JP2004196130A - 座席シート - Google Patents

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Masahiro Kurita
昌弘 栗田
Masahiro Kawai
正浩 川合
Hiroshi Takayanagi
浩史 高柳
Noriyuki Zaiki
紀之 材木
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Shiroki Corp
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NTN Corp
Shiroki Corp
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Abstract

【課題】座席シートの位置調整装置のトルク入力時における急激なロック状態を緩和し、操作の連続感を高める。
【解決手段】入力外輪のドラム部82bは概ね楕円形状を呈しており、各カム面82aの円周方向中央部にそれぞれローラ83を位置させ、この状態で各ローラ83をドラム部82bの内周に接触させたとき、各ローラ83の内周に内接する内接線DoはX方向に長軸Dx、Y方向に短軸Dyを有する楕円形になる。外輪に入力トルクを入力すると、外輪の中立位置からの回動量増加に伴い、遊びが最も小さい(又は遊びが無い)短軸Dy上のローラ83から遊びが最も大きい長軸Dx上のローラ83にかけて各ローラ83が順次に楔隙間に楔係合してゆく。
【選択図】図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の乗員室に装備する座席シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の乗員室に装備する座席シートには、シートクッションを昇降調整可能にしたシートリフター装置を備えたものが知られている。シートリフター装置は、乗員の操作による入力トルクをシートクッションの移動機構に伝達し、シートクッション側からの逆入力トルクに対しては、シートクッションの移動機構をロックする機能が求められる場合がある。
【0003】
このような要求に対応すべく、本出願人は、下記特許文献1において、操作部材の回転操作による入力トルクを出力側の部材に伝達する第1のクラッチと、該クラッチの入力トルクはシートクッションの移動機構に伝達するが、シートクッションから移動機構を介して逆入力される逆入力トルクは静止側の部材に出力側の部材をロックして、移動機構の回動位置を保持する第2のクラッチとをユニット化したクラッチユニットをシートリフター装置に装備した座席シートを提案している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−120610号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記既提案に係るクラッチユニットをシートリフター装置に装備した座席シートは、クラッチユニットの入力側クラッチが、例えば、複数のローラ(係合子)と、入力部材に設けられた複数のカム面と、被動部材(制御部材)の円周面とで構成されている。このような入力側クラッチにおいて、操作部材を回動操作してトルクを入力する際、所定の操作角に達した時点から操作部材の動きが急激に重くなり、操作の連続感が得られない場合がある。この現象は、入力部材及び被動部材とローラとが遊びのある状態から急激にロック状態に移行することに原因がある。
【0006】
本発明の課題は、座席シートのシートリフター装置にトルクを入力する時における急激なロック状態を緩和し、操作の連続感を高めることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る座席シートは、シートの所要部位を調整移動可能とする移動機構と、移動機構にトルクを入力する操作部材と、移動機構と操作部材との間に介装し、操作部材からのトルク入力に対してはトルク伝達を行い、かつ、シート側から移動機構に逆入力された逆入力トルクに対しては、移動機構をロックするように構成したクラッチ手段とを備えており、クラッチ手段は、操作部材の往行初期時の回動量増加に伴い、操作部材からの入力トルクの伝達容量が漸次増加する構成を備えていることを特徴としている。これにより、トルク入力時における急激なロック状態を緩和して、操作の連続感を高めることができる。
【0008】
クラッチ手段は、例えば、操作部材に結合される入力側部材と、移動機構に結合される出力側部材と、静止側部材と、操作レバーを往復回動操作したときに入力側部材と出力側部材をロックする第1クラッチ部と、出力側部材と入力側部材との間に配設した弾性部材を備え、操作部材を解放したときに第1クラッチ部による入力側部材と出力側部材のロック状態を解除する弾性復帰手段と、シート側から移動機構に逆入力された逆入力トルクに対して出力側部材と静止側部材をロックする第2クラッチ部とを備え、かつ、第1クラッチ部が、操作部材の往行初期時の回動量増加に伴い、入力側部材から出力側部材へのトルク伝達容量が漸次増加する構成を備えたものとすることができる。
【0009】
第1クラッチ部は、例えば、入力側部材及び出力側部材と楔係合可能な複数の係合子を備えており、複数の係合子は、入力側部材の往行初期時の回動量増加に伴い、入力側部材及び出力側部材と順次に楔係合するように構成すると良い。これにより、クラッチ手段のトルク伝達容量は漸次増加する。この構成は、例えば、複数の係合子を中立位置で入力側部材に接触させたとき、複数の係合子の内接線が非円形になるようにすることによって実現することができる。ここでの非円形には、楕円形、3円弧形等の形状が含まれる。
【0010】
また、第1クラッチ部は、前記入力側部材及び出力側部材と楔係合可能な係合子と、前記係合子が楔係合するカム面とを備えており、前記入力側部材の往行初期時の回動量増加に伴い、前記係合子と前記カム面との接触面積が漸次増加するように構成すると良い。この構成によれば、係合子とカム面との接触面積が漸次増加することにより、クラッチ手段のトルク伝達容量は漸次増加する。この構成は、例えば、ローラやスプラグ等の軸方向に延びた係合面を有する係合子を用いると共に、カム面を軸方向に凹状とすることによって達成することができる。ここでの凹状には、1円弧状、2円弧状、放物線状、円錐状等の形状が含まれる。
【0011】
クラッチ手段に係合子を用いる場合、入力側部材は、係合子から受ける楔係合力によって若干弾性変形できるように構成することが好ましい。そのための手段として、例えば、入力側部材を金属板のプレス成形品とすることができる。
【0012】
また、操作部材として中立位置からの回動操作によりトルクを入力する操作レバーを採用する場合は、クラッチ手段は、前記静止側部材と入力側部材との間に配設した弾性部材を備え、操作レバーを解放したときに操作レバーを中立位置に戻す第2の弾性復帰手段を備えた構成にすると良い。
【0013】
なお、操作部材としては、上記の操作レバーや、クラッチ手段の入力側部材に回転トルクを入力する操作ノブを採用することができ、操作部材はクラッチ手段の入力側部材に一体又は別体に設けることができる。操作部材を含むクラッチ手段の入力側の構成は、操作時の利便性、製造工程での作業性、部品点数減少による低コスト化等を考慮して設計するとよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
【0015】
自動車等に装備する座席シート1は、図1に示すように、シートバック部2と、シートクッション部3に、それぞれ位置調整装置4、5を内蔵しており、操作レバー6、7等の操作部材を操作してシートバック部2の角度、シートクッション部3の昇降位置を調整することができるようになっている。また、座席シート1は、シートクッション部3の下部にスライド機構8を備えており、このスライド機構8により、前後に位置調整することができるようになっている。
【0016】
この座席シート1のシートクッション部3の位置調整装置5(シートリフター装置)は、図2に示すように、シートクッション部3の下部フレーム9を従動リンクとする移動機構10と、移動機構10を制御する制御機構11と、位置調整装置5の操作部材としての操作レバー12を備えている。
【0017】
移動機構10は、シートクッション部3の下部フレーム9を従動リンクとする四節回転機構20と、四節回転機構20の回動を操作する機構とからなる。
【0018】
四節回転機構20は、スライド機構8のアッパーフレーム21と、アッパーフレーム21の前部と後部に、回動自在に取り付けたフロントリンク22とリアリンク23と、フロントリンク22とリアリンク23の先端を連接するように配設したシートクッション部3の下部フレーム9で構成されている。なお、図2中、24〜27は、四節回転機構20の各リンク9、21〜23を回動自在に連結するピンである。また、28はスライド機構8のロアレールを示している。四節回転機構20のリアリンク23の下部フレーム9側端部は、さらに下方に延在しており、四節回転機構20の回動を操作する機構を連結している。
【0019】
四節回転機構20の回動を操作する機構は、連接棒31と、ドリブンギヤ32と、ピニオンギヤ33を備えている。連接棒31は、一端を上述した四節回転機構20のリアリンク23の下部フレーム9側端部の下端に回動自在に取り付け、他端をドリブンギヤ32の下部に回動自在に取り付けている。ドリブンギヤ32は、中央部をシートクッション部3の下部フレーム9に回動自在に取り付けたものであり、上部には歯形34を形成している。ピニオンギヤ33は、歯数の異なる2段ギヤからなり、シートクッション部3の下部フレーム9に取り付けられている。ピニオンギヤ33は、小径側ギヤ33aをドリブンギヤ32に噛合させ、大径側ギヤ33bは後述する制御機構11に噛合させているので、制御機構11から入力されたトルクを大きくしてドリブンギヤ32に伝達することができ、軽い力でシートクッション部3を操作することができるようになっている。また、ピニオンギヤ33は、シートクッション部3から移動機構に逆入力された逆入力トルクを小さくして、制御機構11に伝達するようになっている。また、ピニオンギヤ33により、制御機構11から入力される回転速度が遅くなるから、シートクッション部3の微調整が可能になる。なお、図2中、35〜37は、各リンク31、32を回動自在に連結するピンである。
【0020】
上記構成により、移動機構10は、ピニオンギヤ33を回転させ、ドリブンギヤ32を回動させると、連接棒31を介して、四節回転機構20が回動し、シートクッション部3の下部フレーム9が従動する構造になっている。
【0021】
制御機構11は、ピニオンギヤ33に噛合してドリブンギヤ32の回動を制御している。この制御機構11は、操作レバー12からのトルク入力に対してはドリブンギヤ32にトルクを伝達する機能と、シート側から四節回転機構20に逆入力された逆入力トルクに対しては、四節回転機構20をロックする機能と、操作レバー12を解放したときに入力側部材と出力側部材のロック状態を解除する機能と、操作レバー12を解放したときに操作レバー12を中立位置に戻す機能を兼ね備えたクラッチユニット50を備えている。
【0022】
クラッチユニット50は、図3に示すように、ピニオンギヤ33に噛合する出力側部材51と、シートクッション部3に固定した静止側部材52と、操作レバー12を取り付けた入力側部材53とを備えており、入力側部材53と出力側部材51との間に第1クラッチ部54、出力側部材51と静止側部材52との間に第2クラッチ部55を備えている。
【0023】
出力側部材51は、出力軸60と、後述する第1クラッチ部54の内輪部材となるクラッチ内輪61と、クラッチ内輪61に組み込まれ、後述する第2クラッチ部55の係合子として機能するローラ62と、ローラ62の係合状態を解除する弾性部材63(図6参照)を組み付けたものである。
【0024】
出力軸60は、図4(a)(b)に示すように、一端にギヤ部60a、中央側に大径部60b、他端側にジャーナル部60cを備えている。大径部60bの外周には、図4(a)に示すように、複数(例えば8つ)のカム面60dを円周方向に等間隔で形成している。各カム面60dは、出力軸60の軸心を中心とする円に対して弦をなす平坦面状に形成している。また、大径部60bの一端側部分には軸方向の複数(例えば8つ)のピン孔60eを円周所定間隔に形成している。また、大径部60bの他端側部分には環状凹部60fを形成している。
【0025】
出力軸60は、例えば、肌焼鋼、機械構造用炭素鋼、軸受鋼等の鋼材から鍛造加工によって成形され、浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波焼入れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の適宜の熱処理が施される。この実施形態では、出力軸60を形成する鋼材として肌焼鋼(例えばクロムモリブデン鋼SCM420)を使用し、これに熱処理として浸炭焼入れ焼戻しを行って、表層部の表面硬さを57〜62HRCに調整している。なお、出力軸60は、鋼材の削出し品とすることもできる。
【0026】
クラッチ内輪61は、図5(a)、(b)に示すように、筒状部61aと、筒状部61aの一端から外径側に延びたフランジ部61bと、フランジ部61bの外径端から軸方向の一方に延びた複数(例えば8本)の柱部61cとを主体として構成されている。
【0027】
筒状部61aは、前述した出力軸60のジャーナル部60cを挿入可能な内径を有し、筒状部61aの内周にはジャーナル部60cをラジアル方向に支持するラジアル軸受面61dが形成されている。筒状部61aの外周は円周面61eで形成されており、後述するクラッチ外輪82のカム面82aとの間に正逆両回転方向に楔隙間を形成している。
【0028】
フランジ部61bには、軸方向の一方に突出した複数(例えば8つ)のピン61fを、前述した出力軸60のピン孔60eにそれぞれ対応させて、円周方向に所定間隔で形成している。また、円周方向に隣接した柱部61c間には、軸方向の一方に向かって開口したポケット61gを形成している。
【0029】
クラッチ内輪61は、例えば、肌焼鋼、機械構造用炭素鋼、軸受鋼等の鋼材から鍛造加工によって成形され、浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波焼入れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の適宜の熱処理が施される。この実施形態では、クラッチ内輪61を形成する鋼材として肌焼鋼(例えばクロムモリブデン鋼SCM420)を使用し、これに熱処理として浸炭焼入れ焼戻しを行って、表層部の表面硬さを57〜62HRCに調整している。なお、クラッチ内輪61は、鋼材の削出し品、鋼鈑(例えば冷間圧延鋼鈑)のプレス成形品とすることもできる。
【0030】
出力側部材51を組み付けるときは、図3に示すように、出力軸60のジャーナル部60cを、クラッチ内輪61の筒状部61aに挿入するとともに、クラッチ内輪61のピン61fを、それぞれ出力軸60のピン孔60eに挿入して、クラッチ内輪61と出力軸60を周方向に係合させる。そして、クラッチ内輪61のポケット61gには、ローラ62と、弾性部材63を収容する。ローラ62は、図6に示すように、一つのポケット61gに2つずつ収容する。弾性部材63は、断面N字形の板ばねであり、2つのローラ62間に介装する。なお、この板ばねは、ステンレス鋼(例えばSUS301CPS−H)で形成し、熱処理としてテンパー処理を施している。ローラ62と弾性部材63は、ポケット61gの軸方向の開口部から該ポケット61g内に組み入れることができるので、組立作業が容易である。
【0031】
次に、クラッチユニット50の静止側部材52を説明する。
【0032】
静止側部材52は、図3に示すように、シートクッション部3の下部フレーム9に固定される固定側板71と、摩擦部材72と、後述する第2クラッチ部55の外輪部材となる静止側外輪73を備えている。
【0033】
固定側板71は、図7(a)(b)に示すように、半径方向に延びたフランジ部71aと、フランジ部71aの外径端から外径側に突出した複数(例えば4つ)のブラケット部71bと、フランジ部71aの外径端から軸方向の一方に突出した複数(例えば6つ)の加締部71cと、フランジ部71aに穿設した複数(例えば8つ)の係合孔71dと、フランジ部71aの内径端から軸方向の一方に突出したボス部71eとを主体として構成している。4つのブラケット部71bは円周方向に所定間隔で形成し、それぞれに中空ピン状の加締部71fを一体(又は別体)に設けている。6つの加締部71cは円周方向に所定間隔で形成し、それぞれに二股状に分岐した一対の爪部71gを設けている。ボス部71eは、出力軸60の環状凹部60fに挿入可能な内径を備え、内周にラジアル軸受面71hを形成している。
【0034】
固定側板71は、例えば、冷間圧延鋼鈑等の鋼鈑材からプレス加工によって成形する。この実施形態では、固定側板71を形成する鋼板材として冷間圧延鋼鈑(例えばSPCE)を使用している。また、加締部71c及び71fを加締加工する際の加工性等に配慮して、熱処理は施していない。なお、加締部71c及び71f等の加締加工を行う部位に防炭処理(又は防炭防窒処理)を施して、浸炭焼入れ焼戻し(又は浸炭窒化焼入れ焼戻し)を行っても良い。
【0035】
摩擦部材72は、図8(a)、(b)に示すように、ゴムや合成樹脂等の弾性材料で形成したリング状の部材で、その一方の端面には複数(例えば8つ)の凸部72aを円周方向に所定間隔に設けている。摩擦部材72の材質は特に問わないが、この実施形態では、摩擦部材72を合成樹脂材料、例えばポリアセタール(POM)にグラスファイバーを25重量%配合した合成樹脂材料の射出成形品としている。
【0036】
静止側外輪73は、図9(a)、(b)に示すように、半径方向内径側に延びたフランジ部73aと、フランジ部73aの外径端から軸方向の一方に延びた筒状部73bと、筒状部73bの一端から外径側に突出した鍔部73cとを主体として構成している。
【0037】
フランジ部73aには、複数(例えば2つ)のストッパ部73d、一対の係止部73e及び係止部73fを、それぞれ所定位置に軸方向の他方に突出形成している。筒状部73bは、出力軸60の大径部60bを外装し得る内径を備えており、その内周は、図9(a)に示すように、出力軸60のカム面60dとの間に正逆両回転方向に楔隙間を形成する円周面73gを形成している。鍔部73cには、前述した固定側板71の加締部71c(図7(a)(b)参照)に適合させて、複数(例えば6つ)の切欠き部73hを円周方向に所定間隔で形成している。
【0038】
静止側外輪73は、例えば、肌焼鋼、機械構造用炭素鋼、軸受鋼等の鋼材から鍛造加工によって成形され、浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波焼入れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の適宜の熱処理が施される。この実施形態では、静止側外輪73を形成する鋼材として肌焼鋼(例えばクロムモリブデン鋼SCM420)を使用し、これに熱処理として浸炭焼入れ焼戻しを行って、表層部の表面硬さを57〜62HRCに調整している。なお、静止側外輪73は、鋼材の削出し品、鋼鈑(例えば冷間圧延鋼鈑)のプレス成形品とすることもできる。静止側外輪73のフランジ部73aに設けたストッパ部73d、係止部73e、係止部73fは、それぞれ鍛造加工時又はプレス加工時に同時に屈曲形成しても良い。
【0039】
静止側部材52を組み付けるときは、図3に示すように、固定側板71のフランジ部71aに形成した係合孔71dに、摩擦部材72の凸部72aを装着した状態で、固定側板71のボス部71eと摩擦部材72を出力軸60の環状凹部60fに挿入する。静止側外輪73は、反対側(出力軸60のジャーナル部60c側)からクラッチ内輪61の筒状部61aに挿入し、筒状部73b内にクラッチ内輪61のポケット61gに収容したローラ62を収容する。そして、静止側外輪73の鍔部73cに設けた切欠き部73hに固定側板71の加締部71cを装着し(図7、図9参照)、加締部71cの一対の爪部71gを円周方向の相反する方向に加締めて鍔部73cに当接させて、静止側外輪73を固定側板71に固定する。
【0040】
このとき、摩擦部材72は、例えば出力軸60の環状凹部60fの外周壁に締代をもって圧入する。摩擦部材72の外周と環状凹部60fの外周壁との間に生じる摩擦力によって、出力軸60に回転方向の制動力(摩擦制動力)を与えることができる。この制動力(制動トルク)の大きさは、出力軸60に入力される逆入力トルクの大きさを勘案して適宜設定すれば良いが、逆入力トルクの還流現象を効果的に防止する観点から、想定される逆入力トルクと同程度の大きさに設定するのが好ましい。この実施形態のように、制動手段として摩擦部材72を用いると、制動力を摩擦部材72の締代調整によって設定し、また変更できるという利点がある。
【0041】
このとき、出力側部材51のクラッチ内輪61のポケット61gに収容したローラ62は、図6に示すように、出力軸60の大径部60bの外周に形成したカム面60dと静止側外輪73の筒状部73bの内周に形成した円周面73gとの間に形成された正逆両回転方向に楔隙間に収容される。
【0042】
出力側部材51と静止側外輪73との間に構成される第2クラッチ部55は、図6(図3のA−A断面図)に示すように、静止側外輪73に設けた円周面73gと、出力軸60に設けた複数(例えば8つ)のカム面60dと、各カム面60dと円周面73gとの間に介在する係合子としての一対(例えば総数8対)のローラ62と、一対のローラ62間に介在する弾性部材63と、クラッチ内輪61の柱部61cと、クラッチ内輪61のピン61fおよび出力軸60のピン孔60eとを主要な構成要素としている。
【0043】
一対のローラ62は、図10に拡大して示すように、中立位置において、ローラ62間に介在させた弾性部材63によって、それぞれ正逆両回転方向の楔隙間に相反する方向に押圧されている。この時、クラッチ内輪61の各柱部61cと各ローラ62との間にはそれぞれ回転方向隙間δ1が存在する。また、クラッチ内輪61のピン61fと出力軸60のピン孔60eとの間には正逆両回転方向にそれぞれ回転方向隙間δ2が存在する。回転方向隙間δ1と回転方向隙間δ2とは、δ1<δ2の関係を有する。回転方向隙間δ1の大きさは、例えば0〜0.4mm(第2クラッチ部55の軸心を中心として0〜1.5°)程度、回転方向隙間δ2の大きさは、例えば0.5〜0.8mm(第2クラッチ部55の軸心を中心として1.8〜3.7°)程度である。この第2クラッチ部55の作用は、後述する。
【0044】
次に、クラッチユニット50の入力側部材53を説明する。
【0045】
入力側部材53は、図3に示すように、操作レバー12を取り付ける入力部材81と、第1クラッチ部54の外輪となるクラッチ外輪82と、第1クラッチ部54の係合子として機能するローラ83と、ローラ83を保持する保持器84と、2つの弾性部材85、86を備えている。
【0046】
クラッチ外輪82は、内周に複数のカム面82a(図11参照)を円周方向等間隔に形成したドラム部82bと、ドラム部82bの一端部より内径側に延出した内径フランジ部82cと、ドラム部82bの他端部より外径側に延出した外径フランジ部82dとを備えている。
【0047】
内径フランジ部82cは、保持器84を軸方向の一方に抜け止め規制すると共に、クラッチ外輪82のクラッチ内輪61に対する同軸性を保持する役割を果たしている。外径フランジ部82dには、複数(図例では6つ)の嵌合溝82eを周方向所定位置に形成すると共に、外径端より軸方向に沿ってドラム部82bと反対側に延出した1または複数のストッパ爪82fを形成している。
【0048】
ドラム部82bに形成した各カム面82aは、図11に示すように、円周方向中央部を深くし、その中央部から円周方向両側に向って傾斜状に浅くしている。クラッチ外輪82のドラム部82bの内周部は、図11に誇張して示すように、同図におけるX方向の寸法がY方向の寸法に比べて僅かに大きく、概ね楕円形状を呈している。このため、各カム面82aの円周方向中央部にそれぞれローラ83を位置させ、この状態で各ローラ83をドラム部82bの内周に接触させたとき、各ローラ83の内周に内接する内接線DoはX方向に長軸Dx、Y方向に短軸Dyを有する楕円形になる。内接線Doの長軸Dxと短軸Dyとの寸法差は、例えば、ドラム部82bの平均外径(X軸上の外径とY軸上の外径との平均)がφ50mmのとき、20〜60μmである。尚、この実施形態において、複数のローラ83は全て同一径であり、クラッチ内輪61の筒状部61aの外周61eは真円形である。
【0049】
クラッチ外輪82のドラム部82bを上記のように構成したため、図11に示す位置(中立位置)において、カム面82aと、クラッチ内輪61の筒状部61aの円周面61eとの間の半径方向隙間に対するローラ83の遊びは、短軸Dy上で最小、長軸Dx上で最大となり、短軸Dy上のローラ83から長軸Dx上のローラ83にかけて漸次大きくなる。尚、短軸Dy上におけるローラ83の遊び量を≒ゼロ(略ゼロ)、すなわち、ローラ83を噛み込みがない程度にカム面82a及び円周面2aと接触させても良い。
【0050】
クラッチ外輪82の全部、又は、少なくともカム面82aに対しては、例えば、浸炭焼入れ焼戻し、浸炭窒化焼入れ焼戻し、高周波焼入れ焼戻し、ずぶ焼入れ焼戻し等の熱処理(表面硬化処理)を施している。
【0051】
入力部材81は、薄肉円板状の部材で、図12に示すように、操作レバー12を取り付ける取付部81aを円板部に複数(例えば2つ)形成している。入力部材81には、クラッチ外輪82の嵌合溝82eに対応させて、外径端より軸方向に沿って屈曲形成した複数(例えば6つ)の嵌合爪81bを設けている。入力部材81の嵌合爪81bをクラッチ外輪82の嵌合溝82eに嵌合圧入または加締め固定することにより、入力部材81とクラッチ外輪82の相対回転及び軸方向相対移動を規制している。
【0052】
保持器84は、図13に示すように、円筒状をなし、ローラ83を収容する複数の窓形のポケット84aと、円周方向に離隔した一対の切欠き部84bを備えている。保持器84の材質は特に問わないが、この実施形態では、保持器84を合成樹脂材料、例えばポリアミド66(PA66)にグラスファイバーを25重量%配合した合成樹脂材料の射出成形品としている。
【0053】
第1、第2の弾性部材85、86は、図3および図14に示すように、何れも帯板材(例えばステンレス鋼、ばね鋼等の金属製とする)を丸めて形成した有端リング状の板ばねで形成することができる。図14に示すように、第1の弾性部材85の両端部には、外径側に屈曲させた係合部85a、85bが形成されている。また、第2の弾性部材86の両端部には、内径側に屈曲させた係合部86a、86bが形成されている。
【0054】
入力側部材53を組み込むときは、図3に示すように、入力部材81をクラッチ外輪82に組み付け、クラッチ外輪82のカム面82aにローラ83を配設した状態で、クラッチ外輪82の内周に、ローラ83を組み込んだ保持器84を装着する。第1の弾性部材85は、図14に示すように、クラッチ外輪82のストッパ爪82fの側面に係合部85a、85bを係合させて、クラッチ外輪82に装着する。他方の第2の弾性部材86は第1の弾性部材85の内径側に配置されており、保持器84の切欠き部84bの側面84b1、84b2に係合部86a、86bを係合させて、保持器84に装着している。
【0055】
そして、この入力側部材53のアッセンブリを、クラッチ内輪61の筒状部61aに組み込む。このとき、図14に示すように、第1の弾性部材85の係合部85a、85bを静止側外輪73のストッパ部73fに係合させ、第2の弾性部材86の係合部86a、86bを静止側外輪73の一対の係合部73eに係合させる。
【0056】
なお、この実施形態では、クラッチ外輪82との間に軸方向に波型ばねや皿ばねからなる弾性体87を介在させて、出力軸60のジャーナル部60cの端部にワッシャ89を取り付けることにより、クラッチ外輪82に軸方向の与圧を付与している。
【0057】
このクラッチユニット50は、図示しないケーシングに組み込み、出力軸60のギヤ部60aを移動機構10のピニオンギヤ33の大径側ギヤ33bに噛合するように、シートクッション部3の下部フレーム9に取り付ける。入力部材81には操作レバー12を取り付ける。
【0058】
次に、この実施形態の座席シート1のシートクッション部3に装備した位置調整装置5の動作を説明する。なお、図15〜図17では、第1および第2の弾性部材85、86、並びに静止側部材7を模式化し、概念的に示している。また、操作レバー12も記載が省略されている。図面では、第1の弾性部材85に比べて第2の弾性部材86を大きく描いているが、これは図面作成上の都合によるもので、弾性力の強弱等のばね特性とは無関係である。
【0059】
図15は、座席シート1のシートクッション部3の操作レバー12が中立位置にある状態における、制御機構11の第1クラッチ部54を示している。この中立位置では、ローラ83はカム面82aの円周方向中央部に位置し、カム面82a及び円周面61aとの間に形成される正逆両回転方向の楔隙間からそれぞれ離脱している。
【0060】
シートクッション部3の位置を調整する場合は、操作レバー12を回動操作する。操作レバー12を回動操作すると、位置調整装置5に装備した制御機構11の入力部材81及びクラッチ外輪82が操作レバー12と一緒に回動する。例えば、クラッチ外輪82に時計方向の入力トルクを入力すると、図16に示すように、クラッチ外輪82の回動に伴い、カム面82aがローラ83に対して時計方向に相対移動して、ローラ83が回転方向後方の楔隙間に楔係合する(噛み込む)。保持器84は、第2の弾性部材86により静止側部材52と共に静止しようとするので、クラッチ外輪82の相対移動が可能となる。これにより、クラッチ外輪82とクラッチ内輪61がロックされ、クラッチ外輪82に入力したトルクをローラ83を介してクラッチ内輪61に伝達することができる。
【0061】
クラッチ内輪61と出力軸60は、図3に示すように、クラッチ内輪61のフランジ部61bに設けた複数(例えば8つ)のピン61fを、出力軸60のピン孔60eに挿入しているので、クラッチ内輪61が回動するとピン61fとピン孔60eが周方向に係合して、クラッチ内輪61と出力軸60が同期回転する。
【0062】
なお、詳しくは、図10に示すように、第2クラッチ部55では、中立位置において、クラッチ内輪61の柱部61cとローラ62との間の回転方向隙間δ1と、クラッチ内輪61のピン61fと出力軸60のピン孔60eとの間の回転方向隙間δ2が、δ1<δ2に設定されている。このため、クラッチ内輪61が時計方向に回転すると、図17に示すように、先ず、楔隙間の反時計方向(回転方向後方)に位置する柱部61cが回転方向後方のローラ62と係合し、これを弾性部材63の弾性力に抗して時計方向(回転方向前方)に押圧する。これにより、反時計方向(回転方向後方)のローラ62は、出力軸60と静止側外輪73との間の反時計方向の楔隙間から離脱して、出力軸60が静止側外輪73にロックされた状態から解除される。そして、クラッチ内輪61がさらに時計方向に回動し、図18に示すように、クラッチ内輪61のピン61fと出力軸60のピン孔60eが時計方向に係合する。これにより、クラッチ内輪61からの時計方向の入力トルクは、ピン61fおよびピン孔60eを介して出力軸60に伝達され、出力軸60はクラッチ内輪61と一緒に時計方向に回動する。
【0063】
なお、操作レバー12からクラッチ外輪82に反時計方向の入力トルクが入力された場合は、上記とは逆の動作で出力軸60が反時計方向に回動する。操作レバー12の回動の最大量は、静止側外輪73のストッパ部73dとクラッチ外輪82のストッパ爪82fとの当接によって規制される。そして、上述のようにクラッチ外輪82および保持器84の回動に伴って両弾性部材85、86が撓み、その撓み量に応じた弾性力がそれぞれに蓄積される。
【0064】
図19は、操作レバー12を開放した時の状態を示している。この場合、第1の弾性部材85に蓄積された弾性力によって外輪1に時計方向の弾性力が働き、クラッチ外輪82が時計方向に回動して図15に示す中立位置に復帰する。このように、このクラッチユニット50は、操作レバー12を開放したときに、操作レバー12を中立位置に復帰させる機能を備えている。
【0065】
また、操作レバー12を開放すると、第2の弾性部材86に蓄積された弾性力によって、保持器84に反時計方向の回動力が働き、ローラ83が保持器84に押されて保持器84と共に中立位置(図15参照)に復帰する。この際、ローラ83がカム面82aを押圧するため、クラッチ外輪82は第1の弾性部材85の弾性力のみならず、第2の弾性部材86からの弾性力fによっても中立位置に復帰する。
【0066】
また、第2クラッチ部55においても、クラッチ内輪61からの入力トルクがなくなると、弾性部材63の弾性復元力によって、ローラ62が中立位置(図10参照)に復帰する。
【0067】
一方、クラッチ内輪61及び出力軸60等の出力側部材は、回動操作によって与えられた回動位置をそのまま維持する。従って、操作レバー12の回動操作を繰り返し行うと、クラッチ内輪61に各回動操作ごとの回動量が重畳的に蓄積される。以上から、操作レバー12を繰り返し回動操作することにより、入力トルクを出力側部材51に伝達し、さらに、出力軸60、ピニオンギヤ33、ドリブンギヤ32、連接棒31を介して四節回転機構20のリアリンク23を回動させることができ、これによりシートクッション部3の位置調整を行うことができる。
【0068】
また、シートクッション部3にはシートクッション部3の自重や乗員の体重が掛かるので、シートクッション部3側から移動機構10を介してクラッチユニット50にトルクが逆入力される。
【0069】
このシート側から四節回転機構20に逆入力される逆入力トルクに対しては、出力側部材51と静止側部材52の間に構成した第2クラッチ部55によって、四節回転機構20をロックして、シートクッション部3の位置を保持することができる。
【0070】
例えば、出力軸60に時計方向の逆入力トルクが入力されると、反時計方向(回転方向後方)のローラ62がその方向の楔隙間と楔係合して、出力軸60が静止側外輪73に対して時計方向にロックされる。出力軸60に反時計方向の逆入力トルクが入力されると、時計方向(回転方向後方)のローラ62がその方向の楔隙間と楔係合して、出力軸60が静止側外輪73に対して反時計方向にロックされる。また、出力軸60に反時計方向の逆入力トルクが入力された場合も、回転方向が逆向きに同様の動作が行われ、出力軸60が静止側外輪に対してロックされる。これによりシートクッション部3の位置を保持することができる。
【0071】
また、出力軸60からの逆入力トルクは、第2クラッチ部55によって正逆両回転方向にロックされ、第1クラッチ部54への逆入力トルクの還流が遮断される。
【0072】
このように第2クラッチ部55は、クラッチ外輪82の正逆両方向の入力トルクをクラッチ内輪61を介して出力軸60に伝達する一方、出力軸60からの逆入力トルクのクラッチ内輪61やクラッチ外輪82への伝達を遮断する逆入力防止クラッチとして機能する。
【0073】
以上、このクラッチユニットの基本機能を説明したが、この実施形態では、クラッチ外輪82のドラム部82bを僅かに楕円形状とし、カム面82aと円周面2aとの間の半径方向隙間に対するローラ83の遊びが、短軸Dy上のローラ83から長軸Dx上のローラ83にかけて漸次大きくなるように構成している(図11参照)。そのため、操作レバー12を所定方向に回動操作してクラッチ外輪82に入力トルクを入力すると、クラッチ外輪82の弾性変形によりローラ83に対して相対回転するため、クラッチ外輪82の中立位置からの回動量増加に伴い、遊びが最も小さい(又は遊びが無い)短軸Dy上のローラ83から遊びが最も大きい長軸Dx上のローラ83にかけて、各ローラ83が順次に楔隙間に楔係合してゆく。そして、外輪1の回動量が所定角度に達した時点もしくはそれ以前に、全てのローラ83が楔隙間に楔係合して完全なロック状態(トルク伝達状態)に移行する。その結果、トルク伝達部のトルク伝達容量は、クラッチ外輪82が中立位置から所定角度回動するまでの間(往行初期時)は、クラッチ外輪82の回動量増加に伴い漸次増加し、外輪1の回動量が所定角度に達した時点で、所定のトルク伝達容量に達する。これにより、操作レバー12の急激なロック状態を緩和して、操作の連続感を高めることができる。
【0074】
ローラ83がカム面82aと円周面2aに楔係合してトルク伝達を媒介する時、カム面82aはローラ83から力(楔係合力)を受ける。一方、クラッチ外輪82は鋼板のプレス成形品であるので、カム面82aがローラ83から力を受けると、その力の法線方向成分(カム面82aと直交する方向の成分)によってドラム部82bが外径側に弾性変形する。従って、ドラム部82bは、外輪1の弾性変形によりローラ83に対して相対回転するため、ローラ83が順次にカム面82aに楔係合してゆく間にその楕円形状が内輪2の円周面2aに倣って漸次に矯正され、全てのローラ83がカム面82aに楔係合した時点で真円形状になる。
【0075】
図20は、上記構成のクラッチユニット(実施例)と、該実施例のクラッチユニットにおいて、第1クラッチ部のローラの遊びを全てのローラについて同じとしたクラッチユニット(比較例)とを用いて、操作レバーの操作トルクを測定した結果を示している。
【0076】
図20に示すように、比較例では、操作レバーの操作角θがθ0に達した時点からθ1に達するまでの小さな角度範囲で、操作トルクが4kgf・cm程度から10.5kgf・cm程度に急激に上昇する現象が見られた。これは、操作角θ0の時点で第1クラッチ部の全てのローラが同時に楔係合を開始して、外輪と内輪とが急激にロックされたことに原因がある。これに対して、実施例では、操作レバーの操作角θがθ0に達した時点からθ2に達するまでの比較的大きな角度範囲で、操作トルクが4kgf・cm程度から10.5kgf・cm程度に緩やかに上昇した。これは、操作角θ=θ0〜θ2の範囲内で、操作角θの増加(外輪の回動量増加)に伴い、第1クラッチ部の遊びが最も小さい(又は遊びが無い)ローラから遊びが最も大きいローラにかけて各ローラが順次に楔係合して、第1クラッチ部のトルク伝達容量が漸次増加したことに起因する。従って、実施例のクラッチユニットによれば、操作レバーの急激なロック状態がなく、操作の良好な連続感を得ることができる。
【0077】
以上、本発明の一実施形態に係るクラッチ及びクラッチユニットを説明したが、本発明に係るクラッチ及びクラッチユニットは上述した実施形態に限定されない。
【0078】
例えば、上述したクラッチユニット50は、第1クラッチ部54において、操作レバー12の往行初期時の回動量増加に伴い、トルク伝達容量が漸次増加するように構成する手段として、以上説明した実施形態のように、ローラを順次に楔係合させる手段を用いているが、他の手段としてローラとカム面との接触面積を漸次増加させる手段を採用しても良い。具体的には、カム面を軸方向に凹状に形成し、ローラがカム面に楔係合する初期時は、カム面とローラの外周面(係合面)とを軸方向の両端部側において部分的に接触させる。外輪の回動量増加に伴い、ローラがカム面を押圧する力(楔係合力)が大きくなると、外輪の弾性変形によって、カム面とローラの外周面との接触面積が漸次増加し、これにより、トルク伝達容量が漸次増加する。
【0079】
より具体的には、図21に例示するように、クラッチ外輪82のドラム部82bに設けたカム面82aを軸方向に円錐状に形成し、ローラ83がカム面82aに楔係合する初期時は、カム面82aとローラ83の外周面とを軸方向の両端部側において部分的に接触させる。カム面82aの円錐テーパ角αは、例えば0.1°〜0.5°である。
【0080】
クラッチ外輪82の回動量増加に伴い、ローラ83がカム面82aを押圧する力(楔係合力)が大きくなると、クラッチ外輪82の弾性変形によって、カム面82aの円錐形状がローラ83の外周面に倣って漸次に矯正されて、カム面82aとローラ83の外周面との接触面積が漸次増加する。そして、クラッチ外輪82の回動量が所定角度に達した時点で、カム面82aがローラ83の外周面の全面と接触して、完全なロック状態(トルク伝達状態)に移行する。その結果、トルク伝達部のトルク伝達容量は、クラッチ外輪82が中立位置から所定角度回動するまでの間(往行初期時)は、クラッチ外輪82の回動量増加に伴い漸次増加し、クラッチ外輪82の回動量が所定角度に達した時点で、所定のトルク伝達容量に達する。これにより、操作レバー12の急激なロック状態を緩和して、操作の連続感を高めることができる。
【0081】
また、上述したクラッチユニットは、部品点数が多いために、累積公差が大きくなり部材間の隙間が設計上の隙間よりも広くなる場合がある。特に、図3のように組み付けたときに、出力軸60の大径部60bと、固定側板71との間の軸方向の隙間Sが大きくなる場合がある。
【0082】
このような場合に出力軸60に厳しい条件で曲げモーメントが加わると、出力軸60をロックしている第2クラッチ部55のローラ62の楔係合(噛み合い)に緩みが生じることがある。この状態で、さらに、出力軸60又はクラッチユニット全体に微振動が掛かると、周方向配設されている複数のローラ62の楔係合が周方向に順次に緩み、各ローラ62に順次に微小な滑りが生じ、出力軸60が静止側外輪73に対して相対的に自転してしまうという事象が生じる可能性があった。このような事象は、出力軸60と静止側外輪73との間に相対的な偏心円運動(みそすり運動)として顕在化する。
【0083】
例えば、クラッチユニットの出力軸60に片持ちはり状態で大きな力が加わり、さらにエンジンの振動や走行時の振動などが振動源となり、微振動が生じると、第2クラッチ部55において、上記の事象が生じる可能性がある。
【0084】
このような出力軸60の自転事象を防止するためには、各部品公差を詰めたり、部品間にスペーサを挿入して隙間を詰めたり、部品の選択嵌合を行うことにより問題を解決するとよい。
【0085】
さらに、好適には、下記のような改変を行うとよい。
【0086】
第1の改変は、静止側外輪73の剛性を高めて、出力軸60に曲げモーメントが掛かったときに静止側外輪73に生じる変形を抑制するとよい。これにより、ローラ62の楔係合の緩みを防止することができ、出力軸60の自転事象を防止することができる。
【0087】
静止側外輪73の剛性を高める手段としては、静止側外輪73の肉厚を厚くしたり、剛性の高い材料を選択するとよい。しかし、単に静止側外輪73の肉厚を厚くすると、プレス加工の場合、静止側外輪73は外径方向だけでなく軸方向(幅方向)にも大きくなる。このため、設計上、静止側外輪73の軸方向(幅方向)の設置スペースが限られているような場合には、単純に静止側外輪73の肉厚を厚くすることはできない。また、静止側外輪73の肉厚を厚くしたり剛性の高い材料を選択したりすると、静止側外輪73を成形するプレス装置の能力上、プレス加工に必要な力が不足してプレス加工に歪が生じたり、プレス装置に掛かる負荷が大きくなって製造コストが嵩み不経済になる場合がある。
【0088】
そこで、図22に示すように、静止側外輪73の外周面にリングプレート状の補強部材91を嵌合すると良い。補強部材91は、例えば、鉄製、ステンレス製などの鋼板材からなるものを用いるとよい。
【0089】
この補強部材91を用いることにより、静止側外輪73の素材肉厚を厚くすることなく、静止側外輪73の変形を防止することができる。これにより、プレス装置に掛かる負荷を大きくせずに、上述した出力軸60の自転を防止できる。また、このような補強部材91を静止側外輪73の外周面に圧入することにより、製造時に歪んだ静止側外輪73の内径の真円度を向上させることができるので、ローラ62が楔係合するの精度が向上する。
【0090】
また、出力軸60の自転を防止するための第2の改変は、図22に示すように、固定側板71の出力軸60の大径部60bの軸方向先端部92に当接する位置に突起93を設けるとよい。
【0091】
この改変によれば、出力軸60の大径部60bと固定側板71との間の軸方向の隙間Sを狭くすることができるので、出力軸60に曲げモーメントが加わったときに、固定側板71の突起93が出力軸60の大径部60bの軸方向先端部92に当接して、出力軸60の傾きを規制することができる。これにより、出力軸60をロックしている第2クラッチ部55のローラ62の楔係合(噛み合い)に緩みが生じるのを防止することができ、ローラ62の微小滑りを防止し、出力軸60の自転を防止することができる。
【0092】
固定側板71の、出力軸60の大径部60bの軸方向先端部92に対向する位置に突起93を設ける場合は、周方向全周にわたって設ける必要はなく、図23(a)(b)に示すように、固定側板71をプレス加工で成形するときに、周方向に所定の間隔で複数の突起93を設けるとよい。
【0093】
突起93は、隙間Sの幅が0.1mm以下になるように設けると良い。このような突起93は、例えば、図24(a)に示すように、出力軸60の大径部60bと固定側板71との間の軸方向の隙間Sが完全に詰まるように、想定される隙間Sの幅よりも突出量を少し高めにした突起93を設け、図24(b)に示すように、加締め治具94、95を用いて、第2クラッチ部55を組み付けるときに、固定側板71に設けた突起93の先端を出力軸60の大径部60bの軸方向先端部92に押し付けて、突起93を軸方向に座屈させるとよい。
【0094】
なお、この加締め治具94は、突起93に軸方向の圧縮力を確実に作用させるため、固定側板71の裏面の突起93に対応する部分を押圧する押圧部96を備えている。
【0095】
組み付け後、加締め治具94、95を取り外したときに(固定側板71を静止側外輪73に組み付ける圧縮力を解除したときに)、スプリングバックにより出力軸60と固定側板71との間隔が広くなるが、座屈させた突起93もスプリングバックにより、少し高さを取り戻すので隙間Sは50μm程度の極めて狭いものになる。
【0096】
このように、固定側板71に突起93を設け、組み付け時に突起93を座屈させ、そのスプリングバックを利用することにより、出力軸60の大径部60bと固定側板71との間の軸方向の隙間Sを狭いものにすることができるとともに、出力軸60の大径部60bと固定側板71との間の軸方向の隙間Sについて、製品毎のばらつきを無くすことができ、これによりクラッチユニットの性能及び品質が安定する。
【0097】
なお、このように固定側板71に設けた突起93のスプリングバックを利用して隙間Sを詰める場合、出力軸60及び静止側外輪73を、固定側板71より硬くしておくとよい。例えば、出力軸60と静止側外輪73を焼入れ品とし、固定側板71を非焼入れ品とするよい。また、第2の改変と第1の改変は独立しており、少なくとも何れか一方を採用すれば出力軸60の自転を防止することができるが、図21に示すように、第2の改変と第1の改変の両方を施してもよい。
【0098】
また、上記の実施形態では、操作部材として操作レバーを用い、操作レバーを繰り返し回動操作することにより、シートクッション部3の位置調整を行う形態を説明したが、本発明に係る座席シートは、これに限定されず、例えば、操作部材として操作ノブを用い、操作ノブを正逆回動操作することにより、シートクッション部3の昇降位置調整を行う形態に適用することも可能である。
【0099】
この場合、クラッチ外輪82と静止側外輪73に係合するように配設した弾性部材85と、静止側外輪73に設けたストッパ部73d、クラッチ外輪82に設けたストッパ爪82fを廃し、入力部材81に操作レバー12に代えて操作ノブを取り付けるとよい。これにより、座席シートは操作ノブを正逆両方向に回動させることにより、シートクッション部3の位置調整が可能になり、この場合も、第1クラッチ部の機能により、操作ノブの回動操作初期時の急激なロック状態を緩和することができ、操作の連続感を高めることができる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る座席シートよれば、クラッチ手段が、操作部材の往行初期時の回動量増加に伴い、操作部材からの入力トルクの伝達容量が漸次増加する構成を備えているので、シートの位置調整を行うときに、入力部材の急激なロック状態を緩和し、操作部材の操作の連続感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】座席シートの要部を示す斜視図。
【図2】シートクッション部の移動機構を示す側面図。
【図3】クラッチユニットの縦断側面図。
【図4】(a)はクラッチユニットの出力軸を示す正面図、(b)は(a)のB−B断面に沿った側面図である。
【図5】(a)はクラッチ内輪の正面図、(b)は(a)のB−B断面に沿った側面図、(c)はポケットを示す拡大図である。
【図6】クラッチユニットの第2クラッチ部の縦断面図である。
【図7】(a)は固定側板の正面図、(b)は(a)のB−B断面に沿った側面図である。
【図8】(a)は摩擦部材の正面図、(b)は(a)の縦断側面図である。
【図9】(a)は静止側外輪の正面図、(b)は(a)のB−B断面に沿った側面図である。
【図10】第2クラッチ部の中立位置での状態を示す部分拡大正面図である。
【図11】クラッチユニットの第1クラッチ部の縦断面図。
【図12】入力側部材を示すクラッチユニットの背面図。
【図13】保持器を示す斜視図。
【図14】第1及び第2の弾性部材の装着状態の概略を図示する正面図である。
【図15】第1クラッチ部の中立位置を概念的に説明する断面図。
【図16】第1クラッチ部の動作を概念的に説明する断面図。
【図17】トルク入力時の第1クラッチ部の動作を概念的に説明する断面図。
【図18】トルク入力時の第2クラッチ部の動作を説明する部分拡大正面図。
【図19】トルク入力時の第2クラッチ部の動作を説明する部分拡大正面図。
【図20】操作レバーを解放した時の第1クラッチ部の動作を概念的に説明する断面図。
【図21】従来のクラッチとの操作トルクの比較試験の結果を示す図。
【図22】第1クラッチ部の変形例を示す縦断面図。
【図23】(a)は固定側板を示す正面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
【図24】(a)(b)は、それぞれ出力側部材に静止側部材を組み付ける作業において、第2クラッチ部を加締める状態を示す縦断面図である、
【符号の説明】
1 座席シート
2 シートバック部
3 シートクッション部
4、5 位置調整装置
6、7 操作レバー
8 スライド機構
9 シートクッション部の下部フレーム
10 移動機構
11 制御機構
12 操作レバー
20 四節回転機構
21 アッパーフレーム
22 フロントリンク
23 リアリンク
31 連接棒
32 ドリブンギヤ
33 ピニオンギヤ
50 クラッチユニット
51 出力側部材
52 静止側部材
53 入力側部材
54 第1クラッチ部
55 第2クラッチ部
60 出力軸
61 クラッチ内輪
62 ローラ(係合子)
63 弾性部材
71 固定側板
72 摩擦部材
73 静止側外輪
81 入力部材
82 クラッチ外輪
83 ローラ(係合子)
84 保持器
85、86 弾性部材
91 補強部材
92 軸方向先端部
93 突起
94、95 加締め治具

Claims (10)

  1. シートの所要部位を調整移動可能とする移動機構と、前記移動機構にトルクを入力する操作部材と、前記移動機構と操作部材との間に介装し、前記操作部材からのトルク入力に対してはトルク伝達を行い、かつ、シート側から前記移動機構に逆入力された逆入力トルクに対しては、移動機構をロックするように構成したクラッチ手段とを備えた座席シートにおいて、
    前記クラッチ手段は、前記操作部材の往行初期時の回動量増加に伴い、前記操作部材からの入力トルクの伝達容量が漸次増加する構成を備えていることを特徴とする座席シート。
  2. 前記クラッチ手段は、前記操作部材に結合される入力側部材と、移動機構に結合される出力側部材と、静止側部材と、操作部材を往復回動操作したときに入力部材と出力側部材をロックする第1クラッチ部と、前記出力側部材と入力側部材との間に配設した弾性部材を備え、操作部材を解放したときに第1クラッチ部による入力側部材と出力側部材のロック状態を解除する弾性復帰手段と、前記シート側から前記移動機構に逆入力された逆入力トルクに対して前記出力側部材と静止側部材をロックする第2クラッチ部とを備え、
    前記第1クラッチ部が、前記操作部材の往行初期時の回動量増加に伴い、入力側部材から出力側部材へのトルク伝達容量が漸次増加する構成を備えていることを特徴とする請求項1に記載の座席シート。
  3. 前記第1クラッチ部は、前記入力側部材及び出力側部材と楔係合可能な複数の係合子を備えており、前記複数の係合子は、前記入力側部材の往行初期時の回動量増加に伴い、前記入力側部材及び出力側部材と順次に楔係合することを特徴とする請求項2に記載の座席シート。
  4. 前記複数の係合子を前記中立位置で前記入力側部材に接触させたとき、前記複数の係合子の内接線が非円形になることを特徴とする請求項3に記載の座席シート。
  5. 前記内接線が楕円形であることを特徴とする請求項4に記載の座席シート。
  6. 前記第1クラッチ部は、前記入力側部材及び出力側部材と楔係合可能な係合子と、前記係合子が楔係合するカム面とを備えており、前記入力側部材の往行初期時の回動量増加に伴い、前記係合子と前記カム面との接触面積が漸次増加することを特徴とする請求項2に記載の座席シート。
  7. 前記係合子は軸方向に延びた係合面を備えており、前記カム面は軸方向に凹状であることを特徴とする請求項6に記載の座席シート。
  8. 前記カム面が軸方向に円錐状であることを特徴とする請求項7に記載の座席シート。
  9. 前記入力側部材が金属板のプレス成形品であることを特徴とする請求項2から8の何れかに記載の座席シート。
  10. 前記操作部材は操作レバーからなり、かつ、前記クラッチ手段は、前記静止側部材と入力側部材との間に配設した弾性部材を備え、操作レバーを解放したときに操作レバーを中立位置に戻す第2の弾性復帰手段を備えていることを特徴とする請求項2から9の何れかに記載の座席シート。
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