JP2002301417A - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

塗布装置および塗布方法

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JP2002301417A
JP2002301417A JP2001109798A JP2001109798A JP2002301417A JP 2002301417 A JP2002301417 A JP 2002301417A JP 2001109798 A JP2001109798 A JP 2001109798A JP 2001109798 A JP2001109798 A JP 2001109798A JP 2002301417 A JP2002301417 A JP 2002301417A
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liquid
coater
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film
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JP2001109798A
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Inventor
Daiki Minamino
大樹 南野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液を塗
布する際、塗布開始時または塗布終了時に生じる膜厚不
良部分が原因で起こる故障を防止することができ、均一
な塗布性を得る手段を提供する。 【解決手段】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流側
に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗布
装置において、膜厚規制手段の塗膜と接触する部分に、
塗膜と離間後付着した塗布液と共に剥がして除去するフ
ィルムを設けたことを特徴とする塗布装置及び塗布方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に搬送され
る帯状支持体に塗布液を塗布する塗布装置及び塗布方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】写真用フィルム・印画紙等の写真感光材
料や写真製版材料、磁気記録材料、熱現像感光材料、感
圧記録材料、易接着性、易滑性、ガス遮断性、防湿性、
制電性、インク受容性等の機能を付与する材料の製造に
おいて連続走行するプラスチックフィルム等の長尺可撓
性支持体に塗布液を塗布する工程では、種々の塗布装置
が用いられており、例えばグラビアコーター、キスロー
ルコーター、ナイフコーター、スライドコーター、カー
テンコーター、エクストルージョンダイコーター等が知
られている。中でもダイコーターを用いた場合、他の塗
布方法に比べ高速域で安定した良好な塗布面が得られる
ことから、近年多用されてきている。
【0003】このような塗布法を用いて支持体上に塗布
を行う場合、塗布開始時あるいは塗布終了時に、コータ
ーが支持体と相対的に接触、離間する際に厚膜部分が発
生し易い。この厚膜部の厚みは塗布中の安定塗布部の厚
みに比較して1.5倍以上となり、極端な場合は10倍
近くになることもある。
【0004】厚膜部分を残したまま支持体搬送を行うと
塗布工程の下流にある乾燥工程で乾燥不良を生じ、未乾
燥状態のままガイドロールと接触することによりロール
の汚染を生じる。この汚染は正常な塗布面に再付着し、
製品欠陥の原因となる。さらにロールの汚染が蓄積して
ゆくと支持体の搬送不良や破断など重大な問題を生じる
こともある。
【0005】上記のような塗布法による厚膜部分の厚み
を規制する手段の一つとして、塗膜にスムーザーと呼ば
れる膜厚規制手段を直接押しつける手段が種々開示され
ている。最も一般的なスムーザーは円柱状の金属棒、表
面に不織布などの若干の塗布液吸引機能を持った棒状の
スムーザーを塗膜に押しつけることにより行われる。こ
の時、スムーザーと支持体の接触は支持体を背面からロ
ール支持している位置で行う場合と、支持ロールと支持
ロールの間の、いわゆるフリースパンで行う場合の2種
類がある。また、1つのスムーザーでは膜厚規制の効果
が薄い場合は複数のスムーザーを直列に使用することも
ある。
【0006】特開平2−229572号には塗布ヘッド
よりも下流側に設置したスムーザーを用いて膜厚を規制
する方法が、特開平5−168999号や特開平6−9
9123号には塗布ヘッドよりも下流側に設置した掻き
落とし用ロールをスムーザーとして用いて厚膜部分を除
去する方法が、特開平11−138091号には塗布ヘ
ッドよりも下流側に設置した掻き落とし用ブレードをス
ムーザーとして用いて厚膜部分を除去する方法が開示さ
れている。
【0007】厚膜部分の厚みを規制する他の手段として
塗布開始時のコーターへの塗布液の送液手段、コーター
と支持体の接触、離間時の動作を規定したものが開示さ
れている。特開昭62−95169号にはエクストルー
ジョンダイコーターを用いた押し出し塗布において、塗
布開始時は塗布ヘッドが支持体に接触してから塗布液の
押出しを開始し、塗布終了時においては、まず、塗布液
の押出しを停止し、その後、塗布ヘッドを支持体から離
間させることにより厚膜部分の発生を防止する方法が開
示されている。特開平1−249169号にはコーティ
ングロッドあるいはコーティングローラを用いた塗布に
おいて塗布装置への塗布液供給を塗り付け直前と塗り終
わり直前に一時的に停止する方法が開示されている。ま
た、特開平3−296467号にはエクストルージョン
ダイコーターを用いた押し出し塗布において塗布ヘッド
の支持体搬送方向の上流側エッジを支持体に接触させた
後に塗布液の押出しを開始し、次に塗布ヘッドの支持体
搬送方向の下流側エッジを支持体に接触させることによ
り、塗布開始時の支持体と塗布ヘッドを接触させる方法
が開示されている。特開平7−185449号にはエク
ストルージョンダイコーターを用いた押し出し塗布にお
いて塗布ヘッドと支持体の接触離間方法が開示されてい
る。
【0008】さらに厚膜部分の厚みを規制する他の手段
として、特開平7−299410号には厚膜部分に洗浄
液を吹き付けて厚膜部と共に吸引する手段が開示されて
いる。
【0009】しかしながらこれらの方法にはそれぞれ固
有の問題を有する。塗膜にスムーザーと呼ばれる膜厚規
制手段を直接押しつける手段では膜厚規制時にスムーザ
ー自身に付着した塗布液が乾燥、飛散して正常な塗布面
に再付着し、製品欠陥の原因となる。また、スムーザー
に付着した塗布液が乾燥後再び膜厚規制手段として塗膜
に押しつけると先に乾燥していた塗膜の凹凸により部分
的に膜厚規制量が異なり、厚膜のままスムーザーを通過
してゆく部分が生じる。スムーザーに付着した塗布液の
除去はスムーザーを拭き取る方法が一般的であるが、塗
布液に速乾性の有機溶媒を使用している場合などは拭き
取り作業時には既に乾燥しており、拭き取りには有機溶
剤を浸透させた布などで拭き取りを行う必要がある。こ
の時作業者の人体、作業に使用する布などから発塵し、
塗膜に故障を生じさせる。また、スムーザーを支持体と
接触させている間は支持体とスムーザーの間でせき止め
られていた塗膜が蓄積してゆくため、スムーザーを支持
体から離間させるときも支持体上に厚膜部を形成してし
まう。
【0010】塗布開始直前にコーターへの塗布液の送液
を停止する手段では、特にエクストルージョンダイコー
ターを用いている場合は一度送液を停止すると塗布ヘッ
ド部や塗布液を塗布幅に押し広げながら供給するスリッ
ト内部で塗布液の乾燥が生じ塗布ヘッドが支持体と接触
後送液を再開しても乾燥させてしまった部分から塗膜上
に筋が生じるなどの塗布故障が発生しやすくなる。
【0011】厚膜部分に洗浄液を吹き付けて厚膜部と共
に吸引する手段では厚膜除去作業後安定部を塗布してい
る間に吸引装置が吸引した塗布液の乾燥により目詰まり
を起こし、次の使用時に吸引できないことがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの問題を解決した上で塗布開始時または塗布終了時に
生じる膜厚不良部分が原因で起こる故障を防止すること
ができ、均一な塗布性を得る手段を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0014】1.連続的に搬送される帯状支持体に塗布
液を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流
側に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗
布装置において、膜厚規制手段の塗膜と接触する部分
に、塗膜と離間後付着した塗布液と共に剥がして除去す
るフィルムを設けたことを特徴とする塗布装置。
【0015】2.幅規制手段の直接塗膜と接触する部分
に一枚ずつ剥離可能なフィルムを複数枚積層して設けた
ことを特徴とする前記1記載の塗布装置。
【0016】3.連続的に搬送される帯状支持体に塗布
液を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流
側に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗
布方法において、膜厚規制手段は表面が多孔質で回転可
能なロール形状であり、塗膜と接触時にロール内部より
吸引することにより塗布液を吸い込むことを特徴とする
塗布方法。
【0017】4.連続的に搬送される帯状支持体に塗布
液を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流
側に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗
布装置において、膜厚規制手段がグラビアロールである
ことを特徴とする塗布装置。
【0018】5.連続的に搬送される帯状支持体に塗布
液を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流
側に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗
布装置において、膜厚規制手段が溝付きロールであるこ
とを特徴とする塗布装置。
【0019】6.連続的に搬送される帯状支持体に塗布
液を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流
側に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗
布装置において、膜厚規制手段の塗膜と接触する部分の
臨界表面張力が支持体の臨界表面張力より大きいことを
特徴とする塗布装置。
【0020】7.連続的に搬送される帯状支持体に塗布
液を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流
側に設けた膜厚規制手段により薄膜化する塗布方法にお
いて、膜厚規制手段が厚膜部分に洗浄液を噴霧した後、
空気を吹き付けることで厚膜部の高さを低くする塗布方
法。
【0021】8.洗浄液が塗膜中に最も多く含まれる溶
媒であることを特徴とする前記7記載の塗布方法。
【0022】9.連続的に搬送される帯状支持体に塗布
液を塗布する塗布方法において、塗布液が過剰に塗布さ
れた部分にのみ付加的な乾燥を施すことを特徴とする塗
布方法。
【0023】10.付加的な乾燥を施す手段が調温調湿
された空気を吹き付ける方法であることを特徴とする前
記9記載の塗布方法。
【0024】11.連続的に搬送される帯状支持体へエ
クストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布方
法において、塗布開始時および塗布終了時の少なくとも
どちらかで、コーターが待機位置と塗布位置の間で移動
している間はコーターと支持体の間にコータースリット
から吐出する塗布液が流下する方向に空気を吹き付ける
ことを特徴とする塗布方法。
【0025】12.コーターが待機位置と塗布位置の間
で移動している間のコーターリップ先端部に有る塗布液
の体積が、安定に塗布を行っているときにコーターリッ
プ先端部と支持体の間に形成される塗布液溜まりの体積
より少なくなるような風速で空気を吹き付けることを特
徴とする前記11記載の塗布方法。
【0026】13.連続的に搬送される帯状支持体へエ
クストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布方
法において、塗布開始時に、コーターが待機位置から塗
布位置へ移動して支持体上に塗布液が付き始めるまでの
間は安定塗布時よりも支持体搬送速度を速くすることを
特徴とする塗布方法。
【0027】14.連続的に搬送される帯状支持体へエ
クストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布方
法において、塗布開始時に、コーターが待機位置から塗
布位置へ移動して支持体上に塗布液が付き始めるまでの
間はコータースリットから塗膜中に含まれる溶媒を吐出
させ、吐出液が支持体と接触した後塗布液を吐出させる
ことを特徴とする塗布方法。
【0028】15.溶媒が塗膜中に最も多く含まれる溶
媒であることを特徴とする前記14記載の塗布方法。
【0029】16.連続的に搬送される帯状支持体へエ
クストルージョンダイコーターを用いて、複数の塗布液
をコーターへ送液する配管中で混合して塗布する塗布方
法において、塗布開始時に、コーターが待機位置から塗
布位置へ移動して支持体上に塗布液が付き始めるまでの
間は配管中で混合する複数の塗布液の一部のみをコータ
ーより吐出させ、吐出液が支持体と接触した後全ての塗
布液をコーターより吐出させることを特徴とする塗布方
法。
【0030】17.塗布開始時にコーターより吐出させ
る液が、混合する複数の塗布液の中で最小流量の塗布液
であることを特徴とする前記16記載の塗布方法。
【0031】18.塗布開始時にコーターより吐出させ
る液が、混合する複数の塗布液の中で最低粘度の塗布液
であることを特徴とする前記16記載の塗布方法。
【0032】19.連続的に搬送される帯状支持体へエ
クストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布装
置において、塗布開始時および塗布終了時の少なくとも
どちらかで、コーターが待機位置と塗布位置の間で移動
している間はコータースリットから吐出する塗布液を吸
引する機構を有することを特徴とする塗布装置。
【0033】本発明を更に詳しく説明する。スムーザー
に付着した塗布液の再飛散をできるだけ抑制して除去す
る手段として、膜厚規制手段であるスムーザーに、塗膜
と離間後に塗膜と接触する部分に付着した塗布液と共に
剥がして除去するフィルムを設ける方法が挙げられる。
この方法では付着した塗布液除去に拭き取り時に使用し
ていた布などの発塵源がないことや、清掃作業時間が極
端に短くできるため人体からの発塵による塗膜の汚染も
極力抑えることができる。使用するフィルムは特に限定
されないが、塗膜に使用する溶媒に不溶のプラスチック
フィルムが好ましい。具体的にはポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレンなどのビニル重合体、6,6−
ナイロン、6−ナイロン等のポリアミド、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート
等のポリエステル、ポリカーボネート、セルロースアセ
テート、セルロースダイアセテート等のセルロースアセ
テート等が使用できるが、塗布液に含有する溶媒によっ
ては使用できないものもあり、また逆にこれらに限定さ
れるものでもなく、塗布液の吸収性を考慮すると紙など
の使用も可能である。このようなフィルムは使用、剥離
後改めて次に使用するフィルムをスムーザーに貼り付け
て次の膜厚規制に備えても良いが、複数枚のフィルムを
事前にスムーザー上に貼り付けておき、使用後1枚ずつ
除去することで作業性は更に改善される。この時フィル
ムを貼り付けるスムーザーは丸棒やブレード状、回転可
能なロールなど形状によらず使用できることは言うまで
もない。
【0034】スムーザー自体が支持体と離間時に厚膜を
発生させてしまうことを抑制する手段としては、離間時
にスムーザーが十分に塗布液を保持させることである。
その一つの方法はスムーザーとして表面が多孔質で回転
可能なロールを使用し、塗膜と接触時にロール内部より
ロールの表面に付着した塗布液をその内部に吸引するこ
とにより吸い込む方法がある。この方法ではスムーザー
と支持体の間に塗布液を蓄積することはなく、スムーザ
ーの離間時に厚膜を生じさせることはない。また、スム
ーザーと支持体の接触時間が短い場合や塗膜が比較的薄
い場合は吸引手段を必要としないが、繰り返し使用時に
は多孔質体の中に除去した塗布液が蓄積するため内部よ
り吸引するか、逆に内部から加圧しロール表面から排出
することが好ましい。多孔質体は特に限定されるもので
はないが繊維状のもの、スポンジ状のものなどが使用可
能である。
【0035】また、膜厚規制手段と支持体の接触時間が
短い場合や塗膜が比較的薄い場合にスムーザー自身に十
分な塗布液を保持させるもう少し簡便な手段は、表面に
液保持できる物理形状を与える事である。具体的にはス
ムーザーとしてロール表面に凹方向の彫刻を施したグラ
ビアロールや、溝を設けたロールを使用することで目的
を達成することができる。
【0036】同様にスムーザーに塗布液を保持させる手
段として、膜厚規制手段の塗膜と接触する部分の臨界表
面張力を支持体の臨界表面張力より大きくする方法が挙
げられる。この方法では膜厚規制手段と支持体の離間時
に両者の間で蓄積されていた塗布液がスムーザー側によ
り多く持ち去られるためスムーザーが支持体から離間す
るときに厚膜を生じにくい。
【0037】膜厚規制手段を直接塗膜に接触させないで
厚膜部分をなくす手段として、厚膜部分に洗浄液を噴霧
した後、空気を吹き付ける方法が挙げられる。厚膜部分
に洗浄液を噴霧することより塗膜を軟化させ、吹き付け
る空気の圧力により平坦化する方法で、塗布液の溶媒に
速乾性溶媒を使用しており、塗布後膜厚規制手段まで厚
膜部分が搬送されている間にも乾燥がかなり進んでしま
う場合に洗浄液を噴霧することが有効に働く。塗膜の乾
燥速度が遅く、塗布後膜厚規制手段まで搬送されてきた
時点で塗膜が十分柔軟である場合は空気を吹きつけるだ
けで平坦化できる場合もある。洗浄液を使用する場合は
塗膜中に最も多く含まれる溶媒を洗浄液として使用する
ことが好ましい。
【0038】厚膜部分は未乾燥のまま搬送させ続けると
種々の問題を生じるため、この部分が十分に乾燥すれば
たとえ塗膜が厚くても大きな問題は生じない。このため
に安定部の塗膜を乾燥させる能力をより高め厚膜部分も
乾燥できるようにすれば問題は回避できるが、先に述べ
たように厚膜部の厚みは安定部の10倍にも達する場合
があるため常に安定部乾燥に必要な10倍の能力を有す
ることとなり、エネルギー効率の点から好ましくない。
また、製品によっては乾燥能力を高めることで安定塗布
面の乾燥速度が速くなり過ぎ、製品性能に悪影響を与え
てしまう場合もある。これらの問題を回避しつつ厚膜部
分も乾燥させるためには厚膜部分にのみ選択的に強い乾
燥を行うための付加的な乾燥手段を設ける方法が挙げら
れる。この付加的な乾燥手段は特に限定されるものでは
なく、赤外線乾燥であっても、マイクロウェーブによる
ものでも良いが、最も一般的な調温調湿された空気を吹
き付ける手段が好ましい。
【0039】コーター内部に設けられたマニホールドに
おいて塗布液を幅手方向に広げ、スリットから均一に塗
布液を吐出させて支持体上に塗膜を形成するエクストル
ージョンダイコーターを用いた塗布方法では、塗布開始
時はスリットから流れ出る塗布液がスリット出口に設け
られたリップ上に多く存在し、支持体と接触した時点で
この液が一度に支持体上に乗り移るために厚膜が生じ
る。また、安定塗布時はリップと支持体間にビードと呼
ばれる液架橋を形成しながら塗布がなされるが、コータ
ー後退時はこのビードが支持体側とリップ側に分裂する
際に通常の塗膜より多くの塗布液が支持体側に残るため
に厚膜が生じる。この問題を解決するための一つの手段
はコーターが待機位置と塗布位置の間で移動している間
はコーターと支持体の間にコータースリットから吐出す
る塗布液が流下する方向に空気を吹き付ける方法であ
る。この時点では塗布液の乾燥はほとんど進行しておら
ず液の流動性は高いため、空気の吹きつけによりコータ
ー前進時にはリップ上に過剰に存在する塗布液を流下さ
せ、コーター後退直前はビードに蓄積した塗布液を流下
させる事ができる。空気の吹きつけにより塗布液を除去
する方向は大きな問題ではないが、除去後の液が再びリ
ップ近辺に付着して、塗膜に悪影響を与えないよう流下
方向、すなわち重力により塗布液が自然と除去される方
向であることが好ましい。この方法を用いる場合、塗布
開始時のリップ先端に蓄積した塗布液の量、またはコー
ター後退前のビードに残った塗布液の量が、安定塗布時
にビードに存在する液量より少なくなるよう吹き付ける
空気の風速を設定することが好ましい。
【0040】また、エクストルージョンダイコーターを
用いた塗布方法では塗膜上への塗布液の吐出量は送液流
量により決まるため、支持体搬送速度が速くなると単位
面積の支持体に供給する塗布液量は減少し、塗膜は薄く
なる。従って塗布液の供給が過剰なときは支持体搬送速
度を速くすることにより塗膜の厚膜化を防止することが
できる。つまり塗布開始時にリップ先端に蓄積した安定
塗布時よりも過剰な塗布液を厚膜としないために塗布液
が支持体と接触する時だけ搬送速度を速くすることが問
題を解決する一つの手段である。
【0041】前述したようにエクストルージョンダイコ
ーターを用いて塗布する塗布方法において塗布開始時は
リップやスリットの乾燥を防止するために塗布液の吐出
を中断するのは好ましくない。この時吐出させる液は必
ずしも塗布液である必要はなく、塗布開始時に厚膜を生
じにくい液体であれば本発明の目的を達することができ
る。この時吐出すべき液は塗膜中に含まれる溶媒を吐出
させることが望ましい。溶媒のみであると固形分を溶解
していないため液の流動性が塗布液より高く、塗布開始
時にコーターと支持体が接近する間にリップ上に蓄積す
る液量も少なく、かつ塗布直後に厚膜となってもレベリ
ングにより平滑化されることから本特許での課題を解決
できる。また溶媒自身が塗布液中に含まれているためコ
ンタミなどの問題も生じない。そして、塗膜中に最も多
く含まれる溶媒を用いることが好ましい。
【0042】また、近年塗膜の多機能化のニーズが高ま
っており塗膜に添加する素材も多種になり、中には添加
する素材同士の反応性が高いことも少なくない。これら
の物質は塗膜形成後乾燥した状態より溶媒中、すなわち
塗布液中に存在する方が反応性の高いことが多い。この
ような塗布液を使用する場合は塗布液中に存在する素材
同士の反応時間を極力短くするために、それぞれの素材
を含む塗布液をコーター直前の配管中で混合してコータ
ーへ送液するいわゆるインライン添加と呼ばれる手段が
用いられる。インライン添加では通常2つの系列から送
液されてきた混合されるべき塗布液を配管中でスタティ
ックミキサーにより混合する。
【0043】エクストルージョンダイコーターを用いて
複数の塗布液をインライン添加して塗布する場合、塗布
開始時に厚膜を生じさせないため、複数の塗布液を吐出
せず、その一部のみを吐出する方法が好ましい。これに
より塗布時よりも少量の吐出流量でコーターと支持体が
接触することができ、かつ吐出液は塗布液に含まれる素
材であるためコンタミの問題を生じることはなく、かつ
送液の手段はもともとインライン添加に使用する送液
釜、送液ポンプを使用できるため付帯の設備を増設する
必要はない。インライン添加する液の内どの塗布液を塗
布開始時に送液すべきかという問題は、厚膜を生じさせ
ないものであればどのようなものでもかまわないわけだ
が、インライン添加する塗布液の内最小流量の液、また
は最低粘度の液とすることが好ましい。
【0044】また、エクストルージョンダイコーターを
用いて塗布する塗布装置の場合はコータースリットから
塗布液が吐出しているためスリット近傍で塗布液を吸引
することで塗布開始時はコーターリップ上の塗布液を、
塗布終了時はビードの塗布液を強制的に除去して厚膜を
生じさせないこともできる。
【0045】これらの発明は独立しても効果が得られる
が、組み合わせ可能なものは組み合わせればより大きな
効果が得られる。
【0046】
【実施例】図1に本発明の態様の1つの塗布装置の模式
図を示す。図1において、支持体1は、バックロール2
にそって搬送され、コーター4を支持体1と接触させて
塗布液を塗布するが、塗布開始時と塗布終了時に塗布液
が支持体上に過剰に乗り移ることで発生する厚膜部分
は、支持ロール3と、これに対向し、かつ前後に移動可
能なスムーザー5による膜厚規制手段6により膜厚が規
制される。膜厚規制手段6には、スムーザー5が待機位
置へ後退した時のスムーザー5からの液垂れを受ける為
液受けパン13を設ける。
【0047】比較例1 〈試料の作製〉メチルエチルケトンにポリビニルブチラ
ールを下表のような固形分濃度となるように溶解し、塗
布液(1)、(2)、(3)を得た。これらの塗布液を
B型粘度計で20℃における粘度を測定した。
【0048】
【表1】
【0049】この塗布液をエクストルージョンダイコー
ターにより、100μm厚みのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム上に塗布幅1mでウエット膜厚80μmと
なるように塗布速度50m/minで塗布した。尚、膜
厚規制手段は、後述する方法による。
【0050】上述した塗布液(2)を図1の塗布装置を
用い、上記記載の条件で塗布した。その際、直径4cm
のステンレス製丸棒をスムーザーとして使用することに
より塗布開始から2mまで厚膜部を除去した後、スムー
ザーを後退させ安定塗布へと移行した。安定塗布部を1
000m塗布する間にメチルエチルケトンを、しみ込ま
せた布によりスムーザーに付着した塗布液を清掃し、再
び塗布終了の2m手前から厚膜除去に使用した。このと
き得られた安定塗布部の塗布先頭から500mの位置で
1m2の試料をサンプリングし、直径0.2mm以上の
故障の数を調査したところ11個であった。
【0051】実施例1 次に図1の塗布装置で、比較例1と同様に行ったが、膜
厚規制手段のみ、直径4cmのステンレス製丸棒の塗膜
と接触する部分に厚さ0.03mmのポリエチレンシー
トを6枚重ねて貼り付けたものをスムーザーとして使用
し、塗布開始から2mまで厚膜部を除去した後、スムー
ザーを後退させ安定塗布へと移行した。安定塗布部を1
000m塗布する間にポリエチレンシート1枚を剥離除
去し、再び塗布終了時の2m手前から厚膜除去に使用し
た。この安定塗布部の塗布先頭から500mの位置で1
2の試料をサンプリングし、直径0.2mm以上の故
障の数を調査したところ1個であった。比較例1に比べ
本発明の方法が極めて優れている。
【0052】実施例2 比較例1の塗布液(1)を比較例1記載の条件で塗布し
た。但し、塗布装置は、サンプルNo.2、4〜6a、
6bは図1のスムーザー5を表2のような各種スムーザ
ーを取り付けた装置を使用し、サンプルNo.3は図2
の装置を、サンプルNo.7は図3の装置を使用した。
その際、塗布開始から2mまで厚膜部の除去に使用し
た。また塗布終了の2m手前から厚膜除去に使用した。
この時の厚膜部の厚み係数を下記膜厚評価手段より求
め、結果を表2に示した。比較として、サンプルNo.
2及びサンプルNo.6aも付記する。
【0053】図2は膜厚規制手段を別の態様にした模式
図である。図2において、図1のスムーザー5を多孔質
ロール8にし、減圧ポンプ7により多孔質ロール8の中
心部を減圧し、厚膜部を吸引除去している。
【0054】又、図3は、図1の膜厚規制手段6のスム
ーザー5を除去し、洗浄液吹き付けノズル11に洗浄液
を液送ポンプ10で送り、塗布層に洗浄液を吹き付け、
更に空気吹き付けノズル12から圧送ポンプ9からの空
気を吹き付け、厚膜部を平坦化する装置の模式図であ
る。図3において、吹き付けた洗浄液は、液受けパン1
3に溜められる。
【0055】〈試料の膜厚評価〉塗布、乾燥後に得られ
た試料の塗膜厚は接触式の膜厚計(東京精密社製 電機
マイクロメーター ミニコムM)を用いて幅手に2cm
間隔で50点測定した。塗布開始部分の厚膜部では、支
持体上に塗膜が付き始めてから1mmの位置での幅手5
0点の膜厚測定値の内最大値をXとし、安定部の塗膜厚
Zで除した値X/Zを塗布開始部分の厚み係数とした。
同様に塗布終了部分の厚膜部では、支持体上に塗膜が付
かなくなる1mm手前での幅手50点の膜厚測定値の内
最大値をYとし、安定部の塗膜厚Zで除した値Y/Zを
塗布開始部分の厚み係数とした。
【0056】
【表2】
【0057】表2から、本発明の塗布方法を用いた、サ
ンプルは塗布開始部分と塗布終了部分においても、安定
部の塗膜厚と殆ど差のない塗膜となっていることがわか
る。
【0058】実施例3 本発明の別の態様にした塗布装置の模式図を図4に示
す。図4において、コーター4のすぐ近くに付加的乾燥
手段14を設置し、過剰に塗布液が塗布された部分を乾
燥してから、安定塗布部乾燥手段15に送る。
【0059】比較例1の塗布液(1)を図4の塗布装置
で比較例1記載の条件で塗布した。この際、付加乾燥手
段としては80℃まで加温した空気を塗膜から5cmの
距離に設置したパンチ板を介して吹き付ける機構を用い
た。パンチ板としては穴径が5mmで、穴面積率が30
%のものを使用した。パンチ板の位置での風速は熱線風
速計による実測値で4.2m/minであった。
【0060】付加的乾燥手段を塗布開始時と塗布終了時
に使用した場合、搬送ロールに汚れが発生しなかったの
に対して、付加的乾燥手段を使用しなかった場合、塗布
後塗膜と接触するロールの中で塗布位置に近いところか
ら6本まで汚れが発生し、安定塗布部にも転写による汚
れが発生した。
【0061】実施例4 図5に本発明の更に別の態様にした塗布装置の模式図を
示す。圧送ポンプ9から空気を、コーター4のすぐ上に
設置されている空気吹き付けノズル12に送り、塗布開
始時および塗布終了時の少なくともどちらかで、コータ
ー4が待機位置と塗布位置の間で移動している間はコー
ター4と支持体1の間にコータースリットから吐出する
塗布液が流下する方向に空気を吹き付け、塗布液を液受
けパン13に吹き落とす。
【0062】比較例1の塗布液(3)を図5の塗布装置
で比較例1記載の条件で塗布するに当たり、吹き付ける
空気量を変えることでコーターリップ上の液量を変えて
塗布を実施し、この時の厚膜部の厚み係数を前述の膜厚
評価手段より求めた。塗布時のコーターリップ上の液厚
みはコーターリップと支持体の間隙距離である150μ
mであった。
【0063】
【表3】
【0064】表3から、空気を吹き付けることにより塗
布開始時および塗布終了時に厚膜を生じることなく、均
一塗布が可能になることが判る。また、吹き付ける空気
量を増やし、コーターが待機位置と塗布位置の間を移動
している間のリップ上の液厚みが塗布時のコーターリッ
プ上の液厚みより薄くなった場合は厚膜はさらに小さく
なり均一塗布が可能になることが判る。
【0065】実施例5 塗布液(3)を比較例1記載の条件で塗布するに当た
り、塗布開始時に支持体の搬送速度を変え、塗布液が支
持体と接触してから2秒後に支持体の搬送速度を安定塗
布時の搬送速度である50m/minに戻した。この時
の厚膜部の厚み係数を前述の膜厚評価手段より求めた。
【0066】
【表4】
【0067】表4から、塗布開始時に支持体の搬送速度
を上げることでも均一塗布が可能になることが判る。
【0068】実施例6 図6に本発明の更に別の態様にした塗布装置の模式図を
示す。コーター4に塗布液を液送ポンプ10で送液する
が、その際、塗布液タンク17と並列に溶媒タンク16
を有し、塗布液と溶媒の供給が切り替えられるように、
切り替えバルブ23を持っている。
【0069】図7も本発明の別の態様にした塗布装置の
模式図であるが、供液タンクを2ケ、即ちA供液タンク
18とB供液タンク19を並列に有し、それぞれが液送
ポンプ10を有する。液送ポンプとコーター4の間にス
タティックミキサー20を有する。
【0070】比較例1の塗布液(1)を図6の塗布装置
で比較例1記載の条件で塗布するに当たり、塗布開始時
には溶媒タンク16からコーター4へメチルエチルケト
ンを供給し、支持体上に吐出液が接触した後、切り替え
バルブ23を操作して、塗布液タンク17よりの塗布液
供給に切り替えた。また、塗布終了直前にコーター4へ
の液供給を溶媒タンク16からのメチルエチルケトンに
切り替え、コーター4よりメチルエチルケトンが吐出し
た後コーター4を後退させ塗布を終了した。この時得ら
れたサンプルをNo.15とした。
【0071】また、図7の塗布装置で比較例1の塗布液
(1)をA供給タンク18に、比較例1の塗布液(3)
をB供給タンク19に投入し、体積混合比が2:1とな
るよう配管途中に設けられたスタティックミキサーで混
合しながら比較例1記載の条件で塗布するに当たり、塗
布開始時にはB供給タンク19からのみコーター4へ塗
布液(3)を供給し、支持体上に塗布液が接触した後A
供給タンク19よりの塗布液(1)の供給を始めた。ま
た、塗布終了直前にコーターへのA供給タンクよりの塗
布液(1)の供給を止めてB供給タンクからのみコータ
ーへ塗布液(3)を供給した状態でコーターを後退させ
塗布を終了した。この時得られたサンプルをNo.16
とした。
【0072】また、比較として、比較例1の塗布液
(1)を図6の塗布装置で比較例1記載の条件で塗布す
るに当たり、塗布開始時、塗布終了時共塗布液タンクか
ら塗布液(1)を供給した状態で塗布を行った。その時
得られたサンプルをNo.14とした。これらのサンプ
ルの、厚膜部の厚み係数を前述の膜厚評価手段より求め
結果を表5に示す。
【0073】
【表5】
【0074】表5から本発明の態様であるサンプルN
o.15及び16は厚膜部がない。 実施例7 図8に本発明の更に別の態様にした塗布装置の模式図を
示す。図8は、塗布開始時および塗布終了時の少なくと
もどちらかで、コーター4が待機位置と塗布位置の間で
移動している間はコータースリットから吐出する塗布液
を吸引ガイド21を通して吸引ポンプ7で吸引し、コー
ター4が支持体1と接触した時吸引をやめ、支持体1に
塗膜22を形成させる。
【0075】比較例1の塗布液(1)を図8の塗布装置
で比較例1記載の条件で塗布するに当たり、塗布開始
時、および塗布終了時に吸引ポンプにより吸引ガイドか
ら塗布液を吸引した。吸引ポンプの減圧度は10kPa
とした。この時得られたサンプルをNo.18とし、比
較として吸引しなかった場合のサンプルをNo.17と
した。これらのサンプルの、厚膜部の厚み係数を前述の
膜厚評価手段より求め結果を表6に示す。
【0076】
【表6】
【0077】本発明の方法によるサンプル18は膜厚が
安定している。
【0078】
【発明の効果】本発明により、連続的に搬送される帯状
支持体に塗布液を塗布する際、塗布開始時または塗布終
了時に生じる膜厚不良部分が原因で起こる故障を防止す
ることができ、均一な塗布性を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布装置の模式図である。
【図2】本発明の別の態様の塗布装置の模式図である。
【図3】本発明の別の態様の塗布装置の模式図である。
【図4】本発明の別の態様の塗布装置の模式図である。
【図5】本発明の別の態様の塗布装置の模式図である。
【図6】本発明の別の態様の塗布装置の模式図である。
【図7】本発明の別の態様の塗布装置の模式図である。
【図8】本発明の別の態様の塗布装置の模式図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 バックロール 3 支持ロール 4 コーター 5 スムーザー 6 膜厚規制手段 7 減圧ポンプ 8 多孔質ロール 9 圧送ポンプ 10 液送ポンプ 11 洗浄液吹き付けノズル 12 空気吹き付けノズル 13 液受けパン 14 付加的乾燥手段 15 安定塗布部乾燥手段 16 溶媒タンク 17 塗布液タンク 18 A供液タンク 19 B供液タンク 20 スタティックミキサー 21 吸引ガイド 22 塗膜 23 切り替えバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 3/00 B05D 3/00 F

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
    を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流側
    に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗布
    装置において、膜厚規制手段の塗膜と接触する部分に、
    塗膜と離間後付着した塗布液と共に剥がして除去するフ
    ィルムを設けたことを特徴とする塗布装置。
  2. 【請求項2】 幅規制手段の直接塗膜と接触する部分に
    一枚ずつ剥離可能なフィルムを複数枚積層して設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. 【請求項3】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
    を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流側
    に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗布
    方法において、膜厚規制手段は表面が多孔質で回転可能
    なロール形状であり、塗膜と接触時にロール内部より吸
    引することにより塗布液を吸い込むことを特徴とする塗
    布方法。
  4. 【請求項4】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
    を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流側
    に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗布
    装置において、膜厚規制手段がグラビアロールであるこ
    とを特徴とする塗布装置。
  5. 【請求項5】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
    を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流側
    に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗布
    装置において、膜厚規制手段が溝付きロールであること
    を特徴とする塗布装置。
  6. 【請求項6】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
    を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流側
    に設けた膜厚規制手段により薄膜化または除去する塗布
    装置において、膜厚規制手段の塗膜と接触する部分の臨
    界表面張力が支持体の臨界表面張力より大きいことを特
    徴とする塗布装置。
  7. 【請求項7】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
    を塗布し、過剰に塗布された塗布液を塗布手段の下流側
    に設けた膜厚規制手段により薄膜化する塗布方法におい
    て、膜厚規制手段が厚膜部分に洗浄液を噴霧した後、空
    気を吹き付けることで厚膜部の高さを低くする塗布方
    法。
  8. 【請求項8】 洗浄液が塗膜中に最も多く含まれる溶媒
    であることを特徴とする請求項7記載の塗布方法。
  9. 【請求項9】 連続的に搬送される帯状支持体に塗布液
    を塗布する塗布方法において、塗布液が過剰に塗布され
    た部分にのみ付加的な乾燥を施すことを特徴とする塗布
    方法。
  10. 【請求項10】 付加的な乾燥を施す手段が調温調湿さ
    れた空気を吹き付ける方法であることを特徴とする請求
    項9記載の塗布方法。
  11. 【請求項11】 連続的に搬送される帯状支持体へエク
    ストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布方法
    において、塗布開始時および塗布終了時の少なくともど
    ちらかで、コーターが待機位置と塗布位置の間で移動し
    ている間はコーターと支持体の間にコータースリットか
    ら吐出する塗布液が流下する方向に空気を吹き付けるこ
    とを特徴とする塗布方法。
  12. 【請求項12】 コーターが待機位置と塗布位置の間で
    移動している間のコーターリップ先端部に有る塗布液の
    体積が、安定に塗布を行っているときにコーターリップ
    先端部と支持体の間に形成される塗布液溜まりの体積よ
    り少なくなるような風速で空気を吹き付けることを特徴
    とする請求項11記載の塗布方法。
  13. 【請求項13】 連続的に搬送される帯状支持体へエク
    ストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布方法
    において、塗布開始時に、コーターが待機位置から塗布
    位置へ移動して支持体上に塗布液が付き始めるまでの間
    は安定塗布時よりも支持体搬送速度を速くすることを特
    徴とする塗布方法。
  14. 【請求項14】 連続的に搬送される帯状支持体へエク
    ストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布方法
    において、塗布開始時に、コーターが待機位置から塗布
    位置へ移動して支持体上に塗布液が付き始めるまでの間
    はコータースリットから塗膜中に含まれる溶媒を吐出さ
    せ、吐出液が支持体と接触した後塗布液を吐出させるこ
    とを特徴とする塗布方法。
  15. 【請求項15】 溶媒が塗膜中に最も多く含まれる溶媒
    であることを特徴とする請求項14記載の塗布方法。
  16. 【請求項16】 連続的に搬送される帯状支持体へエク
    ストルージョンダイコーターを用いて、複数の塗布液を
    コーターへ送液する配管中で混合して塗布する塗布方法
    において、塗布開始時に、コーターが待機位置から塗布
    位置へ移動して支持体上に塗布液が付き始めるまでの間
    は配管中で混合する複数の塗布液の一部のみをコーター
    より吐出させ、吐出液が支持体と接触した後全ての塗布
    液をコーターより吐出させることを特徴とする塗布方
    法。
  17. 【請求項17】 塗布開始時にコーターより吐出させる
    液が、混合する複数の塗布液の中で最小流量の塗布液で
    あることを特徴とする請求項16記載の塗布方法。
  18. 【請求項18】 塗布開始時にコーターより吐出させる
    液が、混合する複数の塗布液の中で最低粘度の塗布液で
    あることを特徴とする請求項16記載の塗布方法。
  19. 【請求項19】 連続的に搬送される帯状支持体へエク
    ストルージョンダイコーターを用いて塗布する塗布装置
    において、塗布開始時および塗布終了時の少なくともど
    ちらかで、コーターが待機位置と塗布位置の間で移動し
    ている間はコータースリットから吐出する塗布液を吸引
    する機構を有することを特徴とする塗布装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8025826B2 (en) 2002-08-14 2011-09-27 E.I. Du Pont De Nemours And Company Glass/polyvinylbutyral laminates having directional surface patterns and a process for preparing same
JP2014152934A (ja) * 2013-02-04 2014-08-25 Mitsubishi Electric Corp 熱交換体の表面処理方法及び熱交換体の表面処理装置
US9178211B2 (en) 2006-10-31 2015-11-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of producing electrode and method of producing nonaqueous electrolyte battery
JP2015217354A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 日産自動車株式会社 塗布膜製造装置
JP2016059840A (ja) * 2014-09-16 2016-04-25 大日本印刷株式会社 塗工フィルムの製造方法、塗工装置及び塗工ヘッド

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