JP2002054658A - クラッチユニット - Google Patents

クラッチユニット

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JP2002054658A JP2000240213A JP2000240213A JP2002054658A JP 2002054658 A JP2002054658 A JP 2002054658A JP 2000240213 A JP2000240213 A JP 2000240213A JP 2000240213 A JP2000240213 A JP 2000240213A JP 2002054658 A JP2002054658 A JP 2002054658A
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  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力側機構の位置調整および位置保持と、入
力部材(操作部材)の位置復帰とを実現することがで
き、しかも構造が簡単で、動作が円滑なクラッチユニッ
トを提供することができる。 【解決手段】 クラッチユニットは、入力側部材として
の外輪1と、出力側部材としての出力軸2と、制御部材
としての内輪3と、静止側部材としての外輪4と、外輪
1と内輪3との間に設けられた第1クラッチ部5と、外
輪4と出力軸2との間に設けられた第2クラッチ部6と
を主要な要素として構成される。出力軸2からの逆入力
トルクは、第2クラッチ部6によって正逆両回転方向に
ロックされる。外輪1からの正逆両回転方向の入力トル
クは、第1クラッチ部5、内輪3、およびトルク伝達手
段としてのピン3b1およびピン孔2b3を介して出力
軸2に伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力側からの入力
トルクは出力側に伝達する一方、出力側からの逆入力ト
ルクはロックして入力側に還流させない機能を有するク
ラッチユニットに関し、例えば自動車の座席シート調整
装置に用いることができる。
【0002】 〔発明の詳細な説明〕
【0003】
【従来技術】例えば、操作部材の回動操作による入力ト
ルクを出力側機構に伝達して所要部位の位置調整を行う
装置では、操作部材の非操作時、出力側機構の位置が変
動しないようこれを保持する機能が求められる場合があ
る。自動車の着座シートのシート高さ調整装置を例にと
ると、該装置では、着座シートからの荷重(シート自重
および着座者の体重等)を支持するためのブレーキ部を
出力側機構に設け、該ブレーキ部の入力軸に操作部材か
ら正方向又は逆方向の入力トルクを入力することによっ
て着座シートの高さ調整を行うと共に、操作部材を開放
した状態での着座シートの位置をブレーキ部で保持する
ことによって上記の保持機能を実現している。この場
合、操作後の操作部材の位置もブレーキ部によって保持
されるので、操作部材としてノブ(円形状の握り)を使
用し、ノブの回転操作によってブレーキ部に入力トルク
を入力する構造にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のシート高さ調整
装置では、着座シートと車体との間の狭い間隔部に手を
入れてノブを回転操作する必要があり、操作上の不便さ
があると同時に、上記の間隔部を確保するために車体や
座席シートの設計に制約が生じるという問題点がある。
そして、この傾向は小型車になるほど顕著である。一
方、操作部材としてレバーを使用し、レバーとブレーキ
部との間にラチェット機構を設けて、レバーの揺動操作
によるトルク入力と、操作後のレバーの自動復帰とを可
能にしたものあるが、構造が複雑であり、また、レバー
復帰時にラチェット歯同士の噛合い音が発生するという
問題がある。
【0005】本発明の主目的は、出力側機構の位置調整
および位置保持と、入力部材(操作部材)の位置復帰と
を実現することができ、しかも構造が簡単で、動作が円
滑なクラッチユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、トルクが入力される入力側部材と、トル
クが出力される出力側部材と、入力側部材と出力側部材
との間のトルク伝達経路に介在する制御部材と、回転が
拘束される静止側部材と、入力側部材と制御部材との間
に設けられた第1クラッチ部と、静止側部材と出力側部
材との間に設けられた第2クラッチ部とを備え、入力側
部材からの入力トルクは第1クラッチ部および制御部材
を介して出力側部材に伝達し、出力側部材からの逆入力
トルクは第2クラッチ部を介して静止側部材との間でロ
ックする構成を提供する。この構成によれば、入力側部
材からの入力トルクによって出力側部材の回転方向の位
置を調整することができ、また、出力側部材からの逆入
力トルクは第2クラッチ部でロックするので、調整後の
出力側部材の位置を保持することができる。また、入力
側部材と制御部材との間に第1クラッチ部を設けている
ので、出力側部材の位置調整後に、入力側部材を中立位
置(入力トルクが入力される前の位置)に復帰させるこ
とが可能であり、その場合でも復帰時の動作が円滑でラ
チェット機構のような騒音発生の問題も生じない。
【0007】上記構成において、第1クラッチ部は、入
力側部材からの入力トルクに対して入力側部材と制御部
材とをロックするロック手段と、入力側部材が解放され
たときに入力側部材を入力トルクが入力される前の中立
位置に復帰させる復帰手段とを備えた構成とすることが
できる。この構成によれば、出力側部材の位置調整後に
入力側部材を解放すると、入力側部材が復帰手段により
中立位置まで自動復帰するので、操作性が向上する。
【0008】ここでのロック手段には、楔係合力、凹凸
係合力、摩擦力、磁気力、電磁力、流体圧力、流体粘性
抵抗力、微粒子媒体などによって回転拘束力を与えるも
のが含まれるが、構造や制御機構の簡素化、動作の円滑
化、コストの面等から楔係合力によって回転拘束力を与
えるものが好ましい。具体的には、入力側部材と制御部
材との間に楔隙間を形成し、この楔隙間に対して係合子
を楔係合・離脱させることによって、ロック・空転を切
換える構成とするのが良い。この構成には、楔隙間を形
成するためのカム面を入力側部材又は制御部材に設けた
構成(係合子としてローラ、ボール等の円形断面のもの
を用いる。)、楔隙間を形成するためのカム面を係合子
に設けた構成(係合子として非円形断面のスプラグ等を
用いる。)が含まれる。
【0009】より好ましくは、ロック手段は、入力側部
材に設けられたカム面と、制御部材に設けられた円周面
と、カム面と円周面との間に介在する係合子とを備えた
構成とし、復帰手段は、係合子を保持する保持器と、保
持器を非回転部材に回転方向に連結する弾性部材とを備
えた構成とすることができる。
【0010】上記構成において、入力側部材に入力トル
クが入力されると、入力側部材の回動に伴い、カム面が
係合子に対して回転方向に相対移動して、係合子が楔隙
間に係合する。これにより、入力側部材からの入力トル
クが係合子を介して制御部材に伝達され、入力側部材、
係合子、保持器、及び制御部材が一体となって回動す
る。その際、保持器の回動に伴い、保持器を非回転部材
に回転方向に連結する弾性部材が撓み、その撓み量に応
じた弾性力が弾性部材に蓄積される。そして、入力側部
材を所定量回動させたのち開放すると、弾性部材に蓄積
された弾性力によって保持器に回動力が働き、係合子が
保持器に押されてカム面を押圧することにより、係合
子、保持器、及び入力側部材が制御部材に対して空転し
て、中立位置に復帰する。
【0011】上記構成において、保持器を弾性部材を介
して連結する非回転部材を静止側部材とすることによ
り、構造の簡略化を図ることができる。また、入力側部
材の回動範囲を規制するストッパ部を静止側部材に設け
ることにより、入力側部材の回動量が過大となって、弾
性部材に無理な力が加わるのを防止することができると
と同時に、構造の簡略化を図ることができる。さらに、
係合子、保持器、および弾性部材を入力側部材の内部に
収容した構成とすることにより、入力側部分がコンパク
トになると同時に、入力側部分に突起物がなくなるの
で、例えば自動車の座席シート調整装置に用いる場合に
おいて、操作部材の動作時に入力側部分の突起物によっ
てシート表面の布繊維等を噛込むといった不都合がな
く、座席シートの設計自由度が向上する。また、入力側
部材のカム面を出力側部材の円周面との間に正逆両回転
方向に楔隙間を形成する形状にすることにより、正逆両
方向の入力トルクに対して上記の機能を得ることができ
る。尚、カム面は入力側部材に直接形成しても良いし、
カム面を有する部材を入力側部材に装着しても良い。ま
た、係合子としては、ローラを用いるのが好ましい。
【0012】第2クラッチ部は、出力側部材からの逆入
力トルクに対して出力側部材と静止側部材とをロックす
るロック手段と、入力側部材からの入力トルクに対して
ロック手段によるロック状態を解除するロック解除手段
と、ロック手段によるロック状態が解除された状態のと
きに制御部材と出力側部材との間で入力トルクを伝達す
るトルク伝達手段とを備えた構成とすることができる。
この構成によれば、出力側部材の回転方向の位置調整を
入力側部材からの入力トルクの入力操作で行い、かつ、
調整後の出力側部材の位置を自動的に保持することがで
きるので、操作性が向上する。
【0013】ここでのロック手段には、楔係合力、凹凸
係合力、摩擦力、磁気力、電磁力、流体圧力、流体粘性
抵抗力、微粒子媒体などによって回転拘束力を与えるも
のが含まれるが、構造や制御機構の簡素化、動作の円滑
化、コストの面等から楔係合力によって回転拘束力を与
えるものが好ましい。具体的には、出力側部材と静止側
部材との間に楔隙間を形成し、この楔隙間に対して係合
子を楔係合・離脱させることによって、ロック・空転を
切換える構成とするのが良い。また、この構成には、楔
隙間を形成するためのカム面を出力側部材又は静止側部
材に設けた構成(係合子としてローラ、ボール等の円形
断面のものを用いる。)、楔隙間を形成するためのカム
面を係合子に設けた構成(係合子としてスプラグ等を用
いる。)が含まれる。
【0014】より好ましくは、ロック手段は、静止側部
材に設けられた円周面と、出力側部材に設けられ、円周
面との間に正逆両回転方向に楔隙間を形成するカム面
と、カム面と円周面との間に介在する一対の係合子と、
一対の係合子間をそれぞれ楔隙間の向きに押圧する弾性
部材とを備え、ロック解除手段は、一対の係合子のうち
何れか一方と択一的に係合して、これを楔隙間の向きと
反対方向に押圧する係合要素を備え、トルク伝達手段
は、制御部材および出力側部材に設けられた回転方向の
係合要素を備えた構成とすることができる。
【0015】上記構成において、出力側部材に一方向の
逆入力トルクが入力されると、一対の係合子のうち一方
がその方向の楔隙間と楔係合して、出力側部材を静止側
部材に対して一方向にロックし、出力側部材に他方向の
逆入力トルクが入力されると、一対の係合子のうち他方
がその方向の楔隙間と楔係合して、出力側部材を静止側
部材に対して他方向にロックする。従って、出力側部材
は一対の係合子を介して静止側部材に対して正逆両回転
方向にロックされる。一方、入力側部材に入力トルクが
入力されると、先ず、ロック解除手段の係合要素が一対
の係合子のうち、その入力トルクの方向に楔隙間と楔係
合する係合子を該楔隙間の向きと反対方向に押圧して、
該楔隙間から離脱させる。これにより、出力側部材のロ
ック状態がその入力トルクの方向に解除される。次に、
出力側部材のロック状態が解除された状態で、制御部材
および出力側部材に設けられた回転方向の係合要素が相
互に係合する。これにより、入力側部材に入力された入
力トルクが、入力側部材→第1クラッチ部→制御部材→
トルク伝達手段(係合要素)→出力側部材という経路で
伝達され、出力側部材が回動する。
【0016】上記のロック解除手段によるロック解除
と、トルク伝達手段によるトルク伝達とを逐次的かつ確
実に行わせるため、ロック解除手段およびトルク伝達手
段の中立位置における、ロック解除手段の係合要素と係
合子との間の回転方向隙間δ1と、トルク伝達手段の係
合要素間の回転方向隙間δ2とを、δ1<δ2の関係に
設定することができる。また、ロック解除手段を制御部
材に設けた構成とすることにより、構造や制御機構の簡
素化を図ることができる。さらに、トルク伝達手段を、
制御部材および出力側部材のうち一方に設けられた凸部
と、他方に設けられ、凸部と適合する凹部で構成するこ
とができる。具体的には、凸部としてのピンを制御部材
に設け、凹部としてのピン孔を出力側部材に設けること
ができ、その場合、ピンおよびピン孔をクラッチ軸方向
に設けることができる。尚、カム面は出力側部材に直接
形成しても良いし、カム面を有する部材を出力側部材に
装着しても良い。また、係合子としては、ローラを用い
るのが好ましい。
【0017】以上の構成において、出力側部材の回動動
作を円滑かつ安定させると共に、第1クラッチ部や第2
クラッチ部に偏荷重が加わるのを防止し又は抑制するた
め、出力側部材をラジアル方向に支持するラジアル軸受
を配置することができる。このラジアル軸受は、別体の
転がり軸受や滑り軸受を配置することによって構成する
こともできるが、構造の簡素化と部品点数削減のため、
制御部材、又は静止側部材に固定された固定側板にラジ
アル軸受部を具備させることができる。また、制御部材
および静止側部材の双方にラジアル軸受部を具備させ、
出力側部材を両ラジアル軸受部で両持ち的に支持した構
造とすることにより、上記の効果を一層高めることもで
きる。
【0018】上述のように、出力側部材は逆入力トルク
に対して第2クラッチ部でロックされるが、入力トルク
に対してこの第2クラッチ部によるロック状態が解除さ
れたとき、逆入力トルクがトルク伝達手段を介して入力
側に還流する場合がある。この逆入力トルクの還流現象
は、例えばシート高さ調整装置では、操作部材を操作す
る際の抵抗力や着座シートの急激な下降動作となって現
れることがある。そこで、この逆入力トルクの還流現象
を防止し又は抑制するため、出力側部材に対して回転方
向の制動力を与える制動手段をさらに具備させることが
できる。ここでの制動力には、摩擦力、磁気力、電磁
力、流体圧力、流体粘性抵抗力等が含まれる。
【0019】上記構成において、制動手段は、静止側部
材に固定された固定側板又は静止側部材と出力側部材と
の間に介装することができる。また、制動手段を、制動
力としての摩擦力を出力側部材に与える摩擦部材で構成
することができる。
【0020】本発明のクラッチユニットは、自動車の座
席シート調整装置に好適で、その場合、入力側部材に操
作レバーを結合し、出力側部材を座席シート調整装置の
回動部材に連結する。ここでの座席シート調整装置に
は、着座シートの高さを調整するシート高さ調整装置、
背もたれシートの傾斜を調整するシート傾斜調整装置、
着座シートの前後位置を調整するシートスライド調整装
置が含まれる。その中でも、本発明のクラッチユニット
は、着座シートのシート高さ調整装置に特に好適であ
る。この構成によれば、着座シートの高さ調整を操作レ
バーの揺動操作によって行うことが可能になるので、従
来装置に比べて操作上の利便性が増すと同時に、車体や
座席シートの設計自由度を高めることができ、特に小型
車や大衆車のシート高さ調整装置に極めて有用である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
従って説明する。
【0022】図1は、本発明の第1の実施形態に係るク
ラッチユニットの全体構成を示している。この実施形態
のクラッチユニットは、入力側部材としての外輪1と、
出力側部材としての出力軸2と、制御部材としての内輪
3と、静止側部材としての外輪4と、外輪1と内輪3と
の間に設けられた第1クラッチ部5と、外輪4と出力軸
2との間に設けられた第2クラッチ部6とを主要な要素
として構成される。
【0023】図2は、入力側部材としての外輪1を示し
ている。外輪1の外周には、外径側に突出した複数(例
えば3つ)のリブ1aと、複数(例えば3つ)のリブ1
bとが円周方向に所定間隔で形成される。リブ1aの軸
方向一端側部分は凹部1a1によって二股状に分割さ
れ、リブ1aの軸方向他端側部分は外輪1の他端から軸
方向に突出して、突出部1a2を形成する。リブ1bに
は、軸方向のねじ孔1b1が形成される。これらリブ1
aおよび1bは、外輪1の外周に装着される操作レバー
(13:図1、図8参照)と回転方向に係合して、操作
レバー(13)の外輪1に対する相対回転を防止する。
操作レバー(13)の外輪1に対する軸方向相対移動
は、リブ1bのねじ穴1b1に操作レバー(13)をね
じ結合することによって防止される。突出部1a2の内
周には、後述する第1クラッチ部(5)のセンタリング
バネ(12:図10参照)が収容される。また、突出部
1a2が後述する外輪(4:図5参照)のストッパ部
(4a1)と回転方向に係合することによって、外輪1
の回動範囲が規制される。
【0024】外輪1の一端部内周には、内径側に延びた
鍔部1cが形成される。この鍔部1cは、後述する第1
クラッチ部(5)の保持器(11:図1、図9参照)を
軸方向の一方に抜け止め規制すると共に、外輪1の内輪
3に対する同軸性を保持する役割を持つ。また、外輪1
の内周には、複数(例えば10個)のカム面1dが円周
方向に等間隔で形成される。各カム面1dは、円周方向
中央部が深く、そこから円周方向両側に向かって傾斜状
に浅くなっている。
【0025】外輪1は、例えば、肌焼鋼、機械構造用炭
素鋼、軸受鋼等の鋼材から鍛造加工によって成形され、
浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波焼入
れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の適宜の熱処理が施され
る。この実施形態では、外輪1を形成する鋼材として肌
焼鋼(例えばクロムモリブデン鋼SCM415)を使用
し、これに熱処理として浸炭焼入れ焼戻しを行って、少
なくともカム面1dにおける表層部の表面硬さをHRC
57〜62に調整している。ここで、HRCはロックウ
ェル硬さのCスケールを表し、HVはビッカース硬さを
表している。尚、外輪1は、鋼材の削出し品、鋼鈑(例
えば冷間圧延鋼鈑)のプレス成形品とすることもでき
る。
【0026】図3は、出力側部材としての出力軸2を示
している。出力軸2は、一端側にジャーナル部2a、中
央側に大径部2b、他端側に連結部2cを備えている。
ジャーナル部2aは、後述する内輪(3:図4参照)の
ラジアル軸受面(3a1)に挿入される。大径部2bの
外周には、複数(例えば8つ)のカム面2b1が円周方
向に等間隔で形成される。各カム面2b1は、出力軸2
の軸心を中心とする円に対して弦をなす平坦面状に形成
され、その円周方向中央部には後述する第2クラッチ部
(6:図14参照)の板バネ(21)を装着するための
軸方向溝2b2が形成される。また、大径部2bの一端
側部分には軸方向の複数(例えば6つ)のピン孔2b3
が円周所定間隔に形成される。これらピン孔2b3には
後述する内輪(3:図4参照)のピン(3b1)が挿入
される。また、大径部2bの他端側部分には環状凹部2
b4が形成される。この環状凹部2b4には後述する摩
擦部材(9:図7参照)が装着され、また、環状凹部2
b4の内周壁2b5は、後述する固定側板(7:図6参
照)のラジアル軸受面(7e2)に挿入されるジャーナ
ル面になる。連結部2cには、他の回動部材を連結する
ための歯型2c1が形成される。
【0027】出力軸2は、例えば、肌焼鋼、機械構造用
炭素鋼、軸受鋼等の鋼材から鍛造加工によって成形さ
れ、浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波
焼入れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の適宜の熱処理が施
される。この実施形態では、出力軸2を形成する鋼材と
して肌焼鋼(例えばクロムモリブデン鋼SCM415)
を使用し、これに熱処理として浸炭焼入れ焼戻しを行っ
て、表層部の表面硬さをHRC57〜62に調整してい
る。尚、出力軸2は、鋼材の削出し品とすることもでき
る。
【0028】図4は、制御部材としての内輪3を示して
いる。内輪3は、筒状部3aと、筒状部3aの一端から
外径側に延びたフランジ部3bと、フランジ部3bの外
径端から軸方向の一方に延びた複数(例えば8本)の柱
部3cとを主体として構成される。筒状部3aは、出力
軸2のジャーナル部2aに外挿され、かつ、外輪1の内
部に内挿される。筒状部3aの他端側部分の内周には、
出力軸2のジャーナル部2aをラジアル方向に支持する
ラジアル軸受面3a1が形成され、筒状部3aの他端側
部分の外周には、外輪1のカム面1dとの間に正逆両回
転方向に楔隙間を形成する円周面3a2が形成される。
フランジ部3bには、軸方向の一方に突出した複数(例
えば8つ)のピン3b1が円周方向に所定間隔で形成さ
れる。これらピン3b1は、出力軸2のピン孔2b3に
それぞれ挿入される。また、円周方向に隣接した柱部3
c間には、軸方向の一方に向かって開口したポケット3
c1が形成され、これらポケット3c1に後述する第1
クラッチ部(5:図8参照)のローラ(10)が収容さ
れる。
【0029】内輪3は、例えば、肌焼鋼、機械構造用炭
素鋼、軸受鋼等の鋼材から鍛造加工によって成形され、
浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波焼入
れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の適宜の熱処理が施され
る。この実施形態では、内輪3を形成する鋼材として肌
焼鋼(例えばクロムモリブデン鋼SCM415)を使用
し、これに熱処理として浸炭焼入れ焼戻しを行って、表
層部の表面硬さをHRC57〜62に調整している。
尚、内輪3は、鋼材の削出し品、鋼鈑(例えば冷間圧延
鋼鈑)のプレス成形品とすることもできる。
【0030】図5は、静止側部材としての外輪4を示し
ている。外輪4は、半径方向に延びたフランジ部4a
と、フランジ部4aの内径端から軸方向の一方に突出し
た係止部4bと、フランジ部4aの外径端から軸方向の
他方に延びた筒状部4cと、筒状部4cの一端から外径
側に突出した鍔部4dとを主体として構成される。フラ
ンジ部4aには、軸方向の一方に突出した複数(例えば
3つ)のストッパ部4a1が円周方向に所定間隔で配列
形成される。これらストッパ部4a1は、外輪1の突出
部1a2と回転方向に係合して、外輪1の回動範囲を規
制する。係止部4bは、例えば円弧状に一対で形成され
る。係止部4bは、内輪3の筒状部3aの外周に外挿さ
れ、かつ、後述する第1クラッチ部(5)の保持器(1
1:図9参照)の係止部(11b)の内周に内挿され
る。また、一方の係止部4bの両端には、後述する第1
クラッチ部(5)のセンタリングバネ(12:図10参
照)の係合部(12a)が係止される。
【0031】筒状部4cの内周には、出力軸2のカム面
2b1との間に正逆両回転方向に楔隙間を形成する円周
面4c1が形成される。鍔部4dには、複数(例えば3
つ)の円弧状の切欠き部4d1と、複数(例えば6つ)
の矩形状の切欠き部4d2とが円周方向に所定間隔で形
成される。切欠き部4d1は、後述する固定側板(7)
の加締部材(8:図1参照)と適合する。切欠き部4d
2は、固定側板(7:図6参照)の凸部(7c)と回転
方向に係合して、外輪4の固定側板(7)に対する相対
回転を防止する。鍔部4dには、固定側板(7)の爪部
(7d)が加締固定される。
【0032】外輪4は、例えば、肌焼鋼、機械構造用炭
素鋼、軸受鋼等の鋼材から鍛造加工によって成形され、
浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波焼入
れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の適宜の熱処理が施され
る。この実施形態では、外輪4を形成する鋼材として肌
焼鋼(例えばクロムモリブデン鋼SCM415)を使用
し、これに熱処理として浸炭焼入れ焼戻しを行って、表
層部の表面硬さをHRC57〜62に調整している。
尚、外輪4は、鋼材の削出し品、鋼鈑(例えば冷間圧延
鋼鈑)のプレス成形品とすることもできる。
【0033】図6は、外輪4に固定される固定側板7を
示している。固定側板7は、半径方向に延びたフランジ
部7aと、フランジ部7aの外径端から外径側に突出し
た複数(例えば3つ)のブラケット部7bと、フランジ
部7aの外径端から軸方向の一方に突出した複数(例え
ば6つ)の凸部7cおよび複数(例えば3つ)の爪部7
dと、フランジ部7aの内径端から軸方向の一方に突出
したボス部7eとを主体として構成される。3つのブラ
ケット部7bは円周方向に所定間隔で形成され、それぞ
れに貫通孔7b1が形成される。貫通孔7b1には、図
1に示す中空ピン状の加締部材8が挿入される。尚、加
締部材8をブラケット部7bに一体形成しても良い。6
つの凸部7cは円周方向に所定間隔で形成され、それぞ
れ、外輪4の切欠き部4d2と回転方向に係合して、外
輪4の固定側板7に対する相対回転を防止する。3つの
爪部7dは円周方向に所定間隔で形成され、それぞれ、
外輪4の鍔部4dに加締加工されて、外輪4の固定側板
7に対する軸方向相対移動を防止する。
【0034】ボス部7eの外周には、複数(例えば6
つ)の凸部7e1が円周方向に所定間隔で形成され、内
周にはラジアル軸受面7e2が形成される。ボス部7e
は出力軸2の環状凹部2b4に挿入され、ボス部7eの
外周と環状凹部2b4の外周壁との間に後述する摩擦部
材(9:図7参照)が締代をもって圧入される。ボス部
7eの凸部7e1は摩擦部材(9)の凹部(9a)と回
転方向に係合して、摩擦部材(9)の固定側板7に対す
る相対回転を防止する。ボス部7eのラジアル軸受面7
e2は、環状凹部2b4のジャーナル面2b5に外挿さ
れ、ジャーナル面2b5をラジアル方向に支持する。
【0035】固定側板7は、例えば、冷間圧延鋼鈑等の
鋼鈑材からプレス加工によって成形される。この実施形
態では、固定側板7を形成する鋼板材として冷間圧延鋼
鈑(例えばSPCE)を使用している。また、爪部7d
を加締加工する際の加工性等に配慮して、熱処理は施し
ていない。尚、爪部7d等の加締加工を行う部位に防炭
処理(又は防炭防窒処理)を施して、浸炭焼入れ焼戻し
(又は浸炭窒化焼入れ焼戻し)を行っても良い。
【0036】図7は、制動手段としての摩擦部材9を示
している。この実施形態において、摩擦部材9はリング
状のもので、その内周には複数(例えば6つ)の凹部9
aが円周方向に所定間隔で形成される。凹部9aは、固
定側板7のボス部7eの凸部7e1と回転方向に係合し
て、摩擦部材9の固定側板7に対する相対回転を防止す
る。
【0037】摩擦部材9は、ゴムや合成樹脂等の弾性材
料で形成され、固定側板7のボス部7eの外周と、出力
軸2の環状凹部2b4の外周壁との間に締代をもって圧
入される。摩擦部材9の外周と環状凹部2b4の外周壁
との間に生じる摩擦力によって、出力軸2に回転方向の
制動力(摩擦制動力)が与えられる。この制動力(制動
トルク)の大きさは、出力軸2に入力される逆入力トル
クの大きさを勘案して適宜設定すれば良いが、逆入力ト
ルクの還流現象を効果的に防止する観点から、想定され
る逆入力トルクと同程度の大きさに設定するのが好まし
い。シート高さ調整装置の場合では、着座シートに着座
者が着座した状態で出力軸2に作用する逆入力トルクと
同程度の大きさに設定するのが良い。この実施形態のよ
うに、制動手段として摩擦部材9を用いると、制動力を
摩擦部材9の締代調整によって設定し、また変更できる
という利点がある。
【0038】摩擦部材9の材質は特に問わないが、この
実施形態では、摩擦部材9を合成樹脂材料、例えばポリ
アセタール(POM)にグラスファイバを30重量%配
合した合成樹脂材料の射出成形品としている。
【0039】図8(図1のB−B断面)は、第1クラッ
チ部5を示している。第1クラッチ部5は、外輪1に設
けられた複数(例えば10個)のカム面1dと、内輪3
に設けられた円周面3a2と、カム面1dと円周面3a
2との間に介在する係合子としての複数(例えば10
個)のローラ10と、ローラ10を保持する保持器11
と、保持器11を外輪(4)に回転方向に連結する弾性
部材、例えばセンタリングバネ(12:図10参照)と
を主要な要素として構成される。カム面1d、円周面3
a2、及びローラ10によってロック手段が構成され、
保持器11およびセンタリングバネ(12)によって復
帰手段が構成される。この実施形態において、カム面1
dは円周面3a2との間に正逆両回転方向に楔隙間を形
成する。また、外輪1には操作レバー13が結合され、
操作レバー13から外輪1に正方向又は逆方向の入力ト
ルクが入力される。また、外輪1の内周と内輪3(筒状
部3a)の外周との間の空間部、特にカム面1dと円周
面3a2との間にグリースが封入されている。グリース
の種類は特に問わないが、この実施形態のクラッチユニ
ットを自動車の座席シート調整装置に用いる場合は、真
夏時の炎天下での駐車時等に乗員室内が80°C程度の
高温になることを考慮し、リチウム系、ウレア系、ベン
トン系、ナトリウム系等の潤滑油、又は、極圧添加剤を
含まない潤滑油を基油とし、かつ、基油の粘度が10〜
1000cSt(at37.8°C)である潤滑グリー
スを用いるのが好ましい。
【0040】図9は、保持器11を示している。保持器
11は、ローラ10を収容する複数(例えば10個)の
窓形のポケット11aと、一方の端面から軸方向の一方
に突出した係止部11bを備えている。係止部11b
は、例えば円弧状に一対で形成される。係止部11bは
外輪4の係止部4bの外周に外挿され、その両端にはセ
ンタリングバネ(12:図10参照)の係合部(12
a)が係止される。
【0041】保持器11の材質は特に問わないが、この
実施形態では、保持器11を合成樹脂材料、例えばポリ
アミド66(PA66)にグラスファイバを30重量%
配合した合成樹脂材料の射出成形品としている。
【0042】図10は、センタリングバネ12を示して
いる。センタリングバネ12は、内径側に屈曲した一対
の係合部12aを備えている。一対の係合部12aは、
円周方向に所定間隔で対向する。センタリングバネ12
は例えば線材で形成され、この実施形態では、線材とし
てピアノ線材(SWPB)を使用している。
【0043】センタリングバネ12は、一対の係合部1
2a間の間隔を自然状態から円周方向に押し広げて(こ
の時、センタリングバネ12は若干縮径する。)、保持
器11の係止部11bおよび外輪4の係止部4bに係止
する。これにより、保持器11がセンタリングバネ12
を介して外輪4に回転方向に連結される。例えば、保持
器11が同図(c)で外輪4に対して時計方向に相対回
転すると、センタリングバネ12の時計方向(回転方向
前方)の係合部12aが保持器11の係止部11bに押
されて時計方向に弾性変位する{反時計方向(回転方向
後方)の係合部12aは外輪4の係止部4bに係止され
る。}。これにより、センタリングバネ12は一対の係
合部12a間の間隔が押し広げられる方向(縮径する方
向)に撓み、その撓み量に応じた弾性力が蓄積される。
尚、保持器11が同図(c)で反時計方向に相対回転し
た場合も、上記とは逆の動作によってセンタリングバネ
12に弾性力が蓄積される。
【0044】次に、図11〜図13を参照しながら、第
1クラッチ部5の作用について説明する。尚、図11〜
図13において、センタリングバネ12および外輪4は
模式化され、概念的に示されている。また、操作レバー
13も記載が省略されている。
【0045】図11は、第1クラッチ部5の中立位置を
示している(図8に示す状態)。中立位置において、ロ
ーラ10はカム面1dの中央部に位置し、カム面1dと
円周面3a2との間に形成される正逆両回転方向の楔隙
間からそれぞれ離脱する。ローラ10の直径は、カム面
1dの中央部と円周面3a2との間の半径方向距離より
も若干小さく設定されており、ローラ10とカム面1d
の中央部および円周面3a2との間には半径方向隙間が
ある。尚、後述するように、出力軸2から入力される逆
入力トルクは第2クラッチ部6で正逆両回転方向にロッ
クされる。従って、内輪3は、操作レバー13(外輪
1)から入力される入力トルクに対してのみ回動動作を
行い、出力軸2から逆入力トルクが入力されても回動せ
ず、その位置を保持する。
【0046】図12は、操作レバー13を揺動操作し
て、外輪1に入力トルクを入力した時の状態を示してい
る。例えば、同図において、外輪1に反時計方向の入力
トルクが入力されると、外輪1の回動に伴い、カム面1
dがローラ10に対して反時計方向に相対移動して、ロ
ーラ10がその方向の楔隙間に楔係合する。これによ
り、外輪1からの入力トルクがローラ10を介して内輪
3に伝達され、外輪1、ローラ10、保持器11、およ
び内輪3が一体となって反時計方向に回動する。そし
て、保持器11の回動に伴ってセンタリングバネ12が
撓み、その撓み量に応じた弾性力fが蓄積される。尚、
外輪1の回動量の最大範囲は、外輪1の突出部1a2と
外輪4のストッパ部4a1との係合によって規制され
る。
【0047】図13は、図12に示す状態から操作レバ
ー13(外輪1)を開放した時の状態を示している。セ
ンタリングバネ12に蓄積された弾性力fによって、保
持器11に時計方向の回動力が働き、ローラ10が保持
器11に押されてカム面1dを押圧する。そうすると、
外輪1が開放されているので、ローラ10、保持器1
1、および外輪1が内輪3に対して時計方向に空転し
て、図11に示す中立位置に復帰する。その際、内輪3
は、図12の回動操作によって与えられた回動位置をそ
のまま維持する。従って、図12の回動操作を繰り返し
行った場合では、内輪3に各回動操作ごとの回動量が重
畳的に蓄積される。尚、図11において、外輪1に時計
方向の入力トルクが入力された場合は、上記とは逆の動
作を行う。
【0048】図14(図1のA−A断面)は、第2クラ
ッチ部6を示している。第2クラッチ部6は、外輪4に
設けられた円周面4c1と、出力軸2に設けられた複数
(例えば8つ)のカム面2b1と、各カム面2b1と円
周面3a3との間に介在する係合子としての一対(例え
ば総数8対)のローラ20と、一対のローラ20間に介
在する弾性部材、例えば断面U字形の板バネ21と、内
輪3の柱部3cと、内輪3のピン3b1および出力軸2
のピン孔2b3とを主要な要素として構成される。カム
面2b1、円周面4c1、一対のローラ20、および板
ばね21によってロック手段が構成され、一対のローラ
20の円周方向両側に位置する内輪3の柱部3cによっ
てロック解除手段が構成され、内輪3のピン3b1およ
び出力軸2のピン孔2b3によってトルク伝達手段が構
成される。尚、この実施形態において、板バネ21はス
テンレス鋼(例えばSUS301CPS−H)で形成
し、熱処理としてテンパー処理を施している。また、外
輪4の内周と出力軸2(大径部2b)の外周との間の空
間部、特にカム面2b1と円周面4c1との間にグリー
スが封入されている。グリースの種類は特に問わない
が、この実施形態のクラッチユニットを自動車の座席シ
ート調整装置に用いる場合は、真夏時の炎天下での駐車
時等に乗員室内が80°C程度の高温になることを考慮
し、リチウム系、ウレア系、ベントン系、ナトリウム系
等の潤滑油、又は、極圧添加剤を含まない潤滑油を基油
とし、かつ、基油の粘度が10〜1000cSt(at
37.8°C)である潤滑グリースを用いるのが好まし
い。
【0049】図15に拡大して示すように、中立位置に
おいて、一対のローラ20は板ばね21によって、それ
ぞれ、カム面2b1と円周面4c1との間に形成される
正逆両回転方向の楔隙間の方向に押圧される。この時、
内輪3の各柱部3cと各ローラ20との間にはそれぞれ
回転方向隙間δ1が存在する。また、内輪3のピン3b
1と出力軸2のピン孔2b3との間には正逆両回転方向
にそれぞれ回転方向隙間δ2が存在する。回転方向隙間
δ1と回転方向隙間δ2とは、δ1<δ2の関係を有す
る。回転方向隙間δ1の大きさは、例えば0〜0.4m
m(第2クラッチ部6の軸心を中心として0〜1.5
°)程度、回転方向隙間δ2の大きさは、例えば0.4
〜0.8mm(第2クラッチ部6の軸心を中心として
1.8〜3.7°)程度である。
【0050】同図に示す状態で、例えば、出力軸2に時
計方向の逆入力トルクが入力されると、反時計方向(回
転方向後方)のローラ20がその方向の楔隙間と楔係合
して、出力軸2が外輪4に対して時計方向にロックされ
る。出力軸2に反時計方向の逆入力トルクが入力される
と、時計方向(回転方向後方)のローラ20がその方向
の楔隙間と楔係合して、出力軸2が外輪4に対して反時
計方向にロックされる。従って、出力軸2からの逆入力
トルクは、第2クラッチ部6によって正逆両回転方向に
ロックされる。
【0051】図16は、外輪1からの入力トルク(同図
で時計方向)が第1クラッチ部5を介して内輪3に入力
され、内輪3が同図で時計方向に回動を始めた初期状態
を示している。回転方向隙間がδ1<δ2に設定されて
いるため、先ず、内輪3の反時計方向(回転方向後方)
の柱部3cがその方向(回転方向後方)のローラ20と
係合して、これを板ばね21の弾性力に抗して時計方向
(回転方向前方)に押圧する。これにより、反時計方向
(回転方向後方)のローラ20がその方向の楔隙間から
離脱して、出力軸2のロック状態が解除される{尚、時
計方向(回転方向前方)のローラ20は、その方向の楔
隙間とは楔係合しない。}。従って、出力軸2は時計方
向に回動可能となる。
【0052】内輪3がさらに時計方向に回動すると、図
17に示すように、内輪3のピン3b1が出力軸2のピ
ン孔2b3と時計方向に係合する。これにより、内輪3
からの時計方向の入力トルクがピン3b1およびピン孔
2b3を介して出力軸2に伝達され、出力軸2が時計方
向に回動する。外輪1に反時計方向の入力トルクが入力
された場合は、上記とは逆の動作で出力軸2が反時計方
向に回動する。従って、外輪1からの正逆両回転方向の
入力トルクは、第1クラッチ部5、内輪3、およびトル
ク伝達手段としてのピン3b1およびピン孔2b3を介
して出力軸2に伝達され、出力軸2が正逆両回転方向に
回動する。尚、内輪3からの入力トルクがなくなると、
板ばね21の弾性復元力によって図15に示す中立位置
に復帰する。
【0053】上述した外輪1、出力軸2、内輪3、外輪
4、第1クラッチ部5、第2クラッチ部6、固定側板7
および摩擦部材9を図1に示す態様でアッセンブリする
と、この実施形態のクラッチユニットが完成する。外輪
1には例えば樹脂製の操作レバー13が結合され、出力
軸2は図示されていない出力側機構の回動部材に連結さ
れる。また、固定側板7は図示されていないケーシング
等の固定部材に加締部材8で加締固定される。尚、外輪
1は、鍔部1cの外側に装着されたワッシャ18と外輪
4のフランジ部4aとの間で軸方向の両側に抜け止め規
制される。
【0054】第1クラッチ部5において、センタリング
バネ12は外輪1の突出部1a2の内周に収容され、外
輪1の一方の端面と外輪4のフランジ部4aとの間で軸
方向の両側に抜け止め規制される。また、保持器11お
よびローラ10は、外輪1の鍔部1cと外輪4のフラン
ジ部4aとの間で軸方向の両側に抜け止め規制される。
第1クラッチ部5の保持器11、ローラ10、およびセ
ンタリングバネ12が外輪1の内部に収容されており、
入力側部分に突出した部分がない。また、保持器11の
係止部11bが外輪4の係止部4bの外周に外挿され、
保持器11の回動が外輪4の係止部4bによって案内さ
れるので、回動時の保持器11の傾きがなく、円滑なク
ラッチ動作が可能である。
【0055】第2クラッチ部6は、外輪4と固定側板7
とで囲まれた空間部に径方向および軸方向にコンパクト
に収められている。また、ロック解除手段としての柱部
3cと、トルク伝達手段としてのピン3b1が内輪3に
一体に設けられているので、部品点数が少なく、構造も
簡単である。
【0056】また、出力軸2を内輪3のラジアル軸受面
3a1と固定側板7のラジアル軸受面7e2によって両
持ち的に支持する構造であるため、出力軸2の回動動作
が安定し、しかも第1クラッチ部5および第2クラッチ
部6に偏荷重が作用しにくく、円滑なクラッチ動作が可
能である。
【0057】図18は、自動車の乗員室に装備される座
席シート30を示している。座席シート30は着座シー
ト30aと背もたれシート30bとで構成され、着座シ
ート30aの高さHを調整するシート高さ調整装置3
1、背もたれシート30bの傾斜θを調整するシート傾
斜調整装置32、および着座シート30aの前後位置L
を調整するシートスライド調整装置(図示省略)を備え
ている。着座シート30aの高さHの調整はシート高さ
調整装置31の操作レバー31aによって行い、背もた
れシート30bの傾斜θの調整はシート傾斜調整装置3
2の操作レバー32aによって行い、着座シート30a
の前後位置Lの調整はシートスライド調整装置の操作レ
バー(図示省略)によって行う。上述した実施形態のク
ラッチユニットは、例えばシート高さ調整装置31に組
込まれる。
【0058】図19(a)は、シート高さ調整装置31
の一構造例を概念的に示している。シートスライドアジ
ャスタ31bのスライド可動部材31b1にリンク部材
31c、31dの一端がそれぞれ回動自在に枢着され
る。リンク部材31cの他端はリンク部材31eを介し
てセクターギヤ31fに回動自在に枢着される。セクタ
ーギヤ31fは着座シート30aに回動自在に枢着さ
れ、支点31f1回りに揺動可能である。リンク部材3
1dの他端は着座シート30aに回動自在に枢着され
る。上述した実施形態のクラッチユニットXは、固定側
板7を介して着座シート30aの適宜の部位に固定さ
れ、その外輪1に例えば樹脂製の操作レバー31a(図
1、図8における操作レバー13に相当)が結合され、
出力軸2にセクターギヤ31fと噛合するピニオンギヤ
31gが連結される。
【0059】例えば、図19(b)において、操作レバ
ー31aを反時計方向(上側)に揺動操作すると、その
方向の入力トルクがクラッチユニットXを介してピニオ
ンギヤ31gに伝達され、ピニオンギヤ31gが反時計
方向に回動する。そして、ピニオンギヤ31gと噛合す
るセクターギヤ31fが時計方向に揺動して、リンク部
材31cの他端をリンク部材31eを介して引っ張る。
その結果、リンク部材31cとリンク部材31dが共に
起立して、着座シート30aの座面が高くなる。このよ
うにして、着座シート30aの高さHを調整した後、操
作レバー31aを開放すると、操作レバー31aが第1
クラッチ部5のセンタリングバネ12の弾性力(弾性復
元力)によって時計方向に回動して元の位置(中立位
置)に戻る。尚、操作レバー31aを時計方向(下側)
に揺動操作した場合は、上記とは逆の動作によって、着
座シート31aの座面が低くなる。また、高さ調整後に
操作レバー31aを開放すると、操作レバー31aが反
時計方向に回動して元の位置(中立位置)に戻る。
【0060】上記構成のシート高さ調整装置31によれ
ば、操作レバー31aの揺動操作のみで着座シート30
aの高さHを調整することができ、しかも、高さ調整後
の着座シート30aの高さ位置を自動的に保持すること
ができる。また、高さ調整後に操作レバー31aを開放
すると、操作レバー31aを中立位置に自動復帰させる
ことができ、その場合でも復帰時の動作が円滑でラチェ
ット機構のような騒音発生の問題も生じない。さらに、
摩擦部材9によって出力軸2に回転方向の制動力を与え
ているので、操作レバー31aの操作時における逆入力
トルクの還流現象がなく(又は少なく)、安定した調整
操作が可能である。
【0061】図20は、本発明の第2の実施形態に係る
クラッチユニットを示している。この実施形態に係るク
ラッチユニットが、上述した第1の実施形態に係るクラ
ッチユニットと異なる点は、ゴムや合成樹脂等の弾性材
料からなる摩擦部材9に代えて、バネ弾性を有する摩擦
部材15を制動手段として用いている点にある。摩擦部
材15はバネ鋼等の金属材料で形成され、出力軸2の環
状凹部2b4の外周壁に装入される装着部15aと、装
着部15aの一端に連続した鍔部15bと、鍔部15b
から外径側に突出した複数(例えば8つ)の突出部15
cとを備えている。装着部15aは、出力軸2の環状凹
部2b4の外周壁に締り嵌めで装着され、摩擦部材15
の出力軸2に対する相対回転を防止する。突出部15c
は、半径方向に延びた半径方向部15c1と、半径方向
部15c1の先端から傾斜状に延びた舌片部15c2と
を備え、舌片部15c2が外輪4の内周に締代をもって
圧接する。摩擦部材15の舌片部15c2が外輪4の内
周に締代をもって圧接することにより、出力軸2に回転
方向の制動力(摩擦制動力)が与えられる。尚、摩擦部
材15の装着部15aは、出力軸2の環状凹部2b4の
外周壁に相対回転を防止しうる態様で装着すれば良く、
上記の締り嵌めによる装着(圧入)の他、回転方向に凹
凸係合する態様で装着しても良い。その他の事項は上述
した第1の実施形態と同様であるので、説明を省略す
る。
【0062】図21は、本発明の第3の実施形態に係る
クラッチユニットを示している。この実施形態に係るク
ラッチユニットが、上述した第1の実施形態に係るクラ
ッチユニットと異なる点は、ゴムや合成樹脂等の弾性材
料からなる摩擦部材9に代えて、バネ弾性を有する摩擦
部材16を制動手段として用いている点にある。摩擦部
材16はバネ鋼等の金属材料で形成され、固定側板7の
ボス部7eに装着される装着部16aと、装着部16a
の一端に連続した鍔部16bと、鍔部16bから外径側
に突出した複数(例えば12個)の突出部16cとを備
えている。装着部16aには複数(例えば12個)の切
欠き部16a1が形成され、これら切欠き部16a1は
固定側板7のボス部7eに形成された凸部と回転方向に
係合して、摩擦部材16の固定側板7に対する相対回転
を防止する。突出部16cは、円弧状に湾曲した湾曲部
16c1と、湾曲部16c1の先端から傾斜状に延びた
舌片部16c2とを備え、舌片部16c2が出力軸2の
環状凹部2b4の外周壁に締代をもって圧接する。摩擦
部材16の舌片部16c2が出力軸2の環状凹部2b4
の外周壁に締代をもって圧接することにより、出力軸2
に回転方向の制動力(摩擦制動力)が与えられる。尚、
摩擦部材16の装着部16aは、固定側板7のボス部7
eに相対回転を防止しうる態様で装着すれば良く、上記
の回転方向に凹凸係合する態様の他、締り嵌めによる装
着(圧入)としても良い。その他の事項は上述した第1
の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、出力側機構の位置調整
および位置保持と、入力部材(操作部材)の位置復帰と
を実現することができ、しかも構造が簡単で、動作が円
滑なクラッチユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るクラッチユニットを示す
縦断面図である。
【図2】外輪(入力側部材)の背面図{図2(a)}、
縦断面図{図2(b)}、部分正面図{図2(c)}で
ある。
【図3】出力軸(出力側部材)の正面図{図3
(a)}、縦断面図{図3(b)}である。
【図4】内輪(制御部材)の正面図{図4(a)}、縦
断面図{図4(b)}である。
【図5】外輪(静止側部材)の正面図{図5(a)}、
縦断面図{図5(b)}である。
【図6】固定側板の縦断面図{図6(a)}、正面図
{図6(b)}である。
【図7】摩擦部材(制動手段)の縦断面図{図7
(a)}、正面図{図7(b)}である。
【図8】第1クラッチ部を示す横断面図{図1のB−B
断面}である。
【図9】第1クラッチ部の保持器を示す正面図{図9
(a)}、縦断面図{図9(b)}、横断面図{図9
(c)}である。
【図10】第1クラッチ部のセンタリングバネを示す側
面図{図10(a)}、正面図{図10(b)}、装着
図{図10(c)}である。
【図11】第1クラッチ部の作用を説明する概念図であ
る(中立位置)。
【図12】第1クラッチ部の作用を説明する概念図であ
る(トルク伝達時)。
【図13】第1クラッチ部の作用を説明する概念図であ
る(復帰時)。
【図14】第2クラッチ部を示す横断面図{図1のA−
A断面}である。
【図15】第2クラッチ部の作用を説明する部分拡大横
断面図である(中立位置)。
【図16】第2クラッチ部の作用を説明する部分拡大横
断面図である(ロック解除時)。
【図17】第2クラッチ部の作用を説明する部分拡大横
断面図である(トルク伝達時)。
【図18】自動車の座席シートを示す概念図である。
【図19】シート高さ調整装置の一構造例を示す概念図
である。
【図20】本発明の第2の実施形態に係るクラッチユニ
ットを示す縦断面図{図20(a)}、摩擦部材の正面
図{図20(b)}、断面図{図20(c)}である。
【図21】本発明の第2の実施形態に係るクラッチユニ
ットを示す縦断面図{図21(a)}、摩擦部材の正面
図{図21(b)}、断面図{図21(c)}である。
【符号の説明】
1 外輪(入力側部材) 2 出力軸(出力側部材) 3 内輪(制御部材) 4 外輪(静止側部材) 5 第1クラッチ部 6 第2クラッチ部 7 固定側板 9 摩擦部材(制動手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月9日(2001.10.
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】図4は、制御部材としての内輪3を示して
いる。内輪3は、筒状部3aと、筒状部3aの一端から
外径側に延びたフランジ部3bと、フランジ部3bの外
径端から軸方向の一方に延びた複数(例えば8本)の柱
部3cとを主体として構成される。筒状部3aは、出力
軸2のジャーナル部2aに外挿され、かつ、外輪1の内
部に内挿される。筒状部3aの他端側部分の内周には、
出力軸2のジャーナル部2aをラジアル方向に支持する
ラジアル軸受面3a1が形成され、筒状部3aの他端側
部分の外周には、外輪1のカム面1dとの間に正逆両回
転方向に楔隙間を形成する円周面3a2が形成される。
フランジ部3bには、軸方向の一方に突出した複数(例
えば8つ)のピン3b1が円周方向に所定間隔で形成さ
れる。これらピン3b1は、出力軸2のピン孔2b3に
それぞれ挿入される。また、円周方向に隣接した柱部3
c間には、軸方向の一方に向かって開口したポケット3
c1が形成され、これらポケット3c1に後述する第
クラッチ部(:図14参照)のローラ(10)が収容
される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】図14(図1のA−A断面)は、第2クラ
ッチ部6を示している。第2クラッチ部6は、外輪4に
設けられた円周面4c1と、出力軸2に設けられた複数
(例えば8つ)のカム面2b1と、各カム面2b1と円
周面4c1との間に介在する係合子としての一対(例え
ば総数8対)のローラ20と、一対のローラ20間に介
在する弾性部材、例えば断面U字形の板バネ21と、内
輪3の柱部3cと、内輪3のピン3b1および出力軸2
のピン孔2b3とを主要な要素として構成される。カム
面2b1、円周面4c1、一対のローラ20、および板
ばね21によってロック手段が構成され、一対のローラ
20の円周方向両側に位置する内輪3の柱部3cによっ
てロック解除手段が構成され、内輪3のピン3b1およ
び出力軸2のピン孔2b3によってトルク伝達手段が構
成される。尚、この実施形態において、板バネ21はス
テンレス鋼(例えばSUS301CPS−H)で形成
し、熱処理としてテンパー処理を施している。また、外
輪4の内周と出力軸2(大径部2b)の外周との間の空
間部、特にカム面2b1と円周面4c1との間にグリー
スが封入されている。グリースの種類は特に問わない
が、この実施形態のクラッチユニットを自動車の座席シ
ート調整装置に用いる場合は、真夏時の炎天下での駐車
時等に乗員室内が80°C程度の高温になることを考慮
し、リチウム系、ウレア系、ベントン系、ナトリウム系
等の潤滑油、又は、極圧添加剤を含まない潤滑油を基油
とし、かつ、基油の粘度が10〜1000cSt(at
37.8°C)である潤滑グリースを用いるのが好まし
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B099 AA05 BA04 CA31 CA33 CB06 DA05 3J056 AA10 AA65 BA03 BA04 BA05 BB15 BB33 BB41 BE07 CB22 CC39 CD03 DA02 DA05 GA12

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクが入力される入力側部材と、トル
    クが出力される出力側部材と、前記入力側部材と前記出
    力側部材との間のトルク伝達経路に介在する制御部材
    と、回転が拘束される静止側部材と、前記入力側部材と
    前記制御部材との間に設けられた第1クラッチ部と、前
    記静止側部材と前記出力側部材との間に設けられた第2
    クラッチ部とを備え、 前記入力側部材からの入力トルクは前記第1クラッチ部
    および前記制御部材を介して前記出力側部材に伝達し、
    前記出力側部材からの逆入力トルクは前記第2クラッチ
    部を介して前記静止側部材との間でロックするクラッチ
    ユニット。
  2. 【請求項2】 前記第1クラッチ部は、前記入力側部材
    からの入力トルクに対して前記入力側部材と前記制御部
    材とをロックするロック手段と、前記入力側部材が解放
    されたときに前記入力側部材を入力トルクが入力される
    前の中立位置に復帰させる復帰手段とを備えている請求
    項1記載のクラッチユニット。
  3. 【請求項3】 前記ロック手段は、前記入力側部材に設
    けられたカム面と、前記制御部材に設けられた円周面
    と、前記カム面と前記円周面との間に介在する係合子と
    を備え、前記復帰手段は、前記係合子を保持する保持器
    と、前記保持器を非回転部材に回転方向に連結する弾性
    部材とを備えている請求項2記載のクラッチユニット。
  4. 【請求項4】 前記非回転部材が前記静止側部材である
    請求項3記載のクラッチユニット。
  5. 【請求項5】 前記静止側部材が、前記入力側部材の回
    動範囲を規制するストッパ部を有する請求項3記載のク
    ラッチユニット。
  6. 【請求項6】 前記係合子、前記保持器、および前記弾
    性部材が、前記入力側部材の内部に収容されている請求
    項3記載のクラッチユニット。
  7. 【請求項7】 前記カム面が前記円周面との間に正逆両
    回転方向に楔隙間を形成する請求項3記載のクラッチユ
    ニット。
  8. 【請求項8】 前記係合子がローラである請求項3記載
    のクラッチユニット。
  9. 【請求項9】 前記制御部材が、前記出力側部材をラジ
    アル方向に支持するラジアル軸受部を有する請求項1記
    載のクラッチユニット。
  10. 【請求項10】 前記第2クラッチ部は、前記出力側部
    材からの逆入力トルクに対して前記出力側部材と前記静
    止側部材とをロックするロック手段と、前記入力側部材
    からの入力トルクに対して前記ロック手段によるロック
    状態を解除するロック解除手段と、前記ロック手段によ
    るロック状態が解除された状態のときに前記制御部材と
    前記出力側部材との間で入力トルクを伝達するトルク伝
    達手段とを備えている請求項1記載のクラッチユニッ
    ト。
  11. 【請求項11】 前記ロック手段は、前記静止側部材に
    設けられた円周面と、前記出力側部材に設けられ、前記
    円周面との間に正逆両回転方向に楔隙間を形成するカム
    面と、前記カム面と前記円周面との間に介在する一対の
    係合子と、前記一対の係合子をそれぞれ前記楔隙間の向
    きに押圧する弾性部材とを備え、前記ロック解除手段
    は、前記一対の係合子のうち何れか一方と択一的に係合
    して、これを前記楔隙間の向きと反対方向に押圧する係
    合要素を備え、前記トルク伝達手段は、前記制御部材お
    よび前記出力側部材に設けられた回転方向の係合要素を
    備えている請求項10記載のクラッチユニット。
  12. 【請求項12】 前記ロック解除手段および前記トルク
    伝達手段の中立位置における、前記ロック解除手段の係
    合要素と前記係合子との間の回転方向隙間δ1と、前記
    トルク伝達手段の係合要素間の回転方向隙間δ2が、δ
    1<δ2の関係を有する請求項11記載のクラッチユニ
    ット。
  13. 【請求項13】 前記ロック解除手段が前記制御部材に
    設けられている請求項11記載のクラッチユニット。
  14. 【請求項14】 前記トルク伝達手段が、前記制御部材
    および前記出力側部材のうち一方に設けられた凸部と、
    他方に設けられ、前記凸部と適合する凹部である請求項
    11記載のクラッチユニット。
  15. 【請求項15】 前記凸部が前記制御部材に設けられた
    ピンであり、前記凹部が前記出力側部材に設けられたピ
    ン孔である請求項14記載のクラッチユニット。
  16. 【請求項16】 前記ピンおよび前記ピン孔がクラッチ
    軸方向に設けられている請求項15記載のクラッチユニ
    ット。
  17. 【請求項17】 前記係合子がローラである請求項11
    記載のクラッチユニット。
  18. 【請求項18】 前記静止側部材に固定された固定側板
    をさらに備えた請求項1記載のクラッチユニット。
  19. 【請求項19】 前記固定側板が、前記出力側部材をラ
    ジアル方向に支持するラジアル軸受部を有する請求項1
    8記載のクラッチユニット。
  20. 【請求項20】 前記出力側部材に対して回転方向の制
    動力を与える制動手段をさらに備えた請求項1記載のク
    ラッチユニット。
  21. 【請求項21】 前記制動手段が、前記静止側部材に固
    定された固定側板、又は前記静止側部材と、前記出力側
    部材との間に介装されている請求項20記載のクラッチ
    ユニット。
  22. 【請求項22】 前記制動手段が摩擦部材である請求項
    20記載のクラッチユニット。
  23. 【請求項23】 自動車の座席シート調整装置に用いら
    れる請求項1から22の何れかに記載のクラッチユニッ
    ト。
  24. 【請求項24】 前記入力側部材が操作レバーに結合さ
    れ、前記出力側部材が前記座席シート調整装置の回動部
    材に連結される請求項23記載のクラッチユニット。
  25. 【請求項25】 前記座席シート調整装置が、着座シー
    トのシート高さ調整装置である請求項23又は24記載
    のクラッチユニット。
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