JP2002088481A - 無電解スズ−銀合金メッキ浴 - Google Patents

無電解スズ−銀合金メッキ浴

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JP2002088481A JP2000279149A JP2000279149A JP2002088481A JP 2002088481 A JP2002088481 A JP 2002088481A JP 2000279149 A JP2000279149 A JP 2000279149A JP 2000279149 A JP2000279149 A JP 2000279149A JP 2002088481 A JP2002088481 A JP 2002088481A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴の経時安定性を高め、スズと銀を確実に共
析化して、優れた皮膜外観を付与できる無電解スズ−銀
合金メッキ浴を開発する。 【解決手段】 モノ又はジスルフィド結合の両側或は片
側に隣接してオキシエチレン基、オキシプロピレン基又
はオキシ(ヒドロキシプロピレン)基を単数又は繰り返し
分子内に有するオキシアルキレン型脂肪族スルフィド系
化合物と、チオ尿素類とを錯化剤として含有する無電解
スズ−銀合金メッキ浴である。上記脂肪族スルフィド系
化合物に代えて、α−メルカプトプロピオン酸などのα
−メルカプトモノカルボン酸類、或はチオグリコールな
どのメルカプトアルコール類を用いても良い。上記特定
の脂肪族スルフィド系(又はメルカプト系)化合物とチオ
尿素類が浴中の銀イオン或は素地金属に作用し、浴を安
定にし、スズと銀を確実に共析化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無電解スズ−銀合金
メッキ浴に関し、浴の経時安定性に優れ、銀とスズの共
析を確実に可能にし、スズ皮膜などに比べても遜色のな
い外観を有するスズ−銀合金メッキ皮膜を形成できるも
のを提供する。
【0002】
【従来の技術】一般に、銀の標準電極電位は極めて貴で
あるため、2価のスズイオンを含有するメッキ浴中で銀
イオンを安定化させることは容易でなく、浴が分解して
銀が析出し易い。また、電気化学的に貴な金属である銀
は優先析出し易く、他の金属との合金メッキは容易でな
い。しかも、実際の無電解スズ−銀合金メッキの現場で
は、析出速度を増大させて生産性を向上する見地から、
60〜70℃の加温下で長時間の連続運転を行っている
ため、当該加温状態によって銀イオンはより不安定化す
る。このような理由から、実用的な無電解スズ−銀合金
メッキ浴はあまり知られておらず、例えば、特開平10
−245683号公報には、チオ尿素などを用いたスズ
−銀合金等を含む無電解スズ合金メッキ浴が開示されて
いるが、充分な実用レベルを達成するものではなく、こ
の分野での優れたメッキ浴の開発が強く望まれている。
【0003】
【先行技術】そこで、本出願人は、先に、特願平11−
69473号で、チオ尿素類及びアミン類などの含窒素
系化合物と、塩基性窒素原子を有するスルフィド系化合
物との混合物を錯化剤として含有する無電解スズ−銀合
金メッキ浴を提案した。上記チオ尿素類は、チオ尿素、
或は、ジメチルチオ尿素、アリルチオ尿素などのチオ尿
素誘導体である。上記アミン類は、エチレンジアミン四
酢酸(EDTA)などのアミノカルボン酸系化合物、エチ
レンジアミンなどのポリアミン系化合物などである。上
記スルフィド系化合物は、2,2′−ジチオジアニリ
ン、2,2′−ジピペラジニルジスルフィド、2,2′−
ジピリジルジスルフィドなどのような、分子内に1個以
上の塩基性窒素原子を有する芳香族スルフィド系化合物
を中心としたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術では、メ
ッキ浴の安定性、スズと銀の共析化などの面は優れてい
るが、本発明は、この先行技術とは別種の化合物を用い
て、浴の経時安定性を向上し、もって、優れた外観のス
ズ−銀合金メッキ皮膜を形成できる無電解スズ−銀合金
メッキ浴を開発することを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記先行
技術で提案したジチオジアニリンなどの塩基性窒素原子
を有する芳香族スルフィド系化合物を出発点として、他
のスルフィド系化合物、特に、脂肪族のスルフィド系化
合物を広く研究した結果、モノ又はジスルフィド結合の
両側或は片側に隣接してオキシエチレン基、オキシプロ
ピレン基又はオキシ(ヒドロキシプロピレン)基を単数又
は繰り返し分子内に有するオキシアルキレン型スルフィ
ド系化合物などをスズ−銀合金メッキ浴に含有させる
と、浴の経時安定性が有効に高まること、また、スズと
銀が確実に共析して、スズ−銀合金皮膜の外観も良好に
向上することを見い出し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明1は、モノ又はジスルフィド
結合の両側或は片側に隣接してオキシエチレン基、オキ
シプロピレン基又はオキシ(ヒドロキシプロピレン)基を
単数又は繰り返し分子内に有するオキシアルキレン型脂
肪族スルフィド系化合物と、チオ尿素類とを錯化剤とし
て含有する無電解スズ−銀合金メッキ浴である。
【0007】本発明2は、上記本発明1のオキシアルキ
レン型脂肪族スルフィド系化合物に代えて、カルボキシ
ル基が結合するα位の炭素にメルカプト基を有するα−
メルカプトモノカルボン酸類、並びにメルカプトアルコ
ール類よりなる群から選ばれた脂肪族メルカプト系化合
物の少なくとも一種を錯化剤として含有する無電解スズ
−銀合金メッキ浴である。
【0008】本発明3は、上記本発明2のα−メルカプ
トモノカルボン酸類が、α−メルカプトプロピオン酸な
どであることを特徴とする無電解スズ−銀合金メッキ浴
である。
【0009】本発明4は、上記本発明2のメルカプトア
ルコール類がチオグリコールなどであることを特徴とす
る無電解スズ−銀合金メッキ浴である。
【0010】本発明5は、上記本発明1〜4のいずれか
の無電解メッキ浴に、さらに、界面活性剤、補助錯化剤
などを含有することを特徴とする無電解スズ−銀合金メ
ッキ浴である。
【0011】本発明6は、上記本発明1〜5のいずれか
のメッキ浴を用いて、被メッキ物に無電解スズ−銀合金
メッキ皮膜を形成することを特徴とする無電解スズ−銀
合金メッキ方法である。
【0012】本発明7は、上記本発明1〜5のいずれか
のメッキ浴を用いて、スズ−銀合金メッキ皮膜を形成し
た、半導体集積回路、スイッチ、抵抗、可変抵抗、コン
デンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動
子、リード線などの物品である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、第一に、特定のオキシ
アルキレン型脂肪族スルフィド系化合物とチオ尿素類と
を錯化剤として含有する無電解スズ−銀合金メッキ浴で
あり、第二に、特定の脂肪族メルカプト系化合物とチオ
尿素類とを錯化剤として含有する同無電解メッキ浴であ
り、第三に、これらのメッキ浴を用いる無電解スズ−銀
合金メッキ方法であり、第四に、これらのメッキ浴を用
いてスズ−銀合金メッキ皮膜を形成した物品である。上
記脂肪族スルフィド系化合物はメッキ浴中で銀イオンに
錯化してこれを安定化する作用をし、後者の脂肪族メル
カプト系化合物もこの脂肪族スルフィド系化合物に準じ
た作用をする。上記チオ尿素類はメッキ浴中で銀イオン
に錯化してこれを安定化する作用を期待できるととも
に、被メッキ物である素地金属の銅に作用してスズと銅
の酸化還元電位を逆転させる作用を奏する。
【0014】上記特定のオキシアルキレン型脂肪族スル
フィド系化合物は、モノ又はジスルフィド結合の両側或
は片側に隣接してオキシエチレン基、オキシプロピレン
基又はオキシ(ヒドロキシプロピレン)基を単数又は繰り
返し分子内に有するスルフィド系化合物であり、具体的
には次の化合物などが挙げられる。 (1)H−(OCH2CH2)3−S−(CH2CH2O)3−Hで
表されるビス(トリエチレングリコール)チオエーテル (2)H−(OCH2CH2)6−S−(CH2CH2O)6−Hで
表されるビス(ヘキサエチレングリコール)チオエーテル (3)H−(OCH2CH2)10−S−(CH2CH2O)10−H
で表されるビス(デカエチレングリコール)チオエーテル (4)H−(OCH2CH2)12−S−(CH2CH2O)12−H
で表されるビス(ドデカエチレングリコール)チオエーテ
ル (5)H−(OCH2CH2)15−S−(CH2CH2O)15−H
で表されるビス(ペンタデカエチレングリコール)チオエ
ーテル (6)H−(OCH2CH2)20−S−(CH2CH2O)20−H
で表されるビス(イコサエチレングリコール)チオエーテ
ル (7)H−(OCH2CH2)30−S−(CH2CH2O)30−H
で表されるビス(トリアコンタエチレングリコール)チオ
エーテル (8)H−(OCH2CH2)40−S−(CH2CH2O)40−H
で表されるビス(テトラコンタエチレングリコール)チオ
エーテル (9)H−(OCH2CH2)50−S−(CH2CH2O)50−H
で表されるビス(ペンタコンタエチレングリコール)チオ
エーテル (10)HOCH2CH2−S−CH2CH2OHで表される
2,2′−チオジグリコール (11)HOCH2CH2CH2−S−CH2CH2CH2OHで
表される3,3′−チオジプロパノール (12)H−(OCH2CH2)5−S−S−(CH2CH2O)5
Hで表されるビス(ω−ヒドロキシペンタエトキシ)ジス
ルフィド (13)H−(OCH2CH2)12−S−S−(CH2CH2O)12
−Hで表されるビス(ω−ヒドロキシドデカエトキシ)ジ
スルフィド (14)H−(OCH2CH2)20−S−S−(CH2CH2O)20
−Hで表されるビス(ω−ヒドロキシイコサエトキシ)ジ
スルフィド (15)H−(OCH2CH2)50−S−S−(CH2CH2O)50
−Hで表されるビス(ω−ヒドロキシペンタコンタエト
キシ)ジスルフィド (16)H−(OCH2CH(OH)CH2)8−S−(CH2CH
(OH)CH2O)8−Hで表されるビス(オクタグリセロー
ル)チオエーテル (17)H−(OC36)5−(OC24)15−S−(C24O)
15−(C36O)5−Hで表されるビス(ペンタデカエチレ
ングリコールペンタプロピレングリコール)チオエーテ
ル (18)H−OCH2CH(OH)CH2−(OC24)10−S−
(C24O)10−CH2CH(OH)CH2O−Hで表される
ビス(デカエチレングリコールモノグリセロール)チオエ
ーテル (19)H−(OC24)10−(OC36)3−S−(C36O)3
−(C24O)10−Hで表されるビス(トリプロピレング
リコールデカエチレングリコール)チオエーテル (20)H−(OC36)5−(OC24)15−S−S−(C24
O)15−(C36O)5−Hで表されるビス(ω−ヒドロキ
シペンタプロポキシペンタデカエトキシ)ジスルフィド (21)H−OCH2CH(OH)CH2−(OC24)10−S−
S−(C24O)10−CH2CH(OH)CH2O−Hで表さ
れるビス(ω−ヒドロキシモノグリセロキシデカエトキ
シ)ジスルフィド (22)H−(OC24)20−(OC36)5−S−S−(C36
O)5−(C24O)20−Hで表されるビス(ω−ヒドロキ
シイコサエトキシペンタプロポキシ)ジスルフィド (23)H−(OC24)5−S−CH2CH2−S−(C2
4O)5−Hで表されるS,S′−ビス(ペンタエチレング
リコール)エチレンジチオエーテル (24)H−(OC24)15−S−CH2CH2−S−(C24
O)15−Hで表されるS,S′−ビス(ペンタデカエチレ
ングリコール)エチレンジチオエーテル (25)H−(OC24)30−S−CH2CH2CH2−S−(C
24O)30−Hで表されるS,S′−ビス(トリアコンタ
エチレングリコール)プロピレンジチオエーテル (26)H−(OC36)3−(OC24)20−S−CH2CH2
−S−(C24O)20−(C36O)3−Hで表されるS,
S′−ビス(トリプロピレングリコールイコサエチレン
グリコール)エチレンジチオエーテル (27)H−(OCH2CH2)2−S−(CH2CH2O)2−Hで
表されるビス(ジエチレングリコール)チオエーテル (28)HOCH2CH(OH)CH2−S−CH2CH(OH)
CH2OHで表されるビス(モノグリセロール)チオエー
テル (29)H−(OCH2CH(OH)CH2)3−S−(CH2CH
(OH)CH2O)3−Hで表されるビス(トリグリセロー
ル)チオエーテル (30)H−(OCH2CH2)41−S−S−(CH2CH2O)41
−Hで表されるビス(ω−ヒドロキシヘンテトラコンタ
エトキシ)ジスルフィド (31)H−(OC36)5−(OC24)20−S−S−(C24
O)20−(C36O)5−Hで表されるビス(ω−ヒドロキ
シペンタプロポキシイコサエトキシ)ジスルフィド (32)H−(OCH2CH(OH)CH2)3−S−S−(CH2
CH(OH)CH2O)3−Hで表されるビス(ω−ヒドロキ
シトリグリセロキシ)ジスルフィド (33)H−(OCH2CH(OH)CH2)10−S−S−(CH2
CH(OH)CH2O)10−Hで表されるビス(ω−ヒドロ
キシデカグリセロキシ)ジスルフィド (34)HOCH2CH2−S−CH2CH2−S−CH2CH2
OHで表される1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルチ
オ)エタン (35)H−(OC24)10−S−C36−S−(OC24)10
−Hで表されるS,S′−ビス(デカエチレングリコー
ル)プロピレンジチオエーテル (36)H−(OCH2CH2)5−S−CH2CH(OH)CH2
−S−(CH2CH2O)5−Hで表されるS,S′−ビス
(ペンタエチレングリコール)−2−ヒドロキシプロピレ
ンジチオエーテル (37)H−(OC36)2−S−CH2CH(OH)CH2−S
−(C36O)2−Hで表されるS,S′−ビス(ジプロピ
レングリコール)−2−ヒドロキシプロピレンジチオエ
ーテル (38)H−(OCH2CH2)20−S−CH2CH2−S−(C
2CH2O)20−Hで表されるS,S′−ビス(イコサエ
チレングリコール)エチレンジチオエーテル (39)CH3−S−CH2CH2OHで表される2−(メチル
チオ)エタノール (40)HOCH2CH2−S−CH2CH2CH2CH2−S−
CH2CH2−OHで表される1,4−ビス(2−ヒドロキ
シエチルチオ)ブタン
【0015】上式(1)〜(9)では、モノスルフィド結合
の両側の隣接位置にオキシエチレン基(C24O)の繰り
返しを分子内に有し、上式(10)〜(11)では、モノスルフ
ィド結合の両側の隣接位置にオキシエチレン基又はオキ
シプロピレン基(C36O)を単数分子内に有する。上式
(12)〜(15)では、ジスルフィド結合の両側の隣接位置に
オキシエチレン基の繰り返しを分子内に有し、上式(16)
では、モノスルフィド結合の両側の隣接位置にオキシ
(ヒドロキシプロピレン)基(CH2CH(OH)CH2O)の
繰り返しを分子内に有する。上式(17)では、モノスルフ
ィド結合の両側の隣接位置にオキシエチレン基の繰り返
しとオキシプロピレン基の繰り返しを分子内に有し、上
式(20)では、ジスルフィド結合の両側の隣接位置にオキ
シエチレン基の繰り返しとオキシプロピレン基の繰り返
しを分子内に有し、上式(21)では、ジスルフィド結合の
両側の隣接位置にオキシエチレン基の繰り返しとオキシ
(ヒドロキシプロピレン)基の繰り返しを分子内に有す
る。上式(23)〜(25)では、分子内に2個のモノスルフィ
ド結合が含まれ、各モノスルフィド結合の一方にはオキ
シエチレン基が、他方にはエチレン基又はプロピレン基
が結合する。上式に列挙した化合物はモノ又はジスルフ
ィド結合を中心に左右対称の分子構造が多いが、本発明
のオキシアルキレン型スルフィド系化合物では、左右が
異なる分子構造の化合物でも差し支えなく、例えば、上
式(39)に示すように、モノ又はジスルフィド結合の片側
にアルキル基などが結合しても良い。上記脂肪族スルフ
ィド系化合物は単用又は併用でき、中でも、2,2′−
チオジグリコール、ビス(ドデカエチレングリコール)チ
オエーテル、ビス(ペンタデカエチレングリコール)チオ
エーテル、2−(メチルチオ)エタノール、1,2−ビス
(2−ヒドロキシエチルチオ)エタンなどが好ましい。
【0016】前記特定の脂肪族メルカプト系化合物は、
カルボキシル基が結合するα位の炭素にメルカプト基を
有するα−メルカプトモノカルボン酸類、並びに分子内
に水酸基とメルカプト基を有するメルカプトアルコール
類の少なくとも一種である。上記α−メルカプトモノカ
ルボン酸類は分子内に1個のカルボキシル基を有する化
合物に限定され、分子内にメルカプト基と2個以上のカ
ルボキシル基を有する化合物は排除される。α−メルカ
プトモノカルボン酸類としては、メルカプト酢酸(即
ち、チオグリコール酸:HSCH2COOH)、α−メル
カプトプロピオン酸(即ち、メルカプト乳酸:CH3CH
(SH)COOH)などが挙げられるが、α−メルカプト
プロピオン酸が好ましい。上記メルカプトアルコール類
は、水酸基を基準としてβ位の炭素にメルカプト基を有
するβ−メルカプトアルコール類が好ましい。β−メル
カプトアルコール類としては、β−メルカプトエタノー
ル(即ち、チオグリコール:HSCH2CH 2OH)などが
挙げられる。
【0017】上記脂肪族スルフィド系化合物、脂肪族メ
ルカプト系化合物は夫々単用又は併用することができ、
脂肪族スルフィド系化合物と脂肪族メルカプト系化合物
を併用しても良い。
【0018】上記チオ尿素類はチオ尿素とチオ尿素誘導
体を包含する概念である。当該チオ尿素誘導体は、基本
的に、チオ尿素の窒素原子或は硫黄原子の1個以上に各
種の置換基が結合して、分子容がチオ尿素より大きい化
合物をいい、具体的には、1,3―ジメチルチオ尿素、
トリメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素(例えば、1,3
―ジエチル―2―チオ尿素)、N,N′―ジイソプロピル
チオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレ
ンチオ尿素、1,3―ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ
尿素、チオセミカルバジドなどが挙げられる。
【0019】上記脂肪族スルフィド系化合物(又は脂肪
族メルカプト系化合物)の浴中での含有量は0.01〜1
00g/L、好ましくは1〜50g/Lである。また、
チオ尿素類の浴中での含有量は0.01〜500g/
L、好ましくは1〜300g/Lである。
【0020】スズ及び銀の供給源としてのスズ塩及び銀
塩は、メッキ浴中に夫々スズイオン、銀イオンを供給可
能な塩類であり、可溶性塩を基本とするが、難溶性塩な
どを排除するものではなく、任意の塩類を使用できる。
可溶性第一スズ塩としては、後述する有機スルホン酸の
第一スズ塩を初め、ホウフッ化第一スズ、スルホコハク
酸第一スズ、塩化第一スズ、硫酸第一スズ、酸化第一ス
ズなどが挙げられ、メタンスルホン酸第一スズ、エタン
スルホン酸第一スズ、2−ヒドロキシプロパン−1−ス
ルホン酸第一スズ、p−フェノールスルホン酸第一スズ
などの有機スルホン酸の塩類が好ましい。また、上記可
溶性銀塩としては、硫酸銀、亜硫酸銀、炭酸銀、スルホ
コハク酸銀、硝酸銀、有機スルホン酸銀、ホウフッ化
銀、クエン酸銀、酒石酸銀、グルコン酸銀、スルファミ
ン酸、シュウ酸銀、酸化銀などの可溶性塩が使用でき、
また、本来は難溶性であるが、スルフィド系化合物など
の作用によりある程度の溶解性を確保できる塩化銀など
も使用できる。銀塩の好ましい具体例としては、メタン
スルホン酸銀、エタンスルホン酸銀、2−プロパノール
スルホン酸銀、フェノールスルホン酸銀、クエン酸銀な
どが挙げられる。当該可溶性第一スズ塩或は可溶性銀塩
の金属塩としての換算添加量は、夫々0.0001〜2
00g/Lであり、好ましくは0.1〜80g/Lであ
る。
【0021】本発明の無電解スズ−銀合金メッキ浴は基
本的に、有機酸浴、無機酸浴、或はその塩をベースとす
る浴である。有機酸としては、排水処理が比較的容易な
アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、芳香族
スルホン酸等の有機スルホン酸、或は、脂肪族カルボン
酸などが好ましいが、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水
素酸、スルファミン酸、塩酸、硫酸、過塩素酸等の無機
酸でも差し支えない。上記の酸(又は塩)は単用又は併用
でき、酸(又は塩)の添加量は0.1〜300g/Lであ
り、好ましくは20〜120g/Lである。
【0022】上記アルカンスルホン酸としては、化学式
n2n+1SO3H(例えば、n=1〜5、好ましくは1〜
3)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンス
ルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン
酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、
2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などの外、
ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスル
ホン酸などが挙げられる。
【0023】上記アルカノールスルホン酸としては、化
学式 Cm2m+1-CH(OH)-Cp2p-SO3H(例えば、m=0
〜6、p=1〜5)で示されるものが使用でき、具体的に
は、2―ヒドロキシエタン―1―スルホン酸、2―ヒド
ロキシプロパン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシブタ
ン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―ス
ルホン酸などの外、1―ヒドロキシプロパン―2―スル
ホン酸、3―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、4
―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシ
ヘキサン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシデカン―1
―スルホン酸、2―ヒドロキシドデカン―1―スルホン
酸などが挙げられる。
【0024】上記芳香族スルホン酸は、基本的にはベン
ゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、フェノ
ールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフ
タレンスルホン酸などであって、具体的には、1−ナフ
タレンスルホン酸、2―ナフタレンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p―フェノールス
ルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、
ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香酸、ジフェニ
ルアミン―4―スルホン酸などが挙げられる。
【0025】上記脂肪族カルボン酸としては、一般に、
炭素数1〜6のカルボン酸が使用できる。具体的には、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、酒石酸、グルコ
ン酸、スルホコハク酸、トリフルオロ酢酸などが挙げら
れる。
【0026】本発明の無電解スズ−銀合金メッキ浴には
上述の成分以外に、目的に応じて公知の界面活性剤、還
元剤、補助錯化剤、pH調整剤、緩衝剤、平滑剤、応力
緩和剤、光沢剤、半光沢剤、酸化防止剤などのメッキ浴
に通常使用される添加剤を混合できることは勿論であ
る。
【0027】上記還元剤は、前記金属塩の還元用、及び
その析出速度や析出合金比率の調整用などに添加され、
リン酸系化合物、アミンボラン類、水素化ホウ素化合
物、ヒドラジン誘導体などを単用又は併用できる。上記
リン酸系化合物としては、次亜リン酸、亜リン酸、ピロ
リン酸、ポリリン酸、或はこれらのアンモニウム、リチ
ウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム等の塩が挙げ
られる。上記アミンボラン類としては、ジメチルアミン
ボラン、トリメチルアミンボラン、イソプロピルアミン
ボラン、モルホリンボランなどが挙げられる。上記水素
化ホウ素化合物としては水素化ホウ素ナトリウムなどが
挙げられる。上記ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジ
ン水和物、メチルヒドラジン、フェニルヒドラジンなど
が挙げられる。上記還元剤の添加量は0.1〜200g
/Lであり、好ましくは10〜150g/Lである。
【0028】上記界面活性剤は、ノニオン系界面活性
剤、両性界面活性剤、カチオン系界面活性剤、或はアニ
オン系界面活性剤が挙げられ、これら各種の活性剤を単
用又は併用できる。その添加量は0.01〜100g/
L、好ましくは0.1〜50g/Lである。
【0029】上記ノニオン系界面活性剤は、C1〜C20
アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノー
ル類、C1〜C25アルキルフェノール、アリールアルキ
ルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C
25アルコキシル化リン酸(塩)、ソルビタンエステル、ス
チレン化フェノール、ポリアルキレングリコール、C 1
〜C22脂肪族アミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエ
チレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド
(PO)を2〜300モル付加縮合したものである。従っ
て、所定のアルカノール、フェノール、ナフトールなど
のEO単独の付加物、PO単独の付加物、或は、EOと
POが共存した付加物のいずれでも良く、具体的には、
α−ナフトール又はβ−ナフトールのエチレンオキシド
付加物(即ち、α−ナフトールポリエトキシレートなど)
が好ましい。
【0030】エチレンオキシド(EO)及び/又はプロピ
レンオキシド(PO)を付加縮合させるC1〜C20アルカ
ノールとしては、オクタノール、デカノール、ラウリル
アルコール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、ス
テアリルアルコール、エイコサノール、セチルアルコー
ル、オレイルアルコール、ドコサノールなどが挙げられ
る。同じくビスフェノール類としては、ビスフェノール
A、ビスフェノールB、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールSなどが挙げられる。C1〜C25アルキルフェノー
ルとしては、モノ、ジ、若しくはトリアルキル置換フェ
ノール、例えば、p−ブチルフェノール、p−イソオク
チルフェノール、p−ノニルフェノール、p−ヘキシル
フェノール、2,4−ジブチルフェノール、2,4,6−
トリブチルフェノール、p−ドデシルフェノール、p−
ラウリルフェノール、p−ステアリルフェノールなどが
挙げられる。アリールアルキルフェノールとしては、2
−フェニルイソプロピルフェニルなどが挙げられる。
【0031】C1〜C25アルキルナフトールのアルキル
基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルヘキシ
ル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシルなどが
挙げられ、ナフタレン核の任意の位置にあって良い。C
1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)は、下記の一般式(a)
で表されるものである。 Ra・Rb・(MO)P=O …(a) (式(a)中、Ra及びRbは同一又は異なるC1〜C25アル
キル、但し、一方がHであっても良い。MはH又はアル
カリ金属を示す。)
【0032】ソルビタンエステルとしては、モノ、ジ又
はトリエステル化した1,4−、1,5−又は3,6−ソ
ルビタン、例えばソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノパルミテート、ソルビタンジステアレート、ソル
ビタンジオレエート、ソルビタン混合脂肪酸エステルな
どが挙げられる。C1〜C22脂肪族アミンとしては、プ
ロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチ
ルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ステアリル
アミン、オレイルアミン、エチレンジアミン、プロピレ
ンジアミンなどの飽和及び不飽和脂肪酸アミンなどが挙
げられる。C1〜C22脂肪族アミドとしては、プロピオ
ン酸、酪酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸な
どのアミドが挙げられる。
【0033】上記カチオン系界面活性剤としては、下記
の一般式(b)で表される第4級アンモニウム塩 (R1・R2・R3・R4N)+・X- …(b) (式(b)中、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アル
カンスルホン酸又は硫酸、R1、R2及びR3は同一又は
異なるC1〜C20アルキル、R4はC1〜C10アルキル又
はベンジルを示す。) 或は、下記の一般式(c)で表されるピリジニウム塩など
が挙げられる。 R6−(C55N−R5)+・X- …(c) (式(c)中、C55Nはピリジン環、Xはハロゲン、ヒ
ドロキシ、C1〜C5アルカンスルホン酸又は硫酸、R5
はC1〜C20アルキル、R6はH又はC1〜C10アルキル
を示す。)
【0034】塩の形態のカチオン系界面活性剤の例とし
ては、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリル
トリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルエチルア
ンモニウム塩、オクタデシルジメチルエチルアンモニウ
ム塩、ジメチルベンジルラウリルアンモニウム塩、セチ
ルジメチルベンジルアンモニウム塩、オクタデシルジメ
チルベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアン
モニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ヘキ
サデシルピリジニウム塩、ラウリルピリジニウム塩、ド
デシルピリジニウム塩、ステアリルアミンアセテート、
ラウリルアミンアセテート、オクタデシルアミンアセテ
ートなどが挙げられる。
【0035】上記アニオン系界面活性剤としては、アル
キル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、(モノ、ジ、トリ)
アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。ア
ルキル硫酸塩としては、ラウリル硫酸ナトリウム、オレ
イル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチ
レン(EO12)ノニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレン(EO15)ドデシルエーテル硫酸ナトリウ
ムなどが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレン(E
O15)ノニルフェニルエーテル硫酸塩などが挙げられ
る。アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。ま
た、(モノ、ジ、トリ)アルキルナフタレンスルホン酸塩
としては、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムな
どが挙げられる。
【0036】上記両性界面活性剤としては、カルボキシ
ベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、ア
ミノカルボン酸などが挙げられる。また、エチレンオキ
シド及び/又はプロピレンオキシドとアルキルアミン又
はジアミンとの縮合生成物の硫酸化、或はスルホン酸化
付加物も使用できる。
【0037】代表的なカルボキシベタイン、或はイミダ
ゾリンベタインとしては、ラウリルジメチルアミノ酢酸
ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ス
テアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸ア
ミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−ウンデ
シル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイ
ミダゾリニウムベタイン、2−オクチル−1−カルボキ
シメチル−1−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタ
インなどが挙げられ、硫酸化及びスルホン酸化付加物と
してはエトキシル化アルキルアミンの硫酸付加物、スル
ホン酸化ラウリル酸誘導体ナトリウム塩などが挙げられ
る。
【0038】上記スルホベタインとしては、ヤシ油脂肪
酸アミドプロピルジメチルアンモニウム−2−ヒドロキ
シプロパンスルホン酸、N−ココイルメチルタウリンナ
トリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム
などが挙げられる。アミノカルボン酸としては、ジオク
チルアミノエチルグリシン、N−ラウリルアミノプロピ
オン酸、オクチルジ(アミノエチル)グリシンナトリウム
塩などが挙げられる。
【0039】上記補助錯化剤は浴の安定性向上を目的と
して使用され、素地金属などから溶出した不純物金属イ
オンのメッキ浴への悪影響を防止する隠蔽錯化剤を含む
概念であり、具体的には、EDTA、ヒドロキシエチル
エチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、イミノジ酢酸
(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、ニトリロト
リ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTP
A)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マロン酸、グ
リコール酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グリシ
ン、ピロリン酸、トリポリリン酸、1−ヒドロキシエタ
ン−1,1−ビスホスホン酸などが挙げられる。
【0040】上記無電解浴を用いたメッキ条件として
は、浴温は45〜90℃であり、析出速度を増す見地か
らは50〜70℃が好ましい。
【0041】本発明7は、上記本発明1〜5のいずれか
のメッキ浴を用いて、スズ−銀合金メッキ皮膜を形成し
た物品であり、具体的には、半導体集積回路(TABの
フィルムキャリアなどを含む)、抵抗、可変抵抗、コン
デンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動
子、スイッチ、コネクタ、リード線、フープ材等の電子
部品などが挙げられる。
【0042】
【作用】本発明のメッキ浴には、錯化剤として脂肪族ス
ルフィド系化合物(又は脂肪族メルカプト系化合物)とチ
オ尿素類が共存する。これらの両化合物、特に、脂肪族
スルフィド系化合物(又は脂肪族メルカプト系化合物)は
浴中の銀イオンに作用して、銀の酸化還元電位を卑の側
に遷移させるため、スズと銀の間の酸化還元電位の差異
が縮減するものと推定できる。また、錯化剤のうち、特
に、チオ尿素類は、上記作用と同時に、被メッキ物の材
質をなす銅(或は、銅合金)に作用して錯イオンを形成す
るため、この銅(或は、銅合金)と浴中のスズとの間で酸
化還元電位の逆転が起こると考えられる。この結果、浴
中のスズ及び銀と被メッキ物の銅(銅合金)との間で化学
置換反応が円滑に進行し、被メッキ物の表面にスズと銀
の共析が確実に可能になる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、錯化剤としてチオ尿素類と特
定の脂肪族スルフィド系化合物(又は脂肪族メルカプト
系化合物)を併用するため、後述の試験例に示すよう
に、無電解スズ−銀合金メッキ浴の経時安定性に優れ、
長時間に亘り浴が分解することはない。この結果、銀と
スズの共析を確実に可能にし、もって、浴から得られた
スズ−銀合金メッキ皮膜の外観を良好に向上できる。特
に、析出皮膜中の銀の組成比をスズ−銀の共晶合金の生
成域を含む低い範囲に抑制できる。また、前述したよう
に、実際の無電解スズ−銀合金メッキ浴では、生産性の
見地から、メッキ浴を60〜70℃程度の加温下で連続
操業するのが一般的であるが、浴の経時安定性が高い本
発明の無電解スズ−銀合金メッキ浴では、浴の分解を抑
えて、実用水準の連続操業性を確保できる。これに対し
て、後述の試験例に示すように、冒述の従来技術に準拠
して、チオ尿素類のみを含み、特定の脂肪族スルフィド
系化合物(又は脂肪族メッキ系化合物)を含まないメッキ
浴(比較例1参照)では、浴が短時間に分解し、メッキ外
観も不良であった。また、チオ尿素類と公知の銀錯化剤
であるヨウ素化合物を含有するメッキ浴(比較例2参照)
では、浴の経時安定性や皮膜外観が不充分であり、析出
皮膜中の銀の組成比も本発明の含有浴に比べて高かっ
た。尚、冒述の先行技術の比較例3には、チオ尿素とチ
オグリコール酸を併用した無電解スズ−銀合金メッキ浴
が提案されているが、還元剤である次亜リン酸ナトリウ
ムが含有されるため、その作用で銀組成比が増大し、メ
ッキ皮膜に若干の色調ムラが発生したものと思われる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の無電解スズ−銀合金メッキ浴
の実施例を順次述べるとともに、各メッキ浴の経時安定
性、メッキ浴から得られるスズ−銀合金皮膜の外観の各
種試験例を説明する。尚、本発明は下記の実施例、試験
例などに拘束されず、本発明の技術的思想の範囲内で任
意の変形をなし得ることは勿論である。
【0045】下記の実施例1〜11のうち、実施例1、
4及び7は脂肪族メルカプト系化合物の使用例、実施例
2〜3、5〜6、8及び11はオキシアルキレン型脂肪
族スルフィド系化合物の使用例、実施例10は当該脂肪
族スルフィド系化合物同士の併用例、実施例9は当該脂
肪族スルフィド系化合物と脂肪族メルカプト系化合物の
併用例である。一方、比較例1はチオ尿素類のみを使用
し、脂肪族スルフィド系化合物(又は脂肪族メルカプト
系化合物)を含有しない例、比較例2はチオ尿素類と公
知の銀錯化剤であるヨウ素系化合物の含有例である。ま
た、実施例1〜11及び比較例1〜2では、メッキ浴中
の可溶性第一スズ塩と銀塩の含有量は統一した。
【0046】《実施例1》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 60g/L チオ尿素 100g/L チオグリコール 6g/L 次亜リン酸 30g/L
【0047】《実施例2》 下記の組成で無電解スズ−銀合金メッキ浴を建浴した。 p−フェノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L p−フェノールスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L p−フェノールスルホン酸 50g/L ジエチルチオ尿素 130g/L 2,2′−チオジグリコール 12g/L ノニルフェノールポリエトキシレート(EO15モル) 7g/L
【0048】《実施例3》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 80g/L チオ尿素 150g/L 2−(メチルチオ)エタノール 8g/L 次亜リン酸 30g/L
【0049】《実施例4》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 2−ヒドロキシプロパン −1−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L p−フェノールスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L 2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸 110g/L 1,3−ジメチルチオ尿素 150g/L α−メルカプトプロピオン酸 15g/L 次亜リン酸 30g/L N−ステアリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン 5g/L
【0050】《実施例5》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 70g/L チオ尿素 180g/L ビス(ペンタデカエチレングリコール)チオエーテル 10g/L 次亜リン酸ナトリウム 15g/L オクチルフェノールポリエトキシレート(EO10モル) 10g/L
【0051】《実施例6》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 70g/L チオ尿素 100g/L ビス(ドデカエチレングリコール)チオエーテル 7g/L ラウリルアルコールポリエトキシレート(EO15モル) 10g/L
【0052】《実施例7》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L クエン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 70g/L チオ尿素 160g/L チオグリコール 6g/L
【0053】《実施例8》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L スルファミン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 75g/L チオ尿素 120g/L ビス(ドデカエチレングリコール)チオエーテル 5g/L 次亜リン酸ナトリウム 15g/L ラウリルアルコールポリエトキシレート(EO15モル) 10g/L
【0054】《実施例9》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 90g/L アリルチオ尿素 150g/L ビス(ドデカエチレングリコール)チオエーテル 5g/L チオグリコール 3g/L ジブチル−β−ナフトールポリエトキシレート(EO15モル) 8g/L
【0055】《実施例10》下記の組成で無電解スズ−
銀合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L エタンスルホン酸 70g/L チオ尿素 150g/L ビス(ペンタデカエチレングリコール)チオエーテル 7g/L 2,2′−チオジグリコール 2g/L 次亜リン酸アンモニウム 20g/L
【0056】《実施例11》下記の組成で無電解スズ−
銀合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 70g/L チオ尿素 100g/L 1,2−ビス(2−ヒドロキシエチルチオ)エタン 15g/L 次亜リン酸 30g/L ラウリルアミンポリエトキシレート(EO15モル) 5g/L
【0057】《比較例1》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 50g/L チオ尿素 100g/L 次亜リン酸ナトリウム 15g/L
【0058】《比較例2》下記の組成で無電解スズ−銀
合金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.05g/L メタンスルホン酸 50g/L チオ尿素 100g/L ヨウ化カリウム 80g/L
【0059】前述したように、無電解スズ−銀合金メッ
キは、生産性を高める見地から、60〜70℃の加温下
で長時間に亘り連続処理するのが基本である。そこで、
上記実施例と比較例の各スズ−銀合金メッキ浴を加温下
に長時間保持して、メッキ浴の経時安定性を評価した。 《無電解スズ−銀合金メッキ浴の経時安定性試験例》即
ち、上記実施例1〜11並びに比較例1〜2の各無電解
スズ−銀合金メッキ液を1Lビーカーに収容し、これを
65℃に恒温設定したウォーターバスに入れて250時
間に亘って高温保持し、各メッキ液の劣化(分解)状態の
度合を観測することによって、経時安定性を目視評価し
た。
【0060】当該経時安定性の評価基準は下記の通りで
ある。 ○:250時間経過時点でメッキ浴が安定であって、透
明度が高く、初期建浴時に比べて何ら変化がなかった。 △:50時間から250時間までの間に濁りや沈殿が発
生し、メッキ浴が分解した。 ×:50時間までに濁りや沈殿が発生し、メッキ浴が分
解した。
【0061】図1の最左欄はその試験結果であり、実施
例1〜11は全て○の評価であった。即ち、浴の経時安
定性の面では、本発明の脂肪族スルフィド系化合物と脂
肪族メルカプト系化合物のいずれにおいても、メッキ浴
を250時間以上の長時間に亘り安定させることが確認
できた。一般に、還元剤が含まれメッキ浴では、銀イオ
ンが不安定になって析出し易いが、還元剤を含む実施例
1、3〜5、11などにおいても、優れた浴の経時安定
性が明らかになった。これに対して、チオ尿素のみを含
有し、本発明の脂肪族スルフィド系化合物(又は脂肪族
メルカプト化合物)を含有しない比較例1は、冒述の従
来技術に類した例であるが、当該比較例1では、銀イオ
ンがメッキ浴中で安定しないため、50時間が経過する
までにメッキ浴が分解してしまった。チオ尿素とヨウ素
系化合物を含有した比較例2では、50時間〜250時
間の間に浴が分解し、ある程度の安定性を示したが、実
施例1〜11の各メッキ浴の方に明らかな優位性があっ
た。
【0062】そこで、上記各実施例1〜11並びに比較
例1〜2の各無電解メッキ浴を65℃に保持し、VLP
(電解銅箔の一種)によりパターン形成したTABのフィ
ルムキャリアの試験片を10分間浸漬させて、無電解ス
ズ−銀合金メッキを施した。得られた各スズ−銀合金メ
ッキ皮膜に関して、その外観を目視観察するとともに、
皮膜の膜厚(μm)並びに皮膜中の銀の組成比(%)を機器
で測定した。
【0063】《メッキ皮膜の外観評価試験例》スズ−銀
合金メッキ皮膜の外観は下記の基準に基づいて評価し
た。 ○:白色外観で、金属光沢を呈した。 ×:茶色、褐色などのシミ、色ムラが見られた。
【0064】図1の左寄りの第2欄はその結果であり、
実施例1〜11は全て○の評価であった。上述のよう
に、実施例のメッキ浴は経時安定性が高いことから、こ
の安定性が優れた皮膜外観の形成に寄与したことは明ら
かである。これに対して、比較例1は外観不良であり、
また、比較例2についても、ヨウ素系化合物は本発明の
脂肪族スルフィド系化合物(又は脂肪族メルカプト系化
合物)ほどの銀イオンの安定化効果が望めないため、外
観不良になったものと推定できる。
【0065】《メッキ皮膜の膜厚及び銀の組成比》図1
の右半部の欄には、上記メッキ皮膜の膜厚及び銀の組成
比を示した。前述したように、実施例1〜11及び比較
例1〜2では、浴中の可溶性第一スズ塩と銀塩の含有率
を全て統一したが、同図によると、実施例1〜11で
は、スズと銀の共析が確実になり、且つ、得られた皮膜
中の銀の組成比は比較例1〜2に比べて低い水準を示し
た。これは、浴中で銀イオンが安定に制御されているこ
とを示唆するものと思われる。この傾向は還元剤の含有
の有無を問わず、観察された。また、実施例1〜11に
あっては、概ね、脂肪族スルフィド系化合物を使用した
浴の方が、脂肪族メルカプト系化合物の含有浴より、ス
ズ−銀合金皮膜中の銀の組成比が若干低い傾向にあっ
た。ちなみに、スズ−銀合金においては、銀の組成比が
約2〜5%の範囲内で共晶合金が生成するが、実施例の
皮膜中の銀の組成比はこの共晶合金の範囲を含む低い水
準を確保できるため、この点でも実施例の析出皮膜は実
用度が高い。一方、膜厚についても、概ね、実施例1〜
11は比較例1〜2より厚く形成されていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜11並びに比較例1〜2の各無電解
スズ−銀合金メッキ浴の経時安定性、各メッキ浴から得
られたスズ−銀合金皮膜の外観、膜厚、皮膜中の銀の組
成比の試験結果を夫々示す図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 薫 兵庫県神戸市兵庫区西柳原町5番26号 石 原薬品株式会社内 Fターム(参考) 4K022 AA02 AA04 AA05 AA31 AA32 AA41 BA01 BA21 DA01 DA03 DB01 DB02 DB04 DB07 DB08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノ又はジスルフィド結合の両側或は片
    側に隣接してオキシエチレン基、オキシプロピレン基又
    はオキシ(ヒドロキシプロピレン)基を単数又は繰り返し
    分子内に有するオキシアルキレン型脂肪族スルフィド系
    化合物と、チオ尿素類とを錯化剤として含有する無電解
    スズ−銀合金メッキ浴。
  2. 【請求項2】 請求項1のオキシアルキレン型脂肪族ス
    ルフィド系化合物に代えて、カルボキシル基が結合する
    α位の炭素にメルカプト基を有するα−メルカプトモノ
    カルボン酸類、及びメルカプトアルコール類よりなる群
    から選ばれた脂肪族メルカプト系化合物の少なくとも一
    種を錯化剤として含有する無電解スズ−銀合金メッキ
    浴。
  3. 【請求項3】 請求項2のα−メルカプトモノカルボン
    酸類がα−メルカプトプロピオン酸などであることを特
    徴とする無電解スズ−銀合金メッキ浴。
  4. 【請求項4】 請求項2のメルカプトアルコール類がチ
    オグリコールなどであることを特徴とする無電解スズ−
    銀合金メッキ浴。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項の無電解メ
    ッキ浴に、さらに、界面活性剤、補助錯化剤などを含有
    することを特徴とする無電解スズ−銀合金メッキ浴。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかのメッキ浴を用
    いて、被メッキ物に無電解スズ−銀合金メッキ皮膜を形
    成することを特徴とする無電解スズ−銀合金メッキ方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかのメッキ浴を用
    いて、スズ−銀合金メッキ皮膜を形成した、半導体集積
    回路、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダ
    クタ、サーミスタ、水晶振動子、スイッチ、リード線な
    どの物品。
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