JPH11264426A - 2方向同時空転・ロック切替えクラッチ - Google Patents

2方向同時空転・ロック切替えクラッチ

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Publication number
JPH11264426A
JPH11264426A JP6632598A JP6632598A JPH11264426A JP H11264426 A JPH11264426 A JP H11264426A JP 6632598 A JP6632598 A JP 6632598A JP 6632598 A JP6632598 A JP 6632598A JP H11264426 A JPH11264426 A JP H11264426A
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JP
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retainer
spring
ring
circumferential
external force
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Application number
JP6632598A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kurita
昌弘 栗田
Hiroaki Suzuki
裕明 鈴木
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正転・逆転方向のいずれの方向にも同時にロ
ック状態と回転可能状態とに切替え可能になるという新
たな機能を持ち、さらに構造が簡易で低価格化が可能で
あり、幅寸法も小さくできるものとする。 【解決手段】 内輪1および外輪2と、内輪1のカム面
6に摩擦接触して内外輪1,2の相対回転をロックする
転動体3とを備える。この転動体3の保持器4を、所定
の外力が加わることで、転動体3の位置がカム面6の中
立位置となるように内輪1に拘束状態とする案内手段1
4を設ける。保持器4は櫛型のものとし、柱部4bの先
端にリングばね5を取付ける。リングばね5は、摩擦付
与用ばね片5bおよび戻しばね片5cを一体に有するも
のとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の機器の機
械構造部分、例えば、自然状態では正転・逆転方向共に
自由に回転できないが、必要に応じて正転・逆転方向共
に同時に自由に回転が可能な機能を必要とする機械構造
部分、例えばリクライニングシートの背もたれ傾き調整
装置等に使用できる2方向同時空転・ロック切替えクラ
ッチに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】例えば、
手押し車の車輪やドアの車輪は、何らかの方法で止めな
い限り、傾斜面においては水平方向の分力や慣性力のた
めに動くことが可能である。このために、用途によって
は、外部から車輪にブレーキ機構を付加して危険の防止
を図っているのが現状である。また、従来、自動車等の
マニュアル式のリクライニングシートにおいて、その背
もたれ傾き調整装置は、ラチェット機構を利用したもの
が主流となっいる。この他に、遊星ギヤ式のものも一部
で使用されている。しかし、ラチェット式のものは、段
階的にしか調整できず、操作性が悪い。また、遊星ギヤ
式のものは構成が複雑でコスト高くなる。このため、上
記のような各種用途にクラッチを改良して用いることを
試みたが、従来のワンウェイクラッチおよびツーウェイ
クラッチは、いずれも要求される機能を満たすことがで
きない。
【0003】図25に、従来から知られているワンウェ
イクラッチの代表的な構造例を示す。このクラッチは、
軸81、外輪82、ころ83、保持器84、およびばね
85で構成されている。外輪82には、傾斜カム面86
が設けられており、ばね85は、ころ83をカム面の狭
い側に押し付けて、軸固定時には外輪82の時計方向へ
の回転に対しては即座にロックする構造となっている。
また、図26にツーウェイクラッチの代表的な構造例を
示す。このクラッチの特徴は、外輪92に、互いに対向
する2つの傾斜カム面97を持つことと、保持器94を
必要に応じて周方向に移動させるための手段(この例で
はレバー98)を持つことである。これによって、時計
方向あるいは反時計方向に外輪92のロック方向を切り
替える機能を持つことができる。
【0004】ワンウェイクラッチは、名前のとおり一方
向への回転のみをロックするだけであり、ツーウェイク
ラッチはレバー等の操作によって、時計方向あるいは反
時計方向だけにロックする機能があるが、両方向回転共
に同時にロックする機能は持っていない。したがって、
安全性を要求する手押し車の車輪やドア用の車輪等が要
求するクラッチとしての機能はなかった。また、これら
は、例えば単独ではシート背もたれ傾き調整装置に要求
される機能を満たすことができない。
【0005】そこで、本発明者は、正転・逆転方向のい
ずれの方向にもロック状態を保ち、外部からの操作によ
って、正転・逆転方向のいずれの方向も同時に回転可能
になるという新たな機能を持った2方向同時空転・ロッ
ク切替えクラッチを開発し、提案した(特願平9−35
4944号等)。
【0006】しかし、前記の提案のものは、要求価格や
要求寸法に余裕のある場合には、機能面でも信頼性があ
り、良い構造であるが、低価格や幅寸法の要求が厳しい
場合にはさらなる改良が必要であった。
【0007】この発明の目的は、正転・逆転方向のいず
れの方向にもロック状態を保ち、外部からの操作によっ
て、正転・逆転方向のいずれの方向も同時に回転可能に
なるという新たな機能を持ち、さらに構造が簡易で低価
格化が可能であり、幅寸法も小さくできる2方向同時空
転・ロック切替えクラッチを提供することである。この
発明の他の目的は、各部品の寸法公差にばらつきがあっ
ても、その許容機能を持ち、良好な操作性が得られるよ
うにすることである。この発明のさらに他の目的は、上
記2方向同時空転・ロック切替えクラッチに用いられて
小型化および部品点数の削減に寄与できるばね付き保持
器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の2方向同時空
転・ロック切替えクラッチは、互いに正逆に回転可能で
内外に位置する第1の回転部材および第2の回転部材
と、両回転部材の間の円周方向複数個所に介在していず
れか一方の回転部材に対する中立位置から正逆いずれか
の回転方向にずれることでそのずれ方向に対応する方向
の回転を摩擦接触によりロックする係合子と、保持器
と、リングばねと、前記保持器を、所定の外力が加わる
ことで、前記係合子の位置が前記中立位置となるように
前記一方の回転部材に対して拘束状態とする案内手段と
を備える。前記保持器は、鍔リング部およびこの鍔リン
グ部の片方の幅面に櫛歯状に突出する複数の柱部を有し
各柱部間で形成されるポケット内に前記各係合子を保持
するものとする。前記リングばねは、保持器の鍔リング
部と同心位置で前記各柱部の先端に取付けられるものと
し、かつ円周方向複数個所に、他方の回転部材の円周面
に摺接する摩擦付与用ばね片または保持器を軸方向に付
勢する戻しばね片を有するものとする。なお、この明細
書で言う「回転部材」は相対的な回転が可能な部材のこ
とであり、片方の回転部材が常に角度固定状態で用いら
れるものであっても良い。この構成によると、第1の回
転部材と第2の回転部材とは、常時は係合子で互いの相
対回転が不能なように回転がロックされる。すなわち回
転が阻止される。所定の外力を加え、係合子の位置が中
立位置となるように一方の回転部材に対して保持器を案
内手段で拘束状態とすることにより、係合子による回転
ロックが解除され、第1の回転部材と第2の回転部材間
の正逆両方向の回転が可能となる。リングばねの摩擦付
与用ばね片は、ロック解除後に外力を除いて再度ロック
状態とするときに、回転部材の回転による保持器の連れ
回りを生じさせ、係合子を中立位置から移動させるもの
であり、これにより確実にロックを生じさせる。リンク
ばねの戻しばね片は、前記前記外力を除いたときに、保
持器を元の位置に戻すものである。保持器は、ポケット
の一側が開放された櫛型のものとしてあるが、リングば
ねを取付けてあるため、そのリング部分が保持器の片方
の鍔リング部の役目をしている。そのため、窓型の保持
器と同様に係合子を幅方向の両方の向きに規制すること
ができる。また、複数の摩擦付与用ばね片または戻しば
ね片を一体化させて保持器に取り付けるリングばねで保
持器の片方の鍔リング部を兼用させるため、窓型保持器
にリングばねを設ける場合に比べて、ばね付き保持器の
全体の幅寸法を小さくできる。これに伴い、クラッチ全
体の幅寸法も小さくすることができる。また、保持器が
櫛型であるため、保持器の製作のための金型費用も安価
になる。
【0009】この発明の2方向同時空転・ロック切替え
クラッチにおいて、前記係合子が転動体からなり、前記
一方の回転部材の円周面にカム面を設け、このカム面
は、回転部材円周方向の中央部が深くかつ両側に次第に
浅くなるように形成されて、その中央部が前記中立位置
となり、この中立位置で、前記転動体の径に対して前記
円面とカム面間の間隔に若干の径方向隙間が生じるもの
としても良い。この構成の場合、保持器を一方の回転部
材に対して拘束して転動体をカム面の最も深い中立位置
に保つことで、回転部材が回転自在状態となる。保持器
の拘束を解除することで、回転部材の回転に伴い、転動
体がカム面の浅い位置に移動し、回転ロック状態とな
る。このように係合子を転動体とした場合、転動体の形
状が簡単で、その製造が容易なことから、一層のコスト
低下が図れる。
【0010】また、この発明の2方向同時空転・ロック
切替えクラッチにおいて、前記係合子が、前記いずれか
一方の回転部材に円周方向に揺動自在に支持されて他方
の回転部材の円周面に係合可能なスプラグであっても良
い。この構成の場合、保持器を一方の回転部材に対して
拘束してスプラグを中立位置、すなわち中立の角度位置
に保持することで、回転部材が回転自在状態となる。保
持器の拘束を解除すると、回転部材の回転に伴い、スプ
ラグが傾き、他方の回転部材の円周面に摩擦接触して回
転ロック状態となる。
【0011】これらの発明において、前記案内手段が、
前記一方の回転部材および前記保持器に互いに軸方向に
対面して設けられた保持器固定溝と係合突部とでなり、
これら保持器固定溝と係合突部とが、前記軸方向の外力
の非付与状態で互いに緩み状態に噛み合い、かつ前記外
力の付与状態で密に噛み合うものとしても良い。この場
合に、前記軸方向の外力に対して保持器を復帰させる戻
しばね片と、前記摩擦付与用ばね片との両方を、前記リ
ングばねに一体に形成することが好ましい。この構成の
場合、常時は、保持器固定溝と係合突部とが緩み状態に
噛み合っており、この緩み範囲で保持器とカム面側の回
転部材との相対回転が可能となる。そのため、保持器で
係合子を中立位置に保持する機能は生じず、前記のよう
に係合子の摩擦接触で両回転部材の両方向の回転がロッ
クされる。保持器に所定の外力を与えると、保持器固定
溝と係合突部とが密に噛み合い、保持器は前記一方の回
転部材に拘束されて、その保持している係合子を中立位
置に保持する。そのため、回転部材の両方向の回転が可
能となる。戻しばねは、ロック解除後に外力を除いて再
度ロック状態とするときに、保持器を強制復帰させるも
のであり、これにより回転ロックが確実化される。この
場合に、摩擦付与用ばね片だけでなく、戻しばね片を前
記リングばねに一体に形成したため、専用の戻しばねが
不要で、戻しばねの部品価格分が安くできると共に、組
み立て工数が少なくなって、組み立て費用も削減され
る。また、部品点数が削減されることから、部品管理も
容易となる。
【0012】また、この発明において、前記回転部材の
回転中心と同芯上で回転可能な操作部材を前記保持器の
側面と対面して設け、前記保持器の幅面における円周方
向複数個所に外力受け用の凸部を設け、回転に伴って前
記凸部を押し付けて前記外力となる軸方向力を前記保持
器に作用させる操作用カム面を前記操作部材に設け、前
記保持器の前記凸部と前記保持器に設けられる前記ロッ
ク用の係合突部とを互いに同じ周方向位置としても良
い。この構成の場合、回転ロック状態から、操作部材を
回転させると、操作用カム面の作用で、保持器に軸方向
力が与えられ、保持器固定溝と係合突部とが密に噛み合
う。これより、前記のように係合子が中立位置に保持さ
れ、回転部材の両方向の回転が可能となる。操作部材の
再度の回転または逆回転により、保持器の前記軸方向力
が解除される。この場合に、保持器の操作部材で押され
る凸部と位相合わせ用の係合突部とが互いに同じ周方向
位置にあるため、保持器に無理な力が加わらなくなると
共に、保持器の内輪に対する位相合わせの精度が向上す
る。
【0013】また、この発明において、前記回転部材の
回転中心と同芯上で回転可能な操作部材を前記保持器の
側面と対面して設け、前記保持器の幅面における円周方
向複数個所に外力受け用の凸部を設け、回転に伴って前
記凸部を押し付けて前記外力となる軸方向力を前記保持
器に作用させる操作用カム面を前記操作部材の外周部に
設け、この操作部材の内周部に、円周方向に延びる複数
の主として軸方向剛性低下用の切欠孔または溝を設けて
も良い。この構成の場合、レバーの操作で操作部材を回
転させるが、内周部に円周方向に延びる複数の切欠孔ま
たは溝を設けたため、操作部材の軸方向の剛性が小さく
なる。このため、操作部材のカム面が保持器の凸部で押
し返されて変形することが可能であり、各部品の寸法公
差にばらつきがあっても、前記の変形で吸収でき、過大
な力が発生することがない。これにより、各部品の幅寸
法精度を厳しく管理する必要がなくなる。
【0014】この発明において、前記リングばねの前記
各摩擦付与用ばね片の先端位置は、互いに軸方向に異な
らせることが好ましい。これにより、回転部材の摩擦付
与用ばね片が摺接する位置が特定の部分のみに集中せ
ず、耐久性が向上する。
【0015】この発明の2方向同時空転・ロック切替え
クラッチ用ばね付き保持器は、鍔リング部およびこの鍔
リング部の片方の幅面に櫛歯状に突出する複数の柱部を
有し各柱部間で形成されるポケット内に回転ロック用の
係合子を保持する保持器と、この保持器の前記鍔リング
部と同心位置で前記各柱部の先端に取付けられたリング
ばねとを備え、このリングばねは、クラッチの回転部材
に摺接する摩擦付与用ばね片と、保持器に与えられる軸
方向の外力に対して保持器を復帰させる戻しばね片とを
各々円周方向の複数個所に有するものである。この構成
によると、戻しばね片および摩擦付与用ばね片をリング
ばねに一体に形成したため、専用の戻しばねが不要で、
戻しばねの部品価格分が安くできると共に、組み立て工
数が少なくなって、組み立て費用も削減される。部品点
数が削減されることから、部品管理も容易となる。ま
た、保持器の片方の鍔リング部が省略したことで、幅寸
法も狭くすることができ、かつ保持器製作のための金型
コストも安価になる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施形態を図1
ないし図10と共に説明する。この2方向同時空転・ロ
ック切替えクラッチ30は、第1の回転部材である内輪
1と、第2の回転部材である外輪2と、ころからなる係
合子である転動体3と、保持器4と、リングばね5と、
操作部材16とで構成される。この2方向同時空転・ロ
ック切替えクラッチは、いわば、2ウェイクラッチの基
本構造を応用したものである。内輪1は、一端に内鍔1
aを有する円筒状に形成され、その内鍔1aに設けられ
た中心の孔で主軸41に嵌合し、半径方向に位置決めさ
れている。主軸41は、第1の固定フレーム31に溶接
または圧入によって片持ち状に固定されている。また、
内輪1は、第1の固定フレーム31に対して内鍔1aを
貫通するリベット等の固定具36または溶接等で固定さ
れている。
【0017】内輪1の外径面には、周方向複数箇所にカ
ム面6が設けられ、これとは別に直径が若干小さな円周
面部分1bが内鍔1a側の端縁に設けられ、この円周面
部分1bに隣接する段面と第1の固定フレーム31との
間で構成される円周溝に、外輪2の内鍔2aを、隙間が
生じる状態に挟み込み、滑り軸受からなるラジアルおよ
びアキシャル軸受部分40を構成している。外輪2は、
この軸受部分40での支持により、内輪1と第1の固定
フレーム31に対して半径および軸方向共に位置が規制
され、回転方向のみ自由度がある。外輪2は、内鍔2a
と反対側の端部に外鍔2bを有しており、この外鍔2b
を利用して第2の固定フレーム32に溶接によって固定
されている。操作部材16は、一部にレバー16a(図
6,図7)を有する円板状の部材からなり、中心部の筒
部16bで主軸41に回転自在に嵌合し、保持器4と対
面するように、主軸41に止め輪37で軸方向に位置決
めされている。筒部16bは、操作部材16の保持器4
側への移動を制限するスペーサであり、内輪1の内鍔1
aに先端が係合する。したがって、操作部材16は、回
転はできるが、軸方向には移動できない。なお、筒部1
6bは、操作部材16と別体のスリーブ状のスペーサと
しても良い。
【0018】内輪1は、図2に示すように、外径面の周
方向複数箇所にカム面6が設けられている。各カム面6
は等間隔で設けられている。これらカム面6は、円周方
向の中央部が深くかつ両側に次第に浅くなるように形成
されたものであり、概ねV字状の断面形状とされてい
る。このカム面6は、図3(A)のように凹円弧状など
の曲面状であっても、また同図(B)のように直線状で
あっても良い。カム面6のV字状の開き角度αは、例え
ば155°〜175°に設定されている。カム面6は、
内輪1の軸方向の全長に設けられているが、軸方向の一
部に設けたものであっても良い。内輪1の片側(前記内
鍔1aとは反対側)の幅面には、保持器固定溝7が円周
方向の複数箇所に設けられている。例えば、保持器固定
溝7はカム溝6と交互に設けられている。保持器固定溝
7は、溝幅の中心部が深くなる断面形状のものであり、
この例では概ねV字状の断面形状とされている。V字状
の傾斜は、カム溝6に比べて急勾配としてある。なお、
内輪1は、この例では円筒状としたが、軸であっても良
い。すなわち、前記主軸41等の軸に直接にカム溝6や
保持器固定溝7が加工されていても良い。
【0019】図1に示すように、外輪2は、その内径面
部分を、ころからなる転動体3が転走可能なように、円
筒面状の円周軌道面2cとしてある。外輪2の円周軌道
面2cと、内輪1のカム溝6と、転動体3とで、内輪1
と外輪2との正逆両方向の相対回転を阻止するロック手
段12が構成される。
【0020】保持器4は、図4に示すように、鍔リング
部4aおよびこの鍔リング部4aの片方の幅面に櫛歯状
に突出する複数の柱部4bを有するリング状に形成さ
れ、隣合う柱部4bの間で、転動体3を保持するポケッ
ト8が形成されている。保持器4の鍔リング部4aのも
う片方の幅面側における内径面には鍔部4cが設けられ
ている。この鍔部4cの柱部4b側の幅面の周方向複数
個所に、内輪1の各保持器固定溝7と噛み合う係合突部
9が設けられ、かつこの幅面とは反対側の保持器幅面の
周方向複数個所に、外力受け用の凸部18が設けられて
いる。凸部18は、その表面が操作用カム面となるもの
である。これら係合突部9と、軸方向の外力受け用の凸
部18とは、同じ周方向位置に設けられ、鍔部4cの表
裏に位置している。外力受け用の凸部18は、側面形状
が円弧状とされているが、三角形状や球面状、その他種
々の形状であっても良い。保持器4の係合突部9と、内
輪1の保持器固定溝7(図1,図2)とで、案内手段1
4が構成される。また、この案内手段14と保持器4と
で、ロック解除手段13が構成される。保持器4の前記
各ポケット8の保持器円周方向の幅は、転動体3との間
に微小な隙間が生じる程度の幅、または負の隙間となる
幅とする。保持器4の材質は合成樹脂製としてある。保
持器4の各柱部4bの先端面には、ばね固定用ピン10
が設けられている。
【0021】リングばね5は、全体が一枚の金属板から
成形された板ばねからなり、リング状の側板5aと、こ
の側板5aの外周から放射状に延びるアーム状の複数の
摩擦付与用ばね片5bと、周方向複数個所の戻しばね片
5cとからなる。リングばね5は、保持器4の鍔リング
部4aと同心位置で柱部4bの先端面に取付けられ、ポ
ケット8の開放部を蓋する。このリングばね5の取付け
は、保持器4のばね固定用ピン10を側板5aに設けら
れた孔5dに挿通し、加締めることで行われる。図5
(A)はリングばね5を保持器4に取付けた状態を示
す。リングばね5の固定は、加締による他に、溶着やね
じ止め、あるいは鋲止め、または接着でも良い。この保
持器4にリングばね5を取付けた組立部品が、ばね付き
保持器20となる。摩擦付与用ばね片5bは、側板5a
から斜め外径側に延びて先端部分が軸方向と略平行とな
るように折り曲げられており、その先端部分が外輪2の
内径面に押し付け状態に接触する。摩擦付与用ばね片5
bは、保持器4の各柱部4bと対応する位置に設けられ
ている。摩擦付与用ばね片5bの長さWは、例えば保持
器4の幅の略1/2とする。これら各摩擦付与用ばね片
5bの長さW(図5(B))は、個々の摩擦付与用ばね
片5b毎に、あるいは所定の摩擦付与用ばね片5bの組
み毎に互いに若干異ならせることが好ましい。これによ
り、外輪2の内径面における特定の部分のみに摩耗が集
中することが防止される。戻しばね片5cは、先端が外
輪2の内鍔2aに係合して保持器4に外力に対する軸方
向の復元力を与えるものである。戻しばね片5cは、側
板5aから切り起こした切り起こし片で形成され、リン
グばね5の円周方向に延びて、摩擦付与用ばね片5bと
は反対の幅面側に突出している。この戻しばね片5c
は、一対ずつ、先端が対向し合うように設けられ、各戻
しばね片5cの対は、各摩擦付与用ばね片5bの間に配
置されている。
【0022】図6および図7に示すように、操作部材1
6は、保持器4の幅面と対向する面の周方向複数箇所
に、操作部材16の回転に伴って軸方向力を保持器4に
作用させる操作用カム面17が設けてある。これら操作
用カム面17は、保持器4の凸部18に接触して凸部1
8を押す面であって、操作部材16の回転方向に沿う勾
配を有する山形の断面に形成され、頂部に対する片方の
勾配面は緩やかに、もう片方の勾配面は急な勾配に形成
されている。この例では、操作部材16は金属板のプレ
ス成形品からなり、操作用カム面17は、その金属板の
山形の屈曲または湾曲部分で形成される。操作部材16
の操作用カム面17は、操作部材16の円板状部分の外
周部に設けられ、操作用カム面17と中心の筒部16b
との間の平板状部分に、軸方向剛性低下用の複数の切欠
孔19が設けられている。これら切欠孔19は、操作部
材16の円周方向に延びる円弧状のものであり、各円周
に複数個ずつ同心円状に配置されている。内外に隣合う
切欠孔19の円周方向位置は互いにずらせてある。な
お、切欠孔19に代えて、切欠溝(図示せず)を設けて
も良く、これによっても剛性低下作用が得られる。操作
部材16のレバー16aは、長手方向に延びる溝形断面
のリブ部16cが形成されている。
【0023】図10は、この2方向同時空転・ロック切
替えクラッチ30を応用したシート背もたれ傾き調整装
置を示す。第1の固定フレーム31はシート固定フレー
ムとなるものであり、図9のシート33に固定される。
第2の固定フレーム32は背もたれ固定フレームとなる
ものであり、背もたれ34に固定される。このシート背
もたれ傾き調整装置は、後に説明するように、クラッチ
30の操作部材16のレバー16aを引き上げて背もた
れ34を倒し、その位置でレバー16aを戻すと、背も
たれ34はその位置で固定される。なお、背もたれ34
は、ばね部材35で、常時起き上がる方向に付勢されて
いる。ばね部材35は、コイルばねの形状で図示してあ
るが、実際にはぜんまいばねが第2の固定フレーム32
の回転中心、すなわちこのクラッチ30の近傍に使用さ
れることが多い。第1の固定フレーム31および第2の
固定フレーム32は、いずれもアーム状の板材からな
る。
【0024】上記構成の動作を説明する。レバー16a
が中立位置となっているとき、この例ではレバー16a
が水平近くに下がっているときは、保持器4の幅面の凸
部18と操作部材16aの操作用カム面17の非突出部
分とが対向しているので、保持器4は軸方向の外力を受
けず、自然状態となっている。この状態では、クラッチ
30は回転ロック機能があり、背もたれ34は前にも後
ろにも、つまり起し側にも倒れ側にも動くことはできな
い。すなわち、保持器4は、内輪1に設けられた保持器
固定溝7に係合突部9で緩い噛み合い状態となってお
り、その隙間の範囲で保持器4は内輪1に対して自由に
回転位相が変わる。このため、外輪2が正逆いずれかの
方向に僅かでも回転すると、保持器4が外輪2に対して
連れ回りを生じ、この保持器4の移動により転動体3は
内輪1のカム面6の中央から偏った浅い位置となり、内
外輪1,2間の回転をロックする。
【0025】この回転ロックを説明する。転動体3が内
輪1のカム面6と干渉した状態は図8に示すようであ
り、転動体3がカム面6および外輪2の接触点となる角
度βは5〜25°〔180°−(155°〜175
°)〕となる。この角度は、一般的なクラッチのストラ
ト角として知られている。図8(A)の状態になると、
外輪2はそれ以上時計方向に回転することが不可能とな
る。すなわち、ここで、クラッチとしての回転ロック機
能が生じることになる。なお、保持器4の係合突部9
は、この状態では、まだ内輪1の保持器固定溝7に干渉
しないような寸法に設定される。外輪2が反時計方向に
回転をするときも、各部品は前記と同じような動きをし
て、回転ロック機能が生じる(図8(B))。
【0026】次に、レバー16aを所定角度(例えば操
作用カム面18のピッチの70%程度の角度)引き上げ
ると、操作部材16の操作用カム面17の突出部分が保
持器4の凸部18に対面し、保持器4は操作部材16で
軸方向に押される。これにより、保持器4の係合突部9
が内輪1の保持器固定溝7に密に嵌合し、この嵌合に伴
う案内作用で、保持器4と内輪1の回転位相が一致させ
られる。そのため、保持器4のポケット8に保持された
転動体3はカム面6の中央(中立位置)に位置し、その
位置が保持されることになり、転動体3の摩擦接触が解
消されて、回転ロック機能が失われる。したがって、背
もたれ34は、いずれの方向にも自由に動くことができ
る。この場合に、背もたれ34を倒すときは、人の背中
の力で、背もたれ34が起き上がるときは、ばね部材3
5の復元力による。背もたれ34の位置が決まった後、
レバー16aを元の下方位置に戻すと、回転ロック機能
が回復して、背もたれ34は固定される。
【0027】このように、この2方向同時空転・ロック
切替えクラッチ30は、保持器4に軸方向の外力を加え
たり、その外力を除くことによって、時計・反時計方向
のいずれの方向へも同時に空転可能な状態と、両方向に
同時に回転ロック機能を生じる状態とに切替えることが
できる。このため、前記のシート背もたれ傾き調整装置
に適用した場合に、背もたれ34を任意の角度で固定す
ることができる。また、この2方向同時空転・ロック切
替えクラッチ30を応用したシート背もたれ傾き調整装
置によると、従来のラチェット式のものと異なり、不完
全噛み合い等による異音の発生がなく、したがって従来
品にない操作感触と高級感を得ることができる。また、
この2方向同時空転・ロック切替えクラッチ30は、前
記のような両方向の同時切替え機能を有することから、
手押し車やドア用の軸受と共に使用した場合、手を放せ
ば車輪やドアはその場所に留まっている様な安全な機構
が安価に実現できる。
【0028】また、この2方向同時空転・ロック切替え
クラッチ30は、次の各効果が得られる。 a.戻しばね片5cおよび摩擦付与用ばね片5bをリン
グばね5に一体に形成したため、専用の戻しばねが不要
で、部品コストが低下すると共に、組み立て費用も削減
される。 b.保持器4の片方の鍔リング部を省略したことで、ク
ラッチ30の幅寸法を狭くすることができ、かつ保持器
製作のための金型コストも安価になる。省略された片方
の鍔リングの役目は、リングばね5のリング部5aで代
用され、転動体3の保持機能は、いわゆる窓形の保持器
と同様に得られる。 c.保持器4の位相合わせのための係合突部9と操作部
材16から外力Fを受ける凸部18との位相が一致した
ため、凸部18に外力Fが直接に加わり、そのため保持
器4に無理な力が加わらなくなると共に、保持器4の内
輪1に対する位相合わせの精度が向上する。この効果
は、次の図11〜図12の実施形態と比較して後に説明
する。 d.各摩擦付与用ばね片5bの長さに僅かな差を持たせ
たので、外輪2の内径面の特定の部分のみに摩耗が集中
せず、クラッチ寿命が向上する。 e.操作部材16に切欠孔19を設けることにより操作
部材16の剛性を小さくすることができたので、操作用
カム面17で保持器4の凸部18を押し付けたときに、
操作部材16が軸方向に弾性変形することができ、過大
な力が発生することがない。そのため、各部品の幅寸法
精度を厳しく管理する必要が少なくなる。このため、部
品価格が低下し、また組立て後の全体幅寸法を管理する
ための在庫管理の費用が削減できる。この効果は、次の
図13〜図14の実施形態と比較して後に説明する。 f.操作部材16にスペーサとなる筒部16bを一体化
させたため、部品点数が削減され、また操作部材16自
体の耐モーメント荷重に対する強度が向上する。
【0029】図11および図12は、この発明の他の実
施形態を示す。この例の2方向同時空転・ロック切替え
クラッチは、図1と共に前述した実施形態にかかるクラ
ッチにおいて、保持器4および操作部材16を次の構成
の保持器4Aおよび操作部材16Aに変えたものであ
る。その他の構成は図1の実施形態と同じであるため、
その図示および説明を省略する。この例における保持器
4Aは、鍔リング4aの幅面に、図4の例の凸部18に
代えて、円周方向に沿って起伏する緩傾斜の操作用カム
面18Aが設けられている。操作用カム面18Aは、円
周方向の複数個所に設けられる。保持器4Aのその他の
構成は図4の例と同じである。操作部材16Aは、レバ
ー16aを有するリング状の部材であり、そのリング部
分に、保持器4Aの操作用カム面18Aと対応する緩傾
斜の操作用カム面17Aが設けてある。
【0030】このような保持器4Aおよび操作部材16
Aを設けた場合も、前記実施形態と同様な効果が得られ
る。ただし、この実施形態の場合、図12に示すよう
に、操作部材16Aの操作によって保持器4Aを内輪1
の保持器固定溝7に押し付ける場合に、保持器4Aに加
えられる外力Fの中心位置と保持器4Aの係合突部9の
突出側の中心とは、クラッチの各部品の組み合わせ条件
によっては必ずしも一致しない。そのため、保持器4A
の鍔リング部4aに無理な力が加わることがある。これ
に対して、第1の実施形態では、保持器4の位相合わせ
のための係合突部9と操作部材16から外力Fを受ける
凸部18との位相を一致させたため、凸部18に外力F
が直接に加わり、保持器4に無理な力が加わらなくな
る。
【0031】図13および図14は、この発明のさらに
他の実施形態を示す。この例は、第1の実施形態におい
て、操作部材16を、次の構成の操作部材16Bに代え
たものである。この操作部材16Bは、図6の例の操作
部材16における筒部16bと切欠孔19とを省略した
ものである。操作部材16Bは、図6の例と同様に板金
のプレス成形品としても、また中実の削り出し品または
鋳造品等としても良い。操作部材16Bは、図13のよ
うに主軸41の外周に回転自在に嵌合させる。主軸41
には操作部材16Bと内輪1の内鍔1aとの間にスリー
ブからなるスペーサ21を介在させ、操作部材16Bを
主軸41に止め輪37で抜け止めする。その他の構成は
図1の実施形態と同じであるため、その図示および説明
を省略する。
【0032】このような操作部材16Bを設けた場合
も、前記実施形態と同様な各効果が得られる。ただし、
次の面で、図1の実施形態の方が、図13,図14の実
施形態よりも、操作感触等の面で優れている。すなわ
ち、シート背もたれ傾き角度調整装置に応用した場合、
操作部材16Bのレバー(図示せず)の適正な持ち上げ
角度は、各部品の幅寸法公差のばらつきが積算されて、
一定値にならない。その結果、操作部材16Bのレバー
を持ち上げて保持器4に対して軸方向に加える力Fを一
定とした場合、レバーの持ち上げ角度が一定値にならな
い。同じことであるが、レバーの持ち上げ角度を一定と
した場合には、保持器4に必要以上の力が加わることに
なるので、保持器4の凸部18と操作部材16Bとの接
触部分の摩耗を早める。図14は、十分な管理をした製
品であっても、レバーの引き上げ角度の誤差等によって
不具合が生じる場合を示す。すなわち、このクラッチ
は、レバーをストッパ(図示せず)で制限されるまで引
き上げた時に、同時に保持器4の係合突部9と内輪1の
保持器固定用溝7が密着する必要があるが、各部品の組
み合わせ状況によっては、密着不足であったり、過剰に
なったりすることがある。密着不足の場合は、このクラ
ッチの構造上、完全に外輪2が自由に回転できないこと
がある。密着過剰の場合は、保持器4の凸部18と操作
部材16Bの操作用カム面17との接触荷重が過大とな
るので、この部分の変形や摩耗を早めることがある。こ
の原因は、各構成部品の剛性が大きいために、自身の弾
性変形によって寸法誤差を許容する機能を持たないため
である。
【0033】これに対して、図6の操作部材16では、
切欠孔19を設けて軸方向の剛性を低くし、ばね特性を
与えているため、各部品の幅方向の寸法ばらつきを許容
して、保持器4の凸部18と操作部材16の接触圧をほ
ぼ一定に保つことができる。すなわち、レバー16aを
一定角度まで引き上げた場合に、各部品の寸法公差に若
干のばらつきがあっても、保持器4の凸部18と操作部
材16の操作用カム面17との接触圧をほぼ一定値にす
ることができる。そのため、シート背もたれ傾き角度調
整装置に応用した場合に、レバー操作の感触をより一層
優れたものとできる。
【0034】図15および図16は、この発明のさらに
他の実施形態を示す。この例の2方向同時空転・ロック
切替えクラッチは、転がり軸受一体形のクラッチとした
ものであり、一側部が軸受部Aとなり、他側部がクラッ
チ部Bとなる。クラッチ部Bを構成する第1,第2の回
転部材である内輪1および外輪2は、転がり軸受部Aの
内外輪を兼用する。すなわち、内輪1および外輪2の軸
受部Aとなる幅方向範囲に、軌道面22,23を形成
し、両軌道面間に、軸受保持器25に保持された転動体
24を介在させてある。転動体24は、この例ではボー
ルとしてある。
【0035】クラッチ部Bの構成は、前記各実施形態と
同様に、内輪1の外周面にカム面6を形成し、係合子と
なる転動体3を内輪1と外輪2の間に介在させたもので
ある。各転動体3は、図5の例の保持器4とリングばね
5とを一体化させたばね付き保持器20から、保持器4
の凸部18を無くした構成のばね付き保持器20Aで保
持されている。リングばね5の戻しばね片5cは、軸受
部Aとクラッチ部Bとの間で内輪1に固定された戻しば
ね支持部材26に接して軸方向力が受けられる。内輪1
は保持器4とには、互いに噛み合う保持器固定溝7と係
合突部9とが周方向複数個所に各々設けられている。こ
れら保持器固定溝7と係合突部9とは、前記各実施形態
と同様な深さ関係のものでも良いが、図示の例では前記
各実施形態のものに比べて深く形成されている。
【0036】この構成の軸受一体型のクラッチによる
と、保持器4に軸方向の外力Fを付与したり、その付与
を解除することで、前記各実施形態と同様に、2方向同
時空転・ロック切替えクラッチとしての機能が得られ
る。また、このクラッチ機能と共に、転がり軸受として
機能を備え、内外輪1,2が軸受とクラッチとに兼用さ
れるため、コンパクトな構成となり、クラッチおよび軸
受使用機器の小型化と共に、部品点数の削減、組み立て
工数の削減の効果が得られる。
【0037】図16は、この実施形態の軸受一体型の2
方向同時空転・ロック切替えクラッチを、自動車の引き
戸式のドアを吊持する車両用ドア支持装置に用いた例を
示す。このドア支持装置は、クラッチ一体型軸受の内輪
1を、ドア42に設けられた軸43に固定し、その外輪
2はレール44に設置して構成される。レール44は車
体に設置されたものである。軸43は中空に形成され、
その内部に軸方向移動自在に挿通された操作棒45の一
端に、クラッチ一体型軸受の保持器4と対面する操作部
材46が設けられている。操作棒45の他端には、ノブ
(図示せず)等のハンドル部が連結されている。この構
成の場合、ドア42を開け閉めするときは、操作棒45
を引いて操作部材46で保持器4を押しながらドア42
をスライド操作する。これにより、クラッチ一体型軸受
の回転ロックが解除された状態でドア移動力が与えられ
ることになり、ドア42の移動が自在に行われる。操作
棒45を放すと、保持器4が戻しばね片5cの付勢力で
元の位置に戻り、回転ロック状態となる。そのため、ド
ア42はその開閉状態が保持される。
【0038】図17ないし図21は、この発明のさらに
他の実施形態を示す。この例は、第1の実施形態におい
て、係合子として、転動体3を用いた代わりにスプラグ
3Aを用いたものである。内輪1は、第1の実施形態に
おけるカム面6の代わりに、揺動支点溝6Aが円周方向
の複数箇所に設けられている(図18)。各揺動支点溝
6Aは円弧溝とされ、等間隔に配置されている。スプラ
グ3Aは、側面形状が略T字状に形成され、各先端部分
が円弧状に丸められたものであり、その脚片部分の基端
が内輪1の揺動支点溝6Aに嵌合して揺動自在に支持さ
れている。このスプラグ3Aは、直立姿勢となる中立角
度で外輪2の内径面に非接触状態となって内外輪1,2
の相互間の回転を許し、かつ正逆の任意方向に傾くこと
で外輪2の内径面に摩擦接触して内外輪1,2間の相対
回転をロックするものとしてある。
【0039】保持器4は、ポケット8の断面形状を除
き、図4の例と同じ構成のものとされ、かつ同図のリン
グばね5が取付けられてばね付き保持器20Cを構成す
る。保持器4のポケット8の断面形状は、保持器4の厚
み方向の中間部分がスプラグ3の脚片部分の幅と略同じ
幅であって、この中間部分よりも外径側に大きく次第に
広がり、かつ内径側にも若干広がる形状とされている。
このスプラグ式の2方向同時空転・ロック切替えクラッ
チにおけるその他の構成は、第1の実施形態と同じであ
る。
【0040】この構成のクラッチ機能の説明をする。図
17に示す自然状態では、スプラグ3Aは中立角度とな
っているが、保持器4は操作部材16で押し付けられて
おらず、内輪1の保持器固定用溝7と保持器4の係合突
部9とは緩み状態で嵌まりあっている。そのため、この
保持器固定用溝7と係合突部9との隙間分だけ、保持器
4は内輪1に対して位相のずれが自在であり、その範囲
でスプラグ3Aは正逆の任意方向に自由に傾動できる。
したがって、図19(B)のように外輪2が時計方向に
回転しかけ、保持器4が弾性体5による摩擦力で若干の
連れ回りを生じると、保持器4でスプラグ3Aが傾けら
れ、スプラグ3Aが外輪2の内径面に強く摩擦接触し、
外輪2のそれ以上の時計方向の回転が阻止される。図1
7の自然状態から、図19(C)のように外輪2が反時
計回りに回転しかけたときも、時計回りのときと同様
に、スプラグ3Aで回転が阻止される。このように、操
作部材16の保持器4に対する非作用状態では、内外輪
1,2間の正逆両方向の相対回転がロックされる。
【0041】図17の状態から、レバー16aの操作に
より操作部材16を所定角度回転させると、操作部材1
6の操作用カム面17で保持器4の凸部18が押し付け
られ、保持器4は内輪1に軸方向に押し付けられる。そ
のため、内輪1の保持器固定用溝7と保持器4の係合突
部9とが隙間なく噛み合い、保持器4が内輪1と同じ位
相に拘束される。この状態で、保持器4のポケット8に
保持されているスプラグ3Aは中立角度となり、保持器
4の位相が拘束されていることから、スプラグ3Aは中
立角度に保持される。スプラグ3Aは、中立角度では外
輪2の内径面に非接触状態となっており、内外輪1,2
の相互間の任意方向の回転を許す。 このように、この
スプラグ式のクラッチにおいても、常時は正転・逆転方
向のいずれの方向にもロック状態を保ち、外部からの操
作によって、正転・逆転方向のいずれの方向も同時に回
転可能になるという従来に例の無い機能を得ることがで
きる。また、第1の実施形態における前記の各効果a〜
fが得られる。
【0042】図20〜図24は、この発明のさらに他の
実施形態を示す。この実施形態は、内輪1に設けられる
保持器固定用溝7Cと保持器4Cに設けられる係合突部
9Cとを、径方向に噛み合うようにしたものである。ま
た、図1の例の滑り軸受部分40は設けていない。内輪
1は、第1の実施形態と同様にカム面6が円周方向の複
数箇所に設けられているが、保持器固定用溝7Cは、片
側の幅面の外径側において、円周方向の複数箇所に設け
られている。保持器固定用溝7Cは、溝幅の中心部が深
くなる断面形状のものであり、この例では概ねV字状の
断面形状とされている。保持器4Cは、図8の例と同様
に櫛歯状に形成され、その柱部4bにリングばね5Cが
取付けられるが、内輪1の各保持器固定溝7Cと噛み合
う係合突部9Cは、内径面に設けられている。これら保
持器固定溝7Cと係合突部9Cとで案内手段14Cが構
成される。また、リングばね5Cは、図4の例における
戻しばね片5cを無くした構成のものとされている。
【0043】操作部材16Cは、円周方向の一部にレバ
ー16を有するリング状の部材であり、内輪1を取付け
た軸41Aの外径面に回転自在に嵌合させてある。内輪
1は、軸41Aの小径部と大径部との間の段差面41a
から若干離れてその小径部に嵌合状態に固定してあり、
また保持器固定用溝7Cのある幅面を前記段差面41a
側に向けて配置してある。操作部材16は、内輪1と前
記段差面41aとの間に介在している。操作部材16C
は、保持器4の外周に位置する鍔状のリング部16dを
有し、このリング部16dの内径面の周方向複数箇所
(図示では4か所)に、操作部材16Cの回転に伴って
前記外力Fに相当する径方向力FR を保持器4に作用さ
せる操作用カム面17Cが設けてある。操作用カム面1
7Cは、リング部16dの内径面となる円の一部の弦と
なる直線に形成してある。また、これら操作用カム面1
7Cに各々接する複数の操作用カム面18Cを、保持器
4の外径面に円弧状断面の突部によって形成してある。
【0044】この構成の場合、図24(A)に示す回転
ロック状態から、操作部材16Cを所定角度回すと、操
作用カム面17C,18C同志が係合し合い、保持器4
を内輪1に押し付ける径方向の外力FR が操作部材16
Cから保持器4Cに与えられる。これにより、保持器4
Cは押された部分が撓んで、図24(B)のように保持
器4Cの係合突部9Cと内輪1の保持器固定溝7Cとの
隙間が無くなり、保持器4Cは内輪1に対して周方向の
位相関係が固定される。その結果、全数の転動体3がカ
ム面6の中立位置である中央に強制的に保持され、クラ
ッチとしての回転ロックの解除状態となる。操作部材1
6Cを元の角度に戻すと、保持器4Cは弾性で元の形状
に復帰し、回転ロック状態に戻る。
【0045】なお、前記各実施形態のうち、図20の実
施形態を除き、リングばね5は、摩擦付与用ばね片5b
を省略して戻しばね片5cのみを設けたものとし、摩擦
付与用ばね片5bの代わりに、リングばね5と別体のば
ね部材やOリング等の弾性体(図示せず)を、連れ回り
用の摩擦力付与用の部材として保持器4と外輪2の間に
介在させても良い。また、前記各実施形態では、カム面
6を内輪1に、円周軌道面2aを外輪2に各々設けた
が、これとは逆に内輪1に円周軌道面を、外輪2にカム
面を設けても良い。
【0046】
【発明の効果】この発明の2方向同時空転・ロック切替
えクラッチは、正転・逆転方向のいずれの方向にもロッ
ク状態を保ち、外部からの操作によって、正転・逆転方
向のいずれの方向も同時に回転可能になるという新たな
機能を持ち、しかも保持器の片方の鍔リング部を省略し
たことで、幅寸法も狭くすることができ、構造も簡易で
低価格化が可能となる。保持器に取付けられるリングば
ねに、摩擦付与用ばね片の他に戻しばね片も一体化させ
た場合は、部品点数が削減され、組み立て工数も削減さ
れ、一層のコスト低下が図れる。操作部材の内周部に、
円周方向に延びる複数の剛性低下用の切欠孔または溝を
設けた場合は、各部品の幅寸法精度を厳しく管理する必
要がなく、加工コストが低下する。この発明の2方向同
時空転・ロック切替えクラッチ用ばね付き保持器は、戻
しばね片および摩擦付与用ばね片をリングばねに一体に
形成したため、専用の戻しばねが不要で、部品コストが
低下すると共に、組み立て費用も削減される。また、保
持器の片方の鍔リング部が省略したことで、幅寸法も狭
くすることができ、かつ保持器製作のための金型コスト
も安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の一実施形態にかかる2方向
同時空転・ロック切替えクラッチの破断正面図、(B)
は同図(A)のI-1 線断面図である。
【図2】同クラッチの内輪主要部の斜視図である。
【図3】同内輪のカム面の各種の例を示す拡大断面図で
ある。
【図4】同クラッチのばね付き保持器を保持器とリング
ばねとに分解して示す斜視図である。
【図5】(A)は同ばね付き保持器の斜視図、(B)は
その部分断面図である。
【図6】レバー付きの操作部材の斜視図である。
【図7】同2方向同時空転・ロック切替えクラッチの部
分省略正面図である。
【図8】同クラッチの動作説明図である。
【図9】同実施形態のクラッチを応用したシート背もた
れ傾き角度調整装置を用いたシートの側面図である。
【図10】同シート背もたれ傾き角度調整装置の正面図
である。
【図11】この発明の他の実施形態における保持器と操
作部材との関係を示す分解斜視図である。
【図12】同保持器と操作部材と内輪との関係を示す作
用説明図である。
【図13】この発明のさらに他の実施形態にかかるクラ
ッチの断面図である。
【図14】同クラッチの作用説明図である
【図15】この発明のさらに他の実施形態にかかるクラ
ッチの断面図である。
【図16】同クラッチを応用したドア支持装置の断面図
である。
【図17】(A)はこの発明のさらに他の実施形態にか
かるクラッチの破断正面図、(B)は同図(A)のXVII
-XVII 線断面図である。
【図18】同クラッチの内輪主要部の斜視図である。
【図19】同クラッチの作用説明図である。
【図20】(A)はこの発明のさらに他の実施形態にか
かるクラッチの破断背面図、(B)はその破断側面図で
ある。
【図21】(A)は同クラッチの部分省略破断正面図、
(B)は同図(A)のXXI- XXI線断面図である。
【図22】同クラッチの内輪の斜視図である。
【図23】同ばね付き保持器の斜視図である。
【図24】その作用説明図である。
【図25】従来例の断面図である。
【図26】他の従来例の断面図である。
【符号の説明】
1…内輪(第1の回転部材) 6…カム面 2…外輪(第2の回転部材) 7…保持器固定用
溝 3…転動体(係合子) 9…係合突部 3A…スプラグ(係合子) 14…案内手段 4…保持器 16,16A,16
B…操作部材 5…リングばね 17…操作用カム面 5a…リング部 18…凸部 5b…摩擦付与用ばね片 17A,18A…
操作用カム面 5c…戻しばね片

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに正逆に回転可能で内外に位置する
    第1の回転部材および第2の回転部材と、両回転部材の
    間の円周方向複数個所に介在していずれか一方の回転部
    材に対する中立位置から正逆いずれかの回転方向にずれ
    ることでそのずれ方向に対応する方向の回転を摩擦接触
    によりロックする係合子と、鍔リング部およびこの鍔リ
    ング部の片方の幅面に櫛歯状に突出する複数の柱部を有
    し各柱部間で形成されるポケット内に前記各係合子を保
    持する保持器と、前記保持器の鍔リング部と同心位置で
    前記各柱部の先端に取付けられたリングばねと、このリ
    ングばねの円周方向複数個所に設けられて他方の回転部
    材の円周面に摺接する摩擦付与用ばね片,または前記保
    持器を軸方向に付勢する戻しばね片と、前記保持器を、
    所定の外力が加わることで、前記係合子の位置が前記中
    立位置となるように前記一方の回転部材に対して拘束状
    態とする案内手段とを設けた2方向同時空転・ロック切
    替えクラッチ。
  2. 【請求項2】 前記係合子が転動体からなり、前記一方
    の回転部材の円周面にカム面を設け、このカム面は、回
    転部材円周方向の中央部が深くかつ両側に次第に浅くな
    るように形成されて、その中央部が前記中立位置とな
    り、この中立位置で、前記転動体の径に対して前記円周
    面とカム面間の間隔に若干の径方向隙間が生じるものと
    した請求項1記載の2方向同時空転・ロック切替えクラ
    ッチ。
  3. 【請求項3】 前記係合子が、前記いずれか一方の回転
    部材に円周方向に揺動自在に支持されて他方の回転部材
    の円周面に係合可能なスプラグである請求項1記載の2
    方向同時空転・ロック切替えクラッチ。
  4. 【請求項4】 前記案内手段が、前記一方の回転部材お
    よび前記保持器に互いに軸方向に対面して設けられた保
    持器固定溝と係合突部とでなり、これら保持器固定溝と
    係合突部とは、前記軸方向の外力の非付与状態で互いに
    緩み状態に噛み合い、かつ前記外力の付与状態で密に噛
    み合うものとし、前記軸方向の外力に対して保持器を復
    帰させる戻しばね片と前記摩擦付与用ばね片とを前記リ
    ングばねに一体に形成した請求項1ないし請求項3のい
    ずれかに記載の2方向同時空転・ロック切替えクラッ
    チ。
  5. 【請求項5】 前記回転部材の回転中心と同芯上で回転
    可能な操作部材を前記保持器の側面と対面して設け、前
    記保持器の幅面における円周方向複数個所に外力受け用
    の凸部を設け、回転に伴って前記凸部を押し付けて前記
    外力となる軸方向力を前記保持器に作用させる操作用カ
    ム面を前記操作部材に設け、前記保持器の前記凸部と前
    記保持器に設けられる前記ロック用の係合突部とを互い
    に同じ周方向位置とした請求項4記載の2方向同時空転
    ・ロック切替えクラッチ。
  6. 【請求項6】 前記回転部材の回転中心と同芯上で回転
    可能な操作部材を前記保持器の側面と対面して設け、前
    記保持器の幅面における円周方向複数個所に外力受け用
    の凸部を設け、回転に伴って前記凸部を押し付けて前記
    外力となる軸方向力を前記保持器に作用させる操作用カ
    ム面を前記操作部材の外周部に設け、この操作部材の内
    周部に、円周方向に延びる複数の主として軸方向剛性低
    下用の切欠孔または溝を設けた請求項4または請求項5
    記載の2方向同時空転・ロック切替えクラッチ。
  7. 【請求項7】 前記リングばねが前記各摩擦付与用ばね
    片を有するものであり、これら各摩擦付与用ばね片の先
    端位置を互いに軸方向に異ならせた請求項1ないし請求
    項6のいずれかに記載の2方向同時空転・ロック切替え
    クラッチ。
  8. 【請求項8】 鍔リング部およびこの鍔リング部の片方
    の幅面に櫛歯状に突出する複数の柱部を有し各柱部間で
    形成されるポケット内に回転ロック用の係合子を保持す
    る保持器と、この保持器の前記鍔リング部と同心位置で
    前記各柱部の先端に取付けられたリングばねとを備え、
    このリングばねは、クラッチの回転部材に摺接する摩擦
    付与用ばね片と、保持器に与えられる軸方向の外力に対
    して保持器を復帰させる戻しばね片とを各々円周方向の
    複数個所に有する2方向同時空転・ロック切替えクラッ
    チ用ばね付き保持器。
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