JPH09100043A - ループ状ベルト - Google Patents

ループ状ベルト

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JPH09100043A
JPH09100043A JP28254395A JP28254395A JPH09100043A JP H09100043 A JPH09100043 A JP H09100043A JP 28254395 A JP28254395 A JP 28254395A JP 28254395 A JP28254395 A JP 28254395A JP H09100043 A JPH09100043 A JP H09100043A
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JP
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heat
layer
resistant
tape
film layer
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JP28254395A
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Atsusato Kitamura
篤識 北村
Yoshio Muramoto
喜男 村本
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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Belt Conveyors (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて高強力でかつ耐熱性を有し、蛇行が防
止され、しかも表面が非粘着性を有すると共に表面平滑
性も確保した高性能のループ状ベルトを提供することを
目的とする。 【解決手段】 全体がループ状を有するシームレスのベ
ルトである。アラミド繊維糸などの耐熱性高強力線条(1
a)が周長方向に巻かれた配列層(1) の少なくとも片面
(好ましくは両面)に、FEPまたはPFAからなる熱
可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) を介して、アラミド
フィルムなどの耐熱性樹脂製テープ(3) が周長方向にス
パイラル巻きされることにより配設され、さらにその耐
熱性樹脂製テープ(3) 上にFEPまたはPFAからなる
熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(4)が配設された構造
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて高強力でか
つ耐熱性を有し、蛇行が防止され、しかも表面が非粘着
性を有すると共に表面平滑性も確保した高性能のループ
状ベルトに関するものである。
【0002】なお本明細書において、PFAはテトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体、FEPはテトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体、PTFEはポリテトラフル
オロエチレンを意味する。
【0003】
【従来の技術】耐熱性および非粘着性を有する筒状構造
物の用途として、複写機などの加熱装置に用いる定着用
のチューブまたはループ状ベルト、食品のベイキング用
のループ状ベルト、芯地をホットメルト接着剤により織
物に接着するときに用いるループ状ベルトなどがある。
【0004】特開平5−11648号公報には、従前の
熱ローラによる定着方式に代りエンドレスベルトによる
定着フィルム方式が知られていること、このエンドレス
ベルトによる定着フィルム方式として、従来はポリイミ
ド樹脂からなる耐熱性フィルムを介して画像を加熱定着
することが提案されていたこと、しかしポリイミド樹脂
では熱寸法変化により定着フィルムにしわを発生したり
片寄りを生じたりするので、この公報の発明において
は、アラミド樹脂からなる耐熱性フィルムを用いたエン
ドレスベルトによる定着フィルム方式を見い出したこと
などが開示されている。
【0005】そしてこの公報の発明の実施例には、定着
フィルムとして、パラ系のアラミド樹脂であるポリパラ
フェニレンテレフタルアミドを耐熱基層として用い、記
録材と当接する側の表面にはPFAまたはPTFEを塗
装してトナーに対する離型性を向上させたことが記載さ
れている。
【0006】本出願人の出願にかかる特開平7−125
067号公報には、支持体上に芳香族ポリアミド等の耐
熱性基材樹脂層を少なくとも一部が重なるように巻回す
る工程A、巻回した耐熱性基材樹脂層の重なり部分の層
間および巻回した耐熱性基材樹脂層の外表面上にPF
A,FEP等の耐熱性接着剤樹脂層を設ける工程B、最
外層となる耐熱性接着剤樹脂層上にPTFEの生フィル
ムを少なくとも一部が重なるように巻回する工程C、全
体を生フィルムの焼成可能な温度に加熱して生フィルム
の収縮を伴なうシンターを行うことによりシンターフィ
ルム層となすと共に各層間の接着を図る工程Dからなる
筒状構造物の製造法が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】耐熱基層としてアラミ
ド樹脂製のフィルムを用い、その表面にPFAまたはP
TFEを塗装して定着ベルトとなすことは興味のあるも
のであるが、実際にはそのような方法に従って高性能の
ループ状ベルトを工業的に製造することは容易ではな
い。というのは、アラミド樹脂からはシームレスのフィ
ルムを得ることはできないので、フラットなフィルムの
両端をつないでエンドレスにするしか方法がないが、そ
のようにすると継ぎ目を生ずるので、定着に際しベルト
がその継ぎ目の部分に差しかからないように特別の制御
を行わなければならない。またこのベルトは、周長方向
の引張強度に上限があり、巾方向の剛性も必ずしも充分
ではないという限界もある。
【0008】加えて、アラミド樹脂製フィルムの表面に
対するPFAやPTFEの塗装は通常はディスパージョ
ン塗装によることになるが、そのようなディスパージョ
ン塗装では1回の厚さが薄いためデイスパージョン塗工
と加熱によるシンターとを何回も繰り返さなければなら
ず、極めてコストと手間のかかるものとなる。
【0009】特開平7−125067号公報に開示の筒
状構造物は、周長方向の引張強度に上限があるため用途
が制限されること、表面をPTFE層とすることはシン
ターを要するので工程が複雑となることなどの不利があ
る。
【0010】本発明は、このような背景下において、極
めて高強力でかつ耐熱性を有し、蛇行が防止され、しか
も表面が非粘着性を有すると共に表面平滑性も確保した
高性能のループ状ベルトを提供することを目的とするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のループ状ベルト
は、全体がループ状を有するシームレスのベルトであっ
て、耐熱性高強力線条(1a)が周長方向に巻かれた配列層
(1) の少なくとも片面に、熱可塑性フッ素系樹脂フィル
ム層(2) を介して、周長方向にスパイラル巻きされた耐
熱性樹脂製テープ(3) が配設され、さらにその耐熱性樹
脂製テープ(3)上に熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(4)
が配設された構造を有することを特徴とするものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0013】配列層(1) は、耐熱性高強力線条(1a)を周
長方向に巻くことにより形成される。巻回操作は、一つ
のロールを支持体としてそれに層状に巻きつけていく
か、適当な間隔をあけて平行に配置した一対のロール間
に耐熱性高強力線条(1a)を少しずつずらしながら層状に
巻いていくことによりなされる。
【0014】ここで耐熱性高強力線条(1a)としては、ア
ラミド繊維製または金属繊維(形状記憶合金を含む)製
の線条が好適に用いられ、これらの線条はカバリングさ
れていてもよい。カバリングのためのテープは、PF
A、FEPをはじめ、耐熱性を有するものであれば種々
のテープが用いられる。
【0015】耐熱性高強力線条(1a)が撚糸であるとき
は、配列層(1) における撚糸は、基本的にはS撚り撚糸
とZ撚り撚糸とが隣接するように配列することが、蛇行
防止の点で好ましい。このような配列は、たとえば、S
撚り撚糸とZ撚り撚糸とを2本引き揃えて巻回操作を行
うことにより達成できる。
【0016】熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) とし
ては、PFAまたはFEPのフィルム層があげられる。
【0017】耐熱性樹脂製テープ(3) としては、アラミ
ド樹脂製のテープ、ポリアミドイミド樹脂製のテープ、
ポリイミド樹脂製のテープ、ポリエーテルエーテルケト
ン樹脂製のテープなどの耐熱性樹脂製のテープがあげら
れ、これらの中ではアラミド樹脂製のテープが特に重要
である。テープ巾は適宜に定められるが、5〜100m
m、殊に5〜50mmのものを用いることが多い。
【0018】耐熱性樹脂製テープ(3) は、一部重なるよ
うに周長方向にスパイラル巻きされる。この場合、スパ
イラル巻きによりテープのエッジ近くが重なることにな
るので段差を生ずる。この段差は蛇行の原因となるの
で、片端側から他端側に向けて1層目の巻回を終えた
ら、今度は他端側から片端側に向けて巻き方向を違えて
(つまり右巻きから左巻きというように)、スパイラル
巻きすることが特に望ましい。すなわち、耐熱性樹脂製
テープ(3) のスパイラル巻きは、往復を一単位として1
回またはそれ以上の回数行うように留意する。
【0019】耐熱性樹脂製テープ(3) のスパイラル巻き
は、製品ベルトの巾方向の剛性を向上させ、蛇行を防止
するというメリットがある。
【0020】耐熱性樹脂製テープ(3) 同士は接着性を有
せず、また耐熱性樹脂製テープ(3)は上記の配列層(1)
とも接着性を有しない。そこで耐熱性樹脂製テープ(3)
のスパイラル巻きは、熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層
(2) を介して行い、耐熱性樹脂製テープ(3), (3)同士の
間、さらには配列層(1) と耐熱性樹脂製テープ(3) との
間の接着を図るようにする。
【0021】最外層を構成する熱可塑性フッ素系樹脂フ
ィルム層(4) としては、先に述べた熱可塑性フッ素系樹
脂フィルム層(2) と同様に、PFAまたはFEPのフィ
ルム層が用いられる。
【0022】本発明のループ状ベルトは、上述の配列層
(1) 、熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) 、耐熱性樹
脂製テープ(3) 、熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(4)
を用いて製造されるが、配列層(1) の両面に他の各層が
配設された対称型構造となっていることが特に好まし
い。以下この対称型構造の場合につき、本発明のループ
状ベルトを製造する工程手順の例を説明する。
【0023】その一つは、各層を内側層から順に形成し
ていく方法である。すなわち、ロールまたはロール対に
熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(4) を巻き、その上か
ら、テープ状の熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) を
上層または下層に重層した耐熱性樹脂製テープ(3) をス
パイラル巻きする。ついで耐熱性高強力線条(1a)を周長
方向に巻いて配列層(1) を形成し、その上から、テープ
状の熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) を下層または
上層に重層した耐熱性樹脂製テープ(3) をスパイラル巻
きし、さらにその上から熱可塑性フッ素系樹脂フィルム
層(4) を被覆する。
【0024】他の一つは、配列層(1) を最初に形成して
からその片面に他の層を形成した後、ベルトを反転して
配列層(1) の他面に他の層を形成する方法である。すな
わち、適当な間隔をあけて平行に配置したロールまたは
ロール対に耐熱性高強力線条(1a)を周長方向に巻いて配
列層(1) を形成し、その上から、テープ状の熱可塑性フ
ッ素系樹脂フィルム層(2) を下層または上層に重層した
耐熱性樹脂製テープ(3) をスパイラル巻きし、さらにそ
の上から熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(4)を被覆す
る。ここでベルトを反転してもう一度ロールにセット
し、その上から、テープ状の熱可塑性フッ素系樹脂フィ
ルム層(2) を下層または上層に重層した耐熱性樹脂製テ
ープ(3) をスパイラル巻きし、さらにその上から熱可塑
性フッ素系樹脂フィルム層(4) を被覆する。
【0025】上記において、耐熱性樹脂製テープ(3) と
テープ状の熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) との重
層は、単に両テープ同士を重ね合わせるだけでもよく、
前者に後者をラミネートしたり、前者に後者の樹脂をコ
ーティングしたものを用いてもよい。この重層物と配列
層(1) との間には、その重層した熱可塑性フッ素系樹脂
フィルム層(2) のほかに、さらに熱可塑性フッ素系樹脂
フィルム層(2) を介在させることができる。
【0026】上記の手順により、対称型構造のループ状
ベルトが得られる。各層は複層であってもよいので、
(4)/(3)/(2)/(3)/(2)/(1)/(2)/(3)/(2)/(3)/(4) 、(4)/
(2)/(3)/(2)/(3)/(2)/(1)/(2)/(3)/(2)/(3)/(2)/(4) 、
(4)/(3)/(2)/(3)/(2)/(2)/(1)/(2)/(2)/(3)/(2)/(3)/
(4) 、(4)/(4)/(3)/(2)/(3)/(2)/(2)/(1)/(2)/(2)/(3)/
(2)/(3)/(4)/(4) をはじめとする種々のバリエーション
が可能である。
【0027】最後に全体を加熱ロール等を用いて熱圧着
すれば、熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2), (4)は一
旦ゲル化して強力な接着作用を発揮するので、全層が一
体化する上、表面も平滑となる。
【0028】なお、配列層(1) は耐熱性高強力線条(1a)
を周長方向に巻くことにより形成されているので、他の
層を配列層(1) 一杯に設けると耳端部から耐熱性高強力
線条(1a)がほどけるおそれがある。そこで他の層は配列
層(1) の巾よりも若干広くし、ベルトの両耳端に配列層
(1) の耳端が現れないようにすることが望ましい。
【0029】また耐熱性高強力線条(1a)の巻回による配
列層(1) の形成を、一定巾の巻き部分と巻きを有しない
部分とができるようにブロック状に行い、最終段階にお
いてその巻きを有しない部分から周長方向にカットを行
って、複数本のループ状ベルトを同時に製造することも
できる。
【0030】本発明のループ状ベルトは、高強力でかつ
耐熱性や非粘着性の要求される種々様々な用途に好適に
用いることができる。
【0031】〈作用〉本発明のループ状ベルトにあって
は、耐熱性高強力線条(1a)による配列層(1)によって周
長方向の高強力が得られ、耐熱性樹脂製テープ(3) によ
りさらに周長方向の引張強度が上がると共に、巾方向の
剛性と強度が得られ、さらには熱可塑性フッ素系樹脂フ
ィルム層(2) により全層が一体化されると共に、最外層
の熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(4) により非粘着性
が得られると共に表面平滑性も確保される。巾方向に剛
性を有することは、蛇行防止にとって有利となる。
【0032】また基本的には巻回による層の形成法を採
用しているので、生産性が良く、装置コストおよび製造
コストも抑制される上、周長にわたり継ぎ目のないシー
ムレス製品が得られ、さらにはベルトの周長も巾も自由
に設定することができので、ユーザーの種々の要望に即
応することができる。
【0033】耐熱性高強力線条(1a)が撚糸であり、配列
層(1) の形成に際し基本的にはS撚り撚糸とZ撚り撚糸
とが隣接するように配列すると、より確実な蛇行防止が
図られる。また耐熱性樹脂製テープ(3) のスパイラル巻
きを巻き方向を違えて往復を一単位として1回またはそ
れ以上の回数行うようにすると、やはりより確実な蛇行
防止が図られる。
【0034】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
【0035】実施例1 図1は本発明のループ状ベルトの一例を模式的に示した
部分断面図である。
【0036】ロールまたはロール対に、広巾のFEPフ
ィルム(またはPFAフィルム)からなる熱可塑性フッ
素系樹脂フィルム層(4) を巻回または張設した。
【0037】熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) とし
て巾20mmのテープ状のFEPフィルム(またはPFA
フィルム)を準備し、また耐熱性樹脂製テープ(3) とし
て巾20mmのアラミド樹脂製のテープを準備し、両テー
プを重層した(両者をラミネートしたものであってもよ
い)。なお耐熱性樹脂製テープ(3) は、ポリアミドイミ
ド樹脂製のテープ、ポリイミド樹脂製のテープ、ポリエ
ーテルエーテルケトン樹脂製のテープであってもよい。
【0038】この重層テープを、耐熱性樹脂製テープ
(3) が下側になるようにして上記の熱可塑性フッ素系樹
脂フィルム層(4) の上から、まずその片端側から他端側
に向けて若干重なりを生ずるように右巻きにスパイラル
巻きし、ついで他端側から片端側に向けて若干重なりを
生ずるように左巻きにスパイラル巻きした。
【0039】ついでその上から、広巾のFEPフィルム
(またはPFAフィルム)からなる熱可塑性フッ素系樹
脂フィルム層(2) を被覆した。
【0040】耐熱性高強力線条(1a)として、パラ系アラ
ミド樹脂(パラフェニレンテレフタルアミド)の線条を
数本引き揃えて撚りをかけた合計で4500デニールの
S撚りの撚糸とZ撚りの撚糸を準備した。
【0041】これらS撚りの撚糸とZ撚りの撚糸を2本
引き揃えて、上記の熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層
(2) の上から、その片端側から他端側に向けて少しずつ
ずらしながら巻いていき、耐熱性高強力線条(1a)が周長
方向に巻かれた配列層(1) を形成した。
【0042】ついでその配列層(1) の上から、上記と同
じ広巾のFEPフィルム(またはPFAフィルム)から
なる熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) を被覆した。
【0043】続いて、上記と同じ熱可塑性フッ素系樹脂
フィルム層(2) /耐熱性樹脂製テープ(3) からなる重層
テープを、耐熱性樹脂製テープ(3) が上側になるように
して上記の熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2) の上か
ら、まずその片端側から他端側に向けて若干重なりを生
ずるように右巻きにスパイラル巻きし、ついで他端側か
ら片端側に向けて若干重なりを生ずるように左巻きにス
パイラル巻きした。
【0044】最後に、その上から上記と同じ広巾のFE
Pフィルム(またはPFAフィルム)からなる熱可塑性
フッ素系樹脂フィルム層(4) を被覆した。
【0045】これにより、内側から外側にかけて、(4)/
(3)/(2)/(3)/(2)/(2)/(1)/(2)/(2)/(3)/(2)/(3)/(4) の
層構成の対称型のループ状ベルトが得られたので、加熱
ロールにより全体を熱圧着することにより、熱可塑性フ
ッ素系樹脂フィルム層(2), (4)を一旦ゲル化して接着作
用を発現させながら全層を一体化した。
【0046】なお上記の積層に際しては、配列層(1) の
巾よりも、他の残余の層の巾が若干広くなるようにし、
最終製品の両耳端に配列層(1) の耳端が現れないように
し、最後に図1に点線で示したカット線に沿って両耳端
をカットして整えた。
【0047】得られたループ状ベルトは、周長方向の引
張強度が極めて高く高強力であり、巾方向の剛性と強度
も良好であり、その外表面は非粘着性を有しかつ平滑で
あった。このループ状ベルトは、実際の使用に際し蛇行
を生じがたいもの(蛇行レス)であった。
【0048】実施例2 耐熱性高強力線条(1a)として、パラ系アラミド樹脂マル
チフィラメント糸にFEPテープ(またはPFAテー
プ)をS撚りおよびZ撚りにカバリングしたものを用
い、これらのS撚りおよびZ撚りのカバリング糸を2本
引き揃えて用いたほかは、実施例1を繰り返した。得ら
れたループ状ベルトは、実施例1と同様に高性能であっ
た。
【0049】実施例3 耐熱性高強力線条(1a)による配列層(1) の形成をA部と
B部とに分けて両部の間に若干の間隙があくように行
い、残余の層は配列層(1) のない部分も含めて巾全体に
形成したほかは実施例を繰り返した。最後の段階で、配
列層(1) のない部分から周長方向にカットし、一度に2
本のループ状ベルトを得た。このベルトも、実施例1と
同様に高性能であった。
【0050】実施例4 耐熱性高強力線条(1a)として、ステンレス鋼製のマルチ
フィラメント糸を用いたほかは実施例1を繰り返した。
このベルトは、実施例1と同様に高性能であった。
【0051】実施例5〜6 実施例1に準じて、内側から外側にかけて、(4)/(2)/
(3)/(2)/(3)/(2)/(1)/(2)/(3)/(2)/(3)/(2)/(4) (実施
例5)、(4)/(4)/(3)/(2)/(3)/(2)/(2)/(1)/(2)/(2)/
(3)/(2)/(3)/(4)/(4) (実施例6)の層構成の対称型の
ループ状ベルトを得た。これらのベルトも、実施例1と
同様に高性能であった。
【0052】
【発明の効果】作用の項でも述べたように、本発明のル
ープ状ベルトは、周長方向の引張強度が極めて高く高強
力で、巾方向の剛性と強度も得られ、表面は非粘着性を
有すると共に表面平滑性も確保されている。巾方向に剛
性を有することは、蛇行防止にとって有利となる。
【0053】また基本的には巻回による層の形成法を採
用しているので、生産性が良く、装置コストおよび製造
コストも抑制される上、周長にわたり継ぎ目のないシー
ムレス製品となり、さらにはベルトの周長も巾も自由に
設定することができので、ユーザーの種々の要望に即応
することができる。
【0054】耐熱性高強力線条(1a)が撚糸であり、配列
層(1) の形成に際し基本的にはS撚り撚糸とZ撚り撚糸
とが隣接するように配列すると、より確実な蛇行防止が
図られ、また耐熱性樹脂製テープ(3) のスパイラル巻き
を巻き方向を違えて往復を一単位として1回またはそれ
以上の回数行うようにすると、やはりより確実な蛇行防
止が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のループ状ベルトの一例を模式的に示し
た部分断面図である。
【符号の説明】
(1) …配列層、 (1a)…耐熱性高強力線条、 (2) …熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層、 (3) …耐熱性樹脂製テープ、 (4) …熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全体がループ状を有するシームレスのベル
    トであって、耐熱性高強力線条(1a)が周長方向に巻かれ
    た配列層(1) の少なくとも片面に、熱可塑性フッ素系樹
    脂フィルム層(2) を介して、周長方向にスパイラル巻き
    された耐熱性樹脂製テープ(3) が配設され、さらにその
    耐熱性樹脂製テープ(3) 上に熱可塑性フッ素系樹脂フィ
    ルム層(4) が配設された構造を有することを特徴とする
    ループ状ベルト。
  2. 【請求項2】配列層(1) の両面に他の各層が配設された
    対称型構造となっている請求項1記載のループ状ベル
    ト。
  3. 【請求項3】耐熱性高強力線条(1a)が、アラミド繊維製
    または金属繊維製の線条であり、該線条はカバリングさ
    れていてもよい請求項1または2記載のループ状ベル
    ト。
  4. 【請求項4】熱可塑性フッ素系樹脂フィルム層(2), (4)
    が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
    ニルエーテル共重合体(PFA)またはテトラフルオロ
    エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
    P)のフィルム層である請求項1または2記載のループ
    状ベルト。
  5. 【請求項5】耐熱性樹脂製テープ(3) が、アラミド樹脂
    製、ポリアミドイミド樹脂製、ポリイミド樹脂製または
    ポリエーテルエーテルケトン樹脂製のテープである請求
    項1または2記載のループ状ベルト。
  6. 【請求項6】耐熱性高強力線条(1a)が撚糸であり、かつ
    配列層(1) における撚糸が基本的にはS撚り撚糸とZ撚
    り撚糸とが隣接するように配列されている請求項1また
    は2記載のループ状ベルト。
  7. 【請求項7】耐熱性樹脂製テープ(3) が周長方向に複層
    にスパイラル巻きされ、かつそのスパイラル巻き方向が
    違えてある請求項1記載のループ状ベルト。
JP28254395A 1995-10-03 1995-10-03 ループ状ベルト Withdrawn JPH09100043A (ja)

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