
26bからは扱き作用力を受けることはなく、固定ピン
26aのみから作用力を受けることになる。従って、当
該支持機構20cにおける衝撃エネルギーの吸収量は、
運転者Hのシートベルト非着用時に比較して、小さなも
のとなる。
【0069】図12は、本発明に係る第1の支持機構で
ある第4支持機構20d(第4実施形態の支持機構)を
示している。第4支持機構20dは、第1支持機構20
aを基本構成とするものであるが、屈曲プレートとして
厚みの異なる2枚の屈曲プレート23A,23Bを採用
し、かつ、変形特性可変装置27を採用している点で、
第1支持機構20aとは相違する。従って、第4支持機
構20dにおいては、第1支持機構20aと同じ構成部
品および同じ構成部位にはこれらと同一の符号を付し
て、その詳細な説明を省略する。
【0070】しかして、当該支持機構20dにおいて
は、各屈曲プレート23A,23Bは変形特性を異にす
るもので、屈曲プレート23Aは肉厚が厚くて高い変形
特性を有し、かつ、屈曲プレート23Bは肉厚が薄くて
低い変形特性を有するものである。両屈曲プレート23
A,23Bは、屈曲プレート23と同様に屈曲されてい
て、互いに並列した状態で支持ブラケット21に配設さ
れているが、上側壁部23aの中間部に円弧状の屈曲部
位23g1,23g2が形成されている。なお、屈曲プ
レート23A,23Bの幅や材質等を異にすることによ
り、屈曲プレート23A,23Bの変形特性を異にする
ことも可能である。
【0071】変形特性可変装置27は、図12および図
14に示したように、電動モータ27aと、同モータ2
7aの出力軸に一体のネジ軸27bと、ネジ軸27b上
に進退可能に螺合するナット部材27cにて構成されて
いる。モータ27aは、支持ブラケット21における一
方の側壁部21aの外側面に取付けられていて、ネジ軸
27bは側壁部21aを回転可能に貫通して、屈曲プレ
ート23A,23Bの屈曲部位23g1,23g2上を
延びている。ナット部材27cは、ネジ軸27bに偏心
した状態で螺合されていて、屈曲プレート23の屈曲部
位23g1,23g2のいずれかまたは両者に係合して
位置している。なお、ナット部材27cは、断面非円形
として実施することも可能である。
【0072】変形特性可変装置27においては、運転者
Hのシートベルト着用の有無によりモータ27aを駆動
して、基本的には、ナット部材27cを屈曲プレート2
3の屈曲部位23g1,23g2のいずれかに選択的に
移動して係合させるものであり、運転者Hのシートベル
ト非着用時には、図14(b)に示すように、ナット部
材27cを厚肉で変形特性の高い屈曲プレート23Aの
屈曲部位23g1に位置させ、運転者Hのシートベルト
着用時には、図14(a)に示すように、ナット部材2
7cを薄肉で変形特性の低い屈曲プレート23Bの屈曲
部位23g2に位置させる。
【0073】従って、当該支持機構20dにおいては、
運転者Hのシートベルト非着用時には、衝撃時に後方へ
相対移動する支持ピン22は、屈曲プレート23A,2
3Bを引き延ばして変形し、同時に、厚肉で変形特性の
高い屈曲プレート23Aにはナット部材27cによる屈
曲変形作用力が付与されることになり、この結果、運転
者Hのシートベルト非着用時における衝撃エネルギーの
吸収量は大きいものとなる。
【0074】これに対して、運転者Hのシートベルト着
用時には、衝撃時に後方へ相対移動する支持ピン22
は、屈曲プレート23A,23Bを引き延ばして変形
し、同時に、薄肉で変形特性の低い屈曲プレート23B
にはナット部材27cによる屈曲変形作用力が付与され
ることになり、この結果、運転者Hのシートベルト着用
時における衝撃エネルギーの吸収量は、運転者Hのシー
トベルト非着用時に比較して、小さなものとなる。
【0075】なお、当該支持機構20dにおいては、モ
ータ27aの駆動を制御することにより、ナット部材2
7cを、図14(c)に示すように、両屈曲プレート2
3A,23Bの両屈曲部位23g1,23g2に跨って
位置させることができる。この状態では、ナット部材2
7cにより、両屈曲プレート23A,23Bを同時に屈
曲変形させて、衝撃エネルギーの吸収量を更に大きくす
ることができる。体格の大きい運転者(図1の運転者H
r参照)の場合には、図14(c)の状態と、同図
(a)または(b)の状態になるようにモータ27aの
駆動を制御するようにしてもよい。
【0076】図15は、本発明に係る第1の支持機構で
ある第5支持機構20e(第5実施形態の支持機構)を
示している。第5支持機構20eは、第1支持機構20
aを基本構成とするものであるが、変形特性可変手段と
して、第1支持機構20aの係合装置に替えてスライド
ピン装置28を採用している点で第1支持機構20aと
は相違する。従って、第5支持機構20eにおいては、
第1支持機構20aと同じ構成部品および同じ構成部位
にはこれらと同一の符号を付して、その詳細な説明を省
略する。
【0077】しかして、当該支持機構20eを構成する
スライドピン装置28は、側面視が略直角三角形で楔状
のスライドピン(スライドプレート)28aと、スライ
ドピン28aをスライド可能に保持する傾斜状の支持部
材28bと、スライドピン28aを進退させる図示しな
い駆動手段にて構成されている。なお、駆動手段は、ソ
レノイドにより進退させる電気的な手段や、ケーブルに
より押し戻しする機械的な手段を採用することができ
る。
【0078】スライドピン28aは、屈曲プレート23
の上側壁部23aの下面に当接した状態で直交して位置
していて、駆動手段の非作動時である初期状態では、図
15(b)に示すように、屈曲プレート23の上側壁部
23aに対して直交状に前進して、上側壁部23aを局
部的に持ち上げて凸部23hを形成しており、運転者H
がシートベルトを着用すると、駆動手段が作動して、図
15(c)に示すように、屈曲プレート23の上側壁部
23aに対して所定量後退する。
【0079】かかる構成の第5支持機構20eにより支
持されているステアリング装置10aにおいては、車両
の前面衝突時、運転者Hが前方に移動してステアリング
ホイール17に干渉すると、ステアリングシャフト12
およびステアリングコラム11を支持ブラケット21と
ともに前方へ移動させる。
【0080】これにより、ステアリングコラム11を支
持する第5支持機構20eを構成する支持ピン22は、
衝撃力に応じた力で、支持ブラケット21の長孔21b
内を後方へ相対移動する。この支持ピン22の相対移動
時には、支持ピン22は屈曲プレート23を、その屈曲
状態を引き延ばすように変形して衝撃エネルギーを吸収
する。このため、運転者Hのステアリングホイール17
に対する衝撃エネルギーは、第5支持機構20eの作用
にて吸収されて、運転者Hのステアリングホイール17
に対する衝撃力が緩和される。
【0081】しかして、当該支持機構20eにおいて
は、運転者Hのシートベルト非着用時には、図15
(a),(b)に示す初期状態と同様の状態にあり、屈
曲プレート23は、スライドピン28aを基点として車
両後方へ引き延ばされて変形され、この際、スライドピ
ン28aは、図17に示すように、相対移動する屈曲プ
レート23を凸部23hと同じ凸形状に変形させる。こ
の結果、運転者Hのシートベルト非着用時には、衝撃時
に後方へ相対移動する支持ピン22は、屈曲プレート2
3を引き延ばして変形し、同時に、屈曲プレート23に
はスライドピン28aからの変形作用力を受ける。従っ
て、当該支持機構20eにおける衝撃エネルギーの吸収
量は大きいものとなる。
【0082】これに対して、運転者Hのシートベルト着
用時には、駆動手段の作動により、スライドピン28a
は屈曲プレート23の上側壁部23aに対して所定量後
退している。このため、屈曲プレート23は、図16に
示すように、スライドピン28aからは何等の変形作用
力を受けることはなく後方へ引き延ばされて変形され
る。従って、当該支持機構20eにおける衝撃エネルギ
ーの吸収量は、運転者Hのシートベルト非着用時に比較
して、小さなものとなる。
【0083】図18〜図22は、本発明に係る第1の支
持機構である第6支持機構20f(第6実施形態の支持
機構)を示している。第6支持機構20fは、第1支持
機構20aを基本構成とするもので、変形特性可変手段
として、第1支持機構20aの係合装置24に替えてピ
ン干渉装置29を採用している点で第1支持機構20a
とは相違する。従って、第6支持機構20fにおいて
は、第1支持機構20aと同じ構成部品および同じ構成
部位にはこれらと同一の符号を付して、その詳細な説明
を省略する。
【0084】しかして、第6支持機構20fで採用して
いるピン干渉装置29は、第1,第2ソレノイド29
a,29bと、第1ソレノイド29aのプランジャ29
a1先端に回動可能に支持されている支持プレート29
cと、プランジャ29a1が突出する方向に支持プレー
ト29cを付勢するばね29a2と、支持プレート29
cに植設されている長尺で一対のガイドピン29d1,
29d2、および、短尺で一対の干渉ピン29e1,2
9e2と、第2ソレノイド29bに連結されて支持プレ
ート29cの長孔29c1を進退する支持ピン29fに
て構成されている。
【0085】一方のガイドピン29d1は、支持プレー
ト29cの上方前側に位置し、かつ、他方のガイドピン
29d2は、支持プレート29cにおける中央後側に位
置している。また、各干渉ピン29e1,29e2は、
支持プレート29cにおける両ガイドピン29d1,2
9d2間にて上下の部位に位置している。支持プレート
29cは、第1ソレノイド29aの非通電時には前進位
置(図20の(a)参照)にあり、第1ソレノイド29
aへ通電されると後退して位置(図21の(a)参照)
する。また、支持ピン29fは、第2ソレノイド29b
の非通電時には前進位置にあって支持プレート29cの
長孔29c1に嵌合していて、第2ソレノイド29bへ
通電されると後退して支持プレート29cの長孔29c
1から退出する。
【0086】屈曲プレート23は、その上側壁部23a
を両ガイドピン29d1,29d2にガイドされて移動
するが、支持プレート29cが前進位置にある場合に
は、図20に示すように、両干渉ピン29e1,29e
2は屈曲プレート23の移動軌跡に臨んでいて、移動す
る屈曲プレート23を干渉しつつガイドする。また、支
持プレート29cが後退位置にある場合には、図21に
示すように、両干渉ピン29e1,29e2は屈曲プレ
ート23の移動軌跡から後退していて移動する屈曲プレ
ート23に対しては何等干渉することはない。
【0087】かかる構成の第6支持機構20fにより支
持されているステアリング装置10aにおいては、車両
の前面衝突時、運転者Hが前方に移動してステアリング
ホイール17に干渉すると、ステアリングシャフト12
およびステアリングコラム11を支持ブラケット21と
ともに前方へ移動させる。
【0088】これにより、ステアリングコラム11を支
持する第6支持機構20fを構成する支持ピン22は、
衝撃力に応じた力で、支持ブラケット21の長孔21b
内を車両後方へ相対移動する。この支持ピン22の相対
移動時には、支持ピン22は屈曲プレート23を、その
屈曲状態を引き延ばすように変形して衝撃エネルギーを
吸収する。このため、運転者Hのステアリングホイール
17に対する衝突エネルギーは、第6支持機構20fの
作用にて吸収されて、運転者Hのステアリングホイール
17に対する衝撃力が緩和される。
【0089】しかして、当該支持機構20fにおいて
は、ピン干渉装置29による屈曲変形作用が衝撃エネル
ギーの吸収量を大きくするが、ピン干渉装置29による
屈曲変形作用は、各ソレノイド29a,29bに対する
通電を制御することにより、適宜変更される。
【0090】すなわち、第1ソレノイド29aの非通電
時には、支持プレート29cは前進位置にあって、図2
0に示すように、ガイドピン29d1,29d2および
干渉ピン29e1,29e2の全てを屈曲プレート23
の移動軌跡に臨ませている。このため、屈曲プレート2
3は、その相対移動時には、両干渉ピン29e1,29
e2によって大きく屈曲変形される。これに対して、第
1ソレノイド29aの通電時には、支持プレート29c
は後退位置にあって、両干渉ピン29e1,29e2
は、図21に示すように、屈曲プレート23の移動軌跡
から後退していて、屈曲プレート23に対しては何等干
渉することはない。このため、屈曲プレート23は、図
21(b)の破線に示したように両ガイドピン29d
1,29d2によって小さく屈曲変形される。
【0091】これらの屈曲変形作用は、第2ソレノイド
29bに対する通電制御により変更される。すなわち、
第2ソレノイド29bの非通電時には、支持ピン29f
は突出していて支持プレート29cの長孔29c1に嵌
合している。このため、支持プレート29cは回動を規
制されて固定状態にある。このため、両ガイドピン29
d1,29d2および両干渉ピン29e1,29e2
は、図20(b)または図21(b)の状態に位置して
いて、上記した大小異なる屈曲変形作用を発揮する。
【0092】これに対して、第2ソレノイド29bの通
電時には、支持ピン29fは後退していて支持プレート
29cの長孔29c1から退出している。このため、支
持プレート29cは回動規制を解かれて、第1ソレノイ
ド29aのプランジャ29a1を中心に回動可能であ
る。このため、支持プレート29cは、屈曲プレート2
3の引き延ばし変形時には、図22の仮想線に示すよう
に回動して、両ガイドピン29d1,29d2間、およ
び、両干渉ピン29e1,29e2間の垂直線方向に対
する傾斜角度を大きくする。
【0093】これにより、両ガイドピン29d1,29
d2間、および、両干渉ピン29e1,29e2間での
屈曲変形は、支持プレート29cが回動を規制されてい
る場合に比較して小さくなり、この結果、衝撃エネルギ
ーの吸収量も小さくなる。両ソレノイド29a,29b
に対する通電制御による当該支持機構20fにおける衝
撃エネルギーの吸収量の大小関係を表1に示す。但し、
表1におけるSOL1,SOL2は第1ソレノイド29
a,第2ソレノイド29bを示し、また、EA荷重は衝
撃エネルギーの吸収量を間接的に示す。
【表1】
【0094】当該支持機構20fでは、表1を参照する
と明らかなように、両ソレノイド29a,29bに対す
る通電制御により、衝撃エネルギーの吸収量の異なる種
々の態様を形成することができる。このため、当該支持
機構20fにおいては、衝撃エネルギーの吸収量の異な
る適宜な組合わせをし得るように、両ソレノイド29
a,29bに対する通電制御を行うことにより、運転者
Hのシートベルト着用の有無の場合の衝撃エネルギーの
吸収量を最適なものとし、さらには、運転者Hの体格の
大小(運転席に設けた図1の着座シート位置検出センサ
93または体重センサにて検出される)、車速等を加味
して、衝撃エネルギーの吸収量を最適なものとすること
ができる。
【0095】図23および図24には、本発明に係る第
2の支持機構である第7支持機構30a(第7実施形態
の支持機構)を採用したステアリング装置が示されてい
る。当該ステアリング装置10bは、ステアリングコラ
ム11と、ステアリングコラム11内を挿通するステア
リングシャフト12を有するもので、ステアリングシャ
フト12はステアリングコラム11内で周方向に回転可
能に支持されている。
【0096】当該ステアリング装置10bにおいては、
ステアリングコラム11の前方がロアサポートブラケッ
ト15を介して車体の一部に前方へ離脱可能に支持さ
れ、かつ、ステアリングコラム11の中間部がアッパサ
ポートブラケット13、および左右一対の第7支持機構
30aを介して車体の一部に支持されている。これら両
第7支持機構30aは、ステアリング装置を中心に左右
にそれぞれ配設されている。
【0097】各第7支持機構30aは、本出願人が特開
平8−295249号公報に開示している公知の支持機
構と同様にエネルギー吸収プレート31および扱きクリ
ップ32を備えていて、これらに加えて変形特性可変装
置33を備えている。ステアリング装置10bは、この
状態において、ステアリングシャフト12の前端部がス
テアリングリンク機構(図1の符号16参照)に連結さ
れ、かつ、ステアリングシャフト12の後端部にはエア
バッグ(図1の符号18参照)を内蔵したステアリング
ホイール(図1の符号17参照)が組付けられる。
【0098】エネルギー吸収プレート31は、図25に
示したように、ブレイクアウエイブラケットとして機能
するアッパサポートブラケット13を車体に取付けるボ
ルト13aを、後端側のボルト挿通孔31aに挿通して
車体に取付けられている。扱きクリップ32は、湾曲形
状の押圧部32aを有するもので、エネルギー吸収プレ
ート31上に載置された状態でアッパサポートブラケッ
ト13に固定されている。これにより、扱きクリップ3
2は、エネルギー吸収プレート31をアッパサポートブ
ラケット13とにより上下に挟持し、車両衝突時のエネ
ルギー吸収プレート31との相対移動時に、エネルギー
吸収プレート31を長さ方向に扱いて変形させる。
【0099】両第7支持機構30aにより支持されてい
るステアリング装置10bにおいては、車両の前面衝突
時、運転者Hが前方に移動してステアリングホイール1
7に干渉すると、ステアリングシャフト12およびステ
アリングコラム11をアッパサポートブラケット13と
ともに前方へ移動させる。これにより、ステアリングコ
ラム11を支持する両第7支持機構30aを構成するエ
ネルギー吸収プレート31は扱きクリップ32に対して
相対移動する。エネルギー吸収プレート31の相対移動
時には、扱きクリップ32は、エネルギー吸収プレート
31を長さ方向に漸次扱いて変形させ、衝撃エネルギー
を吸収する。このため、運転者Hのステアリングホイー
ル17に対する衝突エネルギーは、第7支持機構30a
の作用にて吸収されて、運転者Hのステアリングホイー
ル17に対する衝撃力が緩和される。
【0100】しかして、本発明に係る第7支持機構30
aは、変形特性可変装置33を備えている。変形特性可
変装置33は、図25に示すように、アッパサポートブ
ラケット13に回転可能に取付けられてエネルギー吸収
プレート31の幅方向の左右の部位に位置する一対のセ
クタギヤ33a,33bと、各セクタギヤ33a,33
b上に植設されてエネルギー吸収プレート31の幅方向
の左右の部位に起立する一対の扱きピン33c,33d
と、両セクタギヤ33a,33bを回転駆動させる電動
モータ33eからなり、モータ33eはその出力軸に設
けたピニオン33fを一方のセクタギヤ33aに噛合さ
せて、動力伝達可能に連結している。また、両セクタギ
ヤ33a,33bは互いに噛合していて、モータ33e
の駆動により互いに反する方向へ回転する。
【0101】図25(a)は、第7支持機構30aの初
期の状態を示しており、この初期状態では、変形特性可
変装置33の各扱きピン33c,33dは、エネルギー
吸収プレート31の各側縁部に設けた円弧状凹所31
b、31cに丁度嵌合した状態にあり、図1に例示した
ように運転者Hがシートベルト91を着用すると、モー
タ33eが所定量回転して各セクタギヤ33a,33b
を所定量回転させ、各扱きピン33c、33dをエネル
ギー吸収プレート31の各側縁部に設けた円弧状凹所3
1b、31cから退出させる。
【0102】このように、当該支持機構30aにおいて
は、運転者Hのシートベルト非着用時には、図25
(a)に示す初期状態と同様の状態にあり、エネルギー
吸収プレータ31は、相対移動時に、両扱きピン33
c、33dの扱き作用による両側部の変形が加わる。こ
の結果、運転者Hのシートベルト非着用時には、衝撃時
に後方へ相対移動するエネルギー吸収プレート31は、
同図(b)に示すように、扱きクリップ32により変形
し、同時に、変形特性可変装置33の両扱きピン33
c,33dの扱き作用によって両側縁部に変形作用力を
受ける。従って、当該支持機構30aにおける衝撃エネ
ルギーの吸収量は大きいものとなる。
【0103】これに対して、運転者Hのシートベルト着
用時には、モータ33eの駆動により、両扱きピン33
c、33dがエネルギー吸収プレート31の各側縁部に
設けた円弧状凹所31b、31cから退出し、両扱きピ
ン33c、33dは、エネルギー吸収プレート31の各
側縁部に対して扱き作用力を付与することがない。
【0104】このため、エネルギー吸収プレート31
は、両扱きピン33c、33dからは何等の変形作用を
受けることはなく後方へ引き延ばされて変形される。従
って、当該支持機構30aにおける衝撃エネルギーの吸
収量は、運転者Hのシートベルト非着用時に比較して、
小さなものとなる。
【0105】図26は、第7支持機構30aを変形した
支持機構30b(第2の支持機構である第8実施形態の
支持機構)が示されている。当該支持機構30bにおい
ては、エネルギー吸収プレートとして、左右の幅が両扱
きピン33c、33dの挟持部位から前方へ漸次拡大す
る形状のエネルギー吸収プレート34を採用している。
かかるエネルギー吸収プレート34を採用すれば、エネ
ルギー吸収プレート34が相対移動する間、両扱きピン
33c、33dによる扱き作用力を漸次増大させて、衝
撃エネルギーの吸収量を漸次増大させることができる。
【0106】図27および図28には、本発明に係る第
3の支持機構である第9支持機構120(第9実施形態
の支持機構)を採用したステアリング装置が示されてい
る。当該ステアリング装置は、ステアリングコラム11
1と、ステアリングコラム111内を挿通するステアリ
ングシャフト112を有するもので、ステアリングシャ
フト112はステアリングコラム111内で周方向に回
転可能に支持されている。
【0107】当該ステアリング装置においては、ステア
リングコラム111の後方がアッパサポートブラケット
113を介して車体の一部(図示省略)に支持され、か
つ、ステアリングコラム111の前方が第9支持機構1
20を介して車体の一部(図示省略)に支持されるように
なっている。また、このステアリング装置は、車両に組
付けた状態において、図1に示した実施形態と同様に、
ステアリングシャフト112の前端部がステアリングリ
ンク機構(図1の符号16参照)に連結され、かつ、ス
テアリングシャフト112の後端部にはエアバッグ(図
1の符号18参照)を内蔵したステアリングホイール
(図1の符号17参照)が組付けられる。
【0108】なお、アッパサポートブラケット113
は、車体の一部に組付けられてステアリングコラム11
1を前方へブレイクアウエイ可能に支持するブラケット
であり、ステアリングコラム111に車両前方に向けて
所定の荷重が作用したとき、ステアリングコラム111
を離脱させて前方へ移動可能とするようになっている。
また、アッパサポートブラケット113には、チルト機
構のロック機構が設けられており、符号114は当該ロ
ック機構を操作してロック動作およびアンロック動作を
行うための操作レバーを示している。
【0109】しかして、第9支持機構120は、図29
〜図31に示すように、支持部材である支持ブラケット
121、支持ピン122、第1のエネルギー吸収部材で
ある第1屈曲プレート123、第2のエネルギー吸収部
材である第2屈曲プレート124、および、係脱手段で
ある係合装置125にて構成されている。
【0110】支持ブラケット121は、前後方向からみ
て門形形状で横長のものであり、互いに対向する側壁部
121aには、中央部よりやや前方の部位から後方に向
けて斜め上方へ延びる長孔121bが対向して形成され
ている。長孔121bは、基端部(前端部)である円形
孔部121b1と、この円形孔部121b1から後方に
向けて斜め上方へ延びる帯状孔部121b2と、これら
両孔部121b1,121b2を連結する幅狭部121
b3とからなるもので、帯状孔部121b2は円形孔部
121b1の径と略同一寸法の幅Wに形成されている。
支持ブラケット121は、左右の両側壁部121aの下
側端部にて、ステアリングコラム111の外周の上方部
位に固着されている。
【0111】支持ピン122は、支持ブラケット121
の長孔121bを貫通した状態で、車体の一部に設けた
図示しないブラケットに組付けられるもので、同ブラケ
ットに組付けられた状態では、支持ブラケット121を
介してステアリングコラム111の前端部を車体の一部
に上下方向に回動可能に支持する。また、支持ピン12
2は、初期位置では支持ブラケット121の長孔121
bにおける円形孔部121b1に挿通状態で位置し、支
持ブラケット121との相対的な移動(相対移動)によ
り、幅狭部121b3を乗り越えて帯状孔部121b2
内を後方へ移動する。
【0112】第1屈曲プレート123は、所定幅のプレ
ートを略360度屈曲して形成されているもので、所定
間隔を保持して対向する上側壁部123a、下側壁部1
23b、これら両壁部123a,123bを連結する円
弧状壁部123c、および、下側壁部123bの先端部
から直交して起立する起立壁部123dにて構成されて
いる。第1屈曲プレート123は、支持ブラケット12
1の側壁部121aにおける長孔121bの円形孔部1
21b1の外周を取り巻くように植設された複数のピン
121cにより位置決めされた状態で支持ブラケット1
21に溶接固定されていて、支持ブラケット121内で
支持ピン122を包囲し、起立壁部123dを支持ピン
122の前側に位置させ、かつ、円弧状壁部123cを
支持ピン122の後側にて長孔121bの帯状孔部12
1b2を交差して経由させている。
【0113】第2屈曲プレート124は、所定幅のプレ
ートを略360度屈曲して、第1屈曲プレート123よ
り一回り大きく形成されているもので、所定間隔を保持
して対向する上側壁部124a、下側壁部124b、こ
れら両壁部124a,124bを連結する円弧状壁部1
24cにて構成されている。下側壁部124bの前端部
には、係合孔124dが形成されている。第2屈曲プレ
ート124は、第1屈曲プレート123の外周に分離可
能に嵌合して重合した状態で、支持ブラケット121の
内部に配置されている。
【0114】係合装置125は、ソレノイド125a
と、ソレノイド125aに対する通電の断続により進退
する係合ピン125bとからなり、支持ブラケット12
1の内部における前側に配設されていて、係合ピン12
5bが第2屈曲プレート124の係合孔124dに対向
して位置している。この係合装置125においては、ソ
レノイド125aの通電時には係合ピン125bが突出
して、第2屈曲プレート124の係合孔124dに進入
して係合し、ソレノイド125aの非通電時には係合ピ
ン125bが退出して、第2屈曲プレート124の係合
孔124dから後退して非係合状態となる。
【0115】従って、ソレノイド125aの通電時に
は、第2屈曲プレート124の前端部が支持ブラケット
121に固定され、ソレノイド125aの非通電時に
は、第2屈曲プレート124の前端部が支持ブラケット
121から離脱する。ソレノイド125aは、エンジン
の始動に伴って通電され、運転者Hのシートベルト非着
用時(図1に示した実施形態と同様に運転席用シートベ
ルト91に設けられているセンサ92にて着用・非着用
が検出される)には図1に示した実施形態と同様に電気
制御装置ECUにて通電状態に維持され、運転者Hがシ
ートベルト91を着用すると図1に示した実施形態と同
様に電気制御装置ECUにて非通電とされる。なお、ソ
レノイド125aの通電・非通電は、上記とは逆に設定
して実施することも可能である。
【0116】かかる構成の第9支持機構120を備えた
ステアリング装置においては、車両の前面衝突時、運転
者Hが前方に移動してステアリングホイール17に干渉
すると、ステアリングシャフト112およびステアリン
グコラム111を前方へ移動させる。これにより、ステ
アリングコラム111を支持する当該支持機構120の
支持ピン122は、衝撃力に応じた力で、支持ブラケッ
ト121の長孔121bを車両後方へ相対移動する。こ
の支持ピン122の相対移動時には、支持ピン122は
第1屈曲プレート123を、その屈曲状態を引き延ばす
ように変形して衝撃エネルギーを吸収する。このため、
運転者Hのステアリングホイール17に対する衝突エネ
ルギーは、第9支持機構120の作用にて吸収されて、
運転者Hのステアリングホイール17に対する衝撃力が
緩和される。
【0117】ところで、当該支持機構120において
は、運転者Hのシートベルト非着用時(ステアリングコ
ラム側から運転者Hが受けると予測した予測衝撃力が大
きいとき)には、係合装置125を構成するソレノイド
125aは通電状態にあって、図29に示すように、係
合ピン125bは第2屈曲プレート124の係合孔12
4dに進入している。このため、第2屈曲プレート12
4は、支持ブラケット121に固定された状態にある。
また、運転者Hのシートベルト着用時(ステアリングコ
ラム側から運転者Hが受けると予測した予測衝撃力が小
さいとき)には、係合装置125を構成するソレノイド
125aは非通電状態にあって、係合ピン125bは第
2屈曲プレート124の係合孔124dから後退してい
る。このため、第2屈曲プレート124は、支持ブラケ
ット121から離脱した状態にある。
【0118】このため、運転者Hのシートベルト非着用
時には、衝突時に後方へ相対移動する支持ピン122
は、図30に示すように、第1屈曲プレート123を引
き延ばして変形するとともに、同時に、第2屈曲プレー
ト124を引き延ばして変形する。このため、当該支持
機構120における衝撃エネルギーの吸収量は大きいも
のとなる。これに対して、運転者Hのシートベルト着用
時には、衝突時に後方へ相対移動する支持ピン122
は、図31に示すように、第1屈曲プレート123を引
き延ばして変形するが、第2屈曲プレート124を変形
させることはなく、衝撃エネルギーの吸収量は、運転者
Hのシートベルト非着用時に比較して、小さいものとな
る。
【0119】このように、当該支持機構120は、運転
者Hのシートベルト着用の有無により(ステアリングコ
ラム側から運転者Hが受けると予測した予測衝撃力に応
じて)、衝突エネルギーの吸収量が可変の機能を有する
ものであって、ステアリング装置を車体の一部に支持す
るために不可欠の支持機構を有効に利用して構成してい
るものである。このため、当該支持機構120は、構成
が比較的シンプルであるとともに安価に構成することが
でき、ステアリング装置を複雑な構造にすることがない
とともに、コストの増加を大幅に抑制することができ
る。
【0120】図32〜図34は、本発明に係る第3の支
持機構である第10支持機構130(第10実施形態の
支持機構)を示している。当該支持機構130は、第9
支持機構120と同様に、ステアリングコラム111の
前側を車体の一部に支持すべく機能する。
【0121】当該支持機構130は、支持部材である左
右一対の支持ブラケット131、支持ピン132、エネ
ルギー吸収部材である屈曲プレート133、カム13
4、駆動手段である電動モータ135、および、カム1
34と電動モータ135を支持する固定ブラケット13
6にて構成されている。
【0122】各支持ブラケット131は、側壁部131
aを有していて、同側壁部131aには、前方の部位か
ら後方に向けて斜め上方へ延びる長孔131bが形成さ
れている。長孔131bは、基端部(前端部)である円
形孔部131b1と、この円形孔部131b1から後方
に向けて斜め上方へ延びる帯状孔部131b2からな
り、円形孔部131b1は、帯状孔部131b2の幅寸
法より大きい径寸法に形成されている。また、各支持ブ
ラケット131は、その下側端部にて、ステアリングコ
ラム111の外周の上方部位に固着されている。
【0123】支持ピン132は、各支持ブラケット13
1の長孔131bを貫通した状態で、車体の一部に固定
される固定ブラケット136に組付けられていて、同固
定ブラケット136に組付けられた状態では、両支持ブ
ラケット131を介してステアリングコラム111の前
端部を車体の一部に上下方向に回動可能に支持する。ま
た、支持ピン132は、初期位置では支持ブラケット1
31の長孔131bにおける円形孔部131b1に挿通
状態で位置し、支持ブラケット131との相対移動によ
り、帯状孔部131b2内を後方へ移動する。
【0124】屈曲プレート133は、所定幅のプレート
を略360度屈曲して形成されているもので、所定間隔
を保持して対向する上側壁部133a、下側壁部133
b、これら両壁部133a,133bを連結する円弧状
壁部133c、および、下側壁部133bの先端部から
直交して起立する起立壁部133dにて構成されてい
る。屈曲プレート133は、下側壁部133bにてステ
アリングコラム111の外周の上端部位に固着された状
態で、両支持ブラケット131間に配置されていて、支
持ピン132の中間部に設けた後述するカム134を包
囲して、円弧状壁部133cをカム134の後側にて長
孔131bの帯状孔部131b2を交差して経由してい
る。
【0125】カム134は、前後の各端部が円弧状を呈
する長方形状のブロックであり、支持ピン132の外周
に回転可能に組付けられている。このカム134におい
ては、図34に示すように、互いに対向する一方の両面
間の幅W2が、各支持ブラケット131の長孔131b
における円形孔部131b1の径よりわずかに小さく、
かつ、長孔131bにおける帯状孔部131b2の幅よ
り大きい幅に形成されている。また、互いに対向する他
方の両面間の幅W1は、各支持ブラケット131の長孔
131bにおける帯状孔部131b2の幅よりわずかに
小さい幅に形成されている。
【0126】電動モータ135は、カム134を回転し
て、長孔131bの帯状孔部131b2の幅に対向する
幅を大小に変更するもので、図32に示したように、出
力軸135aの先端に形成したホーク状の連結部135
bにてカム134の側面に連結されている。電動モータ
135は、運転者Hがシートベルトを係脱した際に通電
されて所定量回転してカム134を略90度回転させる
もので、運転者Hのシートベルト非着用時には、カム1
34を図34(a)に示す向きに回転させており、ま
た、運転者Hのシートベルト着用時には、カム134を
図34(b)に示す向きに回転させている。
【0127】かかる構成の第10支持機構130にて支
持されているステアリング装置においては、車両の前面
衝突時、運転者Hが前方に移動してステアリングホイー
ルに干渉すると、ステアリングシャフト112およびス
テアリングコラム111を前方へ移動させる。これによ
り、ステアリングコラム111を支持する当該支持機構
130を構成する支持ピン132は、カム134と一体
に支持ブラケット131の長孔131b内を後方へ、衝
撃力に応じた力で相対移動する。支持ピン132および
カム134の相対移動時には、カム134は屈曲プレー
ト133をその屈曲状態を引き延ばすように変形して衝
撃エネルギーを吸収する。このため、運転者Hのステア
リングホイールに対する衝撃エネルギーは、当該支持機
構130の作用にて吸収されて、運転者Hのステアリン
グホイールに対する衝撃力が緩和される。
【0128】ところで、第10支持機構130において
は、運転者Hのシートベルト非着用時には、カム134
が電動モータ135の駆動により図34(a)に示す向
きに回転されていることから、衝突時に後方へ相対移動
する支持ピン132と一体のカム134は、屈曲プレー
ト132を変形するとともに、長孔131bにおける帯
状孔部131b2の上下側縁部を漸次変形して移動する
ため、衝撃エネルギーの吸収量は大きいものとなる。こ
れに対して、運転者Hのシートベルト着用時には、カム
134が電動モータ135の駆動により図34(b)に
示す向きに回転されていることから、衝突時に後方へ相
対移動する支持ピン132と一体のカム134は、屈曲
プレート132を変形するが、長孔131bにおける帯
状孔部131b2を素通りして、帯状孔部131b2の
上下側縁部を変形することはなく、衝撃エネルギーの吸
収量は小さいものとなる。
【0129】このように、当該支持機構130は第9支
持機構120と同様に、運転者Hのシートベルト着用の
有無により(ステアリングコラム側から運転者Hが受け
ると予測した予測衝撃力に応じて)、衝突エネルギーの
吸収量が可変の機能を有するものであって、ステアリン
グ装置を車体の一部に支持するために不可欠の支持機構
を有効に利用して構成しているものである。このため、
当該支持機構130においても、第9支持機構120と
同様の作用効果を奏するものである。なお、当該支持機
構130においては、電動モータ135によりカム13
4を略90度回転させるように構成したが、電動モータ
135によりカム134を例えば略45度または略90
度に多段に回転させるように構成して実施することも可
能である。
【0130】上記各実施形態の第1支持機構20aでは
駆動手段としてソレノイド24aを採用し、第2支持機
構20bでは駆動手段としてソレノイド25aを採用
し、第3支持機構20cでは駆動手段としてソレノイド
26cを採用し、第4支持機構20dでは駆動手段とし
て電動モータ27aを採用し、第6支持機構20fでは
駆動手段としてソレノイド29a,29bを採用し、第
7支持機構30aおよび第8支持機構30bでは駆動手
段として電動モータ33eを採用し、第9支持機構12
0では駆動手段としてソレノイド125aを採用し、第
10支持機構130では駆動手段として電動モータ13
5を採用したが、これらの駆動手段は適宜変更して実施
し得るものである。
【0131】また、上記各実施形態では、各支持機構が
備える可変のエネルギー吸収機構(変形特性可変手段を
有するエネルギー吸収機構)のエネルギー吸収特性が運
転者のシートベルト着用有無に応じて変化するように構
成して実施したが、各支持機構が備える可変のエネルギ
ー吸収機構(変形特性可変手段を有するエネルギー吸収
機構)のエネルギー吸収特性が運転者のシートベルト着
用有無および運転者の着座シート位置に応じて変化する
(具体的には、運転者のシートベルト非着用時における
着座シート位置が設定位置より前方のときおよび後方の
ときには、着座シート位置が設定位置にあるときのエネ
ルギー吸収量に比して大きくする)ように構成して実施
することも可能である。
【0132】この場合において、運転者Hのシートベル
ト非着用は、図1に例示したセンサ92により検出さ
れ、また運転者Hの着座シート位置は、図1に例示した
着座シート位置検出センサ93により検出される。この
ため、図1に示した両センサ92,93により、運転者
がシートベルト非着用でその着座シート位置が設定位置
にあること(図1の実線で示した標準体格の運転者Hが
シートベルト非着用であること)を検出することができ
るとともに、運転者がシートベルト非着用でその着座シ
ート位置が設定位置より前方にあること(図1の仮想線
で示した体格の小さい運転者Hfがシートベルト非着用
であること)を検出することができ、また運転者がシー
トベルト非着用でその着座シート位置が設定位置より後
方にあること(図1の仮想線で示した体格の大きい運転
者Hrがシートベルト非着用であること)を検出するこ
とが可能である。
【0133】したがって、この場合には、運転者がシー
トベルト非着用で着座シート位置が設定位置にあると
き、上記した各支持機構において運転者のシートベルト
着用時に得られる作用効果(支持機構での衝撃エネルギ
ー吸収量が小さいものとなる)と同様の作用効果が得ら
れ、また、運転者がシートベルト非着用で着座シート位
置が設定位置より前方または後方にあるとき、上記した
各支持機構において運転者のシートベルト非着用時に得
られる作用効果(支持機構での衝撃エネルギー吸収量が
大きいものとなる)と同様の作用効果が得られる。
【0134】これにより、図1の仮想線で示した体格の
小さい運転者Hfがシートベルト非着用であるときの車
両前面衝突時において、ステアリングホイール17に装
備されているエアバッグ18がその機能を十分に発揮し
ない場合にも、各支持機構の作動により、体格の小さい
運転者Hfのステアリングホイール17に対する衝撃力
が的確に緩和される。また、図1の仮想線で示した体格
の大きい運転者Hrがシートベルト非着用であるときの
車両前面衝突時においては、ステアリングホイール17
に装備されているエアバッグ18の機能と、各支持機構
の作動により、体格の大きい運転者Hrのステアリング
ホイール17に対する衝撃力(標準体格の運転者Hが受
ける衝撃力より大きい衝撃力)が的確に緩和される。
【0135】また、上記各実施形態の支持機構において
は、図1に例示したように、ステアリングホイール17
にエアバッグ18が装備されていて、車両の前面衝突時
にはエアバッグ18が作動することによっても衝撃エネ
ルギーが吸収されるため、当該支持機構においてステア
リングコラム側または車体側に設ける可変のエネルギー
吸収機構にて得られるエネルギー吸収量を小さく設定す
ることが可能であり、当該エネルギー吸収機構を小型化
(車両前後方向すなわち相対移動方向にて小型化)する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1支持機構を装備したステアリ
ング装置を含む運転席の概略的な側面図である。
【図2】本発明に係る第1支持機構を装備したステアリ
ング装置の平面図である。
【図3】同ステアリング装置の側面図である。
【図4】第1支持機構の要部縦断側面図である。
【図5】第1支持機構を構成する屈曲プレートの平面図
(a)、および、同図のb−b線に沿う縦断正面図
(b)である。
【図6】第1支持機構を構成する係合装置の初期状態を
示す側面図(a)、および動作状態を示す側面図(b)
である。
【図7】本発明に係る第2支持機構の平面図である。
【図8】第2支持機構の側面図である。
【図9】第2支持機構で採用し得る各係合装置の初期状
態を示す側面図(a),(b)である。
【図10】本発明に係る第3支持機構の部分破断平面図
である。
【図11】第3支持機構の部分破断側面図である。
【図12】本発明に係る第4支持機構の要部縦断側面図
である。
【図13】第4支持機構を構成する屈曲プレートの斜視
図である。
【図14】第4支持機構を構成する扱き装置の動作状態
を示す平面図(a),(b),(c)である。
【図15】本発明に係る第5支持機構における初期状態
を示す縦断側面図(a)、同図のb−b線での縦断正面
図(b)およびスライドピンを後退させた状態での縦断
正面図(c)である。
【図16】第5支持機構におけるエネルギー吸収量最小
時の状態を示す縦断側面図(a)、および同図のb−b
線での縦断正面図(b)である。
【図17】第5支持機構におけるエネルギー吸収量最大
時の状態を示す縦断側面図(a)、および同図のb−b
線での縦断正面図(b)である。
【図18】本発明に係る第6支持機構の要部縦断側面図
である。
【図19】第6支持機構を構成するピン干渉装置を示す
斜視図である。
【図20】同ピン干渉装置におけるエネルギー吸収量最
大時の状態を示す側面図(a)、およびピンの配列状態
図(b)である。
【図21】同ピン干渉装置におけるエネルギー吸収量最
小時の状態を示す側面図(a)、およびピンの配列状態
図(b)である。
【図22】同ピン干渉装置を構成する支持プレートの回
動状態を示す正面図である。
【図23】本発明に係る第7支持機構を装備したステア
リング装置の平面図である。
【図24】同ステアリング装置の側面図である。
【図25】第7支持機構における初期状態を示す平面図
(a)、作動状態を示す平面図(b)である。
【図26】第7支持機構の変形例(第8支持機構)を示
す初期状態平面図である。
【図27】本発明に係る第9支持機構を装備したステア
リング装置の平面図である。
【図28】同ステアリング装置の側面図である。
【図29】図27のA−A線に沿った第9支持機構の拡
大縦断側面図である。
【図30】第9支持機構のシートベルト非着用時の作動
状態を示す縦断側面図である。
【図31】第9支持機構のシートベルト着用時の作動状
態を示す縦断側面図である。
【図32】本発明に係る第10支持機構の底面図であ
る。
【図33】図32のB−B線に沿った縦断側面図であ
る。
【図34】第10支持機構のシートベルト非着用時の作
動状態を示す縦断側面図(a)、および、シートベルト
着用時の作動状態を示す縦断側面図(b)である。
【符号の説明】
10a,10b…ステアリング装置、11…ステアリン
グコラム、12…ステアリングシャフト、13…アッパ
サポートブラケット、13a…ボルト、14…操作レバ
ー、15…ロアサポートブラケット、20a,20b,
20c,20d,20e,20f…支持機構、21…支
持ブラケット、21a…側壁部、21b…長孔、21b
1…円形孔部、21b2…帯状孔部、21b3…幅狭
部、21c…掛止ピン、21d…上壁部、22…支持ピ
ン、23,23A,23B…屈曲プレート、23a…上
側壁部、23a1…下側屈曲部位、23a2…上側屈曲
部位、23b…下側壁部、23c…円弧状壁部、23d
…起立壁部、23e1,23e2…溝部、23e3…係
合孔、23e4…切欠き溝、23f…スリット孔、23
g1,23g2…屈曲部位、23h…凸部、24…係合
装置、24a…ソレノイド、24b…剪断作用ピン、2
5…係合装置、25a…ソレノイド、25b(25b
1,25b2)…変形作用ピン、26…扱き装置、26
a…固定ピン、26b…可動ピン、26c…ソレノイ
ド、27…変形特性可変装置、27a…電動モータ、2
7b…ネジ軸、27c…ナット部材、28…スライドピ
ン装置、28a…スライドピン、28b…支持部材、2
9…ピン干渉装置、29a,29b…ソレノイド、29
c…支持プレート、29c1…長孔、29d1,29d
2…ガイドピン、29e1,29e2…干渉ピン、29
f…支持ピン、30a,30b…支持機構、31…エネ
ルギー吸収プレート、31a…ボルト挿通孔、31b、
31c…円弧状凹所、32…扱きクリップ、33…変形
特性可変装置、33a,33b…セクタギヤ、33c,
33d…扱きピン、33e…電動モータ、33f…ピニ
オン、91…シートベルト、92…センサ、93…着座
シート位置検出センサ、ECU…電気制御装置、111
…ステアリングコラム、112…ステアリングシャフ
ト、113…アッパサポートブラケット、114…操作
レバー、120…第9支持機構、121…支持ブラケッ
ト、121a…側壁部、121b…長孔、121b1…
円形孔部、121b2…帯状孔部、121b3…幅狭
部、121c…掛止ピン、122…支持ピン、123…
第1屈曲プレート、123a…上側壁部、123b…下
側壁部、123c…円弧状壁部、123d…起立壁部、
124…第2屈曲プレート、124a…上側壁部、12
4b…下側壁部、124c…円弧状壁部、124d…係
合孔、125…係合装置、125a…ソレノイド、12
5b…係合ピン、130…第10支持機構、131…支
持ブラケット、131a…側壁部、131b…長孔、1
31b1…円形孔部、131b2…帯状孔部、132…
支持ピン、133…屈曲プレート、133a…上側壁
部、133b…下側壁部、133c…円弧状壁部、13
3d…起立壁部、134…カム、135…電動モータ、
135a…出力軸、135b…連結部、136…固定ブ
ラケット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 伸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 加茂下 万有美 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 喜多 禎人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 吉野 公則 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 近藤 英男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 今村 謙二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 星野 茂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D030 DE03 DE35 DE37 DE45 3D054 BB26

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングシャフトを周方向に回転可能
    に支持するステアリングコラムを車体の一部に支持する
    ためのステアリング装置の支持機構であり、当該支持機
    構は、前記ステアリングコラム側または前記車体側に設
    けた可変のエネルギー吸収機構を備え、同エネルギー吸
    収機構のエネルギー吸収量を、運転者のシートベルト着
    用時には小さく、シートベルト非着用時には大きくした
    ことを特徴とするステアリング装置の支持機構。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のステアリング装置の支持
    機構であり、前記エネルギー吸収機構は、前記ステアリ
    ングコラムに固着した支持部材と、同支持部材に設けた
    前後方向に延びる長孔を貫通して車体の一部に取付けら
    れて同支持部材を介して前記ステアリングコラムを車体
    に支持する支持ピンと、前記支持部材に設けられ前記支
    持ピンが前記長孔内を相対移動する際に同支持ピンによ
    り変形可能なエネルギー吸収部材と、同エネルギー吸収
    部材に対する変形作用量を変更する変形特性可変手段を
    備え、同変形特性可変手段は、前記エネルギー吸収部材
    に対する変形作用量を、運転者のシートベルト着用時に
    は小さくかつシートベルト非着用時には大きくすべく機
    能することを特徴とするステアリング装置の支持機構。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のステアリング装置の支持
    機構において、前記変形特性可変手段として、運転者の
    シートベルト着用有無に応じて動作して前記エネルギー
    吸収部材に設けた係合孔を進退する剪断作用ピンを採用
    し、運転者のシートベルト非着用時には前記剪断作用ピ
    ンが前記エネルギー吸収部材の係合孔に係合していて、
    同エネルギー吸収部材の変形の際に同エネルギー吸収部
    材に剪断力が付与されることを特徴とするステアリング
    装置の支持機構。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のステアリング装置の支持
    機構において、前記変形特性可変手段として、運転者の
    シートベルト着用有無に応じて動作して前記エネルギー
    吸収部材に設けたスリット状孔を進退する変形作用ピン
    を採用し、運転者のシートベルト非着用時には前記変形
    作用ピンが前記エネルギー吸収部材のスリット状孔に進
    入していて、同エネルギー吸収部材の変形の際に同エネ
    ルギー吸収部材のスリット状孔を拡開させる変形力が付
    与されることを特徴とするステアリング装置の支持機
    構。
  5. 【請求項5】請求項4に記載のステアリング装置の支持
    機構において、前記変形作用ピンは漸次先細りとなるテ
    ーパ形状または段付形状を呈していて、運転者のシート
    ベルト着用有無により、前記変形作用ピンの前記スリッ
    ト状孔への進入量が制御されることを特徴とするステア
    リング装置の支持機構。
  6. 【請求項6】請求項2に記載のステアリング装置の支持
    機構において、前記変形特性可変手段として、運転者の
    シートベルト着用有無に応じて動作して前記エネルギー
    吸収部材に対して進退する扱き作用ピンを採用し、運転
    者のシートベルト非着用時には前記扱き作用ピンが前記
    エネルギー吸収部材に当接していて、同エネルギー吸収
    部材の変形の際に同エネルギー吸収部材に扱き力が付与
    されることを特徴とするステアリング装置の支持機構。
  7. 【請求項7】請求項2に記載のステアリング装置の支持
    機構において、前記エネルギー吸収部材として、変形特
    性を異にし互いに並列する一対の屈曲プレートを採用す
    るとともに、前記変形特性可変手段として、運転者のシ
    ートベルト着用有無に応じて移動動作して前記両屈曲プ
    レートに選択的に当接して位置する干渉部材を採用し
    て、運転者のシートベルト非着用時には前記干渉部材が
    変形力の高い方の屈曲プレートに当接していて、同屈曲
    プレートに変形作用力が付与されることを特徴とするス
    テアリング装置の支持機構。
  8. 【請求項8】請求項2に記載のステアリング装置の支持
    機構において、前記変形特性可変手段として、運転者の
    シートベルト着用有無に応じて前記エネルギー吸収部材
    に対して進退動作して同エネルギー吸収部材の屈曲配置
    状態を変更するテーパ状のスライドピンを採用して、運
    転者のシートベルト非着用時には前記スライドピンの干
    渉作用にてエネルギー吸収部材の配置状態が大きな屈曲
    状態にされることを特徴とするステアリング装置の支持
    機構。
  9. 【請求項9】請求項2に記載のステアリング装置の支持
    機構において、前記変形特性可変手段として、運転者の
    シートベルト着用有無に応じて前記エネルギー吸収部材
    に対して進退動作して同エネルギー吸収部材の屈曲配置
    状態を変更する干渉ピンを採用して、運転者のシートベ
    ルト非着用時には前記干渉ピンの干渉作用にてエネルギ
    ー吸収部材の配置状態が大きな屈曲状態にされることを
    特徴とするステアリング装置の支持機構。
  10. 【請求項10】請求項1に記載のステアリング装置の支
    持機構であり、前記エネルギー吸収機構は、前記車体側
    に組付けられて前記ステアリングコラムの長さ方向に相
    対移動するエネルギー吸収部材と、前記ステアリングコ
    ラム側に設けられ前記エネルギー吸収部材の相対移動時
    に同エネルギー吸収部材を変形させる変形手段と、運転
    者のシートベルト着用有無に応じて動作して前記変形手
    段の前記エネルギー吸収部材に対する変形作用量を変更
    させる変形特性可変手段を備え、同変形特性可変手段
    は、エネルギー吸収部材に対する変形作用量を、運転者
    のシートベルト着用時には小さく、かつシートベルト非
    着用時には大きくすべく機能することを特徴とするステ
    アリング装置の支持機構。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のステアリング装置の
    支持機構において、前記変形手段は前記エネルギー吸収
    部材を両側から挟んで扱くことにより変形させる一対の
    挟持部材であり、前記変形特性可変手段は運転者のシー
    トベルト着用有無に応じて動作して前記両挟持部材の前
    記エネルギー吸収部材に対する挟持間隔を変更させる駆
    動手段であることを特徴とするステアリング装置の支持
    機構。
  12. 【請求項12】請求項1に記載のステアリング装置の支
    持機構であり、前記エネルギー吸収機構は、前記ステア
    リングコラムに固着した支持部材と、同支持部材に設け
    た前後方向に延びる長孔を貫通して車体の一部に取付け
    られて同支持部材を介して前記ステアリングコラムを車
    体に支持する支持ピンと、前記支持部材に設けられ前記
    支持ピンが前記長孔を相対移動する際に同支持ピンによ
    り変形可能な第1および第2のエネルギー吸収部材を備
    え、前記支持ピンは、運転者のシートベルト着用時には
    前記第1のエネルギー吸収部材を変形し、かつ、運転者
    のシートベルト非着用時には前記第1,第2のエネルギ
    ー吸収部材の両者を同時に変形すべく機能することを特
    徴とするステアリング装置の支持機構。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のステアリング装置の
    支持機構において、前記第1のエネルギー吸収部材は、
    一端を前記支持部材に固定されて前記長孔を貫通する前
    記支持ピンより後方側を経由して屈曲し前後方向に延び
    る第1の屈曲プレートであり、かつ、前記第2のエネル
    ギー吸収部材は、一端を前記支持部材に係脱手段を介し
    て係脱可能に固定されて前記長孔を貫通する前記支持ピ
    ンより後方側を経由して屈曲し前後方向に延びる第2の
    屈曲プレートであり、前記支持ピンは、前記支持部材の
    長孔を後方へ相対移動する間に、前記第1の屈曲プレー
    トを引き延ばして変形し、かつ、前記支持部材に固定状
    態にある第2の屈曲プレートを引き延ばして変形すべく
    機能することを特徴とするステアリング装置の支持機
    構。
  14. 【請求項14】請求項13に記載のステアリング装置の
    支持機構において、前記第2の屈曲プレートの一端を係
    脱する係脱手段は、運転者のシートベルト着用有無に応
    じて動作し、前記第2の屈曲プレートを、運転者のシー
    トベルト着用時には前記支持部材から離脱し、かつ、運
    転者のシートベルト非着用時には前記支持部材に固定す
    べく機能することを特徴とするステアリング装置の支持
    機構。
  15. 【請求項15】請求項12に記載のステアリング装置の
    支持機構において、前記第1のエネルギー吸収部材は、
    一端を前記支持部材に固定されて前記長孔を貫通する前
    記支持ピンより後方側を経由して屈曲し前後方向に延び
    る屈曲プレートであり、かつ、前記第2のエネルギー吸
    収部材は、前記長孔が形成されている支持部材であり、
    前記支持ピンは、前記長孔の基端側の大幅部に位置して
    同長孔の小幅部を移動可能なカムと、前記カムを回転し
    て同カムの前記長孔の幅に対向する幅を同長孔の小幅部
    に対して大幅および小幅に選択的に変更させる駆動手段
    を備え、前記支持ピンは前記支持部材の長孔内を後方へ
    相対移動する間に、前記カムの前記長孔に対向する幅が
    小幅の場合には前記屈曲プレートを引き延ばし変形し、
    前記カムの前記長孔に対向する幅が大幅の場合には前記
    屈曲プレートを引き延ばし変形し、かつ、前記カムにて
    前記支持部材の長孔の小幅部側縁を漸次変形すべく機能
    することを特徴とするステアリング装置の支持機構。
  16. 【請求項16】請求項15に記載のステアリング装置の
    支持機構において、前記駆動手段は、運転者のシートベ
    ルト着用有無に応じて動作し、運転者のシートベルト着
    用時には前記カムの前記長孔に対向する幅を小幅に変更
    し、かつ、運転者のシートベルト非着用時には前記カム
    の前記長孔に対向する幅を大幅に変更すべく機能するこ
    とを特徴とするステアリング装置の支持機構。
  17. 【請求項17】ステアリングシャフトを周方向に回転可
    能に支持するステアリングコラムを車体の一部に支持す
    るためのステアリング装置の支持機構であり、当該支持
    機構は、前記ステアリングコラム側または前記車体側に
    設けた可変のエネルギー吸収機構を備え、同エネルギー
    吸収機構のエネルギー吸収量を、運転者のシートベルト
    非着用時における着座シート位置が設定位置より前方の
    ときには、着座シート位置が設定位置にあるときのエネ
    ルギー吸収量に比して大きくしたことを特徴とするステ
    アリング装置の支持機構。
  18. 【請求項18】請求項17に記載のステアリング装置の
    支持機構であり、前記エネルギー吸収機構は、前記ステ
    アリングコラムに固着した支持部材と、同支持部材に設
    けた前後方向に延びる長孔を貫通して車体の一部に取付
    けられて同支持部材を介して前記ステアリングコラムを
    車体に支持する支持ピンと、前記支持部材に設けられ前
    記支持ピンが前記長孔内を相対移動する際に同支持ピン
    により変形可能なエネルギー吸収部材と、同エネルギー
    吸収部材に対する変形作用量を変更する変形特性可変手
    段を備え、同変形特性可変手段は、前記エネルギー吸収
    部材に対する変形作用量を、運転者の着座シート位置が
    設定位置にあるときには小さくかつ運転者の着座シート
    位置が設定位置より前方のときには大きくすべく機能す
    ることを特徴とするステアリング装置の支持機構。
  19. 【請求項19】請求項17に記載のステアリング装置の
    支持機構であり、前記エネルギー吸収機構は、前記車体
    側に組付けられて前記ステアリングコラムの長さ方向に
    相対移動するエネルギー吸収部材と、前記ステアリング
    コラム側に設けられ前記エネルギー吸収部材の相対移動
    時に同エネルギー吸収部材を変形させる変形手段と、運
    転者の着座シート位置に応じて動作して前記変形手段の
    前記エネルギー吸収部材に対する変形作用量を変更させ
    る変形特性可変手段を備え、同変形特性可変手段は、エ
    ネルギー吸収部材に対する変形作用量を、運転者の着座
    シート位置が設定位置にあるときには小さくかつ運転者
    の着座シート位置が設定位置より前方のときには大きく
    すべく機能することを特徴とするステアリング装置の支
    持機構。
  20. 【請求項20】請求項17に記載のステアリング装置の
    支持機構であり、前記エネルギー吸収機構は、前記ステ
    アリングコラムに固着した支持部材と、同支持部材に設
    けた前後方向に延びる長孔を貫通して車体の一部に取付
    けられて同支持部材を介して前記ステアリングコラムを
    車体に支持する支持ピンと、前記支持部材に設けられ前
    記支持ピンが前記長孔内を相対移動する際に同支持ピン
    により変形可能な第1および第2のエネルギー吸収部材
    を備え、前記支持ピンは、運転者の着座シート位置が設
    定位置にあるときには前記第1のエネルギー吸収部材を
    変形し、かつ、運転者の着座シート位置が設定位置より
    前方のときには前記第1,第2のエネルギー吸収部材の
    両者を同時に変形すべく機能することを特徴とするステ
    アリング装置の支持機構。
  21. 【請求項21】請求項1乃至請求項20のうちのいずれ
    か一項に記載のステアリング装置の支持機構において、
    前記ステアリングシャフトに組付けられるステアリング
    ホイールにはエアバッグが装備されていることを特徴と
    するステアリング装置の支持機構。
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