JP2002138084A - 3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを原料とするエーテル類の製造方法 - Google Patents
3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを原料とするエーテル類の製造方法Info
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Abstract
シメチルオキセタンを原料とするオキセタン環を有する
エーテル類の製造方法において、高収率でかつ経済的に
製造できる方法を提供することである。 【解決手段】アルカリ存在下、3−アルキル−3−ヒド
ロキシメチルオキセタンと第一級ハロゲン化物を反応さ
せてエーテル類を製造する方法において、3−アルキル
−3−ヒドロキシメチルオキセタンと第一級ハロゲン化
物の混合物中にアルカリを添加しつつ、かつ反応系内の
水を反応系外へ除去しながら反応させる製造方法、また
は第一級ハロゲン化物とアルカリの混合物中に3−アル
キル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを添加しつつ、
かつ反応系内の水を反応系外へ除去しながら反応させる
製造方法。
Description
3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタンと第一
級ハロゲン化物を反応させ、オキセタン環を有するエー
テル類を製造する方法に関するものである。
キセタンと第一級ハロゲン化物を反応させてエーテル類
を製造する方法としては、アルカリ水溶液存在下、相間
移動触媒として第四級塩基性塩を用いて反応させる方法
が知られている(Pure Appl.Chem.,A30(2&3),pp.18
9(1993)、Bull. Chem. Soc. Jpn., 61, 1653-1659 (198
8))。上記方法は比較的温和な条件で収率良く製造でき
るが、第四級塩基性塩は高濃度のアルカリ水溶液中で分
解し易く、また高価であることから、製造コストが高く
なる欠点を有する。
−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを原料と
するオキセタン環を有するエーテル類の製造方法におい
て、高収率でかつ経済的に製造できる方法を提供するこ
とである。
を解決する為、検討を重ねた結果、3−アルキル−3−
ヒドロキシメチルオキセタンと第一級ハロゲン化物の混
合物中にアルカリを添加しつつ、かつ反応系内の水を反
応系外に除去しながら反応させる方法、または第一級ハ
ロゲン化物とアルカリの混合物中に3−アルキル−3−
ヒドロキシメチルオキセタンを添加しつつ、反応系内の
水を反応系外に除去しながら反応させる方法により、目
的とするエーテル類を高収率で得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、アル
カリ存在下、3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキ
セタンと第一級ハロゲン化物を反応させてエーテル類を
製造する方法において、3−アルキル−3−ヒドロキシ
メチルオキセタンと第一級ハロゲン化物の混合物中にア
ルカリを添加しつつ、反応系内の水を反応系外へ除去し
ながら反応させることを特徴とするエーテル類の製造方
法、または第一級ハロゲン化物とアルカリの混合物中に
3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを添加
しつつ、反応系内の水を反応系外へ除去しながら反応さ
せることを特徴とするエーテル類の製造方法である。
−ヒドロキシメチルオキセタンは、下記式(1)で表さ
れる化合物である。
素原子を有するアルキル基を示す。)
ロゲン原子が第一級炭素原子だけに結合した化合物であ
り、例えばブチルクロライド、ブチルブロマイド、オク
チルクロライド、オクチルブロマイド、ドデシルクロラ
イド、ドデシルブロマイド等のハロゲン化アルキル、キ
シリレンジクロライド、キシリレンジブロマイド、ベン
ジルクロライド、ベンジルブロマイド等のハロゲン化ア
リールアルキル、3−クロロメチル−3−エチルオキセ
タンおよびアリルクロライド等が挙げられる。これらの
中でも、反応収率の点から、ハロゲン原子が結合した炭
素原子に結合する炭素原子が水素原子と結合していない
化合物、例えば、キシリレンジクロライド、キシリレン
ジブロマイド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイ
ドおよび3−クロロメチル−3−エチルオキセタンが好
ましい。
リ金属、アルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩など
が挙げられ、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウ
ムなどが例示される。これらの中でも、反応収率の点か
ら水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムが好ましい。
後記するように反応において、反応系内の水分を除去す
ることから、使用するアルカリは、より高濃度のもの、
例えば固形のアルカリが好ましい。しかし、アルカリを
後添加しながら反応させる場合等、固形アルカリの取扱
いが難しいことから、20〜60質量%の水溶液を用い
てもよい。
ヒドロキシメチルオキセタンと第一級ハロゲン化物の混
合物中にアルカリを添加しつつ、かつ反応系内の水を反
応系外に除去しながら反応させる製造方法、および第一
級ハロゲン化物とアルカリの混合組成物中に3−アルキ
ル−3−ヒドロキシメチルオキセタンを添加しつつ、反
応系内の水を反応系外に除去しながら反応させる製造方
法である。いずれの方法においても使用する原料の割合
は、3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタンの
水酸基1当量に対して、第一級ハロゲン化物が1〜4当
量およびアルカリが0.9〜1.2当量であることが好
ましく、さらに好ましくは第一級ハロゲン化物が1〜2
当量およびアルカリが1〜1.1当量である。
セタンの水酸基1当量に対して、第一級ハロゲン化物が1
当量未満では、3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオ
キセタンの十分な転化率が得られず反応収率が低下す
る。一方、第一級ハロゲン化物が4当量を越えると、第
一級ハロゲン化物の十分な転化率が得られず、反応収率
が低下する。また、アルカリの使用量が0.9当量未満
では、3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
の十分な転化率が得られず反応収率が低下する。一方、
アルカリの使用量が1.2当量を越えると、第一級ハロ
ゲン化物の加水分解物である第一級アルコールや、該第
一級アルコールと第一級ハロゲン化物がエーテル化した
化合物が生成するため、目的とするエーテル類の反応収
率が低下する。
とは好ましく、さらに好ましくは90〜150℃であ
る。反応時間は反応温度により影響されるが、1〜10
時間の範囲で行なうことが好ましい。反応温度が50℃
未満では十分な反応速度が得られず、反応収率が低下し
200℃を越えると第一級ハロゲン化物の加水分解生成
物である第一級アルコールなどが多く副生し、目的とす
るエーテル類の反応収率が低下する。
由は、アルカリと3−アルキル−3−ヒドロキシメチル
オキセタンを高濃度で接触させていないためであり、こ
れらを高濃度の条件で反応させると副生成物が増加し、
目的とするエーテル類の反応収率が低下する。また、ア
ルカリ、3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタ
ンおよび第一級ハロゲン化物を一括に仕込んで反応させ
ると、アルカリと3−アルキル−3−ヒドロキシメチル
オキセタンの反応により生成する副生成物が増加し、目
的とするエーテル類の反応収率が低下するため、一括に
好ましくない。さらに、一部の第一級ハロゲン化物にお
いては反応の制御が難しくなる。
内の水を反応系外に除去する方法としては特に限定され
ないが、例えば常圧で50℃以上の加熱下、要すれば窒
素や空気等を流しながら蒸発させる方法、反応系内を減
圧にして蒸発させる方法、水と共沸し得る溶媒、例えば
トルエンやキシレンを用いて共沸により除去する方法又
はこれらの併用による方法等が可能である。なお、水の
留去の際、原料の一部が水と共に留去することもある
が、この場合は脱水管等を用いて原料等は反応系内に戻
すことができる。
含有される水、3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオ
キセタンとアルカリの反応によって生じる水があり、こ
れらの水を系外に除去する効果としては、アルカリ濃度
が上昇すること、エーテル化反応が促進すること、そし
て第一級ハロゲンの加水分解を低減させられることが考
えられる。
て相間移動触媒などの触媒を用いることができる。触媒
としては、例えば、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジ
シクロヘキシル−18−クラウン−6および18−クラ
ウン−6などが挙げられる。その他の反応条件等は通常
の有機合成反応で使用される方法が適用される。得られ
た反応混合物の分離、精製の方法としては、ろ過により
塩と有機物に分離する方法、水を加えて塩を溶解した後
有機相と水相を分離する方法などが挙げられる。さら
に、減圧蒸留などにより有機溶剤、過剰に用いた第一級
ハロゲン化物および未反応の3−アルキル−3−ヒドロ
キシメチルオキセタン等を留去することにより、目的と
する高純度のエーテル類が製造される。また必要により
活性炭、珪藻土、シリカ、アルミナなどで処理した後、
ろ過することにより、より高純度なエーテル化合物を得
ることが出来る。
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。 実施例1 攪拌機、滴下ロート、温度計、分水管およびコンデンサ
ーを取り付けたガラス製の1000ml丸底フラスコに、85質
量%のKOHフレークを132.2g(KOHとして2mol)、3-
クロロメチル-3-エチルオキセタン(以下OXCと略す)を
269.2g(2mol)およびトルエンを92.1g(1mol)仕込み、攪
拌しながら、内温が120℃になるまで加温した。設定温
度に達した後、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキ
セタン(以後OXAと略す)209.2g(1.8mol)を3時間かけ
て滴下しながら反応させた。OXAの滴下開始後、常圧
で還流が起こる温度にまで昇温し、水をトルエンと共沸
させ、水を留去しながら7時間反応させた。なお、脱水
管中の有機相はすべて反応器へ戻した。この際、留出し
た水は51.0gであった。反応終了後、吸引ろ過により有
機相と固形物を分離し、有機相を420.6gと有機物が付着
した固形物を221.4gを得た。221.4gの固形物をメタノー
ルで洗浄し、88.5gの洗浄液を得た。ろ過により分離し
た有機相中の液組成をガスクロマトグラフィ(以下GCと
略す)により分析した。その結果、ジ(1−エチル(3
−オキセタニル))メチルエーテル(以下DOXと略
す):72.4wt%、OXC:0.9wt%、OXA:5.8wt%、トルエ
ン:17.5wt%であった。また、メタノールの洗浄液も同
様にGCにより分析した結果、DOX:39.7wt%、OXC:1.2w
t%、OXA:3.8wt%、トルエン:3.8wt%であった。この
分析結果をもとに計算すると、OXCとOXAの両者を基準と
したDOX反応収率は83.4%、OXCとOXAの両者を基準とし
たDOX選択率は89.9%となる。なお、DOX反応収率、DOX
選択率の定義を以下に示す。 DOX反応収率 =[2× DOX生成量(mol)]÷〔OXC仕込量
(mol)+OXA仕込量(mol)〕×100 DOX選択率 =[2× DOX生成量(mol)]÷〔OXC反応量(mo
l)+OXA反応量(mol)〕×100
量%のKOH水溶液を後添加) 攪拌機、滴下ロート、温度計、分水管およびコンデンサ
ーを取り付けたガラス製の1000ml丸底フラスコに、OXC
を269.2g(2mol)、OXAを209.2g(1.8mol)、トルエンを9
2.1g(1mol)仕込み、攪拌しながら、内温が120℃になる
まで加温した。設定温度に達した後、48質量%のKOH水
溶液を233.8g(KOHとして2mol)、2.5時間かけて滴下し
た。滴下開始後、常圧で還流が起こる温度にまで昇温
し、水をトルエンと共沸させ、水を留去しながら8時間
反応させた。なお、脱水管中の有機相はすべて反応器へ
戻した。この際、留出した水は145.3gであった。反応終
了後、512.0gの蒸留水を添加し、固形物を溶解した。有
機相と水相を分離し、494.7gの有機相と664.7gの水相を
得た。有機相をGCにより分析した結果、DOX:61.9wt
%、OXC:1.2wt%、OXA:9.0wt%、トルエン:20.2wt%
であった。水相も同様にGCにより分析した結果、DOX:
0.3wt%、OXC:1.2wt%、OXA:2.6wt%、トルエン:0wt
%であった。この分析結果をもとに計算すると、OXCとO
XAの両者を基準としたDOX反応収率は75.6%、OXCとOXA
の両者を基準としたDOX選択率は89.1%となる。
添加、減圧脱水) 攪拌機、滴下ロート、温度計、分水管、コンデンサー、
バキュームコントローラーおよびアスピレーターを取り
付けたガラス製の300ml丸底フラスコに、OXAを46.5g
(0.4mol)、85重量%のKOHフレークを33.2g(KOHと
して0.5mol) 仕込み、攪拌しながら、内温が120℃にな
るように加温した。設定温度に達した後、反応器内の圧
力を150mmHgになるように設定し、67.3gのOXC(0.5mo
l)を3時間かけて滴下した。滴下開始後、水をOXCと共
沸させ、水を留去しながら8時間反応させた。なお、脱
水管中の有機相はすべて反応器へ戻した。この際、留出
した水は5.1gであった。反応終了後、210.0gの蒸留水を
添加し、固形物を溶解した。有機相と水相を分離し、10
4.8gの有機相と238.1gの水相を得た。有機相をGCにより
分析した結果、DOX:44.8wt%、OXC:8.7wt%、OXA:2.
6wt%であった。水相も同様にGCにより分析した結果、D
OX:0.5wt%、OXC:0wt%、OXA:1.5wt%であった。こ
の分析結果をもとに計算すると、OXCとOXAの両者を基準
としたDOX反応収率は49.9%、OXCとOXAの両者を基準と
したDOX選択率は57.6%となる。
括添加、常圧脱水) 攪拌機、温度計、分水管およびコンデンサーを取り付け
たガラス製の1000ml丸底フラスコに、OXCを403.8g(3mo
l)、OXAを116.2g(1mol)、85重量%のKOHフレークを9
9.0g(KOHとして1.5mol)仕込み、攪拌しながら、内温が1
50℃になるように注意深く加温した。設定温度に達した
後、水をOXCと共沸させ、水を留去しながら6時間反応さ
せた。なお、脱水管中の有機相はすべて反応器へ戻し
た。この際、留出した水は22.4gであった。反応終了
後、吸引ろ過により有機相と固形物を分離し、402.7gの
有機相と176.7gの有機物が付着した固形物を得た。176.
7gの固形物を650gの蒸留水に溶解した後、油水分離して
47.6gの有機相を得た。有機相をGCにより分析した結
果、DOX:39.3wt%、OXC:42.8wt%、OXA:14.1wt%で
あった。また、固形物を蒸留水を用いて溶解した後、採
取した有機相も同様にGCで分析した結果、DOX:47.1wt
%、OXC:46.4wt%、OXA:1.7wt%であった。この分析
結果をもとに計算すると、OXCとOXAの両者を基準とした
DOX反応収率は42.2%、OXCとOXAの両者を基準としたDOX
選択率は81.9%となる。
ーを取り付けたガラス製の500ml丸底フラスコに、85重
量%のKOHフレークを46.3g(KOHとして0.7mol)、塩
化ベンジル(以下BCと略す)を88.7g(0.7mol)、トルエ
ンを46.1g(0.5mol)仕込み、攪拌しながら、内温が120℃
になるように加温した。設定温度に達した後、73.2g
(0.63mol)のOXAを2.5時間かけて滴下した。滴下開始
後、常圧で還流が起こる温度にまで昇温し、水をトルエ
ンと共沸させ、水を留去しながら5時間反応させた。な
お、脱水管中の有機相はすべて反応器へ戻した。この
際、留出した水は16.8gであった。反応終了後、169.0g
の蒸留水を添加し、固形物を溶解した。有機相と水相を
分離し、190.4gの有機相と212.0gの水相を得た。有機相
をGCにより分析した結果、3−エチル−3−(ベンジル
オキシメチル)オキセタン(以下BOXと略す):69.8wt
%、BC:0wt%、OXA:1.1wt%、トルエン:22.1wt%で
あった。水相も同様にGCにより分析した結果、BOX:0.2
wt%、BC:0wt%、OXA:0.6wt%であった。この分析結
果をもとに計算すると、BC基準のBOX反応収率は92.3
%、BC基準のBOX選択率は92.3%となる。なお、BOX収
率、選択率の定義を以下に示す。 BOX反応収率 = BOX生成量(mol)÷BC仕込量(mol) BOX選択率 = BOX生成量(mol)÷BC反応量(mol)
量%KOH水溶液を後添加) 実施例3と同様な装置を用い、BCを88.6g(0.7mol)、OXA
を73.2g(0.63mol)、トルエンを46.1g(0.5mol)仕込
み、攪拌しながら、内温が120℃になるように加温し
た。設定温度に達した後、48質量%のKOH水溶液を81.8g
(KOHとして0.7mol)、2.2時間かけて滴下した。滴下開
始後、常圧で還流が起こる温度にまで昇温し、水をトル
エンと共沸させ、水を留去しながら6時間反応させた。
なお、脱水管中の有機相はすべて反応器へ戻した。この
際、留出した水は51.1gであった。反応終了後、150gの
蒸留水を添加し、固形物を溶解した。有機相と水相を分
離し、177.7gの有機相と208.9gの水相を得た。有機相を
GCにより分析した結果、BOX:69.2wt%、BC:0wt%、OX
A:1.4wt%、トルエン:21.0wt%であった。水相も同様
にGCにより分析した結果、BOX:0wt%、BC:0wt%、OX
A:0.9wt%であった。この分析結果をもとに計算する
と、BC基準のBOX反応収率は85.2%、BC基準のBOX選択率
は85.2% となる。
添加、常圧脱水) 実施例3と同様な装置を用い、OXAを73.2g(0.63mo
l)、85質量%のKOHフレークを46.3g(KOHとして0.7
mol)、トルエンを46.1g(0.5mol)仕込み、攪拌しなが
ら、内温が120℃になるように加温した。設定温度に達
した後、88.6g(0.7mol)のBCを2.5時間かけて滴下し
た。滴下開始後、常圧で還流が起こる温度にまで昇温
し、水をトルエンと共沸させ、水を留去しながら6時間
反応させた。なお、脱水管中の有機相はすべて反応器へ
戻した。この際、留出した水は7.3gであった。反応終了
後、150gの蒸留水を添加し、固形物を溶解した。有機相
と水相を分離し、195.6gの有機相と190.0gの水相を得
た。有機相をGCにより分析した結果、BOX:55.3wt%、B
C:6.3wt%、OXA:9.1wt%、トルエン:21.5wt%であっ
た。水相も同様にGCにより分析した結果、BOX:0wt%、
BC:0wt%、OXA:0.6wt%であった。この分析結果をも
とに計算すると、BC基準のBOX反応収率は74.9%、BC基
準のBOX選択率は87.0%となる。
−ヒドロキシメチルオキセタンを原料とするエーテル化
合物を高収率で製造する方法であり、かつ経済面でも極
めて有利な製造方法である。
Claims (5)
- 【請求項1】アルカリ存在下、3−アルキル−3−ヒド
ロキシメチルオキセタンと第一級ハロゲン化物を反応さ
せてエーテル類を製造する方法において、3−アルキル
−3−ヒドロキシメチルオキセタンと第一級ハロゲン化
物の混合物中にアルカリを添加しつつ、かつ反応系内の
水を反応系外へ除去しながら反応させることを特徴とす
るエーテル類の製造方法。 - 【請求項2】アルカリ存在下、3−アルキル−3−ヒド
ロキシメチルオキセタンと第一級ハロゲン化物を反応さ
せてエーテル類を製造する方法において、第一級ハロゲ
ン化物とアルカリの混合物中に3−アルキル−3−ヒド
ロキシメチルオキセタンを添加しつつ、かつ反応系内の
水を反応系外へ除去しながら反応させることを特徴とす
るエーテル類の製造方法。 - 【請求項3】アルカリが水酸化ナトリウムまたは水酸化
カリウムである請求項1または請求項2記載のエーテル
類の製造方法。 - 【請求項4】3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキ
セタンが3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
または3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンで
ある請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエーテル類
の製造方法。 - 【請求項5】第一級ハロゲン化物が3−クロロメチル−
3−エチルオキセタンである請求項1〜請求項4のいず
れかに記載のエーテル類の製造方法。
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