JP2002274468A - 鞍乗型4輪車 - Google Patents
鞍乗型4輪車Info
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Abstract
トおよびアウトレットダクトの抜脱を抑制するととも
に、水、泥砂、塵埃等の異物がインレットダクトに吸入
されるのを阻止してベルト式変速装置の耐久性を向上さ
せる。 【解決手段】前輪車軸の略上方まで延設した車体フレー
ム2の前上部とフロントカバーとの間にインダクション
ボックス41を設けて車体フレーム2側に固定し、その
上面に設けた冷却空気吸入口56をフロントカバーの下
面近くに開口させるとともに、インダクションボックス
41下面のダクト連結口66とベルト式変速装置29の
吸気口42との間をインレットダクト44で接続し、そ
の略中間部を車体フレーム2の前部を構成する構造部材
(7,8)に位置決めする位置決め手段(例えば嵌合フ
ック72)を一体に形成した。
Description
ベルト式変速装置により前後4輪に伝達するように構成
された鞍乗型4輪車に係り、詳しくは上記ベルト式変速
装置の内部に外部から冷却空気を送り込んでベルト式変
速装置の作動に伴う摩擦熱を冷却するようにした鞍乗型
4輪車に関するものである。
特許公報第2963052号、特開平2000−199
463号公報等の文献に示されるように、エンジンの出
力をベルト式変速装置により変速して前後4輪を駆動す
るように構成されたバギー型の鞍乗型4輪車において、
前輪および車体フレーム前部上方を覆うフロントカバー
にインダクションボックス(吸気室)を固定し、このイ
ンダクションボックスから延ばしたインレットダクトを
ベルト式変速装置に接続し、外気を冷却空気としてベル
ト式変速装置に送気することにより、ベルト式変速装置
の作動に伴う摩擦熱を冷却してベルトの材質劣化を防止
するように構成されたものがある。
クションボックスにインレットダクトを接続すれば、
水、泥砂、塵埃等の異物がインレットダクト内に混入す
ることを効果的に抑制するとともに、インレットダクト
に流入する気流を整えて吸気抵抗を低減することができ
る。
クションボックスが設けられるフロントカバーは、走行
振動や衝撃等を受けて車体フレームに対しその相対位置
が変化するため、車体フレームに設けられたベルト式変
速装置とインダクションボックスとの間に大きな相対位
置変化が起こる可能性があり、不整地走行等で車体が激
しく揺れた拍子にインレットダクトがインダクションボ
ックスやベルト式変速装置から抜脱したり、インレット
ダクトが破損するといった欠点が指摘される。ベルト式
変速装置に送気された冷却空気を排出するアウトレット
ダクトについても同様な懸念がある。
題点を解決するために発明されたものであり、ベルト式
変速装置に接続されるインレットダクトおよびアウトレ
ットダクトの抜脱や破損を抑制するとともに、水、泥
砂、塵埃等の異物がインレットダクトに吸入されるのを
阻止してベルト式変速装置の耐久性を向上させ、かつ吸
気抵抗低減と構造簡素化とインレットダクトのレイアウ
ト性向上等を図ることを目的としている。
め、本発明に係る鞍乗型4輪車は、請求項1に記載した
ように、車体フレームの前後に左右一対の前輪と後輪が
設けられ、エンジンとベルト式変速装置とを一体に備え
たエンジンユニットが前後輪の間に位置するように車体
フレームに搭載され、車体フレームの上部に鞍乗型の着
座シートが設けられ、上記着座シートの前方に前輪操向
用のステアリングハンドルが設けられ、前輪および車体
フレーム前部上方を覆うフロントカバーが設けられた鞍
乗型4輪車において、上記車体フレームの前部を前輪車
軸の略上方まで延設し、その前上部と上記フロントカバ
ーとの間にインダクションボックスを設け、このインダ
クションボックスを車体フレーム側に固定してその上面
に設けた冷却空気吸入口をフロントカバーの下面近くに
開口させるとともに、インダクションボックスの下面に
設けたダクト連結口と上記ベルト式変速装置に設けた吸
気口との間をインレットダクトで接続し、このインレッ
トダクトの略中間部に、この部分を車体フレームの前部
を構成する構造部材に対し位置決めする位置決め手段を
一体に形成する一方、ベルト式変速装置に設けた排気口
にアウトレットダクトを接続し、このアウトレットダク
トの最下流端に外部に開放される冷却空気排出口を設け
たことを特徴とする。
ンダクションボックスやベルト式変速装置から抜脱また
は破損することが抑制されるとともに、鞍乗型4輪車の
走行時にフロントカバー内で前輪が巻き上げる水、泥
砂、塵埃等の異物がインレットダクトに吸入されにくく
なり、しかもインレットダクトの固定に関する構造が簡
素化される。
項2に記載したように、前記位置決め手段を、車体フレ
ームの前部を構成する縦パイプの外径面に密に嵌合する
嵌合フックとするとともに、この嵌合フックの下面を上
記縦パイプに接合される横パイプの上に載置した。これ
により、車体フレームに対するインレットダクトの動き
が規制されてインレットダクトの抜脱や破損がより確実
に防止される。なお、嵌合フックは非常に簡素に構成す
ることができる。
求項3に記載したように、前記車体フレームの最前部付
近に前記エンジンユニットの熱交換器を設け、その後方
にエンジンユニット冷却用の冷却ファンを設け、前記イ
ンレットダクトを上記熱交換器と冷却ファンとの間を通
しかつ冷却ファンの下方を通して後方に延ばし、前記ベ
ルト式変速装置の吸気口に接続した。こうすれば、イン
レットダクトの曲りを最小限に抑えて吸気抵抗を低減す
ると同時に、インレットダクトのレイアウト性を向上す
ることができる。
求項4に記載したように、前記インダクションボックス
の冷却空気吸入口を前記アウトレットダクトの冷却空気
排出口よりも高位置に配置するとともに、アウトレット
ダクト全体の最高部よりも低位置であって、かつアウト
レットダクトの前面側に上記冷却空気排出口を配置し
た。これにより、例えば比較的急角度な姿勢で深水路
(川等)に進入あるいは脱出する時に、インダクション
ボックスの冷却空気吸入口やアウトレットダクトの冷却
空気排出口から水が浸入しにくくなる。
項5に記載したように、前記アウトレットダクトの略中
間部に、この部分を車体構造部材に対し位置決めする位
置決め手段を一体に形成した。これにより、車体フレー
ムに対するアウトレットダクトの動きが規制されてアウ
トレットダクトの抜脱や破損が確実に防止される。
求項6に記載したように、前記位置決め手段を、車体フ
レームの後部を構成する車幅方向に延びる部材の上に載
置されて密に嵌合する嵌合フックと、この嵌合フックの
近傍に位置し、車体フレームの後部を構成する部材の側
面に当接する当接部と、前記着座シートの下方に設置さ
れる物品収納箱の側面および底面がなす角部に係合する
係合部とを備えて構成した。嵌合フックと当接部と係合
部は簡素な形状にできるので、アウトレットダクトの構
造を簡素に保ちつつ、アウトレットダクトを確実に位置
決めしてその抜脱や破損を抑制することができる。
求項7に記載したように、前記車体フレームの最前部上
部に車体側面視で前下がり部を形成し、この前下がり部
の上に前記インダクションボックスを設置し、インダク
ションボックスの下面前部に上記前下がり部の外形に略
整合する形で下方に突出するチャンバー部分を形成し、
このチャンバー部分の最深部に水排出孔を設けた。これ
により、インダクションボックスの容量を大きく確保し
て吸気抵抗を低減するとともに、インダクションボック
ス内に浸入した水分を効果的に抜くことができる。
項8に記載したように、前記インレットダクトの最上流
部を前記ダクト連結口から前記インダクションボックス
の内部に突入させ、このインレットダクトの最上流部を
インダクションボックス内で前記冷却空気吸入口から離
反する方向に湾曲させ、その開口部をインダクションボ
ックスの下面よりも高位置に配置した。こうすれば、冷
却空気吸入口からインダクションボックス内に水が浸入
しても、この水がインレットダクトに吸入されにくくな
る。
求項9に記載したように、前記インダクションボックス
の冷却空気吸入口の外側周囲を囲むように遮蔽板を立設
する一方、前記フロントカバーに上方に膨出する形状の
エアインテークを設け、このエアインテークに略前方に
開口する冷却空気取入口を形成し、上記遮蔽板の先端を
上記エアインテークの膨出形状の内側に突入させた。こ
れにより、走行時にフロントカバー内で前輪が巻き上げ
る水、泥砂、塵埃等の異物が遮蔽板に遮られてインダク
ションボックスの冷却空気吸入口に直接入りにくくな
る。
求項10に記載したように、前記インダクションボック
スの下面を傾斜させ、この傾斜の最低部の上方に前記冷
却空気吸入口を位置付けるとともに、冷却空気吸入口の
周囲を囲むガイド筒体をインダクションボックスの内部
に設け、このガイド筒体をインダクションボックス下面
の最低部に向かって延ばした。このようにすれば、冷却
空気吸入口から吸入された空気が一旦インダクションボ
ックスの底部に流れてから上方に開口するインレットダ
クトに流入するため、吸入空気に含まれる異物(特に水
分)が気流から分離されてインレットダクトに吸入され
にくくなる。
項11に記載したように、前記遮蔽板のうち、冷却空気
吸入口の前縁に位置する遮蔽板を多孔板状にした。これ
により、冷却空気吸入口への異物の混入を防止しつつ吸
気抵抗を低減することができる。
求項12に記載したように、前記遮蔽板の先端と前記エ
アインテークとの間に空隙を設けた。こうすれば、走行
時に遮蔽板とエアインテークが触れ合うことがないので
異音の発生や破損を防止できる。
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用さ
れた鞍乗型4輪車の一例を示す右側面透視図であり、図
2は同平面透視図である。
体フレーム2を備えている。車体フレーム2は、左右一
対のフロントアッパーパイプ3およびフロントロアーパ
イプ4と、同じく左右一対のリヤアッパーパイプ5およ
びリヤロアーパイプ6と、前部でフロントアッパーパイ
プ3およびフロントロアーパイプ4の間を縦方向に連結
する左右一対の縦パイプ7と、この縦パイプ7とフロン
トアッパーパイプ3の前部との間を前後方向に連結する
左右一対の横パイプ8と、上記左右一対の各部材3〜8
の間を車幅方向に連結する複数のブリッジ部材10〜2
2等を備えて略ケージ状に構成されている。
いサスペンション機構を介して左右一対の前輪25と後
輪26が設けられ、この前後輪25,26の間に位置す
るようにエンジンユニット27が車体フレーム2に搭載
されている。エンジンユニット27は、例えば4サイク
ル単気筒のエンジン28と、ベルト式変速装置29とが
一体に構成されたものであり、エンジン28の出力がベ
ルト式変速装置29により無段階に変速されてプロペラ
シャフト機構30,31を介して前後輪25,26に伝
達される。
には鞍乗型の着座シート33が設置され、その前方に燃
料タンク34が設置され、さらにその前方に前輪25を
操向するためのステアリングハンドル35が設けられて
いる。また、車体フレーム2の前部は前輪25の車軸略
上方まで延設され、その最前部付近にエンジンユニット
27の熱交換器(オイルクーラーやラジエーター等)3
6が設置され、その後方にエンジンユニット27の冷却
用の冷却ファン37が設置されている。
フレーム2の前部上方を覆うフロントカバー38が設け
られ、車体後部には後輪26および車体フレーム2の後
部上方を覆うリヤカバー39が設けられている。これら
のカバー38,39は合成樹脂成型品である。
2の前上部とフロントカバー38との間に合成樹脂成型
品のインダクションボックス41が設けられ、このイン
ダクションボックス41と、ベルト式変速装置29の前
部に開口する吸気口42との間がゴム製のコネクターパ
イプ43を介してインレットダクト44で接続される一
方、図4にも示すようにベルト式変速装置29の後部に
開口する排気口45にゴム製のコネクターパイプ46を
介してアウトレットダクト47が接続されている。イン
レットダクト44とアウトレットダクト47は共に合成
樹脂成型品であり、インレットダクト44はアッパーダ
クト44aとメインダクト44bからなる2ピース構造
で、アウトレットダクト47は1ピース構造である。
ンボックス41は合成樹脂成型されたアッパーボックス
41aとロアーボックス41bとが嵌合されて気密的な
箱状をなしており、ロアーボックス41bの左側後部お
よび右側前部に設けられた固定片50,51が車体フレ
ーム2前頭部の固定ナット52,53(図2参照)にボ
ルト54(図3参照)で固定されるとともに、ロアーボ
ックス41bの左側前部に設けられた嵌合片55が車体
フレーム2の左側のフロントアッパーパイプ3の外周面
に係着され、これらによりインダクションボックス41
全体が車体フレーム2の前頭部に位置決めされて固定さ
れている。
ックス41a)の上面前部には、フロントカバー38の
下面に近接して開口するように冷却空気吸入口56が設
けられている。図7、図8に示すように、この冷却空気
吸入口56は横長に形成され、その外側周囲を囲むよう
に遮蔽板57a,57bが立設されている。遮蔽板57
aは冷却空気吸入口56の後縁と左右両側縁に位置する
ようにアッパーボックス41aに一体形成される一方、
遮蔽板57bは冷却空気吸入口56の前縁に位置するよ
うに2本のビス58でアッパーボックス41aに締着さ
れ、多孔板状に形成されている。
フレーム2の最前部上部には、例えばフロントアッパー
パイプ3を湾曲させて丸みを持たせることにより前下が
り部3aが形成されており、この前下がり部3aの上に
インダクションボックス41が設置されている。そし
て、インダクションボックス41(ロアーボックス41
b)の下面前部には前下がり部3aの外形に略整合する
形で下方に突出するチャンバー部分41cが形成されて
いる(図5も参照)。
(ロアーボックス41b)の下面は略前下がりに傾斜し
ている。そして、この傾斜の最低部となるチャンバー部
分41cの上方に冷却空気吸入口56が位置付けられ、
チャンバー部分41cの最深部(最前部)に水排出孔5
9が設けられている。また、アッパーボックス41aの
内側には、冷却空気吸入口56の周囲を囲むようにガイ
ド筒体60が一体に形成されている。このガイド筒体6
0はインダクションボックス41下面の最低部であるチ
ャンバー部分41cに向かって延びている。
ロントカバー38には上方に膨出する形状のエアインテ
ーク62が設けられ、このエアインテーク62には略前
方に開口する冷却空気取入口63が形成されている。そ
して、インダクションボックス41の冷却空気吸入口5
6を囲む遮蔽板57a,57bの先端がエアインテーク
62の膨出形状の内側に突入し、遮蔽板57a,57b
の先端とエアインテーク62との間に若干の空隙64が
設けられている。なお、エアインテーク62はフロント
カバー38に対し別体の部品であり、その後縁に設けら
れた嵌合用のフランジ62aが下方に延びて遮蔽板57
a,57bの後方に位置している。
クス41b)の下面後部にはダクト連結口66(図5、
図6参照)が開設されており、ここにインレットダクト
44の最上流部をなすアッパーダクト44aが気密的に
嵌合され、アッパーダクト44aの大部分がインダクシ
ョンボックス41の内部に突入している。アッパーダク
ト44aはインダクションボックス41の内部で後方に
湾曲しており、その開口部67がインダクションボック
ス41内で冷却空気吸入口56から離反するように開い
ている。本実施形態において開口部67は車両進行方向
とは反対側、即ち後方に向けて開口している。また、開
口部67はインダクションボックス41の下面(底面)
よりも高位置に配置されている。
b両端は、それぞれアッパーダクト44aの内周とコネ
クターパイプ43の内周に嵌合されて固定バンド69,
70で固定され、コネクターパイプ43はベルト式変速
装置29の吸気口42の外周に嵌合されて固定バンド7
1で固定される。そして、インレットダクト44の略中
間部には、この部分を車体フレーム2の前部を構成する
構造部材に対し位置決めする位置決め手段が一体に形成
されている。
び図10にも示すように、メインダクト44bの略中間
部に嵌合フック72が一体成型されている。この嵌合フ
ック72は例えば車体フレーム2の前部右側の縦パイプ
7の外径面に前方から密に嵌合されるとともに、その下
面72aが右側の横パイプ8の上に載置(図3参照)さ
れるようになっている。
ト44は熱交換器36と冷却ファン37との間を通り、
かつ冷却ファン37の下方を通って後方に延びてベルト
式変速装置29の吸気口42(コネクターパイプ43)
に接続されるようにレイアウトされている。
よび図11、図12に示すように、ベルト式変速装置2
9の排気口45(コネクターパイプ46)から後斜め上
方に延びた後、後輪26の車軸の上方付近にて急角度に
上方へ向きを変え、さらに着座シート33後端の直下付
近で車体左側に向きを変え、その最下流端(最左端部)
に外部に開放される冷却空気排出口75が前方に向かっ
て開口するように開設されている。
ダクト47全体の最高部47aよりも低い位置とされ、
この冷却空気排出口75よりもインダクションボックス
41の冷却空気吸入口56の方が高い位置に配置されて
いる。なお、アウトレットダクト47の上流端はコネク
ターパイプ46の内周に嵌合されて固定バンド76で固
定され、コネクターパイプ46はベルト式変速装置29
の排気口45の外周に嵌合されて固定バンド77で固定
される。
には、この部分を車体構造部材に対して位置決めする位
置決め手段が一体に形成されている。この位置決め手段
の一例として、図11および図13に示すように、アウ
トレットダクト47の略中間部に嵌合フック79と当接
部80と係合部81が一体成型されている。
の後部で車幅方向に延びるブリッジ部材17の外径面の
上に載置されて密に嵌合する形状をなし、アウトレット
ダクト47の前後方向および下方への動きを規制する。
一方、当接部80は嵌合フック79の右側後部近傍に位
置し、車体フレーム2の右側のリヤロアーパイプ6の内
面に当接してアウトレットダクト47の右方への動きを
規制する。また、係合部81は、当接部80の反対側に
位置し、着座シート33の下方に設置された物品収納箱
82の側面および底面がなす角部に係合してアウトレッ
トダクト47の上方および左方への動きを規制する。こ
こで、物品収納箱82としてはバッテリーボックス等が
挙げられるが、その他ツールボックス等の箱状のもので
あれば何でもよく、また物品収納箱82が蓋体を有する
か否かは問われない。
ト式変速装置29の内部のドライブプーリーに回転一体
に設けられた送風ファン84(図3参照)が回転してイ
ンレットダクト44側に負圧を掛けるため、外気が冷却
空気としてフロントカバー38のエアインテーク62
(冷却空気取入口63)とインダクションボックス41
の冷却空気吸入口56を経てインダクションボックス4
1内に吸入され、この冷却空気がインレットダクト44
とコネクターパイプ43を経てベルト式変速装置29の
内部に吸入される。
ドライブプーリー、ドリブンプーリー、ベルト等の各部
材を冷却した後、コネクターパイプ46とアウトレット
ダクト47を通り、冷却空気排出口75から外部に排出
される。なお、鞍乗型4輪車1の前進走行時には前方か
ら吹く走行風がエアインテーク62(インダクションボ
ックス41)内に押し込まれるため、ベルト式変速装置
29に供給される冷却空気の量が増加して冷却効率が向
上する。
うにフロントカバー38側にではなく車体フレーム2側
に固定されているため、同じく車体フレーム2に固定さ
れたエンジンユニット27のベルト式変速装置29との
間に走行振動や衝撃等に起因する相対位置変化が起きな
い。このことと、インレットダクト44の略中間部が位
置決め手段(嵌合フック72)により車体フレーム2
(7,8)に位置決めされたことにより、インレットダ
クト44がインダクションボックス41やベルト式変速
装置29から抜脱したり、破損したりすることを効果的
に抑制することができる。
ク72はインレットダクト44に一体に成型されてお
り、車体フレーム2の縦パイプ7に嵌合し、かつ横パイ
プ8の上に載置されることによりインレットダクト44
の動きを規制するので、ボルトやナット等を一切用いず
にインレットダクト44を確実に位置決めできる。この
ため、インレットダクト44の固定に関する構造を簡素
化することができる。
前部に設けた冷却空気吸入口56がフロントカバー38
の下面付近に開口しているので、走行時に前輪25が巻
き上げる水、泥砂、塵埃等の異物が冷却空気吸入口56
(インレットダクト44)に吸入されるのを防止でき
る。
囲むように立設された遮蔽板57a,57bの先端が、
フロントカバー38に設けられたエアインテーク62の
膨出形状の内側に突入していることと、エアインテーク
62の後縁にフランジ62aが形成されたことにより、
前輪25が巻き上げる水、泥砂、塵埃等の異物が遮蔽板
57a,57bやフランジ62aに遮られてインダクシ
ョンボックス41の冷却空気吸入口56に直接入りにく
くなる。特にフロントカバー38の内面沿いに前方へ流
れる水や泥等はフランジ62aに阻止されて冷却空気吸
入口56に侵入できない。
る遮蔽板57bを多孔板状に形成したことから、冷却空
気吸入口56への異物の混入を防止しつつ吸気抵抗を大
幅に低減することができる。また、各遮蔽板57a,5
7bの先端とエアインテーク62との間に空隙64が設
けられているため、走行時に遮蔽板57a,57bとエ
アインテーク62が触れ合うことを防止して異音の発生
や破損を防止することができる。
視で車体フレーム2の最前部上部に形成された前下がり
部3aの上に設置され、前下がり部3aの外形に略整合
する形で下方に突出するチャンバー部分41cがインダ
クションボックス41の下面前部に形成され、このチャ
ンバー部分41cの最深部(最前部)に水排出孔59が
設けられているため、フロントカバー38の上面高さを
引き上げることなくインダクションボックス41の容量
を大きく確保して吸気抵抗を低減するとともに、インダ
クションボックス41内に浸入した水分を効果的に排出
することができる。
が略前下がりに傾斜し、この傾斜の最低部をなすチャン
バー部分41cの上方に冷却空気吸入口56が位置付け
られ、この冷却空気吸入口56の内側周囲を囲むととも
にチャンバー部分41cに向かって延びるガイド筒体6
0が形成される一方、インレットダクト44の最上流部
であるアッパーダクト44aがダクト連結口66からイ
ンダクションボックス41の内部に突入し、このアッパ
ーダクト44aがインダクションボックス41内で冷却
空気吸入口56から離反するように後方に湾曲し、その
開口部67がインダクションボックス41の下面よりも
高位置に配置されていることから、冷却空気吸入口56
から吸入された空気が、一旦インダクションボックス4
1の底部(チャンバー部分41c)に向かって流れた
後、遠回りをして上方に開口するインレットダクト44
に向かって流入する。
に水分)がインダクションボックス41内で気流から分
離されやすく、分離された異物はチャンバー部分41c
の最深部に残留する。このうち、水分はチャンバー部分
41cの最深部に設けられた水排出孔59から即座に外
部に排出される。チャンバー部分41cに残留した固形
状の異物や排出され残った水分は、インダクションボッ
クス41の下面よりも高い位置で後向きに開口している
アッパーダクト44aの開口部67には吸入されない。
したがって、冷却空気吸入口56からインダクションボ
ックス41内に異物が入っても、この異物がインレット
ダクト44を経てベルト式変速装置29に達する確率は
非常に低く、これによりベルト式変速装置29の耐久性
を目覚ましく向上させることができる。
レーム2の最前部付近に設けられた熱交換器36とその
後方に設けられた冷却ファン37との間を通り、かつ冷
却ファン37の下方を通って後方に延び、ベルト式変速
装置29の吸気口42に接続されるように配設されてい
るため、インレットダクト44の曲りを最小限に抑えて
吸気抵抗を低減させると同時に、インレットダクト44
のレイアウト性を向上させることができる。
空気吸入口56がアウトレットダクト47の冷却空気排
出口75よりも高位置に配置されるとともに、アウトレ
ットダクト47全体の最高部47aよりも低い位置に冷
却空気排出口75が開設されているため、例えば鞍乗型
4輪車1が比較的急角度で深水路(川等)へ進入する時
等に、インダクションボックス41の冷却空気吸入口5
6から水が浸入しにくくなると同時に、万一冷却空気排
出口75から水が浸入しても、この水がアウトレットダ
クト47の内部に流れ込みにくくなる。
アウトレットダクト47の冷却空気排出口75は後輪2
6の車軸上方に位置するために水面から最も遠い位置に
あるが、深水路からの脱出時には車両の姿勢が前上がり
となるために冷却空気排出口75が水面に近接する。そ
こで、冷却空気排出口75を車体前方へ向けて開口さ
せ、かつ冷却空気排出口75をアウトレットダクト47
の最高部47aから少し低い位置に設けることにより、
アウトレットダクト47内に水が浸入することを防止し
てベルト式変速装置29の耐久性を向上させることがで
きる。
部に、この部分を車体構造部材に対して位置決めする位
置決め手段を一体に形成し、この位置決め手段を、車体
フレーム2のブリッジ部材17の外径面の上に載置され
る嵌合フック79と、車体フレーム2の右側のリヤロア
ーパイプ6の内面に当接する当接部80と、着座シート
33下方の物品収納箱82の角部に係合する係合部81
とを備えて構成したことにより、アウトレットダクト4
7の構造を簡素に保ちつつ、アウトレットダクト47を
確実に位置決めして車体フレーム2に対するアウトレッ
トダクト47の動きを規制し、アウトレットダクト47
の破損やベルト式変速装置29からの抜脱を確実に防止
することができる。
型4輪車によれば、ベルト式変速装置に接続されるイン
レットダクトおよびアウトレットダクトの抜脱や破損を
抑制するとともに、水、泥砂、塵埃等の異物がインレッ
トダクトに吸入されるのを阻止してベルト式変速装置の
耐久性を向上させ、かつ吸気抵抗低減と構造簡素化とイ
ンレットダクトのレイアウト性向上等を図ることができ
る。
右側面透視図。
平面透視図。
とベルト式変速装置とインダクションボックスとインレ
ットダクトの右側面図。
トレットダクトの右側面図。
アインテークを示す縦断面図。
平面図。
平面図。
レットパイプの断面図。
イプ 8 車体フレームの前部を構成する構造部材である縦パ
イプ横パイプ 17 車体構造部材であるブリッジ部材 25 前輪 26 後輪 27 エンジンユニット 28 エンジン 29 ベルト式変速装置 33 着座シート 35 ステアリングハンドル 36 熱交換器 37 冷却ファン 38 フロントカバー 39 リヤカバー 41 インダクションボックス 41c チャンバー部分 42 吸気口 44 インレットダクト 45 排気口 47 アウトレットダクト 47a アウトレットダクト全体の最高部 56 冷却空気吸入口 57a,57b 遮蔽板 59 水排出孔 60 ガイド筒体 62 エアインテーク 63 冷却空気取入口 64 空隙 66 ダクト連結口 67 開口部 72 位置決め手段としての嵌合フック 75 冷却空気排出口 79 位置決め手段としての嵌合フック 80 位置決め手段としての当接部 81 位置決め手段としての係合部 82 車体構成部材である物品収納箱
Claims (12)
- 【請求項1】 車体フレームの前後に左右一対の前輪と
後輪が設けられ、エンジンとベルト式変速装置とを一体
に備えたエンジンユニットが前後輪の間に位置するよう
に車体フレームに搭載され、車体フレームの上部に鞍乗
型の着座シートが設けられ、上記着座シートの前方に前
輪操向用のステアリングハンドルが設けられ、前輪およ
び車体フレーム前部上方を覆うフロントカバーが設けら
れた鞍乗型4輪車において、上記車体フレームの前部を
前輪車軸の略上方まで延設し、その前上部と上記フロン
トカバーとの間にインダクションボックスを設け、この
インダクションボックスを車体フレーム側に固定してそ
の上面に設けた冷却空気吸入口をフロントカバーの下面
近くに開口させるとともに、インダクションボックスの
下面に設けたダクト連結口と上記ベルト式変速装置に設
けた吸気口との間をインレットダクトで接続し、このイ
ンレットダクトの略中間部に、この部分を車体フレーム
の前部を構成する構造部材に対し位置決めする位置決め
手段を一体に形成する一方、ベルト式変速装置に設けた
排気口にアウトレットダクトを接続し、このアウトレッ
トダクトの最下流端に外部に開放される冷却空気排出口
を設けたことを特徴とする鞍乗型4輪車。 - 【請求項2】 前記位置決め手段を、車体フレームの前
部を構成する縦パイプの外径面に密に嵌合する嵌合フッ
クとするとともに、この嵌合フックの下面を上記縦パイ
プに接合される横パイプの上に載置した請求項1に記載
の鞍乗型4輪車。 - 【請求項3】 前記車体フレームの最前部付近に前記エ
ンジンユニットの熱交換器を設け、その後方にエンジン
ユニット冷却用の冷却ファンを設け、前記インレットダ
クトを上記熱交換器と冷却ファンとの間を通しかつ冷却
ファンの下方を通して後方に延ばし、前記ベルト式変速
装置の吸気口に接続した請求項1に記載の鞍乗型4輪
車。 - 【請求項4】 前記インダクションボックスの冷却空気
吸入口を前記アウトレットダクトの冷却空気排出口より
も高位置に配置するとともに、アウトレットダクト全体
の最高部よりも低位置であって、かつアウトレットダク
トの前面側に上記冷却空気排出口を配置した請求項1に
記載の鞍乗型4輪車。 - 【請求項5】 前記アウトレットダクトの略中間部に、
この部分を車体構造部材に対し位置決めする位置決め手
段を一体に形成した請求項1に記載の鞍乗型4輪車。 - 【請求項6】 前記位置決め手段を、車体フレームの後
部を構成する車幅方向に延びる部材の上に載置されて密
に嵌合する嵌合フックと、この嵌合フックの近傍に位置
し、車体フレームの後部を構成する部材の側面に当接す
る当接部と、前記着座シートの下方に設置される物品収
納箱の側面および底面がなす角部に係合する係合部とを
備えて構成した請求項5に記載の鞍乗型4輪車。 - 【請求項7】 前記車体フレームの最前部上部に車体側
面視で前下がり部を形成し、この前下がり部の上に前記
インダクションボックスを設置し、インダクションボッ
クスの下面前部に上記前下がり部の外形に略整合する形
で下方に突出するチャンバー部分を形成し、このチャン
バー部分の最深部に水排出孔を設けた請求項1に記載の
鞍乗型4輪車。 - 【請求項8】 前記インレットダクトの最上流部を前記
ダクト連結口から前記インダクションボックスの内部に
突入させ、このインレットダクトの最上流部をインダク
ションボックス内で前記冷却空気吸入口から離反する方
向に湾曲させ、その開口部をインダクションボックスの
下面よりも高位置に配置した請求項1、7に記載の鞍乗
型4輪車。 - 【請求項9】 前記インダクションボックスの冷却空気
吸入口の外側周囲を囲むように遮蔽板を立設する一方、
前記フロントカバーに上方に膨出する形状のエアインテ
ークを設け、このエアインテークに略前方に開口する冷
却空気取入口を形成し、上記遮蔽板の先端を上記エアイ
ンテークの膨出形状の内側に突入させた請求項1、7、
8に記載の鞍乗型4輪車。 - 【請求項10】 前記インダクションボックスの下面を
傾斜させ、この傾斜の最低部の上方に前記冷却空気吸入
口を位置付けるとともに、冷却空気吸入口の周囲を囲む
ガイド筒体をインダクションボックスの内部に設け、こ
のガイド筒体をインダクションボックス下面の最低部に
向かって延ばした請求項1、7、8、9に記載の鞍乗型
4輪車。 - 【請求項11】 前記遮蔽板のうち、冷却空気吸入口の
前縁に位置する遮蔽板を多孔板状にした請求項9、10
に記載の鞍乗型4輪車。 - 【請求項12】 前記遮蔽板の先端と前記エアインテー
クとの間に空隙を設けた請求項9、10、11に記載の
鞍乗型4輪車。
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