JP2002167536A - 記録液およびインクジェット記録方法 - Google Patents

記録液およびインクジェット記録方法

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JP2002167536A
JP2002167536A JP2001179884A JP2001179884A JP2002167536A JP 2002167536 A JP2002167536 A JP 2002167536A JP 2001179884 A JP2001179884 A JP 2001179884A JP 2001179884 A JP2001179884 A JP 2001179884A JP 2002167536 A JP2002167536 A JP 2002167536A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保存安定性や吐出性に優れ、特にインクジェッ
ト記録用または筆記具用として、専用光沢紙、専用マッ
ト紙、普通紙などに記録した場合にも、印字物の印字濃
度、耐擦性、耐マーカー性、耐水性、耐光性などに優れ
る記録液を提供する。 【解決手段】少なくとも、顔料(a)と、分子内にアミ
ド結合、ウレタン結合、ウレア結合から成る群から選ば
れる結合を一つ以上有し且つその遊離酸の酸価が55〜
350mgKOH/gである高分子(b)とを含有し、
表面張力が25〜54dyne/cmである記録液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録液に関し、詳
しくは、特にインクジェット用記録液または筆記具用記
録液に適した記録液およびインクジェット記録方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録用の記録液
(インクジェット記録液)としては、水性媒体中に酸性
染料や直接染料が溶解された水性記録液(インク)や油
溶性染料を有機溶剤中に溶解した溶剤系記録液が使用さ
れてきた。溶剤系記録液は、溶剤を使用するために環境
安全面で問題があり、オフィスや家庭などでの使用には
適さない等の理由で用途が限定されている。オフィス用
や家庭用のインクジェットプリンタに使用される最も一
般的な水性記録液においては、水溶性色素(染料)を使
用しているため、印字物の耐水性や耐光性が不十分であ
るという問題がある。そして、この様なことはインクジ
ェット記録液のみならず、筆記具用記録液についても同
様である。
【0003】上記の問題を解決するため、水性媒体中
に、色材として耐水性および耐光性に優れるカーボンブ
ラック等の顔料を分散した記録液が一部で使用されてい
るが、従来の記録液は、特に、印字物の耐擦性の点で不
十分であり、印字物を蛍光マーカーなどで擦った場合に
汚れを生じる等の問題がある。
【0004】上記の問題を解決するため、バインダーと
して種々の高分子を添加した記録液が検討されている
が、粘度の上昇などの理由により吐出安定性が損なわ
れ、結果的に、記録液の吐出安定性、印字物の印字濃
度、耐擦性および耐マーカー性の全てを満足する記録液
は未だ得られていない。特に印字物の掲示などを目的と
する場合は、紙や樹脂フィルム等の支持体表面にインク
受容層を具備した専用記録シートに対してインクジェッ
ト方式により記録する記録方法が採用されつつある。こ
の場合、良好な吐出性と保存安定性を得ようとすると、
表面の平滑ないわゆる光沢紙では印字物の耐擦性や光沢
が不十分となり、表面粗度の高いいわゆるマット紙では
印字物の印字濃度が不十分となる問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、保存安定性や吐
出性に優れ、特にインクジェット記録用または筆記具用
として、専用光沢紙、専用マット紙、普通紙などに記録
した場合にも、印字物の印字濃度、耐擦性、耐マーカー
性、耐水性、耐光性などに優れる記録液を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は、上記の記録液を使
用したインクジェット記録方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
した結果、顔料分散記録液に特定の高分子を含有させ、
且つ、当該記録液の表面張力の範囲を最適化させること
により、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、
本発明の完成に至った。
【0007】すなわち、本発明の第1の要旨は、少なく
とも、顔料(a)と、分子内にアミド結合、ウレタン結
合、ウレア結合から成る群から選ばれる結合を一つ以上
有し且つその遊離酸の酸価が55〜350mgKOH/
gである高分子(b)とを含有し、表面張力が25〜5
4dyne/cmであることを特徴とする記録液に存す
る。そして、本発明の第2の要旨は、支持体の少なくと
も片面にインク受容層が設けられて成る記録用シートに
上記の記録液を使用して記録することを特徴とするイン
クジェット記録方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明で使用する顔料(a)について説明する。
本発明においては、有機顔料および無機顔料の何れであ
ってもよく、これらの具体例は次の通りである。
【0009】イエローインクに使用される顔料として
は、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、1
3、14、16、17、73、74、75、83、9
3、95、97、98、114、128、129、15
1、154等が挙げられる。マゼンタインクに使用され
る顔料の具体例としては、C.I.ピグメントレッド
5、7、12、48(Ca)、C.I.48(Mn)、5
7(Ca)、57:1、112、123、168、18
4、202等が挙げられる。シアンインクに使用される
顔料の具体例としては、C.I.ピグメントブルー1、
2、3、15:3、15:34、16、22、60、
4、60等が挙げられる。
【0010】以上の他、C.I.ピグメントレツド20
9、122、224、177、194、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.バットバイオレット3、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、37、
C.I.ピグメントグリーン36、7、C.I.ピグメ
ントブルー15:6、209等も使用できる。
【0011】また、本発明おいては、顔料として、アセ
チレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラ
ック等の各種のカーボンブラックが使用できる。これら
の中では、チャンネルブラック又はファーネスブラック
が好ましく、特にファーネスブラックが好ましい。
【0012】上記のカーボンブラックのDBP吸油量
は、印字濃度の観点から、通常60ml/100g以上
であるが、好ましくは100ml/100g以上、更に
好ましくは140ml/100g以上である。揮発分
は、通常8重量%以下、好ましくは4重量%以下であ
る。pHは、通常1〜14とされるが、記録液の保存安
定性の観点から、好ましくは3〜11、更に好ましくは
6〜9である。BET比表面積は、通常100m2/g
以上とされるが、好ましくは150〜600m2/g<
更に好ましくは260〜500m2/gである。1次粒
子径は、通常30nm以下とされるが、好ましくは20
nm以下、更に好ましくは16nm以下、特に好ましく
は15nm以下である。ここで、DBP吸油量はJIS
K6221 A法で測定した値、揮発分はJIS K
6221の方法で測定した値、1次粒子径は電子顕微鏡
による算術平均径(数平均)のことである。
【0013】以上の様なカーボンブラックの具体例とし
ては、「Color BlackFW1」、「FW2」、
「FW2V」、「FW18」、「FW200」、「Speci
alBlack 6」、「Color Black S
170」(以上デグッサ製品)、「CONDUCTEX
975ULTRA」(コロンビアン製品)等が挙げられ
る。
【0014】また、本発明においては、上記の顔料を化
学的に処理したもの(酸化処理、フッ素化処理など)、
分散剤、界面活性剤などを物理的または化学的に結合さ
せたもの(グラフト化処理、分散剤を分散前に予め吸着
させたもの等)等を使用することが出来る。この様なも
のの具体例としては、Cab-o-jet 200またはCab-o-jet30
0(以上キャボット社製、商品名)等が挙げられる。本
発明においては、上述した顔料の中では、特にカーボン
ブラックが好適に使用される。
【0015】次に、本発明で使用する、分子内にアミド
結合、ウレタン結合、ウレア結合から成る群から選ばれ
る結合を一つ以上有し且つ遊離酸の酸価が55〜350
mgKOH/gである高分子(b)について説明する。
【0016】分子内にアミド結合を有し且つ遊離酸の酸
価が55〜350mgKOH/gである高分子として
は、例えば、(メタ)アクリルアミド、ビニルピロリド
ン等のアミド結合を有する単位と(メタ)アクリル酸な
どの酸基を有する単位とを重合して得られる高分子の
他、主鎖にアミド結合を有し且つ側鎖に酸基を有する様
に合成された高分子などが挙げられる。これらの高分子
は他の構成単位との共重合体として使用することが耐擦
性および耐マーカー性の点で好ましい。中でも疎水性基
を有する高分子が好ましい。なお、上記の(メタ)アク
リルアミドとはメタクリルアミド及び/又はアクリルア
ミドのことを指し、(メタ)アクリル酸とはメタクリル
酸及び/又はアクリル酸を指す。
【0017】上記の疎水性基としては、置換されていて
もよいフェニル基、ベンジル基、ナフチル基などの芳香
環を有する有機基、炭素数4以上であって且つ枝分かれ
又は置換されていてもよいアルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、シクロアルキル基などが挙げられる。中
でも、炭素数が4〜10の有機基および/または芳香環
を有する有機基が好ましい。疎水基を有する単量体の具
体例としては、スチレン、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等
が挙げられる。
【0018】また、特に、遊離酸の酸価が100〜35
0mgKOH/gである高分子(b)の具体例として
は、アクリルアミド/エチルヘキシルメタクリレート/
メタクリル酸共重合体、ジメチルアクリルアミド/ベン
ジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、ジアセト
ンアクリルアミド/メチルメタクリレート/ブチルアク
リレート/メタクリル酸共重合体、メタクリルアミド/
スチレン/アクリル酸共重合体などが挙げられる。
【0019】アミド結合を有する単量体の具体例として
は、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアク
リルアミド以外にジエチルアクリルアミド、プロピルア
クリルアミド、ジイソプロピルメタクリルアミド、ジア
セトンアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体および
/またはメタクリルアミド誘導体などが使用できるが、
アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリル
アミド、ジメチルメタクリルアミド、モノメチルアクリ
ルアミド、モノメチルメタクリルアミドが保存安定性、
吐出安定性の点で好ましい。
【0020】高分子中におけるアミド結合を有する単量
体の割合は、耐擦性および吐出性の観点から、通常10
mol%以上、好ましくは10〜50mol%である。
高分子中における疎水性単量体の割合は、耐マーカー性
の観点から、通常10mol%以上、好ましくは20m
ol%以上、更に好ましくは20mol%〜70mol
%である。高分子中におけるアミド結合を有する単量体
の割合(mol%)と疎水性単量体の割合の比(mol
%)は、保存安定性および吐出性の観点から、通常1/
15以上、好ましくは1/5以上、更に好ましくは1/
3以上である。
【0021】分子内にウレタン結合を有し且つ遊離酸の
酸価が55〜350mgKOH/gである高分子として
は、例えば、主として、ジイソシアネート化合物と、ポ
リエーテルジオール類、ポリエステルジオール類、ポリ
カーボネートジオール類などのジオール化合物と、カル
ボン酸基、スルホン酸基などの酸基含有ジオールとを反
応して得られる水溶性ないしは水分散性の各種のウレタ
ン系樹脂(脂肪族系ウレタン樹脂、芳香族系ウレタン樹
脂、エステル系ウレタン樹脂、エーテル系ウレタン樹
脂、カーボネート系ウレタン樹脂など)が挙げられる。
【0022】上記のジイソシアネートとしては、例え
ば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合
物、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイ
ソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト等の脂環式ジイソシアネート化合物、キシリレンジイ
ソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート
等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物、トルイレンジ
イソシアネート、フェニルメタンジイソシアネート等の
芳香族ジイソシアネート化合物、これらジイソシアネー
トの変性物(カルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイ
ミン含有変成物など)等が挙げられる。
【0023】上記のジオール化合物とは、例えば、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレ
ンエーテルグリコール等のポリエーテルジオール、ポリ
エチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリネ
オペンチルアジペート、ポリ−3−メチルペンチルアジ
ペート、ポリエチレン/ブチレンアジペート、ポリネオ
ペンチル/ヘキシルアジペート等のポリエステルジオー
ル、ポリカプロラクトンジオール等のポリラクトンジオ
ール、ポリカーボネートジオールが挙げられる。特にポ
リエーテル系またはポリエステル系のジオール化合物が
好ましい。
【0024】上記の酸基含有ジオールとしては、例え
ば、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジ
メチロール酪酸などが挙げられる。特にジメチロールプ
ロピオン酸が好ましい。
【0025】ウレタン系樹脂はプレポリマー法によって
合成してもよく、その際、低分子量のポリヒドロキシ化
合物を使用してもよい。低分子量のポリヒドロキシ化合
物としては、上記のポリエステルジオールの原料として
挙げたグリコール及びアルキレンオキシド低モル付加
物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン等の3価アルコール、そのアルキレンオキシ
ド低モル付加物などが挙げられる。
【0026】また、ウレタンプレポリマーは、ジメチロ
ールアルカン酸に由来する酸基を中和した後または中和
しながら水延長またはジ若しくはトリアミン延長するこ
とが出来る。アミン延長の際に使用するポリアミンとし
ては、通常ジアミン又はトリアミンが挙げられる。ま
た、その具体例としてはヘキサメチレンジアミン、イソ
ホロンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン等が挙げられ
る。上記の中和の際に使用する塩基としては、例えば、
ブチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等のアルカノールアミン、モルホリン、ア
ンモニア、水酸化ナトリウム等の無機塩基が挙げられ
る。
【0027】分子内にウレア結合を有し且つ遊離酸の酸
価が55〜350mgKOH/gである高分子は、上記
の水延長またはジ若しくはトリアミン延長により、ウレ
タン結合およびウレア結合を有する高分子として得るこ
とが出来る。また、分子内にウレア結合のみ有する高分
子の場合は、例えば、ジイソシアネートと酸基含有ジア
ミンとの反応によって得ることが出来る。
【0028】本発明において、高分子(b)としては、
ウレタン系樹脂が好ましく、特に、エステル系、エーテ
ル系または芳香族系のウレタン樹脂が好ましい。上記の
各高分子(b)は、Li、Na、K等のアルカリ金属
塩、アンモニア、ジメチルアミン、(モノ、ジ、トリ)
エタノールアミン等の有機アミン塩などの形で使用でき
る。
【0029】本発明で使用する上記の高分子(b)の遊
離酸の酸価は、前述の通り、55〜350mgKOH/
gであるが、記録液の保存安定性および吐出安定性を一
層高める観点から、酸価の下限は、好ましくは60mg
KOH/g、更に好ましくは65mgKOH/gであ
り、酸価の上限は、好ましくは330mgKOH/g、
更に好ましくは300mgKOH/gである。また、普
通紙(および専用紙)が使用される用途(例えばデスク
トップ用)に利用できる高分子(b)の遊離酸の酸価
は、好ましくは100〜350mgKOH/gである。
更に、この場合の酸価の下限は、好ましくは120mg
KOH/g、更に好ましくは150mgKOH/gであ
り、酸価の上限は、好ましくは330mgKOH/g、
更に好ましくは300mgKOH/gである。一方、専
用紙のみが使用される用途(例えばラージフォーマット
用)に利用できる高分子(b)の遊離酸の酸価は好まし
くは55〜150mgKOH/gである。更に、この場
合の酸価の下限は、好ましくは60mgKOH/g、更
に好ましくは65mgKOH/gであり、酸価の上限
は、好ましくは130mgKOH/g、更に好ましくは
100mgKOH/gである。また、上記の高分子
(b)の重量平均分子量は、吐出安定性の観点から、通
常30万以下、好ましくは5000〜4万5000、更
に好ましくは5000〜3万、特に好ましく5000〜
2万である。
【0030】本発明に係る記録液には種々の添加剤を使
用することが出来、例えば、各種の陰イオン性界面活性
剤、ノニオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両
性界面活性剤、水溶性高分子などが挙げられる。
【0031】陰イオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩
類、アルキル硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アル
キルスルホコハク酸塩類、アルキルジフェニルエーテル
ジスルホン酸塩類、アルキルリン酸塩類、ポリオキシエ
チレンアルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレン
アルキルアリール硫酸エステル塩類、アルカンスルホン
酸塩類、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類、ポ
リオキシエチレンアルキルリン酸エステル類、N−メチ
ル−N−オレオイルタウリン酸塩、αーオレフィンスル
ホン酸塩類などが挙げられる。
【0032】非イオン性界面活性剤としては、特に制限
されないが、保存安定性、印字濃度の点から、エチレン
オキサイド構造またはプロピレンオキサイド構造を有す
るものが好ましく、その中でもHLBが9〜17、特に
10〜16のものが更に好ましい。
【0033】非イオン性界面活性剤の具体例としては、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオ
キシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレン
セチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アミノポリオ
キシエチレン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタン
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエー
ト、ナフトールエチレンオキシド付加物、アセチレング
リコールエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAエ
チレンオキシド付加物、オキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン等が挙げられる。
【0034】一方、陽イオン性界面活性剤および両性界
面活性剤としては、アルキルアミン塩類、第4級アンモ
ニウム塩類、アルキルベタイン類、アミノキサイド類が
挙げられる。
【0035】その他、前記の高分子(b)と共に、それ
以外の各種水溶性高分子を併用してもよい。
【0036】アニオン性水溶性高分子としては、記録液
の保存安定の観点から、遊離酸の形での酸価が通常15
0mgKOH/g以上、好ましくは200mgKOH/
g以上、更に好ましく250mgKOH/g以上のもの
が好適である。更に、疎水性基を有する共重合体は、カ
ーボンブラックの分散安定性、印字物の耐水性および耐
擦性の点で好ましい。
【0037】高分子中の疎水性基としては、置換されて
いてもよいフェニル基、ベンジル基、ナフチル基などの
芳香環を有する有機基、炭素数4以上であって且つ枝分
かれ又は置換されていてもよいアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基などが挙げられる
が、中でも芳香環を有する有機基が好ましい。
【0038】本発明で使用するアニオン性水溶性高分子
としては、具体的には、(α−メチル)スチレン/マレ
イン酸共重合体、(α−メチル)スチレン/(メタ)ア
クリル酸共重合体、(α−メチル)スチレン/(メタ)
アクリル酸エステル/(メタ)アクリル酸共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル/(メタ)アクリル酸共重
合体、(メタ)アクリル酸エステル/マレイン酸共重合
体および/またはこれらの塩なとが挙げられるが、好ま
しくは(α−メチル)スチレン/(メタ)アクリル酸共
重合体である。ここで、(α−メチル)スチレンとはα
−メチルスチレン及び/又はスチレンのことを指し、
(メタ)アクリル酸とはメタクリル酸および/またはア
クリル酸のことを指す。
【0039】また、本発明で使用するアニオン性水溶性
高分子は、ブロックポリマー、グラフトポリマー、ラン
ダムポリマーの何れでもよいが、主に製造コストの点か
ら、グラフトポリマー又はランダムポリマーが好まし
く、特にランダムポリマーが好ましい。また、重量平均
分子量は、吐出安定性の観点より、5万以下が好まし
く、1万5千以下が更に好ましく、1万以下が特に好ま
しい。更に、酸価が150mgKOH/g以上の共重合
体は、Li、Na、K等のアルカリ金属塩、アンモニ
ア、ジメチルアミン、(モノ、ジ、トリ)エタノールア
ミン等の有機アミン塩などの形で使用できる。
【0040】以上の様な高分子または高分子溶液の市販
品としては、ジョンソンポリマー社製の「ジョンクリル
67」、「678」、「680」、「682」、「69
0」及び/又はその塩、「ジョンクリル52」、「5
7」、「60」、「62」、「63」、「70」、「3
54」、「501」、「6610」等が挙げられる。
【0041】本発明の記録液の媒体としては、通常、水
を主体とする水性媒体が使用されるが、この場合、水に
水溶性有機溶剤を添加して使用するのが好ましい。
【0042】上記の水溶性有機溶剤としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1、3−プロパン
ジオール、ブチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
(具体例:和光純薬社製「#200」、「#300」、
「#400」、「#4000」、「#6000」)、グ
リセリン、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチルイ
ミダゾリノン、チオジグリコール、2−ピロリドン、ス
ルホラン、ジメチルスルホキシド、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ネオペンチルアルコール、トリメチ
ロールプロパン、2、2−ジメチルプロパノール等が挙
げられる。
【0043】本発明においては、記録液の表面張力を下
げ、インクの紙面への浸透速度、記録物の乾燥速度を向
上させるため、低分子量のノニオン性界面活性剤を使用
することが出来る。
【0044】上記の低分子量のノニオン性界面活性剤の
具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピル
エーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エ
チレングリコールモノ−sec−ブチルエーテル、エチ
レングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリ
コールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリ
コールモノ−n−アミルエーテル、エチレングリコール
モノ−n−ヘキシルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロ
ピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコー
ルモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモ
ノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−
sec−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノイ
ソブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−ter
t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリ
コールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノ−sec−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t
ert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエー
テル、ポリエチレングリコールモノプロピルエーテル、
ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリ
ンのエチレングリコール付加物(具体例:リポニックE
G−1(リポケミカル社製)等)、アセチレングリコー
ル類のエチレングリコール付加物(具体例:サーフィノ
ール440、サーフィノール465、サーフィノール4
85(日信化学工業製)、アセチレノールEH、アセチ
レノールEL(以上、川研ファインケミカル製)等が挙
げられる。
【0045】低分子量のノニオン性界面活性剤の使用量
は、記録液100重量部に対し、通常0.5〜50重量
部、好ましくは2〜30重量部、更に好ましくは5〜2
0重量部である。記録液の表面張力は、低分子量のノニ
オン系界面活性剤の種類および使用量により適切に制御
されるが、本発明の記録液の表面張力は25〜54dy
ne/cmの範囲にする必要がある。表面張力が54d
yne/cmより大きくなると、記録液として印字した
場合に、被記録材への記録液の浸透が遅くなる結果、印
刷スピードを遅くせざるを得なくなるという不具合が発
生する。また、記録液の表面張力が25dyne/cm
より小さい範囲では被記録材への記録液の浸透が大きく
なりすぎるために、印字濃度が損なわれる。
【0046】そして、上記の範囲のうち、記録液の表面
張力が25dyne/cm以上37dyne/cm未満
では、記録液の保存安定性、耐擦性の点で、高分子
(b)として、ウレタン系樹脂が好適に使用される。ま
た、記録液の表面張力が37dyne/cm以上54d
yne/cm未満である場合は、高分子(b)として、
アクリルアミド誘導体および/またはメタクリルアミド
誘導体を構成単位の一部とする重合体が好適に使用され
る。
【0047】また、印刷用紙の種類から見ると、前述の
普通紙(および専用紙)に使用される様な用途(例えば
デスクトップ用)の場合、主に記録液の印字濃度の点
で、記録液の表面張力は、通常37dyne/cm以
上、好ましくは40dyne/cm以上、更に好ましく
は40〜50dyne/cmの範囲であり、また、前述
の専用紙のみに使用される様な用途(例えばラージフォ
ーマット用)の場合は、印字濃度、印字速度の点で、記
録液の表面張力は、通常37dyne/cm未満、好ま
しくは35dyne/cm以下、更に好ましくは30〜
35dyne/cmの範囲である。
【0048】本発明の記録液には、上記の他、防腐剤、
防黴剤、殺菌剤、pH調整剤、尿素などの他の添加剤を
必要に応じて使用してもよい。
【0049】本発明の記録液は、公知の方法に従い、媒
体中にて前記の高分子(b)及び必要な前記の添加成分
の存在下に顔料(a)を分散処理して高濃度の分散液を
得、次いで、得られた分散液に媒体を添加して濃度調整
を行って記録液を調製する方法(マスターバッチ法)又
は媒体中にて高分子(b)及び必要な前記の添加成分の
存在下に顔料(a)を分散処理して記録液を調製する方
法によって得られる。上記のマスターバッチ法は、分散
処理が高濃度で行われるために効率的である。
【0050】分散処理に使用する分散機としては、分散
機としては、ボールミル、ロールミル、サンドグライン
ドミルの他、メディアを使用せずに粉砕処理できるナノ
マイザー、アルティマイザー等のジェットミルが使用さ
れる。特に、サンドグラインドミル又はメディアに由来
する汚染の少ないジェットミルが好ましい。本発明にお
いては、上記の分散機による摩砕・分散処理の後、濾過
機または遠心分離機により粗大粒子を除去する。
【0051】顔料(a)の使用量は、記録液全重量に対
し、通常1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、更
に好ましくは2〜6重量%である。分子内にアミド結
合、ウレタン結合、ウレア結合から成る群から選ばれる
結合を一つ以上有し且つ酸価が55〜350mgKOH
/gである高分子(b)の使用量は、顔料(a)の重量
に対し、通常5〜200重量%、好ましくは8〜100
重量%、更に好ましくは8〜70重量%である。また、
上記の水溶性有機溶剤の使用量は、記録液の保存安定性
の観点から、記録液中の割合として、通常5〜30重量
%、好ましくは5〜20重量%、更に好ましくは8〜2
0重量%の範囲である。
【0052】記録液中の顔料の平均粒径は、分散安定
性、吐出安定性、記録濃度の観点から、通常0.01〜
0.3μm、好ましくは0.05〜0.2μm、更に好ま
しくは0.1〜0.2μmの範囲である。顔料の最大粒
径は、分散安定性、吐出安定性の観点から、5μm以下
であることが好ましい。また、記録液中の顔料の分散粒
径分布における標準偏差は、記録液の保存安定性、吐出
安定性、記録濃度の観点から、通常70nm以下、好ま
しくは5〜60nm、更に好ましくは10〜50nmと
される。
【0053】ただし、上記の平均分散粒径および分散粒
径分布は、粒度分布計:日機装(株)社製品「マイクロ
トラックUPA150」で測定した値とする。
【0054】本発明の記録液は、インクジェット用およ
び筆記具用に止まらず、他の用途の記録液として使用す
ることも出来る。本発明の記録液は特にインクジェット
記録用に好適である。そして、被記録材は、セルロー
ス、填料、サイズ剤などから成る一層構造の普通紙と、
支持体の少なくとも片面にインク受容層が設けられて成
る多層構造の専用紙に大別されるが、本発明の記録液
は、全ての被記録材(普通紙、リサイクル紙、インクジ
ェット専用紙(コート紙、光沢紙等)、インクジェット
専用フィルム(コートフィルム、光沢フィルム等)、O
HPフィルム等)に使用できる。
【0055】次に、本発明に係るインクジェット記録方
法について説明する。本発明においては、オンデマンド
方式、コンティニュアス方式、ピエゾ方式、サーマル方
式などのあらゆるタイプのインクジェット記録方法を採
用することが出来る。
【0056】本発明においては、支持体の少なくとも片
面にインク受容層が設けられて成る記録用シートを使用
する。
【0057】支持体としては、化学パルプ、機械パル
プ、古紙パルプ等の木材パルプと顔料から成る主成分
に、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留向上剤、カチ
オン化剤、紙力増強剤などの添加成分を混合し、長網抄
紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種装
置で製造した原紙が使用される。また、原紙の上にコー
ト層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙の
他、ポリオレフィン等の樹脂層を設けたものも使用でき
る。更に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ナイロン、レーヨン、ポリウレタン、ポリエチレン
テレフタレート等の合成樹脂やこれらの混合物から成る
フィルム(又はシート)であってもよい。これらの支持
体は、記録目的、記録画像の用途、インク受容層との密
着性などを考慮して適宜選択される。
【0058】インク受容層は、支持体の表面に無機微粒
子(白色顔料)が分散されたバインダ樹脂を塗布するこ
とによって形成される。
【0059】無機微粒子としては、例えば、軽質炭酸カ
ルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミ
ニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、合成非晶質シリカ、
水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、加水ハロ
イサイト、水酸化マグネシウム、アルミナゾル、ヒュー
ムドシリカ、コロイダルシリカ等が挙げられる。また、
酸化アルミニウム水和物、酸化ジルコニウム水和物、酸
化スズ水和物などの金属酸化水和物から成るカチオン変
性剤で被覆されたコロイダルシリカを使用することも出
来る。これらの無機微粒子は、2種以上を併用してもよ
い。なお、無機微粒子の平均粒子径は、光沢紙とマット
紙とによって異なるため、それぞれ、適切な範囲から選
択される。
【0060】バインダ樹脂として、例えば、ポリビニル
アルコール、酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース等のセルロース誘導体、無水マレイン酸樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブ
タジエン共重合体などの共役ジエン系重合ラテックス
類、(メタ)アクリル酸エステルの(共)重合体などの
アクリル系重合ラテックス類、エチレン酢酸ビニル共重
合体などのビニル系重合ラテックス類、これらの各種重
合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官
能基変性重合ラテックス類、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルブチラール、カゼイン、ゼラチン、大豆
蛋白、シリル変性ポリビニルアルコールの他、不飽和ポ
リエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、尿素
樹脂などの熱硬化性合成樹脂が挙げられる。
【0061】また、本発明において、色材としてのカー
ボンブラックの定着性を高める目的でカチオン性有機物
質を併用することが出来る。斯かるカチオン性有機物質
としては、例えば、4級アンモニウム塩、アルキルアミ
ン等のアミン類、アミド類などが挙げられる。また、こ
の様なカチオン性残基を側鎖に有する高分子もカチオン
性有機物質として使用することが出来る。
【0062】更にその他の添加剤として、顔料分散剤、
増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡
剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、酸化防
止剤、防腐剤、防カビ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤な
どを適宜配合することが出来る。
【0063】インク受容層の形成は、各種ブレードコー
タ、ロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、
ロッドブレードコータ、カーテンコータ、ショートドウ
ェルコータ、サイズプレス等の公知の各種装置使用して
行われる。
【0064】インク受容層は多孔質層を形成しているの
が好ましい。多孔質層の平均細孔径は、印字物の印字濃
度および耐擦過性の観点から、通常0.5μm以上、好
ましくは1μm以上、更に好ましくは2μmである。こ
こで、平均細孔径とは、記録シート表面の走査型電子顕
微鏡写真を複数の倍率で撮影し、スキャナー入力法でデ
ジタル化した後、コンピュータ画像解析によって抽出さ
れた各空隙部分の面積と等しい面積を有する円の直径
(等面積円径)の分布を算出して求めた、算術平均径
(数平均)をいう。
【0065】本発明に係る前述の記録液は、表面粗度の
比較的高いマット調のインク受容層を具備した記録用シ
ートに対して特に有用である。従って、上記のインク受
容層表面のS.A.D.(Surface Area Difference)
は、通常50以上、好ましくは60以上、更に好ましく
は70以上とされる。この場合、極めて印字濃度および
耐擦過性の優れた印字物を得ることが出来る。
【0066】上記のS.A.D.とは、表面の粗度を表
す指標の一つであり、具体的には表面の比表面積を表す
ものであり、下記の式(I)で定義される。本発明にお
いては、下記の表1に示す条件でS.A.D.を測定し
て算出する。但し、式(I)中、Siは隣接した3つの
データポイントによって形成された全ての三角形の面
積、PiはSiをXY平面に投影した際の面積、ΣSi
は全てのsiの和、ΣPiは全てのPiの和を表す。
【0067】
【数1】S.A.D.={(ΣSi/ΣPi)−1}×
100(%)
【0068】
【表1】(測定方法) 装置:Scanning Probe Microscope 機種:Digital Instruments 社製 NanoScope III Scanner:J-Head 測定領域:1μm×1μm ピクセル数:512×512 Scan Rate:1.0Hz 測定モード:Tapping AFM 探針:デジタルインスツルメンツ社製 NCH−W
【0069】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実
施例に限定されるものではない。以下の諸例において
「部」及び「%」は、特に断りがない限り重量基準であ
る。また、使用したカーボンブラック並びに物性の測定
および評価方法は次の通りである。
【0070】
【表2】
【0071】(1)印字試験:インクジェットプリンタ
に記録液を充填し、インクジェットプリンタ専用紙(マ
ット紙、光沢紙)及び/又は普通紙(コピー用紙)にベ
タ印字して次の3段階の基準で評価した。
【0072】
【表3】○:印字抜けがなく且つエッジ部の品位も良好
な印字物が得られた。 △:微かに印字抜けがあるが実用上問題ない。 ×:印字抜けが著しい。
【0073】(2)印字濃度評価:上記の印字試験で得
た印字物の濃度をマクベス濃度計(RD914)を使用
して測定した。数値が大きいほど印字濃度が良好である
ことを示し、1.5以上であれば合格と判定した。
【0074】(3)耐擦性試験:上記の印字試験で得た
印字物において、記録液が乾燥・定着した後に印字ベタ
部を金属製スプーンで軽く擦り、次の3段階の基準で記
録液の耐擦性を評価した。
【0075】
【表4】 ○:記録液の剥がれがなく被記録材表面が露出しない。 △:微かに記録液の剥がれがあるが実用上問題ない。 ×:記録液の剥がれが著しい。
【0076】(4)耐マーカー試験:上記の印字試験で
得た印字物において、印字試験後24時間後に文字部を
黄色の市販蛍光マーカー(ZEBRA社製品OPTEX)でなぞ
り、次の3段階の基準でインクの耐マーカー性を評価し
た。
【0077】
【表5】○:マーカーによって擦られた文字部の汚れが
殆どない。 △:マーカーによって擦られた文字部の汚れが微かにあ
るが、実用上問題ない。 ×:マーカーによって擦られた文字部の汚れが著しい。
【0078】(5)分散粒径分布測定:イオン交換水で
記録液を希釈して粒度分布計(日機装(株)社製品「マ
イクロトラックUPA150」)にて分散粒径分布の測
定を行った。
【0079】(6)インク受容層の平均細孔径および白
色顔料の平均粒子径の測定:先ず、記録シート表面の走
査型電子顕微鏡(SEM)写真(引き伸ばし後の倍率1
50倍)をスキャナから360dpiで入力し、コンピ
ュータ画像処理を行いデジタル画像化した。一画素の値
は0.465μmに対応した。512×512画素の6
枚の画像を同様に処理し、合計1723個の細孔(空隙
部)を抽出した。抽出された各細孔の面積と等面積を有
する円の直径(等面積円径)を求めて、その分布から平
均細孔径(数平均値)を算出した。印字試験に供した市
販のインクジェット記録専用紙についての測定結果を表
9に示す。
【0080】(7)インク受容層表面のS.A.D.の
測定:インク受容層表面の5点(5領域)について本文
に記載の方法で測定し、その平均値を採用した。印字試
験に供した市販のインクジェット記録専用紙についての
測定結果を表9に示す。
【0081】(8)表面張力測定:記録液界面張力は、
ウイルヘルミー型表面張力測定機「CBVP−Z」(協
和界面科学社製)を使用して測定した。
【0082】高分子化合物の合成例1 還流冷却器、温度計、窒素置換用ガラス管、攪拌装置を
取り付けた4口フラスコにエタノール200部を入れ、
AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)2部を加え、
窒素気流下80℃で還流加熱した。この反応容器に、ジ
メチルアクリルアミド25部、ベンジルメタクリレート
44部、メタクリル酸31部、ラウリルメルカプタン5
部の混合物を2時間に亘って滴下した。滴下終了後、A
IBNを0.5部添加して4時間重合を行った。次い
で、エタノールを除去して高分子化合物を得た。
【0083】上記の高分子化合物の酸価を測定するため
に、試料1gを採り、水/エタノール(50g/50
g)の混合溶媒に溶解した後、0.1NKOH水溶液で
中和滴定を行った。滴定はJIS K0113に記載の
電位差滴定方法により行い、終点はJIS K0113
5.2.2に記載の変曲点法により決定した。滴定に
必要としたKOHの量を酸価とした。その結果、上記の
高分子化合物の酸価は200mgKOH/gであった。
【0084】次に、冷却下、水酸化ナトリウム水溶液を
フラスコに滴下して中和した。次いで、エタノールを除
去し、アニオン性高分子A水溶液を得た。この高分子
は、重量平均分子量が7,000、高分子中に占めるア
ミド結合を有する単量体の割合が29 モル%、高分子
中に占める疎水基を有する単量体の割合が29モル%で
あった。
【0085】高分子の合成例2 上記の合成例1において、ジメチルアクリルアミド15
部、ベンジルメタクリレート54部、メタクリル酸31
部、ラウリルメルカプタン5部の混合物を使用したこと
以外は、合成例1と同様にして酸価が200mgKOH
/gの高分子を得た。次いで、冷却下、水酸化ナトリウ
ム水溶液をフラスコに滴下して中和した後、エタノール
を除去し、アニオン性高分子(B)水溶液を得た。この
高分子は、重量平均分子量が7,500、高分子中に占
めるアミド結合を有する単量体の割合が18 モル%、
高分子中に占める疎水基を有する単量体の割合が38モ
ル%であった。
【0086】高分子の合成例3 上記の合成例1において、ジメチルアクリルアミド45
部、ベンジルメタクリレート24部、メタクリル酸31
部の混合物を使用したこと以外は、合成例1と同様にし
て酸価が200mgKOH/gの高分子を得た。次い
で、冷却下、水酸化ナトリウム水溶液をフラスコに滴下
して中和した後、エタノールを除去し、アニオン性高分
子(C)水溶液を得た。この高分子は、重量平均分子量
が33,000、高分子中に占めるアミド結合を有する
単量体の割合が48 モル%、高分子中に占める疎水基
を有する単量体の割合が14モル%であった。
【0087】高分子の合成例4 上記の合成例1において、ジメチルアクリルアミド45
部、ベンジルメタクリレート24部、メタクリル酸31
部、ラウリルメルカプタン2部の混合物を使用したこと
以外は、合成例1と同様にして酸価が200mgKOH
/gの高分子を得た。次いで、冷却下、水酸化ナトリウ
ム水溶液をフラスコに滴下して中和した後、エタノール
を除去し、アニオン性高分子(D)水溶液を得た。この
高分子は、重量平均分子量が11,500、高分子中に
占めるアミド結合を有する単量体の割合が48 モル
%、高分子中に占める疎水基を有する単量体の割合が1
4モル%であった。
【0088】実施例1 次の表6に示す各成分を採取し、平均0.6mm径のジ
ルコニアビーズを使用しサンドグラインダーにて分散処
理を行った。
【0089】
【表6】
【0090】上記で得られた液に、後述の方法で得られ
たポリエステル系ウレタン樹脂溶液(武田薬品工業株式
会社製)21.6部、グリセリン22.5部、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル22.5部、イオン交
換水58.4部を更に加えた。この液をNo.5Cの濾
紙で加圧濾過し、ここで得られた液を記録液とした。得
られた記録液中のカーボンブラックの平均分散粒径は
0.139μmであり、記録液の表面張力は33dyn
e/cmであった。その他の試験結果は表10及び表1
1に示した。
【0091】上記のポリエステル系ウレタン樹脂溶液
は、アジピン酸、ネオペンチルグリコール、1.6−ヘ
キサンジオールから合成されたポリエステルポリオール
60g、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリ
メチルシクロヘキシルイソシアネート90g、1,3−
ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼ
ン30g、ジメチロールプロピオン酸40g、トリエチ
レングリコール5g、2−[(2−アミノエチル)アミ
ノ]エタノール10gを反応させた後、水酸化ナトリウ
ムで中和することにより得られ、遊離酸の酸価:70m
gKOH/g、Tg:190℃、Mw:20万、固形分
濃度:25%である。
【0092】実施例2 実施例1と同様にして分散処理して得られた液に、酸価
70のポリエステル系ウレタン樹脂溶液9部、グリセリ
ン9部、2−ピロリドン12.6部、イソプロピルアル
コール3.6部、イオン交換水45.8部を更に加え
た。この液をNo.5Cの濾紙で加圧濾過し、ここで得
られた液を記録液とした。得られた記録液中のカーボン
ブラックの平均分散粒径は0.137μmであり、記録
液の表面張力は48dyne/cmであった。その他の
試験結果は表10及び表11に示した。
【0093】比較例1 実施例1において、酸価70のポリエステル系ポリウレ
タン樹脂の代わりに、酸価50のポリエステル系ポリウ
レタン樹脂を使用した以外は、実施例1と同様にして記
録液を調製し評価した。得られた記録液中のカーボンブ
ラックの平均分散粒径は0.138μmであり、記録液
の表面張力は34dyne/cmであった。印字試験結
果を表10に示すが、耐擦性試験は印字不良のために実
施できなかった。
【0094】比較例2 実施例2において、酸価70のポリエステル系ポリウレ
タン樹脂の代わりに、酸価50のポリエステル系ポリウ
レタン樹脂を使用した以外は、実施例1と同様にして記
録液を調製し評価した。得られた記録液中のカーボンブ
ラックの平均分散粒径は0.140μmであり、記録液
の表面張力は33dyne/cmであった。印字試験結
果を表10に示すが、耐擦性試験は印字不良のために実
施できなかった。
【0095】実施例3 実施例1において、カーボンブラック(A)の代わり
に、カーボンブラック(B)を使用した以外は実施例1
と同様に記録液を調製し、評価を行った。得られた記録
液中のカーボンブラックの平均分散粒径は0.140μ
mであり、記録液の表面張力は35dyne/cmであ
った。その他の試験結果は表10及び表11に示した。
【0096】実施例4 次の表7に示す各成分を採取し、平均0.6mm径のジ
ルコニアビーズを使用しサンドグラインダーにて分散処
理を行った。
【0097】
【表7】
【0098】上記で得られた液に、前記合成例1で得た
高分子(A)水溶液3.8部(高分子1.25部)、グ
リセリン5部、イソプロピルアルコール2部、2−ピロ
リドン7部、イオン交換水18.2部を更に加えた。こ
の液をNo.5Cの濾紙で加圧濾過し、ここで得られた
液を記録液とした。得られた記録液中のカーボンブラッ
クの平均分散粒径は0.143μmであり、記録液の表
面張力は50dyne/cmであった。その他の試験結
果は、その他の試験結果は表12に示した。
【0099】実施例5 実施例4において、高分子(A)水溶液3.8部(高分
子1.25部)の代わりに前記合成例2で得た高分子
(B)水溶液3.8部(高分子1.25部)を使用した
こと以外は、実施例4と同様にして記録液を得た。得ら
れた記録液中のカーボンブラックの平均分散粒径は0.
138μmであり、記録液の表面張力は50dyne/
cmであった。その他の試験結果は表12に示した。
【0100】実施例6 次の表8に示す各成分を採取し、平均0.6mm径のジ
ルコニアビーズを使用しサンドグラインダーにて分散処
理を行った。
【0101】
【表8】
【0102】上記で得られた液に、前記合成例2で得た
高分子(B)水溶液6.1部(高分子2.0部)、グリ
セリン5部、イソプロピルアルコール2部、2−ピロリ
ドン7部、イオン交換水28.7部を更に加えた。この
液をNo.5Cの濾紙で加圧濾過し、ここで得られた液
を記録液とした。得られた記録液中のカーボンブラック
の平均分散粒径は0.139μmであり、記録液の表面
張力は48dyne/cmであった。その他の試験結果
は表12に示した。
【0103】実施例7 実施例6と同様にして得た分散液に、前記合成例3で得
た高分子(C)水溶液4.1部(高分子1.0部)、グ
リセリン5部、イソプロピルアルコール2部、2−ピロ
リドン7部、イオン交換水30.7部を更に加えた。こ
の液をNo.5Cの濾紙で加圧濾過し、ここで得られた
液を記録液とした。得られた記録液中のカーボンブラッ
クの平均分散粒径は0.311μmであり、記録液の表
面張力は52dyne/cmであった。その他の試験結
果はその他の試験結果は表12に示した。
【0104】実施例8 実施例6と同様にして得た分散液に、前記合成例4で得
た高分子(D)水溶液4.7部(高分子1.6部)、グ
リセリン5部、イソプロピルアルコール2部、2−ピロ
リドン7部、イオン交換水30.1部を更に加えた。こ
の液をNo.5Cの濾紙で加圧濾過し、ここで得られた
液を記録液とした。得られた記録液中のカーボンブラッ
クの平均分散粒径は0.176μmであり、記録液の表
面張力は51dyne/cmであった。その他の試験結
果は表12に示した。
【0105】実施例9 実施例6と同様にして得た分散液に前記合成例2で得た
高分子(B)水溶液3.8部(高分子1.25部)、グ
リセリン5部、トリエチレングルコールモノブチルエー
テル4.0部、2−ピロリドン7部、イオン交換水39
部を更に加えた。この液をNo.5Cの濾紙で加圧濾過
し、ここで得られた液を記録液とした。得られた記録液
中のカーボンブラックの平均分散粒径は0.114μm
であり、記録液の表面張力は44dyne/cmであっ
た。その他の試験結果は表12に示した。
【0106】
【表9】
【0107】
【表10】
【0108】
【表11】
【0109】
【表12】
【0110】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、保存安定
性や吐出性に優れ、特にインクジェット記録用または筆
記具用として普通紙に記録した場合にも、記録物の印字
濃度、耐擦性、耐水性および耐光性などに優れる記録液
が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平佐 崇 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社内 (72)発明者 藤森 尚美 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社内 Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA55 BA59 BA60 4J039 AD03 AD10 AD12 AE04 BA04 BC09 BC10 BC13 BC14 BC15 BE01 BE22 EA35 EA36 EA38 EA41 EA44 EA46 FA02 GA24 GA27

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、顔料(a)と、分子内にア
    ミド結合、ウレタン結合、ウレア結合から成る群から選
    ばれる結合を一つ以上有し且つその遊離酸の酸価が55
    〜350mgKOH/gである高分子(b)とを含有
    し、表面張力が25〜54dyne/cmであることを
    特徴とする記録液。
  2. 【請求項2】 高分子(b)の遊離酸の酸価が55mg
    KOH/g以上150mgKOH/g未満である請求項
    1記載の記録液。
  3. 【請求項3】 高分子(b)がウレタン系樹脂である請
    求項2に記載の記録液。
  4. 【請求項4】 高分子(b)の遊離酸の酸価が100〜
    350mgKOH/gである請求項1記載の記録液。
  5. 【請求項5】 高分子(b)がアクリルアミド誘導体お
    よび/またはメタクリルアミド誘導体を構成単位の一部
    とする重合体である請求項4に記載の記録液。
  6. 【請求項6】 記録液の表面張力が25dyne/cm
    以上37dyne/cm未満である請求項1記載の記録
    液。
  7. 【請求項7】 高分子(b)がウレタン系樹脂である請
    求項6記載の記録液。
  8. 【請求項8】 記録液の表面張力が37dyne/cm
    以上54dyne/cm未満である請求項1記載の記録
    液。
  9. 【請求項9】 高分子(b)がアクリルアミド誘導体お
    よび/またはメタクリルアミド誘導体を構成単位の一部
    とする重合体であるる請求項8記載の記録液。
  10. 【請求項10】 高分子(b)の遊離酸の酸価が55〜
    150mgKOH/gであり、記録液の表面張力が25
    dyne/cm以上37dyne/cm未満である請求
    項1記載の記録液。
  11. 【請求項11】 高分子(b)がウレタン系樹脂である
    請求項10記載の記録液。
  12. 【請求項12】 高分子(b)の遊離酸の酸価が100
    〜350mgKOH/gであり、記録液の表面張力が3
    7〜54dyne/cmである請求項1の記録液。
  13. 【請求項13】 高分子(b)がアクリルアミド誘導体
    および/またはメタクリルアミド誘導体を構成単位の一
    部とする重合体である請求項12に記載の記録液。
  14. 【請求項14】 高分子(b)以外のアニオン性水溶性
    高分子を含有する請求項1に記載の記録液。
  15. 【請求項15】 高分子(b)以外のアニオン性水溶性
    高分子の酸価が150mg・KOH/g以上である請求
    項14に記載の記録液。
  16. 【請求項16】 アニオン性水溶性高分子が(α―メチ
    ル)スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体である請求
    項14に記載の記録液。
  17. 【請求項17】 顔料(a)がカーボンブラックである
    請求項1に記載の記録液。
  18. 【請求項18】 カーボンブラックのDBP吸油量が1
    00cm3/100g以上である請求項17に記載の記
    録液。
  19. 【請求項19】 非イオン系界面活性剤を0.5〜50
    重量%含む請求項1に記載の記録液。
  20. 【請求項20】 支持体の少なくとも片面にインク受容
    層が設けられて成る記録用シートに請求項1に記載の記
    録液を使用して記録することを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
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