JP2003105553A - 置換ビスマスメッキ浴 - Google Patents

置換ビスマスメッキ浴

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JP2003105553A
JP2003105553A JP2001295685A JP2001295685A JP2003105553A JP 2003105553 A JP2003105553 A JP 2003105553A JP 2001295685 A JP2001295685 A JP 2001295685A JP 2001295685 A JP2001295685 A JP 2001295685A JP 2003105553 A JP2003105553 A JP 2003105553A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に浴が安定で分解せず、優れた皮膜が得
られる置換型のビスマスメッキ浴を開発する。 【解決手段】 アミノカルボン酸類とチオ尿素類を錯化
剤に使用する置換ビスマスメッキ浴であり、上記アミノ
カルボン酸類には、分子内に5個以上のカルボキシル基
を有するジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテ
トラミン六酢酸、或は、分子内に水酸基を有するヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸などが特に好まし
い。本発明の置換メッキ浴では、アミノカルボン酸類が
浴中のビスマス塩に錯化して浴を安定化するとともに、
チオ尿素が素地(例えば、銅系素地)に作用して素地とビ
スマスの置換反応を促進するため、浴の高温経時安定性
と浴から得られる皮膜外観とに優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は置換ビスマスメッキ
浴に関して、浴の高温経時安定性に優れるとともに、良
好な外観のビスマス皮膜が得られるものを提供する。
【0002】
【従来の技術】外部電源を用いないビスマスメッキ浴の
従来技術としては、下記のものなどが挙げられる。
【0003】(1)特開平5−214549号公報(従来
技術1) 可溶性ビスマス塩と、還元剤としての可溶性第一スズ塩
と、錯化剤としてのエチレンジアミン四酢酸(EDT
A)、ニトリロ三酢酸(NTA)又はクエン酸塩とを含有
する無電解ビスマスメッキ浴が開示されている。但し、
第一に、クエン酸塩については、濃度が0.20モル以
下ではメッキむらが発生し易く、逆に、0.5モル以上
では、浴分解の兆候を示し、ビスマスの微粉末が生成す
ること、第二に、NTAについては、濃度が0.03モ
ルから皮膜が析出し、添加量の増加につれて析出速度も
速くなり、0.30モル以上では、メッキ浴はきわめて
安定となって皮膜析出は困難となること、第三に、ED
TAについては、添加量が少ないと浴の分解が激しく、
逆に添加量が多いと析出反応が停止し、適用の余地が少
ないことが夫々記載されている(同公報の段落20〜2
2参照)。
【0004】(2)特開平7−258861号公報(従来
技術2) 可溶性ビスマス塩と、還元剤としての可溶性第一スズ塩
と、錯化剤としてのEDTA、NTA又はクエン酸塩
と、pH調整剤としての炭酸塩とを含有する無電解ビス
マスメッキ浴が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術1〜2の
無電解浴は、基本的に特定の還元剤からビスマス塩に電
子を供給して、浴中のビスマスイオンから金属ビスマス
を析出させようとする還元型(即ち、自己触媒型)のメッ
キ浴である。一方、電子部品などの素地として一般的な
銅又は銅合金が被メッキ物である場合を考えると、可溶
性ビスマス塩の含有液にこれらの銅系素地を浸漬して
も、ビスマスの酸化還元電位は銅より卑であるため、こ
のままではビスマスと銅の間の置換反応は起こらず、銅
系素地にビスマスを析出させることは困難である。
【0006】このように、従来技術1〜2の無電解メッ
キ浴は自己触媒型であって置換型ではないことでも判る
ように、被メッキ物と浴中のビスマス塩との間で電子の
受給を行う機構の置換ビスマスメッキ浴は、基本原理を
異にする自己触媒型のメッキ浴にはない困難性が推察で
き、実用的な置換ビスマスメッキ浴を開発するのは容易
でない。例えば、浴中のビスマス塩を錯化剤で安定化さ
せようとする場合、上記従来技術の記載からも明らかな
ように、ビスマス塩に強く錯化すると析出速度が遅くな
り、弱い錯化力ではビスマスの析出を制御できず、実用
的な皮膜が得られない。特に、実際の置換ビスマスメッ
キでは、析出速度を高く保持して生産性を向上する見地
から、一般に、50℃程度、或はそれ以上の高温で実施
するため、上記ビスマス塩の析出速度を制御して実用的
なメッキ皮膜を得るのはさらに難しくなる。本発明は、
長期に浴が安定で分解せず、優れた皮膜が得られる置換
型のビスマスメッキ浴を開発することを技術的課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願人は、先に、特開
2000−87252号公報で、(A)可溶性第一スズ塩
及び可溶性ビスマス塩と、(B)浴ベースとしての有機酸
又は無機酸と、(C)アミン系化合物とチオ尿素類の混合
物よりなる錯化剤とを含有する無電解スズ−ビスマス合
金メッキ浴を開示するとともに、上記(C)のアミン系化
合物としては、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢
酸、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジエタ
ノールアミン、エチレンジアミンテトラメチレンリン
酸、ベンジルアミンなどを例示した。
【0008】本発明者らは、上記無電解スズ−ビスマス
合金メッキ浴の技術を出発点として、特に、この浴で使
用された各種のアミン系化合物を鋭意研究した結果、ア
ミノカルボン酸類とチオ尿素類との混合物を錯化剤とし
て置換ビスマスメッキ浴に適用すると、浴中のビスマス
の安定化と、被メッキ物(例えば、銅系素地)及びビスマ
ス間の置換反応の促進とに大きく寄与すること、特に、
アミノカルボン酸類が分子内に5個以上のカルボキシル
基を有する多価アミノカルボン酸類、或は、分子内に水
酸基を有する水酸基含有アミノカルボン酸類である場
合、具体的には、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエ
チレンテトラミン六酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジ
アミン三酢酸などであると、上記安定化と置換反応の促
進にさらなる寄与が期待できることを見い出し、本発明
を完成した。
【0009】即ち、本発明1は、(A)可溶性ビスマス
塩、(B)有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などの有機
酸、及びホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルフ
ァミン酸などの無機酸の少なくとも一種、(C)アミノカ
ルボン酸類とチオ尿素類の混合物よりなる錯化剤を含有
することを特徴とする置換ビスマスメッキ浴である。
【0010】本発明2は、上記本発明1において、(C)
のアミノカルボン酸類が、エチレンジアミン四酢酸、エ
チレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩、ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、エチレンジアミン
テトラプロピオン酸、ニトリロ三酢酸、イミノジ酢酸、
イミノジプロピオン酸、メタフェニレンジアミン四酢
酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N′,N′
−四酢酸、ジアミノプロピオン酸、グルタミン酸、オル
ニチン、システイン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)グリシンなどの少なくとも一種であることを特徴と
する置換ビスマスメッキ浴である。
【0011】本発明3は、上記本発明2において、(C)
のアミノカルボン酸類が、分子内に5個以上のカルボキ
シル基を有する多価アミノカルボン酸類、或は、分子内
に水酸基を有する水酸基含有アミノカルボン酸類である
ことを特徴とする置換ビスマスメッキ浴である。
【0012】本発明4は、上記本発明3において、多価
アミノカルボン酸類がジエチレントリアミン五酢酸、ト
リエチレンテトラミン六酢酸であり、水酸基含有アミノ
カルボン酸類がヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢
酸であることを特徴とする置換ビスマスメッキ浴であ
る。
【0013】本発明5は、上記本発明1〜4のいずれか
1項に記載した置換メッキ浴に、さらにノニオン系界面
活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤
及び両性界面活性剤よりなる群から選ばれた少なくとも
一種の界面活性剤を含有することを特徴とする置換ビス
マスメッキ浴である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、アミノカルボン酸類と
チオ尿素類との混合物を錯化剤とする置換ビスマスメッ
キ浴である。従って、基本的にハロゲン化チタン類、リ
ン酸系化合物、アミンボラン類、水素化ホウ素化合物、
アスコルビン酸類、ヒドラジン類などを初め、任意の還
元剤を必要としない。上記チオ尿素類はチオ尿素とチオ
尿素誘導体をいう。上記チオ尿素誘導体は、基本的に、
チオ尿素の窒素原子或は硫黄原子の1個以上に各種の置
換基が結合して、分子容がチオ尿素より大きい化合物を
いい、具体的には、1,3―ジメチルチオ尿素、トリメ
チルチオ尿素、ジエチルチオ尿素(例えば、1,3―ジエ
チル―2―チオ尿素)、N,N′―ジイソプロピルチオ尿
素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ
尿素、1,3―ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、
チオセミカルバジドなどが挙げられる。
【0015】上記アミノカルボン酸類としては、本発明
2に示すように、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩(EDTA・2
Na)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HE
DTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ト
リエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジア
ミンテトラプロピオン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、イ
ミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、
メタフェニレンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノシク
ロヘキサン−N,N,N′,N′−四酢酸、ジアミノプロ
ピオン酸、グルタミン酸、オルニチン、システイン、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシンなどが挙
げられる。上記アミノカルボン酸類の中では、本発明3
に示すように、分子内に5個以上のカルボキシル基を有
する多価アミノカルボン酸類、或は、分子内に水酸基を
有する水酸基含有アミノカルボン酸類が好ましく、具体
的には、上記多価アミノカルボン酸類としてはジエチレ
ントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸な
どが挙げられ、水酸基含有アミノカルボン酸類としては
ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸などが挙げら
れる(本発明4参照)。ちなみに、前記無電解スズ−ビス
マス合金メッキ浴で使用されたエチレンジアミン、ジエ
チレントリアミンなどのポリアミン類、ジエタノールア
ミンなどのアミノアルコール類などは、本発明のアミノ
カルボン酸類とはアミン系化合物に属する点では共通す
るが、当然ながら当該アミノカルボン酸類から排除され
る。
【0016】上記アミノカルボン酸類とチオ尿素類は各
々単用又は併用できる。アミノカルボン酸類とチオ尿素
類の組み合わせは任意で良いが、例えば、DTPAとチ
オ尿素、DTPAと1,3−ジメチルチオ尿素、TTH
Aとチオ尿素、TTHAと1,3−ジメチルチオ尿素、
TTHAとジエチルチオ尿素、HEDTAとチオ尿素、
HEDTAとメチルチオ尿素、DTPAとTTHAとチ
オ尿素、DTPAとHEDTAとチオ尿素、TTHAと
HEDTAとチオ尿素、DTPAとチオ尿素とエチレン
チオ尿素などのチオ尿素誘導体、TTHAとチオ尿素と
チオ尿素誘導体、HEDTAとチオ尿素とチオ尿素誘導
体、エチレンジアミンテトラプロピオン酸とチオ尿素、
IDAとチオ尿素、1,2−ジアミノシクロヘキサン−
N,N,N′,N′−四酢酸とチオ尿素、などが好まし
い。上記アミノカルボン酸類とチオ尿素類の混合物より
なる錯化剤の添加量は、合計で5〜300g/L、好ま
しくは50〜200g/Lである。
【0017】上記可溶性ビスマス塩は限定されるもので
はなく、浴中でBi3+を生成する可溶性の塩類であれば
任意のものが使用でき、例えば、上記有機スルホン酸や
無機酸の塩類などであり、より具体的には、メタンスル
ホン酸ビスマス、エタンスルホン酸ビスマス、p−フェ
ノールスルホン酸ビスマス、硝酸ビスマス、塩化ビスマ
スなどが挙げられる。当該可溶性ビスマス塩の金属塩と
しての換算添加量は、夫々0.1〜200g/Lであ
り、好ましくは1〜80g/Lである。
【0018】本発明の置換ビスマスメッキ浴のベースと
しては各種の酸又はその塩を使用でき、酸の具体例とし
ては、排水処理が比較的容易なアルカンスルホン酸、ア
ルカノールスルホン酸、芳香族スルホン酸等の有機スル
ホン酸、或は、脂肪族カルボン酸などの有機酸が好まし
いが、ホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファ
ミン酸、塩酸、硫酸、過塩素酸などの無機酸でも差し支
えない。上記の酸又はその塩は単用又は併用でき、添加
量は0.1〜300g/Lであり、好ましくは20〜1
50g/Lである。
【0019】上記アルカンスルホン酸としては、化学式
n2n+1SO3H(例えば、n=1〜5、好ましくは1〜
3)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンス
ルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン
酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、
2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などの外、
ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスル
ホン酸などが挙げられる。
【0020】上記アルカノールスルホン酸としては、化
学式 Cm2m+1-CH(OH)-Cp2p-SO3H(例えば、m=0
〜6、p=1〜5) で示されるものが使用でき、具体的には、2―ヒドロキ
シエタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシプロパン―
1―スルホン酸、2―ヒドロキシブタン―1―スルホン
酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン酸などの
外、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―ヒ
ドロキシプロパン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブ
タン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―
スルホン酸、2―ヒドロキシデカン―1―スルホン酸、
2―ヒドロキシドデカン―1―スルホン酸などが挙げら
れる。
【0021】上記芳香族スルホン酸は、基本的にはベン
ゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、フェノ
ールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフ
タレンスルホン酸などであって、具体的には、1−ナフ
タレンスルホン酸、2―ナフタレンスルホン酸、トルエ
ンスルホン酸、キシレンスルホン酸、p―フェノールス
ルホン酸、クレゾールスルホン酸、スルホサリチル酸、
ニトロベンゼンスルホン酸、スルホ安息香酸、ジフェニ
ルアミン―4―スルホン酸などが挙げられる。
【0022】上記脂肪族カルボン酸としては、一般に、
炭素数1〜6のカルボン酸が使用できる。具体的には、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、酒石酸、グルコ
ン酸、スルホコハク酸、トリフルオロ酢酸などが挙げら
れる。
【0023】本発明の置換ビスマスメッキ浴には上述の
成分以外に、目的に応じて公知の界面活性剤、pH調整
剤、平滑剤、光沢剤、半光沢剤、安定化補助錯化剤、隠
蔽錯化剤などのメッキ浴に通常使用される添加剤を混合
できることは勿論である。
【0024】上記界面活性剤は、析出するビスマス皮膜
の緻密性、平滑性、密着性などの補助的改善を目的とし
て含有され、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、
カチオン系界面活性剤、或はアニオン系界面活性剤を単
用又は併用できる。その添加量は0.01〜100g/
L、好ましくは0.1〜50g/Lである。
【0025】当該ノニオン系界面活性剤の具体例として
は、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトー
ル、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノー
ル、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキル
ナフトール、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)、ソ
ルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1
22脂肪族アミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチ
レンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(P
O)を2〜300モル付加縮合させたものや、C1〜C2 5
アルコキシル化リン酸(塩)などが挙げられる。
【0026】上記エチレンオキシド(EO)及び/又はプ
ロピレンオキシド(PO)を付加縮合させるC1〜C20
ルカノールとしては、メタノール、エタノール、n−ブ
タノール、t−ブタノール、n−ヘキサノール、オクタ
ノール、デカノール、ラウリルアルコール、テトラデカ
ノール、ヘキサデカノール、ステアリルアルコール、エ
イコサノール、オレイルアルコール、ドコサノールなど
が挙げられる。同じく上記ビスフェノール類としては、
ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノール
Fなどが挙げられる。上記C1〜C25アルキルフェノー
ルとしては、モノ、ジ、若しくはトリアルキル置換フェ
ノール、例えば、p−メチルフェノール、p−ブチルフ
ェノール、p−イソオクチルフェノール、p−ノニルフ
ェノール、p−ヘキシルフェノール、2,4−ジブチル
フェノール、2,4,6−トリブチルフェノール、ジノニ
ルフェノール、p−ドデシルフェノール、p−ラウリル
フェノール、p−ステアリルフェノールなどが挙げられ
る。上記アリールアルキルフェノールとしては、2−フ
ェニルイソプロピルフェノール、クミルフェノール、
(モノ、ジ又はトリ)スチレン化フェノール、(モノ、ジ
又はトリ)ベンジルフェノールなどが挙げられる。上記
1〜C25アルキルナフトールのアルキル基としては、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチ
ル、デシル、ドデシル、オクタデシルなどが挙げられ、
ナフタレン核の任意の位置にあって良い。上記ポリアル
キレングリコールとしては、ポリオキシエチレングリコ
ール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレン・コポリマーなどが挙げら
れる。
【0027】上記C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)
は、下記の一般式(a)で表されるものである。 Ra・Rb・(MO)P=O …(a) (式(a)中、Ra及びRbは同一又は異なるC1〜C25アル
キル、但し、一方がHであっても良い。MはH又はアル
カリ金属を示す。)
【0028】上記ソルビタンエステルとしては、モノ、
ジ又はトリエステル化した1,4−、1,5−又は3,6
−ソルビタン、例えばソルビタンモノラウレート、ソル
ビタンモノパルミテート、ソルビタンジステアレート、
ソルビタンジオレエート、ソルビタン混合脂肪酸エステ
ルなどが挙げられる。上記C1〜C22脂肪族アミンとし
ては、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミ
ン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、
ミリスチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミ
ン、牛脂アミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミ
ンなどの飽和及び不飽和脂肪酸アミンなどが挙げられ
る。上記C1〜C22脂肪族アミドとしては、プロピオン
酸、酪酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
ベヘン酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸などのアミドが挙
げられる。
【0029】更に、上記ノニオン系界面活性剤として
は、 R1N(R2)2→O (上式中、R1はC5〜C25アルキル又はRCONHR
3(R3はC1〜C5アルキレンを示す)、R2は同一又は異
なるC1〜C5アルキルを示す。)などで示されるアミン
オキシドを用いることができる。
【0030】上記カチオン系界面活性剤としては、下記
の一般式(b)で表される第4級アンモニウム塩 (R1・R2・R3・R4N)+- …(b) (式(b)中、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アル
カンスルホン酸又は硫酸、R1、R2、R3及びR4は同一
又は異なるC1〜C20アルキル、アリール又はベンジル
を示す。)或は、下記の一般式(c)で表されるピリジニ
ウム塩などが挙げられる。 R6−(C55N−R5)+・X- …(c) (式(c)中、C55Nはピリジン環、Xはハロゲン、ヒ
ドロキシ、C1〜C5アルカンスルホン酸又は硫酸、R5
はC1〜C20アルキル、R6はH又はC1〜C10アルキル
を示す。)
【0031】塩の形態のカチオン系界面活性剤の例とし
ては、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリル
トリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルエチルア
ンモニウム塩、オクタデシルジメチルエチルアンモニウ
ム塩、ジメチルベンジルラウリルアンモニウム塩、セチ
ルジメチルベンジルアンモニウム塩、オクタデシルジメ
チルベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアン
モニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ジメ
チルジフェニルアンモニウム塩、ベンジルジメチルフェ
ニルアンモニウム塩、ヘキサデシルピリジニウム塩、ラ
ウリルピリジニウム塩、ドデシルピリジニウム塩、ステ
アリルアミンアセテート、ラウリルアミンアセテート、
オクタデシルアミンアセテートなどが挙げられる。
【0032】上記アニオン系界面活性剤としては、アル
キル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、{(モノ、ジ、ト
リ)アルキル}ナフタレンスルホン酸塩などが挙げられ
る。アルキル硫酸塩としては、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、オレイル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオ
キシエチレン(EO5)ノニルエーテル硫酸ナトリウム、
ポリオキシエチレン(EO15)ドデシルエーテル硫酸ナ
トリウムなどが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレ
ン(EO15)ノニルフェニルエーテル硫酸塩などが挙げ
られる。アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
また、{(モノ、ジ、トリ)アルキル}ナフタレンスルホ
ン酸塩としては、ナフタレンスルホン酸塩、ジブチルナ
フタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物などが挙げられる。
【0033】上記両性界面活性剤としては、カルボキシ
ベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、ア
ミノカルボン酸などが挙げられる。また、エチレンオキ
シド及び/又はプロピレンオキシドとアルキルアミン又
はジアミンとの縮合生成物の硫酸化、或はスルホン酸化
付加物も使用できる。
【0034】代表的なカルボキシベタイン、或はイミダ
ゾリンベタインは、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイ
ン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリ
ルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプ
ロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−ウンデシル−
1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイミダゾ
リニウムベタイン、2−オクチル−1−カルボキシメチ
ル−1−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタインな
どが挙げられ、硫酸化及びスルホン酸化付加物としては
エトキシル化アルキルアミンの硫酸付加物、スルホン酸
化ラウリル酸誘導体ナトリウム塩などが挙げられる。
【0035】上記スルホベタインとしては、ヤシ油脂肪
酸アミドプロピルジメチルアンモニウム−2−ヒドロキ
シプロパンスルホン酸、N−ココイルメチルタウリンナ
トリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリウム
などが挙げられる。アミノカルボン酸としては、ジオク
チルアミノエチルグリシン、N−ラウリルアミノプロピ
オン酸、オクチルジ(アミノエチル)グリシンナトリウム
塩などが挙げられる。
【0036】上記置換ビスマス浴でメッキを施す条件と
しては、浴温は45〜90℃であり、析出速度を増す見
地からは50〜70℃が好ましい。尚、置換ビスマス浴
から得られたメッキ皮膜は、プリント回路基板やフィル
ムキャリア等の電子部品の表面処理などの用途に有効で
ある。
【0037】
【作用】銅又は銅合金を素地とする被メッキ物にビスマ
スメッキする場合を代表例として説明すると、置換ビス
マス浴に被メッキ物を浸漬すると、素地としての銅が浴
に溶出して電子を放出し、浴中のビスマスイオンがこの
電子を受け取って金属ビスマスとして析出するのが基本
原理である。この場合、本発明の置換ビスマスメッキ浴
はアミノカルボン酸類とチオ尿素類を錯化剤として併用
することに特徴があるが、このアミノカルボン酸類は浴
中のビスマス塩に錯化して、ビスマスイオンを安定化さ
せると推定でき、アミノカルボン酸類の濃度が増すとビ
スマスの析出速度が下がり、濃度が減少すると速度が上
がることから、アミノカルボン酸類は得られるビスマス
皮膜の膜厚の制御に大きく関係する。一方、ビスマスの
酸化還元電位は銅より卑であるが、上記チオ尿素類が素
地としての銅に錯化して、銅の酸化還元電位を卑の方向
に遷移させるため、ビスマスと銅の間で置換反応が促進
されると推定できる。従って、チオ尿素類の濃度を調整
することで置換反応の速度が制御できるため、チオ尿素
類はやはりビスマス皮膜の膜厚に影響するとともに、ビ
スマス皮膜の緻密性や平滑性等の整膜効果、或は密着性
などにも影響を与え、皮膜外観の改善に寄与する。尚、
当該チオ尿素類は、置換反応により浴中に溶出した銅イ
オンを隠蔽し、浴を安定化する機能もある。
【0038】
【発明の効果】アミノカルボン酸類とチオ尿素類の混合
物を錯化剤として使用するため、浴が分解したり、濁り
や沈殿が発生することがなく、高温でも長時間に亘り浴
を安定化できるとともに、色調の均一性、光沢性、密着
性などに優れたメッキ皮膜が得られ、皮膜外観にも優れ
る。特に、アミノカルボン酸類が分子内に5個以上のカ
ルボキシル基を有するジエチレントリアミン五酢酸やト
リエチレンテトラミン六酢酸など、或は、分子内に水酸
基を有するヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸な
どである場合、浴の高温経時安定性と皮膜外観がさらに
向上し、とりわけ、皮膜の均一性や光沢性が改善され
る。また、後述の試験例に示すように、本発明の置換ビ
スマス浴は65℃前後の高温での経時安定性を具備する
ことから、生産性の見地から高温で長時間の連続加熱運
転をする場合にも充分に対応でき、実用水準をクリアし
たメッキ浴を市場に提供できる。一方、本発明5では、
ビスマスメッキ浴に各種の界面活性剤を添加するため、
ビスマス皮膜の外観のさらなる改善が期待でき、皮膜の
緻密性や平滑性などが向上する。
【0039】
【実施例】以下、置換ビスマスメッキ浴の実施例を順次
説明するとともに、各実施例のメッキ浴の高温経時安定
性、並びに各メッキ浴から得られた皮膜外観の各種試験
例を述べる。尚、本発明は下記の実施例に拘束されるも
のではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形
をなし得ることは勿論である。
【0040】下記の実施例1〜12のうち、実施例1は
DTPAとチオ尿素の使用例、実施例2はHEDTAと
チオ尿素誘導体の使用例、実施例3はTTHAとチオ尿
素誘導体の使用例、実施例4はTTHAとチオ尿素誘導
体の使用例、実施例5はDTPAとチオ尿素とチオ尿素
誘導体の使用例、実施例6はTTHAとチオ尿素の使用
例、実施例7はDTPAとチオ尿素誘導体の使用例、実
施例8はHEDTAとチオ尿素の使用例、実施例9はエ
チレンジアミンテトラプロピオン酸とチオ尿素の使用
例、実施例10は1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,
N,N′,N′−四酢酸とチオ尿素の使用例、実施例11
はIDAとチオ尿素とチオ尿素誘導体の使用例、実施例
12はDTPAとTTHAとチオ尿素の使用例である。
一方、比較例1〜5のうち、比較例1はアミノカルボン
酸類とチオ尿素類の両方を含有しないブランク例、比較
例2はアミノカルボン酸類のみを含有し、チオ尿素類の
ないブランク例、比較例3は冒述の従来技術1に準拠し
て、ビスマス塩の錯化剤としてクエン酸ナトリウムとE
DTAを、還元剤として可溶性第一スズ塩を夫々含有し
た例、比較例4はチオ尿素類のみを含有し、アミノカル
ボン酸類のないブランク例、比較例5はアミノカルボン
酸類に替えて、アミン系化合物に属する点で共通するエ
チレンジアミンを使用し、これにチオ尿素を併用した例
である。
【0041】《実施例1》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 5g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :100g/L ・ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA) : 50g/L ・オクチルフェノールポリエトキシレート(EO10モル) : 8g/L
【0042】《実施例2》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・2−ヒドロキシプロパン −1−スルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 7g/L ・2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸 :100g/L ・メチルチオ尿素 :105g/L ・ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA): 55g/L
【0043】《実施例3》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・エタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 1g/L ・2−ブタンスルホン酸 : 80g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 : 80g/L ・トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA) : 80g/L ・ノニルフェノールポリエトキシレート(EO15モル) : 5g/L
【0044】《実施例4》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・p−フェノールスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 8g/L ・エタンスルホン酸 : 30g/L ・ジエチルチオ尿素 : 45g/L ・トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA) : 30g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 3g/L
【0045】《実施例5》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 10g/L ・2−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸 : 75g/L ・チオ尿素 : 80g/L ・エチレンチオ尿素 : 30g/L ・ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA) : 55g/L ・N−ミリスチル−N,N −ジメチル−N−カルボキシメチルベタイン : 4g/L
【0046】《実施例6》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・エタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 3g/L ・エタンスルホン酸 : 65g/L ・チオ尿素 : 95g/L ・トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA) : 55g/L ・ジブチル−β−ナフトール −ポリエトキシレート(EO15モル) : 6g/L
【0047】《実施例7》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 5g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 : 60g/L ・ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA) : 90g/L ・ラウリルアルコールポリエトキシレート(EO15モル) : 7g/L
【0048】《実施例8》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・p−フェノールスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 8g/L ・p−フェノールスルホン酸 : 95g/L ・チオ尿素 : 50g/L ・ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA): 30g/L ・N−ミリスチル−N,N −ジメチル−N−カルボキシメチルベタイン : 6g/L
【0049】《実施例9》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・硝酸ビスマス(Bi3+として) : 5g/L ・メタンスルホン酸 :100g/L ・チオ尿素 :100g/L ・エチレンジアミンテトラプロピオン酸 : 50g/L
【0050】《実施例10》下記の組成で置換ビスマス
メッキ浴を建浴した。 ・塩化ビスマス(Bi3+として) : 2g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 : 80g/L ・1,2−ジアミノシクロヘキサン −N,N,N′,N′−四酢酸 : 20g/L
【0051】《実施例11》下記の組成で置換ビスマス
メッキ浴を建浴した。 ・2−ブタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 3g/L ・p−フェノールスルホン酸 : 50g/L ・チオ尿素 : 65g/L ・アリルチオ尿素 : 20g/L ・イミノ二酢酸(IDA) : 40g/L
【0052】《実施例12》下記の組成で置換ビスマス
メッキ浴を建浴した。 ・p−フェノールスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 10g/L ・クレゾールスルホン酸 : 20g/L ・チオ尿素 : 90g/L ・ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA) : 30g/L ・トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA) : 4g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 5g/L
【0053】《比較例1》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 5g/L ・メタンスルホン酸 : 50g/L
【0054】《比較例2》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 5g/L ・メタンスルホン酸 : 50g/L ・ニトリロ三酢酸(NTA) : 20g/L
【0055】《比較例3》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・三塩化ビスマス(Bi3+として) : 15g/L ・クエン酸ナトリウム :100g/L ・エチレンジアミン四酢酸(EDTA) : 30g/L :塩化第一スズ(Sn2+として) : 5g/L
【0056】《比較例4》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 8g/L ・メタンスルホン酸 : 60g/L ・チオ尿素 : 70g/L
【0057】《比較例5》下記の組成で置換ビスマスメ
ッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) : 10g/L ・メタンスルホン酸 : 50g/L ・チオ尿素 : 50g/L ・エチレンジアミン : 30g/L
【0058】《置換メッキ浴の高温経時安定性に関する
試験例》そこで、上記実施例1〜12並びに比較例1〜
5の各置換ビスマスメッキ液を1Lビーカーに収容し、
これを65℃に恒温設定したウォーターバスに入れて夫
々200時間に亘って高温保持し、当該加熱条件下にお
ける200時間経過時点でのメッキ液の変化を観測し、
各メッキ液の劣化(分解)状態の度合を評価した。当該高
温経時安定性の評価基準は下記の通りである。 ○:メッキ浴に濁りや沈殿が認められず、浴の透明度が
高く、初期建浴時の浴状態となんら変化がなかった。 ×:メッキ浴に濁りや沈殿が生じ、浴が分解した。
【0059】図1の中央欄はその試験結果である。アミ
ノカルボン酸類とチオ尿素類を錯化剤に使用した実施例
1〜12では、良好な浴安定性を示し、全て○の評価で
あった。これに対して、アミノカルボン酸類とチオ尿素
類の両方を欠く比較例1、チオ尿素類のみを含有してア
ミノカルボン酸類を欠く比較例4では浴が分解してしま
い、エチレンジアミンとチオ尿素を錯化剤に使用した比
較例5も同様の結果であった。アミノカルボン酸類のみ
を含有してチオ尿素類を欠く比較例2の浴安定性は良好
であった。従って、置換ビスマス浴では、ビスマス塩へ
の錯化作用を奏するアミノカルボン酸類の添加が浴の安
定性に大きく寄与することが判明した。また、アミノカ
ルボン酸類に替えて、アミン系化合物に属する点で共通
するエチレンジアミンを使用した比較例5の評価が悪か
ったことから、置換ビスマス浴を安定化する点ではアミ
ノカルボン酸類の顕著な選択的有効性が明らかになっ
た。尚、比較例3は従来技術1の準拠例であり、アミノ
カルボン酸類であるEDTAを含有するが、一方で還元
剤を含有するために系が熱力学的に不安定になって安定
性の評価が下がったものと考えられ、還元型のビスマス
浴では、浴安定性を保持することの困難性が推察され
る。
【0060】そこで、上記各実施例1〜12並びに比較
例1〜5の各置換メッキ浴を50℃に保持し、VLP
(電解銅箔の一種)によりパターン形成したTABのフィ
ルムキャリアの試験片を10分間浸漬させて、置換ビス
マスメッキを施した。得られた各ビスマスメッキ皮膜に
関して、その外観を目視観察するとともに、皮膜の膜厚
(μm)を機器で測定した。
【0061】《ビスマスメッキ皮膜の膜厚》図1の右欄
は各メッキ膜厚を示す。同図によると、実施例1〜12
では、様々な膜厚のビスマス皮膜が得られていることが
判る。前記作用の項目で主に記述したように、基本的
に、ビスマス皮膜の膜厚は析出速度に関係し、析出速度
はアミノカルボン酸類の濃度に見合うビスマス塩への錯
化強度や、チオ尿素類の濃度に対応した置換反応の促進
度合などに影響されることから、実施例1〜12に見る
ように、アミノカルボン酸類やチオ尿素類の含有濃度な
どを変えることでビスマス皮膜を所望の膜厚に制御でき
るのである。例えば、実施例6では、ビスマス塩に対す
るチオ尿素の含有量を多めにし、また、TTHAの含有
量を制御することによって析出するビスマス膜厚は相対
的に厚くなっている。逆に、実施例4では、ビスマス塩
に対するチオ尿素誘導体の含有量を控え目に抑え、ま
た、TTHAの含有量の抑制によって析出するビスマス
膜厚は相対的に薄くなっている。一方、アミノカルボン
酸類とチオ尿素類を欠く比較例1では浴が分解してしま
い、ビスマス皮膜は形成されず、また、銅素地とビスマ
スの置換反応を担うチオ尿素類を欠く比較例2では浴は
安定であったが、皮膜の析出はなかった。
【0062】《ビスマスメッキ皮膜の外観評価試験例》
ビスマスメッキ皮膜の外観は下記の基準に基づいて評価
した。 ○:均一な光沢を有していた。 △:茶色、褐色などのシミ、ムラが見られた。 ×:フクレ、剥がれが見られ、密着性が悪かった。
【0063】図1の左欄はその結果である。実施例1〜
12は○〜△の評価であったが、比較例3〜5は共に×
の評価であった。尚、比較例1〜2は前述したようにビ
スマス皮膜の析出がなく、評価は不可であった。即ち、
比較例3〜5では、メッキ浴の安定性が悪いことからも
判断できるように、得られたビスマス皮膜も密着性が悪
く、その品質も当然に実用水準からほど遠いものであっ
た。これにより、皮膜外観の改善にはアミノカルボン酸
類とチオ尿素類を錯化剤に併用することの重要性が明ら
かになった。
【0064】一方、実施例1〜12を見ると、分子内に
5個以上のカルボキシル基を有する多価アミノカルボン
酸類であるDTPAやTTHAを単用又は併用した実施
例1、3〜7、12、或は、分子内に水酸基を有する水
酸基含有アミノカルボン酸類であるHEDTAを使用し
た実施例2、8では、色調の均一性や光沢性に優れた皮
膜が得られ、皮膜外観は○の評価であったが、これら以
外のアミノカルボン酸類を使用した実施例9〜11で
は、皮膜に色調ムラやシミなどが見られた。従って、上
記多価アミノカルボン酸類又は水酸基含有アミノカルボ
ン酸類は、それ以外のアミノカルボン酸類に対して、高
水準の皮膜外観を確保する点で、顕著な優位性があるこ
とが明らかになった。前述したように、本出願人は、先
に開示した無電解スズ−ビスマス合金メッキ浴の中で、
錯化剤として有効なアミン系化合物として様々なアミノ
カルボン酸類、ポリアミン類、アミノアルコール類など
を羅列したが、置換ビスマスメッキ浴に適用する錯化剤
としては、アミン系化合物の中でもアミノカルボン酸類
が良く、さらにその中では、上記多価アミノカルボン酸
類や水酸基含有アミノカルボン酸類が特に好適であるこ
と(即ち、アミノカルボン酸類の中での選択的有効性)が
本試験例により確認できたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜12並びに比較例1〜5の各置換ビ
スマスメッキ浴の高温経時安定性、各メッキ浴から得ら
れたビスマス皮膜の外観及び膜厚の試験結果を示す図表
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)可溶性ビスマス塩、 (B)有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などの有機酸、
    及びホウフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、スルファミ
    ン酸などの無機酸の少なくとも一種、 (C)アミノカルボン酸類とチオ尿素類の混合物よりなる
    錯化剤を含有することを特徴とする置換ビスマスメッキ
    浴。
  2. 【請求項2】 (C)のアミノカルボン酸類が、エチレン
    ジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム
    塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジエチ
    レントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢
    酸、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、ニトリロ三
    酢酸、イミノジ酢酸、イミノジプロピオン酸、メタフェ
    ニレンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサ
    ン−N,N,N′,N′−四酢酸、ジアミノプロピオン
    酸、グルタミン酸、オルニチン、システイン、N,N−
    ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシンなどの少なくとも
    一種であることを特徴とする請求項1に記載の置換ビス
    マスメッキ浴。
  3. 【請求項3】 (C)のアミノカルボン酸類が、分子内に
    5個以上のカルボキシル基を有する多価アミノカルボン
    酸類、或は、分子内に水酸基を有する水酸基含有アミノ
    カルボン酸類であることを特徴とする請求項2に記載の
    置換ビスマスメッキ浴。
  4. 【請求項4】 多価アミノカルボン酸類がジエチレント
    リアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸であ
    り、水酸基含有アミノカルボン酸類がヒドロキシエチル
    エチレンジアミン三酢酸であることを特徴とする請求項
    3に記載の置換ビスマスメッキ浴。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載した
    置換メッキ浴に、さらにノニオン系界面活性剤、カチオ
    ン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤及び両性界面活
    性剤よりなる群から選ばれた少なくとも一種の界面活性
    剤を含有することを特徴とする置換ビスマスメッキ浴。
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