JP2002321422A - 分割印刷制御 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポスター印刷を行なった場合に、貼り合わせ
の作業性の向上と仕上げの向上とを両立する。 【解決手段】 元画像データで示される画像に、印刷さ
れる単位ページに相当する複数の領域を隣接させて設定
し、その設定された各領域を所定の大きさ（余白なし印
刷の拡張領域に相当する大きさ）だけ拡張して、その拡
張された各領域に含まれる画像データを順に抽出する。
その後、その抽出された画像データを所定の拡大率で拡
大してページ画像データを生成する。この結果、図示す
るように、実際に印刷される領域は印刷用紙のサイズよ
りいくらか大きいサイズとなっていることから、各印刷
用紙には上下左右の端までＡという文字の部分画像が確
実に印刷される。また、各印刷用紙に印刷された画像
は、隣接する印刷用紙の画像に対して連続したものとな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、印刷画像を複数
枚の印刷用紙に分割して印刷させる分割印刷制御に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、１ページの画像を拡大し、特
定のサイズの用紙に分割して印刷する、いわゆる「ポス
ター印刷」と呼ばれる技術が提案されている。この技術
によれば、分割印刷した印刷用紙を貼り合わせること
で、ポスターなどの大判印刷物を作成することができ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、分割印刷した用紙の周囲にわずかな余白
があることから、この余白を鋏やカッターナイフで切り
取った上で用紙を繋ぎ合わせる必要があり、貼り合わせ
の作業に手間取るといった問題があった。また、上記余
白を寸分狂いもなくきれいに切り取ることは容易ではな
いことから、繋ぎ合わせ部分に隙間ができたり、画像の
不連続な部分が生じたりというように、貼り合わせて作
成した大判印刷物の仕上がり具合が悪いといった問題も
あった。

【０００４】この発明は、ポスター印刷を行なった場合
に、貼り合わせの作業性の向上と仕上げの向上とを両立
できるようにすることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段およびその作用・効果】前
述した課題の少なくとも一部を解決するための手段とし
て、以下に示す構成をとった。

【０００６】この発明の第１の分割印刷制御装置は、元
画像データで示される画像を所定の拡大率で拡大して、
該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に分割して印刷させ
る印刷制御装置であって、前記元画像データから、印刷
される単位ページに相当するページ画像データを複数生
成するページ画像データ生成手段と、該生成された複数
のページ画像データをプリント装置にそれぞれ出力する
出力制御手段とを備えるとともに、前記ページ画像デー
タ生成手段は、前記元画像データに、印刷される単位ペ
ージに相当する複数の領域を隣接させて設定する領域設
定手段と、前記領域設定手段により設定された各領域を
所定の大きさだけ拡張して、該拡張された各領域に含ま
れる画像データを順に抽出する拡張・抽出手段と、前記
拡張・抽出手段により抽出された画像データを前記拡大
率で拡大して前記ページ画像データとする拡大手段とを
備え、前記出力制御手段は、実際に印刷される印刷用紙
のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう旨の
指令を前記プリント装置に出力する余白なし印刷指令出
力手段を備えることを要旨としている。

【０００７】この発明の第２の印刷制御装置は、元画像
データで示される画像を所定の拡大率で拡大して、該拡
大後の画像を複数枚の印刷用紙に分割して印刷させる印
刷制御装置であって、前記元画像データから、印刷され
る単位ページに相当するページ画像データを複数生成す
るページ画像データ生成手段と、該生成された複数のペ
ージ画像データをプリント装置にそれぞれ出力する出力
制御手段とを備えるとともに、前記ページ画像データ生
成手段は、前記元画像データで示される画像を前記拡大
率で拡大する拡大手段と、前記拡大手段により拡大され
た元画像データに、前記印刷用紙と同一サイズの隣接し
た複数の領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定
手段により設定された各領域を所定の大きさだけ拡張し
て、該拡張された各領域に含まれる画像データを前記ペ
ージ画像データとして順に抽出する拡張・抽出手段とを
備え、前記出力制御手段は、実際に印刷される印刷用紙
のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう旨の
指令を前記プリント装置に出力する余白なし印刷指令出
力手段を備えることを要旨としている。

【０００８】この発明の第３の印刷制御装置は、印刷画
像を複数枚の印刷用紙に分割して印刷させる印刷制御装
置であって、前記印刷画像を示す印刷画像データに、前
記印刷用紙と同一サイズの隣接した複数の領域を設定す
る領域設定手段と、前記領域設定手段により設定された
各領域を所定の大きさだけ拡張して、該拡張された各領
域に含まれる画像データを順に抽出する拡張・抽出手段
と、前記拡張・抽出手段により抽出された各画像データ
を、印刷される単位ページのページ画像データとしてプ
リント装置にそれぞれ出力するとともに、実際に印刷さ
れる印刷用紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷
を行なう旨の指令を前記プリント装置に出力する出力制
御手段とを備えることを要旨としている。

【０００９】上記第１ないし第３の印刷制御装置のいず
れの構成によっても、ページ画像データは印刷用紙のサ
イズより大きなサイズとなることから、印刷用紙の送り
に多少のぶれが生じても印刷用紙の端まで確実に印刷す
ることができる。また、領域設定手段により設定される
各領域は隣接していることから、ページ画像データの中
の実際に印刷される画像は、隣接するページ画像データ
の画像との間で、不連続となる可能性は小さい。したが
って、上記第１ないし第３の印刷制御装置は、印刷がな
された印刷用紙を余白の切り取りを行なうことなしに、
確実に繋ぎ合わせることができることから、貼り合わせ
の作業性に優れ、また、貼り合わせて作成した大判印刷
物の仕上がり具合に優れているという効果を奏する。

【００１０】なお、第１および第２の印刷制御装置によ
れば、サイズの比較的に小さな元画像でも拡大して分割
印刷を行なうことができる。第３の印刷制御装置によれ
ば、サイズのもともと大きな画像を分割印刷することが
できる。

【００１１】上記第１ないし第３の印刷制御装置のいず
れかにおいて、印刷用紙の端に余白を残すことなく印刷
を行なう余白なし印刷を受け付ける余白なし印刷受付手
段と、前記余白なし印刷受付手段で余白なし印刷を受け
付けたときに限り、前記拡張・抽出手段による領域の拡
張を行なわせるとともに、前記大きな印刷領域内への印
刷を行なう旨の指令の出力を行なう手段とを備える構成
とすることができる。

【００１２】この構成によれば、印刷用紙の端に余白を
残すことなく印刷を行なう余白なし印刷と、余白を残さ
ない通常の印刷とを切り替えて行なうことができ、作業
性に優れている。

【００１３】上記余白なし印刷を行なうか否かの切り替
えが可能な印刷制御装置において、表示装置に表示した
データ入力用のウィンドウ上に、前記複数枚の印刷用紙
への分割印刷に係わる各種情報を受け付ける第１のデー
タ入力欄を設定する第１入力設定手段を備え、前記余白
なし印刷受付手段は、前記第１のデータ入力欄を設けた
前記ウィンドウ上に、前記余白なし印刷を受け付ける第
２のデータ入力欄を設定する第２入力設定手段を備える
構成とすることができる。

【００１４】この構成によれば、作業者は、一のデータ
入力用のウィンドウによって、分割印刷に係わる各種情
報と分割印刷とを共に指示することができることから、
操作性に優れている。

【００１５】この発明の第１の印刷制御方法は、元画像
データで示される画像を所定の拡大率で拡大して、該拡
大後の画像を複数枚の印刷用紙に分割して印刷させる印
刷制御方法であって、（ａ）前記元画像データから、印
刷される単位ページに相当するページ画像データを複数
生成するステップと、（ｂ）該生成された複数のページ
画像データをプリント装置にそれぞれ出力するステップ
とを備えるとともに、前記ステップ（ａ）は、（ａ−
１）前記元画像データに、印刷される単位ページに相当
する複数の領域を隣接させて設定するステップと、（ａ
−２）前記ステップ（ａ−１）により設定された各領域
を所定の大きさだけ拡張して、該拡張された各領域に含
まれる画像データを順に抽出するステップと、（ａ−
３）前記ステップ（ａ−２）により抽出された画像デー
タを前記拡大率で拡大して前記ページ画像データとする
ステップとを備え、前記ステップ（ｂ）は、（ｂ−１）
実際に印刷される印刷用紙のサイズよりも大きな印刷領
域内への印刷を行なう旨の指令を前記プリント装置に出
力するステップを備えることを要旨としている。

【００１６】この発明の第２の印刷制御方法は、元画像
データで示される画像を所定の拡大率で拡大して、該拡
大後の画像を複数枚の印刷用紙に分割して印刷させる印
刷制御方法であって、（ａ）前記元画像データから、印
刷される単位ページに相当するページ画像データを複数
生成するステップと、（ｂ）該生成された複数のページ
画像データをプリント装置にそれぞれ出力するステップ
とを備えるとともに、前記ステップ（ａ）は、（ａ−
１）前記元画像データで示される画像を前記拡大率で拡
大するステップと、（ａ−２）前記ステップ（ａ−１）
により拡大された元画像データに、前記印刷用紙と同一
サイズの隣接した複数の領域を設定するステップと、
（ａ−３）前記ステップ（ａ−２）により設定された各
領域を所定の大きさだけ拡張して、該拡張された各領域
に含まれる画像データを前記ページ画像データとして順
に抽出するステップとを備え、前記ステップ（ｂ）は、
（ｂ−１）実際に印刷される印刷用紙のサイズよりも大
きな印刷領域内への印刷を行なう旨の指令を前記プリン
ト装置に出力するステップを備えることを要旨としてい
る。

【００１７】この発明の第３の印刷制御方法は、印刷画
像を複数枚の印刷用紙に分割して印刷させる印刷制御方
法であって、（ａ）前記印刷画像を示す印刷画像データ
に、前記印刷用紙と同一サイズの隣接した複数の領域を
設定するステップと、（ｂ）前記ステップ（ａ）により
設定された各領域を所定の大きさだけ拡張して、該拡張
された各領域に含まれる画像データを順に抽出するステ
ップと、（ｃ）前記ステップ（ｂ）により抽出された各
画像データを、印刷される単位ページのページ画像デー
タとしてプリント装置にそれぞれ出力するステップと、
（ｄ）実際に印刷される印刷用紙のサイズよりも大きな
印刷領域内への印刷を行なう旨の指令を前記プリント装
置に出力するステップとを備えることを要旨としてい
る。

【００１８】この発明の第１のコンピュータプログラム
は、元画像データで示される画像を所定の拡大率で拡大
して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に分割して印
刷させるためのコンピュータプログラムであって、
（ａ）前記元画像データから、印刷される単位ページに
相当するページ画像データを複数生成する機能と、
（ｂ）該生成された複数のページ画像データをプリント
装置にそれぞれ出力する機能とをコンピュータに実現さ
せるとともに、前記機能（ａ）は、（ａ−１）前記元画
像データに、印刷される単位ページに相当する複数の領
域を隣接させて設定する機能と、（ａ−２）前記機能
（ａ−１）により設定された各領域を所定の大きさだけ
拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像データを
順に抽出する機能と、（ａ−３）前記機能（ａ−２）に
より抽出された画像データを前記拡大率で拡大して前記
ページ画像データとする機能とを備え、前記機能（ｂ）
は、（ｂ−１）実際に印刷される印刷用紙のサイズより
も大きな印刷領域内への印刷を行なう旨の指令を前記プ
リント装置に出力する機能を備えるものであることを要
旨としている。

【００１９】この発明の第２のコンピュータプログラム
は、元画像データで示される画像を所定の拡大率で拡大
して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に分割して印
刷させるためのコンピュータプログラムであって、
（ａ）前記元画像データから、印刷される単位ページに
相当するページ画像データを複数生成する機能と、
（ｂ）該生成された複数のページ画像データをプリント
装置にそれぞれ出力する機能とをコンピュータに実現さ
せるとともに、前記機能（ａ）は、（ａ−１）前記元画
像データで示される画像を前記拡大率で拡大する機能
と、（ａ−２）前記機能（ａ−１）により拡大された元
画像データに、前記印刷用紙と同一サイズの隣接した複
数の領域を設定する機能と、（ａ−３）前記機能（ａ−
２）により設定された各領域を所定の大きさだけ拡張し
て、該拡張された各領域に含まれる画像データを前記ペ
ージ画像データとして順に抽出する機能とを備え、前記
機能（ｂ）は、（ｂ−１）実際に印刷される印刷用紙の
サイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう旨の指
令を前記プリント装置に出力する機能を備えるものであ
ることを要旨としている。

【００２０】この発明の第３のコンピュータプログラム
は、印刷画像を複数枚の印刷用紙に分割して印刷させる
ためのコンピュータプログラムであって、（ａ）前記印
刷画像を示す印刷画像データに、前記印刷用紙と同一サ
イズの隣接した複数の領域を設定する機能と、（ｂ）前
記機能（ａ）により設定された各領域を所定の大きさだ
け拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像データ
を順に抽出する機能と、（ｃ）前記機能（ｂ）により抽
出された各画像データを、印刷される単位ページのペー
ジ画像データとしてプリント装置にそれぞれ出力する機
能と（ｄ）実際に印刷される印刷用紙のサイズよりも大
きな印刷領域内への印刷を行なう旨の指令を前記プリン
ト装置に出力する機能とをコンピュータに実現させるも
のであることを要旨としている。

【００２１】上記構成のこの発明の第１ないし第３の印
刷制御方法と第１ないし第３のコンピュータプログラム
は、上記第１のないし第３の印刷制御装置と同様に、貼
り合わせの作業性に優れ、また、貼り合わせて作成した
大判印刷物の仕上がり具合に優れているという効果をそ
れぞれ奏する。

【００２２】

【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様
も含んでいる。その第１の態様は、この発明の第１ない
し第３のコンピュータプログラムのうちのいずれかを記
録した記録媒体としての態様である。その第２の態様
は、上記コンピュータプログラムを通信経路を介して供
給するプログラム供給装置としての態様である。この第
２の態様では、上記コンピュータプログラムをコンピュ
ータネットワーク上のサーバなどに置き、通信経路を介
して、必要なプログラムをコンピュータにダウンロード
し、これを実行することで、上記の装置や方法を実現す
ることができる。

【００２３】

【発明の実施の形態】以上説明したこの発明の構成・作
用を一層明らかにするために、以下この発明の実施の形
態を実施例に基づき説明する。

【００２４】図１は、この発明の第１実施例を適用する
コンピュータシステムのハードウェアの概略構成を示す
ブロック図である。このコンピュータシステムは、いわ
ゆるパーソナルコンピュータ（以下、単にコンピュータ
と呼ぶ）を中心に備え、その周辺にＣＲＴディスプレイ
１２およびプリンタ１４を備える。コンピュータは、コ
ンピュータ本体１６とキーボード１８とマウス２０を備
える。なお、このコンピュータ本体１６には、ＣＤ−Ｒ
ＯＭ２２の内容を読み取るＣＤドライブ２４が搭載され
ている。

【００２５】プリンタ１４は、インク滴を吐出すること
により、用紙の表面にドットを形成する所謂インクジェ
ットプリンタであり、キャリッジを主走査方向に往復動
させつつ、用紙を副走査方向に搬送することにより、用
紙への画像記録を行なう。なお、プリンタ１４は、イン
クジェットプリンタに替えて、レーザプリンタ、ドット
インパクトプリンタ等の他の方式のプリンタを用いる構
成とすることもできる。

【００２６】コンピュータ本体１６は、中央演算処理装
置としてのＣＰＵ３０を中心にバスにより相互に接続さ
れたＲＯＭ３１、ＲＡＭ３２、表示画像メモリ３３、マ
ウスインタフェース３４、キーボードインタフェース３
５、ＣＤＣ３６、ＨＤＣ３７、ＣＲＴＣ３８、プリンタ
インタフェース４０およびＩ／Ｏポート４１を備える。
ＲＯＭ３１は、内蔵されている各種プログラム等を記憶
する読み出し専用のメモリである。ＲＡＭ３２は、各種
データ等を記憶する読み出し・書込み可能なメモリであ
る。表示画像メモリ３３は、ＣＲＴディスプレイ１２に
表示する画像の画像データを記憶するメモリである。マ
ウスインタフェース３４は、マウス２０とのデータ等の
やり取りを司るインタフェースである。キーボードイン
タフェース３５は、キーボード１８からのキー入力を司
るインタフェースである。ＣＤＣ３６は、ＣＤドライブ
（ＣＤＤ）２４を制御するＣＤコントローラである。Ｈ
ＤＣ３７は、ハードディスクドライブ（ＨＤＤ）４２を
制御するハードディスクコントローラである。ＨＤＤ４
２には、印刷対象としての画像データ（以下、元画像デ
ータと呼ぶ）が予め記憶されている。

【００２７】ＣＲＴＣ３８は、表示画像メモリ３３に記
憶される表示画像データに基づいてＣＲＴディスプレイ
１２における画像の表示を制御するＣＲＴコントローラ
である。プリンタインタフェース４０は、プリンタ１４
へのデータの出力を制御するインタフェースである。Ｉ
／Ｏポート４１は、シリアル出力のポートを備えてお
り、モデム４４に接続されており、このモデム４４を介
して、公衆電話回線４６に接続されている。コンピュー
タ本体１６は、モデム４４を介して、外部のネットワー
クに接続されており、特定のサーバ４７に接続可能とな
っている。

【００２８】このコンピュータシステムでは、オペレー
ティングシステムはＨＤＤ４２に記憶されており、コン
ピュータ本体１６に電源を投入すると、ＨＤＤ４２のブ
ートブロックに書き込まれたローダに従ってＲＡＭ３２
の所定の領域にロードされる。また、プリンタ１４の機
種毎に用意されるプリンタドライバは、ＣＤ−ＲＯＭ２
２に予め格納されており、所定のインストールプログラ
ムを起動することで、ＣＤドライブ２４からコンピュー
タ本体１６にインストールされる。このインストールさ
れたプリンタドライバは、ＨＤＤ４１に記憶されてお
り、コンピュータ本体１６に電源を投入したときに、オ
ペレーティングシステムに組み込まれ、ＲＡＭ３２の所
定の領域にロードされる。

【００２９】また、このコンピュータシステムでは、そ
の他のコンピュータプログラムとして、予め用意された
画像データをポスター印刷するためのアプリケーション
プログラムが用意されている。このアプリケーションプ
ログラムは、他のＣＤ−ＲＯＭ２２に予め格納されてお
り、所定のインストールプログラムを起動することで、
ＣＤドライブ２４からコンピュータ本体１６にインスト
ールされる。このインストールされたコンピュータプロ
グラムは、ＨＤＤ４２に記憶されており、所定の起動命
令を受けたときに、ＲＡＭ３２の所定の領域にロードさ
れる。

【００３０】このポスター印刷用のアプリケーションプ
ログラムをＣＰＵ３０が実行することによって本発明の
各種構成要件は実現される。なお、このアプリケーショ
ンプログラムのソフトウェアプログラムは、前述したよ
うに、ＣＤ−ＲＯＭ２２に格納されたものであるが、こ
れに替えて、フロッピィディスク、光磁気ディスク、Ｉ
Ｃカード等の他の携帯型記録媒体（可搬型記録媒体）に
格納された構成としてもよい。また、前述したアプリケ
ーションプログラムは、外部のネットワークに接続され
る特定のサーバ４７から、ネットワークを介して提供さ
れるプログラムデータをダウンロードして、ＲＡＭ３２
またはＨＤＤ４２に転送することにより得るようにする
こともできる。なお、上記ネットワークをインターネッ
トとして、特定のホームページからダウンロードしてア
プリケーションプログラムを得ることもできる。あるい
は、電子メールの添付ファイルの形態で供給されたアプ
リケーションプログラムであってもよい。

【００３１】図２は、プリンタ１４の概略構成を示す説
明図である。プリンタ１４は、印刷機構５０と印刷機構
５０を制御する印刷制御装置６０を備える。印刷制御装
置６０は、各種プログラムを実行するＣＰＵを中心にＲ
ＯＭ、ＲＡＭ等を備えるいわゆるマイクロコンピュータ
から構成される。印刷機構５０は、印刷ヘッド５１と、
この印刷ヘッド５１を移動させるキャリッジ５２と、印
刷ヘッド５１と対向する位置に配置されているプラテン
５３と、複数の印刷用紙が収納される用紙カセット５４
と、この用紙カセット５４内の印刷用紙をプラテン５３
上へ送る給紙ローラ５５ａ，５５ｂと、印刷された印刷
用紙を排紙する排紙ローラ５６ａ，５６ｂと、排紙され
た用紙を受ける排紙トレイ５７と、給紙ローラ５５ａ，
５５ｂの駆動量を検知するセンサ５８とを備える。

【００３２】図３は、プリンタ１４のプラテン５３周り
の平面図である。図示するように、プラテン５３には、
給紙方向Ｆと平行な方向に伸びている一対のインク受け
縦開口５３ｃと、給紙方向Ｆに対して垂直な方向（走査
方向）に伸びている複数のインク受け横開口５３ａ，５
３ｂとが形成されている。インク受け縦開口５３ｃは、
Ａ４サイズ（このプリンタ１４はＡ４サイズ専用であ
る）の印刷用紙の左右端がそれぞれ真上を通過するよう
に配置されている。複数のインク受け横開口５３ａ，５
３ｂは、給紙側と排紙側に配置されている。これらの開
口内には、いずれもインク吸着材が入れられている。

【００３３】上記のようにプラテン５３周辺に開口とイ
ンク吸着材を備えることで、このプリンタ１４は、印刷
用紙の四辺に余白を残さない余白なし印刷に対応するこ
とができる。印刷用紙に対して余白なし印刷を行なう場
合には、印刷用紙の端を確実に印刷するため、この印刷
用紙のサイズよりいくらか大きいサイズの領域に対する
印刷画像を作成する必要がある。そこで、ユーザは、ア
プリケーションプログラム（上記ポスター印刷用のアプ
リケーションプログラムが該当する）を利用して画像デ
ータを作成する場合には、印刷用紙のサイズ設定段階
で、印刷形態として、「四辺余白なし」を選択して、後
述するＡ４用紙用の拡張印刷領域と同じ寸法を設定し、
さらに、この用紙サイズ内で印刷画像を作成する。

【００３４】図４は、Ａ４用紙用の拡張印刷領域を示す
説明図である。図示するように、拡張印刷領域は、印刷
用紙を基準として、各方向への一定の拡大量で定められ
る。図示の例では、給紙方向Ｆにおける前端側の拡大量
が３mm、後端側の拡大量が５mm、左右端側の拡大量が
２．５mmとなる。各方向の拡大量は、用紙のスキューや
紙送り量公差等により定められている。

【００３５】したがって、このプリンタ１４では、余白
なし印刷を行なう場合、上述したインク受け開口５３
ａ，５３ｂ、５３ｃ上に印刷用紙の端が位置すると、印
刷ヘッド５１からインクを噴射して、印刷用紙の端にイ
ンク滴を当てる一方で、印刷用紙の端にあたらなかった
インク滴をインク受け開口５３ａ，５３ｂ、５３ｃで受
けることができる。このために、プラテン上を汚さずに
印刷用紙の端まで確実に印刷がなされる。

【００３６】以上説明したハードウェア構成を有するコ
ンピュータシステムでは、ポスター印刷用のアプリケー
ションプログラムを用いることでポスター印刷を行なう
ことができる。このときのポスター印刷の様子について
次に説明する。図５は、コンピュータ本体１６が扱う、
元画像データからポスター印刷が行なわれるまでの処理
の様子を示すブロック図である。図示するように、コン
ピュータ本体１６の内部で動作しているポスター印刷用
のアプリケーションプログラム６１により、元画像デー
タから、印刷される単位ページに相当するページ画像デ
ータを複数生成して、これらページ画像データを順に印
刷コマンドとして、コンピュータ本体１６の内部で動作
しているプリンタドライバ６３に出力する。プリンタド
ライバ６３は、ページ画像データを印刷可能な信号に変
換して、この信号をプリンタ１４に送信する。

【００３７】アプリケーションプログラム６１内では、
複数のページ画像データを、ページ画像データ生成モジ
ュール６１ａにより生成して、その生成された複数のペ
ージ画像データを、出力モジュール６１ｂにより印刷コ
マンドとしてプリンタドライバ６３に出力している。ペ
ージ画像データ生成モジュール６１ａでは、まず、領域
設定部６１ａ１により、元画像データに、印刷される単
位ページに対応する複数の領域を隣接させて設定する。
次いで、その設定された各領域を所定の大きさだけ拡張
してその拡張された各領域に含まれる画像データを順に
抽出する処理を、拡張・抽出部６１ａ２により行なう。
その後、その抽出された画像データを、拡大部６１ａ３
により、所定の拡大率で拡大してページ画像データを生
成する。この所定の拡大率と言うのは、元画像データで
示される画像を、プリンタから出力される印刷画像に拡
大する拡大率である。また、出力モジュール６１ｂは、
実際に印刷される印刷用紙のサイズよりも大きな印刷領
域内への印刷を行なう旨の指令（余白なし印刷である旨
の指令）を余白なし印刷指令出力部６１ｂ１によりプリ
ンタドライバ６３に出力している。

【００３８】こうした構成のアプリケーションプログラ
ム６１によって、元画像データを上記所定の拡大率で拡
大して、その拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に分割し
て印刷させるポスター印刷の制御がなされることにな
る。なお、アプリケーションプログラム６１は、こうし
たポスター印刷の処理を行ないつつ、ビデオドライバ６
２を介してＣＲＴディスプレイ１２に、元画像データや
ポスター印刷のレイアウト等の各種画像を表示してい
る。

【００３９】具体的には、コンピュータ本体１６のＣＰ
Ｕ３０で上記ポスター印刷用のアプリケーションプログ
ラム６１を実行することで、上記ポスター印刷を実現し
ている。アプリケーションプログラム６１に従うポスタ
ー印刷制御処理について、以下詳細に説明する。図６
は、このポスター印刷制御処理のルーチンを示すフロー
チャートである。このルーチンは、ポスター印刷用のア
プリケーションプログラム６１を実行させる旨の指示が
なされた以後、所定時間毎に繰り返し実行される。

【００４０】図示するように、処理が開始されると、Ｃ
ＰＵ３０は、まず、アプリケーションウィンドウＷＤを
ＣＲＴディスプレイ１２に表示する処理を行なう（ステ
ップＳ１００）。図７は、このアプリケーションウィン
ドウＷＤの初期状態を示す説明図である。図示するよう
に、アプリケーションウィンドウＷＤには、「写真の選
択」、「プリント指定」、「レイアウト・印刷」の３種
類のボタンＢＴ１，ＢＴ２，ＢＴ３が用意されており、
作業者は、これらボタンＢＴ１〜ＢＴ３を順にマウス２
０によりクリックしていくことで、ＣＲＴディスプレイ
１２の画面上でポスター印刷の作業を進めていくことが
できる。すなわち、図６に示すように、ＣＰＵ３０は、
ステップ１００の実行後、ボタンＢＴ１，ＢＴ２，ＢＴ
３がマウス２０によりクリックされる操作指令を取り込
んで、その操作指令に対応した写真の選択の処理、プリ
ント指定の処理、レイアウト・印刷の処理を順に実行す
る（ステップＳ２００，Ｓ３００，Ｓ４００）。

【００４１】ステップ２００で実行される写真の選択の
処理は、写真等の画像データを選択するもので、ここで
は、ＨＤＤ４２等に予め格納された印刷対象としての元
画像データが選択される。具体的には、ＣＰＵ３０は、
キーボード１８またはマウス２０によって入力されるフ
ァイル名を取り込んで、そのファイル名によって特定さ
れる元画像データをＨＤＤ４２からＲＡＭ３２に読み出
す。その後、ＣＰＵ３０は、その読み出した元画像デー
タを、アプリケーションウィンドウＷＤの作業エリアＷ
Ｋに表示する。

【００４２】ステップＳ３００で実行されるプリント指
定の処理は、ポスター印刷にかかわる各種の情報を指定
するものである。各種情報としては、プリンタから出力
される印刷画像のサイズ（以下、出力サイズと呼ぶ）や
印刷用紙のサイズ等が該当する。図８は、プリント指定
の処理時におけるアプリケーションウィンドウＷＤの状
態を示す説明図である。ＣＰＵ３０は、まず、図８に示
すように、アプリケーションウィンドウＷＤの作業エリ
アＷＫにプリント指定用の入力画面を表示する。

【００４３】このプリント指定用の入力画面には、「ス
タイル設定」のエリアＡＲ１と、「プリンタの設定」の
エリアＡＲ２とが設けられている。「スタイル設定」の
エリアＡＲ１は、出力サイズを設定するためのもので、
ラジオボタンＲＢ１をクリックしたときには、縦横の出
力サイズを実寸で指定することができ、ラジオボタンＲ
Ｂ２をクリックしたときには、縦横の出力サイズを用紙
枚数で間接的に指定することができる。「プリンタの設
定」のエリアＡＲ２には、「プリンタ」、「紙サイ
ズ」、「紙種」の３つのデータ入力欄Ｆ１，Ｆ２，Ｆ３
等が設けられている。「プリンタ」のデータ入力欄Ｆ１
は、印刷しようとするプリンタの機種名を入力するため
のもので、「紙サイズ」のデータ入力欄Ｆ２は、印刷用
紙のサイズを入力するためのもので、「紙種」のデータ
入力欄Ｆ３は、印刷用紙の種類を入力するためのもので
ある。また、「紙種」のデータ入力欄Ｆ３の右隣には、
「四辺余白なし」の印刷を行なうか否かを設定するため
のデータ入力欄Ｆ４が設けられている。

【００４４】図６のステップ３００では、こうした構成
のプリント指定用の入力画面を表示後、この入力画面か
らのキーボード１８やマウス２０を使ったデータ入力を
受け付ける。

【００４５】ステップＳ３００の実行後に移行するステ
ップＳ４００で実行されるレイアウト・印刷の処理につ
いて、次に詳述する。図９および図１０は、レイアウト
・印刷の処理の詳細を示すフローチャートである。図９
に示すように、処理が開始されると、ＣＰＵ３０は、ま
ず、余白なし印刷であるか余白ありの通常印刷であるか
を示す印刷モード情報をプリンタドライバ６３を介して
プリンタ１４へ出力する（ステップＳ４０５）。この印
刷モード情報は、図８で示したプリント指定用の入力画
面のデータ入力欄Ｆ４から「四辺余白なし」印刷を行な
う旨の指示がなされているか否かから定める。次いで、
ＲＡＭ３２に記憶された元画像データで示される画像の
縦横のサイズＳＡｘ，ＳＡｙを、その元画像データの縦
横の画素数と解像度とから算出する（ステップＳ４１
０）。次いで、「スタイル設定」のエリアＡＲ１から入
力された出力サイズ（縦横の出力サイズ）ＳＢｘ，ＳＢ
ｙを読み出す（ステップＳ４２０）。なお、ラジオボタ
ンＲＢ２がクリックされて、出力サイズが用紙枚数で間
接的に指定された場合には、この用紙枚数と「紙サイ
ズ」のデータ入力欄Ｆ２から入力された印刷用紙のサイ
ズとをかけ算することで縦横それぞれのサイズＳＢｘ，
ＳＢｙを求める。

【００４６】その後、ＣＰＵ３０は、元画像データで示
される画像のサイズＳＡｘ，ＳＡｙに対する出力サイズ
ＳＢｘ，ＳＢｙの比率を縦横それぞれについて求める。
すなわち、ＳＢｘ／ＳＡｘ（＝縦倍率）とＳＢｙ／ＳＡ
ｙ（＝横倍率）を求める（ステップＳ４３０）。その
後、その縦倍率と横倍率とを比較して、小さい値を画像
の拡大率Ｋとして記憶する（ステップＳ４４０）。

【００４７】上記拡大率Ｋは、元画像データを出力であ
る印刷画像のサイズに変換する際の拡大率として記憶さ
れるが、その意味するものは次のようなものである。す
なわち、元画像データの縦横のサイズＳＡｘ，ＳＡｙの
比率と、印刷画像の縦横のサイズＳＢｘ，ＳＢｙの比率
が等しい場合は、図１１に示すように、元画像データで
示される画像は、印刷画像に対して縦横ともに一杯まで
引き延ばされることを意味する（図示は印刷画像の方が
若干大きく描かれているが、これは図示の都合によるも
ので実際は両者は一致する。図１２も同じ）。これに対
して、元画像データの縦横のサイズＳＡｘ，ＳＡｙの比
率と、印刷画像の縦横のサイズＳＢｘ，ＳＢｙの比率が
相違する場合は、図１２に示すように、元画像データで
示される画像は、印刷画像に対して縦横いずれかが同じ
サイズとなるまで縦横同じ倍率で引き延ばされることに
なるから、縦横いずれかは印刷画像の一杯まで引き延ば
されるのに、縦横の他方側は印刷画像に対して空白がで
きることになる。

【００４８】ＣＰＵ３０は、ステップＳ４４０の実行
後、「紙サイズ」のデータ入力欄Ｆ２から入力された印
刷用紙のサイズ（縦横のサイズ）ＰＰｘ，ＰＰｙに、１
／Ｋを掛けることにより、元画像データ上における印刷
用紙に相当する領域の縦横サイズＯＰＰｘ，ＯＰＰｙを
算出する（ステップＳ４５０）。続いて、ＣＰＵ３０
は、「スタイル設定」のエリアＡＲ１から入力された出
力サイズ（縦横の出力サイズ）ＳＢｘ，ＳＢｙと「紙サ
イズ」のデータ入力欄Ｆ２から入力された印刷用紙のサ
イズ（縦横のサイズ）ＰＰｘ，ＰＰｙから、印刷画像を
形成するための印刷用紙の縦横の配列枚数を算出する
（ステップＳ４６０）。例えば、縦にａ枚、横にｂ枚
（ａ，ｂは正数）というように求める。なお、ラジオボ
タンＲＢ２がクリックされて、出力サイズが用紙枚数で
指定された場合には、その入力データがそのまま利用さ
れる。

【００４９】その後、ＣＰＵ３０は、ステップＳ４５０
で算出された領域の縦横サイズＯＰＰｘ，ＯＰＰｙと、
ステップＳ４６０で求めた印刷用紙の縦横の配列枚数
ａ、ｂとに基づいて、ステップＳ２００でＲＡＭ３２に
記憶された元画像データに対して、印刷される単位ペー
ジに対応する複数の領域Ｓ１〜Ｓｎ（ｎは正数）を設定
する処理を行なう（ステップＳ４７０）。

【００５０】図１３は、元画像データに設定された領域
Ｓ１〜Ｓｎの種々の例を示す説明図である。図１３の
（ａ）のように、元画像データで示される画像上に複数
の領域Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４が過不足なく敷き詰めら
れるように設定されることもあるし（図示は領域の方が
若干大きく描かれているが、これは図示の都合によるも
ので実際は両者は一致する。（ｂ）、（ｃ）も同じ）、
図１３の（ｂ）のように、元画像データの画像から一部
の領域Ｓ３，Ｓ４は突出するように設定されることもあ
るし、図１３の（ｃ）のように、元画像データでの画像
から全ての領域Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４は突出するよう
に設定されることもある。なお、これら領域Ｓ１，Ｓ
２，Ｓ３，Ｓ４は、隣接しており、重なったり、離間し
たりはしていない。図１３の（ａ）の態様になるか、図
１３の（ｂ）もしくは（ｃ）の態様になるかは、領域の
縦横サイズＯＰＰｘ，ＯＰＰｙと縦横の配列枚数ｍ、ｎ
とに従って決まる。図１３の（ｂ）の態様になるか、図
１３の（ｃ）の態様になるかは、空白部分を４辺のうち
のいずれかの側に偏らせるか、周辺に分散させるかの予
め定められた取り決めに従って決まる。

【００５１】図１４は、元画像データに設定される領域
Ｓの他の例を示す説明図である。元画像データがＡ４サ
イズであり、この大きさの元画像データをＡ２サイズ
（Ａ４サイズの用紙を２×２した大きさ）にポスター印
刷したい場合には、図示するように、元画像データで示
される画像を縦方向に２つ、横方向に２つ、合計４つに
等分する領域Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４が設定されること
になる。ステップ４７０の実行後、図１０のステップＳ
４８０に処理は移行し、ＣＰＵ３０は、変数ｉに値１を
初期設定する。次いで、ＣＰＵ３０は、余白なし印刷を
行なうか否かの判別を行なう（ステップＳ４９０）。こ
の判別は、図８で示したプリント指定用の入力画面のデ
ータ入力欄Ｆ４から定めた前記印刷モード情報の内容か
ら判別する。ここで、余白なし印刷を行なうと判別され
たときには、ステップＳ４７０で設定した領域Ｓ１〜Ｓ
ｎのうちの変数ｉで特定される領域Ｓｉを拡張する処理
を施す（ステップＳ４９１）。

【００５２】この拡張処理は、領域Ｓｉを上下左右の四
方向に拡張するものである。この拡張量は、元画像デー
タを拡大率Ｋで拡大したときに、前述したＡ４用紙用の
拡張印刷領域（前端側の拡張量３mm、後端側の拡張量５
mm、左右端側の拡張量２．５mm）に相当するような大き
さである。具体的には、各拡張量をＫで割った大きさ、
すなわち、上方向に３／Ｋｍｍ、下方向に５／Ｋｍｍ、
左右方向に２．５／Ｋｍｍだけ拡張する。図１４に例示
した領域Ｓ１は、この拡張処理によれば、図１５の
（ａ）に示すように、上下左右の四方向に拡張される。
なお、図示の拡張量は、上下左右共にほぼ同じ幅で描か
れているが、これは図示の都合によるもので実際は上記
に従う。以下の図面も同様である。

【００５３】図１０に戻り、ステップＳ４９０で余白な
し印刷を行なわないと判別された場合には、ステップＳ
４９１の拡張処理は行なわない。その後、ＣＰＵ３０
は、領域Ｓｉに含まれる画像データを抽出する（ステッ
プＳ４９２）。余白なし印刷を行なう場合には、この領
域Ｓｉは、ステップＳ４９０で拡張処理が施された後の
ものであり、図１５に示した例では、図１５の（ｂ）に
示すように抽出がなされる。なお、この例示のように、
拡張した一方向の領域に、元画像データが存在しないよ
うな場合（図示の例では、上方向と左方向）、その領域
にはその方向の端部（上端と左端）のラインと同一の画
像を書き込んで抽出を行なう。また、図１３の（ｂ）、
（ｃ）に示したような空白部分についてはスペースデー
タとして抽出される。

【００５４】図１０に戻り、その後、ＣＰＵ３０は、ス
テップＳ４９２で抽出された画像データを拡大率Ｋで拡
大する（ステップＳ４９３）。例えば、上記Ａ４サイズ
からＡ２サイズへのポスター印刷の場合には、図１５の
（ｃ）に示すように、拡大率２でもって縦方向、横方向
に拡大される。ここでの拡大は、抽出画像データの一の
画素の色濃度を、縦、横２画素の２×２の領域に移すよ
うに行なう。なお、このように１画素の色濃度を同じ濃
度で拡大する構成に替えて、周囲の画素の色濃度を考慮
して周囲との中間色によって拡大を図る構成とすること
もできる。

【００５５】図１０に戻り、ＣＰＵ３０は、ステップＳ
４９３の実行後、ステップＳ４９４に処理を進める。ス
テップＳ４９４では、ステップＳ４９３でＫ倍に拡大さ
れた画像データをページ画像データとして、プリンタド
ライバ６３を介してプリンタ１４に出力する。続いて、
この変数ｉを値１だけインクリメントして（ステップＳ
４９５）、変数ｉが変数ｎの値より大きいか否かを判別
する（ステップＳ４９６）。ここで、変数ｉがｎの値以
下であると判別されると、ステップＳ４９０に処理を戻
して、ステップＳ４９０ないしＳ４９６の処理を繰り返
して実行する。この結果、領域Ｓ１から順に領域Ｓｎま
でプリンタドライバ６３を介してプリンタ１４への出力
がなされる。その後、ステップＳ４９６で変数ｉがｎの
値を上回ったと判別されると、「リターン」に抜けてこ
の処理のルーチンを終了する。

【００５６】プリンタドライバ６３は、ステップＳ４０
５によって送られてきた印刷モード情報を受け取り、そ
の印刷モード情報から余白なし印刷と判別されると、ス
テップＳ４９４で送られてくる各ページ画像データを、
印刷用紙を中心として印刷用紙のサイズよりも四方に大
きな印刷領域内に印刷がなされるように、プリンタ１４
を制御する。

【００５７】図１６は、図１４，図１５で示した例によ
って実際に印刷される印刷画像を示す説明図である。こ
の例は、前述したように、「Ａ」という文字が大書され
たＡ４サイズの元画像データを、Ａ２サイズにポスター
印刷したときの印刷結果である。図示するように、実際
に印刷される領域は印刷用紙のサイズよりいくらか大き
いサイズとなっていることから、各印刷用紙には、印刷
用紙の上下左右の端までＡという文字の部分画像が確実
に印刷される。また、各印刷用紙に印刷された画像は、
隣接する印刷用紙の画像と連続している。したがって、
この第１実施例のコンピュータシステムでは、印刷がな
された印刷用紙を余白の切り取りを行なうことなしに、
確実に繋ぎ合わせることができることから、貼り合わせ
の作業性に優れ、また、貼り合わせて作成した大判印刷
物の仕上がり具合に優れているという効果を奏する。

【００５８】また、この実施例では、プリント指定用の
入力画面のデータ入力欄Ｆ４から、余白なし印刷を行な
うかどうかを切り替えることができることから、作業性
に優れている。さらに、この実施例では、プリント指定
用の入力画面のウィンドウ上に、ポスター印刷について
のスタイル設定と、「四辺余白なし」の印刷を行なうか
否かを設定するためのデータ入力欄Ｆ４とが共に設けら
れていることから、操作性に優れている。

【００５９】第２実施例について次に説明する。第１実
施例では、元画像データに領域を設定した後、印刷画像
への拡大を行なっていたが、この第２実施例では、元画
像データで示される画像を印刷画像の大きさに拡大した
後、その拡大画像にページ画像に相当する領域を設定す
る構成とした。以下、第２実施例について詳細に説明す
る。

【００６０】この第２実施例は、第１実施例と同一のハ
ードウェア構成を備え、ソフトウェアの構成について
も、レイアウト・印刷の処理が相違するだけであり、そ
の他については第１実施例と同一である。図１７および
図１８は、第２実施例におけるレイアウト・印刷の処理
の詳細を示すフローチャートである。図１７および図１
８において、ステップＳ４０５ないしＳ４４０、Ｓ４６
０、Ｓ４８０、Ｓ４９０Ｓ４９５、Ｓ４９６の処理は、
第１実施例と同一であることから、第１実施例と同じス
テップ番号を付した。図１７に示すように、処理が開始
されると、ＣＰＵ３０は、ステップＳ４０５ないしＳ４
４０の処理を実行して、その後、元画像データで示され
る元画像を拡大率Ｋでもって拡大する（ステップＳ５１
０）。

【００６１】図１９は、元画像を拡大する一例を示す説
明図である。これまでの例と同様に、Ａ４サイズの元画
像データをＡ２サイズにポスター印刷する場合には、図
示するように、元画像データの画像は縦方向、横方向と
もに２倍に拡大される。

【００６２】図１７に戻り、ステップＳ５１０の実行
後、第１実施例と同一のステップＳ４６０の処理を行な
う。その後、「紙サイズ」のデータ入力欄Ｆ２から入力
された印刷用紙のサイズ（縦横のサイズ）ＰＰｘ，ＰＰ
ｙと、ステップＳ４６０で求めた印刷用紙の縦横の配列
枚数ａ、ｂとに基づいて、ステップＳ５１０で拡大され
た元画像データに対して、印刷用紙と同一サイズの複数
の領域ＳＳ１〜ＳＳｎ（ｎは正数）を設定する処理を行
なう（ステップＳ５２０）。

【００６３】この領域設定の処理は、図１３において、
元画像データをステップ５１０で拡大後の元画像データ
と置き換え、領域Ｓ１ないしＳ４を領域ＳＳ１ないしＳ
Ｓ４と置き換えてみたとき、図１３の（ａ）に示すよう
に、拡大後の元画像データの画像上に複数の領域ＳＳ
１，ＳＳ２，ＳＳ３，ＳＳ４が過不足なく敷き詰められ
るように設定されることもあるし、図１３の（ｂ）のよ
うに、拡大後の元画像データの画像から一部の領域ＳＳ
３，ＳＳ４は突出するように設定されることもあるし、
図１３の（ｃ）のように、元画像データの画像から全て
の領域ＳＳ１，ＳＳ２，ＳＳ３，ＳＳ４は突出するよう
に設定されることもある。なお、これら領域ＳＳ１，Ｓ
Ｓ２，ＳＳ３，ＳＳ４は、隣接しており、重なったり、
離間したりはしていない。図１３の（ａ）の態様になる
か、図１３の（ｂ）もしくは（ｃ）の態様になるかは、
領域の縦横サイズＯＰＰｘ，ＯＰＰｙと縦横の配列枚数
ｍ、ｎとに従って決まる。図１３の（ｂ）の態様になる
か、図１３の（ｃ）の態様になるかは、空白部分を４辺
のうちのいずれかの側に偏らせるか、周辺に分散させる
かの予め定められた取り決めに従って決まる。

【００６４】Ａ４サイズの元画像データをＡ２サイズに
ポスター印刷する例の場合には、図２０の（ａ）に示す
ように、拡大された元画像データの画像上に領域ＳＳ１
ないしＳＳ４が設定されることになる。図１７に戻り、
ステップＳ５２０の処理を終えると、次いで、図１８の
ステップＳ４８０に処理を進める。ＣＰＵ３０は、第１
実施例と同じステップＳ４８０およびＳ４９０を実行
し、その後、ステップＳ４９０で余白なし印刷であると
判別されたときには、ステップＳ５２０で設定した領域
ＳＳ１〜ＳＳｎのうちの変数ｉで特定される領域ＳＳｉ
を拡張する処理を施す（ステップＳ５３０）。

【００６５】この拡張処理は、領域ＳＳｉを上下左右の
四方向に拡張するものである。この拡張量は、前述した
Ａ４用紙用の拡張印刷領域（前端側の拡張量３mm、後端
側の拡張量５mm、左右端側の拡張量２．５mm）に相当す
るような大きさである。この拡張処理によれば、図２０
の（ａ）に例示した領域ＳＳ１は、図２０の（ｂ）に示
すように、上下左右の四方向に拡張される。なお、図示
の拡張量は、上下左右共にほぼ同じ幅で描かれている
が、これは図示の都合によるもので実際は上記に従う。
図２０の（ｃ）も同様に描かれている。

【００６６】図１８に戻り、ステップＳ４９０で余白な
し印刷を行なわないと判別された場合には、ステップＳ
５３０の拡張処理は行なわない。その後、ＣＰＵ３０
は、領域ＳＳｉに含まれる画像データを抽出する（ステ
ップＳ５４０）。余白なし印刷を行なう場合には、この
領域ＳＳｉは、ステップＳ５３０で拡張処理が施された
後のものであり、図２０に示した例では、図２０の
（ｃ）に示すように抽出がなされる。なお、この例示の
ように、拡張した一方向の領域に、元画像データが存在
しないような場合（図示の例では、上方向と左方向）、
その領域にはその方向の端部（上端と左端）のラインと
同一の画像を書き込んで抽出を行なう。また、図１３の
（ｂ）、（ｃ）に示したような空白部分についてはスペ
ースデータとして抽出される。

【００６７】図１８に戻り、その後、ＣＰＵ３０は、ス
テップＳ５４０で抽出された画像データをページ画像デ
ータとして、プリンタドライバを介してプリンタ１４に
出力する（ステップＳ５５０）。続いて、この変数ｉを
値１だけインクリメントして（ステップＳ４９５）、変
数ｉが変数ｎの値より大きいか否かを判別する（ステッ
プＳ４９６）。ここで、変数ｉがｎの値以下であると判
別されると、ステップＳ４９０に処理を戻して、ステッ
プＳ４９０ないしＳ４９６の処理を繰り返して実行す
る。この結果、領域ＳＳ１から順に領域ＳＳｎまでプリ
ンタ１４への出力がなされる。その後、ステップＳ４９
６で変数ｉがｎの値を上回ったと判別されると、「リタ
ーン」に抜けてこの処理のルーチンを終了する。

【００６８】以上のように構成された第２実施例によれ
ば、図１６で例示したような、第１実施例と同じ印刷結
果を得ることができる。したがって、この第２実施例の
コンピュータシステムでは、第１実施例と同様に、印刷
がなされた印刷用紙を余白の切り取りを行なうことなし
に、確実に繋ぎ合わせることができることから、貼り合
わせの作業性に優れ、また、貼り合わせて作成した大判
印刷物の仕上がり具合に優れているという効果を奏す
る。

【００６９】なお、この第２実施例に比べて、第１実施
例では、元画像データの拡大前に、領域を設定する処理
を行なっていることから、拡張した領域の設定、抽出の
作業を元画像データに設定した領域単位で行なうことが
できる。これに対して、この第２実施例では、元画像デ
ータの画像全体を印刷画像のサイズに一旦拡大して、こ
の拡大した画像上で領域を設定する必要があることか
ら、印刷画像全体を記憶するメモリが必要となる。すな
わち、第１実施例では、第２実施例と比較して、画像デ
ータを記憶するメモリを節約することができる。

【００７０】第３実施例について次に説明する。第２実
施例では、元画像データで示される画像を印刷画像の大
きさに拡大した後、その拡大画像を分割する構成とした
が、これに替えて、もともとサイズの大きい画像を印刷
画像として予めＨＤＤ４２等の記憶手段に記憶してお
き、その印刷画像に対して分割処理を施す構成としても
よい。すなわち、第２実施例における図１７で示したレ
イアウト・印刷ルーチンにおいて、ステップＳ４１０，
Ｓ４３０，Ｓ４４０，Ｓ５１０の処理を行なわずに、ス
テップＳ５２０以後の処理対象の画像データを、上記Ｈ
ＤＤ４２等に記憶された印刷画像を示す印刷画像データ
として処理を行なう。

【００７１】この構成によれば、第１実施例、第２実施
例と同様に、印刷がなされた印刷用紙を余白の切り取り
を行なうことなしに、確実に繋ぎ合わせることができる
ことから、貼り合わせの作業性に優れ、また、貼り合わ
せて作成した大判印刷物の仕上がり具合に優れていると
いう効果を奏する。

【００７２】本発明の他の実施形態について、次に説明
する。 （１）前記第１実施例では、アプリケーションウィンド
ウＷＤには、「写真の選択」、「プリント指定」、「レ
イアウト・印刷」の３種類のボタンＢＴ１，ＢＴ２，Ｂ
Ｔ３を用意することで、レイアウトの処理と印刷の処理
とが一括して行なわれる構成としていたが、これに替え
て、「写真の選択」、「プリント指定」、「レイアウ
ト」、「印刷」の４種類のボタンを用意して、レイアウ
トの処理と印刷の処理とが個別に行なわれる構成として
もよい。この構成によれば、ポスター印刷によって画像
がどのように各用紙に印刷されるかを、イメージとして
画面に表示させて、作業者がその表示されたイメージで
よいと判断したときに、続く「印刷」に処理を移行する
ことができる。

【００７３】（２）前記実施例では、プリンタ１４は、
「Ａ４サイズ」専用機であったが、これに替えて、Ｂ５
サイズ、Ｂ４サイズ、Ａ３サイズ等の印刷用紙を使用可
能なプリンタとすることができる。 （３）前記実施例では、「余白なし印刷」としては、印
刷用紙の四辺に余白を残さないものであったが、これに
替えて、印刷用紙の左右だけに余白を残さず上下につい
ては余白が残るような構成とすることもできる。 （４）前記実施例では、この発明のプリント装置とし
て、コンピュータ本体１６にローカルにて接続されるプ
リンタ１４を用いていたが、これに替えて、イーサネッ
ト（登録商標）等のネットワークにて接続されるプリン
タを用いる構成とすることができる。また、プリンタに
替えて、複写機、ファクシミリ装置等の他の印刷可能な
装置に適用することもできる。

【００７４】以上、本発明の実施例を詳述してきたが、
本発明は、こうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態
様にて実施することができるのは勿論のことである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１実施例を適用するコンピュータ
システムのハードウェアの概略構成を示すブロック図で
ある。

【図２】プリンタ１４の概略構成を示す説明図である。

【図３】プリンタ１４のプラテン５３周りの平面図であ
る。

【図４】Ａ４用紙用の拡張印刷領域を示す説明図であ
る。

【図５】コンピュータ本体１６が扱う元画像データから
ポスター印刷が行なわれるまでの処理の様子を示すブロ
ック図である。

【図６】ポスター印刷制御処理のルーチンを示すフロー
チャートである。

【図７】アプリケーションウィンドウＷＤの初期状態を
示す説明図である。

【図８】プリント指定の処理時におけるアプリケーショ
ンウィンドウＷＤの状態を示す説明図である。

【図９】レイアウト・印刷の処理の前半部分を示すフロ
ーチャートである。

【図１０】レイアウト・印刷の処理の後半部分を示すフ
ローチャートである。

【図１１】元画像データで示される画像の拡大される様
子を示す説明図である。

【図１２】元画像データで示される画像の拡大される様
子の他の例を示す説明図である。

【図１３】元画像データに設定された領域Ｓ１〜Ｓｎの
種々の例を示す説明図である。

【図１４】元画像データに設定される領域Ｓの他の例を
示す説明図である。

【図１５】拡張・抽出および拡大の処理の様子を示す説
明図である。

【図１６】ポスター印刷によって印刷された印刷画像の
一例を示す説明図である。

【図１７】この発明の第２実施例におけるレイアウト・
印刷の処理の前半部分を示すフローチャートである。

【図１８】そのレイアウト・印刷の処理の後半部分を示
すフローチャートである。

【図１９】元画像を拡大する一例を示す説明図である。

【図２０】領域設定、拡張、抽出の処理を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１４…プリンタ １６…コンピュータ本体 １８…キーボード ２０…マウス ３３…表示画像メモリ ３４…マウスインタフェース ３５…キーボードインタフェース ４０…プリンタインタフェース ４２…ハードディスクドライブ（ＨＤＤ） ４４…モデム ４６…公衆電話回線 ４７…サーバ ５０…印刷機構 ５１…印刷ヘッド ５２…キャリッジ ５３ａ，５３ｂ…横開口 ５３…プラテン ５３ｃ…縦開口 ５４…用紙カセット ５５ａ，５５ｂ…給紙ローラ ５６ａ，５６ｂ…排紙ローラ ５７…排紙トレイ ５８…センサ ６０…印刷制御装置 ６１…アプリケーションプログラム ６１ａ…ページ画像データ生成モジュール ６１ａ１…領域設定部 ６１ａ２…拡張・抽出部 ６１ａ３…拡大部 ６１ｂ…出力モジュール ６１ｂ１…余白なし印刷指令出力部 ６２…ビデオドライバ ６３…プリンタドライバ ＷＤ…アプリケーションウィンドウ Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４…領域 ＳＳ１，ＳＳ２，ＳＳ３，ＳＳ４…領域

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１４年２月１５日（２００２．２．１
５）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１２

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【請求項１３】 請求項１２に記載のコンピュータプロ
グラムであって、（ｇ）表示装置に表示したデータ入力
用のウィンドウ上に、前記複数枚の印刷用紙への分割印
刷に係わる各種情報を受け付ける第１のデータ入力欄を
設定する機能をコンピュータに実現させるとともに、 前記機能（ｅ）は、（ｅ−１）前記第１のデータ入力欄
を設けた前記ウィンドウ上に、前記余白なし印刷を受け
付ける第２のデータ入力欄を設定する機能を備えるもの
ものであるコンピュータプログラム。

【手続補正書】

【提出日】平成１４年５月２日（２００２．５．２）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２８

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２８】このコンピュータシステムでは、オペレー
ティングシステムはＨＤＤ４２に記憶されており、コン
ピュータ本体１６に電源を投入すると、ＨＤＤ４２のブ
ートブロックに書き込まれたローダに従ってＲＡＭ３２
の所定の領域にロードされる。また、プリンタ１４の機
種毎に用意されるプリンタドライバは、ＣＤ−ＲＯＭ２
２に予め格納されており、所定のインストールプログラ
ムを起動することで、ＣＤドライブ２４からコンピュー
タ本体１６にインストールされる。このインストールさ
れたプリンタドライバは、ＨＤＤ４２に記憶されてお
り、コンピュータ本体１６に電源を投入したときに、オ
ペレーティングシステムに組み込まれ、ＲＡＭ３２の所
定の領域にロードされる。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００３７

【補正方法】変更

【補正内容】

【００３７】アプリケーションプログラム６１内では、
複数のページ画像データを、ページ画像データ生成モジ
ュール６１ａにより生成して、その生成された複数のペ
ージ画像データを、出力モジュール６１ｂにより印刷コ
マンドとしてプリンタドライバ６３に出力している。ペ
ージ画像データ生成モジュール６１ａでは、まず、領域
設定部６１ａ１により、元画像データに、印刷される単
位ページに対応する複数の領域を隣接させて設定する。
次いで、その設定された各領域を所定の大きさだけ拡張
してその拡張された各領域に含まれる画像データを順に
抽出する処理を、拡張・抽出部６１ａ２により行なう。
その後、その抽出された画像データを、拡大部６１ａ３
により、所定の拡大率で拡大してページ画像データを生
成する。この所定の拡大率と言うのは、画像を、プリン
タから出力される印刷画像に拡大する拡大率である。ま
た、出力モジュール６１ｂは、実際に印刷される印刷用
紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう旨
の指令（余白なし印刷である旨の指令）を余白なし印刷
指令出力部６１ｂ１によりプリンタドライバ６３に出力
している。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００５０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００５０】図１３は、元画像データに設定された領域
Ｓ１〜Ｓｎの種々の例を示す説明図である。図１３の
（ａ）のように、元画像データで示される画像上に複数
の領域Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４が過不足なく敷き詰めら
れるように設定されることもあるし（図示は領域の方が
若干大きく描かれているが、これは図示の都合によるも
ので実際は両者は一致する。（ｂ）、（ｃ）も同じ）、
図１３の（ｂ）のように、元画像データの画像から一部
の領域Ｓ３，Ｓ４は突出するように設定されることもあ
るし、図１３の（ｃ）のように、元画像データでの画像
から全ての領域Ｓ１，Ｓ２，Ｓ３，Ｓ４は突出するよう
に設定されることもある。なお、これら領域Ｓ１，Ｓ
２，Ｓ３，Ｓ４は、隣接しており、重なったり、離間し
たりはしていない。図１３の（ａ）の態様になるか、図
１３の（ｂ）もしくは（ｃ）の態様になるかは、領域の
縦横サイズＯＰＰｘ，ＯＰＰｙと縦横の配列枚数ａ、ｂ
とに従って決まる。図１３の（ｂ）の態様になるか、図
１３の（ｃ）の態様になるかは、空白部分を４辺のうち
のいずれかの側に偏らせるか、周辺に分散させるかの予
め定められた取り決めに従って決まる。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００５３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００５３】図１０に戻り、ステップＳ４９０で余白な
し印刷を行なわないと判別された場合には、ステップＳ
４９１の拡張処理は行なわない。その後、ＣＰＵ３０
は、領域Ｓｉに含まれる画像データを抽出する（ステッ
プＳ４９２）。余白なし印刷を行なう場合には、この領
域Ｓｉは、ステップＳ４９１で拡張処理が施された後の
ものであり、図１５に示した例では、図１５の（ｂ）に
示すように抽出がなされる。なお、この例示のように、
拡張した一方向の領域に、元画像データが存在しないよ
うな場合（図示の例では、上方向と左方向）、その領域
にはその方向の端部（上端と左端）のラインと同一の画
像を書き込んで抽出を行なう。また、図１３の（ｂ）、
（ｃ）に示したような空白部分についてはスペースデー
タとして抽出される。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００６３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００６３】この領域設定の処理は、図１３において、
元画像データをステップ５１０で拡大後の元画像データ
と置き換え、領域Ｓ１ないしＳ４を領域ＳＳ１ないしＳ
Ｓ４と置き換えてみたとき、図１３の（ａ）に示すよう
に、拡大後の元画像データの画像上に複数の領域ＳＳ
１，ＳＳ２，ＳＳ３，ＳＳ４が過不足なく敷き詰められ
るように設定されることもあるし、図１３の（ｂ）のよ
うに、拡大後の元画像データの画像から一部の領域ＳＳ
３，ＳＳ４は突出するように設定されることもあるし、
図１３の（ｃ）のように、元画像データの画像から全て
の領域ＳＳ１，ＳＳ２，ＳＳ３，ＳＳ４は突出するよう
に設定されることもある。なお、これら領域ＳＳ１，Ｓ
Ｓ２，ＳＳ３，ＳＳ４は、隣接しており、重なったり、
離間したりはしていない。図１３の（ａ）の態様になる
か、図１３の（ｂ）もしくは（ｃ）の態様になるかは、
領域の縦横サイズＯＰＰｘ，ＯＰＰｙと縦横の配列枚数
ａ、ｂとに従って決まる。図１３の（ｂ）の態様になる
か、図１３の（ｃ）の態様になるかは、空白部分を４辺
のうちのいずれかの側に偏らせるか、周辺に分散させる
かの予め定められた取り決めに従って決まる。

【手続補正６】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００６４

【補正方法】変更

【補正内容】

【００６４】Ａ４サイズの元画像データをＡ２サイズに
ポスター印刷する例の場合には、図２０の（ａ）に示す
ように、拡大された元画像データの画像上に領域ＳＳ１
ないしＳＳ４が設定されることになる。図１７に戻り、
ステップＳ５２０の処理を終えると、次いで、図１８の
ステップＳ４８０に処理を進める。ＣＰＵ３０は、第１
実施例と同じステップＳ４８０およびＳ４９０を実行
し、ステップＳ４９０で余白なし印刷であると判別され
たときには、ステップＳ５２０で設定した領域ＳＳ１〜
ＳＳｎのうちの変数ｉで特定される領域ＳＳｉを拡張す
る処理を施す（ステップＳ５３０）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中條 祥一 長野県松本市中央二丁目１番27号 エー・ アイ ソフト株式会社内 Ｆターム(参考） 2C087 AA18 AB05 AC07 AC08 BA03 BD06 CA04 CA05 CB13 2C187 AC07 AC08 5B021 AA19 BB02 KK02 LB07 LG00 5C076 AA03 AA21 AA36 BA02 CA10 CB02

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 元画像データで示される画像を所定の拡
   大率で拡大して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に
   分割して印刷させる印刷制御装置であって、 前記元画像データから、印刷される単位ページに相当す
   るページ画像データを複数生成するページ画像データ生
   成手段と、 該生成された複数のページ画像データをプリント装置に
   それぞれ出力する出力制御手段とを備えるとともに、 前記ページ画像データ生成手段は、 前記元画像データに、印刷される単位ページに相当する
   複数の領域を隣接させて設定する領域設定手段と、 前記領域設定手段により設定された各領域を所定の大き
   さだけ拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像デ
   ータを順に抽出する拡張・抽出手段と、 前記拡張・抽出手段により抽出された画像データを前記
   拡大率で拡大して前記ページ画像データとする拡大手段
   とを備え、 前記出力制御手段は、 実際に印刷される印刷用紙のサイズよりも大きな印刷領
   域内への印刷を行なう旨の指令を前記プリント装置に出
   力する余白なし印刷指令出力手段を備える印刷制御装
   置。
2. 【請求項２】 元画像データで示される画像を所定の拡
   大率で拡大して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に
   分割して印刷させる印刷制御装置であって、 前記元画像データから、印刷される単位ページに相当す
   るページ画像データを複数生成するページ画像データ生
   成手段と、 該生成された複数のページ画像データをプリント装置に
   それぞれ出力する出力制御手段とを備えるとともに、 前記ページ画像データ生成手段は、 前記元画像データで示される画像を前記拡大率で拡大す
   る拡大手段と、 前記拡大手段により拡大された元画像データに、前記印
   刷用紙と同一サイズの隣接した複数の領域を設定する領
   域設定手段と、 前記領域設定手段により設定された各領域を所定の大き
   さだけ拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像デ
   ータを前記ページ画像データとして順に抽出する拡張・
   抽出手段とを備え、 前記出力制御手段は、 実際に印刷される印刷用紙のサイズよりも大きな印刷領
   域内への印刷を行なう旨の指令を前記プリント装置に出
   力する余白なし印刷指令出力手段を備える印刷制御装
   置。
3. 【請求項３】 印刷画像を複数枚の印刷用紙に分割して
   印刷させる印刷制御装置であって、 前記印刷画像を示す印刷画像データに、前記印刷用紙と
   同一サイズの隣接した複数の領域を設定する領域設定手
   段と、 前記領域設定手段により設定された各領域を所定の大き
   さだけ拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像デ
   ータを順に抽出する拡張・抽出手段と、 前記拡張・抽出手段により抽出された各画像データを、
   印刷される単位ページのページ画像データとしてプリン
   ト装置にそれぞれ出力するとともに、実際に印刷される
   印刷用紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行
   なう旨の指令を前記プリント装置に出力する出力制御手
   段とを備える印刷制御装置。
4. 【請求項４】 請求項１ないし３のいずれかに記載の印
   刷制御装置であって、 印刷用紙の端に余白を残すことなく印刷を行なう余白な
   し印刷を受け付ける余白なし印刷受付手段と、 前記余白なし印刷受付手段で余白なし印刷を受け付けた
   ときに限り、前記拡張・抽出手段による領域の拡張を行
   なわせるとともに、前記大きな印刷領域内への印刷を行
   なう旨の指令の出力を行なう手段とを備える印刷制御装
   置。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の印刷制御装置であっ
   て、 表示装置に表示したデータ入力用のウィンドウ上に、前
   記複数枚の印刷用紙への分割印刷に係わる各種情報を受
   け付ける第１のデータ入力欄を設定する第１入力設定手
   段を備え、 前記余白なし印刷受付手段は、 前記第１のデータ入力欄を設けた前記ウィンドウ上に、
   前記余白なし印刷を受け付ける第２のデータ入力欄を設
   定する第２入力設定手段を備える印刷制御装置。
6. 【請求項６】 元画像データで示される画像を所定の拡
   大率で拡大して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に
   分割して印刷させる印刷制御方法であって、（ａ）前記
   元画像データから、印刷される単位ページに相当するペ
   ージ画像データを複数生成するステップと、（ｂ）該生
   成された複数のページ画像データをプリント装置にそれ
   ぞれ出力するステップとを備えるとともに、 前記ステップ（ａ）は、（ａ−１）前記元画像データ
   に、印刷される単位ページに相当する複数の領域を隣接
   させて設定するステップと、（ａ−２）前記ステップ
   （ａ−１）により設定された各領域を所定の大きさだけ
   拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像データを
   順に抽出するステップと、（ａ−３）前記ステップ（ａ
   −２）により抽出された画像データを前記拡大率で拡大
   して前記ページ画像データとするステップとを備え、 前記ステップ（ｂ）は、（ｂ−１）実際に印刷される印
   刷用紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行な
   う旨の指令を前記プリント装置に出力するステップを備
   える印刷制御方法。
7. 【請求項７】 元画像データで示される画像を所定の拡
   大率で拡大して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に
   分割して印刷させる印刷制御方法であって、（ａ）前記
   元画像データから、印刷される単位ページに相当するペ
   ージ画像データを複数生成するステップと、（ｂ）該生
   成された複数のページ画像データをプリント装置にそれ
   ぞれ出力するステップとを備えるとともに、 前記ステップ（ａ）は、（ａ−１）前記元画像データで
   示される画像を前記拡大率で拡大するステップと、（ａ
   −２）前記ステップ（ａ−１）により拡大された元画像
   データに、前記印刷用紙と同一サイズの隣接した複数の
   領域を設定するステップと、（ａ−３）前記ステップ
   （ａ−２）により設定された各領域を所定の大きさだけ
   拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像データを
   前記ページ画像データとして順に抽出するステップとを
   備え、 前記ステップ（ｂ）は、（ｂ−１）実際に印刷される印
   刷用紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行な
   う旨の指令を前記プリント装置に出力するステップを備
   える印刷制御方法。
8. 【請求項８】 印刷画像を複数枚の印刷用紙に分割して
   印刷させる印刷制御方法であって、（ａ）前記印刷画像
   を示す印刷画像データに、前記印刷用紙と同一サイズの
   隣接した複数の領域を設定するステップと、（ｂ）前記
   ステップ（ａ）により設定された各領域を所定の大きさ
   だけ拡張して、該拡張された各領域に含まれる画像デー
   タを順に抽出するステップと、（ｃ）前記ステップ
   （ｂ）により抽出された各画像データを、印刷される単
   位ページのページ画像データとしてプリント装置にそれ
   ぞれ出力するステップと、（ｄ）実際に印刷される印刷
   用紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう
   旨の指令を前記プリント装置に出力するステップとを備
   える印刷制御方法。
9. 【請求項９】 元画像データで示される画像を所定の拡
   大率で拡大して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙に
   分割して印刷させるためのコンピュータプログラムであ
   って、（ａ）前記元画像データから、印刷される単位ペ
   ージに相当するページ画像データを複数生成する機能
   と、（ｂ）該生成された複数のページ画像データをプリ
   ント装置にそれぞれ出力する機能とをコンピュータに実
   現させるとともに、 前記機能（ａ）は、（ａ−１）前記元画像データに、印
   刷される単位ページに相当する複数の領域を隣接させて
   設定する機能と、（ａ−２）前記機能（ａ−１）により
   設定された各領域を所定の大きさだけ拡張して、該拡張
   された各領域に含まれる画像データを順に抽出する機能
   と、（ａ−３）前記機能（ａ−２）により抽出された画
   像データを前記拡大率で拡大して前記ページ画像データ
   とする機能とを備え、 前記機能（ｂ）は、（ｂ−１）実際に印刷される印刷用
   紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう旨
   の指令を前記プリント装置に出力する機能を備えるもの
   であるコンピュータプログラム。
10. 【請求項１０】 元画像データで示される画像を所定の
    拡大率で拡大して、該拡大後の画像を複数枚の印刷用紙
    に分割して印刷させるためのコンピュータプログラムで
    あって、（ａ）前記元画像データから、印刷される単位
    ページに相当するページ画像データを複数生成する機能
    と、（ｂ）該生成された複数のページ画像データをプリ
    ント装置にそれぞれ出力する機能とをコンピュータに実
    現させるとともに、 前記機能（ａ）は、（ａ−１）前記元画像データで示さ
    れる画像を前記拡大率で拡大する機能と、（ａ−２）前
    記機能（ａ−１）により拡大された元画像データに、前
    記印刷用紙と同一サイズの隣接した複数の領域を設定す
    る機能と、（ａ−３）前記機能（ａ−２）により設定さ
    れた各領域を所定の大きさだけ拡張して、該拡張された
    各領域に含まれる画像データを前記ページ画像データと
    して順に抽出する機能とを備え、 前記機能（ｂ）は、（ｂ−１）実際に印刷される印刷用
    紙のサイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう旨
    の指令を前記プリント装置に出力する機能を備えるもの
    であるコンピュータプログラム。
11. 【請求項１１】 印刷画像を複数枚の印刷用紙に分割し
    て印刷させるためのコンピュータプログラムであって、
    （ａ）前記印刷画像を示す印刷画像データに、前記印刷
    用紙と同一サイズの隣接した複数の領域を設定する機能
    と、（ｂ）前記機能（ａ）により設定された各領域を所
    定の大きさだけ拡張して、該拡張された各領域に含まれ
    る画像データを順に抽出する機能と、（ｃ）前記機能
    （ｂ）により抽出された各画像データを、印刷される単
    位ページのページ画像データとしてプリント装置にそれ
    ぞれ出力する機能と（ｄ）実際に印刷される印刷用紙の
    サイズよりも大きな印刷領域内への印刷を行なう旨の指
    令を前記プリント装置に出力する機能とをコンピュータ
    に実現させるものであるコンピュータプログラム。
12. 【請求項１２】 請求項９ないし１１のいずれかに記載
    のコンピュータプログラムであって、（ｄ）印刷用紙の
    端に余白を残すことなく印刷を行なう余白なし印刷を受
    け付ける余白なし印刷受付手段と、（ｅ）前記余白なし
    印刷受付手段で余白なし印刷を受け付けたときに限り、
    前記領域の拡張を行なわせるとともに、前記大きな印刷
    領域内への印刷を行なう旨の指令の出力を行なわせる機
    能とをコンピュータに実現させるものであるコンピュー
    タプログラム。
13. 【請求項１３】 請求項１２に記載のコンピュータプロ
    グラムであって、（ｆ）表示装置に表示したデータ入力
    用のウィンドウ上に、前記複数枚の印刷用紙への分割印
    刷に係わる各種情報を受け付ける第１のデータ入力欄を
    設定する機能をコンピュータに実現させるとともに、 前記機能（ｄ）は、（ｄ−１）前記第１のデータ入力欄
    を設けた前記ウィンドウ上に、前記余白なし印刷を受け
    付ける第２のデータ入力欄を設定する機能を備えるもの
    ものであるコンピュータプログラム。