JP4233277B2 - フッ素樹脂チューブ状物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ素樹脂からなるチューブ状物と該チューブ状物を用いた定着ロール及び定着ベルトと、さらにそれらの定着ロール又は定着ベルトを用いた定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機あるいはレーザービームプリンター等の画像形成装置においては、感光体ドラムを均一に帯電する帯電工程、感光体ドラムに静電潜像を形成する露光工程、トナーによって静電潜像を可視化する現像工程、感光体ドラム上のトナーを転写材に転写する転写工程、転写材とトナーを定着させる定着工程、及び転写工程後に感光体ドラム上に残ったトナーを清掃するクリーニング工程を経て画像を形成している。
近年、電子写真方式の画像形成装置において、資源の有効利用を図るうえで、装置の安定性の向上、高信頼性の確保、ランニングコストの低減が求められている。この対策の一つとしてワックストナーを使うことによる定着ロールや定着ベルト等の定着部材表面への離型オイルの供給をなくすことが検討されているが、離型オイルの供給をなくすと、ペーパーエッジや温度センサー当接による定着部材の表層摩耗の進行がはやくなる問題がある。また、複写機・レーザープリンターの高速化に伴い、定着部材への負荷も高まっており、この理由からも定着部材寿命の確保が難しくなっている。
特にカラー画像定着において用いられるソフトロールは、摩耗に対する離型剤の効果が顕著であり、離型剤を供給しないとシリコーンゴムやフッ素ゴムのソフトロール表層は数百枚のプリント程度で傷や摩耗が発生する場合がある。このためソフトロールの最外層には、電子写真学会 第33巻 第1号 (1994)、あるいは特公昭58−43740号公報に記載されているような芯金の回りにシリコーンゴム弾性体を形成した後、その上に耐摩耗性を備えた離型層としてPFAチューブを被覆した定着部材が提案されている。しかしながら、このPFAチューブについても近年の電子写真装置の高速化、オイルレス定着化に伴って要求される耐摩耗性を満足しているとはいえず、定着部材寿命を長くするために表層離型層をより厚くする必要がある。
【0003】
他方、高画質のカラー定着画像を得るには、定着ロール表面が記録用紙表面の凹凸に追従し、未定着トナー画像全体に渡り均一に接触することが重要である。定着ロール表面が均一に接触しないと、未定着トナー画像内でトナー溶融の程度に不均一が生じ、定着画像の光沢ムラが発生し画質が低下する。PFA等のフッ素樹脂は、シリコーンゴムやフッ素ゴムに比べ弾性率が小さく歪が生じにくいため、記録用紙表面の凹凸に追従しにくい。そこで最外層をフッ素樹脂で構成するときはなるべく薄層にしてロール表面が記録用紙表面の凹凸に追従し易くすることが重要である。
また、高速でカラー画像の画像定着を行い、かつ消費電力を低く抑えるためにはロールの熱容量を小さくするほうが良く、また熱伝導性が良いことが要求される。このような観点からもフッ素樹脂層はなるべく薄いほうが良い。
また、薄い金属やポリイミド等の耐熱性樹脂からなるベルト上に離型層を形成した定着ベルトを用い、比較的長い定着ニップ部を有するベルト式定着装置を用いる場合も、ベルトの熱容量が小さい方が良く、又熱伝導が良いことが要求される。このため、このような定着ベルトにフッ素樹脂層を形成する場合にも、なるべく薄層にすることが重要になる。
しかしながら、一般に定着ロールと定着ベルトの表層として使用されているPFAあるいはPTFEから成るフッ素樹脂チューブの層厚は、成形上25μm以下にすることが極めて困難である。このため更なる高画質化、省エネルギー化のためには、厚み25μm以下のフッ素樹脂離型層が望まれている。また、チューブ径についても一般に成形上φ50mm以上のものは製造できないため、大径ロールに適用できない問題もある。
このように高画質化・省エネルギー化の観点からは定着部材における離型表層の厚みを薄くすることが有利に作用するが、他方、表層寿命確保の観点からみると現状の離型表層では厚みを厚くする必要がある。近年、これら相反する要求を同時に満たす離型表層が求められてきた。
【0004】
フッ素樹脂チューブの製造方法については、これまでにもいくつか提案されているが、前記要望に応えるものは未だ開発されていない。例えば、PTFE製チューブは、フッ素樹脂チューブの中でも耐熱性、離型性に特に優れており、前記離型表層として最適であるが、PTFEは溶融粘度が高く、一般の熱可塑性樹脂のように溶融押出し成形ができないため、一般にPTFE粉末とナフサ、キシレンのような液状潤滑剤を均一に混和し、得られたペースト状混和物をチューブ状に押出し、次いで液状潤滑剤を抽出あるいは乾燥により除去するという、ペースト押出法により成形されている。しかしながら、このペースト押出法による場合、チューブを薄肉化しようとすると押出圧力が大きくなり、変肉が生じたり、外観が悪化したりするため、薄肉化に限界があった。
特開昭50−136367号公報には、金属線状体上にフッ素樹脂塗料を塗布して焼付け、皮膜を形成させたのち、この皮膜線状体を少なくともフッ素樹脂皮膜が該線状体への密着性を失うまで引伸ばし、しかるのちに金属線状体を引抜くことを特徴とする薄肉のフッ素樹脂チューブの製造方法が開示されている。しかしこの方法によれば、肉厚の均一性が得られにくいこと、得られたチューブの耐摩耗性や強度、表面の平滑性等が不十分であるという問題があった。
特開平4−296332号公報には、0.02〜0.4重量%のパーフルオロアルキルビニルエーテル又はヘキサフルオロプロピレンを含む変性PTFEからなり、内径寸法を肉厚寸法で除した値が300以上であることを特徴とする薄肉のフッ素樹脂チューブが開示されている。しかしこの方法でも、肉厚を薄くするほどピンホールの発生や強度の低下が顕著であり、実質的に肉厚40μm以下のチューブを得ることが困難であること、内径60mm以上の大口径チューブの製造が困難であること、又PTFEを変性させることにより耐熱性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子写真用の定着ロールや定着ベルトの表層として好適なフッ素樹脂チューブ状物、それを表層として用いた定着ロール及び定着ベルト、さらにそれらの定着ロールや定着ベルトを用いた定着装置を提供することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すチューブ状物、電子写真用定着ロール及び定着ベルト、さらに定着装置が提供される。
(1)充実フッ素樹脂膜を巻回積層接着して形成されたチューブ状物であって、該膜の巻回数が2以上であることを特徴とするフッ素樹脂チューブ状物。
(2)該膜の厚みが20μm以下であることを特徴とする前記(1)に記載のフッ素樹脂チューブ状物。
(3)該膜が充実ポリテトラフルオロエチレンからなることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のフッ素樹脂チューブ状物。
(4)該チューブ状物の最大肉厚が2〜300μmであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物。
(5)該チューブ状物の最大肉厚が2〜90μmであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物。
(6)該チューブ状物の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物。
(7)該チューブ状物の引張強度が80N/mm2以上であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物。
(8)該チューブ状物の波長500nmの光に対する光線透過率が35〜95%であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物の内面に接着性向上のためにの表面処理を施したことを特徴とするフッ素樹脂チューブ状物。
(10)前記(1)〜(9)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物であって、該膜の厚みが0.1〜20μmで該チューブ状物の最大肉厚が2〜90μmであるものを表層に用いたことを特徴とする定着ロール。
(11)前記(1)〜(9)のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物であって、該膜の厚みが0.1〜20μmで該チューブ状物の最大肉厚が2〜90μmであるものを表層に用いたことを特徴とする定着ベルト。
(12)前記(10)に記載の定着ロールを用いたことを特徴とする定着装置。
(13)前記(11)に記載の定着ベルトを用いたことを特徴とする定着装置。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のチューブ状物は、充実構造のフッ素樹脂膜を素材として用い、これを巻回積層接着することにより製造される。このフッ素樹脂膜としては、充実構造を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)膜、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)膜等が用いられる。PFAとFEPについては熱溶融性であるため押出しインフレーション法、キャスティング法等により厚み10μm以下の薄膜を製造することが容易にでき、得られたフッ素樹脂膜は充実構造と、高い平滑性(Raが0.5μm以下)を有する。PTFEについては、PTFE膜の製法として一般に用いられているスカイビング法では厚み50μm以下の膜を製造することは極めて困難であるが、延伸多孔質PTFE(ePTFE)フィルムを熱プレスして製造する方法により、厚み10μm以下の充実薄膜を製造することが可能である。この方法により製造された充実PTFE膜は延伸工程を経ているため、スカイビング法等により製造されたPTFE膜と比較して引張り強度が大きく、耐摩耗性に優れるとともに、高い表面平滑性、高い光線透過率(透明性が高い)等の優れた特徴を有する。
本発明に用いられるフッ素樹脂膜としては、前記ePTFEフィルムを熱プレスして製造される充実PTFE膜が耐熱性、離型性、強度、耐摩耗性等に優れているため特に好ましい。
【0008】
ここで、ePTFEフィルムとは、PTFEのファインパウダーを成形助剤と混合することにより得られるペーストの成形体から、成形助剤を除去した後、高温高速度で延伸、さらに必要に応じて焼成することにより得られるもので、一軸延伸の場合、ノード(折り畳み結晶)が延伸方向に直角に細い島状となっていて、このノード間を繋ぐようにすだれ状にフィブリル(折り畳み結晶が延伸により解けて引出された直鎖状の分子束)が延伸方向に配向している。そして、フィブリル間、又はフィブリルとノードとで画される空間が空孔となった繊維質構造となっている。また、二軸延伸の場合には、フィブリルが放射状に広がり、フィブリルを繋ぐノードが島状に点在して、フィブリルとノードとで画された空間が多数存在するクモの巣状の繊維質構造となっている。
【0009】
このePTFEフィルムは、1軸延伸ePTFEフィルムであってもよいし、2軸延伸ePTFEフィルムであってもよいが、好ましくは2軸延伸ePTFEフィルムである。2軸延伸されたePTFEフィルムは、2軸方向に延伸されているため、1軸延伸されたePTFEフィルムよりも異方性が低く、TD方向(フィルム幅方向)、MD方向(フィルム長さ方向)ともに高い強度のPTFE膜を得ることができる。
本発明で好ましく用いられるePTFEフィルムにおいて、その空孔率は10〜95%、好ましくは40〜90%でる。
空孔率は、JIS K 6885の見掛け密度測定に準拠し、測定した見掛け密度(ρ)より次式で計算して求めた値である。(以下同じ。)
空孔率(%)=(2.2−ρ)/2.2×100 (a)
また、そのTD方向の延伸倍率は、100〜5000%、好ましくは100〜2000%であり、そのMD方向の延伸倍率は、100〜5000%、好ましくは100〜2000%である。このePTFEフィルムにより得られる充実膜の縦方向と横方向の引張強度比率は、ePTFEフィルムにおけるそのTD方向とMD方向の延伸倍率で調節することができる。例えば、TD方向の延伸倍率:1200%、MD方向の延伸倍率:600%の条件で製造されたePTFEフィルムを原料フィルムとして用いて作製した充実膜において、そのePTFEフィルムのTD方向に相当する方向の引張強度は、原料フィルムのMD方向に相当する方向の引張強度の約2倍となる。
【0010】
本発明のチューブ状物形成用の素材フィルムとなる充実PTFE膜を製造するには、先ず、前記ePTFEフィルムを、第1圧縮工程において、その融点未満の温度で圧縮(加圧)して圧延フィルムを得る。この場合、その圧縮温度は、PTFEの融点よりも低い温度であれば特に制約されないが、通常1℃以上、好ましくは100℃以上低い温度である。圧縮温度が融点以上になると充実フィルムの収縮が大きくなる。その圧縮条件は、得られるフィルムの空孔率が50%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下となるような条件である。圧縮力は、面圧で通常0.5〜60N/mm2、好ましくは1〜50N/mm2である。圧縮装置としては、フィルムを圧縮することができる装置であれば特に制約されないが、カレンダーロール装置やベルトプレス装置等、ロール間、又はベルト間を通して圧縮するタイプの装置が好ましく用いられる。カレンダーロール装置やベルトプレス装置を用いれば、ロール間、又はベルト間にフィルムが挟み込まれる際に、ePTFEフィルム内部に含まれる空気やePTFEフィルムの層間に存在する空気が、ePTFEフィルム外部へ押出され易いため、ボイド(走査電子顕微鏡(SEM)による表面観察(倍率:2000倍)で確認できるもの。以下同じ。)や皺の無い充実膜が得られる。
ePTFEフィルムの厚さは、所望する膜の厚さ及びePTFEフィルムの空孔率等にもよるが、通常3〜500μm、好ましくは5〜200μmである。
厚みは、テクノロック製、1/1000mmダイヤルシックネスゲージを用い、本体バネ荷重以外の荷重をかけない状態で測定した値である。(以下同じ。)
【0011】
次に、前記第1圧縮工程において得られる圧延フィルムを、第2圧縮工程において、PTFEの融点以上の温度で圧縮(加圧)する。この場合、その圧縮温度は、PTFEの融点以上の温度であればよく、特に制約されないが、通常、その融点よりも1〜100℃、好ましくは20〜80℃高い温度である。ePTFEフィルムを融点以上に加熱することにより、充実膜表面の平滑性を高めることができる。圧縮温度は、圧力を開放する時点で融点よりも低い温度まで下げられていることが好ましい。融点以上の温度で圧力を開放すると、充実フィルムの収縮が大きくなり、又皺が入り易くなる。圧縮条件は、得られる充実フィルムの空孔率が10%以下、好ましくは1%以下となるような条件である。その圧縮力は、面圧で、通常0.1〜100N/mm2、好ましくは1〜30N/mm2程度である。圧縮装置としては、フィルムを挟み込んで圧縮加工できる装置であれば特に制約されないが、一定時間、温度と圧力をかけられるホットプレス装置、又はベルトプレス装置を用いるのが好ましい。
ePTFEフィルムを圧縮しながらPTFEの融点以上の温度をかけた後、圧力を保持した状態でPTFEの融点以下の温度まで冷却することができる装置であれば、1パスで充実膜を製造することができる。この方法によれば、ePTFEフィルムに圧縮開始時点からPTFEの融点以上の温度をかけても、ePTFEフィルムにかけられた圧力が開放される前にPTFEの融点より低い温度まで冷却されるため、得られる充実膜に収縮がほとんど起こらない。
例えば、ベルトプレス装置を用いれば、ePTFEフィルムがベルト間で圧縮された状態で、PTFEの融点以上の温度をかけた後、融点より低い温度まで冷却することにより、収縮の小さい充実膜を得ることができる。しかもこの方法によれば、充実膜を連続生産することができるため好ましい。
【0012】
前記のようにして得られる充実構造のPTFE膜の厚みは、用途によって適宜選択されればよく特に制約されないが、本発明のチューブ状物を定着ロールや定着ベルトの表層として用いる場合、その厚みは、0.1〜20μm、好ましくは1〜10μmであり、その表面粗さ(Ra)(JIS B 0601により測定した値)は0.1μm以下、好ましくは0.05μm以下である。このPTFE膜は、引張強度(JIS K 7127により測定した値;試験片は2号試験片、試験速度は50mm/min、タテ・ヨコの平均値)に優れており、通常、80N/mm2以上、好ましくは100N/mm2以上の引張強度を有する。
このPTFE膜は、充実構造と高い表面平滑性を兼ね備えているため、優れた光線透過性を有し、その波長500nmの光に対する光線透過率(分光光度計;島津製作所製、UV−240)により波長500nmの可視光の透過率を測定した値は80%以上、特に90%以上と高いものである。
【0013】
前記第1圧縮工程を実施する場合、得られるフィルムのボイドを少なくするために、その圧縮操作は、2段階以上で行なうこともできる。また、第2圧縮工程においては、ホットプレス装置を用いる場合、熱プレス板を用いて圧縮する際に、表面平滑な耐熱性フィルムを熱プレス板とフィルムの間に介挿して加熱圧縮してもよい。ベルトプレス装置を用いる場合も、金属製ベルトとフィルムの間に表面平滑な耐熱性フィルムを介挿して加熱圧縮してもよい。この場合、そのフィルムとしては、耐熱性のポリイミドフィルム等を用いることができる。この方法によれば、得られる充実構造のPTFE膜の表面粗さ(Ra)は耐熱性フィルムの表面粗さ(Ra)と同等とすることが可能で、熱プレス板や金属製ベルト表面の表面平滑性を高く取れない場合に有効である。
【0014】
前記の方法によれば、スカイビング法では困難であった50μm以下の透明PTFE薄膜を容易に得ることができる。例えば、空孔率80%、厚み40μmのePTFEフィルムをカレンダーロール(ロール温度70℃)で、空孔率2%、厚み12μmまで圧縮した後、ベルトプレス装置でプレス板温度320〜400℃、圧力10.0N/mm2、送り速度0.5〜2.0m/min、プレス時間0.5〜10minの条件でプレスすることにより、空孔率0%、厚み10μmの薄膜を得ることができる。また、空孔率85%、厚み9μmのePTFEフィルムに対し、同様の加工を行なうことにより、空孔率0%、厚み2μmの薄膜を得ることができる。
【0015】
前記のようにして、得られるPTFE膜の表面粗さ(Ra)は、第2圧縮工程でプレス板を用いて熱プレスを行うときにはそのプレス板の表面粗さ(Ra)で決まり、また、第1圧縮工程で得られた圧延フィルムを耐熱性フィルム間に挟み、熱プレス板で圧縮するときには、主にその耐熱性フィルムの表面粗さ(Ra)で決まる。例えば、表面粗さ(Ra)が0.1μm以下の鏡面処理をしたプレス板を加熱プレス時に用いるときには、得られるPTFE膜の表面粗さ(Ra)も0.1μm以下のものとなる。同様に、表面平滑性高いポリイミドフィルム(Raは0.01μm)を第1圧縮工程で得られた圧延フィルムの上下に挟むための離型フィルムとして使用した場合においては、得られるPTFE膜の表面粗さ(Ra)も約0.01μmのものとなる。
【0016】
前記方法によれば、薄膜に限らず、厚肉の透明性PTFE膜を得ることができる。この方法においては、原料であるePTFEフィルムを前記と同様にして、第1圧縮工程で圧縮した後、第2圧縮工程で圧縮する。この場合、ePTFEフィルムとしては、前記したePTFEフィルムと同様の性状を有し、その厚みが厚肉のもの、例えば400μmを超えるもの、通常、400μm〜1mmのものが用いられる。また、この原料フィルムは、単独のフィルムであることができる他、2〜100枚、好ましくは2〜20枚を積層した積層フィルムであることができる。
この厚肉のePTFEフィルムから、その厚みが20μmを超える透明性の良い充実構造のPTFE膜を得ることができる。例えば、空孔率70%で厚み150μmのePTFEフィルムを3枚積層した総厚み450μmの積層フィルムから、空孔率0%、厚み50μmの透明性に優れ、表面に光沢のあるPTFE膜を得ることができる。このPTFE膜において、その光線透過率は80%以上、好ましくは85%以上であり、その空孔率は10%以下、好ましくは2%以下である。また、その表面粗さ(Ra)は、通常、0.1μm以下、好ましくは0.05μm以下である。この膜は、その高い透明性と大きな引張強度を有するPTFE膜であることから、耐熱性、耐候性、耐薬品性、耐摩耗性、高離型性のPTFEフィルムとして各種の用途、例えば建材用保護フィルム等に適用することができる。
【0017】
前記の方法においては、引張強度の大きいePTFEフィルムを用いることにより、高い引張強度のPTFE膜を得ることができる。例えば、引張強度が10〜100N/mm2のePTFEフィルムを用いることにより、50〜200N/mm2の引張強度を有するPTFE膜を得ることができる。従来のスカイビング法によるPTFE切削フィルムの引張強度は、通常20〜50N/mm2であり、又PTFEキャストフィルムの引張強度は約20〜40N/mm2であるが、これら従来のPTFEフィルムに比べると、前記のようにして得られる充実PTFE膜の引張強度は非常に大きなものである。
【0018】
前記PTFE膜についてさらに詳述すると、その膜の比重は、2.0以上であり、その走査電子顕微鏡(SEM)による表面観察(倍率:2000倍)では、ボイド、ピンホール、フィブリル構造は観察されない。この膜は、目視による外観においても均一な透明フィルムであり、ボイド、ピンホール、フィブリル構造が残存することにより生じる白色不透明部、白筋等は観察されない。
このPTFE膜は、非常に高い透明性を有し、意匠性において優れたものであるが、従来のPTFEフィルムでは、このような高い透明性を有するものはなかった。
【0019】
本発明のチューブ状物は、前記した充実構造のフッ素樹脂膜を巻回積層接着させることによって製造される。このチューブ状物において、その巻回積層間の接着は熱融着であることができるし、接着剤層を介しての接着であることができる。本発明のチューブ状物は、例えば、SUS製円柱の周りにフッ素樹脂膜を所定回数巻回した後、該フッ素樹脂の融点以上で加熱焼成して、そのフッ素樹脂膜の巻回積層間を熱融着させ、その後、そのSUS製円柱を取外すことによって製造することができる。また、本発明のチューブ状物は、例えば、SUS製円柱の周りに片面に接着剤を塗布したフッ素樹脂膜を所定回数巻回して、必要に応じて加熱し、そのフッ素樹脂膜の巻回積層間を接着させ、その後、そのSUS製円柱を取外すことによっても製造することができる。巻回方法は、フッ素樹脂膜をチューブ状に積層できる方法であれば特に制約されないが、例えばのり巻き状に巻回してもよいし、帯状のフッ素樹脂膜を螺旋状に巻回してもよい。
図1に帯状のフッ素樹脂膜を螺旋状に巻回する方法の説明図を示す。
図1において、1は帯状フッ素樹脂膜を示し、2は芯金(芯棒)を示し、3は芯金に対する巻回相当長さを示し、その長さを芯金の外径で徐した値が巻回数となる。
図1に示すように、帯状フッ素樹脂膜2を、芯金2に対して傾斜した状態において、該芯金に巻回することにより、フッ素樹脂膜を螺旋巻して形成したチューブ状物を得ることができる。
また、複数のフッ素樹脂膜を順次巻回してもよい。例えば1枚目のフッ素樹脂膜を芯金に1回以上巻回した後、重ねて2枚目のフッ素樹脂膜を1回以上巻回してもチューブ状物を得ることができる。
このチューブ状物において、その巻回積層接着を接着剤で行うときには、そのフッ素樹脂膜の内面に接着剤を塗布すればよい。一方、その巻回積層接着を熱融着で行うときには、その巻回終了後にそのフッ素樹脂の融点以上の温度で加熱焼成すればよい。
【0020】
前記のようにしてフッ素樹脂膜を巻回積層接着してチューブ状物を製造する場合、得られるチューブ状物の外表面には、最外層を形成する膜の端部が存在し、この膜端部で段差が生じる。また、膜の巻き初め端部(先端部)と巻き終わり端部(終端部)の位置が完全に重なる位置になければ、膜端部を境にして膜の厚み差が生じる。例えば、フッ素樹脂膜を[n〜n+1]の巻回数で巻回した場合、チューブ外面を形成する最外層のフッ素樹脂膜の端部の位置を境にして、チューブ肉厚がn層分の領域(薄肉部)とn+1層分の領域(厚肉部)が形成される。この膜の厚み差は、先端部と終端部の位置を完全に合わせることができればなくすことができるが、実際の生産ではバラツキにより先端部と終端部の位置ずれが発生し、厚み差が生じる。
【0021】
本発明者らの研究によれば、前記段差や厚み差が大きい場合には、得られるチューブは、定着ロールや定着ベルトの表層材料としては不満足のもので、このチューブを表層にした定着ロールや定着ベルトの場合、実際の電子写真装置における定着工程時に、その薄肉部と厚肉部との間の表面温度の差が大きくなり、印刷画像において目視で確認できるほどの色差あるいは光沢差を生じることが判明した。これに対し、膜の巻回数が2以上、好ましくは3以上のときには、前記薄肉部と厚肉部との間の温度差が小さくなり、印刷画像における色差・光沢差は目視で確認できないレベルまで減少することが確認された。
本発明においては、前記巻回数は2以上、好ましくは3以上であり、その上限値は、特に制約されないが、100程度である。
【0022】
また、チューブ外面のフッ素樹脂膜端部にある膜厚み分の段差の跡についても印刷画像にライン状に発生する。このライン跡の発生を減少させるためには、フッ素樹脂膜の厚みを薄くすることが効果的である。フッ素樹脂膜の厚みが20μm超の時、印刷画像にははっきりライン跡が発生するが、それ以下、通常、15μm以下、特に10μm以下になると、かなりライン跡が減少する。膜厚2μm以下においては目視ではほとんど確認できなくなる。膜厚を薄くした場合は、巻回数を増加させ、チューブ肉厚を増加させることで定着材寿命を確保することができる。例えばPTFE膜厚6μm、巻回数3.5のPTFE膜チューブ(肉厚約18−24μm)とPTFE膜厚さ1.7μm、巻回数12.5のPTFE膜チューブ(肉厚約20.4−21.3μm)はほぼ同等の耐久性をもつ。フッ素樹脂膜の巻回数については、少ない方が製造コスト的には有利である。
例えば、ePTFEフィルムを熱プレスして製造されるPTFE膜の場合、厚さは1〜500μmまで製造可能であり、巻回数も100ラップ程度までは可能である。このため本発明におけるPTFE膜チューブは上記PTFE膜の厚みと巻回数を任意に組合せた仕様が可能である。
【0023】
本発明のチューブ状物を定着ロールや定着ベルトの表層として用いる場合、その巻回するフッ素樹脂膜の厚みは、0.1〜20μm、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1.5〜6μmである。また、膜の巻回数は、2〜50、好ましくは3〜30、より好ましくは3〜20である。チューブの肉厚は、その定着装置のスピードやニップ圧力等の条件によって要求される耐摩耗性や熱容量等の要求特性に応じて適宜定めればよいが、その肉厚部の厚み(最大厚み)で、2〜90μm、好ましくは4〜50μm、より好ましくは5〜30μmである。最大厚みが2μm未満では十分な強度が得られず、製造時の取扱いも困難であり、最大厚みが90μmを超えると記録用紙表面の凹凸に追従しにくくなり、又定着ロールの熱容量が大きくなる。
チューブ表面の表面粗さ(Ra)(JIS B 0601により測定した値;以下同じ。)は0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、更に好ましくは0.2μm以下である。Raが0.5μm以上ではトナーの離型性が十分でなく、又トナーに対して圧しムラが発生するため、画質が低下してしまう。また、チューブ壁内にボイド(気泡)が残存しているとロール表面の温度ムラが発生するため画質が低下してしまう。このため定着ロール表層に用いられるチューブとしては、表面平滑性が高く、且つボイドを含まない充実構造のものが好ましく、結果として光線透過率の優れたチューブが望まれる。
本発明によるフッ素樹脂チューブ状物として、前記ePTFEフィルムを熱プレスして製造されたPTFE充実膜を用いた充実PTFEチューブ状物の場合は、引張強度(JIS K 7127により測定した値;試験片は2号試験片(チューブを切り開いて試験片を作成)、試験速度は50mm/min、タテ・ヨコの平均値;以下同じ。)に優れており、通常、80N/mm2以上、好ましくは100N/mm2以上の引張強度を有する。また、この充実PTFEチューブ状物は、充実構造と高い表面平滑性を兼ね備えているため、優れた光線透過性を有し、その波長500nmの光に対する光線透過率(分光光度計;島津製作所製、UV−240)により波長500nmの可視光の透過率を測定した値(以下同じ)は35〜95%と高いものである。光線透過率が35%未満では、充実PTFE膜がボイドを含んでいる場合があり、このボイドの存在により画像定着時の熱伝導ムラが生じるため、トナーの溶融ムラの原因となってしまう。また、光線透過率が35%未満では、ボイドや表面の皺に起因してチューブ表面のRaが0.5μmを超えてしまうため、トナーの離型性が不十分となり、又トナーに対して圧しムラが発生するため、画質が低下してしまう。
【0024】
本発明のチューブ状物は、前記のように、定着ロールや定着ベルトの表層材料として好ましく適用されるが、必ずしもこのような用途に限られるものではなく、それ以外の各種の用途、例えば、内視鏡案内管や、カテーテル、気液分離膜、絶縁ケーブル被覆材、ホース、人口血管、気体圧送工法用光ファイバー、液体輸送管等に適用することができる。本発明のチューブ状物を定着ロールや定着ベルト以外の用途に適用する場合、その肉厚は特に制約されず、その用途に応じて適宜の肉厚が採用される。一般的には、チューブ状物の肉厚は、最大厚みで2〜300μm、好ましくは5〜100μmである。そのチューブ状物の内径も、その用途に応じて適宜定められるが、一般的には5〜150mm、好ましくは20〜70mmである。
本発明のチューブ状物を定着ロールの表層材料として用いる場合、その内径は、通常20〜70mm程度である。その最大肉厚は2〜90μm、好ましくは4〜50μm、より好ましくは5〜30μmである。
本発明のチューブ状物を定着ベルトの表層材料として用いる場合、その内径は、通常30〜150mm程度である。その最大肉厚は、2〜90μm、好ましくは4〜50μm、より好ましくは5〜30μmである。
【0025】
本発明により充実構造のフッ素樹脂膜からなるチューブ状物を製造する場合、充実構造のフッ素樹脂膜をチューブ状に巻回積層接着するが、例えば、充実PTFE膜の場合、PTFE膜をチューブ状に巻回積層接着する好ましい方法としては、金属製円柱の周りにPTFE膜を複数回巻回した後、この巻回物をオーブンにてPTFEの融点以上の温度で加熱した後、空冷してから金属製円柱の周りについているPTFE膜を取り外す方法がある。この方法により、のり巻き状の層構造をもつ充実PTFEチューブを得ることができる。この際、円柱の表面はPTFEチューブとの剥離性を向上させるために、あらかじめサンドブラス加工等により粗面化しておいてもよい。得られたPTFEチューブには各層間に空気の噛み込み等はなく、完全に各層どうしが接着した状態になっており、その接着強度は層間剥離時にはPTFE膜の凝集破壊がおこる程度である。また、あらかじめPTFE膜の片面あるいは両面に従来公知のコロナ放電処理やケミカルエッチング処理、エキシマレーザー処理等の表面処理を施すことにより、より少ない加熱時間で十分な層間接着強度を得ることができ、PTFE膜の熱劣化を低減することができる。通常のプラスチックフィルムにおいて同様の方法でチューブ形態に成形した場合、巻回されたフィルム間に若干の空気のかみ込みが発生するため、加熱処理後において層間接着のムラが発生したり、層間に隙間が残る問題がある。また、通常の熱溶融性プラスチックの場合、融点以上に熱すると溶融流動するため、厚みムラや火脹れ状の凹凸が発生し易くなり、また芯の金属円柱に付着して取り外しにくくなる。このため熱溶融性のフッ素樹脂であるPFA、FEP等に比較して、PTFEの方が成形を容易におこなえる。PTFE膜は、▲1▼PTFEの融点においてもほとんど流動がない、▲2▼気体透過性があるという二点の特徴がある。このため、金属製円柱に巻いてPTFEの融点以上の高温にすると、厚みムラやフィルム間接着ムラを発生することなくフィルム層間にかみ込んだ空気が抜け、容易に完全に各層が密着したチューブに成形できることを本発明者らは見いだした。
本発明による充実PTFEチューブ状物は、PTFEチューブの内面を接着性向上のために、従来公知のコロナ放電処理やケミカルエッチング処理、エキシマレーザー処理等の表面処理を施すことができる。例えば、テトラH(潤工社製)を用いてケミカルエッチングした後に、常法に従ってPTFEチューブ表層の定着ロール又は定着ベルトとすることができる。ケミカルエッチングが施されたチューブ処理面は着色と微細なヒビ割れ構造が発生する場合があるが、定着ロール表層として使用するにあたり、支障にはならない。
【0026】
定着ロールの回転方向に対する本発明によるフッ素樹脂チューブの取り付け方向は、厚肉部から薄肉部への順番でニップ部に入っていく方向と薄肉部から厚肉部の順番でニップ部に入っていく方向の二種類がある。印刷画像に発生するシームライン跡、あるいは定着ロール表層の薄肉部と厚肉部に対応する色差、光沢差については、どちらの方向についてもほぼ同等のレベルで発生するが、表層のめくれに対する有利性より、厚肉部から薄肉部の順番でニップに入っていく方向のほうが好ましい。
【0027】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳述する。
実施例1
片面にコロナ放電処理を施した充実PTFE膜(厚み10μm、幅550mm×長さ175mm)を、コロナ処理面が内側にくるようにSUS製円柱(外径φ26.5mm、幅500mm)にのり巻き状に2.1ラップ巻き付ける。この際長さ方向に巻いてゆき、SUS製円柱軸方向に収縮しないようにフィルム端部をリング状ストッパーで固定する。ついで400℃オーブン中で30min焼成し、空冷後にストッパーを外し、SUS製芯金からPTFEチューブ状物を取り外して、最大厚み30μm(二層部分厚み20μm、三層部分厚み30μm)、φ26.5mmの充実PTFEチューブ状物を得た。この充実PTFEチューブ状物のRaは0.340μm、引張強度は120N/mm2、波長500nmの光に対する光線透過率は75%だった。
【0028】
実施例2
片面にコロナ放電処理を施した充実PTFE膜(厚み4μm、幅550mm×長さ540mm)を、コロナ処理面が内側にくるようにSUS製円柱(外径φ26.5mm、幅500mm)にのり巻き状に6.5ラップ巻き付ける以外は実施例1と同様にして、最大厚み28μm、φ26.5mmの充実PTFEチューブ状物を得た。この充実PTFEチューブ状物のRaは0.200μm、引張強度は130N/mm2、波長500nmの光に対する光線透過率は80%だった。
【0029】
実施例3
片面にコロナ放電処理を施した充実PTFE膜(厚み1.7μm、幅550mm×長さ1290mm)を、コロナ処理面が内側にくるようにSUS製円柱(外径φ26.5mm、幅500mm)にのり巻き状に15.5ラップ巻き付ける以外は実施例1と同様にして、最大厚み27μm、φ26.5mmの充実PTFEチューブ状物を得た。この充実PTFEチューブ状物のRaは0.080μm、引張強度は150N/mm2、波長500nmの光に対する光線透過率は80%だった。
【0030】
実施例4
片面にコロナ放電処理を施した充実PTFE膜(厚さ1.7μm、幅550mm×長さ291mm)を、コロナ処理面が内側にくるようにSUS製円柱(外径φ26.5mm、幅500mm)にのり巻き状に3.5ラップ巻き付ける以外は実施例1と同様にして、最大厚み7μm、φ26.5mmの充実PTFEチューブ状物を得た。この充実PTFEチューブ状物のRaは0.080μm、引張強度は140N/mm2、波長500nmの光に対する光線透過率は88%だった。
【0031】
実施例5
片面にコロナ放電処理を施した充実PTFE膜(厚み1.7μm、幅550mm×長さ2190mm)を、コロナ処理面が内側にくるようにSUS製円柱(外径φ45mm、幅500mm)にのり巻き状に15.5ラップ巻き付ける以外は実施例1と同様にして、最大厚み27μm、φ45mmの充実PTFEチューブ状物を得た。この充実PTFEチューブ状物のRaは0.100μm、引張強度は150N/mm2、波長500nmの光に対する光線透過率は80%だった。
【0032】
実施例6
片面にコロナ放電処理を施した充実PTFE膜(厚さ1.7μm、幅777mm×長さ800mm)の長辺をSUS製円柱(外径φ100mm、幅500mm)の円柱軸と膜の長さ方向を45°にした状態で巻回して3.5ラップ巻き付ける以外は実施例1と同様にして、最大厚み7μm、φ100mmの充実PTFEチューブ状物を得た。この充実PTFEチューブ状物のRaは0.250μm、引張強度は140N/mm2、波長500nmの光に対する光線透過率は88%だった。
【0033】
実施例7
実施例1で作製したPTFEチューブの内面に、25℃のNa/ナフタレン錯塩溶液(潤工社製、商品名:テトラH)を含浸させた後に、メタノール、水、メタノールの順に各10秒ずつ浸漬し、さらに内外面にエアを吹き付けて乾燥させた。この後、得られたチューブ内面にプライマー(東レダウコーニング製、商品名:DY39−051)を塗布し、内径27.5mmのロール成形用金型の内壁に添装するとともに、その中心にアルミ芯軸(外径25mm、胴長320mm)を保持し、これらのチューブとアルミ芯軸との間にシリコーンゴムを注入し、150℃で30分間熱硬化させた後、200℃で4時間、2次加硫を行い充実PTFE膜表層の定着ロールを得た。
【0034】
実施例8
実施例2で作製したPTFEチューブを用いた以外は実施例7と同様にして充実PTFE膜表層の定着ロールを得た。
【0035】
実施例9
実施例3で作製したPTFEチューブを用いた以外は実施例7と同様にして充実PTFE膜表層の定着ロールを得た。
【0036】
実施例10
実施例4で作製したPTFEチューブを用いた以外は実施例7と同様にして充実PTFE膜表層の定着ロールを得た。
【0037】
比較例1
厚み30μmのPFAチューブ(グンゼ製、STM)を用いた以外は実施例7と同様にして定着ロールを得た。
【0038】
比較例2
片面にコロナ放電処理を施した充実PTFE膜(厚み10μm、幅550mm×長さ125mm)を、コロナ処理面が内側にくるようにSUS製円柱(外径φ26.5mm、幅500mm)にのり巻き状に1.5ラップ巻き付ける以外は実施例1と同様にして、最大厚み20μm、φ26.5mmの充実PTFEチューブ状物を得た。得られたチューブ状物を用いて、実施例7と同様にして充実PTFE膜表層の定着ロールを得た。
【0039】
実施例7から10及び比較例1、2で得られた定着ロールを電子写真プリンター(富士ゼロックス製 DocuPrint C2220)に搭載して通紙評価を行い、表層の破れ発生を比較した。その結果を表1に示す。本発明の実施例による充実PTFEチューブ状物を定着ロール表層に用いた場合、従来のPFAチューブを用いた場合の比較例1と比較して、格段に耐摩耗性が優れていることが分かる。
【0040】
【表1】
【0041】
実施例7〜10及び比較例2で得られた定着ロールを電子写真プリンター(富士ゼロックス製 DocuPrint C2220)に搭載し画像出力を行い、画像に発生する表層フィルム端部跡(ライン状)の比較を行った。その結果を表2に示す。本発明による充実PTFEチューブ状物を定着ロール表層に用いた場合、巻回積層に使用した充実PTFEフィルムの厚みが薄いほど、表層フィルム端部跡が発生しにくいことが分かる。
【0042】
【表2】
【0043】
実施例7〜10及び比較例2で得られた定着ロールを電子写真プリンター(富士ゼロックス製 DocuPrint C2220)に搭載し画像出力を行い、画像に発生する表層フィルム端部跡を境にして光沢差評価を行った。その結果を表3に示す。本発明による充実PTFEチューブ状物を定着ロール表層に用いた場合、巻回積層に使用した充実PTFEフィルムの巻数が1.5では、表層フィルム端部跡を境にした光沢差が発生することが分かる。これは、巻数が2未満では、充実PTFEチューブ状物の厚み差が大きくなり、その結果トナーの溶融の程度に不均一が生じるためである。
【0044】
【表3】
【0045】
実施例7〜10及び比較例1、2で得られた定着ロールを電子写真プリンター(富士ゼロックス製 DocuPrint C2220)に搭載し画像出力を行い、ベタ画像の光沢ムラを比較した。その結果を表4に示す。定着ロールの表層に用いたチューブ状物の厚みが薄いと、ベタ画像における光沢ムラが発生しにくいことが分かる。
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】
以上説明してきた本発明によれば、従来では困難であった、耐久性が優れ、かつ高画質と消費熱量の低減を達成する電子写真用定着部材に好適なチューブ状物を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】芯金に対して帯状フッ素樹脂膜を螺旋状に巻回する方法の説明図を示す。
【符号の説明】
1 帯状フッ素樹脂膜
2 芯金
3 巻回相当長さ
Claims (5)
- 厚みが20μm以下の充実延伸ポリテトラフルオロエチレンフィルムを2回以上巻回積層して接着しており、引張強度が80N/mm2以上であることを特徴とする最大肉厚が2〜50μmのフッ素樹脂チューブ状物。
- 内径が20〜70mmである請求項1に記載のフッ素樹脂チューブ状物。
- 該チューブ状物の波長500nmの光に対する光線透過率が35〜95%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフッ素樹脂チューブ状物。
- 該チューブ状物の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のフッ素樹脂チューブ状物の内面に接着性向上のための表面処理を施したことを特徴とするフッ素樹脂チューブ状物。
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