JP2002329496A - 二次電池負極用バインダー - Google Patents
二次電池負極用バインダーInfo
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Abstract
解液性に優れたニッケル水素二次電池負極が得られ、ま
た電池に組み立てた際にサイクル性に優れた二次電池を
得ることの可能な二次電池負極用バインダーの提供。 【解決手段】 脂肪族共役ジエン系単量体20〜60重
量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量
%およびこれらと共重合可能な他の単量体30〜79重
量%からなる単量体合計100重量部に対しα−メチル
スチレンダイマー0.6〜3.0重量部の存在下で乳化
重合して得られた共重合体ラテックスからなり、かつ該
共重合体ラテックス中に残留するα−メチルスチレンダ
イマー量が該共重合体ラテックスの固形分に対して40
0〜3000ppmであることニッケル水素二次電池負
極用バインダー。
Description
池負極用バインダーに関する。
ッケルカドミウム二次電池と比較して、カドミウムを使
用しない点で環境にクリーンであり、さらに放電容量が
大きく電子機器をより長時間駆動させることが可能な優
れた特徴を有している。またニッケル水素二次電池はリ
チウムイオン二次電池と比較した場合は、重量エネルギ
ー密度では劣るものの、体積エネルギー密度はほぼ同等
であり、安価に供給されることから、近年の小型携帯電
子機器等の駆動電源として重要性が増している。
正極活物質とした正極と、負極活物質である水素を低圧
力において可逆的に吸蔵・放出することが可能な水素吸
蔵合金を主とする負極から構成されている。
法としては、これまで以下のものが提案されている。 (1)水素吸蔵合金粉末を導電性粉末とともに焼結して
電極とする方法。 (2)水素吸蔵合金粉末をバインダーを使用せずに三次
元金属多孔体に充填して電極とする方法。 (3)水素吸蔵合金粉末をバインダーによって導電性支
持体に保持させて電極とする方法。 これらの方法の中で(1)の焼結方法は焼結時に水素吸
蔵合金表面が酸化されて不導体化し、電極の導電率が下
がり、放電電圧の低下を招くという不都合がある。ま
た、(2)の方法は、三次元金属多孔体が高価であるこ
とに加えて、電極容量に寄与しない部分が多くなるため
電池容量を十分大きく出来ないという問題がある。上述
した中ではバインダーを用いる(3)の方法が、電極性
能、製造作業性およびコスト面で優れた負極の製造方法
である。
は、はじめに所定粒径の水素吸蔵合金粉末と、所定粒径
の導電剤粉末、所定量の増粘剤水溶液、バインダー、他
添加剤等を加えて全体を混練して合剤スラリーを調製す
る。その後この合剤スラリーを導電性支持体に塗着した
のち乾燥し、更に例えばロール圧延を行って所定の厚み
に調整して、所定形状に裁断することにより水素吸蔵合
金粉末を含む合剤を担持したニッケル水素二次電池負極
(水素吸蔵合金電極)が製造されている。このなかで、
バインダーは最終的な電極の性能に大きな影響を与えて
いる。
ッ化ビニリデン(PVDF)をはじめとしたフッ素系の
ポリマーが用いられていたが、フッ素系ポリマーに替わ
ってスチレン−ブタジエン系共重合ラテックス(以下、
共重合体ラテックスという)を用いることにより、二次
電池の放置中の自己放電を抑制しオープン電圧の低下が
抑止される(特開平10−247492号公報)など、
本分野において共重合体ラテックスは優れた性能を発揮
することが知られている。
の負極製造に際して水素吸蔵合金粉末をバインダーによ
って導電性支持体に保持させて電極を製造する場合は、
水素吸蔵合金粉末を導電性支持体に強固に保持させる必
要がある。共重合体ラテックスはこれまでのフッ素系ポ
リマーと比較して水素吸蔵合金粉末、導電剤粉末や集電
体などの負極材料と優れた接着性能を示すが、近年の電
池製造技術、周辺材料の進歩を鑑みると、共重合体ラテ
ックスの更なる性能向上によるニッケル水素二次電池負
極性能の向上が期待されていた。
鋭意検討した結果、特定の共重合体ラテックスをバイン
ダーとして使用することにより、上記課題が解決される
ことを見出して本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明は脂肪族共役ジエン系単量体20〜60重量%、
エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%およ
びこれらと共重合可能な他の単量体30〜79重量%か
らなる単量体合計100重量部に対しα−メチルスチレ
ンダイマー0.6〜3.0重量部の存在下で乳化重合し
て得られた共重合体ラテックスからなり、かつ該共重合
体ラテックス中に残留するα−メチルスチレンダイマー
量が該共重合体ラテックスの固形分に対して400〜3
000ppmであることを特徴とするニッケル水素二次
電池負極用バインダーを提供するものである。
説明する。
肪族共役ジエン系単量体、エチレン性不飽和カルボン酸
単量体およびこれらと共重合可能な他の単量体を乳化重
合して得られるものである。
3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−
1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、置
換および側鎖共役ヘキサジエン類などが挙げられ、1種
または2種以上用いることができる。特に1,3−ブタ
ジエンが好ましい。
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボ
ン酸(無水物)等が挙げられ、1種または2種以上用い
ることができる。
は、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体、
不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、ヒドロキシ
アルキル基を含有する不飽和単量体、不飽和カルボン酸
アミド単量体等が挙げられ、これらは1種または2種以
上用いることができる。
ン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、
ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、
1種または2種以上用いることができる。特にスチレン
が好ましい。
ロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロ
ニトリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げら
れ、1種または2種以上用いることができる。特にアク
リロニトリル、メタクリロニトリルが好ましい。
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
フマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエー
ト、ジエチルマレエート、ジメチルイタコネート、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート等が挙げられ、1種または2種以
上用いることができる。特にメチルメタクリレートが好
ましい。
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、
ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロ
キシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートな
どが挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートが好まし
い。
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ、1種または
2種以上用いることができる。特にアクリルアミドが好
ましい。
ロピレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等、通常の乳化重合において使用さ
れる単量体は何れも使用可能である。
ン系単量体20〜60重量%、エチレン系不飽和カルボ
ン酸単量体1〜10重量%およびこれらと共重合可能な
他の単量体30〜79重量%からなる。
満では本発明の共重合体ラテックスをバインダーとして
含む負極合剤ペーストを集電体に塗布した際に合剤と集
電体との十分な接着性が得られず、また60重量%を超
えると負極合剤ペーストを集電体に塗布して電池負極を
製造した際に電極の耐電解液性が低下する問題が見られ
るので好ましくない。好ましくは30〜55重量%であ
る。
量%未満では共重合体ラテックス自身および電極組成物
の安定性が劣る可能性があり、また10重量%を超える
とラテックスの粘度が高くなり、共重合体ラテックス自
身の取り扱い上の問題を生じる可能性があるため好まし
くない。好ましくは1〜7重量%である。
では本発明の共重合体ラテックスをバインダーとして含
む負極合剤ペーストを集電体に塗布して電池負極を製造
した際に負極の耐電解液性が低下し、また79重量%を
超えると負極合剤ペーストを集電体に塗布した際に負極
合剤と集電体との接着性が劣り好ましくない。好ましく
は38〜69重量%である。
イマーには、異性体として2,4−ジフェニル−4−メ
チル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−4−メチル
−2−ペンテンおよび1,1,3−トリメチル−3−フ
ェニルインダンがあるが、本発明にて使用されるα−メ
チルスチレンダイマーとしては、2,4−ジフェニル−
4−メチル−1−ペンテンの含有量が60重量%以上、
特に80重量%以上であることが好ましい。
させるα−メチルスチレンダイマーは全使用単量体10
0重量部に対して0.6〜3.0重量部である。0.6
重量部未満では、本発明の共重合体ラテックスをバイン
ダーとして含む負極合剤と集電体との十分な接着性が得
られず、また3.0重量部を超えると本発明の共重合体
ラテックスをバインダーとして含む負極合剤ペーストを
集電体に塗布してニッケル水素二次電池負極を製造した
際に負極の耐電解液性が低下する問題が見られるため好
ましくない。また、本発明の共重合体ラテックス中に残
留するα−メチルスチレンダイマーの量は、該ラテック
スの固形分に対して400〜3000ppmであること
が必要である。好ましくは500〜2500ppmであ
り、さらに好ましくは600〜2000ppmである。
α−メチルスチレンダイマーの残留量が400ppm以
下では、本発明の共重合体ラテックスをバインダーとし
て含む負極合剤と集電体との十分な接着性が得られず、
残留量が3000ppm以上では本発明の共重合体ラテ
ックスをバインダーとして含む負極合剤ペーストを集電
体に塗布して電池負極を製造した際に負極の耐電解液性
が低下する問題が見られる。なお、残留α−メチルスチ
レンダイマーについては、共重合体ラテックスの重合時
に使用する量およびその添加方法、共重合体ラテックス
の単量体組成およびその添加方法、重合温度、さらには
重合後の熟成温度および熟成時間等により適宜調整する
ことができる。
ンダイマーと共に以下の連鎖移動剤を使用することも可
能である。それらの連鎖移動剤としては、n−ヘキシル
メルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチ
ルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデ
シルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のア
ルキルメルカプタン、ジメチルキサントゲンジサルファ
イド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等の
キサントゲン化合物、ターピノレンや、テトラメチルチ
ウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム
系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、
アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、
ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化
合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキ
シアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミ
ド等のビニルエーテル、トリフェニルエタン、ペンタフ
ェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオ
グリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオ
グリコレート等が挙げられ、これらを1種または2種以
上使用することができる。これらの連鎖移動剤の量は特
に限定されないが、通常、単量体100重量部に対して
0〜5重量部にて使用される。
化重合して得る際に、通常の乳化剤が用いられる。乳化
剤としては高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルス
ルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族カルボン酸
塩、非イオン性界面活性剤の硫酸エステル塩等のアニオ
ン性界面活性剤あるいはポリエチレングリコールのアル
キルエステル型、アルキルフェニルエーテル型、アルキ
ルエーテル型等のノニオン性界面活性剤が1種又は2種
以上で用いられる。また、本発明においては開始剤とし
て、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナト
リウム等の水溶性開始剤、レドックス系開始剤あるい
は、過酸化ベンゾイル等の油溶性開始剤が使用できる。
単量体ならびにその他の成分の添加方法については特に
制限するものではなく、一括添加方法、分割添加方法、
連続添加方法の何れでも採用することができ、また、本
発明においては、一段重合、二段重合又は多段階重合等
何れも採用することができる。また、上記共重合体ラテ
ックスの数平均粒子径には特に制限はないが、好ましく
は50〜250nm、さらに好ましくは70〜200nmで
ある。
て、本発明のバインダーとともに使用される水素吸蔵合
金については、ニッケル水素二次電池用として用いられ
るものであれば特に制限無く使用可能である。水素吸蔵
合金の具体例を挙げるとLaNi5系合金、MmNi5系合金(M
mはミッシュメタルの略)、ZrNi2系合金、TiNi系合金な
どである。これら水素吸蔵合金は、コスト低減、酸化防
止、微粉化防止、サイクル寿命改善、耐食性向上、耐ア
ルカリ腐食性改善、初期容量改善、ガス発生抑制、水素
解離平衡圧低下、高容量化、高寿命化などを目的として
主合金成分金属の一部を他金属原子へ置換、合金の表面
処理などの手法とあわせて、1種あるいは2種以上を混
合して使用することができる。水素吸蔵合金の形状とし
ては、通常機械的に粉砕、或いは水素ガスの吸蔵・放出
により微紛化した平均粒径10〜50μm程度の粉末が
用いられる。
際して、本発明のバインダーとともに使用される他の導
電剤、集電体、増粘剤、撥水剤、他添加剤などの合剤・
負極材料についても、ニッケル水素二次電池用として用
いられるものであれば特に制限無く使用可能である。
金粉末、導電剤粉末、増粘剤、撥水剤、他添加剤からな
る負極用合剤スラリーを集電体に塗布する方法としては
リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアー
ナイフ法など任意のコーターヘッドを用いることがで
き、また乾燥方法としては放置乾燥や、送風乾燥機、温
風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用で
きる。
た負極を用いてニッケル水素二次電池を製造する際に使
用される正極活物質、正極用バインダー、集電体、セパ
レーター、電解液、端子、絶縁体、電池容器等について
は既存のものが特に制限無く使用可能である。また最終
的な電池形態についても、制限無く円筒形ニッケル水素
二次電池、角形ニッケル水素二次電池のどちらにも使用
することができる。さらに、本発明の共重合体ラテック
スを正極用バインダーとして使用することも可能であ
る。
説明するが、本発明はその要旨を変更しない限り、これ
らの実施例に限定されるものではない。なお実施例中、
割合を示す部および%は重量基準によるものである。ま
た実施例における諸物性の評価は次の方法に拠った。
り測定した。尚、測定に際しては、LPA−3000/
3100(大塚電子製)を使用した。
ンスルホン酸ナトリウム0.8部、過硫酸カリウム1.
2部を仕込み、十分攪拌した後、表1に示す1段目の各
単量体およびα−メチルスチレンダイマー1.4部、t
−ドデシルメルカプタン0.2部を加えて75℃で重合
を開始した。1.5時間後に重合温度を73℃に下げて
保ち、表1に示す2段目の各単量体および過硫酸カリウ
ム0.5部、純水10部を2時間にわたって連続的に添
加した後、表1に示す3段目の各単量体及び純水5部を
4時間にわたって連続的に添加した。さらに温度を75
℃に上げて5時間保った後、重合を終了した。次いで、
共重合体ラテックスを苛性ソーダ水溶液でpHを約7に
調整した後、水蒸気蒸留により未反応単量体および他の
低沸点化合物を除去し、共重合体ラテックス(a)を得
た。また、表1に示す条件を変更する以外は共重合体ラ
テックス(a)と同様な方法にて、共重合体ラテックス
(b)〜(g)を得た。尚、共重合体ラテックス
(a)、(b)及び(g)は3段重合にて、共重合体ラ
テックス(c)、(d)、(e)および(f)は2段重
合により作成した。
ルニッケル5部を使用し増粘剤としてカルボキシメチル
セルロースを2重量部、共重合体ラテックス(a)5部
とを全固形分が50%となるように適量の水を加えて混
練し表1記載の実施例1の負極用合剤スラリーを調製し
た。同様にして、表1記載された共重合体ラテックス
(b)〜(c)を用いて実施例2〜3の電池電極用組成
物を、また共重合体ラテックス(d)〜(g)を用いて
比較例1〜4の合剤スラリーを作成した。
剤スラリーを集電体となる厚さ15μm、開口率38%
の軟鉄製ニッケルメッキパンチングシートの両面に塗布
し、120℃で5分乾燥し、熱プレスで圧縮成型して実
施例1〜3および、比較例1〜4の負極をそれぞれ作成
した。これらの評価内容については以下のとおりであ
る。また、評価結果については表1に示した。
達する深さまでの切り込みを2mm間隔で縦横それぞれ
6本入れて碁盤目の切り込みを作った。この切り込みに
粘着テープを貼り付けて直ちに引き剥がし、活物質の脱
落の程度を目視判定で5点(脱落なし)から1点(完全
に脱落)として評価した。
のKOHと1NのLiOHからなる40℃の電解液中に12時間
浸けて取り出し、負極表面の状態を目視判定で5点(変
化なし)から1点(完全に脱落)として評価した。
質に水酸化ニッケル粉末を用いた非焼結式ニッケル正極
およびスルホン化処理したポリプロピレンの不織布から
なるセパレータと組合せ、捲回して巻回体とし、この巻
回体を負極端子を兼ねた円筒型電池缶に収納し、電池缶
と負極、正極端子と正極をリード端子により接続し、電
池缶内に7NのKOHと1NのLiOHからなる電解液を満たした
後、正極端子を備えた電池蓋をガスケットを介してかし
めて円筒型電池を作成した。充放電率0.2Cで充放電
を10回反復して活性化処理を行った後、1C の定電流
で1 .5時間充電し、1 時間休止後、1C の定電流
で1.0V まで放電する充放電サイクルを繰返して放電容
量が初期の60 %となった時点のサイクル数を計測し
た。
水素二次電池負極用バインダーとして使用することによ
り、負極合剤の集電体への付着が良好でかつ耐電解液性
に優れたニッケル水素二次電池負極が得られ、また電池
に組み立てた際にサイクル性に優れた二次電池を得るこ
とができるものである。
Claims (1)
- 【請求項1】脂肪族共役ジエン系単量体20〜60重量
%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体1〜10重量%
およびこれらと共重合可能な他の単量体30〜79重量
%からなる単量体合計100重量部に対しα−メチルス
チレンダイマー0.6〜3.0重量部の存在下で乳化重
合して得られた共重合体ラテックスからなり、かつ該共
重合体ラテックス中に残留するα−メチルスチレンダイ
マー量が該共重合体ラテックスの固形分に対して400
〜3000ppmであることを特徴とするニッケル水素
二次電池負極用バインダー。
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