JP2003068291A - 密閉型ニッケル−水素蓄電池の化成法 - Google Patents
密閉型ニッケル−水素蓄電池の化成法Info
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- JP2003068291A JP2003068291A JP2001258405A JP2001258405A JP2003068291A JP 2003068291 A JP2003068291 A JP 2003068291A JP 2001258405 A JP2001258405 A JP 2001258405A JP 2001258405 A JP2001258405 A JP 2001258405A JP 2003068291 A JP2003068291 A JP 2003068291A
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 初期活性化を簡単に速めることができ、かつ
低温高率放電特性に悪影響を与えない密閉型ニッケルー
水素蓄電池の化成法を提供する。 【解決手段】 本発明は、コバルト化合物を含むニッケ
ル正極と水素吸蔵合金負極からなる電極群を電池容器に
収納して電解液を注入した後に、充放電を行う密閉型ニ
ッケルー水素蓄電池の化成法において、初充電を行った
後、該電池を40〜80℃に保ちながら0.02C
(A)を超える電流で終止電圧まで放電を行った後、再
度0.02C(A)以下の電流で終止電圧まで放電する
ことを特徴とする。
低温高率放電特性に悪影響を与えない密閉型ニッケルー
水素蓄電池の化成法を提供する。 【解決手段】 本発明は、コバルト化合物を含むニッケ
ル正極と水素吸蔵合金負極からなる電極群を電池容器に
収納して電解液を注入した後に、充放電を行う密閉型ニ
ッケルー水素蓄電池の化成法において、初充電を行った
後、該電池を40〜80℃に保ちながら0.02C
(A)を超える電流で終止電圧まで放電を行った後、再
度0.02C(A)以下の電流で終止電圧まで放電する
ことを特徴とする。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型ニッケル-
水素蓄電池の化成法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】水素吸蔵合金を負極材料として用いるニ
ッケル水素化物蓄電池は低公害性で高エネルギー密度で
あり、正極及び負極反応が溶解/析出反応を伴わないた
め長寿命であることから、ニッケルカドミウム電池に代
わる電源としてポータブル機器などに用いられている。 【0003】ところで水素吸蔵合金は、充放電初期の活
性化、即ち、目的の放電容量で使用するためには初期に
数サイクルの充放電が必要となる。この理由は、水素吸
蔵合金は本来導電性が低く、また空気中に放置しておく
だけで酸化され合金表面が不活性被膜に覆われるためで
ある。このような特性を持つ水素吸蔵合金を負極として
用い、密閉型電池を作製した場合、充放電初期において
負極/正極のバランスが崩れ、内圧上昇などが起こり、
電池寿命を短くするという問題があった。 【0004】この問題を解決するため、水素吸蔵合金粉
末を高温のアルカリ溶液で処理する方法(特開平7−2
9568号)が提案されている。これは、水素吸蔵合金
粉末を高温のアルカリ溶液で処理すると、合金が活性化
され、初期活性化が容易となるという知見に基づくもの
である。しかしながら、この方法は、表面に水酸化物層
が形成されるため、粒子間の接触抵抗が大きくなり、低
温高率放電特性が悪くなるという問題点があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、初期活性化
を簡単に速めることができ、かつ低温高率放電特性に悪
影響を与えない密閉型ニッケル-水素蓄電池の化成法を
提供することにある。 【0006】 【発明が解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、コバルト化合物を含むニッケル正極か
らなる密閉型ニッケル-水素蓄電池の化成工程におい
て、初充電後の放電工程中に、0.02C(A)以下の
電流で放電する工程を含むことを特徴とし、また、放電
時の電池温度が、40〜80℃の範囲内であることを特
徴とする。 【0007】 【作用】本発明によれば、最初に充電を行うことによ
り、正極中に含まれるコバルト化合物を高い導電性を持
つオキシ水酸化コバルトに変化させることができる。そ
して、初充電は、コバルト化合物を完全にオキシ水酸化
コバルトに変化させるため、充電レートを1/50〜1
/30Cで行う過程を含めることが望ましい。 【0008】また、初充電後の放電工程で、一旦終止電
圧まで放電した後、再度0.02C(A)(1C
(A):電池の全容量を1時間で充電もしくは放電する電
流値)以下の電流で放電することによって、初期活性
化、低温高率放電特性に優れた密閉型ニッケル-水素蓄
電池を作製することが可能となる。すなわち、最初の充
放電サイクルの放電時に合金を深放電することにより合
金の利用率が高められ、合金の活性化が早められる。
又、深放電することによって、リザーブバランスの崩れ
を抑制することも可能となる。 【0009】さらに、放電時の温度範囲を40〜80℃
とすることによって、合金の活性化を更に促進すること
ができる。すなわち、放電時の電池温度を40〜80℃
の範囲にすることによって、合金表面の不活性被膜が除
去されやすくなり、合金の活性化が促進される。また、
水素吸蔵合金は温度を上昇させると平衡圧が上昇するた
め、水素の放出(放電)が容易となり、深放電も可能と
なる。一方、放電時の温度が80℃以上の場合、正極の
Coネットワークが劣化し、電池容量の低下を招くおそ
れがあるため好ましくない。また、40℃以下の場合、
合金の活性化が不十分となり、所定の容量を早期に得る
ことができず、更にリザーブバランスの崩れを生じる可
能性があるため好ましくない。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づき
説明する。 【0011】亜鉛3wt%,コバルト3wt%を固溶状
態で含有する水酸化ニッケル表面に7wt%の水酸化コ
バルト被覆させた活物質に、増粘剤(カルボキシメチル
セルロース)を溶解した水溶液を加えてペースト状にし
たものをニッケル発泡基板に充填し、乾燥した後、所定
の厚さ(0.6mm)にプレスしたものを正極板とした。 【0012】また、MmNi3.6Co0.75Al0.3Mn
0.35の組成を有する水素吸蔵合金を準備して75μm以下
に粉砕する。なお、Mmはミッシュメタルであり、La,
Ce,Pr,Ndのうち少なくとも1種以上を含んだ希
土類元素の複合体である。この水素吸蔵合金に導電助剤
として金属ニッケル粉末を水素吸蔵合金に対し3wt%
加える。更に、結着剤としてSBR(スチレンブタジエ
ンゴム)を水素吸蔵合金に対し2wt%加え、増粘剤
(メチルセルロース)を溶解した水溶液を加えてペース
ト状にしたものを穿孔鋼鈑の両面に塗布して乾燥した
後、所定の厚さ(0.38mm)にプレスしたものを負極
板とした。 【0013】前記正極板と正極容量に対し1.65倍の
容量を有する前記負極板とを準備し、この間に前記セパ
レータを介し、渦巻き状に捲回して電極群を作製する。
この電極群を円筒状金属ケースに収納し、6.8mol
/dm3のKOHと0.8mol/dm3のLiOHから
なる電解液を1.9ml注液した後、安全弁を備えた金
属製蓋体で封口して公称値1500mAh,AAサイズ
の円筒型ニッケル-水素蓄電池を16個作製した。 【0014】次に、この電池を表1の条件に基づいて初
充放電を行った。すなわち、恒温槽で電池温度が20℃
になった時点で、最初(一段目)に0.02CA(30
mA)の電流で10時間充電し、次いで二段目として
0.25CA(375mA)の電流で5時間充電した。 【0015】次に、この電池を4個ずつA,B,C,D
の4グループに分け、それぞれを電池温度20℃、40
℃、60℃、80℃に保ちながら、0.2CA(300
mA)の電流で終止電圧が1Vになるまで放電した。次
いで、1時間静置した後、それぞれのグループにおける
4個の電池A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1
〜D4の内3個の電池A2〜A4,B2〜B4,C2〜
C4,D2〜D4を取り出し、それぞれを0.04CA
(60mA),0.02CA(30mA),0.01C
A(15mA)の電流で再度終止電圧1Vまで放電し
た。 【0016】 【表1】 【0017】次に、これら電池を20℃の状態で、0.
2CAの電流で6時間充電した後同じ電流で終止電圧が
1Vになるまで放電する充放電サイクルを3回繰り返
し、最終サイクル(合計4サイクル目)時の電池容量を
調べた。その結果を表1の「4サイクル目の電池容量」
の欄に示す。 【0018】表1の4サイクル目の電池容量より、放電
時に二段目電流を流すと容量が増加する傾向にあること
が分かる。また、電池A1〜A4の容量が他の電池に比
べ低いことが分かる。これは、合金が十分に活性化して
いないためと考えられる。さらに、電池D1〜D4の容
量が電池C1〜C4の容量よりも低いことが分かる。こ
れは、正極の劣化によるためと考えられる。 【0019】なお、二段目電流の値が小さくなれば、終
止電圧に達する時間が増加し、本発明の効果がなくなる
ので、実用上は、0.005CA以上の電流で放電する
ことが望ましい。 【0020】次に、4サイクルまで充放電した前記電池
A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4を2
0℃の恒温槽内において0.2CAで6時間充電し、3
時間放置した後、恒温槽内を−20℃にし、3時間放置
した後、1CAの電流で終止電圧1Vまで放電した。そ
の時の放電容量を表1の「低温放電試験結果」の欄に示
す。なお、放電容量は、公称容量との比率(%)で表
す。 【0021】この結果より、放電時に二段目電流を流せ
ば、放電容量が増加することが分かる。また、電池温度
が40〜80℃において二段目電流が0.02CA以下
であれば、公称容量のほぼ半分以上の放電容量が得ら
れ、低温高率放電特性に悪影響を与えないばかりか、従
来以上の特性が得られることが分かる。これは、サイク
ル初期に合金を深放電することにより合金の活性化が速
められたためと考えられる。また、放電時の電池温度を
40〜80℃にすることにより、合金表面の不活性被膜
が除去され易くなり、より合金の活性化が速められたた
めと考えられる。さらに、水素吸蔵合金は温度を高める
と平衡圧が上昇するため、水素の放出(放電)が容易と
なり、深放電が可能となったことも合金の活性化を速め
た原因の一つと考えられる。 【0022】 【発明の効果】上述のように、本発明によれば、簡略な
方法により初期活性化に優れた密閉型ニッケル-水素蓄
電池が得られ、しかも低温高率放電特性の優れた密閉型
ニッケル-水素蓄電池を製造できる。
水素蓄電池の化成法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】水素吸蔵合金を負極材料として用いるニ
ッケル水素化物蓄電池は低公害性で高エネルギー密度で
あり、正極及び負極反応が溶解/析出反応を伴わないた
め長寿命であることから、ニッケルカドミウム電池に代
わる電源としてポータブル機器などに用いられている。 【0003】ところで水素吸蔵合金は、充放電初期の活
性化、即ち、目的の放電容量で使用するためには初期に
数サイクルの充放電が必要となる。この理由は、水素吸
蔵合金は本来導電性が低く、また空気中に放置しておく
だけで酸化され合金表面が不活性被膜に覆われるためで
ある。このような特性を持つ水素吸蔵合金を負極として
用い、密閉型電池を作製した場合、充放電初期において
負極/正極のバランスが崩れ、内圧上昇などが起こり、
電池寿命を短くするという問題があった。 【0004】この問題を解決するため、水素吸蔵合金粉
末を高温のアルカリ溶液で処理する方法(特開平7−2
9568号)が提案されている。これは、水素吸蔵合金
粉末を高温のアルカリ溶液で処理すると、合金が活性化
され、初期活性化が容易となるという知見に基づくもの
である。しかしながら、この方法は、表面に水酸化物層
が形成されるため、粒子間の接触抵抗が大きくなり、低
温高率放電特性が悪くなるという問題点があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、初期活性化
を簡単に速めることができ、かつ低温高率放電特性に悪
影響を与えない密閉型ニッケル-水素蓄電池の化成法を
提供することにある。 【0006】 【発明が解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、コバルト化合物を含むニッケル正極か
らなる密閉型ニッケル-水素蓄電池の化成工程におい
て、初充電後の放電工程中に、0.02C(A)以下の
電流で放電する工程を含むことを特徴とし、また、放電
時の電池温度が、40〜80℃の範囲内であることを特
徴とする。 【0007】 【作用】本発明によれば、最初に充電を行うことによ
り、正極中に含まれるコバルト化合物を高い導電性を持
つオキシ水酸化コバルトに変化させることができる。そ
して、初充電は、コバルト化合物を完全にオキシ水酸化
コバルトに変化させるため、充電レートを1/50〜1
/30Cで行う過程を含めることが望ましい。 【0008】また、初充電後の放電工程で、一旦終止電
圧まで放電した後、再度0.02C(A)(1C
(A):電池の全容量を1時間で充電もしくは放電する電
流値)以下の電流で放電することによって、初期活性
化、低温高率放電特性に優れた密閉型ニッケル-水素蓄
電池を作製することが可能となる。すなわち、最初の充
放電サイクルの放電時に合金を深放電することにより合
金の利用率が高められ、合金の活性化が早められる。
又、深放電することによって、リザーブバランスの崩れ
を抑制することも可能となる。 【0009】さらに、放電時の温度範囲を40〜80℃
とすることによって、合金の活性化を更に促進すること
ができる。すなわち、放電時の電池温度を40〜80℃
の範囲にすることによって、合金表面の不活性被膜が除
去されやすくなり、合金の活性化が促進される。また、
水素吸蔵合金は温度を上昇させると平衡圧が上昇するた
め、水素の放出(放電)が容易となり、深放電も可能と
なる。一方、放電時の温度が80℃以上の場合、正極の
Coネットワークが劣化し、電池容量の低下を招くおそ
れがあるため好ましくない。また、40℃以下の場合、
合金の活性化が不十分となり、所定の容量を早期に得る
ことができず、更にリザーブバランスの崩れを生じる可
能性があるため好ましくない。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づき
説明する。 【0011】亜鉛3wt%,コバルト3wt%を固溶状
態で含有する水酸化ニッケル表面に7wt%の水酸化コ
バルト被覆させた活物質に、増粘剤(カルボキシメチル
セルロース)を溶解した水溶液を加えてペースト状にし
たものをニッケル発泡基板に充填し、乾燥した後、所定
の厚さ(0.6mm)にプレスしたものを正極板とした。 【0012】また、MmNi3.6Co0.75Al0.3Mn
0.35の組成を有する水素吸蔵合金を準備して75μm以下
に粉砕する。なお、Mmはミッシュメタルであり、La,
Ce,Pr,Ndのうち少なくとも1種以上を含んだ希
土類元素の複合体である。この水素吸蔵合金に導電助剤
として金属ニッケル粉末を水素吸蔵合金に対し3wt%
加える。更に、結着剤としてSBR(スチレンブタジエ
ンゴム)を水素吸蔵合金に対し2wt%加え、増粘剤
(メチルセルロース)を溶解した水溶液を加えてペース
ト状にしたものを穿孔鋼鈑の両面に塗布して乾燥した
後、所定の厚さ(0.38mm)にプレスしたものを負極
板とした。 【0013】前記正極板と正極容量に対し1.65倍の
容量を有する前記負極板とを準備し、この間に前記セパ
レータを介し、渦巻き状に捲回して電極群を作製する。
この電極群を円筒状金属ケースに収納し、6.8mol
/dm3のKOHと0.8mol/dm3のLiOHから
なる電解液を1.9ml注液した後、安全弁を備えた金
属製蓋体で封口して公称値1500mAh,AAサイズ
の円筒型ニッケル-水素蓄電池を16個作製した。 【0014】次に、この電池を表1の条件に基づいて初
充放電を行った。すなわち、恒温槽で電池温度が20℃
になった時点で、最初(一段目)に0.02CA(30
mA)の電流で10時間充電し、次いで二段目として
0.25CA(375mA)の電流で5時間充電した。 【0015】次に、この電池を4個ずつA,B,C,D
の4グループに分け、それぞれを電池温度20℃、40
℃、60℃、80℃に保ちながら、0.2CA(300
mA)の電流で終止電圧が1Vになるまで放電した。次
いで、1時間静置した後、それぞれのグループにおける
4個の電池A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1
〜D4の内3個の電池A2〜A4,B2〜B4,C2〜
C4,D2〜D4を取り出し、それぞれを0.04CA
(60mA),0.02CA(30mA),0.01C
A(15mA)の電流で再度終止電圧1Vまで放電し
た。 【0016】 【表1】 【0017】次に、これら電池を20℃の状態で、0.
2CAの電流で6時間充電した後同じ電流で終止電圧が
1Vになるまで放電する充放電サイクルを3回繰り返
し、最終サイクル(合計4サイクル目)時の電池容量を
調べた。その結果を表1の「4サイクル目の電池容量」
の欄に示す。 【0018】表1の4サイクル目の電池容量より、放電
時に二段目電流を流すと容量が増加する傾向にあること
が分かる。また、電池A1〜A4の容量が他の電池に比
べ低いことが分かる。これは、合金が十分に活性化して
いないためと考えられる。さらに、電池D1〜D4の容
量が電池C1〜C4の容量よりも低いことが分かる。こ
れは、正極の劣化によるためと考えられる。 【0019】なお、二段目電流の値が小さくなれば、終
止電圧に達する時間が増加し、本発明の効果がなくなる
ので、実用上は、0.005CA以上の電流で放電する
ことが望ましい。 【0020】次に、4サイクルまで充放電した前記電池
A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4を2
0℃の恒温槽内において0.2CAで6時間充電し、3
時間放置した後、恒温槽内を−20℃にし、3時間放置
した後、1CAの電流で終止電圧1Vまで放電した。そ
の時の放電容量を表1の「低温放電試験結果」の欄に示
す。なお、放電容量は、公称容量との比率(%)で表
す。 【0021】この結果より、放電時に二段目電流を流せ
ば、放電容量が増加することが分かる。また、電池温度
が40〜80℃において二段目電流が0.02CA以下
であれば、公称容量のほぼ半分以上の放電容量が得ら
れ、低温高率放電特性に悪影響を与えないばかりか、従
来以上の特性が得られることが分かる。これは、サイク
ル初期に合金を深放電することにより合金の活性化が速
められたためと考えられる。また、放電時の電池温度を
40〜80℃にすることにより、合金表面の不活性被膜
が除去され易くなり、より合金の活性化が速められたた
めと考えられる。さらに、水素吸蔵合金は温度を高める
と平衡圧が上昇するため、水素の放出(放電)が容易と
なり、深放電が可能となったことも合金の活性化を速め
た原因の一つと考えられる。 【0022】 【発明の効果】上述のように、本発明によれば、簡略な
方法により初期活性化に優れた密閉型ニッケル-水素蓄
電池が得られ、しかも低温高率放電特性の優れた密閉型
ニッケル-水素蓄電池を製造できる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 5H028 BB10 HH08 HH10
5H050 AA06 BA11 BA14 CA03 CA04
CB16 CB17 EA12 GA15 HA14
HA17 HA18
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 コバルト化合物を含むニッケル正極と水
素吸蔵合金負極からなる電極群を電池容器内に収納して
電解液を注入した後に、充放電を行う密閉型ニッケル-
水素蓄電池の化成法において、初充電を行った後、該電
池を40〜80℃に保ちながら0.02C(A)を超え
る電流で終止電圧まで放電を行った後、再度0.02C
(A)以下の電流で終止電圧まで放電することを特徴と
する密閉型ニッケル-水素蓄電池の化成法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001258405A JP2003068291A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 密閉型ニッケル−水素蓄電池の化成法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001258405A JP2003068291A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 密閉型ニッケル−水素蓄電池の化成法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003068291A true JP2003068291A (ja) | 2003-03-07 |
Family
ID=19085937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001258405A Pending JP2003068291A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | 密閉型ニッケル−水素蓄電池の化成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003068291A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100414764C (zh) * | 2006-09-03 | 2008-08-27 | 内蒙古稀奥科镍氢动力电池有限公司 | 镍氢电池预充电化成工艺 |
CN113594424A (zh) * | 2020-04-30 | 2021-11-02 | 朴力美电动车辆活力株式会社 | 镍氢蓄电池的制造方法 |
-
2001
- 2001-08-28 JP JP2001258405A patent/JP2003068291A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100414764C (zh) * | 2006-09-03 | 2008-08-27 | 内蒙古稀奥科镍氢动力电池有限公司 | 镍氢电池预充电化成工艺 |
CN113594424A (zh) * | 2020-04-30 | 2021-11-02 | 朴力美电动车辆活力株式会社 | 镍氢蓄电池的制造方法 |
CN113594424B (zh) * | 2020-04-30 | 2024-06-07 | 朴力美电动车辆活力株式会社 | 镍氢蓄电池的制造方法 |
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