JP2003017063A - アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極、及びその製造方法 - Google Patents

アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極、及びその製造方法

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JP2003017063A
JP2003017063A JP2001196043A JP2001196043A JP2003017063A JP 2003017063 A JP2003017063 A JP 2003017063A JP 2001196043 A JP2001196043 A JP 2001196043A JP 2001196043 A JP2001196043 A JP 2001196043A JP 2003017063 A JP2003017063 A JP 2003017063A
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Yoshiyuki Muraoka
芳幸 村岡
Seiya Nakai
晴也 中井
Yasuhiro Kamiyama
康博 上山
Ichiro Takeuchi
一郎 竹内
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ蓄電池用非焼結式正極板、及び製造
方法に関し、工法ならびに特性の両観点から、優れた正
極活物質バインダーを提案する。 【解決手段】 バインダーとして繰り返し単位内にエス
テル結合の非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル
基の炭素数が16〜25であるメタアクリル酸アルキル
エステル構造を持つ繰り返し構造部分が70〜80質量
%と芳香族ビニル化合物の繰り返し構造部分が30〜2
0質量%有するメタアクリル酸エステル系共重合体を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は安価で高容量化、大
電流放電特性に優れアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル
正極、及びその実用的な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ蓄電池用ニッケル正極には大別
して焼結式と非焼結式の二つがある。前者はパンチング
メタル等の導電性金属支持体とニッケル粉末とを焼結さ
せて得た多孔度80%程度のニッケル焼結基板に、硝酸
ニッケル等のニッケル溶融塩を含浸し、続いて、アルカ
リ水溶液に含浸するなどして多孔質ニッケル焼結基板中
に水酸化ニッケルを生成させて作製するものである。こ
の正極は、多孔質ニッケル焼結基板の集電性能が高いた
め大電流放電に優れるといった利点がある反面、基板の
多孔度をこれ以上大きくすることが困難なため、水酸化
ニッケル量を増加させることができず、高容量化には限
界がある。また、多段階のプロセスを経るため工程が煩
雑となり高コストとなる。
【0003】後者の非焼結式正極としては、例えば、特
開昭50−36935号公報に開示されたように、三次
元的に連続した多孔度95%程度の発泡ニッケル基板
に、球状水酸化ニッケル粒子を保持されたものが提案さ
れ、現在、高容量のアルカリ蓄電池の正極として広く用
いられている。しかしながら、前記発泡ニッケル基板
は、その製法が、ウレタンフォームにニッケルメッキし
た後、芯材であるウレタンを焼成し、除去することによ
ってニッケル発泡多孔体を作成するものであり、相当高
価となる。またこれら基板は90%以上の高多孔度であ
るために、強度が弱くリード端子の取り付けが非常に困
難である。
【0004】これに対し、パンチングシートやエキスパ
ンドメタル等の2次元構造の基板は、通常機械的な穿孔
法で作成されるために安価であり、強度が強くリード端
子の取り付けが非常に容易である。しかしながら、3次
元構造をもたないために、活物質の脱落や剥離、利用率
の低下などの問題がある。
【0005】この活物質の脱落や剥離、利用率の低下を
抑制する目的で、基板を3次元的に立体加工することが
試みられている。例えば、実開平6−79065号公報
に開示されたように、電極基板として、電極基板が交互
に反対方向に錐状突起を持つ方形貫通孔を有する3次元
的構造の基板を用いたアルカリ蓄電池用ニッケル正極が
提案されている。しかしながら、この基板でも、極板の
活物質の脱落、剥離の抑制が十分でなかった。
【0006】立体加工に加えてさらに、極板の活物質の
脱落、剥離を抑制するために、活物質間同士の結着及
び、導電性金属支持体と活物質間での結着を付与するた
めバインダーの検討も行われている。その中でも、従来
広く用いられてきたPTFEに替わり、特開2000−
058061号公報に記載されているように強い金属と
の結着力を有し、高い柔軟性を有するアクリル酸エステ
ル系共重合体をバインダーとして用いることが注目され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したアクリル酸エ
ステル系共重合体に関して、実用化の障害となる以下の
技術的課題が確認された。
【0008】このアクリル酸エステル系共重合体を正極
バインダーに用いて、電池を作製し、繰り返し充電を行
うと、充電末期に正極から発生する酸素によりバインダ
ーのアルカリ水溶液中での分解及び溶解反応が促進さ
れ、正極活物質の脱落による容量低下及び、分解生成物
による負極の反応性低下が起こり、サイクル特性の劣化
が起こった。
【0009】また、このアクリル酸エステル共重合体を
正極バインダーとして、水酸化ニッケルを主成分とする
活物質粉末と混合し、ペーストを作成する際に、混合の
際の濡れ性を良くするために添加した界面活性剤の影響
によって泡が発生した。この発生した泡のため、出来上
がった極板表面には泡の痕が残り、放電特性等の電池性
能に影響を及ぼした。
【0010】また、正極板を電池に構成する際、前述の
アクリル酸エステル系共重合体の繰り返し単位内の構造
によって、極板の柔軟性、結着性が大きく異なる。その
なかで柔軟性と結着性は相反する関係にあり、柔軟性を
付与すると結着性が低下し、結着性を付与すると柔軟性
が低下するといった問題があった。
【0011】本発明は、以上の事情に鑑みなされたもの
であって、極板製造工程における前述の課題を解決し、
充放電サイクル特性の低下を抑制しつつ、大電流で放電
した場合の放電容量を増大させることができるアルカリ
蓄電池用水酸化ニッケル正極の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は2次元構造基板
に3次元的に立体加工を施した導電性金属支持体表面
に、水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と少量の
バインダーからなる水酸化ニッケル層を設けてなるアル
カリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極であって、前記バイ
ンダーとして繰り返し単位内にエステル結合の非カルボ
ニル性酸素原子に結合するアルキル基の炭素数が16〜
25であるメタアクリル酸アルキルエステル構造を持つ
繰り返し構造部分が70〜80質量%と芳香族ビニル化
合物の繰り返し構造部分が30〜20質量%有するメタ
アクリル酸エステル系共重合体であることを特徴とす
る。
【0013】また、前述のバインダーの耐アルカリ性評
価として80℃で35質量%水酸化カリウム水溶液中に
て7日間浸漬した後の質量増加率が2%以下であるメタ
アクリル酸エステル系共重合体であること特徴とする。
【0014】上記したこれらのメタアクリル酸エステル
系共重合体を正極バインダーに用いることにより優れた
サイクル特性を有するアルカリ蓄電池を提供することが
できる。
【0015】次に製造方法であるが水酸化ニッケルを主
成分とする活物質粉末と少量のバインダーからなる水酸
化ニッケル層を設けてなるアルカリ蓄電池用非焼結式ニ
ッケルの製造方法であって、前記バインダー供給体とし
て繰り返し単位内にエステル結合の非カルボニル性酸素
原子に結合するアルキル基の炭素数が16〜25である
メタアクリル酸アルキルエステル構造を持つ繰り返し構
造部分が70〜80質量%と芳香族ビニル化合物の繰り
返し構造部分が30〜20質量%有するメタアクリル酸
エステル系共重合体を固形分とした水分散ディスパージ
ョンを用い、これと水酸化ニッケルを主成分とする活物
質粉末の混合ペーストを作製し、導電性金属支持体表面
に塗着し、これを乾燥、圧延するアルカリ蓄電池用ニッ
ケル正極の製造方法であることを特徴とする。
【0016】さらに、この製造方法において、前記水分
散ディスパージョンは界面活性剤を有し、その界面活性
剤として非イオン性活性剤を用いることが好ましく、活
性剤添加量を固形分総量100質量%に対して0.01
〜3質量%とすることが特に好ましい。
【0017】上記の製造方法を用いることにより、ペー
スト作成時の泡の発生が少なく、極板の柔軟性と結着性
の両立した正極板が提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、2次元構造基板に3次元的に立体加工を施した導電
性金属支持体表面に、水酸化ニッケルを主成分とする活
物質粉末と少量のバインダーからなる水酸化ニッケル層
を設けてなるアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極で
あって、前記バインダーとして繰り返し単位内にエステ
ル結合の非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル基
の炭素数が16〜25であるメタアクリル酸アルキルエ
ステル構造を持つ繰り返し構造部分が70〜80質量%
と芳香族ビニル化合物の繰り返し構造部分が30〜20
質量%有するメタアクリル酸エステル系共重合体である
ことを特徴としたものであり、本バインダーが前述の繰
り返し単位を持つことにより、電池を作製した際の、充
電末期に正極から発生する酸素による分解及び溶解反応
が抑制され、正極活物質の脱落による容量低下及び、分
解生成物による負極の反応性低下によるサイクル特性の
劣化も抑制されるという作用を有する。
【0019】請求項2に記載の発明は、アルカリ蓄電池
用非焼結式ニッケル正極において、バインダーのメタア
クリル酸エステル系共重合体の耐アルカリ性評価として
80℃で35質量%水酸化カリウム水溶液中にて7日間
浸漬した後の質量増加率が2%以下であるメタアクリル
酸エステル系共重合体を用いることを特徴としたもので
あり、前述のバインダーを用いることにより、請求項1
に記載の発明と同様に電池を作製した際の、充電末期に
正極から発生する酸素による分解及び溶解反応が抑制さ
れ、正極活物質の脱落による容量低下及び、分解生成物
による負極の反応性低下によるサイクル特性の劣化も抑
制されるという作用を有する。
【0020】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載のニッケル正極において導電性金属支持体とし
て立体加工厚みがニッケル正極の50〜80%であり、
更に芯材の開口率が20〜60%であることを特徴とし
たものである。これは、前述したメタアクリル酸エステ
ル系共重合体は非常に柔軟性に富むが金属との結着性が
不十分である。そのため、導電性金属支持体として立体
加工厚みがニッケル正極の50〜80%であり、更に芯
材の開口率が20〜60%であるものを用いることで三
次元的に立体加工を施した導電性金属支持体と水酸化ニ
ッケルを主成分とする活物質粉末との結合力を高めるこ
とが可能である。導電性金属支持体と水酸化ニッケルを
主成分とする活物質粉末との結合力は導電性金属支持体
の立体加工厚みが圧延を行う前のニッケル正極の厚みと
同等の厚みが最も優れるが、加工厚みが圧延を行う前の
ニッケル正極の厚み80%を超えると正極塗着時に塗着
を行う際に用いる吐出機を傷めるといった問題の他、金
属が極板表面に露出し電池構成の際に短絡の原因になる
といった問題がある。一方、導電性金属支持体の開口率
は高ければ高いほど優れた導電性金属支持体と水酸化ニ
ッケルを主成分とする活物質粉末との結合力を有する
が、開口率が高くなると、金属と水酸化ニッケルを主成
分とする活物質粉末との反応距離が長くなり放電特性の
低下の原因となる。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項1または
2に記載のニッケル正極において水酸化ニッケルを主成
分とする活物質粉末100質量%に対して、メタアクリ
ル酸アルキルエステル系共重合体が0.5〜3.0質量
%であるとしたものである。これは、メタアクリル酸ア
ルキルエステル系共重合体が0.5質量%未満であると
十分な導電性金属支持体表面と水酸化ニッケルを主成分
とする活物質粉末との結合力が得られず、加工での脱落
が起こる。また3.0質量%以上であると活物質間の接
触が著しく阻害され、電池での充放電時に導電性が低下
し、十分な放電特性を得る事が出来ない。
【0022】請求項5に記載の発明は、水酸化ニッケル
を主成分とする活物質粉末と少量のバインダーからなる
水酸化ニッケル層を設けてなるアルカリ蓄電池用非焼結
式ニッケル正極の製造方法であって、前記バインダーの
供給体として、繰り返し単位内にエステル結合の非カル
ボニル性酸素原子に結合するアルキル基の炭素数が16
〜25であるメタアクリル酸アルキルエステル構造を持
つ繰り返し構造部分が70〜80質量%と芳香族ビニル
化合物の繰り返し構造部分30〜20質量%有するメタ
アクリル酸エステル系共重合体を固形分とした水分散デ
ィスパージョンを用い、前記水分散ディスパージョンは
界面活性剤を有し、その界面活性剤として非イオン性活
性剤を用る。請求項7に記載の発明は、請求項5または
6に記載のニッケル正極の製造方法において、水分散デ
ィスパージョン中に含まれる界面活性剤として非イオン
性活性剤を用いたときの添加量を固形分総量100質量
部に対して0.01〜1質量%としたものである。非イ
オン性活性剤の界面活剤の量が0.01質量%未満であ
ると水中に分散した樹脂の沈降凝集が早期に起こり水分
散ディスパージョンの安定性にかける。一方、1質量%
以上であると極板製造時に水酸化ニッケルを主成分とす
る活物質粉末と少量のバインダーの混合ペーストを作製
する際に、界面活性剤の影響によって泡が発生し出来上
がった極板表面には泡の痕が残り放電特性等の電池性能
に影響を及ぼす。非イオン性界面活性剤としては、ポリ
オキシエチレングリコールエーテル化合物、ポリオキシ
エチレングリコールエステル、ソルビタン誘導体等が挙
げられる。その中でもポリオキシエチレングリコールエ
ーテル化合物が最も優れる。また、界面活性剤の活性度
を示す、Hydrophile−Lipophile
Balance(略称HLB)は8〜18のものを使用
する。これと水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末
の混合ペーストを作製し、導電性金属支持体表面に塗着
し、これを乾燥、圧延するアルカリ蓄電池用ニッケル正
極の製造方法としたものであり、電池にした時にサイク
ル特性の良いアルカリ蓄電池用ニッケル正極を実用的な
方法で作成できる。
【0023】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
のニッケル正極の製造方法において、前記水分散ディス
パージョンは、固形分濃度が30質量%以上有し、固形
分の平均樹脂粒子径が0.1μm〜3μmであることを
特徴としたものである。ここで、前記固形分濃度が30
質量%未満であるとペーストの仕上がり含水率が20質
量%以上になってしまい、極板作成に不都合なため、水
分散ディスパージョンの固形分濃度は30質量%以上必
要である。また、メタアクリル酸エステル系共重合体は
非常に柔軟であるが、アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケ
ル正極を作製した際、平均樹脂粒子径0.1μm未満で
あると十分に活物質間でのクッションの役割を果たす事
が出来ず、十分な極板の柔軟性が得ることが出来ず、電
池を構成する際に活物質の脱落が起こり見かけ上の利用
率が低下する。一方、平均樹脂粒子径が3μm以上であ
ると、活物質間の接触が著しく阻害され正極板の導電性
が低下し、十分な放電特性を得る事が出来ない。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項5に記載
のニッケル正極の製造方法において、前記混合ペースト
の作製時に混合ペーストの含水率が15〜20質量%で
混合するとしたものであり、この範囲に含水率があるこ
とにより均一に水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉
末と少量のメタアクリル酸アルキルエステル系共重合体
を混合する事が可能となり、より少量のメタアクリル酸
アルキルエステル系共重合体の添加で十分な導電性金属
支持体表面と水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末
と十分な結合力が得られる。
【0025】最後に、請求項8に記載の発明は、請求項
5に記載のニッケル正極の製造方法において、前記乾燥
する際の温度は80℃〜120℃で、乾燥時間は5〜2
0分としたものである。これは、前記乾燥温度を80℃
以上の樹脂の軟化温度以上で5〜20分間乾燥する事
で、より導電性金属支持体と水酸化ニッケルを主成分と
する活物質粉末の結着力を向上する事ができる。
【0026】
【実施例】<実験1> (実施例1)正極の母材となる水酸化ニッケル固溶粒子
を、周知の以下の方法を用いて合成した。すなわち、硫
酸ニッケルを主成分とし、硫酸コバルト及び硫酸亜鉛を
所定量だけ含有させた水溶液に、アンモニア水でpH調
整しながら水酸化ナトリウムを序々に滴下し、球状の水
酸化ニッケル粒子を析出させる方法を用いた。この方法
で析出した水酸化ニッケル固溶体粒子を水洗、乾燥して
母粒子とした。同粉末のレーザー回折式粒度計による平
均粒径は10μm、BET法による比表面積は12m2
/gであった。
【0027】また、正極の導電材である水酸化コバルト
に関しても、公知の以下の方法により作製した。水酸化
ナトリウム水溶液中に、1mol/lの硫酸コバルト水
溶液を序々に加え、35℃で水溶液のpHが12を維持
するように調整しながら撹拌して、水酸化コバルト微粒
子(β型)を析出させた。同粒子の粉末物性として、S
EM像から観察される平均粒径は0.2μm、BET法
による比表面積は25m2/gであった。
【0028】一方、バインダーとして用いるメタアクリ
ル酸エステル系共重合体(繰り返し単位内にエステル結
合の非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル基の炭
素数が20であるメタアクリル酸アルキルエステル構造
を持つ繰り返し構造部分が75質量%と芳香族ビニル化
合物の繰り返し構造部分が25質量%有する)の耐アル
カリ性評価として、前述のメタアクリル酸アルキルエス
テルを固形分とした水分散ディスパージョン(固形分濃
度:40質量%、平均粒子径:0.2μm、界面活性剤
種:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、界面活性剤
添加量0.01質量%)を80℃で2時間乾燥し100
μmの樹脂の膜を形成し、一定寸法に切断した後に、8
0℃で35質量%水酸化カリウム水溶液中にて7日間浸
漬した後のメタアクリル酸エステル系共重合体の質量増
加率を測定した結果1.2%であった。
【0029】次に、前記水酸化ニッケル固溶体粒子と前
記水酸化コバルト微粒子、さらにCMC溶液(固形分濃
度1質量%)とバインダーとして前記ディスパージョン
を以下の手順で水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉
末100質量%に対する前記メタアクリル酸アルキルエ
ステル系共重合体が1質量%、ペーストの含水率が17
質量%となるように正極活物質ペーストを作製した。
【0030】まず、水酸化ニッケル固溶粒子100質量
%と水酸化コバルト微粒子の10質量%とを錬合機内に
投入し、撹拌羽根によって十分に混合した。続いて、粒
子の撹拌を続けながら前述のCMC溶液の20質量%を
混合機内に序々に滴下していき、さらにディスパージョ
ンを7.5質量%加えて、正極ペーストとした。前記正
極ペーストを、厚さ25μmのニッケル箔に交互に反対
方向に錐状突起を持つ方形貫通孔を有す3次元的構造の
加工を施し、加工後の厚みを350μm、開孔率を50
%とした加工ニッケル箔に塗着し、続いてこれを110
℃の熱風で10分間乾燥させた。こうして乾燥させた極
板をロールプレスを用いて厚さ400μmに圧延し、切
断加工して本発明に基づく正極板Aを作製した。なお、
同正極の構造は、公知の手法を用いて極板上部にタブを
用いたものとした。
【0031】(比較例1)バインダーとして用いるメタ
アクリル酸エステル系共重合体の(繰り返し単位内にエ
ステル結合の非カルボニル性酸素原子に結合するアルキ
ル基の炭素数が6であるメタアクリル酸アルキルエステ
ル構造を持つ繰り返し構造部分が50質量%と芳香族ビ
ニル化合物の繰り返し構造部分が50質量%有する)の
耐アルカリ性評価として、前述のメタアクリル酸アルキ
ルエステルを固形分とした水分散ディスパージョン(固
形分濃度:40質量%、平均樹脂粒子径:0.2μm、
界面活性剤種:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
界面活性剤添加量0.01質量%)を80℃で2時間乾
燥し100μmの樹脂の膜を形成し、一定寸法に切断し
た後に、80℃で35質量%水酸化カリウム水溶液中に
て7日間浸漬した後のメタアクリル酸エステル系共重合
体の質量増加率を測定した結果10質量%であった。
【0032】次に、前記水酸化ニッケル固溶体粒子と前
記水酸化コバルト微粒子、さらにCMC溶液(固形分濃
度1質量%)とバインダーとして前記ディスパージョン
を以下の手順で水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉
末100質量%に対する前記メタアクリル酸アルキルエ
ステルが1質量%、ペーストの含水率が17質量%とな
るように正極活物質ペーストを作製した。まず、水酸化
ニッケル固溶粒子100質量%と水酸化コバルト微粒子
の10質量%とを錬合機内に投入し、撹拌羽根によって
十分に混合した。続いて、粒子の撹拌を続けながらCM
C溶液の20質量%を混合機内に序々に滴下していき、
さらにディスパージョンを7.5質量%加えて、正極ペ
ーストとした。前記正極ペーストを、厚さ25μmのニ
ッケル箔に交互に反対方向に錐状突起を持つ方形貫通孔
を有す3次元的構造の加工を施し、加工後の厚みを35
0μm、開孔率を50%とした加工ニッケル箔に塗着
し、続いてこれを110℃の熱風で10分間乾燥させ
た。こうして乾燥させた極板をロールプレスを用いて厚
さ400μmに圧延し、切断加工して本発明に基づく正
極板Bを作製した。
【0033】(比較例2)バインダーとして用いるメタ
アクリル酸エステル系共重合体の(繰り返し単位内にエ
ステル結合の非カルボニル性酸素原子に結合するアルキ
ル基の炭素数が20であるメタアクリル酸アルキルエス
テル構造を持つ繰り返し構造部分が75質量%と芳香族
ビニル化合物の繰り返し構造部分が25質量%有する)
の耐アルカリ性評価として、メタアクリル酸アルキルエ
ステルの水分散ディスパージョン(固形分濃度:40質
量%、平均粒子径:0.2μm、界面活性剤種:ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、界面活性剤添加量0.
01質量%)を80℃で2時間乾燥し100μmの樹脂
の膜を形成し、一定寸法に切断した後に、80℃で35
質量%水酸化カリウム水溶液中にて7日間浸漬した後の
メタアクリル酸エステル系共重合体の質量増加率を測定
した結果1.2%であった。次に、前記水酸化ニッケル
固溶体粒子と前記水酸化コバルト微粒子、さらにCMC
溶液(固形分濃度1質量%)とバインダーとして前記デ
ィスパージョンを以下の手順で水酸化ニッケルを主成分
とする活物質粉末100質量%に対する前記メタアクリ
ル酸アルキルエステル系共重合体が1質量%、ペースト
の含水率が17質量%となるように正極活物質ペースト
を作製した。まず、水酸化ニッケル固溶粒子100質量
%と水酸化コバルト微粒子の10質量%とを錬合機内に
投入し、撹拌羽根によって十分に混合した。続いて、粒
子の撹拌を続けながらCMC溶液の20質量%を混合機
内に序々に滴下していき、さらにディスパージョンを
7.5質量%加えて、正極ペーストとした。前記正極ペ
ーストを、厚さ25μmのニッケル箔に交互に反対方向
に錐状突起を持つ方形貫通孔を有す3次元的構造の加工
を施し、加工後の厚みを350μm、開孔率を15%と
した加工ニッケル箔に塗着し、続いてこれを110℃の
熱風で10分間乾燥させた。こうして乾燥させた極板を
ロールプレスを用いて厚さ400μmに圧延し、切断加
工して本発明に基づく正極板Cを作製した。
【0034】(電池の作製と評価)上記で作製した3種
類の正極A、B、Cと、水素吸蔵合金を主体とした負
極、親水化処理を施したポリプロピレンセパレーター、
8Nの水酸化カリウムを主成分とした電解液を用い、A
AAサイズで公称容量900mAhのニッケル水素蓄電
池をそれぞれ作製した。市販されているAAAサイズの
電池の公称容量は約700mAhなので、この電池は高
容量化した電池であった。
【0035】それぞれの電池は、充電レート0.1Cで
15時間充電し、放電レート0.2Cで4時間放電させ
る、という形で2サイクルの初充放電を行い、さらに4
5℃で3日間のエージング(保温による負極合金の活性
化促進)を行った後、電池利用率の評価を実施した。充
放電条件は3種類の方法で行った。充電条件は3種類と
も0.2Cで7.5時間行い、30分休止した後に、
0.2C、1C、2Cの3条件で0.8Vまで放電を行
った結果を(表1)にまとめる。また、充放電サイクル
特性も調べたので、その結果を図1に示す。尚、充放電
サイクル条件は、充電レート1Cで−ΔV(ΔV=0.
01V)制御方式で充電した後、放電レート1C(電池
電圧が0.8Vに至るまで)で放電するという条件であ
る。
【0036】
【表1】
【0037】ここで、表中の正極利用率は、各試験にお
ける放電容量(電池電圧が0.8Vに至るまでの容量)
を、各電池の正極理論容量(正極活物質中の水酸化ニッ
ケル質量に、これが1電子反応をするとしたときの電気
容量289mAh/gを乗じた値)で割り算することに
よって算出している。
【0038】(表1)より本発明に基づく正極Aを用い
て作製した電池の正極利用率は、比較用B、Cに比べて
高い水準にあることがわかる。本発明Aは比較用Bに比
べてバインダーの柔軟性が高く電池構成時の脱落が抑制
され見かけ上の利用率が向上したものによる。一方、本
発明Aは比較用Cに比べて高開口率の芯材を用いている
ため、芯材と活物質間の結着性が向上することによっ
て、優れた、集電性が確保され、利用率向上につながっ
ていることが推定される。
【0039】ここで、図1において、図中の容量維持率
は各サイクルでの放電容量、すなわち、充電レート1C
で−ΔV(ΔV=0.01V)制御方式で充電した後、
放電レート1C(電池電圧が0.8Vに至るまで)での
放電容量を初充放電後の放電容量で乗じた値を示してい
る。
【0040】図1より本発明に基づく正極Aを用いて作
製した電池の充放電サイクルによる容量減少率は、比較
用B、Cに比べて低い水準にあることがわかる。本発明
Aは、比較用Bに比べ正極活物質バインダーにメタアク
リル酸アルキルエステル系共重合体として繰り返し単位
内にエステル結合の非カルボニル性酸素原子に結合する
アルキル基の炭素数が20であるメタアクリル酸アルキ
ルエステル構造を持つ繰り返し構造部分が75質量%と
芳香族ビニル化合物の繰り返し構造部分が25質量%有
し、耐アルカリ性の高いメタアクリル酸アルキルエステ
ル系共重合体を用いられていることによって電池内部で
のバインダーの分解が抑制され正極活物質の脱落による
容量低下及び、分解生成物による負極の反応性低下が抑
制されサイクル特性が向上したものと考えられる。一
方、本発明Aは比較用Cに比べ芯材の開孔率が高いため
正極活物質間、及び芯材と活物質間の結着性が向上する
ことによって、充放電サイクル実施後も優れた集電性が
確保され、充放電サイクル特性が向上していることが推
定される。
【0041】<実験2> (実施例2〜4、比較例3、4)実施例1におけるバイ
ンダーとしてのメタアクリル酸アルキルエステル系共重
合体水分散ディスパージョンの平均粒径を種々かえて作
製した正極板を用いて前記同様の電池を作製し利用率の
測定を行った結果を(表2)に示す。
【0042】
【表2】
【0043】(表2)から明らかなようにメタアクリル
酸アルキルエステル系共重合体水分散ディスパージョン
の平均粒径は0.1μm〜3.0μmであることが好ま
しいことが分かる。これはメタアクリル酸アルキルエス
テル系共重合体は非常に柔軟であるが、非焼結式ニッケ
ル正極を作製した際、平均樹脂粒子径0.1μm未満で
あると十分に活物質間でのクッションの役割を果たす事
が出来ず、非焼結式ニッケル正極が硬くなり、電池を構
成する際、活物質が剥がれやすくなってしまうため見か
け上の利用率が低下する。また、平均樹脂粒子径が3.
0μmを超えると、活物質間の接触が著しく阻害され、
電池での充放電時に導電性が低下し、十分な放電特性を
得る事が出来ない。
【0044】<実験3> (実施例5〜7、比較例5、6)実施例1におけるバイ
ンダーとしてのメタアクリル酸アルキルエステル系共重
合体を固形分とした水分散ディスパージョンの界面活性
剤の量を種々かえて作製した正極板を用いて前記同様の
電池を作製し利用率の測定を行った結果を(表3)に示
す。
【0045】
【表3】
【0046】(表3)から明らかなように界面活性剤の
添加量の低下に伴い放電特性が向上しており、5質量%
添加した比較例6は特性が劣ることが判る。これは、界
面活性剤の添加量の低下に伴い極板表面の泡による斑が
低減され構成時の群の巻状態が向上したものによる。ま
た、界面活性剤が0.01質量%未満の比較例5は、水
分散ディスパージョンにおいて樹脂の沈降凝集が早期に
起こったため極板の作成ができなかった。
【0047】<実験4> (実施例8〜10、比較例7、8)実施例1における水
酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末に対するメタア
クリル酸アルキルエステル系共重合体の質量比を種々か
えて作製した正極板を用いて前記同様の電池を作製し利
用率の測定を行った結果を(表4)に示す。
【0048】
【表4】
【0049】(表4)から明らかなように水酸化ニッケ
ルを主成分とする活物質粉末100質量%に対するメタ
アクリル酸アルキルエステル系共重合体は0.5〜3.
0質量%であることが好ましいことが分かる。これはメ
タアクリル酸アルキルエステル系共重合体が0.5質量
%未満であると十分な導電性金属支持体表面と水酸化ニ
ッケルを主成分とする活物質粉末との結合力が得られ
ず、集電性能が低下する。また3.0質量%を超えると
活物質間の接触が著しく阻害され、電池での充放電時に
導電性が低下し、十分な放電特性を得る事が出来ない。
【0050】<実験5> (実施例11〜13、比較例9、10)実施例1におけ
る水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と少量のバ
インダーからなる混合ペーストを作製し、導電性金属支
持体表面に塗着し、これを乾燥、圧延するアルカリ蓄電
池用ニッケル正極の製造方法において、前記混合ペース
トの作製時に混合ペーストの含水率を種々かえて作製し
た正極板を用いて前記同様の電池を作製し利用率の測定
を行った結果を(表5)に示す。
【0051】
【表5】
【0052】(表5)から明らかなように前記混合ペー
ストの作製時に混合ペーストの含水率は15〜20質量
%であることが好ましいことが分かる。これは前記混合
ペーストの作製時に混合ペーストの含水率が15〜20
質量%で混合することにより均一に水酸化ニッケルを主
成分とする活物質粉末と少量のメタアクリル酸アルキル
エステルを混合する事が可能となり、少量のメタアクリ
ル酸アルキルエステルの添加で十分な導電性金属支持体
表面と水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末と十分
な結合力が得られるためである。
【0053】<実験6> (実施例14〜16、比較例11、12)(実験5)実
施例1における乾燥温度を種々かえて作製した正極板を
用いて前記同様の電池を作製し利用率の測定を行った結
果を(表6)に示す。
【0054】
【表6】
【0055】表6から明らかなように、乾燥温度は80
〜120℃が好ましい。これは乾燥温度を80℃以上の
樹脂の軟化温度以上で乾燥する事で、より導電性金属支
持体と水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉末の結着
力を向上する事ができるためである。一方、120℃以
上の温度で乾燥すると、活物質である水酸化ニッケルの
酸化が一部起こり、著しく利用率が低下する。
【0056】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のアルカ
リ蓄電池用非焼結式正極、及びその製造方法によれば、
工法的に極めて扱いやすい正極活物質ペーストを用い、
安価な極板を作製することができ、またこれを用いて電
池とした場合に、さらに高容量化を図った場合でも正極
特性(利用率)、及び充放電サイクル特性を最大限に高
めることができる。従って、産業上の価値はきわめて大
きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例電池および従来例電池のサイクルに対す
る容量維持率を示す図
【符号の説明】
A 実施例1の充放電サイクル特性容量推移 B 比較例1の充放電サイクル特性容量推移 C 比較例2の充放電サイクル特性容量推移
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上山 康博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 竹内 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H050 AA07 AA08 AA19 BA11 CA03 CB16 DA02 DA11 EA02 EA28 GA02 GA03 GA10 GA22 HA01 HA02 HA04 HA05 HA14 HA20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元構造基板に3次元的立体加工を施
    してなる導電性金属支持体表面に、水酸化ニッケルを主
    成分とする活物質粉末とバインダーを含む水酸化ニッケ
    ル層を設けてなるアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正
    極であって、前記バインダーは繰り返し単位内にエステ
    ル結合の非カルボニル性酸素原子に結合するアルキル基
    の炭素数が16〜25であるメタアクリル酸アルキルエ
    ステル構造を持つ繰り返し構造部分が70〜80質量%
    と芳香族ビニル化合物の繰り返し構造部分が30〜20
    質量%有するメタアクリル酸エステル系共重合体である
    ことを特徴とするアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正
    極。
  2. 【請求項2】 2次元構造基板に3次元的立体加工を施
    してなる導電性金属支持体表面に、水酸化ニッケルを主
    成分とする活物質粉末とバインダーとを含む水酸化ニッ
    ケル層を設けてなるアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル
    正極であって、前記バインダーは、80℃で35質量%
    水酸化カリウム水溶液中にて7日間浸漬した後の質量増
    加率が2%以下であるメタアクリル酸エステル系共重合
    体を用いることを特徴とするアルカリ蓄電池用非焼結式
    ニッケル正極。
  3. 【請求項3】 前記導電性金属支持体の立体加工された
    厚みはアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極の50〜
    80%であり、かつ芯材の開口率が20〜60%である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のアルカリ蓄電
    池用非焼結式ニッケル正極。
  4. 【請求項4】 水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉
    末100質量%に対して、メタアクリル酸アルキルエス
    テル系共重合体が0.5〜3.0質量%である請求項1
    又は2記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極。
  5. 【請求項5】 水酸化ニッケルを主成分とする活物質粉
    末と少量のバインダーとを含む水酸化ニッケル層を設け
    てなるアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル正極の製造方
    法であって、前記バインダーの供給体として、繰り返し
    単位内にエステル結合の非カルボニル性酸素原子に結合
    するアルキル基の炭素数が16〜25であるメタアクリ
    ル酸アルキルエステル構造を持つ繰り返し構造部分が7
    0〜80質量%と芳香族ビニル化合物の繰り返し構造部
    分30〜20質量%有するメタアクリル酸エステル系共
    重合体を固形分とした水分散ディスパージョンを用い、
    前記水分散ディスパージョンは界面活性剤を固形分総量
    100質量%に対して0.01質量%以上有し、その界
    面活性剤として非イオン性活性剤を用い、これと水酸化
    ニッケルを主成分とする活物質粉末の含水率15質量%
    以上の混合ペーストを作製し、導電性金属支持体表面に
    塗着し、これを乾燥、圧延するアルカリ蓄電池用ニッケ
    ル正極の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記水分散ディスパージョンは、固形分
    濃度を30質量%以上有し、固形分の平均樹脂粒子径が
    0.1μm〜3μmであることを特徴とする請求項5記
    載のアルカリ蓄電池用ニッケル正極の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記混合ペーストの作製時の混合ペース
    ト含水率が15〜20質量%で混合することを特徴とす
    る請求項5記載のアルカリ蓄電池用ニッケル正極の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記乾燥する際の温度は80℃〜120
    ℃で、乾燥時間は5〜20分である請求項5記載のアル
    カリ蓄電池用ニッケル正極の製造方法。
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