JP2002059065A - コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体 - Google Patents

コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体

Info

Publication number
JP2002059065A
JP2002059065A JP2000250309A JP2000250309A JP2002059065A JP 2002059065 A JP2002059065 A JP 2002059065A JP 2000250309 A JP2000250309 A JP 2000250309A JP 2000250309 A JP2000250309 A JP 2000250309A JP 2002059065 A JP2002059065 A JP 2002059065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
rotating body
coating
coating material
thickness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000250309A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Kondo
康彦 近藤
Makoto Sugitani
信 杉谷
Jun Nishibayashi
純 西林
Atsushi Ochi
淳 越智
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2000250309A priority Critical patent/JP2002059065A/ja
Publication of JP2002059065A publication Critical patent/JP2002059065A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロールやシームレスベルトの表面に塗布する
コーティング層の平滑性を高め、厚さの均一化を図る。 【解決手段】 回転体の下部に掻取用ブレード1が設置
しており、余剰のコーティング材を下方へ落下させてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロールやシームレ
スベルトからなる回転体の表面に液状コーティング材を
所望厚さにコーティングする装置および方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年種々の分野において、表面につなぎ
目がなく、高平滑な表面を有する弾性ベルトやロール
は、表面材料を各種設定することでさまざまな用途で需
要が高くなっている。例えば、感光体を用いた電子写真
方式の複写機、ファックス、プリンターでのトナーの転
写部材やオフセット印刷機における印刷機のインキを転
写させるブランケット等の例がある。これらの用途のベ
ルトやロールにおいて重要とされる点は、表面平滑性と
厚み均一性である。各々の用途によって要求される表面
平滑性と厚み均一性の程度は異なるが、一番要求の厳し
い電子写真方式の部材においては、表面平滑性は10点
平均粗さで1μm以下、さらに好ましくは0.5μm以
下が要求される。また厚み均一性についても大きさによ
るが、面内±10μm以下の高精度が要求される。
【0003】従来、つなぎ目が無く且つ表面平滑なシー
ムレスベルトやシームレスドラムを製造する方法として
は、予め厚めにゴムや樹脂をシート状に形成し、該シー
ト状物を巻きつけてラッピング加硫や型加硫させた後
に、円筒研削機等で表面を均一に研磨する方法や、押出
機を用いて筒状に押し出し、加硫、硬化させて後に研磨
する方法が用いられている。また、シームレスベルト、
シームレスドラム、ロール表面を平滑にするために、ス
プレーによりコーティング材を塗布する方法や、コーテ
ィング材を溜めた液槽にディッピングする方法等も採用
されている。
【0004】さらに、特開2000−35723号で
は、液状コーティング材を回転塗布する方法が開示され
ており、図4に示されるように、芯金41上方にドクタ
ーブレード42を配置し、芯金41とドクターブレード
42間に液状シリコンゴム43を芯金41の幅一杯に乗
せ、芯金41を回転させながら少しずつドクターブレー
ド42を離間させ、シリコンゴム43の片肉を0.2m
mの厚さとする方法が開示されている。
【0005】また、従来、ベルトをコーティングする方
法としては、図5に示される様に、2個の回転ロール5
1,52にベルト50を巻き掛けし、回転ロール51,
52を一定速度で回転させてベルト50を一定速度で進
行させ、ベルト50上に配置したロールコーター55に
よりコーティング材56をコーティングする方法があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たベルトやドラムに形成後に表面を研磨する上記の方法
では、表面にひだ状の研磨面が発生してしまうため、1
0点平均粗さでRz=1μm以下の非常に平滑な表面を
安定して得ることは困難である。一方、スプレーやディ
ッピング法では、吹き付け時のたれやディッピング引き
上げ時のたれによる厚みのむら及び表面のはじきが発生
し易いため、均一な表面を形成することが困難である。
【0007】また、前記図4に示すドクターブレードを
使用した上記の方法でも、少しづつドクターブレードを
離間させているため、最後に離れる際に垂れが多発す
る。このドクターブレードの離れるタイミングを十分に
考慮してもコーティング厚みはバラツキが多く、均一な
厚みのものを安定して生産することは非常に難しい。
【0008】さらに、図5に示すベルトをコーティング
する方法では、ロールコーター55とベルト50の間に
コーティング材56のバンク56aが生じ、ロールコー
ター55をあげた際のコーティング材56の継ぎ目が残
ってしまう。この継ぎ目を研磨により除去すると、表面
平滑性が損なわれてしまう。
【0009】このように、従来のシームレスベルト、シ
ームレスドラム、ロールの製造方法では、表面平滑性と
厚み均一性を両方を備えたシームレスベルトやシームレ
スドラム、ロールを安定して生産することは困難であ
る。さらに、複数の層をコーティングする場合には表面
平滑性及び厚み均一性を達成することはより困難であっ
た。従って、より優れたコーティング方法が要望されて
いる。
【0010】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、表面平滑性と厚み均一性を備えたシームレスベル
ト、シームレスドラム、およびロールを安定して製造で
きるようにすることを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、第1に、ゴム製あるいは樹脂製のシーム
レスベルト、シームレスドラム、ロールからなる回転体
の表面近傍に少なくとも1枚のブレードを配置し、該回
転体を回転させながら液状ゴムあるいは液状樹脂からな
るコーティング材を回転体に供給し、上記ブレードと回
転体の間隙を調整することにより任意の厚みのコーティ
ング層を回転体の表面に設けるコーティング装置であっ
て、上記ブレードを回転体の下方に、上記間隙をあけて
固定して、該ブレードによりコーティング材を掻き取る
ことによりコーティング厚さを所定厚さとすると共に、
掻き取ったコーティング材をブレードに沿って下方へ落
下させる構成としていることを特徴とするコーティング
装置を提供している。
【0012】上記装置では、コーティング対象物となる
回転体を回転させながら、コーティング材を回転体の上
部に供給し、この回転体の表面に塗布されたコーティン
グ材は下部において、上記ブレードにより所定厚みとな
るように掻き取られるため、自動的に所定のコーティン
グ厚さとなり、かつ、余剰のコーティング材はブレード
に沿って自重落下する。よって、余剰のコーティング材
が回転体の表面に垂れることが防止でき、回転体の表面
には設定厚さで表面が平滑なコーティング層が設けられ
る。即ち、回転体の下方に固定したブレードは掻き取り
ブレードの役割を果たす。
【0013】上記回転体はゴム製あるいは樹脂製のシー
ムレスベルト、シームレスドラム、ロールからなる。こ
れらの回転体はコーティング材の塗布時には、回転させ
る必要があることから、ベルト状のものでは2軸又はそ
れ以上の複数軸でベルト自身を張架貼るか、ドラムを作
成し、ドラムにはめ込むことによって、回転される。
【0014】上記厚さ調整および掻き取り用のブレード
は、対象物である回転体が回転することによって、回転
体表面の全幅にわたる液状コーティング材を掻き取るこ
とのできる幅を有しており、薄肉の略直方体形状で、刃
先側を回転体に向けて、回転体の下方、具体的には、回
転体の下頂点の近傍に設置している。
【0015】上記掻取用のブレードは刃先側を回転体に
向けて固定しており、上記回転体の下頂点を通る水平線
の回転進行側を基準とすると、該基準線と上記ブレード
の軸線とがなす角度を0度以上90度以下としている。
より好ましくは、10度以上80度以下である。この範
囲の角度にブレードを設置することにより、余分の液状
コーティング材が効率良く排出される。なお、図6に示
される様に,回転体1に向かって配置するブレード2の
軸線L1と上記基準線L2とがなす角度が90°を越え
て、120°程度となると、ブレード2上にコーティン
グ材3の溜まりが発生し、余剰の液状コーティング材3
が効率良く排出されにくい。
【0016】回転体にコーティングされる液状ゴムや液
状樹脂からなる液状コーティング材の粘度は、下方に配
置するブレードによって掻き取られた時に、回転体から
離脱して下方に落下できる程度の流動性あり、かつ、上
方に配置するブレードによりスムーズに厚さ調整ができ
る程度に流動性のあるものが用いられる。
【0017】また、液状コーティング材を回転体の表面
上に供給する方法としては、液滴供給装置による滴下あ
るいはドクターブレードによる供給する方法が採用され
る。
【0018】上記回転体の表面に供給されるコーティン
グ材に厚さのムラが生じても、供給直後に厚さのムラを
無くすと、下方に配置した掻取用のブレードによりコー
ティング層の厚さをスムーズに均一化させやすくなる。
そのため、本発明では、回転体の下方に掻取用のブレー
ドを配置すると共に、回転体の上方で、コーティング材
の供給位置に供給用のブレードを配置し、該供給用のブ
レードの反回転方向面に沿ってコーティング材を供給す
るようにし、かつ、該供給用のブレードと回転体との隙
間を、回転体の下方に配置する上記掻取用のブレードの
回転体との隙間より大とし、供給されるコーティング材
を上記所定厚さ以上の厚さに調整することが好ましい。
例えば、上方の供給用のブレードと回転体との間隙を、
下方の掻取用のブレードと回転体の隙間の2倍程度、具
体的には、供給用ブレードと回転体との間隙を1.0m
m、掻取用のブレードと回転体の間隙を0.5mmとし
ている。
【0019】このように、ロール表面に供給される液状
コーティング材を供給用のブレードで厚さ調整すると、
供給時の厚みのムラを解消して、均一な厚さのコーティ
ング層を円滑に得ることができる。その際、上記のよう
に、上方の供給用のブレードと回転体との間隙を比較的
大きくして、始め厚くコーティング材を塗布しておき、
下方の掻取用のブレードで所定の厚みまで掻き取ると、
極めて良好なコーティング層を得ることができる。
【0020】上記供給用ブレードと掻取用ブレードとの
間に、更に1枚あるいは複数枚のブレードを配置しても
よく、この場合、回転体と該ブレードとの間隙を、掻取
用ブレード側に向かって順次狭くしている。
【0021】本発明は上記したコーティング装置を用
い、回転体の表面にコーティング材を供給し、該回転体
の下方に配置した掻取用のブレードでコーティング材を
掻き取って、コーティング厚さを自動的に所定厚さと
し、かつ、掻き取ったコーティング材をブレードに沿っ
て落下させるコーティング方法を提供している。
【0022】また、上記回転体にコーティング材に塗布
した後も、回転体の回転を継続させて、回転体表面のセ
ルフレベリングによりコーティング材の表面を平滑化さ
せることが好ましい。
【0023】上記コーティング方法を用いると、余剰の
コーティング材を除去する時に回転体の表面に塗布され
たコーティング材の表面に垂れることがなく、表面の平
滑性が高いコーティング層を得ることができる。このよ
うに、高精度の平滑性と高精度の厚み均一性を備えたコ
ーティングが可能となるため、広範囲に利用できる。よ
って、感光体を用いた電子写真方式の複写機、ファック
ス、プリンターでのトナーの転写部材やオフセット印刷
機における印刷機のインキを転写させるブランケット等
に用いられるベルトやロールには、表面平滑性と厚み均
一性が重要であるので、本発明製造方法により製造され
たシームレスベルトやロールは上記用途に好適に使用さ
れる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の第一実施形態を示
し、ロール10からなる回転体の下方に掻取用のブレー
ド11を固定し、上方に供給用のブレード12を配置し
ている。上記ロール10は直径100mm、幅300m
mであり、該ロール10の外表面と掻取用のブレード1
1の先端との間隙(a)は0.5mm、ロール10の外
表面と供給用のブレード12の先端との間隙(b)は
1.0mmとしている。
【0025】また、掻取用ブレード11はロール10の
下頂点近傍の回転方向側に配置し、該掻取用ブレード1
1は下方より図中左側に傾斜させて配置している。即
ち、ロール10の中心Oを通す水平線と平行な下頂点を
通る水平線L2の回転方向進行側と掻取ブレード11の
軸線L1とがなす角度θは略45°としている。一方、
上方に配置する供給用ブレード12はロール10の中心
Oを挟んで掻取用ブレード11と略対象の位置にあり、
ロール中心を通る水平線と供給用ブレード12の軸線と
がなす角度θ’を略45°としている。
【0026】上記掻取用ブレード11および供給用ブレ
ード12の形状は、ロール10の幅幅300mmと同一
あるいは若干長い幅を有する略長方形の薄板からなり、
ロール側の先端には刃部11a、12aを設けている
【0027】ロール10の回転速度は30回転/分であ
り、図1中に示される矢印方向(反時計周りに回転させ
ている。上記ロール10の表面上方で、供給用ブレード
12の反回転方向面に沿うようにして、液状コーティン
グ材3を供給している。
【0028】上記のように、ロール10の下方に掻取用
ブレード11、上方に供給用ブレード12を配置する
と、ロール表面に供給された液状コーティング材3はロ
ール10の回転に応じて、ロール外周面に塗布されてい
き、まず、供給用ブレード12により厚さが1.0mm
となるように調整される。ロール10の回転に応じて、
厚さ1.0mmで塗布された面が下方の掻取用ブレード
11に達すると、該ブレード11とロール表面に間隙寸
法0.5mmとなるようにコーティング材3が掻き取ら
れる。この掻き取られたコーティング材3は掻取ブレー
ド11に沿って下方に自重落下する。即ち、ロール表面
に塗布されたコーティング面上に垂れて再度付着するこ
とはない。
【0029】また、上記のように掻取用ブレード11と
供給用ブレード12により所定厚さのコーティング層を
ロール表面に形成した後、所要時間、ロールの回転を継
続して、セルフレベリングを利用してコーティング層の
表面を平滑化させている。其の際、コーティング面は乾
燥や硬化の進行に伴い、コーティング層は若干薄くなる
傾向にある。よって、自然とコーティング層の表面とブ
レード11、12の刃先の間は離れることとなり、セル
フレベリングにより表面平滑化が進行する。その結果、
コーティング表面は高精度の平滑面となる。
【0030】図2(A)(B)(C)(D)は第一実施
形態の変形例を示し、(A)は掻取用ブレード11のみ
を配置し、供給用ブレードを配置していない。掻取用ブ
レード11は角度θは第一実施形態と同様に45°とし
ている。(B)は(A)と同様に掻取用ブレード11の
みを設け、角度θを80°としている。(C)も(A)
と同様で、掻取用ブレード11のみを配置し、角度θを
10°としている。(D)は供給用ブレード12と掻取
用ブレード11との間に中間ブレード15を配置してい
る。この中間ブレード15とロール10との間の間隙
(c)は、(b)〉(c)〉(a)としている。
【0031】「実施例1」図1に示す第一実施形態の第
コーティング装置を用いて、上記ロール10(直径10
0mm、幅300mm)の表面に、2液付加型シリコー
ンゴム(GE東芝シリコーン製 TSE3450)を厚
み0.5mmでコーティングした。詳しくは、上記コー
ティング材3の2液を事前に真空脱法しておき、供給直
前に混合し、供給用ブレード12に沿ってロール10の
表面上に500g供給した。コーティング材3の供給量
はコーティング層の厚さが所要厚さになるのに必要な程
度で多めには供給していない。上記コーティング材3を
供給後に、ロール10を30回転/分で回転させて、コ
ーティング材をロール10の表面にコーティングした。
【0032】コーティング材3を掻取用ブレード11、
供給用ブレード12を通過させ、掻取用ブレード11で
掻き取りながら23℃で5時間、回転を継続しながら放
置し、回転によるセルフレベリングを行った。硬化させ
た後、1000℃で1時間加熱処理して、シームレスの
ドラムを作成した。
【0033】ブレードによる掻き取り状態を観察する
と、コーティング開始後、約30分でブレード11、1
2とロール表面とは接触していないため、この時点でロ
ールをコーティング装置から取り出して、別のロール回
転支持装置に移し代えて放置することも可能であること
が分かった。コーティング層の表面はセルフレベリング
が進み、非常に光沢のある表面が得られた。出来上がっ
たロールの表面粗度はRz=0.1μmで、厚みのばら
つきはロール全面において±5μmであり、非常に良好
なものが得られた。
【0034】「比較例」混練り型シリコーンゴム(信越
シリコーン製 KE742U)を硬化剤を混合し、押し
出しで外径120mm、内径100mmのチューブ状に
成形した。このチューブを、100mm径のロール中芯
に被せ、180℃で1時間でラッピング加硫を行った。
加硫後は200℃で4時間、2次加硫を実施した。その
後、研磨機にて表面を研磨し、実施例1と同様にゴム厚
みが0.5mmになるように加工した。研磨を行うた
め、表面粗度は細かいものができず、Rz=5μmと非
常に大きくなっていた。また、厚みはばらつきがやや大
きく、ロール全面で30μmであった。
【0035】図3は第二実施形態を示す。第二実施形態
はシームレスベルトのコーティング装置であって、第一
実施形態と同様に、2軸の回転支持装置に巻き付けて回
転させるシームレスベルト20の下方に掻取用ブレード
11’を配置し、シームレスベルト20の上方に供給用
ブレード12’を配置している。
【0036】上記2軸にはそれぞれ回転ロール21、2
2を固定し、これら回転ロール21、22にシームレス
ベルト20を張りのある状態で巻き付けている。上記シ
ームレスベルト20の下方に配置する掻取用ブレード1
1’は回転ロール21の下方に配置し、シームレスベル
ト20の下方水平線L3に対して、回転方向と逆に向け
て45°の傾斜で配置している。シームレスベルト20
の上方に配置する供給用ブレード12’は回転ロール2
2の上方に配置し、シームレスベルト20の上方水平線
L4に対して、回転方向に向けて60°の傾斜で配置し
ている。また、供給用ブレード12’とベルト表面との
間隙(b’)は掻取用ブレード11’とベルト表面との
間隙(a’)よりも大きくし、本実施形態では略2倍と
している。本実施形態では、a’を0.5mm、b’を
1mmとしている。
【0037】上記構成のベルトのコーティング装置にお
いても、供給用ブレード12’の反回転方向面に沿って
液状コーティング材3を供給すると、シームレスベルト
20の回転に応じて、供給用ブレード12’で厚さ調節
された後、下側へと回転していき、掻取用ブレード1
1’で設定厚さとなるように余剰の液状コーティング材
3’が掻き取られる。この掻き取られた液状コーティン
グ材3は掻取用ブレード11’に沿って下方に落下し、
ベルト20の表面に垂れることはない。
【0038】また、シームレスベルト20の回転を継続
することにより、第一実施形態と同様に、セルフレベリ
ングによりコーティング面に平滑化を促進している。
【0039】「実施例2」図3に示すコーティング装置
を用いて、厚み60μm、幅30mm、内径Φ200m
mのNi(ニッケル)製のシームレスベルト20にウレ
タン樹脂からなるコーティング材3を0.5mmの厚さ
でコーティングした。上記シームレスベルト20をコー
ティング装置の回転ロール21、22に巻き付けて弛み
無く張架し、回転ロール21,22は図中に矢印方向に
一定速度で回転、シームレスベルト20を5mm/sの
速度で回転させた。
【0040】ウレンタンからなる液状コーティング材3
は、主剤として住友ゴム工業(株)製のH−841を2
00g、硬化剤として住友ゴム工業(株)製のC−84
1を200g用い、これを事前に真空脱法しておき、コ
ーティング直前に混合して使用した。
【0041】上記コーティング材3を供給用ブレード1
2’に沿ってベルト20の表面上に供給後、約5時間回
転させ、セルフレベリングも行った。得られたベルトの
表面粗度はRz=0.3μm以下で厚みのばらつきは4
30μm±5μmであり、非常に良好なものが得られ
た。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、回転体の表面近傍に固定するブレードにより
コーティング厚さを調整すると共に余剰のコーティング
材を掻き取るコーティング装置において、ブレードを回
転体の下方に配置したことにより、掻き取られた余剰の
コーティング材が下方に落下し、回転体に表面に塗布さ
れたコーティング層の表面に垂れることがない。よっ
て、コーティング層表面の平滑化を高精度で得ることが
できる。かつ、コーティング層の厚さも回転体の全周面
において均一化を高精度で得ることができる。
【0043】また、回転体の上方の供給位置に、供給用
のブレードを配置すると、回転体へのコーティング材の
供給時に生じる厚みのムラが改善され、さらに厚み均一
性に優れたコーティングが可能となる。
【0044】このように、本発明に係わるコーティング
装置により、ロールやシームレスベルト等の回転体にコ
ーティングを施すと、コーティング層は高精度の平滑性
と高精度の厚み均一性を有しているので、感光体を用い
た電子写真方式の複写機、ファックス、プリンターでの
トナーの転写部材やオフセット印刷機における印刷機の
インキを転写させるブランケット等に使用されるロー
ル、ベルトなどに極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施態様の概略図である。
【図2】 (A)(B)(C)(D)は第一実施形態の
変形例を示す概略図である。
【図3】 本発明の第二実施形態の概略図である。
【図4】 従来例を示す図面である。
【図5】 他の従来例を示す図面である。
【図6】 問題点を示す図面である。
【符号の説明】
3 液状コーティング材 10 ロール 11、11’ 掻取用ブレード 12、12’ 供給用ブレード 20 シームレスベルト 21、22 回転ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 G03G 15/16 21/10 21/00 318 (72)発明者 西林 純 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 (72)発明者 越智 淳 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA05 BA09 BA18 BA23 2H034 BF01 2H114 CA05 CA10 DA46 EA08 GA12 GA34 4D075 AC53 AC65 AC72 AC80 AC92 AC93 BB20Z BB92Z CA48 DA04 DA10 DA15 DA20 DB31 DC18 DC21 DC24 EA07 EA09 EB11 EB31 4F042 AA03 BA08 BA10 BA25 CC02 CC11 DD07 DD18 DD41 DF32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム製あるいは樹脂製のシームレスベル
    ト、シームレスドラム、ロールからなる回転体の表面近
    傍に少なくとも1枚のブレードを配置し、該回転体を回
    転させながら液状ゴムあるいは液状樹脂からなるコーテ
    ィング材を回転体に供給し、上記ブレードと回転体の間
    隙を調整することにより任意の厚みのコーティング層を
    回転体の表面に設けるコーティング装置であって、 上記ブレードを回転体の下方に、上記間隙をあけて固定
    し、該ブレードによりコーティング材を掻き取ることに
    よりコーティング厚さを所定厚さとすると共に、掻き取
    ったコーティング材をブレードに沿って下方へ落下させ
    る構成としていることを特徴とするコーティング装置。
  2. 【請求項2】 掻取用の上記ブレードは刃先側を回転体
    に向けて固定しており、上記回転体の下頂点を通る水平
    線の回転進行側を基準とすると、該基準線と上記掻取用
    のブレードの軸線とがなす角度を0度以上90度以下と
    している請求項1に記載のコーティング装置。
  3. 【請求項3】 上記回転体の上方で、コーティング材の
    供給位置に供給用のブレードを配置し、該供給用のブレ
    ードの反回転方向面に沿ってコーティング材を供給する
    ようにし、かつ、該供給用のブレードと回転体との隙間
    を、回転体の下方に配置する上記掻取用のブレードの回
    転体との隙間より大とし、供給されるコーティング材を
    上記所定厚さ以上の厚さに調整している請求項1または
    請求項2に記載のコーティング装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載の装置を用い、回転体の表面にコーティング材を供
    給し、該回転体の下方に固定した掻取用のブレードでコ
    ーティング材を掻き取って、コーティング厚さを自動的
    に所定厚さとし、かつ、掻き取ったコーティング材をブ
    レードに沿って落下させるコーティング方法。
  5. 【請求項5】 上記回転体にコーティング材に塗布した
    後も、回転体の回転を継続させて、回転体表面のセルフ
    レベリングによりコーティング材の表面を平滑化させて
    いる請求項4に記載のコーティング方法。
  6. 【請求項6】 上記請求項4または請求項5に記載の方
    法で、表面にコーティング層が形成されたゴム製あるい
    は樹脂製のシームレスベルト、シームレスドラム、ロー
    ルからなる回転体。
JP2000250309A 2000-08-21 2000-08-21 コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体 Pending JP2002059065A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000250309A JP2002059065A (ja) 2000-08-21 2000-08-21 コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000250309A JP2002059065A (ja) 2000-08-21 2000-08-21 コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002059065A true JP2002059065A (ja) 2002-02-26

Family

ID=18739908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000250309A Pending JP2002059065A (ja) 2000-08-21 2000-08-21 コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002059065A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100979567B1 (ko) * 2010-02-04 2010-09-02 한국기계연구원 코팅장치
JP2011504824A (ja) * 2007-11-30 2011-02-17 ヴィントメーラー ウント ヘルシャー コマンディトゲゼルシャフト ノズルを用いた糊の塗布のためのカウンターサポート
JP2017124514A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 樹脂材料の塗布装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61158405A (ja) * 1984-12-29 1986-07-18 松下電器産業株式会社 シ−ト作成機
JPS6470174A (en) * 1987-09-10 1989-03-15 Mitsui Petrochemical Ind Coating method for inside surface of tubular body
JPS6488772A (en) * 1987-09-30 1989-04-03 Toshiba Corp Document producing device
JPH04110066A (ja) * 1990-08-31 1992-04-10 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd ローラの製造方法
JPH07129016A (ja) * 1993-10-29 1995-05-19 Canon Inc 定着装置
JPH07178839A (ja) * 1993-12-21 1995-07-18 Gunze Ltd 熱可塑性樹脂複合無端ベルトの製造方法及び装置
JPH08173893A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Mitsubishi Chem Corp 塗膜形成方法
JPH09100043A (ja) * 1995-10-03 1997-04-15 Atsusato Kitamura ループ状ベルト
JPH11138091A (ja) * 1997-11-14 1999-05-25 Teijin Ltd ダイ塗布方法
JP2000035723A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Kin Yosha Kk 電子機器用搬送定着ベルト及びその製造方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61158405A (ja) * 1984-12-29 1986-07-18 松下電器産業株式会社 シ−ト作成機
JPS6470174A (en) * 1987-09-10 1989-03-15 Mitsui Petrochemical Ind Coating method for inside surface of tubular body
JPS6488772A (en) * 1987-09-30 1989-04-03 Toshiba Corp Document producing device
JPH04110066A (ja) * 1990-08-31 1992-04-10 Showa Electric Wire & Cable Co Ltd ローラの製造方法
JPH07129016A (ja) * 1993-10-29 1995-05-19 Canon Inc 定着装置
JPH07178839A (ja) * 1993-12-21 1995-07-18 Gunze Ltd 熱可塑性樹脂複合無端ベルトの製造方法及び装置
JPH08173893A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Mitsubishi Chem Corp 塗膜形成方法
JPH09100043A (ja) * 1995-10-03 1997-04-15 Atsusato Kitamura ループ状ベルト
JPH11138091A (ja) * 1997-11-14 1999-05-25 Teijin Ltd ダイ塗布方法
JP2000035723A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Kin Yosha Kk 電子機器用搬送定着ベルト及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011504824A (ja) * 2007-11-30 2011-02-17 ヴィントメーラー ウント ヘルシャー コマンディトゲゼルシャフト ノズルを用いた糊の塗布のためのカウンターサポート
KR100979567B1 (ko) * 2010-02-04 2010-09-02 한국기계연구원 코팅장치
JP2017124514A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 樹脂材料の塗布装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7684738B2 (en) Developer feeder for wet developing apparatus
JP2002059065A (ja) コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体
JP2013111499A (ja) コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造されたスリーブ体
JP2011133644A (ja) 規制ブレード及びこれを用いた現像装置
JP2006007198A (ja) 塗布装置、管状物の製造方法及び管状物
JP4739809B2 (ja) 大径管状物の製造方法
JP2820280B2 (ja) ゴム被覆ローラの製造方法
JP2004205991A (ja) 弾性定着ローラ及び画像形成装置
JP2008049567A (ja) 無端ベルト製造方法、この方法によって製造された無端ベルト、この無端ベルトを使用した画像形成装置及び無端ベルトの製造装置
JPH04110066A (ja) ローラの製造方法
KR100421979B1 (ko) 현상제층 규제장치 및 그 제조방법
JP3026773B2 (ja) 紙送りローラの製造方法
JPH05119659A (ja) 離型剤供給装置
US20230244154A1 (en) Developing roll
JPH03242263A (ja) ローラ用塗布材塗布装置
JP2001117357A (ja) 現像装置
JP3763959B2 (ja) 無端ベルトの製造方法
JP2530050Y2 (ja) ローラ外周面の塗布材の塗布方法及び塗布装置
JP3887115B2 (ja) 無端状ベルトの形成装置及び形成方法
JPH01251074A (ja) 定着装置
JP5483597B2 (ja) ローラの製造方法
JP2529703Y2 (ja) ローラ用塗布材塗布装置
JP5580697B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
US9291949B2 (en) Liquid development apparatus and wet-type image forming apparatus
JP2009142955A (ja) 研磨装置及び導電性ローラの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100423

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101109