JPH09276771A - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

塗布装置および塗布方法

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JPH09276771A
JPH09276771A JP9518496A JP9518496A JPH09276771A JP H09276771 A JPH09276771 A JP H09276771A JP 9518496 A JP9518496 A JP 9518496A JP 9518496 A JP9518496 A JP 9518496A JP H09276771 A JPH09276771 A JP H09276771A
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coating
die
manifold
slit
width direction
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Application number
JP9518496A
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English (en)
Inventor
Shinji Numazawa
伸二 沼澤
Hiroshi Tokuda
寛志 徳田
Yasusuke Nakanishi
庸介 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行基材への高速塗布でも、均一かつ良好な
外観を有する塗膜を形成する塗布装置および塗布方法を
提供する。 【解決手段】 ダイ内部にマニホールドと、マニホール
ドに連結しかつマニホールドより狭く絞られたスリット
とを有し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広
げた後スリットに供給し、スリット出口から吐出させて
走行する基材に連続的に塗布するエクストルージョンダ
イ方式の塗布装置において、塗布状態におけるマニホー
ルドがスリット入口の位置より反重力側にも空間を有す
る形状をとり、そしてマニホールドの該空間を形成する
部分からダイ外部へ通じる開閉可能な空気排気孔を設け
たことを特徴とする塗布装置。この装置を用いた塗布方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布装置および塗布
方法に関し、さらに詳しくは走行基材の高速塗布でも、
均一かつ良好な外観を有する塗膜を形成する塗布装置お
よび塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルム等のフィルム(シ
ートを含む)に、易接着性、易滑性、ガス遮断性、防湿
性、制電性、インク受容性等の機能を付与する目的でコ
ーティング加工することが一般的に行われている。これ
に用いるコーターとして、例えばグラビアコーター、キ
スロールコーター、リバースロールコーター、スライド
コーター、カーテンコーター、ナイフコーター、エクス
トルージョンダイコーター等が知られている。
【0003】ロールコーターではロール間の間隔、グラ
ビアロールメッシュのサイズで塗液を計量する。計量後
の塗液膜をロールによってトランスファーする構成が良
く用いられる。しかし、このような通常のロールコータ
ーでは、塗液が空気に暴露され、乾燥による性状変化が
生じやすい。またロールからロール、ロールからフィル
ムへの塗液膜の転写時に液溜まり部の乱れによって筋模
様が発生しやすい。このため塗布条件に規制が多く、特
に高速塗布ではこの筋模様が避けられない。
【0004】このようなロールコーターの欠点を補うも
のとしてダイコーターが知られている。しかし、ダイコ
ーターは塗液が密閉されているが故に1度空気が混入す
ると抜け道が無く、不定期にダイスリットから排出され
る空気によって塗布筋欠陥を発生しやすい。さらに固定
されたエッジで塗布量を計量するため、塗液の固形分が
エッジに付着することによる塗布筋欠陥も起こりやす
い。この欠陥を発生させないためには、本発明者の知見
では、ダイコート部の上流側メニスカスが安定して動か
ないようにすることが必要である。
【0005】また、塗布量の調整時などは規定の塗布量
に対して塗液供給が過剰になったり、規定の塗液供給量
に対して液離れエッジと走行基材の間隙が狭くなりすぎ
た場合は、余剰の塗液がダイの端部に回り込み、塗布端
部の狭い幅に塗液が集中し極端な局部的厚膜化が発生す
る。この厚膜化部分は後段の乾燥装置で乾燥が追いつか
ず、乾燥機後の基材搬送系を汚すことになり、生産性を
著しく下げる要因となるし、不経済である。ダイコータ
ーでは微少な間隙で塗布量調整を行うので、実際にはこ
のような運転不備を起こしやすい。このような欠点を克
服するために、数々の手段が提案されている。
【0006】例えば、塗液が固化することによる塗布筋
防止を目的としたマニホールドでの工夫としては、特開
平6―431号や特公平6―7944号のように、マニ
ホールド内に回転体を設ける方法が提案されているが、
水系エマルジョンのように泡立ちやすい塗液では、発泡
の原因となって逆効果となり適用できない場合が多い。
また特開平6―154690号のようにリップ面の形状
を規定したものでは、上流側メニスカスを安定化させる
効果は出ても、走行基材とダイが接触し基材に傷が入り
やすい。特開平5―345161号では液離れエッジ付
近に窪みを設けることで塗布故障を防止することが提案
されているが、窪みをつけるだけでは塗液の空液界面を
一線上で安定させることが困難である。また特公平6―
11422号では塗布端の厚膜部を吸引する方法が提案
されているが、特別な装置が必要になり設備コストがか
かりすぎる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように数々の改
善提案がなされてきているが、塗液に混入した空気が原
因の塗布筋、塗液の固化物が原因の塗布筋、塗布端部の
局部的塗布厚み増加による乾燥不良にまだ改良すべき問
題が残っている。
【0008】本発明の目的は、塗液流路、ダイ内部のエ
アーを効率的に抜く塗布装置を提案することにある。本
発明の他の目的は、塗液の乾きによるスカム等がダイエ
ッジに付着するのを防止する塗布装置を提供することに
ある。本発明のさらに他の目的は、ダイ幅方向の塗膜端
部が局部的に厚膜化するのを防止する塗布装置を提案す
ることにある。本発明のさらに他の目的は、塗液流路、
ダイ内部のエアーを効率的に抜き、塗液のスカムやごみ
がダイのリップ面やエッジに付着するのを防止し、高速
塗布時でも均一かつ良好な外観を有する塗膜を形成する
塗布装置を提供することにある。本発明のさらに他の目
的は、高速塗布時でも均一かつ良好な外観を有する塗膜
を塗設する塗布方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、 1. ダイ内部にマニホールドと、マニホールドに連結
しかつマニホールドより狭く絞られたスリットとを有
し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広げた後
スリットに供給し、スリット出口から吐出させて走行す
る基材に連続的に塗布するエクストルージョンダイ方式
の塗布装置において、塗布状態におけるマニホールドが
スリット入口の位置より反重力側にも空間を有する形状
をとり、そしてマニホールドの該空間を形成する部分か
らダイ外部へ通じる開閉可能な空気排気孔を設けたこと
を特徴とする塗布装置、 2. ダイ内部にマニホールドと、マニホールドに連結
しかつマニホールドより狭く絞られたスリットとを有
し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広げた後
スリットに供給し、スリット出口から吐出させて走行す
る基材に連続的に塗布するエクストルージョンダイ方式
の塗布装置において、ダイの塗布リップ面のスリット出
口と液離れエッジの間に、断面積0.01〜10mm2
の溝をダイ幅方向に塗布領域全幅にわたって1本以上設
けたことを特徴とする塗布装置、 3. ダイ内部にマニホールドと、マニホールドに連結
しかつマニホールドより狭く絞られたスリットとを有
し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広げた後
スリットに供給し、スリット出口から吐出させて走行す
る基材に連続的に塗布するエクストルージョンダイ方式
の塗布装置において、ダイの塗布リップ面を平面とし、
液離れエッジの角度(θ)を10〜70度としたことを
特徴とする塗布装置、 4. ダイ内部にマニホールドと、マニホールドに連結
しかつマニホールドより狭く絞られたスリットとを有
し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広げた後
スリットに供給し、スリット出口から吐出させて走行す
る基材に連続的に塗布するエクストルージョンダイ方式
の塗布装置において、ダイの塗布リップ面のダイ幅方向
端部に角度(φ)0.5〜10度、長さ(a)5〜10
0mmの面取りを施したことを特徴とする塗布装置、並
びに 5. ダイ内部にマニホールドと、マニホールドに連結
しかつマニホールドより狭く絞られたスリットとを有
し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広げた後
スリットに供給し、スリット出口から吐出させて、ダイ
の塗布リップ面に塗液を介して接触走行する基材に連続
的に塗布するエクストルージョンダイ方式の塗布方法に
おいて、該マニホールドをスリット入口の位置より反重
力側にも空間を有する形状とし、該空間に塗液から分離
した空気を溜め、そして該空気をダイ外部へ通じる開閉
可能な空気排気孔を通して一次的、間欠的又は連続的な
操作で排出することを特徴とする塗布方法によって達成
される。
【0010】以下、本発明を図面を参照しながら説明す
る。
【0011】図1は本発明の1つの実施形態を示すダイ
の説明図であり、図2は塗布状態でのダイ中央部の塗布
方向の断面図である。図3はダイの幅方向の断面図であ
る。
【0012】1はマニホールド、2はマニホールドの反
重力側端部、3はスリット、4はスリット入口、5はス
リット出口、6は液離れエッジ、7は塗液流入孔、8は
空気排出孔、9は空気排出配管、10は開閉弁、11は
リップ面、12は溝、13は上流側メニスカス、14は
基材、15は塗膜、φは面取り角度、aは面取り長であ
る。
【0013】本発明の塗布装置は、エクストルージョン
ダイ方式の塗布装置であり、図1〜図3から理解できる
ように、塗布状態におけるマニホールド1がスリット入
口4の位置より反重力側にも空間を有する形状を取り、
そしてマニホールドの該空間を形成するダイ外部へ通じ
る開閉可能な空気排気孔8を設けたこと、ダイの塗布リ
ップ面11のスリット出口5と液離れエッジ6の間に、
断面積0.01〜10mm2 の溝12をダイ幅方向に塗
布領域全幅にわたって1本以上設けたこと、ダイの塗布
リップ面11を平面とし、液離れエッジ6の角度(θ)
を10〜70度としたこと、及び/又はダイの塗布リッ
プ面11のダイ幅方向端部に角度(φ)0.5〜10
度、長さ(a)5〜100mmの面取りを施したことに
特徴がある。
【0014】これら塗布装置では、塗液供給系(図示省
略)から送られてくる塗液をマニホールド1内でフィル
ム幅方向に均一に広げ、一定幅のスリット3を通して対
向する基材14に押し出し、ダイリップ11の基材走行
下流側の液離れエッジ6によって一定厚みに計量する。
スリット3の間隔は本発明に影響を及ぼすものではない
が、20〜500μmの範囲内にあることが好ましく、
特に好ましくは50〜150μmである。ダイからの吐
出の方向は、図1〜図3に示すように、スリット出口5
を上向きにして基材14の下面に塗布してもよく、逆に
スリット出口5を下向きにして基材の上面に塗布しても
本発明は問題なく適用できる。またマニホールド1への
塗液の流入は1カ所でも複数であってもよく、位置はダ
イ幅方向のどこからであってもよい。
【0015】マニホールド1の反重力側の端部2は幅方
向に傾斜をつけて頂点を形成し、頂点からダイ外部に通
じる空気排出孔8を設けることが好ましい。この位置は
ダイ端部に限られるものではなく、マニホールド空間の
頂点の位置であれば幅方向に2カ所以上あっても良い。
反重力側の端部2の幅方向の傾斜角度は水平より0.5
〜10度傾けることが好ましい。特に好ましくは2〜5
度の傾斜にする。
【0016】さらに、空気排出孔8および空気排出配管
9の空気の流動抵抗の合計がスリット3の塗液の流動抵
抗よりも小さくなるように、空気排出口8および空気排
出配管9の空間断面積を決めるのが好ましい。空気排出
口8の開閉には、一般の開閉弁を用いればよい。開閉弁
はダイの内部に設けても良いし、空気排出配管9の途中
に設けても良い。
【0017】本発明におけるダイリップ面の溝12は、
スリットから泡や固形物が出てきた場合、それをトラッ
プして製品にならない塗布端部に流す働きがある。また
リップ面11と基材14で形作られる、下流が絞られた
流路を通過する塗液によって発生する液の圧力が溝12
の部分で一旦下がることによって、上流側メニスカス1
3への圧力伝播が弱まり、上流側メニスカスが安定する
効果も発現する。溝12の断面形状は特に制約は無く、
半円状でも良いし、矩形状でもかまわない。その断面積
は0.01〜10mm2 であればよいが、さらに好まし
くは0.2〜2.0mm2 である。
【0018】リップ面のうち、スリット出口5はより下
流側の面は平坦な平面であるのが好ましい。平面の方が
再研磨のコストが低く済ませられるメリットがある。下
流側の液離れエッジ6の角度θは10〜70度にするの
が好ましいが、特に好ましくは30〜50度の範囲であ
る。このような角度にエッジ6の角度を取ることで、エ
ッジへの異物付着頻度を大幅に減らすことができる。
【0019】本発明においては、さらに、ダイリップ面
の幅方向端部を面取りするのが好ましい。この面取りの
角度を0.5〜10度とすることで、塗布端部の局部的
な厚膜化を防ぐ効果がある。好ましくは1〜5度にする
のがよい。さらに面取り長aを5〜100mmの範囲に
すれば、余剰塗液を分散させ乾燥不良を防ぐことができ
る。
【0020】本発明の塗布方法は、ダイ内部にマニホー
ルド1と、マニホールドに連結しかつマニホールドより
狭く絞られたスリット3とを有し、塗液をマニホールド
1によってダイ幅方向に広げた後スリット3に供給し、
スリット出口5から吐出させて、ダイの塗布リップ面1
1に塗液を介して接触走行する基材14に連続的に塗布
するエクストルージョンダイ方式の塗布方法であり、マ
ニホールド1をスリット入口4の位置より反重力側にも
空間を有する形状とし、該空間に塗液から分離した空気
を溜め、そして該空気をダイ外部へ通じる開閉可能な空
気排気孔8を通して一次的、間欠的又は連続的な操作で
排出すること、ダイの塗布リップ面のスリット出口5と
液離れエッジ6の間に、断面積0.01〜10mm2
溝12をダイ幅方向に塗布領域全幅にわたって少なくと
も1本設け、スリット出口とこれから1本目の溝との間
に上流側メニスカスを保持して塗布すること、ダイの塗
布リップ面を平面とし、液離れエッジの角度(θ)を1
0〜70度として塗布すること、及び/又はダイの塗布
リップ面のダイ幅方向端部に角度(φ)0.5〜10
度、長さ(a)5〜100mmの面取りを施して塗布す
ることに特徴がある。
【0021】この塗布方法において、基材14は素材に
よって特に限定されないが、プラスティックフィルムが
好ましい。このプラスティックフィルムとしてはポリオ
レフィンフィルム(例えばポリエチレンフィルム、ポリ
プロピレンフィルム等)、ポリエステルフィルム(例え
ばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレン
―2,6―ナフタレートフィルム等)、ポリアミドフィ
ルム(例えばナイロン6フィルム、ナイロン66フィル
ム等)、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリカ
ーボネートフィルム等が好ましく例示できる。この中で
もポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレ
ートフィルム、ポリエチレン―2,6―ナフタレートフ
ィルムが好ましい。
【0022】基材14は厚みが5〜800μmの範囲で
良好に塗布(コーティング)でき、好ましくは10〜2
00μmが良い。基材の走行速度は5〜1000m/m
in、好ましくは10〜350m/minである。
【0023】本発明において塗液は、フィルム表面に機
能特性例えば接着性(含易接着性、ヒートシール性)、
易滑性(走行性)、帯電防止性、導電性、耐摩耗性、耐
削れ性、耐候性、離型性、耐薬品性(含耐水性、耐溶剤
性)、易印刷性、流滴性、防汚性、筆記性、遮光性、防
水性、ガスバリアー性等を付与する表面加工用の塗液で
あれば如何なるものであっても良い。これらの塗液は従
来から知られ、あるいは用いられているものを用いるこ
とができる。塗液の粘度としては1〜200センチポイ
ズ(cp)、更に1.1〜20cpが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明す
る。
【0025】[実施例1]図1、2、3に示すダイにお
いてスリット長さが950mm、スリット間隔が150
μm、マニホールド空間の反重力方向端部の幅方向の傾
斜が2度であり、マニホールドに対向するリップを透明
アクリル製リップとしたものを用いて、マニホールド内
部を観察しながらダイに10cPの水性エマルジョン系
塗液を供給開始した。マニホールドの空気は空気排出
孔、スリットから抜けていき、塗液で満たされた。吐出
開始時の塗液には泡となった空気が混入しており、その
泡がマニホールド空間の反重力端部にたまり、マニホー
ルド空間の反重力側端部の幅方向の傾斜によってマニホ
ールド空間の頂部に移動していき、頂部に設けられた空
気排出配管から塗液と共に流出した。スリット出口から
も塗液が流出していたが、泡はみられず、空気排出配管
からの流出量に比べ僅かだった。その後、空気排出配管
先端にキャップをかぶせスリットからの流出のみとし
た。この状態で規定量(500cc/min)まで吐出
量を上げていったが、泡がスリットから出てくることは
無く、良好であった。
【0026】[比較例1]図4に示す、マニホールド空
間の反重力方向端部位置がスリット入口と同じ点にある
従来のダイを用いて実施例1と同様の実験を行った。吐
出開始時にはスリットから泡の混入した塗液が排出さ
れ、スリット出口ではじける現象がみられた。スリット
入口にはスリットを通り抜けられなかった泡があり、一
見安定して動かないようにみられた。しかし吐出変動、
僅かなダイの振動によって泡が分解し、不定期にスリッ
トを通ってダイ外に排出された。
【0027】[実施例2、3]図1、2、3に示すダイ
において、スリット長さを950mm、スリット間隔が
150μm、材質がSUS420で、液離れエッジ角
度、リップ面上の溝の形状、面積、リップ面幅方向端部
の面取り形状を変更して、10cPの水性エマルジョン
系塗液を厚み100μmで幅1.1m、速度50m/分
で走行するポリエチレンテレフタレートに塗布し、塗布
状況を観察した。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、泡が原因の塗布筋をな
くし、また塗液が乾いて発生するスカム異物が原因の塗
布筋をなくすことで、ダイコーティングでの筋欠陥を回
避することができる。さらに特別な装置を必要とせず
に、塗液が効率的に使用でき、乾燥機での乾燥不良を防
止し、生産性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布ダイの一例を示す概略図である。
【図2】図1の塗布ダイの塗布状態の塗布方向の断面図
である。
【図3】図1の塗布ダイの幅方向の断面図である。
【図4】従来の塗布ダイの、塗布状態の塗布方向の断面
図である。
【符号の説明】
1 マニホールド 2 マニホールドの反重力側端部 3 スリット 4 スリット入口 5 スリット出口 6 液離れエッジ 7 塗液流入孔 8 空気排出孔 9 空気排出配管 10 開閉弁 11 リップ面 12 溝 13 上流側メニスカス 14 基材 15 塗膜 21 マニホールド 22 スリット入口 23 スリット 24 スリット出口 25 リップ面 26 液離れエッジ φ 面取り角度 a 面取り長

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイ内部にマニホールドと、マニホール
    ドに連結しかつマニホールドより狭く絞られたスリット
    とを有し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広
    げた後スリットに供給し、スリット出口から吐出させて
    走行する基材に連続的に塗布するエクストルージョンダ
    イ方式の塗布装置において、塗布状態におけるマニホー
    ルドがスリット入口の位置より反重力側にも空間を有す
    る形状をとり、そしてマニホールドの該空間を形成する
    部分からダイ外部へ通じる開閉可能な空気排気孔を設け
    たことを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 塗布状態におけるマニホールドの反重力
    側端部をダイ幅方向に水平より0.5〜10度傾斜させ
    た形状とし、該端部又はその近傍の少なくとも1箇所以
    上にダイ外部へ通じる開閉可能な空気排気孔を設けた請
    求項1に記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 空気排気孔につながる空気排気管の大気
    解放部がスリット出口より反重力側にあるようにし、か
    つ該排気孔の空気流動抵抗及び該排気管の空気流動抵抗
    の合計抵抗をスリットの空気流動抵抗より小さくした請
    求項1に記載の塗布装置。
  4. 【請求項4】 ダイの塗布リップ面のスリット出口と液
    離れエッジの間に、断面積0.01〜10mm2 の溝を
    ダイ幅方向に塗布領域全幅にわたって1本以上設けた請
    求項1に記載の塗布装置。
  5. 【請求項5】 ダイの塗布リップ面を平面とし、液離れ
    エッジの角度(θ)を10〜70度とした請求項1又は
    4に記載の塗布装置。
  6. 【請求項6】 ダイの塗布リップ面のダイ幅方向端部に
    角度(φ)0.5〜10度、長さ(a)5〜100mm
    の面取りを施した請求項1、4又は5に記載の塗布装
    置。
  7. 【請求項7】 ダイ内部にマニホールドと、マニホール
    ドに連結しかつマニホールドより狭く絞られたスリット
    とを有し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広
    げた後スリットに供給し、スリット出口から吐出させて
    走行する基材に連続的に塗布するエクストルージョンダ
    イ方式の塗布装置において、ダイの塗布リップ面のスリ
    ット出口と液離れエッジの間に、断面積0.01〜10
    mm2の溝をダイ幅方向に塗布領域全幅にわたって1本
    以上設けたことを特徴とする塗布装置。
  8. 【請求項8】 ダイ内部にマニホールドと、マニホール
    ドに連結しかつマニホールドより狭く絞られたスリット
    とを有し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広
    げた後スリットに供給し、スリット出口から吐出させて
    走行する基材に連続的に塗布するエクストルージョンダ
    イ方式の塗布装置において、ダイの塗布リップ面を平面
    とし、液離れエッジの角度(θ)を10〜70度とした
    ことを特徴とする塗布装置。
  9. 【請求項9】 ダイ内部にマニホールドと、マニホール
    ドに連結しかつマニホールドより狭く絞られたスリット
    とを有し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に広
    げた後スリットに供給し、スリット出口から吐出させて
    走行する基材に連続的に塗布するエクストルージョンダ
    イ方式の塗布装置において、ダイの塗布リップ面のダイ
    幅方向端部に角度(φ)0.5〜10度、長さ(a)5
    〜100mmの面取りを施したことを特徴とする塗布装
    置。
  10. 【請求項10】 ダイ内部にマニホールドと、マニホー
    ルドに連結しかつマニホールドより狭く絞られたスリッ
    トとを有し、塗液をマニホールドによってダイ幅方向に
    広げた後スリットに供給し、スリット出口から吐出させ
    て、ダイの塗布リップ面に塗液を介して接触走行する基
    材に連続的に塗布するエクストルージョンダイ方式の塗
    布方法において、該マニホールドをスリット入口の位置
    より反重力側にも空間を有する形状とし、該空間に塗液
    から分離した空気を溜め、そして該空気をダイ外部へ通
    じる開閉可能な空気排気孔を通して一次的、間欠的又は
    連続的な操作で排出することを特徴とする塗布方法。
  11. 【請求項11】 塗布状態におけるマニホールドの反重
    力側端部をダイ幅方向に水平より0.5〜10度傾斜さ
    せる形状とし、該端部又はその近傍の少なくとも1箇所
    にダイ外部へ通じる開閉可能な空気排気孔を設け、マニ
    ホールドのスリット入口より反重力側空間に溜まった空
    気を該空気排気孔から一次的、間欠的又は連続的に排出
    する請求項10に記載の塗布方法。
  12. 【請求項12】 ダイの塗布リップ面のスリット出口と
    液離れエッジの間に、断面積0.01〜10mm2 の溝
    をダイ幅方向に塗布領域全幅にわたって少なくとも1本
    以上設け、スリット出口から1本目の溝の間に上流側メ
    ニスカスを保持して塗布する請求項10に記載の塗布方
    法。
  13. 【請求項13】 ダイの塗布リップ面を平面とし、液離
    れエッジの角度(θ)を10〜70度として塗布する請
    求項10又は12に記載の塗布方法。
  14. 【請求項14】 ダイの塗布リップ面のダイ幅方向端部
    に角度(φ)0.5〜10度、長さ(a)5〜100m
    mの面取りを施して塗布する請求項10、12又は13
    に記載の塗布方法。
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