JP2002151412A - 半導体製造装置 - Google Patents

半導体製造装置

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JP2002151412A
JP2002151412A JP2000331245A JP2000331245A JP2002151412A JP 2002151412 A JP2002151412 A JP 2002151412A JP 2000331245 A JP2000331245 A JP 2000331245A JP 2000331245 A JP2000331245 A JP 2000331245A JP 2002151412 A JP2002151412 A JP 2002151412A
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wafer
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susceptor
semiconductor manufacturing
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JP2000331245A
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Yoji Takagi
庸司 高木
Ryuichi Nakamura
龍一 中村
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Applied Materials Inc
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Applied Materials Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理対象となる半導体ウェハ(基板)での面
内温度分布の均一性が向上されるサセプタを有する半導
体製造装置を提供する。 【解決手段】 サセプタ22上面のウェハ保持エリア5
0において、ウェハWとウェハ加熱面52との間に所定
距離の隙間が設けられるように、ウェハ支持部54でウ
ェハWを支持する。また、ウェハWとの隙間の距離が互
いに異なる第1加熱領域56及び第2加熱領域58を設
ける。このとき、サセプタ22を介してのウェハWの加
熱条件が、ウェハ加熱面52の各部位での隙間の距離に
よって調整され、これによって、ウェハW面内での温度
分布の均一性、及び成膜される膜厚分布の均一性が向上
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハ(基
板)を保持するサセプタを有する半導体製造装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置には、シリコンウェハな
どを1枚ずつ処理する枚葉式と称されるものがある。こ
の枚葉式半導体製造装置においては、通常、ウェハを1
枚だけ水平に支持するウェハ支持装置が処理チャンバ内
に設けられている。このようなウェハ支持装置は、一般
にウェハが載置されるサセプタ(基板保持台)を有して
構成されている。
【0003】また、このサセプタの上方及び下方には、
ウェハを加熱するための加熱ランプなどの加熱手段が設
置される。サセプタ上に載置されたウェハは、サセプタ
の上方に配置された加熱手段(上部加熱手段)によって
上面側から直接に加熱され、また、サセプタの下方に配
置された加熱手段(下部加熱手段)によって下面側から
サセプタを介して加熱される。
【0004】また、ウェハ支持装置には、サセプタに載
置するウェハをサセプタに対して上下動させるためのリ
フト機構が設けられている。このリフト機構は、サセプ
タを貫通して伸びる複数本のリフトピンを有しており、
これらのリフトピンの上端にウェハを載せ、リフトピン
を上下動させることで、ウェハを昇降させることができ
るようになっている。このようなリフト機構により、搬
送ロボットのブレードに載せて運ばれてきたウェハをサ
セプタ上に移載したり、あるいはその逆に、ウェハをサ
セプタから搬送ロボットに受け渡したりすることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したような半導体
製造装置において、ウェハ支持装置のサセプタ上に載置
されたウェハを加熱する場合、ウェハの面内温度分布の
均一性を充分に確保する必要がある。このとき、ウェハ
の下面側からの加熱について考えると、下部加熱手段を
用いてサセプタを介して行われるので、上記したウェハ
の面内温度分布の均一性を確保するためには、加熱時の
サセプタの面内温度を均一にするなど、サセプタを介し
た加熱条件を調整する必要がある。
【0006】加熱時におけるウェハの面内温度分布を調
整する方法としては、加熱手段による加熱条件を調整す
る方法が考えられる。例えば、加熱手段として加熱ラン
プを用いる場合には、上部加熱ランプ及び下部加熱ラン
プからの加熱光について、その照射方向や照射強度など
の照射条件を調整することによって、ウェハの加熱条件
が調整される。
【0007】しかしながら、このような加熱手段での加
熱条件自体を調整する方法では、ウェハ面内での充分な
温度均一性を実現するための加熱調整方法が複雑化して
しまうという問題がある。あるいは、加熱手段の配置や
位置関係などによる制限のため、このような加熱調整方
法では、充分な温度均一性を得ることができない場合も
ある。
【0008】例えば、ウェハの下面側からの加熱では、
サセプタからウェハへの熱伝導条件がサセプタの中心部
と周辺部とで異なる場合があるなど、様々な要因からウ
ェハ面内での不均一な温度分布を生じる。これに対し
て、そのようなウェハへの加熱条件を加熱手段でのサセ
プタへの加熱条件自体によって調整して、サセプタ及び
ウェハの温度均一性を充分に確保することは困難であ
る。ウェハ面内において温度が不均一となると、成膜条
件がウェハ面内において一様でなくなるので、成膜され
る膜厚分布に不均一性が発生することとなる。
【0009】本発明は、以上の問題点を解決するために
なされたものであり、処理対象となる半導体ウェハ(基
板)での面内温度分布の均一性が向上されるサセプタを
有する半導体製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記した
目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ウェハ保
持エリア内でのサセプタ上面の面形状を利用してウェハ
面内の温度分布を調整し、その温度分布を均一化して成
膜される膜厚分布の均一性を向上させることが可能であ
ることを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明による半導体製造装置
は、処理チャンバと、処理チャンバ内に設置され上面側
の基板保持エリア内に被処理基板を保持するサセプタ
と、被処理基板を加熱する加熱手段と、を備える半導体
製造装置であって、(1)加熱手段は、被処理基板を上
部加熱パワーで、上面側から加熱する上部加熱手段と、
被処理基板を上部加熱パワーよりも大きい下部加熱パワ
ーで、サセプタを介して下面側から加熱する下部加熱手
段と、を有し、(2)サセプタは、基板保持エリア内で
被処理基板の下面と所定距離の隙間を隔てて対向する上
面部分である基板加熱面と、被処理基板を支持する基板
支持部材と、を有し、(3)基板加熱面は、被処理基板
の下面との隙間の距離が互いに異なる2つの面部分を少
なくとも含むとともに、隙間の距離が基板加熱面内にお
いてなめらかに変化することを特徴とする。
【0012】上記した半導体製造装置においては、半導
体ウェハやガラス基板といった処理対象の基板(被処理
基板)を保持するサセプタにおいて、被処理基板と基板
加熱面との間に所定距離の隙間を設けて基板を保持する
こととしている。これによって、基板加熱面上の局所的
な凹凸構造や温度分布の不均一性などの、基板面内の温
度分布への影響が低減される。
【0013】また、サセプタの中心部と周辺部での熱伝
導条件の違いなど、様々な要因によって生じる温度及び
膜厚分布の不均一性を抑制するため、上記したサセプタ
においては、被処理基板と基板加熱面との間の隙間につ
いて、隙間の距離に所定の変化(分布)を与えている。
これによって、基板加熱面の各部位における被処理基板
への加熱条件をそれぞれ調整して、均一な成膜膜厚分布
が得られるように、ウェハなどの基板面内の温度分布を
均一化することが可能となる。また、隙間の距離がなめ
らかに変化する面形状(距離が不連続に変化せず、角を
生じない面形状)としているので、温度分布の急激な変
化を生じることがない。
【0014】さらに、被処理基板を加熱するための上部
加熱手段及び下部加熱手段について、サセプタを介して
加熱する下部加熱手段からの加熱パワー(下部加熱パワ
ー)を、上部加熱手段からの加熱パワー(上部加熱パワ
ー)よりも大きく設定している。これにより、上記した
構成のサセプタによる温度分布の調整を効率的に行うこ
とができる。
【0015】また、基板加熱面は、サセプタが回転駆動
されるときの回転中心位置を中心として、隙間の距離が
略同心円状に変化することを特徴とする。
【0016】被処理基板での温度分布の不均一性は、サ
セプタの構造及びサセプタを回転させつつ行われる加熱
方法からいって、サセプタ及び基板加熱面の中心位置に
対してほぼ同心円状に生じる場合が多い。これに対し
て、基板加熱面と被処理基板との隙間の距離の変化(基
板加熱面における回転軸方向の高さの変化)を、回転中
心位置に対して略同心円状とすることによって、基板面
内での温度分布の不均一性に対応した加熱条件の調整を
実現することができる。このように隙間の距離が変化す
る基板加熱面の面形状としては、例えば、回転中心位置
を含む島状の形状や、回転中心位置を囲む環状の形状な
どがある。
【0017】また、基板を支持するための基板支持部材
としては、サセプタの上面に基板加熱面の外周に沿って
形成され、その上面側に被処理基板の外縁下部が接する
ことによって被処理基板を支持する基板支持部とするこ
とが好ましい。具体的には、サセプタ上面に設けられた
突起部分や段差部分を用いる構成が可能である。さら
に、基板支持部は、基板加熱面の外周の全体に環状に形
成されていることによって、基板支持部に起因する温度
分布の不均一性の発生を抑制することができる。
【0018】また、上部加熱手段及び下部加熱手段は、
それぞれ複数の加熱ランプを有して構成されていること
が好ましい。また、これ以外の構成からなる加熱手段を
用いても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面とともに本発明による
半導体製造装置の好適な実施形態について詳細に説明す
る。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号
を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比
率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0020】図1は、本発明による半導体製造装置とし
て、エピタキシャル成長装置などの成膜装置の一実施形
態を概略的に示す構成図である。図示の成膜装置10
は、被処理基板であるシリコンウェハ(図1には図示し
ていない)を1枚ずつ処理する枚葉式の半導体製造装置
である。なお、被処理基板としては、半導体ウェハ及び
ガラス基板といった基板があるが、以下においてはシリ
コンウェハとした場合について説明する。
【0021】この成膜装置10は、石英ガラスで構成さ
れた処理チャンバ12を備え、この処理チャンバ12内
にウェハ支持装置14が設置される。処理チャンバ12
の側部には処理ガスの導入口16が形成され、これに対
向する位置には排気口18が形成されている。
【0022】ウェハ支持装置14は、ウェハを保持する
保持台としてサセプタ22を備えている。サセプタ22
は、炭化シリコンで被覆されたグラファイト材料からな
る円盤状のものであり、処理チャンバ12の下部に立設
された石英ガラス製の支持シャフト24により、裏面側
から三点で水平に支持されている。このサセプタ22
は、後述するように、処理対象であるウェハを保持する
とともに、ウェハの加熱に用いられる。
【0023】処理チャンバ12の上側領域及び下側領域
には、それぞれウェハを加熱するための加熱手段である
上部加熱手段及び下部加熱手段が設置されている。加熱
手段としては、好ましくは、加熱光を照射することによ
って被処理基板を加熱するハロゲンランプなどの加熱ラ
ンプが用いられる。本実施形態においては、処理チャン
バ12の上側領域に、複数本(例えば20本)の上部加
熱ランプ20が、また、処理チャンバ12の下側領域
に、複数本(例えば20本)の下部加熱ランプ21が、
それぞれ配置されている。
【0024】上部加熱ランプ20及び下部加熱ランプ2
1の複数の加熱ランプは、サセプタ22の中心軸を中心
として放射状に配列されている。また、その垂直方向の
位置については、サセプタ22の上方にある上部加熱ラ
ンプ20のサセプタ22からの垂直方向の距離と、サセ
プタ22の下方にある下部加熱ランプ21のサセプタ2
2からの垂直方向の距離とが、ほぼ等しくなるように配
置されている。
【0025】また、上部加熱ランプ20及び下部加熱ラ
ンプ21に対して、加熱ランプ20、21からサセプタ
22またはサセプタ22に保持されたウェハへと照射さ
れる加熱光の一部を遮蔽することによって、ウェハへの
加熱条件を制御する加熱制御コーン(加熱制御部材)3
0、31がそれぞれ設けられている。加熱制御コーン3
0、31は、サセプタ22の中心軸を中心とした筒状の
部材であり、そのサセプタ22側の先端近傍の部位が、
先端に向かって筒径が小さくなるコーン形状(円錐台形
状)に形成されている。
【0026】上記構成の成膜装置10において成膜を行
う場合、ウェハ支持装置14の回転するサセプタ22に
よりウェハを保持した後、上部加熱ランプ20及び下部
加熱ランプ21を点灯して、サセプタ22上のウェハを
加熱する。このとき、ウェハは、上部加熱ランプ20か
ら照射される加熱光と、下部加熱ランプ21から照射さ
れる加熱光によって加熱されたサセプタ22からの熱伝
導、対流、輻射とによって、所定温度(例えば500℃
〜700℃)に加熱される。この状態で、排気口18か
ら排気を行いながら処理ガスを導入口16から導入する
と、所定温度に加熱されたウェハの表面に沿って処理ガ
スが層流状態で流れ、ウェハ上にシリコンの単結晶がエ
ピタキシャル成長する。
【0027】供給する処理ガスとしては、例えばSiH
4、Si26、SiH2Cl2などのシリコンソースガ
ス、PH3、AsH3、B26などのドーパントガス、及
びH2、N2などのキャリアガスをガスパネル(図示して
いない)内で混合したものが用いられる。また、処理チ
ャンバ12内の圧力は、排気管中のスロットルバルブの
開度によって0.7kPa(5Torr)〜88kPa
(660Torr)に調整される。
【0028】ウェハ支持装置14に用いられているサセ
プタ22の構成について、さらに説明する。図2は、サ
セプタ22の構成を示す(a)側面断面図、及び(b)
上面図である。なお、サセプタ22で支持されるウェハ
Wについては、図2(a)においては、ウェハWが支持
された状態を図示している。また、図2(b)において
は、ウェハWが支持されていない状態でサセプタ22の
平面構造を図示している。
【0029】サセプタ22の上面側には、円盤状のサセ
プタ22の中心軸Axを中心として、ウェハWを収容し
保持するための略円形のウェハ保持エリア(基板保持エ
リア)50が設定されている。ウェハ保持エリア50内
には、中心軸Axを中心とした円形の凹部からなるウェ
ハ加熱面(基板加熱面)52が形成されている。また、
サセプタ22のウェハ保持エリア50外側の下面部分に
は、図示していないが、支持シャフト24によってサセ
プタ22を支持するためのサセプタ支持部が設けられて
いる。なお、サセプタ22の中心軸Axは、回転駆動さ
れるサセプタ22の回転中心軸と一致している。
【0030】ウェハ加熱面52の外周部分(ウエハ保持
エリア50の外縁部分)には、外周に沿った環状の凸状
段差部分が形成されている。この環状の段差部分は、ウ
ェハWを支持するためのウェハ支持部(基板支持部)5
4である。ウェハWをサセプタ22のウェハ保持エリア
50内の所定位置に配置すると、ウェハ加熱面52外周
に設けられたウェハ支持部54の上面側にウェハWの外
縁下部が接した状態でウェハWが支持される(図2
(a)参照)。
【0031】ここで、ウェハ保持エリア50の外側に位
置するサセプタ22の外周部分の上面からウェハ支持部
54への垂直方向の段差高さは、ウェハWを支持した状
態において、ウェハWの上面が、サセプタ22の外周部
分の上面とほぼ同一面上、または、サセプタ22の外周
部分の上面よりもやや低い面上となるように設定されて
いる。これは、導入口16から導入された処理ガスが層
流状態を維持して流れるようにするためである。
【0032】また、ウェハ加熱面52内の所定の位置に
は、ウェハWをサセプタ22に対して上下動させるため
のリフトピン48(図1参照)が貫通するリフトピン貫
通孔53が設けられている。本実施形態においては、図
2(b)に示すように、3個のリフトピン貫通孔53が
設けられている。
【0033】ウェハ加熱面52は、上記したようにサセ
プタ22の上面及びウェハ支持部54に対して凹状に形
成されている。このとき、ウェハ支持部54によってウ
ェハWが支持されると、ウェハWの下面とウェハ加熱面
52とは、所定距離の隙間を隔てて対向する。また、こ
のウェハ加熱面52は、ウェハWが支持されたときに生
じるウェハWの下面との隙間の距離が互いに異なる2つ
の面部分を少なくとも含むとともに、隙間の距離がウェ
ハ加熱面52内においてなめらかに変化するようにされ
ている。
【0034】具体的には、図2(a)及び(b)に示し
た実施形態では、ウェハ加熱面52は、外周側の第1加
熱領域56と、内周側の第2加熱領域58とを有して構
成されている。これらの加熱領域56、58は、ウェハ
Wの下面との隙間の距離が、第2加熱領域58で第1加
熱領域56よりも小さくなるように形成されている。す
なわち、第2加熱領域58は、第1加熱領域56からみ
て凸状に突出した形状となっている。
【0035】第1加熱領域56及び第2加熱領域58
は、サセプタ22の中心軸(回転中心軸)Axを中心と
した円(図2(b)に破線で示した円)を境界としてい
る。これにより、第1加熱領域56は、サセプタ22の
回転中心位置を囲む環状の面部分となっている。また、
第2加熱領域58は、回転中心位置を含む島状の面部分
となっている。また、第1加熱領域56の外縁部分、及
び第1加熱領域56と第2加熱領域58との境界部分
は、それぞれ、ウェハWの下面との隙間の距離がなめら
かに変化する面形状(距離が不連続に変化せず、角を生
じない面形状)によって形成されている。
【0036】上記した構造のサセプタ22を用いた成膜
装置10(半導体製造装置)の作用及び効果について説
明する。
【0037】ウェハを加熱する際にサセプタを介した加
熱を利用した場合、熱伝導や対流がウェハの加熱メカニ
ズムにおいて支配的となる高圧力領域では、サセプタの
中心部及び周辺部での熱伝導の違いや、サセプタのウェ
ハ保持エリア内での凹凸面形状などによってウェハの面
内温度分布が著しく影響される。そのため、ウェハ面内
の温度分布に不均一性を生じてしまうという問題を生じ
る。ウェハの温度分布が不均一になると、成膜条件がウ
ェハ面内において一様でなくなるので、成膜される膜厚
分布において不均一性が発生してしまう。
【0038】このような問題に対して、ウェハを加熱す
る加熱手段での加熱条件を調整することによって、ウェ
ハの温度分布を調整することが考えられる。このとき、
例えば、図1に示した構成の成膜装置10では、上部加
熱ランプ20及び下部加熱ランプ21による加熱光の照
射方向や照射強度などの照射条件を調整することとな
る。しかしながら、この方法では加熱制御が複雑化し、
あるいは加熱ランプの配置による制限などによって充分
な温度均一性を得ることができない。
【0039】一方、成膜時の圧力を下げることとする
と、加熱における熱伝導や対流の寄与が低減されて温度
均一性が向上される。しかしながら、この方法では成膜
速度が成膜時における処理チャンバ内の圧力(成膜圧
力)にほぼ比例するポリシリコン成膜などのプロセスに
おいて、成膜能力が大きく低下してしまう。
【0040】これに対して、本実施形態の成膜装置10
においては、処理対象となるウェハWを保持するサセプ
タ22において、ウェハWとウェハ加熱面52との間に
所定距離の隙間(ギャップ)を設けて、ウェハWを保持
することとしている。これによって、ウェハ加熱面52
上の局所的な凹凸構造や温度分布の不均一性などの、ウ
ェハW面内での温度分布への影響が低減される。
【0041】また、上記したサセプタ22においては、
ウェハWとウェハ加熱面52との間の隙間について、互
いに異なる隙間の距離を生じる第1加熱領域56及び第
2加熱領域58を設けて、隙間の距離に所定の変化(分
布、ギャップコントロール)を与えている。これによっ
て、ウェハ加熱面52の各部位におけるウェハWへの加
熱条件をそれぞれ調整して、均一な成膜膜厚分布が得ら
れるように、ウェハW面内の温度分布を均一化すること
が可能となる。
【0042】また、第1加熱領域56及び第2加熱領域
58の境界部分など段差部分を含めて、ウェハ加熱面5
2の全体で、隙間の距離がなめらかに変化する面形状
(距離が不連続に変化せず、角を生じない面形状)とし
ている。これにより、上記したギャップコントロールを
行ったウェハ加熱面52を用いた場合でも、隙間の距離
が変化する部位などにおいて、温度分布の急激な変化を
生じることがない。
【0043】このような温度分布の調整方法は、加熱ラ
ンプなどの加熱手段自体での加熱条件の調整に比べて容
易である。また、加熱ランプなどを用いた加熱機構に対
して必要とされる製造精度が緩和されるので、成膜装置
などの半導体製造装置の製造コストを低減することが可
能である。
【0044】サセプタ22によって保持されるウェハW
の加熱は、上面側から加熱する上部加熱ランプ(上部加
熱手段)20と、サセプタ22を介して下面側から加熱
する下部加熱ランプ(下部加熱手段)21とによって行
われる。これらの加熱ランプ20、21によるウェハW
の加熱については、下部加熱ランプ21からの加熱パワ
ー(下部加熱パワー)を、上部加熱ランプ20からの加
熱パワー(上部加熱パワー)よりも大きくすることが好
ましい。これにより、加熱条件が調整されたサセプタ2
2を介した加熱の、ウェハWの加熱全体に占める割合が
大きくなるので、必要な加熱効率を全体として維持しつ
つ、ウェハWでの温度分布を効率的に調整することがで
きる。
【0045】また、ウェハ加熱面52の面形状について
は、図2(a)及び(b)に示した環状の第1加熱領域
56及び島状の第2加熱領域58を有する構成のよう
に、サセプタ22の中心軸Ax(回転中心位置)を中心
として、隙間の距離(ウェハ加熱面52における垂直方
向の高さ)が略同心円状に変化することが好ましい。こ
のとき、サセプタ22の中心位置に対してほぼ同心円状
に生じる場合が多いウェハWでの温度分布の不均一性に
対して、その不均一性に対応した加熱条件の調整が実現
される略同心円状の面形状によって、ウェハW面内での
温度及び膜厚分布を確実に均一化することができる。
【0046】また、上部加熱ランプ20、下部加熱ラン
プ21のそれぞれに対して、加熱制御部材として設けら
れている加熱制御コーン30、31については、加熱ラ
ンプ20、21からウェハWまたはサセプタ22へと照
射される加熱光の一部を遮蔽する遮蔽条件を調整可能と
しておくことが好ましい。これによって、加熱ランプ2
0、21の配置などの装置構成を変えることなく加熱光
の照射条件を変化させて、加熱条件を制御することが可
能となる。したがって、上記したサセプタ22の面形状
を利用した加熱条件の調整に加えて、この加熱制御コー
ン30、31によっても、必要に応じて加熱条件の調整
を行うことができる。
【0047】なお、加熱制御部材による加熱光の遮蔽条
件の調整については、図1に示した構成の成膜装置10
では、サセプタ22の中心軸を中心とした筒状の加熱制
御コーン30、31を、垂直方向に可動に設置する構成
が可能である。このとき、加熱制御コーン30、31の
垂直方向の位置を移動することによって、加熱ランプ2
0、21からの加熱光の遮蔽条件を変化させることがで
きる。
【0048】ここで、リフトピン48の上下動と、ウェ
ハWの搬送及び支持の方法について説明しておく。リフ
トピン48は、成膜装置10のリフト機構によって上下
動されるようになっている。リフト機構は、図1に示す
ように、サセプタ支持シャフト24の主軸を囲むように
配置された上下動可能なリフトチューブ40と、このリ
フトチューブ40を上下動させる駆動装置42と、リフ
トチューブ40から放射状に延びる3本のリフトアーム
44と、リフトピン貫通孔53によってサセプタ22を
貫通して延びるとともにリフトアーム44に伴って上下
動するリフトピン48とを備えている。駆動装置42を
制御してリフトチューブ40及びリフトアーム44を上
昇させると、リフトアーム44の先端部でリフトピン4
8が押し上げられるようになっている。
【0049】このような構成のウェハ支持装置14にウ
ェハWを支持させる場合、まず、搬送ロボット(図示し
ていない)を操作し、搬送ロボットのブレードに載置さ
れたウェハWをサセプタ22のウェハ保持エリア50の
直上位置に配置する。次いで、リフト機構の駆動装置4
2を制御してリフトピン48を上昇させる。この時、搬
送ロボットのブレードはリフトピン48の上昇を妨げな
い形状及び配置となっている。リフトピン48がブレー
ドよりも高い位置まで上昇すると、ウェハWはブレード
からリフトピン48に載り移り、3点のリフトピン48
でウェハWは支持される。
【0050】ウェハWがリフトピン48により支持され
たならば、搬送ロボットのブレードをサセプタ22の上
方から処理チャンバ12の外部に移動させ、リフトピン
48を下降させる。リフトピン48がリフトピン貫通孔
53内に完全に下降されると、リフトピン48の上面は
ウェハ加熱面52よりも下方に位置する状態となり、ウ
ェハWはサセプタ22のウェハ支持部54の上面と接触
して支持される。この後、上述したエピタキシャル成長
などの成膜プロセスが実行されることになる。
【0051】ウェハWをサセプタ22から持ち上げ、搬
送ロボットのブレードに移載させる場合は、上記とは逆
の手順でリフト機構及び搬送ロボットを操作すればよい
ことは、容易に理解されよう。
【0052】上記した実施形態によるサセプタ22の効
果について、具体的な実施例とともにさらに説明する。
図3は、図2に示したサセプタ22について、図2
(a)での左側部分を拡大して示す側面断面図である。
なお、サセプタ22で支持されるウェハWについては、
図3においては、図2(a)と同様に、ウェハWが支持
された状態を図示している。また、この図3において
は、サセプタ22の構造を、その中心軸Axが伸びる方
向(垂直方向)について大きく拡大して、サセプタ22
の上面の断面形状を詳細に示している。
【0053】サセプタ22のウェハ加熱面52は、上述
したように、外周側で環状の第1加熱領域56と、内周
側で島状の第2加熱領域58とを有して構成されるとと
もに、その境界部分等をも含めて、ウェハWの下面との
隙間の距離がなめらかに変化するようにされている。こ
の面形状についてより詳しく説明すると、ウェハ加熱面
52は、図3に示すように、外周のウェハ支持部54側
から中心軸Ax側に向かって順に、第1中間領域55、
第1加熱領域56、第2中間領域57、第2加熱領域5
8の4つの領域を有して構成されている。
【0054】ウェハ加熱面52を構成しているこれら4
つの領域55〜58のうち、加熱領域56、58は、そ
れぞれの領域内でウェハWの下面との隙間の距離が一定
(面の高さが一定)となっている領域である。これに対
して、中間領域55、57は、各領域の中間に位置する
領域であって、ウェハWの下面との隙間の距離が変化
(面の高さが変化)する領域である。ただし、これらの
中間領域55、57も、当然ながら、加熱領域56、5
8と同様に、サセプタ22を介したウェハWの加熱に寄
与している。
【0055】第1加熱領域56は、径方向の幅がl2で
あり、ウェハ支持部54との段差高さ及びウェハWとの
隙間の距離が、領域内で略一定となっている。また、第
2加熱領域58は、径方向の幅がl4であり、ウェハ支
持部54との段差高さ及びウェハWとの隙間の距離が、
領域内で略一定であるとともに、第1加熱領域56より
も小さくなっている。
【0056】これに対して、第1中間領域55は、ウェ
ハ支持部54と第1加熱領域56との中間に位置する領
域である。この第1中間領域55は、径方向の幅がl1
であり、ウェハ支持部54から第1加熱領域56に向か
って段差高さh1(h1>0)だけ低くなる(ウェハW
との隙間の距離が大きくなる)ように、その垂直方向の
高さが変化する。この高さの変化は連続的であり、角が
なく隙間の距離がなめらかに変化する面形状によって、
領域55内が形成されている。
【0057】このような面形状としては、例えば、図3
に模式的に例示するように、半径h1の1/4円からな
るRをつけた断面形状などがある。また、第1中間領域
55と第1加熱領域56とは、その境界においてなめら
かに接続されている。なお、第1中間領域55とウェハ
支持部54との境界は、ウェハ加熱面52の外周端部と
なっている。
【0058】また、第2中間領域57は、第1加熱領域
56と第2加熱領域58との中間に位置する領域であ
る。この第2中間領域57は、径方向の幅がl3であ
り、第1加熱領域56から第2加熱領域58に向かって
段差高さh3(h1>h3>0)だけ高くなる(ウェハ
Wとの隙間の距離が小さくなる)ように、その垂直方向
の高さが変化する。この高さの変化は連続的であり、角
がなく隙間の距離がなめらかに変化する面形状によっ
て、領域57内が形成されている。
【0059】このような面形状としては、例えば、図3
に模式的に例示するように、半径h3/2の1/4円を
2つ接続してRをつけた断面形状などがある。また、第
2中間領域57と第1加熱領域56、及び、第2中間領
域57と第2加熱領域58とは、それぞれの境界におい
てなめらかに接続されている。
【0060】なお、ウェハ支持部54の面形状について
は、ウェハWが確実に外縁下部で支持されるように、内
側に向かって垂直方向の高さがやや低くなっていくよう
に形成することが好ましい。ただし、このウェハ支持部
54内での高さ変化は、図3においては強調して図示し
てあるが、上記した段差高さh1等に比べて、通常は小
さい。このとき、ウェハ加熱面52の第1加熱領域56
とウェハWとの隙間の距離は、h1でほぼ一定となる。
また、第2加熱領域58とウェハWとの隙間の距離は、
h1−h3でほぼ一定となる。
【0061】図3に示した構成を有するギャップコント
ロールがされたサセプタ22と、隙間(ギャップ)の距
離が一定に形成されたサセプタとを用いてそれぞれ成膜
を行い、得られる膜厚分布について比較を行った。ここ
で、サセプタ22における各領域55〜58の径方向の
幅(図3参照)については、それぞれ、第1中間領域5
5の幅をl1=5.08mm(0.2inch)、第1
加熱領域56の幅をl2=18.034mm(0.71
inch)、第2中間領域57の幅をl3=15.24
mm(0.6inch)、第2加熱領域58の幅をl4
=10.16mm(0.4inch)とした。
【0062】また、中間領域55、57での段差高さに
ついては、それぞれ、第1中間領域55での段差高さを
h1=0.3048mm(0.012inch)、第2
中間領域57での段差高さをh3=0.2032mm
(0.008inch)とした。
【0063】なお、ウェハ支持部54での高さ変化はお
よそ0.025mm、サセプタ22の上面からウェハ支
持部54までの段差高さはおよそ0.60mmとした。
また、サセプタ22の半径r1はおよそ120mm、ウ
ェハ保持エリア50の半径r2はおよそ60mmであ
る。
【0064】また、サセプタ22の上方及び下方にそれ
ぞれ配置されている上部加熱ランプ20及び下部加熱ラ
ンプ21の配列については、図4に上部加熱ランプ20
の配列構成を平面図によって示すように、それぞれ20
本のハロゲンランプを放射状に配列している。図4に示
した配列構成においては、サセプタ22の中心軸Ax及
び筒状の加熱制御コーン30を囲むように、中心軸Ax
からみて18°の角度間隔で、20本の加熱ランプ20
1〜2020が円形に配列されている。
【0065】また、これらの加熱ランプ201〜2020
は、ウェハWの内側部分を主に加熱するインナー(IN
NER)加熱ランプと、ウェハWの外側部分を主に加熱
するアウター(OUTER)加熱ランプとに分けられて
いる。インナー加熱ランプは、その照射方向がやや内側
の方向(中心軸Axの方向)を向くように反射面の角度
を傾けて設置され、これによってウェハWの内側部分を
加熱する。また、アウター加熱ランプは、その照射方向
がほぼ真下を向くように反射面の角度を略水平として設
置され、これによってウェハWの外側部分を加熱する。
【0066】図4に示す配列構成においては、時計回り
に番号を付した20本の加熱ランプ201〜2020のう
ち、加熱ランプ201及び202、206及び207、20
11及び2012、2016及び2017の、2本×4組で計8
本の加熱ランプがインナー加熱ランプとされている。ま
た、加熱ランプ203〜205、208〜2010、201 3
〜2015、2018〜2020の、3本×4組で計12本の
加熱ランプがアウター加熱ランプとされている。また、
インナー加熱ランプとアウター加熱ランプとは、その照
射強度が別々に制御されている。
【0067】以上の構成からなるサセプタ及び加熱ラン
プを用い、図5に示す9通りの成膜条件A〜Iによっ
て、ウェハW上での成膜を行った。図5の表に示した各
成膜条件のうち、サセプタタイプは、ウェハWの保持及
び加熱に用いたサセプタの種類を示している。ここで
は、成膜条件Aのみ、隙間の距離が一定の通常のサセプ
タ(NORMAL)を用い、他の成膜条件B〜Iでは、
図3に示した構成のサセプタ(GC:Gap Controlled)
を用いている。
【0068】下部加熱パワーは、上部加熱ランプ20及
び下部加熱ランプ21による全体での加熱パワーのう
ち、下部加熱パワーの割合、すなわち、(下部加熱パワ
ー)/(上部加熱パワー+下部加熱パワー)を%で示し
ている。ここでは、成膜条件A及びBでは、下部加熱パ
ワーを50%とし、他の成膜条件C〜Iでは、60%と
下部加熱パワーを大きくしている。
【0069】また、インナー加熱パワーは、上部加熱ラ
ンプ20及び下部加熱ランプ21のそれぞれにおける加
熱パワーのうち、インナー加熱パワーの割合(インナー
/アウター加熱ランプについて、それぞれ全本数のパワ
ーを合わせた加熱パワーでの割合)を%で示している。
また、加熱制御コーン位置は、上部加熱ランプ20に対
して設置されている加熱制御コーン30の垂直方向の位
置を示し、通常位置からみた垂直方向の位置(移動距
離)を上方への移動を正として示している。
【0070】図6は、これらの成膜条件A〜Iを用い
て、それぞれ成膜を行って得られた膜厚分布を示すグラ
フである。これらのグラフA〜Iにおいて、横軸はサセ
プタ22の中心位置からの径方向の距離(mm)を、ま
た、縦軸は成膜された膜厚(Å)を示している。
【0071】一定距離の隙間を有するNORMALタイ
プのサセプタを用いた成膜条件Aでは、図6のグラフA
に示すように、ウェハ及びサセプタの中心近傍で加熱が
不十分となり、成膜される膜厚が低下している。また、
他の成膜条件をそのままとして、図3に示したGCタイ
プのサセプタを用いた成膜条件Bにおいても、グラフB
に示すように、サセプタによる温度分布の調整の効果が
充分に得られず、膜厚分布は不均一なままとなってい
る。
【0072】これに対して、GCタイプのサセプタを用
いるとともに、下部加熱パワーを60%と大きくした成
膜条件C〜Iでは、グラフC〜Iに示すように、いずれ
も、膜厚分布の均一性が大きく向上されている。
【0073】なお、サセプタタイプ及び下部加熱パワー
以外の成膜条件であるインナー加熱パワー及び加熱制御
コーン位置については、必要に応じて温度分布の補助的
な調整などに用いることができる。また、成膜条件E及
びIについては、成膜時間を変えているために、他の成
膜条件での成膜に比べて膜厚の絶対値がやや小さくなっ
ている。ただし、これらの成膜条件E及びIについて
も、成膜条件C、D、F、G、Hと同様に、膜厚分布の
均一性の向上効果が得られている。
【0074】本発明による半導体製造装置は、上記した
実施形態及び実施例に限られるものではなく、様々な変
形が可能である。例えば、上記実施形態の半導体製造装
置はエピタキシャル成長装置などの成膜装置であるが、
サセプタを備えるものであれば、他の処理を行う装置、
例えばCVD装置などにも本発明は適用可能である。
【0075】また、ウェハ保持エリア内の面形状につい
ては、ウェハ加熱面(基板加熱面)の面形状を個々の装
置や成膜条件等に対応させて、様々に変形することが好
ましい。また、ウェハ支持部については、上記実施形態
のような外周全体に対して設けた環状の構成とすること
によって、ウェハ支持部による温度分布の不均一性の発
生を抑制することができるが、このような構成に限ら
ず、その一部の複数位置に設けた段差状または突起状の
ウェハ支持部としても良い。あるいは、それ以外の構成
の基板支持部材を用いても良い。
【0076】また、ウェハ及びサセプタを加熱する加熱
手段についても、上記した加熱ランプ以外の構成を用い
ても良い。
【0077】
【発明の効果】本発明による半導体製造装置は、以上詳
細に説明したように、次のような効果を得る。すなわ
ち、被処理基板の保持及び加熱に用いるサセプタの基板
加熱面を、被処理基板の下面との隙間の距離が面内でな
めらかに変化するように構成した半導体製造装置によれ
ば、基板加熱面の各部位における被処理基板への加熱条
件をそれぞれ調整して、均一な成膜膜厚分布が得られる
ように、ウェハなどの基板面内の温度分布を均一化する
ことができる。
【0078】このとき、加熱ランプによるサセプタへの
加熱条件等によって温度分布の調整を行う場合に比べ
て、容易かつ低コストで温度分布の調整を実現すること
ができる。特に、上述したサセプタ構造による温度分布
調整では、様々な面形状が可能であるために調整の自由
度が大きく、したがって、温度分布及び膜厚分布の均一
性を充分に向上させることが可能である。また、成膜圧
力を下げる必要もないので、高い成膜効率を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体製造装置である成膜装置の一実施形態を
概略的に示す構成図である。
【図2】図1に示した成膜装置に用いられるサセプタの
構成を示す(a)側面断面図、及び(b)上面図であ
る。
【図3】図2に示したサセプタを一部拡大して示す側面
断面図である。
【図4】図1に示した成膜装置における加熱ランプの配
列構成を示す平面図である。
【図5】図3に示したサセプタまたは通常のサセプタを
用いた成膜の成膜条件を示す表である。
【図6】図3に示したサセプタを用いた成膜による膜厚
分布を通常のサセプタを用いた場合と比較するグラフで
ある。
【符号の説明】 10…成膜装置、12…処理チャンバ、14…ウェハ支
持装置、16…ガス導入口、18…ガス排気口、20…
上部加熱ランプ、21…下部加熱ランプ、22…サセプ
タ、24…支持シャフト、30、31…加熱制御コー
ン、40…リフトチューブ、42…駆動装置、44…リ
フトアーム、48…リフトピン、50…ウェハ保持エリ
ア、52…ウェハ加熱面、53…リフトピン貫通孔、5
4…ウェハ支持部、55…第1中間領域、56…第1加
熱領域、57…第2中間領域、58…第2加熱領域。
フロントページの続き (72)発明者 高木 庸司 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 中村 龍一 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 5F031 CA02 HA08 MA29 MA30 PA11 PA30 5F045 AA06 AB02 AC01 AD09 AD10 AD11 AE21 AE23 AE25 AF03 BB02 DP04 EK12 EK14 EM06 EM09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理チャンバと、前記処理チャンバ内に
    設置され上面側の基板保持エリア内に被処理基板を保持
    するサセプタと、前記被処理基板を加熱する加熱手段
    と、を備える半導体製造装置であって、 前記加熱手段は、前記被処理基板を上部加熱パワーで、
    上面側から加熱する上部加熱手段と、前記被処理基板を
    前記上部加熱パワーよりも大きい下部加熱パワーで、前
    記サセプタを介して下面側から加熱する下部加熱手段
    と、を有し、 前記サセプタは、前記基板保持エリア内で前記被処理基
    板の下面と所定距離の隙間を隔てて対向する上面部分で
    ある基板加熱面と、前記被処理基板を支持する基板支持
    部材と、を有し、 前記基板加熱面は、前記被処理基板の下面との前記隙間
    の距離が互いに異なる2つの面部分を少なくとも含むと
    ともに、前記隙間の距離が前記基板加熱面内においてな
    めらかに変化することを特徴とする半導体製造装置。
  2. 【請求項2】 前記基板加熱面は、前記サセプタが回転
    駆動されるときの回転中心位置を中心として、前記隙間
    の距離が略同心円状に変化することを特徴とする請求項
    1記載の半導体製造装置。
  3. 【請求項3】 前記基板支持部材は、前記サセプタの上
    面に前記基板加熱面の外周に沿って形成され、その上面
    側に前記被処理基板の外縁下部が接することによって前
    記被処理基板を支持する基板支持部であることを特徴と
    する請求項1記載の半導体製造装置。
  4. 【請求項4】 前記基板支持部は、前記基板加熱面の外
    周の全体に環状に形成されていることを特徴とする請求
    項3記載の半導体製造装置。
  5. 【請求項5】 前記上部加熱手段及び前記下部加熱手段
    は、それぞれ複数の加熱ランプを有して構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体製造装置。
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