JP2002070887A - 油圧クラッチアクチュエータ用の二重作用ダンパ - Google Patents

油圧クラッチアクチュエータ用の二重作用ダンパ

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JP2002070887A
JP2002070887A JP2001222088A JP2001222088A JP2002070887A JP 2002070887 A JP2002070887 A JP 2002070887A JP 2001222088 A JP2001222088 A JP 2001222088A JP 2001222088 A JP2001222088 A JP 2001222088A JP 2002070887 A JP2002070887 A JP 2002070887A
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damper
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ラジブ・イエール
Michael James Woodard
マイケル・ジェイムス・ウッダード
Benjamin Chetwood Struve
ベンジャミン・チェットウッド・ストルーブ
Richard A Nix
リチャード・エイ・ニックス
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    • F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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    • F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L—PIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16L55/04—Devices damping pulsations or vibrations in fluids
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    • F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧流体システムに関連して導入される低周
波振動及び高周波振動双方を効果的に減衰する油圧クラ
ッチアクチュエータ用のダンパを提供する。 【解決手段】 本発明のダンパは、相対的に柔軟なエラ
ストマー製ダイアフラム（46）と付加的なバネ鋼製ダイ
アフラム（48）を含む。エラストマー製ダイアフラムの
一方の面（46c）は、システム内の油圧流体と液通し、
それによって、エラストマー製ダイアフラムは、システ
ムの油圧流体を介して伝達される低周波振動に対応して
偏向し、低周波振動を効果的に減衰する。バネ鋼製ダイ
アフラム（48）は、エラストマー製ダイアフラムに対す
るバックアップを形成するように、エラストマー製ダイ
アフラムの他方の面（46d）に概して平行にかつ隣接し
て、システム内に配置され、エラストマー製ダイアフラ
ムは、高周波振動に応答して、バネ鋼製ダイアフラム
（48）に対して変形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のク
ラッチを操作するための油圧アクチュエータシステムの
ような、油圧アクチュエータシステムで使用される油圧
ダンパに関する。
【０００２】
【従来の技術】油圧アクチュエータシステムは、離れた
場所に取り付けられているスレーブシリンダにマスタシ
リンダを接続する方法として、離れた場所の機構を操作
するものとして良く知られている。導管がマスタシリン
ダをスレーブシリンダに相互接続し、油圧システムが油
圧流体で満たされ、それによって、マスタシリンダのピ
ストンが動くと、導管を介するマスタシリンダからスレ
ーブシリンダへの油圧流体の移動によって、スレーブシ
リンダのピストン、したがってスレーブシリンダのピス
トンロッドが同時に動く。
【０００３】より詳細には、自動車のクラッチペダルが
運転者によって踏み込まれると、スレーブシリンダが公
知の方法でクラッチを動作するように作動されるよう
な、自動車のクラッチを操作するための油圧アクチュエ
ータシステムが提供されることが知られている。好適に
は、本出願の譲受人に譲渡された米国特許第4,599,860
号に開示されているように、クラッチアクチュエータ
は、組み立てられ、予め充填された形態で自動車製造業
者に提供され、そのアクチュエータは、自動車に容易に
組み込まれ、オンライン充填、システム経路を充填する
間に油圧流体がこぼれるという好ましくない可能性が回
避され、アクチュエータラインの管路をブリード又はパ
ージする必要性が排除されて充填工程が容易になり、取
り付け及び充填の後、アクチュエータを試験する必要が
ない。油圧クラッチアクチュエータ及び特に予め充填さ
れているクラッチアクチュエータは、著しい商業的成功
をもたらしているが、システムを介してクラッチからク
ラッチペダルへ戻る振動を伝えることがあるので、運転
者は不愉快な振動をクラッチペダルで感じることがあ
る。
【０００４】とりわけ、自動車エンジンのクランクシャ
フトの不釣り合い又はエンジン点火の衝撃が、フライホ
イールに伝達され、フライホイールが衝撃動を受け、フ
ライホイールの衝撃動がクラッチ解放機構のスプリング
フィンガーの振動を導き、スプリングフィンガーの振動
がクラッチの解放用軸受に伝達され、振動が、後方へ
と、スレーブシリンダの油圧流体を介して、スレーブシ
リンダとマスタシリンダを相互接続する導管内の油圧流
体を介して、マスタシリンダの油圧流体を介して、そし
てマスタシリンダのプッシュロッドを介してクラッチペ
ダルに伝搬され、これらの振動が運転者によってクラッ
チペダルの振動として感じ取られる。また伝搬された振
動は、運転者が聞き取ることのできるペダルのうなりを
発生し、それとともにまた運転者が聞き取ることのでき
るクラッチのうなりを発生する。
【０００５】種々の装置が、これらの振動を減衰するた
めに試験的に提案されている。例えば、クラッチ解放レ
バー、スレーブシリンダープッシュロッド、クラッチペ
ダルを含むクラッチシステムの種々の部分に調整された
質量体が取り付けられている。また、ゴム製ダンパがマ
スターシリンダプッシュロッドに使用され、ゴム製ホー
ス部分がマスタシリンダとスレーブシリンダを相互接続
する導管に使用され、さらに、種々のダンパ装置を相互
接続導管に取り付けるように提案されている。特に、本
発明の譲受人に全て譲渡されている英国特許明細書第1,
562,709号又は米国特許第4,998,609号、第5,320,203号
に見られるようなダンパ装置は、マスタシリンダとスレ
ーブシリンダを相互接続する導管に組み込まれている。
【０００６】これらの従来技術の装置は、システム内の
振動をある程度減衰させることに成功したが、それらの
装置は専ら所定の周波数領域の振動を減衰するに過ぎ
ず、したがって所定の領域以外の領域の振動を減衰する
ことには効果がない。特に、通常の運転中にクラッチを
つなぎまた切る間、システム内に発生する高周波振動を
減衰するのに効果のあるダンパ装置は、通常、変速機が
ニュートラルにあるエンジンのアイドル状態の間、クラ
ッチに見られる低周波振動を減衰するのに効果がない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、マスタシリ
ンダとスレーブシリンダの間の油圧アクチュエータシス
テムで使用するための改良されたダンパの提供を目的と
している。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、油圧ア
クチュエータシステムのマスタシリンダとスレーブシリ
ンダの間で、油圧アクチュエータシステムに設けられて
いるダンパであって、このダンパは、システムに接続す
るためのポート手段を含むとともにこのポート手段と連
通するチャンバを画定するハウジングと、ハウジングに
よって支持されるとともにチャンバを横切って延伸する
ダイアフラム手段とを含み、このダイアフラム手段の一
方の面が、システムの境界壁を形成するように、ポート
手段と連通し、それによって、このダイアフラム手段
が、システム内の油圧流体を介して伝達される振動に応
じて偏向し、この振動を効果的に減衰するものにおい
て、ダイアフラム手段が、ハウジングに支持されるとと
もに油圧流体を介して伝達される低周波振動に応答して
偏向して、それによって低周波振動を減衰する相対的に
柔軟なダイアフラムと、相対的に柔軟なダイアフラムの
バックアップを形成するように、ハウジングによって支
持されるとともに相対的に柔軟なダイアフラムの他方の
面に平行かつ隣接して配置されている付加的なダイアフ
ラムとを含み、それによって相対的に柔軟なダイアフラ
ムが、油圧流体を介して伝達される高周波振動に応答し
て付加的なダイアフラムに対して変形し、高周波振動を
効果的に減衰するように、付加的なダイアフラムの偏向
を生じさせることを特徴とする。
【０００９】本発明のダンパは、油圧クラッチアクチュ
エータに関連して使用され、システム内で高周波振動と
低周波振動をどちらも効果的に減衰するのに特に適す
る。
【００１０】相対的に柔軟なダイアフラムはエラストマ
ー製ダイアフラム（例えばゴム製ダイアフラム）とする
ことができ、付加的なダイアフラムはバネ鋼製ダイアフ
ラムとすることができる。ダイアフラムのこの特別な材
料の組合せは、エラストマー製ダイアフラムがバネ鋼製
ダイアフラムに対して、弾性的に変形し、低周波振動を
吸収可能であり、さらにバネ鋼製ダイアフラムが偏向
し、高周波振動を吸収可能である。
【００１１】本発明の一実施例では、バネ鋼製ダイアフ
ラムが、相対的に柔軟なダイアフラムの対向面の周辺部
分と係合する周辺部分及び、相対的に柔軟なダイアフラ
ムの他方の面の中央部分に隣接しているが隔置されてい
る中央凹所部分を含む凹面構成、皿形状を有する。
【００１２】本発明のさらなる実施例では、相対的に柔
軟な（エラストマー製）ダイアフラムは、付加的な（バ
ネ鋼製）ダイアフラムの一方の面に対して配置されてい
る概して平坦な本体部分及び、相対的に柔軟なダイアフ
ラムの本体部分から立ち上がり、相対的に柔軟なダイア
フラムと付加的なダイアフラムの間の相対的に柔軟なダ
イアフラムの下方にボイド領域、空隙領域を画定する複
数の隔置されたバブル領域、ドーム領域を含む。この構
成によって、ドーム領域が弾性的に平坦になり低周波振
動を吸収し、さらに、下にある付加的なダイアフラムに
対してドーム領域が平坦になることに続いて、付加的な
ダイアフラムがゆがみ、偏向して、高周波振動を吸収す
る。
【００１３】付加的なダイアフラムがダンパの外側壁を
形成し、又は付加的なダイアフラムのもう一方の面から
隔置され、付加的なダイアフラムの屈曲を可能にする別
個のカバー部材が設けられる。
【００１４】また本発明は、マスタシリンダとスレーブ
シリンダを含む形式の油圧アクチュエータシステムの振
動を減衰する方法を提供する。この方法は、マスタシリ
ンダ及びスレーブシリンダの間のシステム内に、相対的
に柔軟なダイアフラムを、この相対的に柔軟なダイアフ
ラムの一方の面をシステムの油圧流体と液通させて配置
し、それによって相対的に柔軟なダイアフラムが、シス
テムの油圧流体を介して伝達される低周波振動に応答し
て偏向してこの低周波振動を効果的に減衰し、相対的に
柔軟なダイアフラムに対するバックアップを形成するよ
うに、相対的に柔軟なダイアフラムの他方の面に概して
平行かつ隣接して、付加的なダイアフラムをシステムに
配置し、それによって相対的に柔軟なダイアフラムが、
油圧流体を介して伝達される高周波振動に応答して付加
的なダイアフラムに対して弾性的に変形し、高周波振動
を効果的に減衰するように付加的なダイアフラムの偏向
を生じさせる。
【００１５】本発明の実施を意図する以下のベストモー
ドの開示を添付の図面に関連して読むことにより、本発
明の他の目的、利点、用途が、当業者には明らかにな
る。
【００１６】
【発明の実施の形態】本発明が、添付の図面を参照して
さらに詳細に説明される。幾つかの図面にわたって、同
様の構成要素には同様の参照番号を付す。
【００１７】図１に概略的に示される油圧クラッチアク
チュエータは、マスタシリンダ10、スレーブシリンダ1
2、マスタシリンダの出口又は吐出口とスレーブシリン
ダの入口の間に延伸する導管14を含む。
【００１８】マスタシリンダ10は、関連する自動車のク
ラッチペダル18と公知の方法で接続される入力ロッド16
を含み、それによって自動車の運転者がクラッチペダル
を枢軸動させることによって、マスタシリンダのピスト
ンが動かされ、公知の方法で、シリンダから圧力流体が
吐出される。さらに、シリンダ10は、フランジ10aを含
み、これにより自動車のファイアーウォール20へのマス
タシリンダの取付が容易になる。
【００１９】スレーブシリンダ12は、ブラケット22など
により、自動車のクラッチ24を取り囲むベルハウジン
グ、鐘状ハウジング23に固定され、また公知の方法で、
クラッチ解放レバー26と共働する出力ロッド25を含み、
それによって自動車の運転者がクラッチペダル18を枢軸
動させることにより、結果的に、マスタシリンダ10から
の吐出流体又は圧力流体が、導管14を介してスレーブシ
リンダ12へ伝達され、出力ロッド25を伸張させて、解放
レバー26を枢軸動し、クラッチ24を解放する方向にクラ
ッチ解放用軸受27を動かす。クラッチ24は、公知の方法
で、フライホイール30によって駆動され、したがってエ
ンジンのクランクシャフト32によって駆動される。本発
明のダンパアセンブリ36は、導管14に介在し、導管の部
分14aによってマスタシリンダ10の出口に接続され、導
管の部分14bによってスレーブシリンダ12の入口に接続
される。
【００２０】ダンパアセンブリ36は、ダンパ38及びブラ
ケット40を含み（図２、３、４）、自動車の固定パネル
42へのダンパ38の取付を容易にする。ダンパ38は、ハウ
ジング44、相対的に柔軟なエラストマー製ダイアフラム
46、相対的に硬い金属製ダイアフラム48、クランプリン
グ50を含む。
【００２１】ハウジング44は、概して円形形状であり、
好適な金属製材料から形成される。ハウジング44は、本
体部分44a、入口継手44b、出口継手44c、入口継手44bと
連通する入口ポート44d、出口継手44cと連通する出口ポ
ート44e、環状リブ44f、リブ44fと共働して環状溝44hを
画定する環状フランジ又はスカート44gを備える。導管
の部分14aは、入口継手44bに適切に受容され、導管の部
分14bは、出口継手44cに適切に受容される。
【００２２】エラストマー製ダイアフラム46は、概して
円盤形状であり、ゴムのような適切な弾性材料から形成
される。ダイアフラム46は、環状溝44hに適応する寸法
の立ち上がり外側フランジ部分46aと、入口ポート44d及
び出口ポート44eの下方に延伸し、これらのポートと連
通するチャンバ52を画定する概して平坦な中央本体部分
46bとを含む。ダイアフラムの上面46cは、油圧アクチュ
エータシステムの境界壁を形成し、それによってダイア
フラムが、システムの油圧流体を介して伝達される振動
に応答してゆがむ、偏向することが理解される。
【００２３】ダイアフラム48は、概して円形皿形状であ
り、バネ鋼から好ましく形成されている。ダイアフラム
48は、エラストマー製ダイアフラムの下面46dの周辺部
分と係合する周辺部分48aと、エラストマー製ダイアフ
ラムの下面46bの中央部分と隣接するが下方に隔置され
て、エラストマー製ダイアフラムの下面46bとの間に空
隙54を画定する中央凹所部分又は中央皿状部分48bとを
含む。
【００２４】クランプリング50は、概して円形形状であ
り、ハウジング本体部分44aの肩部44iを締め付けてその
部分と係合する上部フランジ部分50aと、バネ鋼製ダイ
アフラム48の周辺部分48aの下面を締め付けてその部分
と係合する下部フランジ部分50bとを含む。クランプリ
ング50は、ダイアフラム48をダイアフラム46に対して上
方に押し付け、ハウジングのフランジ部分44gと係合
し、それによって、エラストマー製ダイアフラム46のフ
ランジ部分46aが環状溝44h内に堅固に押し付けられるこ
とが理解される。
【００２５】動作において、システムの油圧流体を介し
てダンパに伝達される低周波振動（例えば０〜10 Hz）
は、エラストマー製ダイアフラム46をゆがめる効果、偏
向させる効果があり、これにより低周波振動が効果的に
減衰される。低周波振動に関するエラストマー製ダイア
フラムのこの減衰作用は、バネ鋼製ダイアフラム48には
何の影響も与えない。しかしながら、油圧流体を介して
ダンパに伝達される高周波振動（例えば20 Hzよりも
上）に応答して、ステンレス鋼製のダイアフラムはエラ
ストマー製ダイアフラムのバックアップを形成し、特
に、エラストマー製ダイアフラム46がバネ鋼製ダイアフ
ラム48に対して弾性変形し、バネ鋼製ダイアフラムのゆ
がみを生じ、それによって高周波振動が効果的に減衰さ
れる。バネ鋼製ダイアフラムを機能させるための、バネ
鋼製ダイアフラムに対するエラストマー製ダイアフラム
の変形位置、偏向位置は、図３に点線で示してある。
【００２６】したがって、本発明のダンパは、変速機が
ニュートラルにあるエンジンのアイドル状態の間、クラ
ッチペダルに典型的に現れる低周波振動を効果的に減衰
し、それとともに、通常の運転におけるクラッチをつな
ぎ、切る間、システムに現れる高周波振動を効果的に減
衰する。よって本発明のダンパは、システムのアイドル
状態で遭遇する低周波振動だけでなく、通常の運転状況
において遭遇する高周波振動を減衰する二重の効果を有
する。
【００２７】図５及び６に示される変更されたダンパ
は、図３、４のダンパと概して同様であるが、バネ鋼製
ダンパ148が、立ち上がり環状フランジ部分148cを含む
点で相違し、この部分148cが図３、４の実施例のクラン
プリングを置き換えている。特に、図５、６のダンパを
組み立てる場合には、バネ鋼製ダイアフラムの環状フラ
ンジ部分148cが、ハウジングの本体部分44aの外側周辺
を取り囲み、このとき、フランジ部分の上部環状端部14
8dはハウジングの肩部44iに巻き付き、係合し、バネ鋼
製ダイアフラム及びエラストマー製ダイアフラムはハウ
ジングに対して適所に締め付けられて固定される。図
３、４の実施例のように、エラストマー製ダイアフラム
46が、バネ鋼製ダイアフラムを妨害又はバネ鋼製ダイア
フラムと関係することなく、低周波振動を効果的に吸収
するが、高周波振動に応答して、バネ鋼製バックアップ
ダイアフラムに対して弾性的に変形し、それによって、
バネ鋼製ダイアフラムは高周波振動を効果的に減衰する
ことができる。
【００２８】図７及び８に示されているダンパの実施例
は、図５及び６の実施例と概して同様であるが、図５及
び６の鋼製ダイアフラムの環状フランジ部分の巻き付き
リップ148dが、フランジ部分248cの壁の上部部分から内
側に向き、周方向で隔置される複数のフィンガー部分24
8dで機能的に置き換えられている点で相違する。この部
分248cが、ハウジング44の肩部44iと共働してバネ鋼製
ダイアフラム及びエラストマー製ダイアフラムをハウジ
ングに固く固定する。このダンパは、図３及び４、図５
及び６の実施例に関して先に記載したように機能する。
【００２９】図９及び10の実施例のダンパは、ハウジン
グ144、エラストマー製ダイアフラム146、バネ鋼製ダイ
アフラム348、カバー部材56、クランプリング58を含
む。
【００３０】ハウジング144は、さらにフランジ部分144
iを含むこと以外は、ハウジング44と概して同様であ
る。
【００３１】エラストマー製ダイアフラム146は概して
円形形状であり、またエラストマー製ダイアフラム146
は、環状溝144hに受容される立ち上がり環状フランジ部
分146aと、入口ポート144d及び出口ポート144eの下方に
位置する概して平坦な本体部分146bとを含む。
【００３２】さらに、ダイアフラム146は、本体部分146
bの上面146dから立ち上がる隔置された複数のバブル部
分、ドーム部分を含み、このエラストマー製ドーム部分
とバネ鋼製ダイアフラムの間の、ダイアフラムの下方に
空隙領域59が画定される。ドーム部分146の空間的配置
は、示されるように三角形とすることもでき、他の空間
的相対配置とすることもできる。
【００３３】バネ鋼製ダイアフラム348は円盤形状であ
る。
【００３４】カバー56は、カップ形状又は皿形状であ
り、本体部分56a、立ち上がり環状フランジ部分56b、環
状リップ部分56cを含む。
【００３５】図９及び10のダンパを組み立てる場合に
は、エラストマー製ダイアフラムの環状フランジ部分14
6aが環状溝144h内に配置され、このとき、ダイアフラム
の本体部分146bは入口ポート144d及び出口ポート144eの
下方で延伸し、ドーム領域146cはチャンバ52内で本体部
分146bから立ち上がる。
【００３６】バネ鋼製ダイアフラム348は、エラストマ
ー製ダイアフラムの直ぐ下に隣接して配置され、このと
き、ダイアフラムの周辺端部348aは、ハウジングのフラ
ンジ144gに対向して配置されている。カバー56の環状フ
ランジ部分56bは、ハウジングの側部、フランジ、環状
フランジ144gを取り囲んで配置され、このとき、カバー
のリップ部分56cはハウジングのフランジ部分144iの下
方に位置し、カバーの本体部分56aは、カバーの本体部
分56aとバネ鋼製ダイアフラムの下面との間に配置され
ているＯ−リング60に関連して、バネ鋼製ダイアフラム
348の下方に隔置され、ハウジングのフランジ144gに対
してダイアフラムは固く押し付けられる。クランプリン
グ58は、ハウジングのフランジ部分144i及びカバーのリ
ップ56cを覆って締め付け、ハウジング、カバー、バネ
鋼製フランジ、エラストマー製フランジをともに挟み込
んで固定する。
【００３７】動作において、システム内に導入される低
周波振動はエラストマー製ダイアフラム146によって、
特にドーム領域146cが、下方に配置されている鋼製ダイ
アフラムの上面に向かって弾性的に平坦になることによ
って吸収される。システム内に導入される高周波振動
は、バネ鋼製バックアップダイアフラムの上面に対して
ドーム領域146cを効果的に弾性的に平坦とし、それによ
って、エラストマー製ダイアフラム／バネ鋼製ダイアフ
ラム複合体がゆがみ、偏向して、システム内の高周波振
動が減衰される。
【００３８】図11のダンパ実施例は、図２〜４の実施例
と概して同様であるが、図２〜４では別個であるハウジ
ングの入口継手及び出口継手が、組み合わされた共通中
央入口／出口継手と置き換えられ、Ｔ字継手70が設けら
れ、このＴ字継手がダンパを導管の部分14a及び14bと接
続する点で相違する。特に、ハウジング244は、本体部
分244a、入口／出口結合体中央継手244b、継手244bと連
通する中央ポート244d、環状リブ244f、環状リブ244fと
共働して環状溝244hを画定する環状フランジ又は環状ス
カート244gを含む。
【００３９】Ｔ字継手70は、継手244cにねじにより受容
される中央ステム部分70aと、対向する両側で導管の部
分14a及び14bを受容するための上端バー部分70bとを含
む。
【００４０】さらに、図11のダンパ実施例は、エラスト
マー製ダイアフラム46、鋼製ダイアフラム48、クランプ
リング50を含む。構成要素46、48、50は、図２〜４の実
施例で同様の参照番号を付された構成要素と同一であ
り、図２〜４に関して記載された方法で作用し、システ
ム内の低周波振動及び高周波振動を減衰する。
【００４１】本発明の二重作用ダンパは、油圧流体シス
テムに関連して導入される低周波振動及び高周波振動双
方を効果的に減衰するという大きな利点をもたらすこと
が理解される。
【００４２】本発明は、最も実用的であり好適実施例で
あると現在考えられているものに関して記述されたが、
本発明は開示された実施例に限定されるものではなく、
むしろ添付の特許請求の範囲に記載される精神及び範囲
内に含まれる種々の変更及び同等の構成に及ぶことを意
図することが理解される。この範囲は、法の下で認めら
れる、全ての変更及び同等の構造を包含するような最も
広い解釈と一致する。
【００４３】
【発明の効果】本発明は、油圧システムのマスタシリン
ダ（10）とスレーブシリンダ（12）の間のシステム内で
使用されるダンパ（38）に関する。ダンパは、相対的に
柔軟なエラストマー製ダイアフラム（46）と付加的なバ
ネ鋼製ダイアフラム（48）を含む。エラストマー製ダイ
アフラムの一方の面（46c）は、システム内の油圧流体
と液通し、それによって、エラストマー製ダイアフラム
は、システムの油圧流体を介して伝達される低周波振動
に対応して偏向し、低周波振動を効果的に減衰する。バ
ネ鋼製ダイアフラム（48）は、エラストマー製ダイアフ
ラムに対するバックアップを形成するように、エラスト
マー製ダイアフラムの他方の面（46d）に概して平行に
かつ隣接して、システム内に配置され、エラストマー製
ダイアフラムは、高周波振動に応答して、バネ鋼製ダイ
アフラム（48）に対して変形される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のダンパを使用する油圧クラッチアクチ
ュエータをある程度概略的に示す図である。
【図２】図１の矢印２の方向から見た本発明のダンパを
示す部分図である。
【図３】図２の３−３の線に沿って切断した断面図であ
る。
【図４】図３のダンパの部分的な分解組み立て図であ
る。
【図５】変更されたダンパ設計を示す断面図である。
【図６】図５のダンパの部分的な分解組み立て図であ
る。
【図７】さらに変更されたダンパ設計を示す断面図であ
る。
【図８】図７のダンパの部分的な分解組み立て図であ
る。
【図９】さらに変更されたダンパ設計を示す断面図であ
る。
【図１０】図９のダンパの部分的な分解組み立て図であ
る。図１０Ａは、図９のダンパで使用されるダイアフラ
ムの部分的な分解組み立て図である。
【図１１】さらに変更されたダンパ設計を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
３８ ダンパ ４４ ハウジング ４６ エラストマー製ダイアフラム ４８ バネ鋼製ダイアフラム ５０ クランプリング ５２ チャンバ
フロントページの続き (72)発明者 マイケル・ジェイムス・ウッダード アメリカ合衆国ミシガン州48317，ユーテ ィカ，メスモアー・11357 (72)発明者 ベンジャミン・チェットウッド・ストルー ブ イギリス国ワーウィックシャー・シーブイ 31・１ジェイジェイ，リーミントン・ス パ，クラプハム・ストリート・７ (72)発明者 リチャード・エイ・ニックス アメリカ合衆国ミシガン州48462，オート ンビル，ケント・ロード・1305 Ｆターム(参考） 3J057 AA07 BB02 CB01 CB08 EE02 GA01 HH02 JJ01

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 油圧アクチュエータシステムのマスタシ
    リンダとスレーブシリンダの間で、この油圧アクチュエ
    ータシステムに設けられているダンパであって、 前記システムに接続するためのポート手段を含むととも
    にこのポート手段と連通するチャンバを画定するハウジ
    ングと、 前記ハウジングによって支持されるとともに前記チャン
    バを横切って延伸するダイアフラム手段とを含み、この
    ダイアフラム手段の一方の面が、前記システムの境界壁
    を形成するように、前記ポート手段と連通し、それによ
    って、このダイアフラム手段が、前記システム内の油圧
    流体を介して伝達される振動に応じて偏向し、この振動
    を効果的に減衰するものにおいて、 前記ダイアフラム手段が、 前記ハウジングに支持されるとともに前記油圧流体を介
    して伝達される低周波振動に応答して偏向して、それに
    よって該低周波振動を減衰する相対的に柔軟なダイアフ
    ラムと、 前記相対的に柔軟なダイアフラムのバックアップを形成
    するように、前記ハウジングによって支持されるととも
    に前記相対的に柔軟なダイアフラムの他方の面に平行か
    つ隣接して配置されている付加的なダイアフラムとを含
    み、それによって前記相対的に柔軟なダイアフラムが、
    前記油圧流体を介して伝達される高周波振動に応答して
    前記付加的なダイアフラムに対して変形し、該高周波振
    動を効果的に減衰するように、前記付加的なダイアフラ
    ムの偏向を生じさせることを特徴とするダンパ。
  2. 【請求項２】 前記相対的に柔軟なダイアフラムがエラ
    ストマー材料から形成されている、請求項１記載のダン
    パ。
  3. 【請求項３】 前記付加的なダイアフラムがバネ鋼製ダ
    イアフラムである、請求項１又は２記載のダンパ。
  4. 【請求項４】 前記付加的なダイアフラムが、皿形状で
    あり、かつ前記相対的に柔軟なダイアフラムの前記他方
    の面の周辺部分と係合する周辺部分及び、前記相対的に
    柔軟なダイアフラムの他方の面の中央部分に隣接するが
    隔置されている中央凹所部分を含む、請求項１〜３のい
    ずれか１項記載のダンパ。
  5. 【請求項５】 前記付加的なダイアフラムが前記ダンパ
    の外側壁を形成する、請求項１〜４のいずれか１項記載
    のダンパ。
  6. 【請求項６】 前記ダンパが、前記付加的なダイアフラ
    ムを前記ハウジングに固定するクランプリングを含む、
    請求項１〜５のいずれか１項記載のダンパ。
  7. 【請求項７】 前記クランプリングが、前記付加的なダ
    イアフラムと一体的に形成されている、請求項６記載の
    ダンパ。
  8. 【請求項８】 前記エラストマー製ダイアフラムが、前
    記付加的なダイアフラムの一方の面に対して配置されて
    いる概して平坦な本体部分と、前記エラストマー製ダイ
    アフラム及び前記付加的なダイアフラムの間で、前記エ
    ラストマー製ダイアフラムの下方に空隙領域を画定する
    ように、前記エラストマー製ダイアフラムの前記一方の
    面から立ち上がる隔置された複数のドーム部分とを含
    む、請求項２又は請求項２を引用する請求項３〜７のい
    ずれか１項記載のダンパ。
  9. 【請求項９】 さらに前記ダンパがカバー部材を含み、
    このカバー部材が、該カバー部材と前記付加的なダイア
    フラムとの間に空隙領域を画定し、それによって前記付
    加的なダイアフラムの屈曲を可能とするように、前記ハ
    ウジングに固定され、かつ前記付加的なダイアフラムの
    前記他方の面に隣接するが隔置されている、請求項１〜
    ８のいずれか１項記載のダンパ。
  10. 【請求項１０】 前記カバー部材が、前記ハウジングの
    部分を取り囲み、前記ハウジングに前記カバー部材を取
    り付ける環状フランジ部分を含む、請求項９記載のダン
    パ。
  11. 【請求項１１】 さらに前記ダンパが、前記ハウジング
    に前記カバー部材を固定するクランプリングを含む、請
    求項９又は１０記載のダンパ。
  12. 【請求項１２】 前記ポート手段が、入口ポート及び出
    口ポートを含む、請求項１〜１１のいずれか１項記載の
    ダンパ。
  13. 【請求項１３】 前記ポート手段が、入口ポート及び出
    口ポートの結合体を含む、請求項１〜１１のいずれか１
    項記載のダンパ。
  14. 【請求項１４】 マスタシリンダ及びスレーブシリンダ
    を含む油圧アクチュエータシステムの振動を減衰する方
    法であって、 前記マスタシリンダ及び前記スレーブシリンダの間の前
    記システム内に、相対的に柔軟なダイアフラムを、この
    相対的に柔軟なダイアフラムの一方の面を前記システム
    の油圧流体と液通させて配置し、それによって該相対的
    に柔軟なダイアフラムが、前記システムの油圧流体を介
    して伝達される低周波振動に応答して偏向してこの低周
    波振動を効果的に減衰し、 前記相対的に柔軟なダイアフラムに対するバックアップ
    を形成するように、前記相対的に柔軟なダイアフラムの
    他方の面に概して平行かつ隣接して、付加的なダイアフ
    ラムを前記システムに配置し、それによって前記相対的
    に柔軟なダイアフラムが、前記油圧流体を介して伝達さ
    れる高周波振動に応答して前記付加的なダイアフラムに
    対して弾性的に変形し、該高周波振動を効果的に減衰す
    るように前記付加的なダイアフラムの偏向を生じさせ
    る、各ステップを含む方法。
  15. 【請求項１５】 前記相対的に柔軟なダイアフラムがエ
    ラストマー製ダイアフラムである、請求項１４記載の方
    法。
  16. 【請求項１６】 前記付加的なダイアフラムがバネ鋼製
    ダイアフラムである、請求項１４又は１５記載の方法。
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