JP5725503B2 - 鞍乗り型車両の外装部材 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、鞍乗り型車両の外装部材において、簡単な構造で、車両の外観に影響しないように、外装部材を固定できるようにすることを目的とする。
この構成によれば、ヘッドパイプと、ヘッドパイプから後方に延びるフレームと、外装部材とを備え、外装部材は、その内側に、フレームに対して引っ掛け支持可能なフック部を有し、フック部をフレームに引っ掛けて支持することで、外装部材が車両に係止されるため、フレームに専用のステー等を設けることなく、簡単な構造で外装部材を車両に固定できるとともに、フック部の部分では穴が必要ないため、車両の外観に影響しないように外装部材を固定できる。また、左右一対のメインフレームに外装部材が引っ掛けられて支持されるため、より強固に外装部材を支持できる。
この場合、メインフレーム間に燃料タンクが配置され、燃料タンクは、フック部による引っ掛け支持部の上方に配置されるため、フック部を燃料タンクによって係止でき、フック部が外れることを防止できる。
この場合、フック部は、メインフレームと燃料タンクの側面の凹部との間に差し込まれて、メインフレームに沿ってスライドされるため、燃料タンクを車両に取り付けた状態で外装部材を着脱でき、メンテナンス性が良い。
また、前記燃料タンク(50)の前記凹部(57)は、前記シュラウド(37)が取り付けられた状態において、側面視で前記シュラウド(37)と重なる構成であっても良い。
この場合、燃料タンクの凹部は、シュラウドが取り付けられた状態において、側面視でシュラウドと重なり、凹部がシュラウドによって隠れて外側から視認されなくなるため、車両の外観に影響しないようにシュラウドを固定できる。
この場合、シュラウドは、フレームへの引っ掛け支持部の他に、複数箇所の締付部で車両に締付支持され、引っ掛け支持部は、複数の締付部の略中央に配置され、引っ掛け支持部に大きな力が作用し難いため、シュラウドを強固に支持できる。
また、前記シュラウド(37)の車幅方向内側には前記ラジエーター(5)が設けられ、前記シュラウド(37)は、前記ラジエーター(5)及び前記燃料タンク(50)に締付支持される構成であっても良い。
この場合、シュラウドは、ラジエーター及び燃料タンクに締付支持されるため、シュラウドを支持するステー等を新たに設ける必要がなく、簡単な構造でシュラウドを固定できる。
また、左右一対のメインフレームに外装部材が引っ掛けられて支持されるため、より強固に外装部材を支持できる。
さらに、フック部は、メインフレームと燃料タンクの側面の凹部との間に差し込まれて、メインフレームに沿ってスライドされるため、燃料タンクを車両に取り付けた状態で外装部材を着脱でき、メンテナンス性が良い。
また、燃料タンクの凹部は、外装部材によって隠れて外側から視認されなくなるため、車両の外観に影響しないように外装部材を固定できる。
また、外装部材は、ラジエーター及び燃料タンクに締付支持されるため、外装部材を支持するステー等を新たに設ける必要がなく、簡単な構造で外装部材を固定できる。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。図2は、自動二輪車の前部を上方から見た平面図である。
自動二輪車1(鞍乗り型車両)は、車体フレーム10の前後の中央にエンジン11が配置され、前輪2を支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部の下部に設けられたオフロードタイプの鞍乗り型車両である。
ヘッドパイプ14には、ステアリングシャフト(不図示)が軸支され、フロントフォーク12は、上記ステアリングシャフトの上端及び下端に連結されるトップブリッジ21及びボトムブリッジ22に連結される。操行ハンドル23(図2では不図示)はトップブリッジ21に取り付けられる。
燃料タンク50は、メインフレーム15に沿うようにヘッドパイプ14の上方に固定され、運転者が着座するシート25は、燃料タンク50の後部に連続し、シートレール18に支持されて後方に延びている。
シリンダ27 の前部には、排気管29が接続され、排気管29は右側方に屈曲して後方に延びて2又に分岐し、リヤパイプ19の下方に設けられる左右一対のマフラー30に接続される。
シリンダ27の前方には、上下に延びる板状のラジエーター5が設けられている。ラジエーター5はダウンフレーム17の左右に分割されて一対で設けられ、ダウンフレーム17に固定される。
ボトムブリッジ22には、フロントフェンダー39が固定され、シート25の後方には、リヤフェンダ40が設けられている。
左右のメインフレーム15は、直線状に後下方に延び、燃料タンク50は、左右のメインフレーム15間に跨って配置されている。燃料タンク50は、左右のメインフレーム15の間に挟まれるように配置されるタンク下部51と、左右のメインフレーム15の上方に位置するタンク上部52とを有している。燃料タンク50は樹脂製である。
タンク上部52の前部の上面には、給油口55に着脱自在なキャップ55Aが取り付けられている。タンク上部52の側面52Aには、シュラウド37を燃料タンク50に固定するボルト41,42(図4参照)が締結される前固定部53、及び、後固定部54が設けられている。前固定部53は給油口55の下方に位置し、後固定部54はタンク上部52の後部に位置している。
燃料タンク50は、タンク上部52の前部に設けられたステー58、及び、不図示の複数の固定部を介して車体フレーム10に締結されている。
シュラウド37は、前方から流れ込む走行風をラジエーター5に導入するための板状のカバーであり、図2及び図4〜図6に示すように、燃料タンク50の側面から前側へ斜め外側に張り出すように突出し、ラジエーター5の外側面を通ってラジエーター5よりも前方に延びている。
前カバー部60は、タンク上部52の前固定部53から前下方に延びつつ車幅方向に広がるように前側に斜め外側へ延びる上部61と、上部61の下部から下方に延びてラジエーター5の側板部5Cを覆う下部62とを有している。上部61はメインフレーム15の上部及びラジエーター5の上部を覆ってラジエーター5の前方の頂点部60Aで下部62に合流する。この頂点部60Aはラジエーター5の前面よりも前方に張り出した部分である。下部62には、上下に延びるリブ82が形成されている。リブ82は、ラジエーター5の側板部5Cに当接し、シュラウド37をラジエーター5に係止する。
上部61の上端部には、ボルト41(図4)によってタンク上部52の前固定部53に締結される固定孔部63(締付部)が形成されている。下部62の下端部には、ラジエーター5の下部の側面にボルト43(図4)によって締結される固定孔部64(締付部)が形成されている。
後部延在部72の前部の上縁と前カバー部60の上部61の下縁との間には開口37Aが形成されており、この開口37Aから走行風が後方に抜けることで、ラジエーター5に効率良く導風できる。
図7及び図8に示すように、フック部75は、メインフレーム15の上面15Aに上方から引っ掛けられるフック状に形成されており、メインフレーム15の外側面15Bに当接する外壁部76と、上面15Aに当接する上壁部77と、メインフレーム15の内側面15Cに当接する内壁部78とを有している。上壁部77は、メインフレーム15の後下がりの傾斜に合わせて後下がりに傾斜して形成されている。また、外壁部76と内側面70Aとの間には、車幅方向内側に突出する台部79が設けられている。台部79は肉抜き部79Aを有し、軽量化されている。
また、後方に抜ける走行風が通る開口37Aの後部に隣接して引っ掛け支持部80を設けて支持したため、走行風によるシュラウド37のバタツキを効果的に防止できる。
シュラウド37を取り外す場合は、ボルト41,42,43を取り外し、シュラウド37を後下方にスライドさせれば良い。
また、燃料タンク50が車体フレーム10に搭載された状態でシュラウド37を着脱できるため、メンテナンス性が良い。
本実施の形態では、右側のシュラウド37の支持構造について詳細に説明したが、左側のシュラウド37についても右側と同様に支持されており、左側のシュラウド37も引っ掛け支持部80によって左側のメインフレーム15に支持されている。
また、左右のメインフレーム15間に燃料タンク50が配置され、燃料タンク50は、フック部75による引っ掛け支持部80の上方に配置されるため、フック部75を燃料タンク50によって係止でき、フック部75が外れることを防止できる。
また、燃料タンク50の凹部57は、シュラウド37が取り付けられた状態において、側面視でシュラウド37と重なり、凹部57がシュラウド37によって隠れて外側から視認されなくなるため、自動二輪車1の外観に影響しないようにシュラウド37を固定できる。
また、シュラウド37は、ラジエーター5及び燃料タンク50に締付支持されるため、シュラウド37を支持するステー等を新たに設ける必要がなく、簡単な構造でシュラウド37を固定できる。
上記の実施の形態では、外装部材として、ラジエーター5を側方から覆うシュラウド37を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、外装部材は、ラジエーター5が設けられていない鞍乗り型車両においてメインフレームやダウンフレームを側方から覆うカバーであっても良く、このカバーを引っ掛け支持部で支持しても良い。
5 ラジエーター
14 ヘッドパイプ
15 メインフレーム(フレーム)
37 シュラウド(外装部材)
50 燃料タンク
52A 側面
57 凹部
63,64,74 固定孔部(締付部)
75 フック部
80 引っ掛け支持部
Claims (6)
- ヘッドパイプ(14)と、当該ヘッドパイプ(14)から後方に延びる左右一対のメインフレーム(15)と、外装部材(37)とを備えた鞍乗り型車両の外装部材において、
前記外装部材(37)は、シュラウド(37)であり、その内側に、前記メインフレーム(15)に対して引っ掛け支持可能なフック部(75)を有し、当該フック部(75)を前記メインフレーム(15)に引っ掛けて支持することで、前記外装部材(37)が車両に係止され、
前記シュラウド(37)は、ラジエーター(5)の側方を覆って上下に延びる前カバー部(60)と、当該前カバー部(60)の下部から燃料タンク(50)の後部まで延びる後カバー部(70)とを有し、
前記後カバー部(70)は、前記前カバー部(60)の下部の後縁に連続して前記ラジエーター(5)の側板部(5C)を覆う中央部(71)と、当該中央部(71)の上部から後方へ延び、前記メインフレーム(15)及び前記燃料タンク(50)のタンク上部(52)の後部を覆う後部延在部(72)とを有し、
前記後部延在部(72)の前部の上縁と前記前カバー部(60)の上部の下縁との間には開口(37A)が形成され、
前記後部延在部(72)の後部には、前記燃料タンク(50)に締結される締付部(74)が設けられ、前記フック部(75)は、前記後部延在部(72)の前後の中間部に形成されることを特徴とする鞍乗り型車両の外装部材。 - 前記メインフレーム(15)間に前記燃料タンク(50)が配置され、当該燃料タンク(50)は、前記フック部(75)による引っ掛け支持部(80)の上方に配置されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の外装部材。
- 前記燃料タンク(50)はその側面(52A)に凹部(57)を備え、前記フック部(75)は、前記メインフレーム(15)と前記凹部(57)との間に差し込まれて、前記メインフレーム(15)に沿ってスライドされることを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両の外装部材。
- 前記燃料タンク(50)の前記凹部(57)は、前記シュラウド(37)が取り付けられた状態において、側面視で前記シュラウド(37)と重なることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両の外装部材。
- 前記シュラウド(37)は、前記メインフレーム(15)への前記引っ掛け支持部(80)の他に、複数箇所の締付部(63,64,74)で車両に締付支持され、前記引っ掛け支持部(80)は、前記複数の締付部(63,64,74)の略中央に配置されることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の鞍乗り型車両の外装部材。
- 前記シュラウド(37)の車幅方向内側には前記ラジエーター(5)が設けられ、前記シュラウド(37)は、前記ラジエーター(5)及び前記燃料タンク(50)に締付支持されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗り型車両の外装部材。
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