JP2001503355A - 段階的に投与する簡易型一定方向ツイストアップ型ディスペンサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 製品を供給するための増分的に投与する一定方向ツイストアップ型ディスペンサー（１０）が提供される。このツイストアップ型ディスペンサーは開放供給端部（２４）と内部面を有する開放操作端部（２６）とを有する室（２１）を画定する中空ハウジング（２０）を有する。室内に配置されているピストン（４０）は、室内の一方向動きに制限される。ピストンは、製品を格納するための室の可変容量部を形成するハウジングの供給端部（２４）に面する上部側（４２）を有する。また、ピストンはそこから上部側と反対側に延びるねじ付きロッド（４６）も有する。ハウジングの操作端部の内部面と係合する貫通ねじ付き穴を有するアクチュエータ（５０）も備えられている。ねじ付き穴はアクチュエータにおいて同軸状になっており、アクチュエータは一方向にのみハウジングに対して回転するようにされている。ねじ付きロッドはねじ付き穴と係合し、それによりアクチュエータが回転すると供給端部に向かってのピストンの進行が生じ、これにより製品が供給される。塗布具（８０）は、製品が塗布具を通して供給される室の可変容量部（２２）と流体的に連通するハウジングの供給端部に取り付けることができる。塗布具はフェルール（８２）と塗布部（８４）とを有する。フェルールはハウジングの供給端部に取り付けられ、塗布部はその内部に配置された少なくとも一つのオリフィスを有する。塗布具のいくつかのバージョンを図示しており、これには繊維ブラシとフロック加工された塗布面とが含まれている。

Description

【発明の詳細な説明】 段階的に投与する簡易型一定方向ツイストアップ型ディスペンサー 発明の分野 本発明は、ツイストアップ型のディスペンサーに関し、特に、段階的に投与す る一定方向ツイストアップ型のディスペンサーに関する。 発明の背景 内部の貯蔵器から所定量の流体を出すためのツイストアップ供給パッケージの 多くの装置および構成が、当技術において公知である。ツイストアップ型ディス ペンサーの様々なタイプが、伸ばすことができる又は流動性のある製品を供給す るのに利用でき、こうした製品を面に塗布する。このようなディスペンサーは、 多くのタイプの流体や、クリーム、半固体、ゲル、液体、ペーストなどの様々な その他の製品を供給するために用いられてきた。本明細書で使われる「ツイスト アップ」とは、らせん進行即ちねじ進行タイプの機構のことをいう。通常、この タイプのディスペンサーでは、供給端部に開口を有し、もう一方の端部を閉じた 中空の容器本体内に製品は入れられている。この製品は、送りねじ、延いては持 ち上げ部材を駆動させる回転アクチュエータを手動で回転させることによって供 給端部に向かって進む。持ち上げ部材が製品内へと動くことにより製品に圧力が かかり、それによってその製品が貯蔵器から供給端部の開口を通って塗布面上に 排出または押し出される。 通常のツイストアップ型ディスペンサーでは、回転アクチュエータが回転する 限りは、ほぼ連続して均一な速度でディスペンサーから製品が供給される。この タイプのディスペンサーの望ましくない作用の一つに、供給すべき製品の適正量 を使用者が視覚的に判断することができない、ということがある。あまり多くの 製品を塗布しすぎると、製品が無駄になったり取り散らかすことになってしまう 。従来公知の及び市販されている多くのツイストアップ型ディスペンサーでは、 比較的複雑な機構を使用する一定方向かつステップ状の投与タイプのディスペン サーを用いることでこの問題を解決しようと試みられてきた。 あるアプローチでは、決められた量の半固体製品を供給するために歯止めと爪 の機構を使用している。たとえば、１９８６年６月１７日にDuvalらに付与され た米国特許第４，５９５，１２４号において、まるい閉鎖された塗布具端部を有 する円筒形の容器は、基部に沿ったダイアル及びスクリュー駆動歯止め手段と、 駆動スクリューが軸方向に移動することでピストンが決められた量の増分の半固 体量を押し出すようにする一方、駆動スクリューの回転を抑制するレンチ手段と を利用している。このアプローチの一つの欠点として、多くの、別々で複雑な構 造の要素を有するツイストアップ機構が生じてしまうということがある。液体製 品の供給のために一定方向ツイストアップ型ディスペンサーを使用するという試 みもなされている。例えば、１９９０年５月９日に付与された英国特許第２１９ ８０３７号において、一方向にのみ回転可能な回転制御スリーブを有する液体塗 布具は、コイルばねによって生じる弾性力の影響を受けて後方に付勢される円筒 形カムフォロアーに対するもどり止めとして働く剛性カム突起を使用している。 このアプローチの一つの欠点として、歯止め機構を一緒に付勢するために独立し たばね要素を加えることにより、複雑さが増し、またディスペンサーのコストが 増加して、望ましい代替例とはいえなくなってしまうことがある。 製造コストの最小化および製造工程の簡略化は重要であるが、こうしたディス ペンサーが便利で使用者にとって使い易いことも重要である。クリームを供給す るための一つのアプローチでは、軸方向の歯止め機構と共に弾性つめを使用する 。例えば、１９７９年２月１３日にGentileに付与された米国特許第４，１３９ ，１２７号において、使用者は、回転塗布具を、ねじ締め通路を有するプッシャ ーを回転塗布具に向けて動かす方向に回転させることしかできなく、それによっ て回転塗布具の開口を通して物質を供給する。このアプローチに固有の一つの問 題として、使用者は物質を供給する回転塗布具を握って回転させなければならな い、ということがある。そのため、使用者の手が物質に触れる可能性があるので 、物質が汚損したり供給の操作がうまくいかなかったりすることになる。意図に 反して過剰な量の物質が供給されると、この状態はさらに悪くなる。上述のタイ プのディスペンサー構造は複雑であり製造コストが嵩む場合が多く、また使用者 が操作しにくく不便である場合が多い。発明の概要 本発明の目的の一つは、簡単な設計で、別々の構成部品の数を最小限にする一 定方向ツイストアップ型ディスペンサーを提供することである。本発明の別の目 的は、ステップ状に投与する特徴を含む簡易型一定方向ツイストアップ型タイプ ディスペンサーを提供することである。このタイプのディスペンサーの殆どは、 不運にも塗布具の一つのタイプだけしかディスペンサーとの使用を意図して作ら れていない。従って、本発明の更に別の目的は、様々なタイプの塗布具を共通の 基部部分との組み立てにおいて、最初に設置することができる、十分に用途の広 いディスペンサーを提供することである。上記の目的を組み込んだディスペンサ ーは、製作コストを削減し、構成部品の全体量を削減するとともに、こうしたデ ィスペンサーの複雑さを低減することができる。 本発明は製品を供給するツイストアップ型ディスペンサーを提供する。このツ イストアップ型ディスペンサーには、開放した供給端部を有する室を画定する中 空ハウジングと、好ましくは内部面を有する操作端部とが含まれている。内部面 は円筒形であることが好ましい。室内にはピストンが配置されており、このピス トンは室内の一方向動きに制限されている。ピストンはハウジングの供給端部に 面する上部側を有している。室の可変容量部は、室とピストンの上部側との間に 形成されている。この可変容量部は製品を保管するためのものである。また、ピ ストンは、そこから上部側の反対側の方向に延びるねじ付きロッドを有している 。貫通するねじ付き穴を有するアクチュエータも備えられており、このアクチュ エータはハウジングの操作端部において内部面と係合する。ねじ付き穴はアクチ ュエータ内部で同軸状になっており、アクチュエータはハウジングに対して一方 向にのみ回転するようになっている。ハウジングの操作端部から延びる握り部に 連結するアクチュエータを有するハンドホイールが備えられていることが好まし く、このハンドホイールはプラスティック材料で一体形成された一つのピースで あることがさらに好ましい。内部面はリップと、少なくとも一つのもどり止めを 有する。アクチュエータは、リップと係合することで、アクチュエータが回転可 能であるが内部面に対して軸方向に移動できない溝を含む。アクチュエータはま た、外側に延びてもどり止めと係合することで、アクチュエータが前進方向に回 転自在であるが反対方向には回転不能な弾性アームを有する。この弾性アームは 内部面に対して半径方向に傾斜することが好ましく、少なくとも二つの弾性アー ムを有することが更に好ましい。ねじ付きロッドがねじ付き穴と係合することで 、アクチュエータの回転時に供給端部へピストンが進行し、これにより製品が供 給される。 ツイストアップ型ディスペンサーはさらに、塗布具を通して製品が供給される 室の可変容量部と流体的に連通するハウジングの供給端部に取りつけられる塗布 具を含むことができる。塗布具はフェルールと塗布部とを含む。フェルールはハ ウジングの供給端部に取り付けられ、塗布部には少なくとも一つのオリフィスが 配置されている。取り外し可能なキャップも備えられている。キャップは、オリ フィスと塗布具の塗布部とを密封状態に閉じる。 本発明の別の態様では、ツイストアップ型ディスペンサーは繊維剛毛に付けら れた環状のプラットフォームと、塗布具内の内部肩部と、ハウジングの供給端部 内に配置された移行部材とを含んでいる。移行部材はフェルールを通って塗布具 の塗布部へと延びている。環状のプラットフォームは、移行部材と繊維剛毛を位 置付ける塗布具の内部肩部との間に挟置されているので、繊維剛毛はオリフィス を通って塗布部に延びる。移行部材は、オリフィスを位置付ける貫通通路と、室 の可変容量部と流体的に連通する繊維毛とを有する。ピストンは内部面と密封状 態で係合することが好ましい。中空ハウジングの供給端部はリッジを有する外部 面を有し、塗布具のフェルールはビードを有する内部面を含む。外部面及び内部 面は円筒形であることが好ましい。ビードはフェルールと供給端部との間にスナ ップフィットの係合を形成するリッジと合い、それによって塗布具がハウジング に取りつけられる。この最も好ましい実施形態では、製品は流体を含むことがで き、さらに好ましくはその流体とは化粧品である。 代替の実施形態では、塗布部はさらに繊維ブラシを有する。更に代替の実施形 態では、塗布部はフロック加工の（flocked）塗布面にすることができる。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を詳細に指摘し且つ明確に権利請求する請求の範囲で終わ るものであるが、本発明は同様の参照符号によって同一の構成部材を示す添付の 図面に関連した以下の詳細な説明からより良く理解されるものと考えられ、該添 付図面において、 図１は、本発明のディスペンサーの好適な実施形態の斜視図であり、 図２は、キャップを外した図１のディスペンサーの立断面図であり、 図３は、製品押し上げ部材の代替の実施形態を有する、キャップを取り付けた 図１のディスペンサーの垂直断面図であり、 図４は、図２の線４−４に沿うディスペンサーの全体断面図であり、 図５は、本発明による塗布具の第一の代替実施形態を示す斜視図であり、 図６は、本発明による塗布具の第二の代替実施形態を示す斜視図であり、 図７は、図６の第二の代替実施形態を示すディスペンサーの部分立断面図であ り、 図８は、本発明による塗布具の第三の代替の実施形態を示す部分立断面図であ り、 図９は、本発明による塗布具の第四の代替実施形態を示す部分立断面図であり 、 図１０は、本発明による塗布具の第五の代替実施形態を示す部分立断面図であ る。 発明の詳細な説明 図１に見られる特に好適な実施形態において、本発明は、主に１０で示される 、流体、クリーム、半固体、ゲル、ペースト、液体などの製品を供給するための ツイストアップ型ディスペンサーを提供する。ディスペンサー１０は、一部には 、総括的に８０で示される塗布具に取りつけられるハウジング２０に回転可能に 接続される、総括的に５１で示される回転可能なハンドホイールを有している。 閉鎖端部１７と開放端部１８とを有するキャップ１４も備えられている。キャッ プ１４は、塗布具８０との摩擦係合によりディスペンサー１０に取り外し可能に 連結される。 次にディスペンサー１０の立断面図が示されている図２を参照すると、ハウジ ング２０は中空で細長く、長さ方向全体に貫通する軸心を有している。ハウジン グ２０は内部に室２１を有しており、操作端部２６の反対側に位置する開放供給 端部２４を含んでいるが、操作端部２６は内部面２８を備えている。内部面２８ は円筒形であることが好ましい。本明細書では、「円筒形」とは略円形の断面を 有する細長い三次元の形状をいう。内部面２８は、操作端部２６からハウジング ２０の供給端部２４へと延びることが好ましい。室２１の断面の形はその他にも 、楕円形、矩形、長細形、不規則形など様々な形をとることができる。操作端部 ２６では、内部面２８はリップ３０と少なくとも一つのもどり止め３２とを有す る。もどり止め３２は内部面２８におけるほぼ局所化されたくぼみ、凹部、また は突起からなる。内部面２８は複数のもどり止め３２を有することができ、好ま しくはこれらのもどり止め３２は内部面２８に沿って半径方向に間隔をおいて配 置される。リップ３０は半径方向に間隔をおいて配置されたもどり止め３２と隣 接し、かつその後方に位置することが好ましい。供給端部２４は、供給時に製品 が通過する断面を低減即ち減少する働きをする第一のレジューサ２３を有するこ とができる。第一のレジューサ２３は截頭円錐形であることが好ましい。更に、 ハウジング２０の供給端部２４は、リッジ３６を含む外部面３４を有することが 好ましい。外部面３４は円筒形であることが好ましい。ハウジング２０はナイロ ン、アクリロニトリルブタジエンスチレン（ＡＢＳ）、ポリプロピレン（ＰＰ） 、ポリエチレン（ＰＥ）、スチレンアクリロニトリル（ＳＡＮ）などの材料から 構成されていることが好ましく、ＡＢＳと共にポリブチレンテラフタレート（Ｐ ＢＴ）などの材料から構成されていることがより好ましく、又BP Chemicalsから BAREXＴＭ210として商業的に入手可能な、ゴム改質されたアクリロニトリル共重 体を使用できることが最も好ましい。 ピストン４０がハウジング２０の室２１内に配置されている。このピストン４ ０は、室２１内の軸方向即ち一方向の動きに制限されることが好ましく、内部面 ２８に対して回転しないことが好ましい。ピストン４０はハウジング２０の供給 端部２４に対向する上部側４２と、上部側４２とは反対側の下部側４４とを有し ている。ピストン４０が室２１内を軸方向に変位するため、ピストン４０の上部 側４２は室２１内に可変容量部２２を形成する。この可変容量部２２は、ツイス トアップ型ディスペンサー１０から出される製品を貯えるために使用される。好 適な実施形態において、ピストン４０の上部側４２には、内部面２８と密封状態 で係合する上部シールリム４３が備えられている。ピストン４０の低部側４４に も又、内部面２８と密封状態で係合する下部シールリム４５を備えることができ る。上部シールリム４３と下部シールリム４５はそれぞれ、ピストン４０の上部 側４２と下部側４４から半径方向外向きに延びている。上部シールリム４３及び 下部シールリム４５は、可変容量部２２に貯えられた製品がハウジング２０の操 作端部２６又は室２１の他のいかなる部分へ向かってピストン４０を通って漏れ 出すことを防止する。内部面２８による上部シールリム４３及び下部シールリム ４５との間の密封係合及び摩擦力は、ピストン４０の回転を抑制する。こうして 、ピストン４０はほぼ一方向移動に制限される。こうした摩擦力は上部シールリ ム４３又は下部シールリム４５と内部面２８との接触表面量を変えることによっ て増減することができる。 ハウジング２０は、図示されているように、略円形の断面を有する円筒形であ る。これに代わって、ハウジング２０は略楕円形の断面または不規則形の断面を 有することもできる。ハウジング２０内の室２１が非円形断面であれば、ピスト ン４０は室２１と同じ輪郭を有することが好ましいため、室２１の輪郭又は断面 の形は更にピストン４０の回転を防止する。ピストン４０は、多くの他の可撓性 ポリマーも使用することができるが、フッ化高密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）か ら構成されることが好ましい。 ピストン４０は、そこから上部側４２の反対側に延出するねじ付きロッド４６ も有している。そのため、ねじ付きロッド４６はピストン４０の下部側４４から ハウジング２０の操作端部２６へと延びる。ねじ付きロッド４６はアセタールか ら造られるのが好ましい。ねじ付きロッド４６の上端部４７は、ピストン４０の 下部側４４に固定される。このようにねじ付きロッド４６とピストン４０とは共 に移動し、その動きは軸方向の一方向移動に限られる。ねじ付きロッド４６に取 りつけられるピストン４０の結合により、製品持ち上げ部材４８が形成されるが 、これはハウジング２０内の室２１の可変容量部２２から製品を押し出すことに よって製品を動かす働きをする。図３に見られるように、製品持ち上げ部材４８ は、ピストン４０と一緒に一体形成されるねじ付きロッド４６を有する単一構成 部材にすることができる。図２に見られる好適な実施形態において、ピストン４ ０とねじ付きロッド４６とは別個の構成部材である。製品持ち上げ部材４８の軸 方向の動きを制限するため、ロッドストップ４９をねじ付きロッド４６の上端部 ４７とは反対側端部のねじ付きロッド４６に備えることができる。製品持ち上げ 部材４８の移動量は、室２１の可変容量部２２を単に底上げして製品持ち上げ部 材４８又はピストン４０によって制限することもできる。たとえば、ねじ付きロ ッド４６を部分的にねじ形成することができるようにしたり、ねじ付きロッド４ ６又はピストン４０が短く又は長くすることができるようにしたり、ピストン４ ０に上部側４２上に突起を備えることができるようにしたり、又は同様の構成部 品の軸方向の動きを制限するための当技術で公知である他の様々な方法などの、 軸方向の動きを制限する代替方法を使うこともできる。 図２に図示されているように、貫通するねじ付き穴５２を有するアクチュエー タ５０が、ハンドホイール５１に備えられている。ねじ付き穴５２はアクチュエ ータ５０内で同軸状になっていることが好ましい。アクチュエータ５０はハウジ ング２０の操作端部２６で内部面２８と係合し、一方向、即ち前進方向にのみハ ウジング２０に対して回転するようになっている。ねじ付きロッド４６のねじは ねじ付き穴５２と噛み合うため、アクチュエータ５０が回転するとハウジング２ ０の供給端部２４に向かうピストン４０の前進が生じ、それによって製品がディ スペンサー１０から出されるようにねじ付きロッド４６がねじ付き穴５２と係合 する。 ハンドホイール５１は、アクチュエータ５０と握り部５４とを有する一つの一 体型構成部品であることが好ましい。それ故に、ハンドホイール５１は貫通する ねじ付き穴５２を有するアクチュエータ５０を有し、且つアクチュエータ５０に 連結された握り部５４を有する。握り部５４はハウジング２０の操作端部２６か ら延び、好ましくは使用者がハンドホイール５１を容易に握ることができるよう に、溝付きのまたは節のある面を有する。ねじ付き穴５２にアクセスできるよう に、空所５９がハンドホイール５１の握り部５４を軸方向に貫通して延びている のが好ましい。更に好ましくは、ねじ付き穴５２はロッドストップ４９よりも小 さくなっている一方で、空所５９がロッドストップ４９を通過させうるようにな っている。アクチュエータ５０は、内部面２８においてハウジング２０の操作端 部２６でリップ３０と係合し即ちこれに捕捉されている溝を有するため、アクチ ュエータ５０は、回転可能であるが内部面２８に対して軸方向に動くことができ ない。この配置構造により、ハンドホイール５１の軸方向の動きは禁じられるが 、ハンドホイール５１の回転が可能になる。ハンドホイール５１は、ダウ ケミ カル（DOW Chemicals）からMAGNUMＴＭ9015として市販されているＡＢＳなどの プラスティック材料から射出成形工程を使用して一体形成されるか、カルシウム カーボネート充填剤を約５重量％から約４０重量％のレベルで充填したＰＰホモ ポリマー又は共重合体の使用も可能であることが好ましい。 又、ハンドホイール５１上のアクチュエータ５０は半径方向外向きに延びる少 なくとも一つの弾性アーム５８も有し、内部面２８に向かって半径方向に傾斜す ることができる。本明細書で謂う「弾性」とは、元の位置から変形された際に、 元の位置に戻るように付勢する弾性アーム５８の性質をいう。弾性アーム５８は 、図４を参照するとより良く理解されるが、これには図２の線４−４に沿って切 られたディスペンサー１０の全断面が示されている。弾性アーム５８は、アクチ ュエータ５０が前進方向に回転可能であるが反対方向には回転不可能であるよう に内部面２８に位置するもどり止め３２と係合している。アクチュエータ５０は 少なくとも２個の弾性アーム５８を有していることが好ましい。弾性アーム５８ は、弾性アーム５８がもどり止め３２と係合し、ハンドホイール５１が前進方向 に回転するときにもどり止め３２によって内側に撓ませられるように内部面２８ に向かって半径方向外向きに向いた角度で向きが決定されるのが更に好ましい。 ハンドホイール５１が前進方向に回転するとき、ねじ付き穴５２とのねじ付きロ ッド４６の係合がピストン４０を供給端部２４に向かって移動せしめる。ハンド ホイール５１を反対方向へ回転しようとする試みは、いずれも制限されて、弾性 アーム５８をもどり止め３２に当接させ、これは反対方向へのハンドホイール５ １の回転を防止する。ハンドホイール５１は前進方向のみへの回転に制限される ので、製品持ち上げ部材４８は一方向への移動のみが許容される。このように、 ディスペンサー１０は本質的に一方向性である。 制御された態様で製品をディスペンサー１０から出すために、使用者はハンド ホイール５１を回転させる。もどり止め３２は内部面２８のまわりに半径方向に 間隔を空けて配置され、ハンドホイール５１が前進方向に回転すると弾性アーム ５８がもどり止め３２と係合したり外れたりすることが好ましい。もどり止め３ ２と弾性アーム５８が係合するたびにピストン４０のある種のステップ状の進行 運動が生じ、それにより製品持ち上げ部材４８のステップ状の運動が生じる。各 ステップ状回転に伴ってより多くの或いはより少ないピストン４０の軸方向移動 を行わせるために、もどり止め３２間の半径方向の間隔が変更される。例えば、 内部面２８を中心として、もどり止め３２は均一な間隔で、不規則な間隔で、或 いは変動する距離で周期的な間隔を置いて設けることもできる。可変容量部２２ から出される製品の量はピストン４０のステップ状の動きによって制御され、製 品の増分的な容量が出されることで、製品のステップ状の投与を行う。このステ ップ的な投与は、使用者が製品の正確な又は決まった量を出すのに貢献し、また 乱れた又は無駄な過剰押し出しを防ぐ役目をする。 この構成の利点の一つとして、ハンドホイール５１が前進方向に回転すると、 可聴音が発生されるということがある。このカチッという音は、アクチュエータ ５０の回転時に弾性アーム５８がもどり止め３２に対してスプリングバックし、 ハウジング２０の内部面２８に接触するときに生じる。更に、ハンドホイール５ １が前進方向に回転すると、触覚信号が生成される。それそれのもどり止め３２ の間の内部面２８に乗り上げる間に内側に撓んだ弾性アーム５８によってテンシ ョンが生じると、回転に対する断続的な抵抗感が生じる。このテンションは、弾 性アーム５８がもどり止め３２に向かって外向きに且つその中へスプリングバッ クすると解放される。例えば、ハンドホイール５１を、製品の正確な投与を行う ために決められる所定数のクリック音だけ回転することによりステップ状の投与 が行われる。 塗布具８０は室２１の可変容量部２２と流体的に連通するハウジング２０の供 給端部２４に取り付けて、製品が塗布具８０を通って出るようにすることができ る。塗布具８０は中空であり、フェルール８２と塗布部８４とを有している。塗 布具８０は、ＰＰ、ＰＥ、ポリエチレンテラフレート（ＰＥＴ）、ナイロン、ま たはデュポン（DuPont）によりHYTRELＴＭ5526として市販されているようなポリ エステルなどのプラスティック材料で構成されることが好ましい。フェルール８ ２は塗布部８４の両側に位置し、ハウジング２０の供給端部２４に取り付けられ ている。フェルール８２はビード８９を有する内部面８５を有する。ビード８９ は、フェルール８２と供給端部２４との間のスナップフィット７９係合を形成す る供給端部２４のリッジ３６と噛み合い、それにより塗布具８０をハウジング２ ０に取り付ける。塗布具８０の塗布部８４は、塗布具８０を通して製品を出すた めに、少なくとも一つのオリフィス８６を内部に有している。オリフィス８６は 約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）から約５ｍｍ（０．２インチ）の直径を有す ることが好ましい。 再び図２を参照すると、塗布部８４がオリフィス８６を有し、これがそこを貫 通する繊維剛毛７２を備えている、好適な実施形態が示されている。このタイプ の繊維剛毛７２はテーパを付けることができ、好ましくは繊維剛毛７２は約０． １ｍｍ（０．００４インチ）から約０．０５ｍｍ（０．００２インチ）の厚さま たは直径を有することが好ましい。こうした繊維剛毛７２は様々な材料から作る ことができるが、好ましくはナイロンなどのプラスティック材料からできており 、より好ましくはポリブチレンテラフレート（ＰＢＴ）からできている。繊維剛 毛７２が塗布部８４を越えて延びる量は、繊維剛毛７２の長さ又は隣接部分の厚 さを変えることで容易に変更することができる。 図２で見られる好適な実施形態において、内部肩部８８とプラットフォームロ ック９５とが塗布具８０内に形成される。プラットフォームロック９５は、オリ フィス８６に向かって軸方向に間隔を置いており、一方内部肩部８８から半径方 向内向きに階段状に間隔を置いているのが好ましい。プラットフォームロック９ ５は、等間隔に離れている４つの内方突出支えの形をしている。これに代えて、 プラットフォームロック９５は如何なる半径方向内向き突起の形にすることもで きる。そこから半径方向に延びる縁９６を有する移行部材９０は、ハウジング２ ０の供給端部２４内に位置していて、縁９６がハウジング２０の内部肩部８８と 供給端部２４との間に位置している。縁９６は、移行部材９０を上部移行部９７ と下部移行部９３とに分けることが好ましい。移行部材９０は、フッ化ＨＤＰＥ 又は他のいくつかの可撓ポリマーで形成することができる。移行部材９０は、貫 通する通路９２を有し、これはオリフィス８６と繊維毛７２とを室２１の可変容 量部２２に流体的に連通させている。通路９２内には第１のレジューサ２３と同 様な、第２のレジューサ２５を配置することができ、これが供給時に製品が通過 する断面を縮小または減少させるよう働き、これによって通路９２を通る流れ面 積を減少させるように機能する。移行部材９０は、フェルール８２を貫通して塗 布具８０の塗布部８４へ延出するように設けられるのが好ましい。これに代えて 、貫通する通路９２を有する移行部材９０は、塗布具８０を通り、塗布部８４を 越えて延び出してもよい。この好適な実施形態では、内部に中心穴を有する環状 プラットフォーム９４は、ブラシチップ７４を形成する繊維剛毛７２に固定され る。移行部材９０の上部移行部９７は、環状プラットフォーム９４の中心穴を通 って延びている。環状プラットフォーム９４は、移行部材９０上の縁９６とプラ ットフォームロック９５との間に位置しているため、環状プラットフォーム９４ は、塗布部８４のオリフィス８６に対してブラシチップ７４の繊維剛毛７２を位 置決めする。 図５は、フェルール１８２と塗布部１８４とを有する中空の塗布具１８０を含 む第１の代替実施形態を示している。塗布部１８４はフェルール１８２の反対側 の端部に塗布面１７６を有する。塗布部１８４はほぼ弾丸形状をしており、塗布 面１７６は形状輪郭が、ほぼ平面、楕円形、長細形、長円形、凹形、半球、双曲 線、放物線、丸であってもよい。塗布面１７６はそこを貫通する少なくとも一つ のオリフィス１８６を有している。少なくとも一つのオリフィス１８６はシェブ ロン１８７の形をしている。 図６は、フェルール２８２と塗布部２８４とを有する中空の塗布具２８０を含 む第二の代替実施形態を示す。塗布部２８４はフェルール２８２の反対側の端部 に外部肩部２９８を有する。外部肩部２９８は軸方向に突出した分配ヘッド２９ ９へ向かって半径方向内向きに延びる。分配ヘッド２９９は円筒形状をしており 、端部に塗布面２７６を有している。塗布面２７６は塗布具２８０の軸心と直交 する位置から傾斜することができ、好ましくはその傾斜角は約１００度から約１ ８０度であり、より好ましくは傾斜角は約１１０度から約１２５度である。次に 図７を参照すると、塗布面２７６はオリフィス２８６を内部に有する。移行部材 ２９０はそこから半径方向に延びる縁２９６を有する。縁２９６は、移行部材２ ９０を上部移行部２９７と下部移行部２９３とに分ける。移行部材２９０は、縁 ２９６が塗布具２８０の内部肩部２８８とハウジング２２０の供給端部２２４と の間に挟置されるようにハウジング２２０の供給端部２２４内に配置される。移 行部材２９０は、それがフェルール２８２を貫通して塗布具２８０の塗布部２８ ４へと延出し、そして上部移行部２９７が塗布具２８０の内部面２８５を密封し 、又はこれに密封状態で係合するように位置決めされている。移行部材２９０は そこを貫通する通路２９２を有し、これは可変容量部２２２から塗布具２８０を 通って製品が流れるように、オリフィス２８６を可変容量部２２２に流体的に連 通させる。塗布具２８０内に外部肩部２９８に隣接して第二のレジューサ２２５ があり、これは供給時に製品が通過する流れ面積を縮小または減少させる働きを する。 このような第一及び第二の代替の実施形態において、フロッキング２７５を塗 布面２７６と同様、分配ヘッド２９９に付けることができる。フロッキング２７ ５は取り付け面とほぼ直交する薄い短繊維のマットである。これにより、使用者 がフロッキング２７５を触ったときにベルベット感触が生じる。フロッキング２ ７５はナイロン又はポリエステル繊維から構成されることが好ましい。フロッキ ング２７５の各繊維は約１から約５デニールの直径、および約０．２５ｍｍ（０ ．０１インチ）から約１．５mm（０．０６インチ）の長さを有することが好まし い。フロッキング２７５の各繊維の断面形は円形、Ｃ字形、Ｘ字形、長円形、不 規則形などであってもよい。 図８は、二つの別個の部分から造られた移行部材３９０を有する第三の代替実 施形態を示す。この第三の代替実施形態において、図２の上部移行部９７は管３ ９１に取り替えられており、下部移行部３９３は管３９１を受け入れるような構 成になっている開口部材３９７を有している。管３９１は中空であり、そして繊 維剛毛３７２とオリフィス３８６とを可変容量部３２２へ連結する通路３９２を 含んでおり、このためこれらは互いに流体的に連通している。これに代えて、管 ３９１即ち上部移行部９７は、長さ又は円周に沿って間隔をおいて設けられた複 数の穴を具備した閉止端部を有することができ、又は管３９１は多孔性プラステ ィックからできたチューブにすることができる。こうした構成は可変容量部３２ ２から出された製品を均一に分配するのに役立つことができる。 図９は、フェルール４８２と塗布部４８４を有する、図７に示されたものと同 様の、塗布具４８０を有する第四の代替実施形態を示す。この第四の代替実施形 態では、塗布部４８４はフェルール４８２とは反対側の端に外部肩部４９８を有 する。外部肩部４９８は半径方向内向きに延びて、塗布部４８４の外部肩部４９ ８を貫通する開口の外周を形成する。図示されているように、外部肩部４９８は 塗布具４８０の軸と直交する位置から傾斜して、好ましくは外部肩部４９８は、 凹や凸などのアーチ形の輪郭を有する。移行部材４９０は、そこから半径方向に 延びる縁４９６を有し、これは移行部材４９０を上部移行部４９７と下部移行部 ４９３とに分ける。上部移行部４９７はそれに一体化された分配ヘッド４９９を 有する。分配ヘッド４９９は形および輪郭をほぼ円錐形、円筒形、截頭円錐など にすることができる。分配ヘッド４９９はその端部に塗布面４７６を有し、塗布 面４７６はオリフィスを有する。塗布面４７６は塗布具４８０の軸と直交したり 、又は同軸と直交する位置から傾斜することができる。フロッキング４７５は、 分配ヘッド４９９即ち塗布面４７６に付けることができる。移行部材４９０は、 縁４９６が塗布具４８０の内部肩部４９５とハウジング４２０の供給端部４２４ との間に挟置されるように、ハウジング４２０の供給端部４２４内に配置される 。移行部材４９０がフェルール４８２を通り、塗布部４８４内に入ってこれを貫 通して延びるように配置され、又分配ヘッド４９９は外部肩部４９８の開口を通 って突出し、分配ヘッド４９９と塗布面４７６とが外部に露出している。フェル ール４８２は内部面４８５にビード４８９を有し、供給端部４２４はそれに対応 するリッジ４３６を有している。ビード４８９は、塗布具４８０と移行部材４９ ０とをハウジング４２０に取り付けるために、リッジ４３６と係合する。塗布具 ４８０と移行部材４９０とがハウジング４２０に取り付けられると、上部移行部 ４９７のシール面４６１が塗布具４８０の内部面４８５のシールリップ４８８に 密封状態で当接し、それにより上部移行部４９７及び塗布具４８０と密封状態で 係合する。移行部材４９０は、そこを貫通する通路４９２を有し、これが製品が 可変容量部４２２から分配ヘッド４９９を通って塗布具４８０の外へ流れるよう にするために、オリフィス４８６を可変容量部４２２と流体的に連通させる。 図１０は、図９で示されたものと同様な、塗布具５８０を有する第五の代替実 施形態を示しており、該塗布具５８０はフェルール５８２と、そこを貫通する開 口を画定する外部肩部５９８を有している。この第五の代替実施形態において、 分配ヘッド５９９は移行部材５９０とは別個の構成部品であり、このため分配ヘ ッド５９９は移行部材５９０とは異なる材料で作ることができる。分配ヘッド５ ９９は移行部材５９０よりも軟らかいか、又はより可撓な材料で作られているこ とが好ましい。移行部材５９０はそこを貫通する通路５９２と、上部移行部５９ ７の端部で半径方向内向きにほぼ円筒形のスリーブ５９１に向かって延びるシー ル面５８３とを有している。分配ヘッド５９９は、そこを貫通するオリフィス５ ８６を有する塗布面５７６を一端部に、凹み５９３を他端部に有し、その凹み５ ９３から半径方向外側に延びる外周リム５６１を有している。凹み５９３は移行 部材５９０のスリーブ５９１と密封状態で係合し、且つ分配ヘッド５９９が移行 部材５９０に設置されたときに通路５９２をオリフィス５８６と整列させるよう に構成されている。移行部材５９０は、それがフェルール５８２を貫通し塗布部 ５８４内に延びるように配置され、これにより分配ヘッド５９９をして外部肩部 ５９８内の開口を通って突出させて分配ヘッド５９９と塗布面５７６の両方を外 部に露出させている。フロッキング５７５は分配ヘッド５９９に、即ち塗布面５ ７６に付けることができる。シールリップ５８８が外部肩部５９８の内側に備え られており、塗布具５８０と分配ヘッド５９９を持つ移行部材５９０とがハウジ ング５２０の供給端部５２４に取り付けられると、外周リム５６１はシール面５ ８３とシールリップ５８８との間に密封状態で挟置される。他の様々なタイプ及 び形の塗布具５８０をこのディスペンサーのハウジング５２０の供給端部５２４ に取り付けることもでき、例えば、ローラーボール、メッシュトップ、多孔性フ ォーム、スポンジ、スリットを有するエラストマーチップ、弾丸形のチップ、の み形チップ、多孔性ドーム、細管状繊維や同様の塗布具を使用することができる 。 再び図３を参照すると、キャップ１４はディスペンサー１０の塗布具８０上の 取りつけ位置に示されており、これによってオリフィス８６と塗布具８０の塗布 部８４とを密封状態で閉じる。キャップ１４の閉鎖端部１７は塗布具８０から離 れており、これと接触しないことが好ましい。図１に示されているように、キャ ップ１４は取り外し自在である。塗布具８０に塗布具リブ１６が備えられていて 、キャップ１４の内部にキャップロックリブ１９が備えられている。キャップロ ックリブ１９は断続的な又は連続的な突起の形にすることができる。キャップ１ ４を塗布具８０に取り付けると、塗布具リブ１６及びキャップロックリブ１９は 協働してキャップ１４を塗布具８０に取り外し可能に固定する。キャップ１４を 塗布具８０にきちんと取り付けるために、塗布具リブ１６がキャップロックリブ １９に係合するように開放端部１８（図１）は塗布具８０と係合する。従って、 使用者は、ディスペンサー１０を使用していないときに塗布具８０にキャップ１ ４をきちんと嵌めることができ、又塗布具８０にアクセスするために容易にキャ ップ１４を取り外すことができる。図３に示す実施形態において、キャップロッ クリブ１９または塗布具リブ１６は僅かに撓み、それから通常位置に戻って、製 品を出すために使用者がキャップ１４を取り外すまで、キャップ１４が所定位置 にあることを確実にする。キャップ１４の内部は、塗布具８０のシールランド８ １と整列するように配置されたシールビード１５も備えている。キャップ１４の シールビード１５は、塗布具８０のシールランド８１と係合してキャップ１４と 塗布具８０との密封係合を齎し、そのためキャップ１４が塗布具８０へ取り付け られたときにキャップ１４と塗布具８０との間に気密シールが生じる。こうして 、キャップ１４は塗布具８０のフェルール８２と密封状態に係合し、それにより 製品が漏れたり、ディスペンサー１０の可変容量部２２内に入れられている製品 が乾燥したりするのを防ぐ。キャップ１４が取りつけ位置にあるとき、なめらか な即ち同じ高さの輪郭がキャップ１４の外部及び塗布具８０及びハウジング２０ の間に生じることが好ましい。 図２及び図３に示すディスペンサー１０の組み立ては容易に行うことができ、 製品持ち上げ部材４８をハンドホイール５１へねじ込んで結合することによって 組み立てを開始することができる。ねじ付きロッド４６は、ピストン４０の下部 側４４が必要があればねじ付きロッド４６の上端部４７に取り付けられるように ねじ付き穴５２と係合される。製品持ち上げ部材４８とハンドホイール５１とは 次に、ハウジング２０の操作端部２６に挿入されて溝５６とリップ３０が係合し 、それにより室２１内にピストン４０を配置して可変容量部２２を形成する一方 でハンドホイール５１を回転可能に結合する。組み立て時において、弾性アーム ５８への負荷又はクリープを避けるために、もどり止め３２に適切に係合するよ うに弾性アーム５８を指向するための注意が必要である。それから可変容量部２ ２を製品で満たすことができる。必要ならば、移行部材９０をハウジング２０の 供給端部２４内に配置することができ、また必要ならば、ブラシチップ７４を移 行部材９０に取り付けることができる。取り付けた場合、塗布具８０は、移行部 材９０を被って、又ブラシチップ７４を把持して、供給端部２４に取り付けるこ とができる。キャップ１４は塗布具８０上に取り外し自在に取り付けることもで きる。これに代えて、操作端部２６が上方に面するようにハウジング２０を逆に し、次に下部側４４が上方に面するようにピストン４０を操作端部２６を通って ハウジング２０の室２１へ配置することで組立を開始することもできる。それか らハンドホイール５１はハウジング２０の操作端部２６へと挿入されることがで き、ハンドホイール５１のねじ付き穴５２と係合する一方でねじ付きロッド４６ の上方端部４７を、空所５９を通ってピストン４０の下部側４４に取り付けるこ とができる。 本明細書に記載のディスペンサー１０を使用して、流体、流動物質、半固体ま たは液体などの様々な物質を供給することができるが、主な対象は化粧品である 。化粧品とは例えば、アイシャドウ、リキッドファンデーション、リップカラー 、リップスティック、マスカラ、ネイルカラー、パウダー、デオドラント、発汗 抑制剤又はその他の様々なカラー化粧品などを指すことができる。このディスペ ンサー１０を利用して化粧品の構成物が供給および塗布されると均一な薄い膜が 生じる。ディスペンサー１０を利用することができる化粧品の構成物の例には以 下のものを含む。例１ ：リップ構成物 成分 重量（％） グループＡ： シリコンガム¹ １２．６０ イソドデカン² １２．６０ グループＢ： イソドデカン² ４３．３８ ベントナイトクレイ⁴ １．００ プロピレンカーボネート ０．３２ 赤６番カルシウムレーキ １．００ 赤７番バリウムレーキ ３．００ 二酸化チタン １．５０ マイカ ２．２０ 有機シロキサン樹脂³ ２２．４０ １．General ElectricからSE63として市販されている２，５００，０ ００ｃＳｔのジメチコンガム（Dimethicone Gum） ２．Permethyl Corpから市販されているパーメチル９９Ａ ３．General Electricから１１７０−００２として市販されているＭ Ｑ樹脂（Ｍ：Ｑの割合は０．７：１） ４．Rheoxから市販されているベントン３８ グループＡの成分を一緒にビーカーに入れて均一になるまでプロペラミキサー で混合する。プロピレンカーボネート以外のグループＢの成分を全て一緒にして 手で混合し、おおよそ乾燥粉末にする。全ての顔料が完全に拡散されるまで、約 ７５００ｒｐｍでRoss ME 100 LCホモジナイザーを用いて全体の組成を均一化す る。次に、均一化過程を継続しながら、混合物が硬化（thicken）するまでプロ ピレンカーボネートをゆっくりと加える。グループＡの混合物とグループＢの混 合物を一緒にビーカーに入れ、均一になるまでプロペラミキサーで混合する。 それにより生じた流体を個別のパッケージに移す。例２ ：リキッドファンデーション 成分 重量（％） グループＡ： 有機シロキサン樹脂¹ ４．４８ シクロメチコン（Cydomethicone）² １１．１１ シリコン−ポリエーテル乳化剤³ １０．００ グループＢ： シリコン処理二酸化チタン ６．５０ シリコン処理黄酸化鉄 ０．２８ シリコン処理赤酸化鉄 ０．１５ シリコン処理黒酸化鉄 ０．０６ グループＣ： ２，５００，０００ｃＳｔシリコンガム⁴ ２．５２ シクロメチコン² ４．９０ グループＤ： 水 ４９．５０ グリセリン １０．００ メチルパラベン ０．２０ ２−フェノキシエタノール ０．３０ １．General Electricから１１７０−００２として市販されているＭＱ 樹脂 ２．Dow Corningから２４５流体として市販されているシクロメチコン ３．Dow ComingからＤＣ３２２５Ｃとして市販されているシリコン− ポリエーテル乳化剤 ４．General ElectricからＳＥ６３として市販されているジメチコン ガム（２，５００，０００ｃＳｔ） グループＡとグループＢの成分を一緒にして、９５００ｒｐｍで１５分間均一 化する。グループＣの成分を加えて２０００ｒｐｍで２分間均一化する。別の容 器にグループＤの成分を一緒にして液が透明になるまでプロペラミキサーで混合 する。２０００ｒｐｍで均一化しながら、グループＤの溶液をグループＡ、Ｂ、 Ｃの混合物に非常にゆっくりと加える。グループＤの溶液がすべて組み込まれた ら、混合物全体を２０００ｒｐｍでさらに１０分間均一化する。最後に、混合物 全体を５０００ｒｐｍで５分間均一化する。生じた流体を別個のパッケージに移 す。例３ ：マスカラ 成分 重量（％） グループＡ： 有機シロキサン樹脂¹ ９．６０ シクロメチコン² ８．８２ シリコン−ポリエーテル乳化剤³ １０．００ グループＢ： シリコン処理黒酸化鉄 ５．００ グループＣ： ２，５００，０００ｃＳｔシリコンガム⁴ ５．４０ シクロメチコン² １６．１８ グループＤ： 水 ４３．５０ 塩化ナトリウム １．００ メチルパラベン ０．２０ ２−フェノキシエタノール ０．３０ １．General Electricから１１７０−００２として市販されているＭＱ 樹脂 ２．Dow Comingから２４４流体として市販されているシクロメチコン ３．Dow ComingからＤＣ３２２５Ｃとして市販されているシリコン−ポ リエーテル乳化剤 ４．General ElectricからＳＥ６３として市販されているジメチコンガ ム（２，５００，０００ｃＳｔ） グループＡとグループＢの成分を一緒にして、９５００ｒｐｍで１５分間均一 化する。グループＣの成分を加えて２０００ｒｐｍで２分間均一化する。別の容 器にグループＤの成分を一緒にして液が透明になるまでプロペラミキサーで混合 する。２０００ｒｐｍで均一化しながらグループＤの溶液をグループＡ、Ｂ、Ｃ の混合物に非常にゆっくりと加える。グループＤの溶液がすべて組み込まれたら 、混合物全体を２０００ｒｐｍでさらに１０分間均一化する。最後に、混合物全 体を５０００ｒｐｍで５分間均一化する。生じた流体を別個のパッケージに移す 。例４ ：シアーリップティント構成物 成分 重量（％） グループＡ： シリコンガム¹ １１．８８ イソドデカン² ５４．４５ グループＢ： 有機シロキサン樹脂³ ２０．７８ 赤６番カルシウムレーキ ０．５０ 赤７番バリウムレーキ ０．５０ Gemtone Sunstone⁵ ０．５０ Timiron ＭＰ−１１５パール⁶ ０．５０ ベントンゲル（Bentone Gel）⁴ １０．８９ １．General ElectricからSE63として市販されている２，５００，０ ００ｃＳｔのジメチコンガム ２．Permethyl Corpから市販されているパーメチル９９Ａ ３．General Electricから１１７０−００２として市販されているＭ Ｑ樹脂（Ｍ：Ｑの割合は０．７：１） ４．Rheoxから市販されているＶＳ−５ ＰＣ ５.Mearl Corporationから市販されているGemtone Sunstone ６．Mead Corporationから市販されているTimiron ＭＰ−１１５パー ル グループＡの成分を一緒にビーカーに入れて均一になるまでプロペラミキサー で混合する。グループＢの成分をグループＡの混合物に加えて手で混合し、おお よそ乾燥粉末にする。全ての顔料が完全に拡散されるまで組成物全体を均一化す る。それにより生じた流体を個別のパッケージに移す。例５ ：リキッドアイライナー構成物 成分 重量（％） グループＡ： 有機シロキサン樹脂¹ ８．９０ イソドデカン² １４．９０ グループＢ： 酸化黒鉄 ２０．００ プロピルパラベン ０．１０ グループＣ： １００，０００ｃＳｔシリコン流体³ １１．１０ イソドデカン² ３３．００ グループＤ： イソドデカン² １０．００ トリヒドロキシステアリン ２．００ １．General Electricから１１７０−００２として市販されているＭ Ｑ樹脂（Ｍ：Ｑの割合は０．７：１） ２．Permethyl Corpから市販されているパーメチル９９Ａ ３．General Electricから市販されているジメチコン流体（１００， ０００ｃＳｔ） グループＡの成分を一緒にビーカーに入れて均一になるまでプロペラミキサー で混合する。グループＢの成分を加えて顔料が完全に拡散されるまで均一化する 。グループＣの成分を、均一になるまでプロペラミキサーを使って別の容器にあ らかじめ混合し、次にグループＡとグループＢの成分の混合物と一緒にする。グ ループＤの成分を約５７から６０℃で約３分間加熱してあらかじめ混合する。加 熱終了後、約５分間またはゲルが生じるまで均一化する。最後に、グループＤの 混合物をバッチ（一回分）の残りに加え、プロペラミキサーで混合しながら混合 物全体を５７から６０℃で約７分から１０分間加熱する。プロペラミキサーで混 合しながらバッチの加熱をやめて室温に冷却する。それにより生じた流体を個別 のパッケージに移す。例６ ：アイシャドー構成物 成分 重量（％） グループＡ： 有機シロキサン樹脂¹ ２２．１４ イソドデカン² １４．９０ グループＢ： フラメンコゴールドパール ０．６０ フラメンコスーパーパール ０．８４ 二酸化チタン ０．９４ Gemtone銅 ０．４１ Gemtone Sunstone １．２１ プロピルパラベン ０．１０ グループＣ： １，０００ｃＳｔシリコン流体³ １３．８６ イソドデカン² ３３．００ グループＤ： イソドデカン² １０．００ トリヒドロキシステアリン ２．００ １．General Electricから１１７０−００２として市販されているＭ Ｑ樹脂（Ｍ：Ｑの割合は０．７：１） ２．Permethyl Corpから市販されているパーメチル９９Ａ ３．General Electricから市販されているジメチコン流体（１，００ ０ｃＳｔ） グループＡの成分を一緒にビーカーに入れて均一になるまでプロペラミキサー で混合する。グループＢの成分を加えて顔料が完全に拡散されるまで均一化する 。グループＣの成分を、均一になるまでプロペラミキサーを使って別の容器にあ らかじめ混合し、次にグループＡとグループＢの成分の混合物と一緒にする。グ ループＤの成分を約５７から６０℃で約３分間加熱してあらかじめ混合する。加 熱終了後、約５分間またはゲルが生じるまで均一化する。最後に、グループＤの 混合物をバッチ（一回分）の残りに加え、プロペラミキサーで混合しながら混合 物全体を５７から６０℃で約７分から１０分間加熱する。プロペラミキサーで混 合しながらバッチの加熱をやめて室温に冷却する。それにより生じた流体を個別 のパッケージに移す。 本発明の特定のバージョンおよび実施形態を示して説明したが、本発明の教示 から逸脱せずに、このツイストアップ供給装置１０には様々な変更を加えること ができる。たとえば、構成部品の間の様々な接続を、構成部品を共にスナップす る以外の方法、たとえばねじ締め係合、接着結合、溶接などを用いて製作するこ とができる。本発明の説明に使用されている用語は説明の意味で使われているも のであって限定する用語としてではなく、全ての等価物が添付の請求の範囲に含 まれるよう意図するものとする。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プロサイス，ロバート ローレンス アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ラーチウッド 7104 (72)発明者 ピーパー，カスリーン アン アメリカ合衆国メリーランド州、ホワイ ト、ホール、ハンター、ミル、ロード 2912 (72)発明者 スミス，ジュヌヴィエーヴ ライランド アメリカ合衆国オハイオ州、フェアフィー ルド、ギャレット、ハウス、レーン 1785 (72)発明者 カークシング，ロバート スタンリー アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ワイアンドット、ドライブ 7188 (72)発明者 バゴット，スーザン ビヴァン アメリカ合衆国メリーランド州、オーイン グス、ミルズ、バーチメア、コート 3727 【要約の続き】 （２２）と流体的に連通するハウジングの供給端部に取 り付けることができる。塗布具はフェルール（８２）と 塗布部（８４）とを有する。フェルールはハウジングの 供給端部に取り付けられ、塗布部はその内部に配置され た少なくとも一つのオリフィスを有する。塗布具のいく つかのバージョンを図示しており、これには繊維ブラシ とフロック加工された塗布面とが含まれている。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．製品を供給するためのツイストアップ型ディスペンサーであって、 ａ）開放供給端部と、円筒形でリップを内部に配置され、更に内部面 に沿って半径方向に間隔をあけて配置されたもどり止めを有する前記内部面を有 する操作端部とを有する室を画定する中空ハウジングと、 ｂ）前記室内部に配置され、該室内の一方向運動に制限され、前記ハ ウジングの前記供給端部に面する上部側と下部側とを有するピストンと、該ピス トンの該下部側に固定して取り付けられた該上端部と前記室および前記ピストン の前記上部側の間に形成された、製品を格納するための前記室の可変容量部とを 有するねじ付きロッドとを含む製品持ち上げ部材と、 ｃ）中空であり、少なくとも一つのオリフィスを含む塗布部の反対側 に位置し、前記ハウジングの前記供給端部に取り付けられることで塗布具が前記 室の前記可変容量部と流体的に連通するフェルールを有する該塗布具と、 ｄ）握り部と、貫通するねじ付き穴とを有するハンドホイールであっ て、前記ねじ付き穴は前記ハンドホイールにおいて同心軸状になっており、前記 ハンドホイールは、該ハンドホイールの軸方向の動きを禁じながら該ハンドホイ ールの回転を可能にするリップ内に捉えられた溝と、半径方向外側に延びる弾性 アームとを有し、該弾性アームは、前記もどり止めと係合し前記内部面に向けて 角度付けられていることで、前記ハンドホイールが進行方向に回転するときに前 記弾性アームが前記もどり止めにより内側に撓み、且つ前記ハンドホイールが逆 の方向に回転するときに前記弾性アームは前記ハンドホイールの回転を防ぐ前記 もどり止めと当接し、前記ねじ付きロッドは前記ねじ付き穴と係合することで前 記ハンドホイールが進行方向に回転するときに供給端部に向けての前記ピストン の前進が生じて、これにより前記可変容量部に含有されている製品が前記塗布具 を通して出される、前記ハンドホイール とによって特徴づけられるディスペンサー。 ２．前記ハンドホイールはプラスティック材料から一体形成される一つのピー スであることを特徴とする、請求項１に記載の製品を供給するためのツイストア ップ型ディスペンサー。 ３．前記内部面は複数の前記もどり止めを含むことを特徴とする、請求項１又 は請求項２に記載の製品を供給するためのツイストアップ型ディスペンサー。 ４．前記アクチュエータは少なくとも２個の前記弾性アームを有することを特 徴とする、前記請求項のいずれかに記載の製品を供給するためのツイストアップ 型ディスペンサー。 ５．前記塗布部は貫通して延びる繊維剛毛を有するオリフィスを有することを 特徴とする、前記請求項のいずれかに記載の製品を供給するためのツイストアッ プ型ディスペンサー。 ６．前記繊維剛毛に固定された環状プラットフォームと、前記塗布具内の前記 内部肩部と、前記ハウジングの供給端部内に配置された前記移行部材とによって 更に特徴付けられ、該移行部材は該フェルールを通って前記塗布具の塗布部へと 延び、該環状プラットフォームは該移行部材と前記塗布部内のオリフィスに対し て繊維剛毛を位置付ける内部肩部との間に挟置され、該移行部材は前記オリフィ スと該繊維剛毛とを該室の可変容量部に流体的に連通する貫通通路を有する、前 記請求項のいずれかに記載の製品を供給するためのツイストアップ型ディスペン サー。 ７．取り外し自在であり、前記オリフィスと前記塗布具の前記塗布部とを密封 状態で閉じるキャップによって更に特徴づけられる、前記請求項のいずれかに記 載の製品を供給するためのツイストアップ型ディスペンサー。 ８．前記中空ハウジングの前記供給端部はリッジを有する円筒形の外部面を有 し、前記フェルールはビードを有する内部面を有し、該ビードは前記フェルール と前記供給端部との間にスナップフィットの係合を形成する前記リッジとし、こ れにより前記塗布具を前記ハウジングに取り付けることを特徴とする、前記請求 項のいずれかに記載の製品を供給するためのツイストアップ型ディスペンサー。 ９．前記塗布部は更にフロック加工された塗布面を有することを特徴とする、 前記請求項のいずれかに記載の製品を供給するためのツイストアップ型ディスペ ンサー。 １０．前記製品は流体、より好ましくは流体の化粧製品からなることを特徴と する、前記請求項のいずれかに記載の製品を供給するためのツイストアップ型デ ィスペンサー。