JP2002301796A - 多層フィルムおよびそれを用いた容器 - Google Patents

多層フィルムおよびそれを用いた容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、強度、シール性、透明性、柔軟性、
ガス・水分透過性等に優れた多層フィルムと、薬液等の
長期保存時における膨れ上がり、内容液の経時的減少、
破袋等が生じるのを十分に抑制した容器とを提供する。 【解決手段】 本発明の多層フィルムは、5層からな
り、第1層が中・高密度の直鎖状エチレン・α−オレフ
ィン共重合体または脂肪族ポリアミド樹脂、第2層が直
鎖状超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体を主成
分とし、これに不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン等
を混合してなる樹脂、第3層が環状オレフィン共重合
体、第4層がメタロセン触媒を用いて製造された直鎖状
超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体を主成分と
し、これに不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン等を混
合してなる樹脂、第5層が中・高密度の直鎖状エチレン
・α−オレフィン共重合体からなる。本発明の容器は、
上記多層フィルムの第1層を外層とし、第5層を内層と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層フィルムおよび
それを用いて成形された容器に関し、より詳しくは、医
療の分野において、特に薬液や血液等の収容用材料とし
て好適な多層フィルムおよび容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、輸液バッグ、薬液容器等の、医療
用の可撓性プラスチック容器には、透明性、柔軟性、安
全性等に優れるポリエチレンが広く用いられている。ま
た、近年、プラスチック容器の性能向上を目的として、
多種のポリエチレン系樹脂からなる多層フィルムを用い
て可撓性プラスチック容器に使用することが試みられて
いる(特開昭62−64363号公報、特開昭63−2
48633号公報、特開平3−277365号公報、特
開平4−266759号公報等)。これらの公報に開示
の多層フィルムは、いずれも密度、分子鎖の形状、ポリ
マーの組成等が異なるポリエチレン系樹脂または共重合
体を積層したものである。
【0003】ところが、上記の可撓性プラスチック容器
は、いずれも耐熱性、フィルムの引張強度、シール強
度、耐ブロッキング性等が低いという問題があり、滅菌
処理等の加熱後にフィルムの透明性や柔軟性が低下し易
いという問題もあった。しかも、ポリエチレン系樹脂は
ガス透過性を有する樹脂であることから、輸液等が密封
された容器を長期間保存すると容器内に空気が侵入して
膨れ上がってしまう。その結果、見栄えが悪くなった
り、保存スペースの増加によって取扱性が低下したり、
液量を表示する目盛りがずれるといった問題を招いてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、特開昭60−5
5958号公報には、可撓性プラスチック容器のガス透
過性を抑制する目的で、ポリエチレン系樹脂からなる多
層フィルムの中間層にナイロンからなる層を設けること
が提案されている。しかしながら、上記公報に開示の輸
液バッグは柔軟性に乏しいこと、ヒートシール温度を上
げられないことから輸液バッグの製造効率が低くなるこ
と、フィルムの透明性が低いこと等の問題があった。
【0005】さらに、ナイロンは水分透過性が大きいの
で、輸液バッグを長期間に亘って保存することにより水
分が減少して、内溶液の濃度が上昇する問題があり、こ
れに伴って輸液バッグ内の成分に結晶の析出や劣化等を
生じるおそれがあった。これに対し、可撓性プラスチッ
ク容器のガス遮蔽性(ガスバリア性)と、水分遮蔽性
(水分バリア性)とをともに向上させる目的で、環状ポ
リオレフィンを用いた多層構造物が提案されている。特
に、ポリオレフィンとの多層構成を示したものとして、
下記(a) 〜(d) の先行技術文献を例示することができ
る。
【0006】(a) 環状ポリオレフィンとしての飽和ノル
ボルネン系ポリマーからなる層を設けた多層容器(特開
平4−276253号公報) (b) ノルボルネン系樹脂等の非晶質ポリオレフィン(環
状ポリオレフィン)からなる層を設けた多層シート(特
開平6−255053号公報) (c) 環状ポリオレフィン成分を含むポリオレフィン樹脂
層を、ポリオレフィン層で挟んでなる多層シート(特開
平7−266517号公報) (d) 線状オレフィン系樹脂からなる内外層と、環状ポリ
オレフィン系共重合体からなる中間層とを、線状超低密
度ポリエチレン類からなる接着樹脂層を介して積層した
多層容器(特開平10−59345号公報) ところが、上記(a) 〜(d) の公報に記載されている多層
構造物を輸液バッグのような比較的薄いフィルムからな
るものに適用した場合には、当該用途に応じたガスおよ
び水分遮蔽性を得る上で、環状ポリオレフィンの層を厚
くする必要が生じる。その結果、フィルムが硬くかつ脆
くなる問題が生じる。特に、上記(d) の公報に開示の多
層容器は、接着樹脂層として耐衝撃性と水分遮蔽性の低
い線状超低密度ポリエチレン類が用いられていることか
ら、柔軟性、耐衝撃性、ガス遮蔽性および水分遮蔽性の
いずれも満足する輸液バッグを得るのは困難である。
【0007】そこで本発明の目的は、耐熱性、耐ブロッ
キング性、強度、シール性、透明性、耐衝撃性および柔
軟性の各特性に優れ、ヒートシール時のピンホールの発
生や加熱による透明性の低下が防止されており、しかも
ガス透過性や水分透過性の低い多層フィルムを得ること
と、医療用として安全であり、薬液等を長期間保存した
ときの空気の侵入による膨れ上がりや内容液の経時的減
少等を十分に抑制した容器とを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課
題を解決するための本発明に係る第1の多層フィルム
は、5層からなる多層フィルムであって、第1層および
第5層が密度0.930〜0.950g/cm3 の直鎖
状エチレン・α−オレフィン共重合体からなり、第2層
および第4層が、(1) メタロセン触媒を用いて製造され
た密度0.860〜0.920g/cm3 の直鎖状超低
密度エチレン・α−オレフィン共重合体単独、または、
(2) メタロセン触媒を用いて製造された密度0.860
〜0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エチレン・α
−オレフィン共重合体と、密度0.955〜0.970
g/cm3 の高密度ポリエチレンとを、当該高密度ポリ
エチレンの含有割合が全体の10重量%以下となるよう
に混合してなる樹脂からなり、かつ、第3層が環状オレ
フィン共重合体からなることを特徴とする。
【0009】また、上記課題を解決するための本発明に
係る第2の多層フィルムは、5層からなる多層フィルム
であって、第1層が脂肪族ポリアミド樹脂からなり、第
2層が、(1) 密度0.860〜0.920g/cm3
直鎖状超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体70
〜30重量%と、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン
30〜70重量%との混合樹脂、または、(2) 密度0.
860〜0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エチレ
ン・α−オレフィン共重合体と、不飽和カルボン酸変性
ポリオレフィンと、密度0.955〜0.970g/c
3 の高密度ポリエチレンとを、前記直鎖状超低密度エ
チレン・α−オレフィン共重合体と前記不飽和カルボン
酸変性ポリオレフィンとの含有割合が重量比で70:3
0〜30:70となるようにかつ前記高密度ポリエチレ
ンの含有割合が全体の10重量%以下となるように混合
してなる樹脂からなり、第3層が環状オレフィン共重合
体からなり、第4層が、(1) メタロセン触媒を用いて製
造された密度0.860〜0.920g/cm3 の直鎖
状超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体単独、ま
たは、(2) メタロセン触媒を用いて製造された密度0.
860〜0.920g/cm 3 の直鎖状超低密度エチレ
ン・α−オレフィン共重合体と、密度0.955〜0.
970g/cm3 の高密度ポリエチレンとを、当該高密
度ポリエチレンの含有割合が全体の10重量%以下とな
るように混合してなる樹脂からなり、かつ、第5層が密
度0.930〜0.950g/cm3 の直鎖状エチレン
・α−オレフィン共重合体からなることを特徴とする。
【0010】ところで本出願人は、先に、第1層(最外
層)および第5層(最内層)が中密度(密度0.925
〜0.950g/cm3 程度)のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体で、第2および第4層が低密度(0.92
0g/cm3 以下)のエチレン・α−オレフィン共重合
体で、第3層が中密度(0.925〜0.950g/c
3 )のエチレン・α−オレフィン共重合体である多層
フィルムと、当該多層フィルムを用いた容器とを提案し
ている(特開平7−96589号公報)。かかる容器
は、耐熱性、耐ブロッキング性、引張強度、柔軟性、透
明性、シール性等が極めて優れており、滅菌処理等の加
熱後における透明性や柔軟性の低下を十分に抑制できる
ものとして、近年広く用いられている。
【0011】しかしながら、上記公報に開示の多層フィ
ルムは、フィルム全体がガス透過性を有するものである
ため、輸液等を密封した状態で長期間保存したときに容
器が膨れ上がるという問題が解決されていない。これに
対し、本発明に係る第1および第2の多層フィルムは、
ポリオレフィン系樹脂を主成分とする点では共通する
が、第3層に環状オレフィン共重合体を配しているこ
と、および第4層にメタロセン触媒を用いて製造された
直鎖状超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体を配
していることに、上記公報の多層フィルムとの相違点な
らびに本発明の特徴点を有している。
【0012】ここで、第4層に上記特定の樹脂からなる
層を配し、さらにその厚みを全体の35〜65%とする
ことによって、第3層と第5層との接着性を維持しつ
つ、多層フィルム全体の柔軟性、強度、耐衝撃性、ガス
遮蔽性および水分遮蔽性を良好なものとすることができ
る。また、容器の最外層となる第1層に高密度のエチレ
ン・α−オレフィン共重合体または脂肪族ポリアミド樹
脂からなる層を配することによって、容器外表面の強度
を十分なものとすることができる。
【0013】しかも、中間層である第3層にガス遮蔽性
に優れた環状オレフィン共重合体からなる層を配するこ
とによって、当該本発明の多層フィルムからなる容器内
に輸液等を密封した状態で長期間保存した場合であって
も、空気の侵入に伴う容器の膨れ上がりを十分に防止す
ることができる。従って、上記本発明に係る第1および
第2の多層フィルムによれば、特開平7−96589号
公報に開示の多層フィルムが有する、優れた耐熱性、耐
ブロッキング性、引張強度、シール性、透明性および柔
軟性の各特性、ならびにヒートシール時のピンホールの
発生や加熱による透明性の低下が防止されているという
特性を維持しつつ、優れたガスおよび水分遮蔽性と、各
層間の良好な接着性とを実現することができる。
【0014】上記本発明に係る第1および第2の多層フ
ィルムは、上記の各特性、とりわけ輸液バッグ、血液バ
ッグ等の医療用材料の用途において好適に用いられる。
上記本発明に係る第1および第2の多層フィルムにおい
て、第3層を構成する環状オレフィン共重合体は、エチ
レンと環状オレフィンとの共重合体の水素添加物である
のが好ましい。この場合、多層フィルムの耐熱性、透明
性、耐劣化性、水分遮蔽性およびガス遮蔽性を向上させ
る効果がより一層高いものとなる。
【0015】上記第1および第2の多層フィルムにおい
て、各層の厚みの割合は、フィルム全体の厚みに対し
て、第1層が5〜20%、第2層が10〜40%、第3
層が3〜15%、第4層が35〜65%、第5層が3〜
15%であるのが好適である。各層の厚みを上記のよう
に設定することにより、耐熱性、耐ブロッキング性、強
度、シール性、ヒートシール時における耐ピンホール
性、透明性、加熱時における耐白濁性、柔軟性、ガス遮
蔽性および水分遮蔽性の各特性をバランスよく発揮する
ことができる。
【0016】また、フィルム全体の厚みは、輸液バッ
グ、薬液容器等の、医療用の可撓性プラスチック容器に
用いるという観点から、100〜300μmであるのが
好ましい。本発明に係る容器は、上記本発明の多層フィ
ルムを用いたものであって、当該多層フィルムの第1層
を外層とし、第5層を内層とするものである。上記本発
明の容器によれば、透明性、柔軟性、耐熱性等の基本的
な性質を損なうことなく容器内への空気の侵入を防止す
ることができ、容器が膨れ上がることに伴う見栄えの低
下、内容液の劣化、保存スペースの増加による取扱性の
低下といった問題を解決することができる。
【0017】上記本発明の容器は、輸液バッグ、血液バ
ッグ等の医療用容器の分野において好適に用いられる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層フィルムおよ
びそれを用いた容器について詳細に説明する。なお、本
発明において規定した物性値はいずれもThe American S
ociety for Testing and Materials(ASTM)の規定
に基づいたものであって、密度はASTM D150
5、メルトフローレート(MFR)はASTM D12
38、融点はASTM D2117に準じて測定したも
のである。
【0019】まず、本発明の多層フィルムの各層に使用
される樹脂、共重合体およびエラストマーについて説明
する。 〔第1層〕本発明の多層フィルムにおける第1層は本発
明の容器の最外層になるものであることから、機械的強
度(とりわけ引張強度)と耐熱性とに優れていることが
求められる。
【0020】そこで、本発明の多層フィルムにおける第
1層を構成する樹脂には、(I) 密度0.930〜0.9
50g/cm3 の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重
合体(L−PE)、または、(II)脂肪族ポリアミド樹脂
が用いられる。第1層に上記(I) の共重合体(L−P
E)を用いる場合は、本発明に係る第1の多層フィルム
が得られ、上記(II)の脂肪族ポリアミド樹脂を用いる場
合は、本発明に係る第2の多層フィルムが得られる。
【0021】第1層の特性として、ヒートシール温度を
下げることができない場合等には上記(I) の共重合体を
用いるのが好ましく、ガス遮蔽性や強度を重視する場合
には上記(II)の脂肪族ポリアミド樹脂を用いるのが好ま
しい。なお、上記(I) の場合であっても、後述するよう
に、第2層の樹脂に特定のものを用いることによって、
そのガス遮蔽性をより一層優れたものにすることが可能
である。上記(I) の、密度が0.930〜0.950g
/cm3 である(中・高密度領域にある)直鎖状エチレ
ン・α−オレフィン共重合体(L−PE)としては、こ
れに限定されるものではないが、医療用容器の樹脂素材
として汎用されている、チーグラー触媒を用いて低圧重
合法により製造される直鎖状のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体が挙げられる。
【0022】第1層に使用する直鎖状エチレン・α−オ
レフィン共重合体(L−PE)の密度が上記範囲を下回
ると、ブロッキングや耐熱性低下のおそれがある。一
方、密度が上記範囲を超えると、透明性低下のおそれが
ある。前記共重合体の密度は、上記範囲の中でも特に
0.935〜0.945g/cm3 であるのが好まし
く、0.940g/cm3 程度であるのがより好まし
い。また、第1層に使用する直鎖状エチレン・α−オレ
フィン共重合体(L−PE)は、そのメルトフローレー
ト(MFR)が1.5〜2.5g/10分(190℃)
であるのが好ましく、融点は120〜130℃であるの
が好ましい。MFRや融点が前記範囲を満足する場合
は、第1層の機械的強度や耐熱性をより一層優れたもの
にすることができる。
【0023】前記共重合体におけるα−オレフィンとし
ては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウン
デセン、1−ドデセン等の炭素数が3〜12のα−オレ
フィンが挙げられる。上記(I) の共重合体の具体例とし
ては、三井化学(株)製のチーグラー系直鎖状エチレン
・1−ブテン共重合体〔商品名「ウルトゼックス402
0B」、密度0.940g/cm3 、MFR2.1g/
10分(190℃)〕、住友化学(株)製の商品名「ス
ミカセン」、出光石油化学(株)製の商品名「モアテッ
ク」等が挙げられる。
【0024】一方、上記(II)の脂肪族ポリアミド樹脂と
しては、例えばナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン
12、ナイロン6・12等のナイロン樹脂(Ny)など
が挙げられる。中でも、高圧蒸気滅菌や熱水滅菌等の高
温滅菌時に軽い分解等による劣化が起こりにくいナイロ
ン6またはナイロン12が用いられる。また、第1層を
ナイロン6とナイロン12との2層構造としてもよい。
上記(II)の脂肪族ポリアミド樹脂の具体例としては、東
レ(株)製のナイロン6(商品名「アミラン」)、三菱
化学(株)製のナイロン6(商品名「NOVAMI
D」)等が挙げられる。
【0025】第1層の厚みの割合は、多層フィルム全体
の厚みに対して5〜20%とするのが好ましい。第1層
の厚みの割合が上記範囲を下回ると、多層フィルムや容
器の機械的強度や耐熱性が不十分になるおそれがある。
一方、上記範囲を超えて厚くしても機械的強度や耐熱性
に大きな変化はなく、逆に多層フィルムの柔軟性が低下
するおそれがある。第1層の厚みの割合は、上記範囲の
中でも特に、5〜15%であるのが好ましい。
【0026】〔第2層〕本発明の多層フィルムにおける
第2層には、耐衝撃性、ガスおよび水分遮蔽性や耐熱性
を損なうことなく多層フィルムに優れた柔軟性を付与す
ることと、第1層(容器の最外層)と、後述する環状オ
レフィン共重合体からなる第3層(容器の中間層)との
接着を良好なものとすること、が要求される。そこで、
本発明の多層フィルムにおける第2層を構成する樹脂
は、前述の第1層を構成する樹脂に応じて設定される。
【0027】第1層に前記(I) のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体を用いる場合、すなわち本発明に係る第1
の多層フィルムを製造する場合には、(1) メタロセン触
媒を用いて製造された密度0.860〜0.920g/
cm3の直鎖状超低密度エチレン・α−オレフィン共重
合体(Metallocene−VLDPE)、また
は、(2) メタロセン触媒を用いて製造された密度0.8
60〜0.920g/cm3の直鎖状超低密度エチレン
・α−オレフィン共重合体(Metallocene−
VLDPE)と、密度0.955〜0.970g/cm
3 の高密度ポリエチレン(HDPE)とを、当該HDP
Eの含有割合が全体の10重量%以下となるように混合
してなる樹脂が用いられる。
【0028】一方、第1層に前記(II)の脂肪族ポリアミ
ド樹脂を用いる場合、すなわち本発明に係る第2の多層
フィルムを製造する場合には、(1) 密度0.860〜
0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エチレン・α−
オレフィン共重合体(VLDPE)30〜70重量%
と、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン(de−P
E)70〜30重量%との混合樹脂、または、(2) 密度
0.860〜0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エ
チレン・α−オレフィン共重合体(VLDPE)と、不
飽和カルボン酸変性ポリオレフィン(de−PE)と、
密度0.955〜0.970g/cm3 の高密度ポリエ
チレン(HDPE)とを、前記VLDPEと前記de−
PEとの含有割合が重量比で30:70〜70:30と
なるようにかつ前記HDPEの含有割合が全体の10重
量%以下となるように混合してなる樹脂が用いられる。
【0029】(第1の多層フィルムの場合)まず、本発
明の第1の多層フィルムにおける第2層について説明す
る。特開平10−59345号公報(前述の公報(d) )
に開示の多層容器では、内外層を構成するエチレン・α
−オレフィン共重合体の層と、中間層を構成する環状オ
レフィン樹脂の層とを接着する目的で、直鎖状超低密度
ポリエチレン(VLDPE)が用いられている。
【0030】しかしながら、汎用のVLDPEはチーグ
ラー触媒を用いて低圧重合法により製造されたもの(Z
iegler−VLDPE)であって、水分遮蔽性が十
分ではないという問題を有するものであることから、多
層フィルム全体の水分遮蔽性を維持するために、水分お
よびガス遮蔽性の向上を目的とする第3層(中間層)の
厚みを大きくする必要が生じる。その結果、後述するよ
うに、第3層を構成する環状オレフィン共重合体が硬く
かつ脆いものであることに起因して、多層フィルム全体
の柔軟性が低下する問題が生じる。
【0031】これに対し、本発明の第1の多層フィルム
では、第3層を構成する環状オレフィン共重合体からな
る層と、第1層を構成する直鎖状エチレン・α−オレフ
ィン共重合体からなる層との接着に、メタロセン触媒を
用いて製造された密度0.860〜0.920g/cm
3 の直鎖状超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体
(Metallocene−VLDPE)、または当該
Metallocene−VLDPEを主成分とする混
合樹脂が用いられている。
【0032】ここで、メタロセン触媒を用いて製造され
たエチレン・α−オレフィン共重合体とは、例えばジル
コニウム、ハフニウム、チタン等の遷移金属と、シクロ
ペンタジエニル、インデニル、フルオレニル等との錯体
(メタロセン)を触媒として用いて製造される、エチレ
ンと炭素数が3〜12のα−オレフィンとの共重合体を
いう。本発明では、このうち直鎖状でかつ超低密度であ
るものが用いられる。前記Metallocene−V
LDPEは、前述のZiegler−VLDPEとは異
なり、それ自体がある程度の水分遮蔽性を有しているこ
とから、第3層をそれほど厚くする必要がなく、しかも
多層フィルム全体の優れた柔軟性と耐衝撃性とを維持す
ることができる。
【0033】第2層にMetallocene−VLD
PEを用いた場合と、Ziegler−VLDPEを用
いた場合とでの、多層フィルムおよびそれを用いた容器
についての特性の相違については、後述する実施例1お
よび2と比較例3との比較により明らかである。本発明
の第1の多層フィルムにおいて、第2層を構成する樹脂
の主成分として用いられるMetallocene−V
LDPEには、その密度が0.860〜0.920g/
cm3 であることが求められる。Metallocen
e−VLDPEの密度が上記範囲を下回ると、フィルム
の成袋性が低下するおそれがある。一方、密度が上記範
囲を超えると、柔軟性が低下するおそれがある。前記共
重合体の密度は、上記範囲の中でも特に0.890〜
0.915g/cm3 であるのが好ましい。
【0034】前記Metallocene−VLDPE
は、そのメルトフローレート(MFR)が0.5〜20
g/10分(190℃)であるのが好ましく、1〜10
g/10分(190℃)であるのがより好ましい。密度
が0.860〜0.920g/cm3 であるMetal
locene−VLDPEの具体例としては、三井化学
(株)製のメタロセン系直鎖状超低密度エチレン・1−
ヘキセン共重合体〔商品名「エボリュー」、密度0.9
01g/cm3 、MFR1.5g/10分(190
℃)〕等が挙げられる。
【0035】第1の多層フィルムにおける第2層を構成
する樹脂には、前述のMetallocene−VLD
PEを単独で用いるほか、耐熱性や強度を挙げる目的
で、必要に応じて密度0.955〜0.970g/cm
3 高密度ポリエチレン(HDPE)を混合することがで
きる。この場合において、前記HDPEの混合割合は、
第1の多層フィルムにおける第2層を構成する混合樹脂
全体の10重量%以下となるように設定される。HDP
Eの混合割合を前記範囲よりも多くしたとしてもフィル
ムの性能の向上は望めず、かえって柔軟性が低下してし
まう。
【0036】ここで、前記高密度ポリエチレンとして
は、エチレンのホモポリマーのほかに、炭素数3〜12
のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。この場
合、α−オレフィンの含有割合は特に限定されないが、
通常、0.1〜5モル%の範囲で設定される。また、前
記高密度ポリエチレンは、そのMFRが1〜30g/1
0分(190℃)であるのが好ましい。密度0.955
〜0.970g/cm3 高密度ポリエチレンの具体例と
しては、三井化学(株)製の高密度ポリエチレン(商品
名「ハイゼックス」、密度0.965g/cm3 、MF
R15g/10分(190℃))、出光石油化学(株)
製の商品名「出光ポリエチレン」、旭化成(株)製の商
品名「サンテック」、昭和電工(株)製の商品名「ショ
ウレックス」、日本石油化学(株)製の商品名「スタフ
レン」等が挙げられる。
【0037】(第2の多層フィルムの場合)次に、本発
明の第2の多層フィルムにおける第2層について説明す
る。本発明の第2の多層フィルムでは、第1層を構成す
る樹脂として、耐衝撃性とガス遮蔽性とに優れた脂肪族
ポリアミド樹脂を採用している。一方、この脂肪族ポリ
アミド樹脂は、水分遮蔽性が十分ではない。従って、本
発明の第2の多層フィルムにおける第2層についても、
Metallocene−VLDPEのように、優れた
ガス遮蔽性、水分遮蔽性および耐衝撃性を備えた樹脂を
用いるのが、多層フィルムの性能維持の観点から、より
好ましい態様となる。
【0038】しかしながら、本発明の多層フィルムにお
ける第2層は薬液容器等の容器に適用された場合に最外
層から2番目の層となるものであって、ガスおよび水分
遮蔽性に優れた第3層(後述)の外側に位置するもので
あり、しかも第3層よりも内側となる第4層には、後述
するように、水分遮蔽性に優れた樹脂からなる層が設け
られている。さらに加えて、最外層である第1層の脂肪
族ポリアミド(特に、ナイロン)は耐衝撃性が比較的良
好な樹脂である。従って、第2層には厳密な水分遮蔽性
や耐衝撃性が要求されるものではなく、汎用されている
Ziegler−VLDPE等を用いることができる。
【0039】第2の多層フィルムにおける第1層を構成
する脂肪族ポリアミド樹脂は、その溶着性が十分ではな
いという特徴がある。そこで、第3層との接着を目的と
する第2層の樹脂には、接着性の向上を目的として、不
飽和カルボン酸変性ポリオレフィン(de−PE)を前
述の割合で混合してもよい。すなわち、第2の多層フィ
ルムにおける第2層には、前述のように、密度0.86
0〜0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エチレン・
α−オレフィン共重合体(VLDPE)70〜30重量
%と、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン(de−P
E)30〜70重量%との混合樹脂が用いられる。
【0040】ここで、上記直鎖状超低密度エチレン・α
−オレフィン共重合体(VLDPE)には、前述のZi
egler−VLDPEや、Metallocene−
VLDPE等の、従来公知の種々のVLDPEを用いる
ことができる。前記VLDPEにおけるα−オレフィン
としては、第1の多層フィルムで例示したものと同じも
のが挙げられる。VLDPEに求められるメルトフロー
レート(MFR)の好適範囲は、先にMetalloc
ene−VLDPEについて示したのと同じである。
【0041】また、上記不飽和カルボン酸変性ポリオレ
フィン(de−PE)には、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンに、マレイン酸、アクリ
ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸をグラフト化し
たものが挙げられる。ここで、不飽和カルボン酸の混合
割合は特に限定されるものではないが、通常、35〜5
5重量%の範囲より適宜選択することができる。上記第
2層を構成する混合樹脂において、de−PEの混合割
合が前記範囲を下回ると、所望の接着力を発揮すること
ができなくなる。一方、de−PEの混合割合を前記範
囲よりも多くしたとしても接着力に大きな変化はなく、
かえって製造コストが高くなる問題を招く。当該混合樹
脂におけるVLDPEとde−PEの混合割合は、前記
範囲(重量比で70:30〜30:70)の中でも特
に、60:40〜40:0(重量比)であるのが好まし
い。
【0042】密度が0.860〜0.920g/cm3
であるVLDPEの具体例としては、先に同密度のMe
tallocene−VLDPEとして例示したものの
ほか、三井化学(株)製のチーグラー触媒直鎖状超低密
度エチレン・1−ブテン共重合体〔商品名「タフマーA
0585X」、密度0.885g/cm3 、MFR15
g/10分(190℃)〕等が挙げられる。第2の多層
フィルムにおける第2層を構成する混合樹脂には、さら
に、耐熱性や強度を挙げる目的で、必要に応じて密度
0.955〜0.970g/cm3 の高密度ポリエチレ
ン(HDPE)を混合することができる。この場合にお
いて、VLDPEとde−PEとの含有割合は、重量比
で70:30〜30:70となるように調節する。
【0043】この場合において、前記HDPEの混合割
合は、第2の多層フィルムにおける第2層を構成する混
合樹脂全体の10重量%以下となるように設定される。
HDPEの混合割合を前記範囲よりも多くしたとしても
フィルムの性能の向上は望めず、かえって柔軟性が低下
してしまう。ここで、前記高密度ポリエチレン(HDP
E)は、第1の多層フィルムで例示したのと同様のもの
である。HDPEに求められるメルトフローレート(M
FR)の好適範囲は、先に示したのと同じ範囲である。
【0044】(第2層の厚みの割合)第2層の厚みの割
合は、多層フィルム全体の厚みに対して10〜40%と
するのが好ましい。第2層の厚みの割合が上記範囲を外
れると、多層フィルムおよびそれを用いた容器の柔軟性
が不十分になったり、耐熱性や耐ピンホール性が低下し
たりするおそれがある。第2層の厚みの割合は、上記範
囲の中でも特に、15〜30%であるのが好ましい。
【0045】〔第3層〕本発明の多層フィルムにおける
第3層には、多層フィルムの強度を保つとともに、多層
フィルムに優れたガス遮蔽性および水分遮蔽性を付与す
ることが求められる。そこで、本発明の多層フィルムに
おける第3層を構成する樹脂には、環状オレフィン共重
合体(COC)が用いられる。
【0046】当該環状オレフィン共重合体としては、エ
チレンと、ジシクロペンタジエン類やノルボルネン系化
合物との共重合体、およびその水素添加物が挙げられ
る。中でも、エチレンとノルボルネン系化合物との共重
合体の水素添加物を用いるのが好適である。当該水素添
加物としては、例えば、一般式(1) :
【0047】
【化1】
【0048】(式(1) 中、R1 およびR2 は同一または
異なって、水素、炭化水素残基、またはハロゲン、エス
テル、ニトリル、ピリジル等の極性基を示す。また、R
1 およびR2 は互いに結合して環を形成してもよい。m
は1以上の整数、nは0または1以上の整数である。)
および/または一般式(2) :
【0049】
【化2】
【0050】(式(2) 中、R3 およびR4 は同一または
異なって、水素、炭化水素残基、またはハロゲン、エス
テル、ニトリル、ピリジル等の極性基を示す。また、R
3 およびR4 は互いに結合して環を形成してもよい。x
およびzは1以上の整数、pは0または1以上の整数で
ある。)で表される構成単位を有するポリマーを挙げる
ことができる。一般式(1) で表される構成単位を有する
ポリマーは、1種または2種以上の単量体を公知の開環
重合方法によって重合させ、こうして得られる開環重合
体を常法に従って水素添加したものである。
【0051】当該ポリマーの具体例としては、日本ゼオ
ン(株)製の水添重合体〔商品名「ゼオノア」、比重
1.01、MFR70g/10分(190℃)、ガラス
転移温度(Tg)100℃〕、日本合成ゴム(株)製の
商品名「ARTON」等が挙げられる。一般式(2) で表
される構造単位を有するポリマーは、単量体としての、
1種または2種以上のノルボルネン系モノマーと、エチ
レンとを公知の方法によって付加共重合させたもの、お
よび/またはこれを常法に従って水素添加したものであ
る。
【0052】当該ポリマーの具体例としては、三井化学
(株)製の〔商品名「アペル6509」、比重1.0
2、MFR40g/10分(190℃)、ガラス転移温
度(Tg)80℃〕、TICONA社製の商品名「TO
PAS」等が挙げられる。上記一般式(1) および(2) で
表される構成単位を有するポリマーを含む、前記共重合
体の水素添加物は、いずれも飽和ポリマーであるので、
ガス遮蔽性や水分遮蔽性に加えて、耐熱性や透明性、さ
らには安定性の点で優れている。
【0053】第3層に使用する環状オレフィン共重合体
は、そのガラス転移温度(Tg )が70℃以上であるの
が好ましく、80〜150℃であるのがより好ましい。
また、その分子量の範囲が、シクロヘキサンを溶媒とす
るゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)分析により測定
した数平均分子量<Mn>において1万〜10万である
のが好ましく、2万〜5万であるのがより好ましい。当
該共重合体の分子鎖中に残留する不飽和結合を水素添加
により飽和させる場合において、その水添率は、90%
以上、好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以
上となるように設定される。
【0054】第3層には、前述の環状オレフィン共重合
体を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いても
よい。また、同種のものであっても分子量が異なるもの
をブレンドして用いることも可能である。第3層の厚み
の割合は、多層フィルム全体の厚みに対して3〜15%
とするのが好ましい。第3層の厚みの割合が上記範囲を
下回ると、多層フィルムおよびそれを用いた容器のガス
および水分遮蔽性が不十分になる。逆に、上記範囲を超
えると、多層フィルムおよびそれを用いた容器の柔軟性
が損なわれる。
【0055】〔第4層〕本発明の多層フィルムにおける
第4層には、前述の第3層と、後述する第5層との接着
を良好にすることに加え、多層フィルムのガスおよび水
分遮蔽性を損なうことなく、柔軟性、耐衝撃性、シール
強度を向上させることが求められる。そこで、本発明の
多層フィルムにおける第4層を構成する樹脂には、(1)
メタロセン触媒を用いて製造された密度0.860〜
0.920g/cm3の直鎖状超低密度エチレン・α−
オレフィン共重合体(Metallocene−VLD
PE)、または、(2) メタロセン触媒を用いて製造され
た密度0.860〜0.920g/cm3の直鎖状超低
密度エチレン・α−オレフィン共重合体(Metall
ocene−VLDPE)と、密度0.955〜0.9
70g/cm3 の高密度ポリエチレン(HDPE)と
を、当該HDPEの含有割合が全体の10重量%以下と
なるように混合してなる樹脂が用いられる。
【0056】かかる樹脂は、本発明の第1の多層フィル
ムにおける第2層と同様のものである。本発明の多層フ
ィルムにおける第4層は、本発明の多層フィルムを薬液
容器等の容器に適用した場合に最内層から2番目の層と
なるものであって、ガスおよび水分遮蔽性に優れた第3
層の内側に位置するものであるが、第3層の機能を補強
するという観点から、十分なガスおよび水分遮蔽性が求
められる。従って、第4層に使用するVLDPEは、Z
iegler−VLDPEではなく、Metalloc
en−VLDPEを用いることが求められる。
【0057】Metallocen−VLDPEの密度
が上記範囲を外れた場合の問題点、密度のより好ましい
範囲、具体例、α−オレフィンの種類、メルトフローレ
ート(MFR)の好適範囲、Metallocen−V
LDPE(およびde−PE)とHDPEとからなる混
合樹脂中でのHDPEの混合割合については、第1の多
層フィルムにおける第2層の説明において示したものと
同様である。一方、本発明の多層フィルムにおける第4
層の厚みの割合は、前記第1の多層フィルムにおける第
2層とは異なり、多層フィルム全体の厚みに対して35
〜65%とすることが求められる。すなわち、一般に、
第2層に比べてその割合を大きくすることが求められ
る。これにより、多層フィルムに十分な柔軟性と耐衝撃
性とを付与することができる。
【0058】第4層の厚みの割合が上記範囲を下回る
と、多層フィルムの柔軟性が低下する。逆に、上記範囲
を超えると、多層フィルムの耐熱性が低下したり、熱シ
ール部でのピンホールの発生率がかえって上昇したりす
る問題が生じる。 〔第5層〕本発明の多層フィルムにおける第5層は本発
明の容器の最内層になるものであって、シール性と耐ブ
ロッキング性とに優れていることが求められる。
【0059】そこで、本発明の多層フィルムにおける第
5層を構成する樹脂には、密度0.930〜0.950
g/cm3 の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体
(L−PE)が用いられる。かかる樹脂は、本発明の第
1の多層フィルムにおける第1層と同様のものである。
また、直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体(L−
PE)の密度が上記範囲を外れた場合の問題点、密度の
より好ましい範囲、具体例、α−オレフィンの種類、メ
ルトフローレート(MFR)の好適範囲等については、
第1層の説明において示したものと同様である。
【0060】第5層の厚みの割合は、多層フィルム全体
の厚みに対して3〜15%とするのが好ましい。第5層
の厚みの割合が上記範囲を下回ると、多層フィルムのシ
ール性が低下して、容器の外観が劣化するおそれがあ
る。逆に、上記範囲を超えて厚くしてもシール性や耐ブ
ロッキング性に大きな変化はなく、かえって多層フィル
ムの柔軟性が低下するおそれがある。第5層の厚みの割
合は、上記範囲の中でも、特に5〜10%であるのが好
ましい。
【0061】〔多層フィルムの製造方法〕次に、本発明
の多層フィルムの製造方法について説明する。本発明の
多層フィルムを製造するには、水冷式または空冷式共押
出しインフレーション法、共押出しTダイ法、ドライラ
ミネーション法、押出しラミネーション法等が使用可能
であるが、性能、特に透明性、経済性および衛生性等の
点から水冷共押出しインフレーション法および共押出し
Tダイ法を使用するのが好ましい。
【0062】いずれの方法においても、各層の樹脂が溶
融する温度で実施する必要があるが、温度を上げ過ぎる
と樹脂の一部が熱劣化を起こし、劣化物による性能低下
のおそれが生じる。従って、本発明の多層フィルムを製
造する際の温度条件は、通常150〜250℃、好まし
くは170〜200℃とするのが望ましい。上記により
製造される本発明フィルムの厚みは、一般に100〜3
00μm、好ましくは200〜300μmであるが、使
用目的等に応じて適宜増減することができ、80μm程
度の厚みでも充分な強度を保持している。
【0063】〔容器の実施形態〕次に、本発明の容器に
ついて、その一実施形態を示す図1を参照しつつ説明す
る。図1は、医療用容器(輸液バッグ)の一例を示す正
面図である。医療用容器10は、上記本発明の多層フィ
ルム2枚を通常の方法により裁断し、それぞれの第5層
を内層として重ね合わせてその周縁22をヒートシール
し、さらに口部材20をヒートシール等の手段により取
付けることによって製造される。
【0064】また、多層フィルムの第5層を内側にして
チューブ状に成形した上で、周縁22をヒートシールす
ることにより容器10を成形してもよい。ここで、多層
フィルムのヒートシールの条件としては、130〜20
0℃の温度範囲を採用することができ、例えば250μ
m程度の厚さを有するフィルムの場合、前記の温度範囲
では約0.5〜6秒という短い時間でシールできる。口
部材20には、本発明の多層フィルムにおける第5層と
の溶着性に優れた樹脂、例えばポリエチレンで成形した
ものを用いるのが好ましい。口部材20を融点約120
〜130℃のポリエチレン製とした場合のヒートシール
の条件としては、口部材を数秒間予備加熱した上で、約
140〜170℃で約0.5〜5秒間の範囲で加熱すれ
ばよい。
【0065】
〔多層フィルムの製造〕
実施例1〜5および比較例1〜3 下記の樹脂A〜Gを使用し、水冷共押出しインフレーシ
ョン法によって5層構造の多層フィルムを成形した。各
実施例、比較例での多層フィルムの層構成および各層の
厚みについては、下記の表1に示すとおりである。
【0066】(使用した樹脂) 樹脂A:チーグラー触媒直鎖状エチレン・1−ブテン共
重合体(L−PE)〔三井化学(株)製、密度0.94
0g/cm3 、MFR2.1g/10分(190℃)、
商品名「ウルトゼックス4020B」〕…本発明に係る
第1の多層フィルムにおける第1層または第5層用、第
2の多層フィルムにおける第5層用 樹脂B1:メタロセン触媒直鎖状超低密度エチレン・1
−ヘキセン共重合体(Metallocene−VLD
PE)〔三井化学(株)製、密度0.901g/c
3 、MFR1.5g/10分(190℃)、商品名
「エボリュー」〕…第1の多層フィルムにおける第2層
(1) または第4層(1) 用、第2の多層フィルムにおける
第4層(1) 用 樹脂B2:上記樹脂B1(Metallocene−V
LDPE)95重量%と、高密度ポリエチレン(HDP
E)〔三井化学(株)製、密度0.965g/cm3
MFR15g/10分(190℃)、商品名「ハイゼッ
クス」〕5重量%との混合樹脂…第1の多層フィルムに
おける第2層(2) または第4層(2) 用、第2の多層フィ
ルムにおける第4層(2) 用 樹脂C:エチレン・テトラシクロドデセン共重合体〔三
井化学(株)製、比重1.02、MFR40g/10分
(190℃)、ガラス転移温度(Tg)80℃、商品名
「アペル6509」〕…第1および第2の多層フィルム
における第3層用 樹脂D:ナイロン6(Ny)〔東レ(株)製、商品名
「アミラン」〕…第2の多層フィルムにおける第1層用 樹脂E:チーグラー触媒直鎖状超低密度エチレン・1−
ブテン共重合体(Ziegler−VLDPE)〔三井
化学(株)製、密度0.885g/cm3 、MFR15
g/10分(190℃)、商品名「タフマー」〕 樹脂E1:上記樹脂E(Ziegler−VLDPE)
50重量%と、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレ
ン〔三井化学(株)製、商品名「アドマー」〕45重量
%と、HDPE〔前出の商品名「ハイゼックス」〕5重
量%との混合樹脂…第2の多層フィルムにおける第2層
(2) 用 樹脂E2:上記樹脂B1(Metallocene−V
LDPE)50重量%と、無水マレイン酸グラフト変性
ポリエチレン〔前出の商品名「アドマー」〕45重量%
と、HDPE〔前出の商品名「ハイゼックス」〕5重量
%との混合樹脂…第2の多層フィルムにおける第2層
(2) 用 樹脂F:直鎖状エチレン・1−ブテン共重合体(L−P
E)〔三井化学(株)製、密度0.930g/cm3
MFR2.1g/10分(190℃)、商品名「ウルト
ゼックス2030B」〕 樹脂G:上記樹脂E(Ziegler−VLDPE)2
0重量%と、上記樹脂F(L−PE)75重量%と、H
DPE〔前出の商品名「ハイゼックス」〕5重量%との
混合樹脂 なお、下記の表1中、“COC”とは環状オレフィン共
重合体(実施例・比較例ではエチレン・テトラシクロド
デセン共重合体)を、“de−PE”とは不飽和カルボ
ン酸変性ポリオレフィン(実施例・比較例では無水マレ
イン酸グラフト変性ポリエチレン)を、それぞれ示す。
【0067】
【表1】
【0068】表1より明らかなように、実施例1,2お
よび3は本発明の第1の多層フィルムに該当する。ま
た、実施例4および5は本発明の第2の多層フィルムに
該当する。一方、比較例1は、第2層および第4層を構
成する樹脂(樹脂G)中でのMetallocene−
VLDPEの含有割合が少ないこと、当該Metall
ocene−VLDPEと混合して用いられている樹脂
が不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン(de−PE)
ではないこと、および第3層を構成する樹脂(樹脂F)
が環状オレフィン共重合体(COC)でないことから、
本発明の多層フィルムに該当しない。比較例2は、第3
層を構成する樹脂(樹脂F)が環状オレフィン共重合体
でなく、脂肪族ポリアミド樹脂であることから、本発明
の多層フィルムに該当しない。また、比較例3は、第2
層および第4層を構成する樹脂(樹脂E)が直鎖状超低
密度エチレン・α−オレフィン共重合体(VLDPE)
ではあるものの、Metallocene−PEではな
くZiegler−VLDPEであることから、本発明
の多層フィルムに該当しない。
【0069】〔容器の製造〕次に、実施例1〜5および
比較例1〜3で得られた多層フィルムを用いて、図1に
示すような幅136mm、高さ270mm輸液バッグ1
0を製造した。この輸液バッグ10を成形する際の周縁
部のヒートシールは155℃で4.5秒間行い、口部材
20のシールは140〜150℃で3秒間行った。な
お、輸液バッグ10には500ccの蒸留水を充填密封
し、ヘッドスペースの容積は50ccとなるように調整
した。
【0070】〔容器の性能試験〕実施例1〜5および比
較例1〜3の多層フィルムを用いて得られた輸液バッグ
10について、各種特性の評価試験を以下の方法に従っ
て行った。 (a) 耐熱性:500ccの蒸留水が密封充填され、ヘッ
ドスペースが50ccに調整された輸液バッグ10に対
して、110℃で40分間の高圧蒸気滅菌処理を施し
て、滅菌処理後の輸液バッグの変形、破袋、シール漏れ
の有無を目視で観察した。
【0071】(b) 透明性:輸液バッグ10の滅菌処理後
における波長450nmでの光透過率(%)を測定し
た。 (c) 耐衝撃性:輸液バッグ10を4℃で冷蔵保存した
後、容器を3方向から各5回、1.2mの高さから落下
させて、輸液バッグの破袋、シール漏れの有無を目視で
観察した。 (d) ヘッドスペース増加量:輸液バッグ10を60℃,
10%RHで10日間放置(室温で2年間放置に相当)
した後、ヘッドスペースの増加量を測定した。
【0072】(e) 水分減少量:輸液バッグ10を60
℃,10%RHで10日間放置した後、容器中の水分の
減少量を質量の変化を測定することにより求めた。 以上の試験結果を表1に示す。なお、耐熱性および耐衝
撃性の評価において、A+は非常に良好、Aは良好(実
用に適している)、Bはやや不良(実用上不適当)、C
は不良を示す。
【0073】
【表2】
【0074】表2の結果より明らかなように、実施例1
〜5の容器(輸液バッグ)は、耐熱性、耐衝撃性および
透明性の各特性が優れている上に、空気の侵入によるバ
ッグの膨れや、水分透過による内容液の減少の問題が十
分に抑制されていることがわかった。一方、比較例1の
輸液バッグは、バッグ自体の特性は優れているものの、
空気の侵入によるバッグの膨れが著しい。比較例2の輸
液バッグは、中間層がナイロンであるため、内容液の減
少傾向が大きい。また、比較例3の輸液バッグは、接着
樹脂としてチーグラー触媒の超低密度ポリエチレンを用
いているので耐衝撃性が低下しており、滅菌後に口部材
のシール部分においてピンホールが発生しているものが
見られ、落下試験ではシール部における破損品が数多く
生じた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器の一実施形態を示す正面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 65/40 B65D 65/40 D C08L 23/06 C08L 23/06 23/08 23/08 23/16 23/16 23/26 23/26 A61J 1/00 331A 331C (72)発明者 手塚 健司 徳島県鳴門市大麻町板東字釆女16−3 Fターム(参考) 3E086 AD01 BA04 BA15 BB02 BB41 BB51 BB85 BB90 CA29 4F100 AK02C AK03B AK04C AK05B AK05D AK48A AK62B AK62D AK63A AK63E AL01C AL05B AL05D AL06C AL07B BA05 BA06 BA07 BA10A DA01 GB16 JA13A JA13B JA13D JA13E JB07 JL01 YY00A YY00B YY00D YY00E 4J002 BB03X BB033 BB05W BB15W BB20X BB21X GG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5層からなる多層フィルムであって、 第1層および第5層が密度0.930〜0.950g/
    cm3 の直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体から
    なり、 第2層および第4層が、(1) メタロセン触媒を用いて製
    造された密度0.860〜0.920g/cm3 の直鎖
    状超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体単独、ま
    たは、(2) メタロセン触媒を用いて製造された密度0.
    860〜0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エチレ
    ン・α−オレフィン共重合体と、密度0.955〜0.
    970g/cm3 の高密度ポリエチレンとを、当該高密
    度ポリエチレンの含有割合が全体の10重量%以下とな
    るように混合してなる樹脂からなり、かつ、 第3層が環状オレフィン共重合体からなる多層フィル
    ム。
  2. 【請求項2】5層からなる多層フィルムであって、 第1層が脂肪族ポリアミド樹脂からなり、 第2層が、(1) 密度0.860〜0.920g/cm3
    の直鎖状超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体7
    0〜30重量%と、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィ
    ン30〜70重量%との混合樹脂、または、(2) 密度
    0.860〜0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エ
    チレン・α−オレフィン共重合体と、不飽和カルボン酸
    変性ポリオレフィンと、密度0.955〜0.970g
    /cm3 の高密度ポリエチレンとを、前記直鎖状超低密
    度エチレン・α−オレフィン共重合体と前記不飽和カル
    ボン酸変性ポリオレフィンとの含有割合が重量比で7
    0:30〜30:70となるようにかつ前記高密度ポリ
    エチレンの含有割合が全体の10重量%以下となるよう
    に混合してなる樹脂からなり、 第3層が環状オレフィン共重合体からなり、 第4層が、(1) メタロセン触媒を用いて製造された密度
    0.860〜0.920g/cm3 の直鎖状超低密度エ
    チレン・α−オレフィン共重合体単独、または、(2) メ
    タロセン触媒を用いて製造された密度0.860〜0.
    920g/cm 3 の直鎖状超低密度エチレン・α−オレ
    フィン共重合体と、密度0.955〜0.970g/c
    3 の高密度ポリエチレンとを、当該高密度ポリエチレ
    ンの含有割合が全体の10重量%以下となるように混合
    してなる樹脂からなり、かつ、 第5層が密度0.930〜0.950g/cm3 の直鎖
    状エチレン・α−オレフィン共重合体からなる多層フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】環状オレフィン共重合体が、エチレンと環
    状オレフィンとの共重合体の水素添加物である請求項1
    または2記載の多層フィルム。
  4. 【請求項4】各層の厚みの割合が、フィルム全体の厚み
    に対して、 第1層:5〜20%、 第2層:10〜40%、 第3層:3〜15%、 第4層:35〜65%、 第5層:3〜15% である請求項1〜3のいずれかに記載の多層フィルム。
  5. 【請求項5】フィルム全体の厚みが100〜300μm
    である請求項1〜4のいずれかに記載の多層フィルム。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の多層フィ
    ルムを用いた容器であって、当該多層フィルムの第1層
    を外層とし、第5層を内層とする容器。
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