JPH11138091A - ダイ塗布方法 - Google Patents

ダイ塗布方法

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JPH11138091A
JPH11138091A JP31340397A JP31340397A JPH11138091A JP H11138091 A JPH11138091 A JP H11138091A JP 31340397 A JP31340397 A JP 31340397A JP 31340397 A JP31340397 A JP 31340397A JP H11138091 A JPH11138091 A JP H11138091A
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JP
Japan
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film
die
coating
thick
coating liquid
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Pending
Application number
JP31340397A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasusuke Nakanishi
庸介 中西
Hiroshi Tokuda
寛志 徳田
Shinji Numazawa
伸二 沼澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム製造工程におけるインラインコート
において、塗布開始時に発生する厚膜部に起因するフィ
ルムの破断を防止し、生産性に優れたダイ塗布方法を提
供する。 【解決方法】 1対のサポートロールによって搬送され
るフィルムの少なくとも一方の表面に、ダイのスリット
から押し出した塗液を連続的に塗布する塗布方法におい
て、塗布開始時に過剰に塗布された厚膜層を、該ダイの
下流側に設けたドクタープレートによって薄膜化または
除去することを特徴とするダイ塗布方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布方法に関し、更
に詳しくはフィルム製膜工程でのインラインコートにお
いて、フィルムの破断による生産ロスを引き起こすこと
なく塗布を開始でき、良好な外観を有する塗液膜(コー
ト層)を形成するダイ塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルム等のフィルム(シ
ート状基材を含む)に、易接着性、易滑性、ガス遮断
性、防湿性、制電性、インク受容性等の機能を付与する
目的でコーティング加工することが一般的に行われてい
る。これに用いられるコーターとして、例えばグラビア
コーター、キスロールコーター、カーテンコーター、ナ
イフコーター、エクストルージョンダイコーター等が知
られている。中でもダイコーターを用いた場合、他の塗
布方法に比べ高速域で安定した良好な塗布面が得られる
ことから、近年多用されてきている。
【0003】該ダイコーターを1対のサポートロールに
より搬送されるフィルムに対向させて塗布する方法、い
わゆるキスタッチ式ダイコートにおいては、フィルムと
ダイ先端の微小な間隙に液溜り(以後ビードと呼ぶ)を
形成し、このビードを介してフィルムをダイ先端にラッ
プしながら塗布する。このため、塗布開始時に塗液を吐
出するタイミングとダイがフィルムに接触するタイミン
グの僅かなずれによっては、ビード切れが発生したり、
逆に厚膜部が発生する現象があった。
【0004】上記現象のうち、ビード切れの場合、ダイ
先端がフィルムに接触することにより、ダイが傷ついた
り、あるいはフィルムの削れ屑による筋欠陥が発生する
問題があった。例えば特開平3−296467号公報
に、この問題を解決する塗布開始方法が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる方法は
塗布開始時の厚膜化を防ぐ目的の提案でなく、ビード切
れは回避できるものの、フィルムをダイ先端にラップす
る際に、両者の間隙に溜まった塗液がダイの下流方向お
よび両端部に押し出されるため、図1に示す様な厚塗り
の現象が塗布開始初期に生じるなどの問題点を有する。
【0006】特に、塗布端部の厚塗り部cは走行フィル
ムに随伴されながら成り行きで徐々に薄膜化するため、
ダイ先端で計量塗布している範囲の厚膜層eよりも膜厚
の収束に時間がかり、フィルムの長手方向に尾を引く傾
向があった。これらの厚膜部はその度合いにもよるが、
オフラインコートであれば、乾燥工程の能力が十分でさ
えあれば、塗膜の未乾燥によってフィルムの搬送装置を
汚すといった問題なく生産に移行できる。
【0007】しかし、フィルム製造工程におけるインラ
インコートの場合、塗膜が乾燥していても、厚膜部と未
塗布部ではフィルムの温度上昇に極端な差が生じるた
め、横延伸工程における延伸ムラによりフィルムの破断
が多発し、生産工程を著しく阻害する問題が生じてい
た。
【0008】本発明の目的はこの課題を解決しようとす
るもので、フィルム製造工程におけるインラインコート
において、塗布開始時に発生する厚膜部に起因するフィ
ルムの破断を防止することで、生産性に優れたダイ塗布
方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、1
対のサポートロールによって搬送されるフィルムの少な
くとも一方の表面に、ダイのスリットから押し出した塗
液を連続的に塗布する塗布方法において、塗布開始時に
過剰に塗布された厚膜層を、該ダイの下流側に設けたド
クタープレートによって薄膜化または除去することを特
徴とするダイ塗布方法を提供するものである。
【0010】また、本発明は、上記ドクタープレートが
フィルムに対して回転自在かつ昇降可能であって、該プ
レートとフィルムの相対角を調整することにより、上記
厚膜層の薄膜化または除去が可能であり、塗布開始時に
該プレートをフィルムに押し当て、上記ダイによって形
成された塗膜が所定の厚みになった後リタイアさせるこ
とを特徴とするダイ塗布方法を提供するものである。
【0011】更に、本発明は、上記方法をフィルム製膜
工程におけるインラインコートに適用することを特徴と
するダイ塗布方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しなが
ら説明する。図2は本発明の1つの実施形態を表す塗布
装置の説明図であり、塗布開始時に生じた厚膜層を除去
する様子を示している。また、図3はダイ周辺装置の概
略平面図である。
【0013】1対のサポートロール10aおよび10b
に沿って搬送されるフィルム6に対し、塗液供給系から
供給される塗液をダイ1のマニホールド12と連絡した
スリット4から押し出ながら塗布する。塗液供給系は塗
液タンク(図示せず)、送液ポンプ15、弁14、配管
16からなり、塗液タンクにある塗液を送液ポンプ15
により配管16を介してマニホールド12に供給し、弁
14の開閉により送液を開始および中断できる。
【0014】塗液回収パーン3に回転自由に装着された
ドクタープレート2は、塗布開始時に過剰に塗布された
厚膜層を薄膜化あるいは除去するものであり、エアシリ
ンダー11により昇降可能である。ドクタープレート2
はフィルム6の走行方向に対して下流側を絞る方向であ
れば、フィルムとドクタープレート2の先端との間に生
じる塗液圧により微小な間隙を維持しつつ厚膜層を幅方
向に広げて薄膜化する方向に働き、逆に立てる方向(図
示した方向)であれば厚膜層を除去する。ドクタープレ
ート2の幅は塗布幅より若干広くし、素材としては厚膜
層を薄膜化する場合は、PET等の弾性体が好ましく、
除去する場合はSUS等の金属であっても良い。
【0015】一方、本発明においてダイ1の構造および
その位置調整機構は、従来から知られているものを用い
ることができる。ダイ1の構造として、図2では、ダイ
先端の形状として、上流側リップ面5aおよび下流側リ
ップ面5bが平面で構成されたダイを例示しているが、
これに制約されない。
【0016】また制御機構としては、図3のように、ダ
イ1がホルダー7に固定されており、該ホルダーが送り
機構9を介して支持フレーム8に連結され、送り機構9
の作動によりダイ1がフィルム6の厚み方向に進退可能
である位置調整機構を例示している。
【0017】次に、塗布開始方法について説明する。ま
ず、塗布前のフィルムパスに対し、上流側リップ面5a
および下流側リップ面5bが平行かつ近接するようにダ
イ1をセットし、塗液供給系によりダイ1のマニホール
ド12およびスリット4に塗液を充満させた後、弁14
を閉じて送液を一旦中止しておく。
【0018】次に、弁14を開きダイ1のスリット4か
ら吐出を開始すると同時に、送り機構9によりダイ1
を、またエアシリンダー11によりドクタープレート2
をそれぞれフィルムに押し当てる。
【0019】ドクタープレート2のリタイアは、厚膜層
が所定の塗膜厚み以下に収束した後に行えば良いが、膜
厚計17で厚膜層の収束を監視しておけば、効率的にリ
タイアできる。
【0020】尚、本発明において、走行フィルム6は、
2軸延伸によって製膜されるプラスティックフィルムで
あって、ポリオレフィンフィルム(例えば、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリエステ
ルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム、ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルム
等)、ポリアミドフィルム(例えば、ポリエーテルケト
ンフィルム等)が例示できる。
【0021】また、本発明に用いる塗液は、フィルム表
面に機能特性たとえば接着性(含、易接着性、ヒートシ
ール性)、易滑性(走行性)、帯電防止性、導電性、耐
磨耗性、耐削れ性、耐候性、離型性、耐薬品性(含、耐
水性、耐溶剤性)、易印刷性、流適性、防汚性、筆記
性、遮光性、防水性、ガスバリアー性等を付与する表面
加工用の塗液であれば如何なるものであっても良い。こ
れらの塗液は従来から知られ、あるいは使用されている
ものを用いることができる。
【0022】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。
【0023】[実施例1]図2に示すダイ塗布装置にお
いて、ドクタープレート2は、材質がPETからなり厚
みが200μm、幅が980mm、フィルム6に対する
相対角が30°でフィルムの走行方向に対して下流側を
絞る方向にセットした。また、ダイ1はスリット開口幅
が80μm、塗布幅が900mm、リップ先端5aおよ
び5bがストレートのものを使用した。塗液は10cP
の水系エマルジョン塗液(ポリエステルバインダーを含
む)を用意し、ウェット塗布膜厚は8μmの条件とし
た。製膜条件としては、厚みが縦延伸後で250μm、
幅1000mm、速度100m/minのポリエチレン
テレフタレートフィルムを3.5倍に横延伸する条件と
した。
【0024】上記の塗布条件および製膜条件で、リップ
先端をフィルムにほぼ平行に近接させ、スリットから塗
液を吐出した後、ダイを約200μmの距離だけフィル
ムに押し込むとともに、ドクタープレートをフィルムに
対して押し当てた。その約5秒後、塗布端に置いた膜厚
計17の表示が16μmから所定の膜厚以下の4μmと
なったのでドクタープレートをリタイアし、約1時間塗
布を継続した。この間、フィルムの破断はなかった。
【0025】[実施例2]ドクタープレート2をフィル
ムに対して立てる方向に押し当てる以外は実施例1と全
く同様の方法で塗布した。結果、フィルム破断はなく、
約1時間の塗布を完了した。また、ドクタープレート2
でかき取った塗液がパーン3に溜まっていた。
【0026】[比較例1]ドクタプレート2を使用しな
い以外は、実施例1と同様の塗布条件および製膜条件で
塗布を開始した。塗布したフィルムが横延伸ゾーンに入
るとすぐにフィルムが破断し塗布を継続できなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、フィルムが破断するこ
となくダイ方式の塗布を開始できることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗布開始時に生じた厚膜部の概念図である。
【図2】本発明の1つの実施形態を表す塗布装置の説明
図であり、塗布開始時に生じた厚膜層を除去する様子を
示している。
【図3】ダイ周辺装置の概略平面図である。
【符号の説明】
1 ダイ 2 ドクタープレート 3 塗液回収パーン 4 スリット 5a 上流側のリップ面 5b 下流側のリップ面 6 フィルム 7 ダイホルダー 8 支持フレーム 9 送り機構 10a 上流側のサポートロール 10b 下流側のサポートロール 11 エアシリンダー 12 マニホールド 13 塗膜 14 弁 15 送液ポンプ 16 配管 17 膜厚計 c 塗布端の厚膜部 d 所定の塗膜厚部 e 厚膜部 f フィルムの走行方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のサポートロールによって搬送され
    るフィルムの少なくとも一方の表面に、ダイのスリット
    から押し出した塗液を連続的に塗布する塗布方法におい
    て、塗布開始時に過剰に塗布された厚膜層を、該ダイの
    下流側に設けたドクタープレートによって薄膜化または
    除去することを特徴とするダイ塗布方法。
  2. 【請求項2】 上記ドクタープレートがフィルムに対し
    て回転自在かつ昇降可能であって、該プレートとフィル
    ムの相対角を調整することにより、上記厚膜層の薄膜化
    または除去が可能であり、塗布開始時に該プレートをフ
    ィルムに押し当て、上記ダイによって形成された塗膜が
    所定の厚みになった後リタイアさせることを特徴とす
    る、請求項1に記載のダイ塗布方法。
  3. 【請求項3】 フィルム製膜工程におけるインラインコ
    ートに適用することを特徴とする請求項1に記載のダイ
    塗布方法。
JP31340397A 1997-11-14 1997-11-14 ダイ塗布方法 Pending JPH11138091A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002059065A (ja) * 2000-08-21 2002-02-26 Sumitomo Rubber Ind Ltd コーティング装置、コーティング方法及びその方法により製造された回転体
US7547370B2 (en) * 2001-12-14 2009-06-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Method for manufacturing multilayer ceramic electronic element

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