JPH1121673A - 鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴及びメッキ方法、並びに当該無電解メッキ浴で鉛を含まないスズ合金皮膜を形成した電子部品 - Google Patents

鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴及びメッキ方法、並びに当該無電解メッキ浴で鉛を含まないスズ合金皮膜を形成した電子部品

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JPH1121673A
JPH1121673A JP19777197A JP19777197A JPH1121673A JP H1121673 A JPH1121673 A JP H1121673A JP 19777197 A JP19777197 A JP 19777197A JP 19777197 A JP19777197 A JP 19777197A JP H1121673 A JPH1121673 A JP H1121673A
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acid
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electroless
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Seiki Tsuji
清貴 辻
Tetsuji Nishikawa
哲治 西川
Kaoru Tanaka
薫 田中
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Ishihara Chemical Co Ltd
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Ishihara Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スズ合金皮膜の接合強度や耐食性に優れ、析
出速度が速い鉛フリーの無電解メッキ浴を開発する。 【解決手段】 (A)第一スズ塩と、ビスマス、イン
ジウム、アンチモン、亜鉛、コバルト、ニッケル、銀、
銅、鉛の少なくとも一種の金属の塩との可溶性金属塩の
混合物、(B)有機スルホン酸などの酸、(C)錯化剤を含
有する鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴において、
(A)−の特定金属の組成比が総量で3重量%以上にな
るように浴を調整したメッキ浴である。無電解メッキ浴
には鉛を含まないので、健康や環境への悪影響が少な
い。また、特定金属の析出皮膜中の組成比が3重量%以
上であるため、スズ合金皮膜より接合強度、耐食性に優
れ、浴の析出速度も速い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉛を含まない(鉛フ
リーの)無電解スズ合金メッキ浴及びメッキ方法、並び
に当該メッキ浴で無電解スズ合金皮膜を形成したTAB
用のフィルムキャリアなどに関し、鉛を含有しないため
に人体や環境への悪影響が少ないうえ、無電解スズ皮膜
に比べても析出速度、接合強度及び耐食性で遜色がない
実用度の高いスズ合金皮膜を形成できるものを提供す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、銅及び銅合金上のスズメッキ
は、優れた半田付け性とともに良好なボンディング性を
確保できるなどの理由から、電子部品や半導体装置用パ
ッケージ(特に、TAB方式)などに広く使用されてい
る。しかしながら、スズメッキ皮膜はホイスカーが発生
して短絡の原因になり易く、とりわけ、小型化、複雑
化、多ピン化が急速に進んでいる高密度実装品ではこの
弊害は大きく、TABなどの信頼性を著しく低下させて
しまう。
【0003】そこで、スズメッキ皮膜にアニール処理を
施して、ホイスカーの発生を防止することが行われてい
るが、アニール処理によってリードを構成する銅とスズ
の間の相互拡散が進行してスズ金属層が薄くなり、ボン
ディング性を損なったり、生産性が低下する恐れが出て
来る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記ホイスカ
ーの問題を解決する他の方法として、例えば、メッキ皮
膜をスズからスズ−鉛合金に替えることが考えられる。
このスズ−鉛合金メッキ皮膜は融点が低く、半田付け性
にも優れているが、その反面、健康や環境に対する鉛の
毒性の影響が懸念され、最近では鉛を含むスズ合金自体
を規制しようとする動きも出て来ている。一方、前記T
AB方式の電子部品や、SMT対応のファインピッチプ
リント配線基板などでは、作業性の向上やコストダウ
ン、或は皮膜の耐久性の見地から、無電解メッキ浴の析
出速度の増速化、得られるメッキ皮膜の接合強度や耐食
性の向上などへの要求は年々厳しくなっている。
【0005】本発明は、スズホイスカーの問題がないス
ズ合金の無電解メッキ浴において、得られるスズ合金皮
膜の接合強度や耐食性に優れ、析出速度が速い鉛フリー
のメッキ浴を開発することを技術的課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本出願人は、特開平8−
296050号公報で、第一スズの可溶性塩と、ビスマ
ス、インジウム、鉛及びアンチモンから選ばれた特定金
属の可溶性塩を含有した無電解メッキ浴を使用して、析
出皮膜中の上記特定金属の組成比が総量で0.1〜3.0
重量%であるとともに、析出皮膜の厚みが0.1〜1.0
μmであるようにメッキ皮膜を形成して、メッキ皮膜の
スズホイスカーを有効に防止する方法を開示した。当該
公知技術は、メッキ皮膜の膜厚を特定の薄い範囲に絞
り、且つ、特定金属の含有率を所定の微量範囲に限定す
ることにより、アニール処理を省略しても、スズホイス
カーを有効に防止するとともに、優れた接合強度のメッ
キ皮膜を得ることを特長とするものである。
【0007】本発明者らは、上記公知技術を出発点にし
ながら、しかも、メッキ皮膜中の特定金属の組成比を微
量にとどめるというこの公知技術の思想を逆転させて、
皮膜中の特定金属の組成比を増やした無電解スズ合金メ
ッキ浴を研究対象に選び、得られたスズ合金皮膜の接合
強度や析出速度などに充分な実用性を付与できるか否か
を鋭意研究した。その結果、特定金属が鉛フリーである
場合でも(尚且つ、この特定金属の種類を上記公知技術よ
り拡張しても)、その皮膜中の組成比が所定以上である
と、得られるスズ合金メッキ皮膜の接合強度、耐食性及
び析出速度は無電解スズ皮膜に比べても遜色がないか、
勝ることを突き止め、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明1は、(A)第一スズ塩と、 ビスマス、インジウム、アンチモン、亜鉛、コバル
ト、ニッケル、銀、銅から成る群より選ばれた少なくと
も一種の金属の塩との可溶性金属塩の混合物、(B)有機
スルホン酸、カルボン酸などの有機酸、或は塩酸、硫
酸、ホウフッ化水素酸などの無機酸から選ばれた少なく
とも一種の酸、(C)錯化剤を含有して成り、スズと合金
を生成する(A)−の金属の組成比が総量で3重量%以
上の、鉛を含まないスズ合金皮膜を形成するように、浴
を調整可能にしたことを特徴とする鉛フリーの無電解ス
ズ合金メッキ浴である。
【0009】本発明2は、上記本発明1の無電解スズ合
金メッキ浴が、鉛フリーの置換型無電解スズ合金メッキ
浴であることを特徴とするものである。
【0010】本発明3は、上記本発明1又は2の無電解
メッキ浴に、さらに還元剤を加えることを特徴とする鉛
フリーの無電解スズ合金メッキ浴である。
【0011】本発明4は、上記本発明1〜3のいずれか
の無電解メッキ浴に、さらに界面活性剤を加えることを
特徴とする鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴である。
【0012】本発明5は、上記本発明1〜4のいずれか
の無電解スズ合金メッキ浴に電子部品を浸漬して、鉛を
含まないスズ合金皮膜を形成した電子部品である。
【0013】本発明6は、上記本発明5の電子部品がT
ABのフィルムキャリアであることを特徴とするもので
ある。
【0014】本発明7は、(A)第一スズ塩と、 ビスマス、インジウム、アンチモン、亜鉛、コバル
ト、ニッケル、銀、銅から成る群より選ばれた少なくと
も一種の金属の塩との可溶性金属塩の混合物、(B)有機
スルホン酸、カルボン酸などの有機酸、或は塩酸、硫
酸、ホウフッ化水素酸などの無機酸から選ばれた少なく
とも一種の酸、(C)錯化剤を含有する無電解スズ合金メ
ッキ浴を使用して、スズと合金を生成する(A)−の金
属の組成比が総量で3重量%以上である、鉛を含まない
スズ合金皮膜を形成することを特徴とする鉛フリーの無
電解スズ合金メッキ方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明1は2価のスズ塩と、スズ
と合金を生成する特定金属の塩と、酸と、錯化剤とを基
本組成とし、得られるスズ合金皮膜のうちの、スズと合
金を生成する特定金属の組成比が3重量%以上であるこ
とを特徴とする鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴であ
り、本発明3はこの浴に還元剤を、本発明4は界面活性
剤を各々追加混合したものである。
【0016】また、本発明1の鉛フリーの無電解スズ合
金メッキ浴は、置換型無電解スズ合金メッキ浴と、自己
触媒型無電解スズ合金メッキ浴の両方を含む上位概念の
無電解浴を意味する。上記置換型無電解スズ合金メッキ
浴とは、本発明2に示すものであり、スズ合金皮膜が析
出する被メッキ面である母材金属(後述のように、例え
ば、銅或は銅合金)が、無電解メッキ過程で化学置換反応
により金属イオンとなって浴中に溶出するタイプの無電
解浴をいう。一方、自己触媒型無電解スズ合金メッキ浴
とは、スズ合金の被メッキ面である母材金属が、無電解
メッキ過程で金属イオンとなって浴中に溶出しないタイ
プの無電解浴をいい、或は、プラスチック、セラミック
スなどの非金属の被メッキ面にパラジウムなどの触媒を
付与して(核付けして)スズ合金を析出させる無電解浴な
どをいう。この場合、メッキされる金属(即ち、母材金
属)、或は、非金属面に付与したパラジウム自体は還元
メッキ反応の触媒となるだけなので、自己触媒型と称す
る。例えば、ホルムアルデヒドを還元剤とする無電解銅
メッキ浴や、次亜リン酸塩を還元剤とする無電解ニッケ
ルメッキ浴などがこの自己触媒型無電解メッキ浴に属
し、自己触媒型のスズ合金浴としては、三塩化チタンを
還元剤とする無電解スズ−鉛合金浴が知られているが、
本発明では、鉛フリーの無電解スズ合金浴にこの自己触
媒方式を適用することが可能である。
【0017】スズと合金を生成する上記特定金属は、ビ
スマス、インジウム、アンチモン、亜鉛、コバルト、ニ
ッケル、銀、銅であり、スズ合金の具体例としては、ス
ズ−ビスマス、スズ−インジウム、スズ−アンチモン、
スズ−亜鉛、スズ−コバルト、スズ−ニッケル、スズ−
銀、スズ−銅の2成分系のスズ合金を初め、スズ−ニッ
ケル−亜鉛、スズ−銅−亜鉛などの3成分系のスズ合金
も含まれる。
【0018】上記第一スズ塩としては、任意の可溶性の
塩類を使用できるが、後述の酸(特に、有機スルホン酸)
との塩類が好ましく、また、当該酸に金属又は金属酸化
物を溶解して得られる錯塩(水溶性)も使用できる。一
方、スズと合金を生成する前記特定金属の塩はメッキ浴
中で各種の金属イオン(Bi3+、In3+、Sb3+、Zn
2+、Co2+、Co3+、Ni2+、Ag+、Cu+、Cu2+
ど)を生成する任意の可溶性塩を意味し、その具体例は
下記の通りであるが、中でも、後述の酸(特に、有機スル
ホン酸)との塩類が好ましい。
【0019】(1)酸化物:Bi23、In23、ZnO、A
2O、Cu2O、CuO、CoO、NiOなど。 (2)ハロゲン化物:BiCl3、InCl3、BiI3、I
nI3、ZnCl2、ZnBr2、ZnI2、BiBr3
InBr3、AgCl、AgBr、CuCl、CuB
r、CuI、SbCl3、CoCl2、NiCl2など。 (3)無機酸及び有機酸との塩、その他:硝酸ビスマス、
硫酸ビスマス、硫酸インジウム、硫酸亜鉛、メタンスル
ホン酸インジウム、エタンスルホン酸インジウム、メタ
ンスルホン酸ビスマス、2−プロパノールスルホン酸ビ
スマス、p−フェノールスルホン酸ビスマス、メタンス
ルホン酸亜鉛、p−フェノールスルホン酸亜鉛、酒石酸
アンチモン、硝酸銀、メタンスルホン酸銀、クエン酸
銀、p−フェノールスルホン酸第二銅、Cu3P、Cu
SCN、CuBr(S(CH3)2)、メタンスルホン酸アン
チモン、ホウフッ化アンチモン、硫酸コバルト、酢酸コ
バルト、硫酸ニッケル、メタンスルホン酸ニッケルな
ど。
【0020】上記特定金属の可溶性塩は単用又は併用で
きる。本発明は、無電解メッキ浴に対するスズの可溶性
塩及びこの特定金属の可溶性塩の添加量を調整可能にす
ることで、特定金属の組成比が3重量%以上になるスズ
合金皮膜を得るものであり、スズ及び特定金属の総濃度
(金属としての換算添加量)は特に問わないが、一般には
1〜100g/L程度にすることができる。この場合、
特定金属イオンの無電解メッキ浴中の含有率と、メッキ
浴から得られたスズ合金皮膜中の特定金属の組成比はか
ならずしも一義的な比例関係にはなく、いわば、緩やか
な相関関係にある場合が多いが、当業者にあっては、経
験則に基づいて、メッキ浴温、メッキ浴の撹拌度合、メ
ッキ時間、或は、錯化剤、還元剤及び界面活性剤などの
種類や含有率などを変化させることで、スズ合金皮膜中
の特定金属の組成比を所定重量%以上に調整可能であ
る。
【0021】但し、上記特定金属の析出被膜中の組成比
は、メッキ皮膜の接合強度、耐食性及び増膜能力を共に
実用レベルに保持する見地から、3〜70重量%が好ま
しい。また、接合強度と耐食性を良好に高める見地から
は3〜30重量%に抑制するのが好ましい。
【0022】上記の酸としては、メッキ浴での反応が比
較的穏やかなアルカンスルホン酸、アルカノールスルホ
ン酸、芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸、或は、カ
ルボン酸などの有機酸が好ましいが、塩酸、ホウフッ化
水素酸、硫酸、ケイフッ化水素酸、過塩素酸などの無機
酸を選択することもできる。上記の酸は単用又は併用さ
れ、酸の添加量は一般に0.1〜200g/L、好まし
くは10〜150g/Lである。
【0023】上記アルカンスルホン酸としては、化学式
n2n+1SO3H(例えば、n=1〜5、好ましくは1〜
3)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンス
ルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン
酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、
2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などの外、
ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスル
ホン酸などが挙げられる。
【0024】上記アルカノールスルホン酸としては、化
学式 Cm2m+1-CH(OH)-Cp2p-SO3H(例えば、m=0
〜2、p=1〜3) で示されるものが使用でき、具体的には、2―ヒドロキ
シエタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシプロパン―
1―スルホン酸、2―ヒドロキシブタン―1―スルホン
酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン酸などの
外、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―ヒ
ドロキシプロパン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブ
タン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―
スルホン酸、2―ヒドロキシデカン―1―スルホン酸、
2―ヒドロキシドデカン―1―スルホン酸などが挙げら
れる。
【0025】上記芳香族スルホン酸は、基本的にはベン
ゼンスルホン酸やナフタレンスルホン酸(例えば、2―ナ
フタレンスルホン酸)であって、その水素原子の一部を
水酸基、ハロゲン基、アルキル基、カルボキシル基、メ
ルカプト基、アミノ基、スルホン酸基などで置換したも
のも使用できる。当該置換型のスルホン酸としては、例
えば、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p―
フェノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホ
サリチル酸、ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香
酸、スルホフタル酸、ジフェニルアミン―4―スルホン
酸などが挙げられる。
【0026】上記カルボン酸の具体例としては、酢酸、
プロピオン酸、酪酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、
スルホコハク酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、チオグリ
コール酸、サリチル酸、リンゴ酸などが挙げられる。
【0027】鉛フリーのスズ合金でメッキされる受容側
の母材金属は、例えば、TAB方式の回路パターンを形
成する銅、銅合金を始め、鉄、ニッケル、鉄−42%ニ
ッケル合金、亜鉛、アルミニウムなどをいう。また、当
該受容側は、前述したように、プラスチック、セラミッ
クスなどの非金属面にパラジウムなどの触媒を付与した
ものであっても差し支えない。
【0028】上記錯化剤は銅、銅合金などの当該母材金
属に配位して錯イオンを形成するものであり、下記の
(1)〜(3)のキレート剤などを単用又は併用するのが好ま
しい。 (1)チオ尿素及びその誘導体 チオ尿素の誘導体としては、1,3―ジメチルチオ尿
素、トリメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素(例えば、
1,3―ジエチル―2―チオ尿素)、N,N′―ジイソプ
ロピルチオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、
エチレンチオ尿素、1,3―ジフェニルチオ尿素、二酸
化チオ尿素、チオセミカルバジドなどが挙げられる。 (2)エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジア
ミン四酢酸二ナトリウム塩(EDTA・2Na)、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエ
チレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテト
ラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジアミンテトラプロ
ピオン酸、エチレンジアミンテトラメチレンリン酸、ジ
エチレントリアミンペンタメチレンリン酸など。 (3)ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、
イミノジプロピオン酸(IDP)、アミノトリメチレンリ
ン酸、アミノトリメチレンリン酸五ナトリウム塩、ベン
ジルアミン、2―ナフチルアミン、イソブチルアミン、
イソアミルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミ
ン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミ
ン、ヘキサエチレンヘプタミン、シンナミルアミン、p
―メトキシシンナミルアミンなど。上記錯化剤の添加量
は、一般に0.1〜300g/L、好ましくは5〜20
0g/Lである。
【0029】上記還元剤は、前記金属塩の還元、或は浴
の析出速度の調整などの用途で添加されるが、浴の酸化
防止(例えば、第一スズ塩の酸化防止)などの用途をも含
む広義の添加剤を意味する。従って、還元剤の具体例と
しては、リン化合物、ホウ素化合物、チタン化合物、ヒ
ドラジン誘導体、或は、多価フェノール類などが挙げら
れ、当該化合物は単用又は併用できる。当該リン化合物
としては、次亜リン酸、亜リン酸、及びこれらのアンモ
ニウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム
等の塩などが挙げられる。当該ホウ素化合物としては、
ジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボラン、トリメ
チルアミンボラン、イソプロピルアミンボラン、モルホ
リンボランなどのアミンボラン類、或は、水素化ホウ素
ナトリウム、水素化ホウ素カリウムなどが挙げられる。
当該チタン化合物としては、三塩化チタン、三フッ化チ
タン、硫酸チタン、三ヨウ化チタン、三臭化チタンなど
が挙げられる。当該ヒドラジン誘導体としては、ヒドラ
ジン水和物、メチルヒドラジン、フェニルヒドラジン、
セミカルバジドなどが挙げられる。当該多価フェノール
類としては、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、
ピロガロールなどが挙げられる。上記還元剤の添加量は
一般に0.1〜200g/L、好ましくは5〜150g
/Lである。
【0030】上記界面活性剤は、メッキ皮膜の緻密性、
密着性、平滑性などを向上するために添加され、ノニオ
ン系界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン系界面活性
剤、アニオン系界面活性剤を単用又は併用することがで
きるが、中でもノニオン系、或は両性界面活性剤が好ま
しい。上記界面活性剤の添加量は一般に0.01〜50
g/l、好ましくは1〜20g/lである。
【0031】上記ノニオン系界面活性剤としては、ノニ
ルフェノールポリアルコキシレート、α−(又はβ−)ナ
フトールポリアルコキシレート、ジブチル−β−ナフト
ールポリアルコキシレート、スチレン化フェノールポリ
アルコキシレート、クミルフェノールポリアルコキシレ
ート、ビスフェノールAポリアルコキシレート等のエー
テル型ノニオン系界面活性剤、或は、ラウリルアミンポ
リアルコキシレート、オクチルアミンポリアルコキシレ
ート、ヘキシニルアミンポリアルコキシレート、リノレ
イルアミンポリアルコキシレート等のアミン型ノニオン
系界面活性剤などが挙げられる。
【0032】上記両性界面活性剤としては、2−ウンデ
シル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイ
ミダゾリウムベタイン、N−ステアリル−N,N−ジメ
チル−N−カルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチ
ルアミンオキシドなどが挙げられる。
【0033】上記カチオン系界面活性剤としては、塩の
形で表してラウリルトリメチルアンモニウム塩、ラウリ
ルジメチルアンモニウムベタイン、ラウリルピリジニウ
ム塩、オレイルイミダゾリウム塩、ステアリルアミンア
セテートなどが挙げられる。
【0034】上記アニオン系界面活性剤としては、ラウ
リル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ポリオキシエ
チレン(EO12)ノニルエーテル硫酸ナトリウム等のポ
リオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキ
シエチレン(EO20)オクチルフェニルエーテル硫酸カ
リウム等のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエー
テル硫酸塩、ラウリルベンゼンスルホン酸アンモニウム
塩等のアルキルベンゼンスルホン酸塩などが挙げられ
る。
【0035】上記無電解メッキ浴の条件としては、浴温
は45〜90℃であるが、析出速度を増す見地からは5
0〜70℃が好ましい。尚、当該メッキ浴には上述の化
合物以外に、例えば、pH調整剤、緩衝剤、光沢剤、半
光沢剤、平滑剤などの各種添加剤を必要に応じて混合で
きる。
【0036】本発明5の電子部品は、TABのフィルム
キャリア、抵抗器、コンデンサ、コネクター、インダク
ター、半導体プリント基板などが挙げられる。例えば、
本発明6は本発明1〜4の鉛フリーの無電解スズ合金メ
ッキ浴をTABに適用したもので、インナリードなどに
スズ合金皮膜を形成したTABのフィルムキャリアであ
る。但し、本発明5において、電子部品に鉛フリーのス
ズ合金皮膜を形成するメッキ浴は、前述の置換型と自己
触媒型の両方の無電解浴を含むことは勿論である。
【0037】
【作用】本発明1の鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴
は、前述のように、置換型と自己触媒型の無電解浴を含
む。そこで、例えば、銅を被メッキ面とするスズ−イン
ジウム合金メッキ浴を無電解浴の具体例に挙げてその上
位概念的な作用を説明すると、主に浴中に存在する錯化
剤の作用により、母材金属の銅と、スズ及びインジウム
との間で電極電位の逆転が生じて、スズとインジウムが
金属イオンから金属に還元され、スズ−インジウム合金
皮膜が銅の表面に析出する。このとき、本発明2の置換
型無電解浴では、原理的に、母材金属の銅からスズとイ
ンジウムの金属イオンに電子が供与されるため、金属の
銅は浴中に銅イオンとなって溶出する。これに対して、
自己触媒型無電解浴では、原理的に、スズとインジウム
の金属イオンは浴中に存在する還元剤などから電子を供
与されて金属に還元され、スズ−インジウム合金皮膜を
析出する。その際、母材金属の銅自体は還元メッキ反応
の触媒となるだけなので、浴中に溶出しない。
【0038】
【発明の効果】
(1)本発明1又は7は、所定の無電解スズ合金メッキ浴
から、スズと、ビスマス、インジウム、アンチモン、亜
鉛、コバルト、ニツケル、銀、銅から選ばれた特定金属
との間に生成する鉛フリーのスズ合金皮膜を得るものな
ので、人体に有毒な鉛はメッキ浴から排除されており、
健康への悪影響を抑制できると同時に、環境汚染の危険
も少なく、安全性や公害防止の面で時代の要請に沿い、
付加価値も高い。
【0039】(2)本発明の無電解メッキ皮膜は、スズ
と、ビスマス、インジウム、アンチモン、銀などの特定
金属との間で生成するスズ合金皮膜であると同時に、当
該特定金属の析出皮膜中の組成が3重量%以上であるた
め、皮膜の接合強度や耐食性は、基準となる無電解スズ
皮膜に比べても皮膜物性は高い実用レベルを保持してお
り、また、浴の析出速度も速く、増膜効果が大きい。
【0040】即ち、後述の試験例に示すように(図1参
照)、本発明の特定金属の組成比が3.3〜61.7重量
%の範囲では、本発明のスズ合金皮膜はスズ皮膜に比べ
ても析出速度、接合強度、耐食性の面で優れているか、
遜色がないことが認められた。とりわけ、上記特定金属
の組成比を低く抑えたスズ合金メッキ皮膜は、接合強度
や耐食性の面でスズ皮膜より一層優れている場合が多か
った。
【0041】また、本発明の無電解スズ合金メッキ浴は
無電解スズ浴より析出速度が速く、特に、スズ−ビスマ
ス、スズ−インジウム、或はスズ−銀の各スズ合金浴で
はこの傾向が顕著であった。このため、メッキ処理を例
えば80℃より低い温度で実施することが容易になり、
生産性が向上するとともに、本発明5又は6に示すよう
に、本発明のスズ合金メッキ浴は各種の電子部品を初
め、TAB方式などの高密度実装品にも充分に対応で
き、引いては、TABを利用した製品(液晶など)の信頼
性、並びに生産の歩留りを良好に改善できる。
【0042】(2)本発明3のように、鉛フリーの無電解
メッキ浴に還元剤を追加混合すると、前述のように、ス
ズ合金皮膜の析出速度をさらに増速し、増膜効果を一層
促進できる。
【0043】(3)本発明4のように、鉛フリーの無電解
メッキ浴に各種の界面活性剤を追加混合すると、メッキ
皮膜の結晶粒子外観、平滑性、密着性、或は緻密性など
をさらに改良できる。
【0044】
【実施例】以下、鉛フリーの置換型無電解スズ合金メッ
キ浴の実施例を順次述べるとともに、各無電解浴でメッ
キした場合のスズ合金皮膜の析出速度、得られたスズ合
金メッキ皮膜の接合強度並びに耐食性の試験例を記載す
る。尚、本発明は下記の実施例に拘束されるものではな
く、本発明の技術的思想の範囲内で多くの改変をなし得
ることは勿論である。
【0045】下記に示す各実施例1〜8では、a系列は
スズと合金を生成する特定金属の析出皮膜中の組成比が
低いもの(但し、いずれも3重量%以上に設定)であり、
b系列はその組成比を高めたものである。 《実施例1a》下記の組成で無電解スズ−ビスマス合金
メッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 40g/L ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 5g/L ・ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 80g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :120g/L ・次亜リン酸カルシウム : 30g/L ・ジブチル−β−ナフトールポリエトキシレート(EO15) : 15g/L ・NaOHでpH 2に調整 このスズ−ビスマス合金メッキ浴を65℃に保持して、
VLP(電解銅箔の一種)によりパターン形成したTAB
のフィルムキャリヤの試験片を10分浸漬して、無電解
メッキを施した。得られたスズ−ビスマス合金メッキの
皮膜は、1.8μmの膜厚と8.0%のビスマス含有率
(組成比)を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性
は問題のないレベルであった。
【0046】《実施例1b》下記の組成で無電解スズ−
ビスマス合金メッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・酸化ビスマス(Bi3+として) : 15g/L ・2−ブタンスルホン酸 : 80g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :120g/L ・次亜リン酸カルシウム : 30g/L ・リノレイルアミンポリエトキシレート(EO12) −ポリプロポキシレート(PO3) : 12g/L このスズ−ビスマス合金メッキ浴にTABのフィルムキ
ャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電
解メッキを施した。得られたスズ−ビスマス合金メッキ
の皮膜は、3.2μmの膜厚と38.0%のビスマス含有
率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は問題
のないレベルであった。
【0047】《実施例2a》下記の組成で無電解スズ−
インジウム合金メッキ浴を建浴した。 ・エタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・酸化インジウム(In3+として) : 20g/L ・エタンスルホン酸 : 70g/L ・アリルチオ尿素 :150g/L ・塩酸ヒドラジン : 65g/L ・ラウリルジメチルアミンオキシド : 15g/L このスズ−インジウム合金メッキ浴にTABのフィルム
キャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無
電解メッキを施した。得られたスズ−インジウム合金メ
ッキの皮膜は、1.0μmの膜厚と3.3%のインジウム
含有率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は
問題のないレベルであった。
【0048】《実施例2b》下記の組成で無電解スズ−
インジウム合金メッキ浴を建浴した。 ・1−ヒドロキシプロパン −2−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 15g/L ・メタンスルホン酸インジウム(In3+として) : 50g/L ・エタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :150g/L ・次亜リン酸カリウム : 65g/L ・オクチルアミンポリエトキシレート(EO8) : 10g/L このスズ−インジウム合金メッキ浴にTABのフィルム
キャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無
電解メッキを施した。得られたスズ−インジウム合金メ
ッキの皮膜は、1.5μmの膜厚と32.6%のインジウ
ム含有率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性
は問題のないレベルであった。
【0049】《実施例3a》下記の組成で無電解スズ−
アンチモン合金メッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 20g/L ・酒石酸アンチモン(Sb3+として) : 20g/L ・2−ナフタレンスルホン酸 : 55g/L ・酒石酸 : 50g/L ・ジフェニルチオ尿素 :140g/L ・次亜リン酸 : 45g/L ・ポリオキシエチレン(EO12)ノニルエーテル −硫酸ナトリウム : 10g/L このスズ−アンチモン合金メッキ浴にTABのフィルム
キャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無
電解メッキを施した。得られたスズ−アンチモン合金メ
ッキの皮膜は、0.65μmの膜厚と4.5%のアンチモ
ン含有率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性
は問題のないレベルであった。
【0050】《実施例3b》下記の組成で無電解スズ−
アンチモン合金メッキ浴を建浴した。 ・ p−フェノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として): 8g/L ・酒石酸アンチモン(Sb3+として) : 50g/L ・キシレンスルホン酸 : 80g/L ・酢酸 : 15g/L ・1,3−ジフェニルチオ尿素 :140g/L ・次亜リン酸 : 45g/L ・t−ブタノールポリエトキシレート(EO10) : 10g/L このスズ−アンチモン合金メッキ浴にTABのフィルム
キャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無
電解メッキを施した。得られたスズ−アンチモン合金メ
ッキの皮膜は、0.88μmの膜厚と41.2%のアンチ
モン含有率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密
性は問題のないレベルであった。
【0051】《実施例4a》下記の組成で無電解スズ−
亜鉛合金メッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸亜鉛(Zn2+として) : 40g/L ・クエン酸 :120g/L ・チオ尿素 :180g/L ・ジメチルアミンボラン :100g/L ・N−ドデシル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 20g/L このスズ−亜鉛合金メッキ浴にTABのフィルムキャリ
ヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電解メ
ッキを施した。得られたスズ−亜鉛合金メッキの皮膜
は、0.8μmの膜厚と5.5%の亜鉛含有率を有して、
メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は問題のないレベ
ルであった。
【0052】《実施例4b》下記の組成で無電解スズ−
亜鉛合金メッキ浴を建浴した。 ・2−ヒドロキシブタン −1−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 20g/L ・硫酸亜鉛(Zn2+として) : 53g/L ・ニトロベンゼンスルホン酸 :110g/L ・チオ尿素 :200g/L ・次亜リン酸アンモニウム :100g/L ・ジベンジルフェノールポリエトキシレート(EO12) : 24g/L このスズ−亜鉛合金メッキ浴にTABのフィルムキャリ
ヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電解メ
ッキを施した。得られたスズ−亜鉛合金メッキの皮膜
は、0.72μmの膜厚と33.3%の亜鉛含有率を有
し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は問題のない
レベルであった。
【0053】《実施例5a》下記の組成で無電解スズ−
ニッケル合金メッキ浴を建浴した。 ・2−ヒドロキシプロパン −1−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 35g/L ・硫酸ニッケル(Ni2+として) : 6.5g/L ・リンゴ酸 : 50g/L ・アセチルチオ尿素 :175g/L ・次亜リン酸アンモニウム : 80g/L ・1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル) −エタンポリエトキシレート(EO10) : 10g/L このスズ−ニッケル合金メッキ浴にTABのフィルムキ
ャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電
解メッキを施した。得られたスズ−ニッケル合金メッキ
の皮膜は、0.85μmの膜厚と4.0%のニッケル含有
率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は問題
のないレベルであった。
【0054】《実施例5b》下記の組成で無電解スズ−
ニッケル合金メッキ浴を建浴した。 ・2−ヒドロキシプロパン −1−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 15g/L ・硫酸ニッケル(Ni2+として) : 25g/L ・酪酸 : 55g/L ・二酸化チオ尿素 :175g/L ・次亜リン酸 : 80g/L ・t−ブタノールポリエトキシレート(EO10) : 14g/L このスズ−ニッケル合金メッキ浴にTABのフィルムキ
ャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電
解メッキを施した。得られたスズ−ニッケル合金メッキ
の皮膜は、0.55μmの膜厚と56.0%のニッケル含
有率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は問
題のないレベルであった。
【0055】《実施例6a》下記の組成で無電解スズ−
コバルト合金メッキ浴を建浴した。 ・2−プロパンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 10g/L ・硫酸コバルト(Co2+として) : 5g/L ・p−フェノールスルホン酸 : 50g/L ・酒石酸 : 10g/L ・ジエチルチオ尿素 :110g/L ・次亜リン酸 : 15g/L ・α−ナフトールポリエトキシレート(EO15) : 8g/L このスズ−コバルト合金メッキ浴にTABのフィルムキ
ャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電
解メッキを施した。得られたスズ−コバルト合金メッキ
の皮膜は、0.65μmの膜厚と3.6%のコバルト含有
率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は問題
のないレベルであった。
【0056】《実施例6b》下記の組成で無電解スズ−
コバルト合金メッキ浴を建浴した。 ・2−プロパンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 8g/L ・硫酸コバルト(Co2+として) : 25g/L ・硫酸 : 50g/L ・クエン酸 : 18g/L ・チオ尿素 :110g/L ・水素化ホウ素ナトリウム : 15g/L ・ラウリルジメチルアンモニウムベタイン : 3g/L ・NaOHでpH 7に調整 このスズ−コバルト合金メッキ浴にTABのフィルムキ
ャリヤを浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電
解メッキを施した。得られたスズ−コバルト合金メッキ
の皮膜は、0.53μmの膜厚と35.1%のコバルト含
有率を有し、メッキ外観、密着性及び粒子の緻密性は問
題のないレベルであった。
【0057】《実施例7a》下記の組成で無電解スズ−
銅合金メッキ浴を建浴した(第一銅塩を使用)。 ・トルエンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・酸化第一銅(Cu+として) : 10g/L ・プロピオン酸 : 80g/L ・チオセミカルバジド :100g/L ・次亜リン酸カルシウム : 10g/L ・ステアリルアミンアセテート : 4g/L このスズ−銅合金メッキ浴にTABのフィルムキャリヤ
を浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電解メッ
キを施した。得られたスズ−銅合金メッキの皮膜は、
0.87μmの膜厚と7.5%の銅含有率を有し、メッキ
外観、密着性及び粒子の緻密性は問題のないレベルであ
った。
【0058】《実施例7b》下記の組成で無電解スズ−
銅合金メッキ浴を建浴した(第二銅塩を使用)。 ・クレゾールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 16g/L ・p−フェノールスルホン酸銅(Cu2+として) : 60g/L ・エタンスルホン酸 :120g/L ・エチレンチオ尿素 :100g/L ・次亜リン酸ナトリウム : 10g/L ・ヘキシニルアミンポリエトキシレート(EO10) : 4g/L このスズ−銅合金メッキ浴にTABのフィルムキャリヤ
を浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電解メッ
キを施した。得られたスズ−銅合金メッキの皮膜は、
0.7μmの膜厚と37.8%の銅含有率を有し、メッキ
外観、密着性及び粒子の緻密性は問題のないレベルであ
った。
【0059】《実施例8a》下記の組成で無電解スズ−
銀合金メッキ浴を建浴した。 ・p−フェノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 32g/L ・硝酸銀(Ag+として) : 5g/L ・ピロリン酸 :100g/L ・ヨウ化カリウム :120g/L ・チオ尿素 :120g/L ・次亜リン酸アンモニウム : 55g/L ・オクチルアミンポリエトキシレート(EO8) : 18g/L ・KOHでpH 8に調整 このスズ−銀合金メッキ浴にTABのフィルムキャリヤ
を浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電解メッ
キを施した。得られたスズ−銀合金メッキの皮膜は、
1.2μmの膜厚と9.8%の銀含有率を有し、メッキ外
観、密着性及び粒子の緻密性は問題のないレベルであっ
た。
【0060】《実施例8b》下記の組成で無電解スズ−
銀合金メッキ浴を建浴した。 ・2−ヒドロキシエタン −1−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 55g/L ・硝酸銀(Ag+として) : 15g/L ・1−ブタンスルホン酸 :100g/L ・ヨウ化カリウム :135g/L ・トリメチルチオ尿素 :120g/L ・次亜リン酸アンモニウム : 35g/L ・スチレン化フェノールポリエトキシレート(EO18) : 18g/L ・KOHでpH 9に調整 このスズ−銀合金メッキ浴にTABのフィルムキャリヤ
を浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電解メッ
キを施した。得られたスズ−銀合金メッキの皮膜は、
1.4μmの膜厚と61.7%の銀含有率を有し、メッキ
外観、密着性及び粒子の緻密性は問題のないレベルであ
った。
【0061】《比較例》下記の組成で無電解スズメッキ
浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 15g/L ・メタンスルホン酸 : 50g/L ・チオ尿素 :100g/L ・次亜リン酸ナトリウム : 25g/L ・ジブチル−β−ナフトールポリエトキシレート(EO15) : 15g/L このスズメッキ浴を65℃に保持して、VLPによりパ
ターン形成したTABのフィルムキャリヤの試験片を1
0分浸漬させて、無電解メッキを施した。得られたスズ
メッキの皮膜は、0.48μmの膜厚を有した。
【0062】《析出速度の試験例》上記実施例1a・b
〜8a・bの各無電解スズ合金メッキ浴を使用して、6
5℃、10分の条件でTABのフィルムキャリア上にメ
ッキを施した場合の膜厚は、各実施例ごとに前述した通
りであるが、この10分後の膜厚により各無電解スズ合
金メッキ浴の増膜能力(析出速度の速さ)を評価した。図
1の左寄りの三欄は、メッキ皮膜の種類、スズと合金を
生成する特定金属の含有率、及び膜厚を夫々示し、左か
ら四欄目に増膜能力の評価を示した。但し、増膜能力の
評価基準は下記の通りであり、その良否は無電解スズメ
ッキ浴を参考例として判断した。 析出速度の評価基準 ○:膜厚が0.5μm以上 ×:膜厚が0.5μm未満
【0063】《接合強度、及び耐食性の試験例》上記実
施例のスズ合金浴を使用して無電解メッキを施した各T
ABのフィルムキャリアを所定の銅板上にボンディング
し、接合強度を調べた。即ち、ボンディングマシン(ア
ビオニクス社製TCW−115A)を使用し、0.5μm
の金メッキを施した銅板に各TABのインナリードを、
荷重50g/単位インナリード、温度450℃、時間5
秒の条件下でボンディングした。そして、ボンディング
後のインナリードの一端を、上記銅板に対して直角方向
に破断するまで引っ張り、その破断モードを調べること
でリードのピーリング強度(剥離強度)の簡易試験を行っ
た。
【0064】また、耐食性試験は次の要領で行った。即
ち、60℃に加温した1%次亜塩素酸水溶液に上記実施
例のTABを夫々24時間浸漬した後に外観を観察し、
錆、斑点、しみの有無、或は全体的な色変などを調べ
た。
【0065】図1の右から2欄目は接合強度の結果を、
同図の最右欄は耐食性の結果を各々示す。尚、接合強度
及び耐食性の各評価基準は下記の通りであり、その良否
は比較例の無電解スズメッキ皮膜を基準として判断し
た。 (1)接合強度の評価基準 ◎:比較例のスズメッキ皮膜より優れている。 ○:比較例のスズメッキ皮膜と同等。 △:比較例のスズメッキ皮膜より劣る。 (2)耐食性の評価基準 ◎:比較例のスズメッキ皮膜より優れている。 ○:比較例のスズメッキ皮膜と同等。 △:比較例のスズメッキ皮膜より劣る。
【0066】《上記試験結果の評価》鉛フリーの無電解
メッキ浴の増膜能力(析出速度の速さ;10分後の膜厚
で測定)は、比較例のスズ皮膜では0.48μmであった
のに対して、実施例1a・b〜8a・bのスズ合金皮膜で
はスズ皮膜の数値を越え、具体的には0.53μm以上
を示して、全て○の評価であった。但し、スズ合金皮膜
の膜厚と、スズと合金を生成する特定金属の当該析出皮
膜中の組成比(含有率)との関係は、スズ合金皮膜の種類
によって変化し、例えば、スズ−ビスマス、スズ−イン
ジウム、スズ−アンチモン、スズ−銀の各種合金皮膜で
は、上記特定金属の含有率が増すと膜厚も増大したが、
逆に、スズ−亜鉛、スズ−ニッケル、スズ−コバルト、
スズ−銅の各種合金皮膜では、上記特定金属の含有率が
増すと膜厚は低減した。また、特に、実施例1bのスズ
−ビスマス合金皮膜の膜厚は、全実施例のうちの最大値
である3.20μmを示した。さらに、実施例2bのス
ズ−インジウム合金皮膜や実施例8bのスズ−銀合金皮
膜は、比較例のスズ皮膜のほぼ3倍の膜厚に達した。
【0067】接合強度に関しては、各実施例1a・b〜
8a・bの鉛フリーのスズ合金皮膜は、比較例のスズ皮
膜より優れているか同等である場合が多く、評価は概ね
◎〜○であり、△の評価は3例にとどまった。また、同
じ種類のスズ合金皮膜同士を比べると、スズの含有率が
高いa系列の実施例1〜8の方が、スズの含有率が低い
b系列の実施例1〜8より接合強度の評価は優れてい
た。この場合、注目すべきは、上記特定金属の含有率が
低いa系列の実施例1〜8が、いずれの種類のスズ合金
皮膜でも、スズ皮膜より接合強度が勝っていたという点
である。
【0068】耐食性に関しては、各実施例のスズ合金皮
膜は、比較例のスズ皮膜と同等か優れており、評価は全
て○〜◎であった。特に、実施例5aのスズ−ニッケル
合金皮膜、実施例6aのスズ−コバルト合金皮膜、実施
例7aのスズ−銅合金皮膜は比較例のスズ皮膜より耐食
性が勝っていた。
【0069】以上のように、鉛フリーであり、スズと合
金を生成する上記特定金属の析出皮膜中の組成比が3重
量%以上である本実施例の無電解スズ合金メッキ浴は、
無電解スズ浴に比べて析出速度が速く、メッキの生産性
を向上できるうえ、得られたメッキ皮膜の接合強度や耐
食性も無電解スズ皮膜に比べて勝るか、遜色のない水準
を確保できるため、きわめて高い実用性が認められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1a・b〜8a・b並びに比較例における
無電解メッキ皮膜の種類、スズと合金を生成する特定金
属の含有率、メッキ膜厚、及び増膜能力、接合強度、耐
食性の各評価結果を夫々示す図表である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月11日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴
及びメッキ方法、並びに当該無電解メッキ浴で鉛を含ま
ないスズ合金皮膜を形成した電子部品
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉛を含まない(鉛フ
リーの)無電解スズ合金メッキ浴及びメッキ方法、並び
に当該メッキ浴で無電解スズ合金皮膜を形成したTAB
用のフィルムキャリアなどの電子部品に関し、鉛を含有
しないために人体や環境への悪影響が少ないうえ、無電
解スズ皮膜に比べても析出速度、接合強度及び耐食性で
遜色がない実用度の高いスズ合金皮膜を形成できるもの
を提供する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】《実施例8b》下記の組成で無電解スズ−
銀合金メッキ浴を建浴した。 ・2−ヒドロキシエタン −1−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 55g/L ・硝酸銀(Agとして) : 15g/L ・1−ブタンスルホン酸 :100g/L ・ヨウ化カリウム :135g/L ・トリメチルチオ尿素 :120g/L ・次亜リン酸アンモニウム : 35g/L ・スチレン化フェノールポリエトキシレート(E018) : 18g/L このスズ−銀合金メッキ浴にTABのフィルムキャリヤ
を浸漬して、前記実施例1aと同様の条件で無電解メッ
キを施した。得られたスズ−銀合金メッキの皮膜は、
1.4μmの膜厚と61.7%の銀含有率を有し、メッ
キ外観、密着性及び粒子の緻密性は問題のないレベルで
あった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)第一スズ塩と、 ビスマス、インジウム、アンチモン、亜鉛、コバル
    ト、ニッケル、銀、銅から成る群より選ばれた少なくと
    も一種の金属の塩との可溶性金属塩の混合物、 (B)有機スルホン酸、カルボン酸などの有機酸、或は塩
    酸、硫酸、ホウフッ化水素酸などの無機酸から選ばれた
    少なくとも一種の酸、 (C)錯化剤を含有して成り、 スズと合金を生成する(A)−の金属の組成比が総量で
    3重量%以上の、鉛を含まないスズ合金皮膜を形成する
    ように、浴を調整可能にしたことを特徴とする鉛フリー
    の無電解スズ合金メッキ浴。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無電解スズ合金メッキ
    浴が、鉛フリーの置換型無電解スズ合金メッキ浴である
    もの。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の無電解メッキ浴
    に、さらに還元剤を加えることを特徴とする鉛フリーの
    無電解スズ合金メッキ浴。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の無
    電解メッキ浴に、さらに界面活性剤を加えることを特徴
    とする鉛フリーの無電解スズ合金メッキ浴。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の無
    電解スズ合金メッキ浴に電子部品を浸漬して、鉛を含ま
    ないスズ合金皮膜を形成した電子部品。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の電子部品がTABのフ
    ィルムキャリアであるもの。
  7. 【請求項7】 (A)第一スズ塩と、 ビスマス、インジウム、アンチモン、亜鉛、コバル
    ト、ニッケル、銀、銅から成る群より選ばれた少なくと
    も一種の金属の塩との可溶性金属塩の混合物、 (B)有機スルホン酸、カルボン酸などの有機酸、或は塩
    酸、硫酸、ホウフッ化水素酸などの無機酸から選ばれた
    少なくとも一種の酸、 (C)錯化剤を含有する無電解スズ合金メッキ浴を使用し
    て、 スズと合金を生成する(A)−の金属の組成比が総量で
    3重量%以上である、鉛を含まないスズ合金皮膜を形成
    することを特徴とする鉛フリーの無電解スズ合金メッキ
    方法。
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