JP2843570B2 - 不整地走行用車両のベルト式変速装置 - Google Patents

不整地走行用車両のベルト式変速装置

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JP2843570B2 JP63131376A JP13137688A JP2843570B2 JP 2843570 B2 JP2843570 B2 JP 2843570B2 JP 63131376 A JP63131376 A JP 63131376A JP 13137688 A JP13137688 A JP 13137688A JP 2843570 B2 JP2843570 B2 JP 2843570B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主に湿地帯や砂地等の不整地を走行する車
両において、その変速比を自動的かつ無段階的に変化さ
せるベルト式変速装置に関する。
〔従来の技術〕
この種のベルト式変速装置は、エンジンのクランク軸
に直結された駆動シーブと、後輪に連動する従動シーブ
とをVベルトで連結し、エンジンの回転数に応じてシー
ブに対するVベルトの巻き掛け径を変えることにより、
変速比を連続的に変化させる構造となっている。そし
て、このベルト式変速装置では、摩擦熱によるベルトの
劣化を防止するため、シーブやベルトの周囲を覆うケー
スカバーに外気の吸気口と排気口を設け、駆動シーブと
一体に回転するファンにより、上記吸気口から外気を積
極的に伝動室内に導入してベルトの冷却を行ない、この
後、排気口を通じてケースカバーの外方に排出してい
る。
ところで、この変速装置はスクータあるいはファミリ
バイクと称する小型の自動二輪車に多用されているが、
最近では例えば低圧幅広のバルーンタイヤを装備し、砂
地や湿地等も走行し得るようにした自動四輪車にも適用
することが試みられている。
この場合、ケースカバーに吸気口と排気口を開けた変
速装置を自動四輪車にそのまま適用すると、これら吸気
口や排気口を通じて泥水や埃等がケースカバー内に浸入
してしまい、変速装置の作動に支障を来たす不都合が生
じる。このようなことから、従来では例えば「特開昭61
−89187号公報」に見られるように、吸気口および排気
口に夫々上向きに延びるダクトを接続し、このダクトの
先端をエンジンよりも高い位置に開口させることが行な
われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この先行技術では、吸気ダクトと排気ダク
トの上端開口部を、燃料タンクとシートの下方に沿う走
行風の流れ通路に開口させているので、特に砂地等の不
整地を走行した際に、前輪が巻き上げた埃が走行風の流
れに乗じて吸気ダクトの開口部に導かれてしまう虞れが
あり得る。このため、水の侵入は防止できても、走行中
の埃の侵入を防ぐことが難しく、この点においていま一
歩改善の余地があった。
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもの
で、ベルトの冷却性を損なうことなく、伝動室内への泥
水や微細な埃等の侵入を確実に防止することができ、し
かも、エンジンの伝動室にベルトの冷却に必要な量の外
気を効率良く供給できる不整地走行用車両のベルト式変
速装置の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、 左右の前輪と左右の後輪との間に、気密構造をなす伝
動室を有するエンジンを配置し、このエンジンの伝動室
内にベルト式の無段変速機を収容するとともに、 上記エンジンの前方に、上記前輪の間から上方に向っ
て延びる前輪操向用のステアリング軸を配置し、 また、上記前輪の上方に、上記ステアリング軸よりも
前方に張り出す左右のフロントフェンダを配置してなる
不整地走行用車両を前提としている。
そして、上記ステアリング軸の前方であり、かつ上記
フロントフェンダの前部の間に、箱状の吸気室を設置す
るとともに、 上記エンジンの伝動室に、ベルト冷却用の外気を導入
する吸気ダクトと、ベルト冷却後の外気を排出する排気
ダクトとを接続し、これら吸気ダクトおよび排気ダクト
は、上記前輪よりも高い位置に導くとともに、上記吸気
ダクトの上流端を上記吸気室に接続したことを特徴とし
ている。
〔作用〕
この構成によれば、エンジンの伝動室内には吸気室か
ら吸気ダクトを通じて外気が導入され、この外気は伝動
室内を流れる過程でベルトを冷却した後、排気ダクトを
通じて外方に排出される。そのため、伝動室内のベルト
をこれまでと同様に効率良く冷却することができる。
そして、この場合、吸気ダクトおよび排気ダクトは、
夫々前輪の上方に向って延びているので、これらダクト
の上端は伝動室や前輪よりも高い位置に引き上げられる
ことにより、例えば湿地帯のような水気の多い場所を走
行しても、伝動室内への水の侵入を防止することができ
る。
しかも、走行中、前輪が巻ぎ上げた泥や砂粒あるいは
埃は、その多くが走行風に乗じて後方に導かれるので、
フロントフェンダの前部間は、前輪の後方に位置するエ
ンジン付近に比べて上記埃や泥が飛散し難い領域とな
り、このフロントフェンダの前部間に位置する吸気室へ
の埃や泥の侵入を防止することができる。このため、伝
動室に積極的に外気を導く構成でありながら、伝動室を
清浄な雰囲気に保つことができ、その分、無段変速機の
故障が少なくなるとともに、ベルトの耐久性を高めるこ
とができる。
その上、上記構成によると、吸気室は、ステアリング
軸の前方において、左右のフロントフェンダとステアリ
ング軸との間に生じるデッドスペースに設置されること
になるので、この吸気室がエンジンやステアリング軸と
干渉し合うことはない。そのため、吸気室の形状が大幅
に制限されることはなく、この吸気室の容積を無理なく
確保することができる。したがって、外気の吸入抵抗を
小さく抑えて、エンジンの伝動室にベルトの冷却に必要
な量の外気を効率良く導くことができる。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を、自動四輪車に適用した図面
にもとづいて説明する。
第10図および第11図中符号1で示すフレームは、燃料
タンク2を支持する左右の上部レール3を備えている。
上部レール3は互いに平行をなして前後方向に延びてお
り、その前後両端部は下向きに曲げられるとともに、夫
々左右の下部レール4によって連結されている。このフ
レーム1の前端両側部には、左右の前輪5が配置されて
おり、これら前輪5はステアリング軸6およびバーハン
ドル7により操向操作される。ステアリング軸6は、第
10図に示すように、前輪5の間から燃料タンク2の直前
を通って上方に向けて延びている。
前輪5の上方には、左右のフロントフェンダ8が配置
されている。フロントフェンダ8は、前輪5を上方から
覆っており、このフロントフェンダ8の前部はステアリ
ング軸6よりも前方に突出されている。フロントフェン
ダ8の後部は、燃料タンク2の側方まで延長されている
とともに、この燃料タンク2を上方から覆うタンクカバ
ー9に連なっている。
なお、上部レール3から後方に延びるシートレール28
上には、運転者が着座するシート29が設けられている。
また、上部レール3と下部レール4との後端連結部に
は、後方に延びるリヤアーム10が揺動可能に枢支されて
おり、このリヤアーム10の後端部に設けたハブ11には、
車軸12が回転自在に支持されている。車軸12の両端部に
は左右の後輪13が取付けられており、この後輪13および
上記前輪5は、低圧幅広のバルーンタイヤを装備してい
る。
ところで、上記フレーム1は、前輪5と後輪13との間
に位置してエンジン14が搭載されている。エンジン14の
クランクケース15の一側端部には、第9図に示すように
後方に延びる伝動ケース16が一体に設けられている。伝
動ケース16の側面開口部にはケースカバー17がボルト締
めされており、この伝動ケース16とケースカバー17との
間に気密構造をなす伝動室18が形成されている。そし
て、この伝動室18内にはベルト式の無段変速機19が収容
されている。この無段変速機19は従来公知のものと同様
の構造であって、クランク軸20によって駆動される駆動
シーブ21と、従動軸22に設けた従動シーブ23との間に、
無端状のVベルト24を巻回して構成される。そして、ク
ランク軸20の回転数上昇に伴って駆動シーブ21のフライ
ウェイト25が遠心力で径方向外側に移動すると、その可
動シーブ21aが固定シーブ21b側に移動して、Vベルト24
を径方向外側に押し出し、従動シーブ23に巻回されたV
ベルト24を引張る。すると、従動シーブ23側では、その
可動シーブ23aがスプリング26の付勢力に抗して固定シ
ーブ23bから離間する方向に移動されて、Vベルト24が
従動シーブ23の軸中心部へと移動し、このことによりV
ベルト24の巻き掛け径が変化して、変速比が連続的かつ
無段階的に変わるようになっている。そして、この従動
シーブ23は遠心クラッチ27を介して従動軸22に連結され
ており、従動シーブ23の回転速度が所定値に達すると、
遠心クラッチ27が作動されてクランク軸20の動力が従動
軸22に伝達される。従動軸22の出力端は、前進、後進お
よび中立位置の切換えを行なう副変速機30に連動されて
いる。この副変速機30の出力軸31と上記後車軸12には、
夫々スプロケット32,3が取付けられており、これらスプ
ロケット32,33の間に巻回したチェーン34を介してエン
ジン動力が後輪13に伝えられる。
一方、ケースカバー17の前端側面には凹部35が形成さ
れている。この凹部35の前半部の底面には、伝動室18に
連なる連通孔36が開口されている。連通孔36は駆動シー
ブ21の側面に対向されており、この駆動シーブ21の側面
には多数のブレード37が放射状に突設されている。この
ブレード37は駆動シーブ21が回転されると、連通孔36か
ら外気を積極的に吸引するとともに、この外気を第5図
中矢印で示すように、伝動室18の前端からVベルト24の
走行方向に沿って後方に送風するようになっている。こ
のため、本実施例の場合は駆動シーブ21が吸引ファンと
しての機能も兼用している。
また、伝動ケース16とケースカバー17の相対向する内
面には、互いに突き合わされる仕切り壁38a,38bが前後
方向に沿って突設されている。この仕切り壁38a,38b
は、第5図および第7図に示すように、伝動ケース16と
ケースカバー17との間に、伝動室18内とは区画された戻
し通路39を構成しており、この戻し通路39はVベルト24
の上方を前後方向に延びている。そして、戻し通路39の
後端は、従動シーブ23の上方にまで導かれており、この
後端には伝動室18の後端部に連なる外気回収口40が開口
されている。戻し通路39の前端は上記凹部35の後半部に
対応した位置にまで延長されており、この凹部35の後半
部の底面には、戻し通路39の前端および伝動室18内に連
通する排気孔41が開口されている。
さらに、ケースカバー17の凹部35は、第1図に示され
るようなアウタカバー42によって側方から覆われてい
る。アウタカバー42と凹部35との相互対向面には、互い
に突き合わされる区画壁43a,43bが突設されており、こ
れら区画壁43a,43bはアウタカバー42と凹部35との間
を、上記連通孔36が開口する第1の空間44と、排気孔41
が開口する第2の空間45とに区画している。そして、こ
のアウタカバー42の上部には、第1の空間44に連なる吸
気口46と第2の空間45に連なる排気口47が夫々設けられ
ている。これら吸気口46および排気口47には、夫々吸気
ダクト48と排気ダクト49が接続されており、これら吸気
ダクト48および排気ダクト49は、上記ステアリング軸6
の側方を通して上方に延びている。これら両ダクト48,4
9の上端部は左右のフロントフェンダ8の前部間に導か
れて、第2図に示すようにこれらフロントフェンダ8の
前部間を結ぶ連結壁50に連なっており、この連結壁50に
は上面が開口された四角形箱形の吸排気凹部51が形成さ
れている。この吸排気凹部51内には区画壁52によって吸
気室53と排気室54とに左右に区画されており、この吸気
室53の底面に吸気ダクト48の上端部が接続されていると
ともに、排気室54の底面に排気ダクト49の上端部が接続
されている。また、吸排気凹部51の上面開口縁部にはキ
ャップ55が被嵌されている。このキャップ55は第1図に
示すように、その中央部に挿通したボルト56を上記区画
壁52に埋め込んだナット57にねじ込むことで着脱可能に
締付けられており、このキャップ55の内側には上記吸気
室53に対応する吸気用空間58と、排気室54に対応する排
気用空間59が区画して設けられている。キャップ55の外
周縁部と吸排気凹部51の開口周縁部との間には、板状の
エレメント60が挾み込まれており、このエレメント60は
吸気室53と吸気用空間58および排気室54と排気用空間59
との間に介在されている。そして、このエレメント60を
上記吸気ダクト48および排気ダクト49の上端部が貫通し
ており、このため、吸気ダクト48および排気ダクト49
は、夫々エレメント60を介して吸気室53および排気室54
に連なっている。
なお、吸気室53および排気室54の開口周縁部よりも内
側と、ここに対向するキャップ55の外周縁部よりも内側
には、夫々挾持壁61が突設されており、この挾持壁61の
間にエレメント60の外周部が挾み込まれて、キャップ55
と吸排気用凹部51との合わせ部をシールしている。
また、吸気室53および排気室54の底面には、夫々凹所
62が形成されており、これら各凹所62の車体側方に面す
る端面には開口部63が形成されている。したがって、本
実施例の場合は吸気室53の開口部63が外気の取入れ口と
なり、排気室54側の開口部63が外気の排出口となってい
る。
なお、フロントフェンダ8の裏面には、開口部63の側
方に対向して防塵壁64が突設されているとともに、上記
キャップ55やフロントフェンダ8の連結壁50は、上記タ
ンクカバー9の前端延長部によって上方から覆われてい
る。
このような構成において、駆動シーブ21と共にブレー
ド37が回転すると、連通孔36を通じて第1の空間44が負
圧となるので、外気が一方の開口部63から吸気室53に吸
引され、この外気はエレメント60を通過した後、吸気ダ
クト48を経て第1の空間44に導かれる。そして、この外
気は連通孔36から伝動室18内に流れ込むとともに、この
伝動室18内をVベルト24の走行方向に沿って流れ、この
流れの過程でVベルト24や遠心クラッチ27等を冷却す
る。伝動室18の後端部に達した外気は、第5図中矢印で
示すように、この伝動室18の後端面に沿って従動シーブ
23の上方にまで連れ回り、ここに開口する外気回収口40
から戻し通路39に流れ込む。そして、この戻し通路39を
通じて伝動室18の前端の第2の空間45に戻され、ここか
ら排気ダクト48を経てキャップ55の内側の排気用空間59
に排出される。この外気は再びエレメント60を通過した
後、排気室54に排出され、他方の開口部63を通じて外部
に排出される。
このような本発明の一実施例によれば、伝動室18内に
外気を吸込む吸気ダクト48およびベルト冷却後の外気を
排出する排気ダクト49を、伝動室18の前端からフロント
フェンダ8の前部間に向って上向きに延長するととも
に、このフロントフェンダ8の前部間を結ぶ連結壁50に
吸気室53と排気室54を形成し、これら吸気室53および排
気室54に上記吸気ダクト48および排気ダクト49の上端部
を開口させたので、例えば湿地帯等のように水気の多い
場合を走行しても、伝動室18内への水の侵入を防止する
ことができる。
しかも、吸気ダクト48が開口する吸気室53と排気ダク
ト49が開口する排気室54を、左右のフロントフェンダ8
の前部を結ぶ連結壁50に設ければ、走行中、前輪5が巻
き上げた砂粒や泥または微細な埃等は、その多くが走行
風に乗じて後方に導かれるから、左右のフロントフェン
ダ8の前部間は、前輪5の後方に位置するエンジン4の
付近に比べて上記埃や泥が飛散し難い領域となる。この
ため、吸気ダクトを前輪よりも後方の走行風の流れ経路
に開口させる従来に比べて、走行に伴う埃が吸気ダクト
48の開口端に侵入し難くなる。したがって、吸気室53に
エレメント60を設けたことと相まって、伝動室18内への
砂粒や微細な埃の侵入を防止することができ、その分、
無段変速機19の故障が少なくなるとともに、耐久性もよ
り向上する。
加えて、上記構成によれば、吸気ダクト48が連なる吸
気室53は、ステアリング軸6の前方において、左右のフ
ロントフェンダ8の前部間に生じるデッドスペースに設
置されることになるので、吸気室53がフレーム1やエン
ジン14と干渉し合うことはない。このため、吸気室53の
形状が大幅に制限されることはなく、吸気室53の容積を
無理なく確保することができる。したがって、外気の吸
入抵抗を小さく抑えて、エンジン14の伝動室18にVベル
ト24の冷却に必要な量の外気を効率良く導くことが可能
となり、この点でもVベルト24の冷却性の向上に寄与す
る。
また、本実施例の場合、ベルト冷却後の外気はエレメ
ント60を通過した後に開口部63から排出されるので、ベ
ルト冷却後の外気中に含まれるVベルト24の摩耗粉がそ
のまま大気中に排出されずに済む。このため、外気排出
用の開口部63が運転者の着座位置よりも前方に開口する
構造であっても、走行中、運転者の周囲に摩耗粉が飛散
することはない。
なお、上記実施例では、伝動ケースとケースカバーと
の間に、ベルト冷却後の外気を伝動室の前端にまで戻す
戻し通路を形成したが、本発明はこれに限らず、場合に
よっては排気ダクトをケースカバーに沿わせて伝動室の
後部にまで導き、この伝動室の後部に接続しても良い。
〔発明の効果〕
以上詳述した本発明によれば、走行中、前輪が巻き上
げた砂粒や微細な埃等は、その多くが走行風に乗じて後
方に導かれるから、吸気室が位置するフロントフェンダ
の前部間は、前輪の後方のエンジン付近に比べて埃や泥
が飛散し難い領域となり、吸気ダクトを前輪よりも後方
の走行風の流れ経路に開口させる従来に比べて、走行に
伴う埃が吸気ダクトの開口端に侵入し難くなる。したが
って、伝動室内への水の侵入は勿論のこと、微細な埃の
侵入を確実に防止でき、その分、無段変速機の故障が少
なくなって耐久性が向上する。
また、吸気ダクトが連なる吸気室は、左右のフロント
フェンダの前部間に生じたデッドスペースに設置され、
この吸気室がステアリング軸やエンジンのような他の部
品と干渉し合うことはないので、吸気室の形状が大幅に
制限されることはなく、吸気室の容積を無理なく確保す
ることができる。したがって、外気の吸入抵抗を小さく
抑えて、伝動室にベルトの冷却に必要な量の外気を効率
良く導くことができ、ベルトの冷却性を高める上で好都
合となるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は吸気ダクトお
よび排気ダクト回りを一部断面した側面図、第2図は吸
気ダクトおよび排気ダクトとフロントフェンダの接続部
分を示す平面図、第3図はフロントフェンダと吸気ダク
ト及び排気ダクトとの接続部分の断面図、第4図は第1
図中IV−IV線に沿う断面図、第5図は伝動ケースの側面
図、第6図はケースカバーの側面図、第7図は第6図中
VII−VII線に沿う断面図、第8図は第6図中VIII−VIII
線に沿う断面図、第9図はエンジンの断面図、第10図は
自動四輪車の側面図、第11図は自動四輪車の平面図であ
る。 5……前輪、 6……ステアリング軸、 8……フロントフェンダ、 13……後輪、 14……エンジン、 18……伝動室、 19……無段変速機、 48……吸気ダクト、 49……排気ダクト、 53……吸気室。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右の前輪と左右の後輪との間に、気密構
    造をなす伝動室を有するエンジンを配置し、このエンジ
    ンの伝動室内にベルト式の無段変速機を収容するととも
    に、 上記エンジンの前方に、上記前輪の間から上方に向って
    延びる前輪操向用のステアリング軸を配置し、 また、上記前輪の上方に、上記ステアリング軸よりも前
    方に張り出す左右のフロントフェンダを配置してなる不
    整地走行用車両において、 上記ステアリング軸の前方であり、かつ上記フロントフ
    ェンダの前部の間に、箱状の吸気室を設置するととも
    に、 上記エンジンの伝動室に、ベルト冷却用の外気を導入す
    る吸気ダクトと、ベルト冷却後の外気を排出する排気ダ
    クトとを接続し、これら吸気ダクトおよび排気ダクト
    は、上記前輪よりも高い位置に導くとともに、上記吸気
    ダクトの上流端を上記吸気室に接続したことを特徴とす
    る不整地走行用車両のベルト式変速装置。
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