JP2001298196A - トランジスタアレイ基板および電気光学装置 - Google Patents

トランジスタアレイ基板および電気光学装置

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JP2001298196A JP2000115206A JP2000115206A JP2001298196A JP 2001298196 A JP2001298196 A JP 2001298196A JP 2000115206 A JP2000115206 A JP 2000115206A JP 2000115206 A JP2000115206 A JP 2000115206A JP 2001298196 A JP2001298196 A JP 2001298196A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFTのチャネル領域からの放熱性を向上す
ることによりチャネル領域の温度上昇を抑え、TFT回
路の誤動作を防止することのできるTFTアレイ基板、
およびそれを用いた電気光学装置を提供すること。 【解決手段】 TFTアレイ基板200に形成した駆動
回路用のTFT1A、1Bにおいて、チャネル領域17
A、17Bの上層側には、ゲート電極15A、15Bの
上面にコンタクトホール19′を介して接する第1の放
熱層61A、61Bが形成され、チャネル領域17A、
17Bの下層側には、絶縁基板10と下地絶縁膜101
との層間に第2の放熱層62A、62Bが形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(以下、TFTという)回路が形成されたトランジスタ
アレイ基板(以下、TFTアレイ基板)、およびそれを
用いた電気光学装置に関するものである。さらに詳しく
は、TFT回路を構成するTFTに対する放熱構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】基板上にTFT回路が形成されたTFT
アレイ基板の代表的なものとしては、液晶装置(電気光
学装置)に用いられる駆動回路内蔵型のアクティブマト
リクス基板がある。このTFTアレイ基板では、絶縁基
板上に配列された複数の走査線と複数のデータ線との交
差点に対応して複数の画素がマトリクス状に構成されて
おり、各々の画素には、図20に示すように、走査線7
およびデータ線6に接続する画素スイッチング用のTF
T1Cと、この画素スイッチング用のTFT1Cに電気
的に接続された画素電極9とが形成されている。また、
駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板200にお
いて、絶縁基板10上における画素部の外側領域には、
複数のデータ線6のそれぞれに画像信号を供給するデー
タ線駆動回路と、複数の走査線7のそれぞれに走査信号
を供給する走査線駆動回路とが構成され、これらの駆動
回路は、複数の駆動回路用のTFT1A、1Bからなる
TFT回路として構成されている。
【0003】このようなTFTアレイ基板200におい
て、駆動回路用のTFT1A、1Bは、絶縁基板10上
の下地絶縁膜101上に形成された島状の半導体膜20
A、20B、これらの半導体膜20A、20Bの表面に
形成されたゲート絶縁膜13、およびゲート電極15
A、15Bによって構成されている。また、画素スイッ
チング用のTFT1Cも、駆動回路用のTFT1A、1
Bと同様、絶縁基板10上の下地絶縁膜101上に形成
された島状の半導体膜20C、この半導体膜20Cの表
面に形成されたゲート絶縁膜13、およびゲート電極と
しての走査線7によって構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように構成したT
FTアレイ基板200において、駆動回路用のTFT1
A、1Bのチャネル領域17A、17Bで発生した熱
は、下地絶縁膜101を介して絶縁基板10に逃げてい
くとともに、ゲート絶縁膜13を介してゲート電極15
A、15Bに逃げ、ゲート電極15A、15Bから周囲
に逃げていく。
【0005】しかしながら、液晶装置において画素数の
増大などに伴なって、駆動回路においてスイッチング速
度を高めたり、TFT1A、1Bに流す電流を高めてい
くと、このような駆動条件の変化にチャネル領域17
A、17Bからの放熱が追従できず、TFT1A、1B
に著しい温度上昇が起こってTFT1A、1B(駆動回
路)が誤動作するという問題点がある。
【0006】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
TFT回路を構成するTFTのチャネル領域からの放熱
性を向上することによりチャネル領域の温度上昇を抑
え、TFT回路の誤動作や信頼性低下を防止することの
できるTFTアレイ基板、およびそれを用いた電気光学
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、基板上に複数のTFTによって回路構
成されたTFT回路を備えるTFTアレイ基板におい
て、前記複数のTFTには、少なくともチャネル領域に
対して平面的に重なる放熱層が形成された放熱層付きの
TFTが含まれていることを特徴とする。
【0008】本発明において、TFT回路を構成するT
FTには放熱層付きのTFTが含まれており、この放熱
層付きのTFTでは、チャネル領域を覆うように放熱層
が形成されている。このため、放熱層付きのTFTで
は、チャネル領域からの放熱は、放熱層によって促進さ
れる。従って、チャネル領域からの放熱性が高いので、
動作速度やオン電流レベルを高めても、TFTにおいて
著しい温度上昇が発生しない。従って、TFT回路は、
温度上昇に起因する誤動作や信頼性低下が発生しない。
【0009】本発明において、前記放熱層は、例えば、
前記チャネル領域の上層側に形成された第1の放熱層で
ある。このような放熱層を構成すると、チャネル領域で
発生した熱は、まず、第1の放熱層にスムーズに伝わっ
た後、この第1の放熱層から周囲に伝わっていくので、
チャネル領域の温度上昇を抑えることができる。また、
TFTの上層側に放熱層を形成した構成では、その周辺
に各種の配線層が形成されているので、第1の放熱層か
らの周囲の配線層に熱がスムーズに逃げるので、チャネ
ル領域の温度上昇を確実に抑えることができる。
【0010】本発明において、前記第1の放熱層は、例
えば、前記チャネル領域の上層側において該チャネル領
域にゲート絶縁膜を介して対向するゲート電極の上層側
に形成されている。ゲート電極の上層側には、ソース・
ドレイン電極などを構成する配線層が形成されているの
で、これらのソース電極あるいはドレイン電極を形成す
るときに第1の放熱層を同時形成することができる。従
って、第1の放熱層を追加するとしても工程数が増大し
ない。
【0011】本発明において、前記第1の放熱層は、前
記ゲート電極の上面に接していることが好ましい。例え
ば、前記第1の放熱層は、前記TFTのソース電極およ
びドレイン電極と同層に形成され、かつ、層間絶縁膜に
形成されたコンタクトホールを介して前記ゲート電極に
接している。このように構成すると、チャネル領域で発
生した熱は、ゲート電極に伝わった後、ゲート電極から
第1の放熱層に直接、伝わっていく。従って、チャネル
領域の温度上昇を確実に抑えることができる。
【0012】本発明において、前記第1の放熱層は、前
記ゲート電極に他の層を介して重なっている構成であっ
てもよい。例えば、前記第1の放熱層は、前記TFTの
ソース電極あるいはドレイン電極と同層に形成され、か
つ、層間絶縁膜を介して前記ゲート電極に重なってい
る。このように構成すると、第1の放熱層はゲート電極
と絶縁されるので、第1の放熱層をソース電極あるいは
ドレイン電極の一部として形成することができる。従っ
て、第1の放熱層からソース電極あるいはドレイン電極
への放熱性がさらに向上するので、チャネル領域の温度
上昇をさらに確実に抑えることができる。
【0013】本発明において、前記放熱層は、例えば、
前記チャネル領域の下層側に形成された第2の放熱層で
ある。このように構成すると、チャネル領域から基板側
への放熱性を向上することができる。従って、チャネル
領域の温度上昇を確実に抑えることができる。
【0014】本発明において、前記第2の放熱層は、例
えば、前記チャネル領域の下面側に絶縁膜を介して重な
っている。このように構成すると、第2の放熱層につい
ては、絶縁膜あるいは導電膜のいずれであってもよいの
で、熱伝導性の高い放熱性を形成できる。
【0015】本発明において、前記第2の放熱層は、前
記チャネル領域の下面側に接する絶縁膜であってもよ
い。このように構成すると、第2の放熱層自身を下地絶
縁膜として利用することができる。
【0016】本発明に係るTFTアレイ基板は、電気光
学装置において、対向基板との間に電気光学物質を保持
する駆動回路内蔵型のアクティブマトリクス基板として
構成される。この場合に、TFTアレイ基板上には、画
素電極、該画素電極に接続する画素スイッチング素子、
および該画素スイッチング素子を介して前記画素電極を
駆動する駆動回路が形成されており、この駆動回路が前
記トランジスタ回路によって構成される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態として、代表
的な電気光学装置である液晶装置に本発明を適用した例
を説明する。
【0018】(電気光学装置の全体構成)図1は、本形
態に係る液晶装置を対向基板の側からみた平面図であ
る。図2は、図1のH−H′線で切断したときの液晶装
置の断面図である。
【0019】図1および図2に示すように、投射型表示
装置や直視型の表示装置などに用いられる電気光学装置
300(液晶装置)は、石英ガラスや耐熱ガラスなどの
絶縁基板10の表面に画素電極9がマトリクス状に形成
されたTFTアレイ基板200(アクティブマトリクス
基板)と、同じく石英ガラスや耐熱ガラスなどの絶縁基
板41の表面に対向電極32が形成された対向基板10
0と、これらの基板間に電気光学物質として封入、挟持
されている液晶39とから概略構成されている。
【0020】TFTアレイ基板200と対向基板100
とは、対向基板100の外周縁に沿って形成されたギャ
ップ材含有のシール材59によって所定の間隙(セルギ
ャップ)を介して貼り合わされている。TFTアレイ基
板200と対向基板100との間には、ギャップ材含有
のシール材59によって液晶封入領域40が区画形成さ
れ、この液晶封入領域40内に液晶39が封入されてい
る。
【0021】対向基板100はTFTアレイ基板200
よりも小さく、TFTアレイ基板200の周辺部分は、
対向基板100の外周縁よりはみ出た状態にある。従っ
て、TFTアレイ基板200の駆動回路(走査線駆動回
路70やデータ線駆動回路60)や入出力端子45は対
向基板100から露出した状態にある。ここで、シール
材59は部分的に途切れているので、この途切れ部分に
よって液晶注入口241が構成されている。このため、
対向基板100とTFTアレイ基板200とを貼り合わ
せた後、シール材59の内側領域を減圧状態にすれば、
液晶注入口241から液晶39を減圧注入でき、液晶3
9を封入した後、液晶注入口241を封止材242で塞
げばよい。
【0022】TFTアレイ基板200には、シール材5
9の形成領域の内側において、画像表示領域11を見切
りするための遮光膜55が形成されている。また、対向
基板100には、TFTアレイ基板200の各画素電極
9の境界領域に対応する領域にブラックマトリクスなど
と称せられる遮光膜57が形成されている。
【0023】なお、対向基板100およびTFTアレイ
基板200の光入射側の面あるいは光出射側には、ノー
マリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応
じて偏光板(図示せず。)などが所定の向きに配置され
る。
【0024】このように構成した電気光学装置300に
おいて、TFTアレイ基板200では、データ線(図示
せず)および画素スイッチング用のTFT(後述する)
を介して画素電極9に印加した画像信号によって、画素
電極9と対向電極32との間において液晶39の配向状
態を画素毎に制御し、画像信号に対応した所定の画像を
表示する。従って、TFTアレイ基板200では、デー
タ線およびTFT50を介して画素電極9に画像信号を
供給するとともに、対向電極32にも所定の電位を印加
する必要がある。そこで、電気光学装置300では、T
FTアレイ基板200の表面のうち、対向基板100の
各コーナー部に対向する部分には、データ線などの形成
プロセスを援用してアルミニウム膜などからなる上下導
通用の第1の電極47が形成されている。一方、対向基
板100の各コーナー部には、対向電極4の形成プロセ
スを援用してITO(Indium Tin Oxid
e)膜などからなる上下導通用の第2の電極48が形成
されている。さらに、これらの上下導通用の第1の電極
47と第2の電極48とは、エポキシ樹脂系の接着剤成
分に銀粉や金メッキファイバーなどの導電粒子が配合さ
れた導通材56によって電気的に導通している。それ
故、電気光学装置300では、TFTアレイ基板200
および対向基板100のそれぞれにフレキシブル配線基
板などを接続しなくても、TFTアレイ基板200のみ
にフレキシブル配線基板99を接続するだけで、TFT
アレイ基板200および対向基板100の双方に所定の
信号を入力することができる。
【0025】(TFTアレイ基板200の全体構成)図
3は、電気光学装置300に用いたTFTアレイ基板2
00の構成を模式的に示すブロック図である。
【0026】図3に示すように、駆動回路内蔵型のTF
Tアレイ基板200では、絶縁基板10上に、互いに交
差する複数の走査線7と複数のデータ線6とに、後述す
る画素スイッチング用のTFTを介して接続する画素電
極9がマトリクス状に構成されている。走査線7はタン
タル膜、アルミニウム膜、アルミニウムの合金膜などで
構成され、データ線6はアルミニウム膜あるいはアルミ
ニウム合金膜などで構成され、それぞれ単層もしくは積
層されている。これらの画素電極9および画素スイッチ
ング用のTFTが形成されている領域が画素110とし
て機能し、画素110がマトリクス状に配列されている
領域が画像表示領域11である。
【0027】絶縁基板10上における画像表示領域11
の外側領域(周辺部分)には、複数のデータ線6のそれ
ぞれに画像信号を供給するデータ線駆動回路60が構成
されている。また、走査線7の両端部のそれぞれには、
各々の走査線7に画素選択用の走査信号を供給する走査
線駆動回路70が構成されている。これらの駆動回路
は、後述する駆動回路用のTFTによって構成されたT
FT回路である(薄膜トランジスタ回路)である。
【0028】データ線駆動回路60の側には、X側シフ
トレジスタ回路、X側シフトレジスタ回路から出力され
た信号に基づいて動作するアナログスイッチとしてのT
FTを備えるサンプルホールド回路66、6相に展開さ
れた各画像信号に対応する6本の画像信号線67などが
構成されている。本例において、データ線駆動回路60
は、前記のX側シフトレジスタ回路が4相で構成されて
おり、入出力端子45を介して外部からスタート信号、
クロック信号、およびその反転クロック信号がX側シフ
トレジスタ回路に供給され、これらの信号によってデー
タ線駆動回路60が駆動される。従って、サンプルホー
ルド回路66は、前記のX側シフトレジスタ回路から出
力された信号に基づいて各TFTが動作し、画像信号線
67を介して供給される画像信号を所定のタイミングで
データ線6に取り込み、各画素電極9に供給することが
可能である。
【0029】一方、走査線駆動回路70には、端子を介
して外部からスタート信号、クロック信号、およびその
反転クロック信号が供給され、これらの信号によって走
査線駆動回路70が駆動される。
【0030】本形態のTFTアレイ基板200におい
て、絶縁基板10の辺部分のうち、データ線駆動回路6
0の側の辺部分には定電源、変調画像信号(画像信
号)、各種駆動信号などが入力されるアルミニウム膜等
の金属膜、金属シリサイド膜、あるいはITO膜等の導
電膜からなる多数の入出力端子45が構成されている。
これらの入出力端子45からは、走査線駆動回路60お
よびデータ線駆動回路70を駆動するための複数の信号
配線73、74がそれぞれ引き回され、これらの信号配
線73、74は、アルミニウム膜などの低抵抗の金属膜
からなる。
【0031】(画素および駆動回路の構成)図4
(A)、(B)はそれぞれ、図3に示したTFTアレイ
基板200の画素110の等価回路図、およびこの画素
110の平面図である。
【0032】図4(A)において、各画素110には、
走査線7およびデータ線6に接続する画素スイッチング
用のTFT1Cが形成され、このTFT1Cには、画素
電極9と対向基板100との間に構成された液晶容量が
接続されている。また、各画素110に向けては容量線
75が形成され、この容量線75を用いて各画素電極9
には蓄積容量23が形成されている。
【0033】このような画素110は、たとえば、図4
(B)に示すように構成される。図4(B)において、
いずれの画素110にも、ITO膜などからなる複数の
透明な画素電極9がマトリクス状に形成されている。ま
た、画素電極9の縦横の境界に沿っては、データ線6、
および走査線7とともに、容量線75が形成されてい
る。データ線6は、ポリシリコン膜などからなる半導体
膜20Cのうち、TFT1Cのソース領域に対してコン
タクトホールを介して電気的に接続している。また、T
FT1Cのチャネル領域17Cに対向するように走査線
7がゲート電極として延びている。なお、蓄積容量23
は、TFT1C30を形成するための半導体膜20Cの
延設部分に相当する半導体膜を導電化したものを下電極
とし、この下電極に対して容量線75が上電極として重
なった構造になっている。
【0034】図5(A)、(B)はそれぞれ、データ線
駆動回路60や走査線駆動回路70を構成する2段のC
MOSインバータの等価回路図、およびCMOSインバ
ータ回路の平面構造の一例を拡大して示す説明図であ
る。なお、図5(B)においては、図6および図7を参
照して第1の放熱層および第2の放熱層の形成領域を説
明するときの便宜から、半導体膜、ゲート電極および配
線層をそれぞれ、点線、一点鎖線、二点鎖線で示してあ
る。
【0035】図5(A)に示すように、データ線駆動回
路60および走査線駆動回路70では、N型のTFT1
AとP型のTFT1BとによってCMOS回路81が構
成され、このようなCMOS回路81は、1段あるいは
2段以上でインバータ回路を構成する。このCMOSイ
ンバータ回路80(TFT回路)では、図5(B)に示
すように、各段においてCMOS回路81を構成するい
ずれのP型のTFT1Bにおいても、ソース・ドレイン
領域12Bの一方は、電圧Vddが供給されるアルミニ
ウム層からなる配線層801にコンタクトホール19を
介して電気的接続し、いずれのN型のTFT1Aにおい
ても、ソース・ドレイン領域12Aの一方は、電圧Vs
sが供給されるアルミニウム層からなる配線層802に
コンタクトホール19を介して電気的接続している。
【0036】また、各段のN型およびP型のTFT1
A、1Bのアルミニウム層やシリサイド膜などからなる
ゲート電極15A、15Bは、コンタクトホール19を
介して入出力用の配線層803に電気的接続し、この配
線層803は、前段でCMOS回路81を構成するN型
およびP型のTFT1A、1BにおいてN型TFT1A
のソース領域12AとP型TFT1Bのドレイン領域1
2Bにコンタクトホール19を介して電気的接続してい
る。
【0037】(TFTアレイ基板200の断面構造)図
6は、TFTアレイ基板200に形成したTFT1A、
1B、1Cの断面図である。ここで、駆動回路用のN型
およびP型のTFT1A、1Bの断面は、図5(B)の
V−V′断面に相当し、画素スイッチング用のTFT1
Cの断面は、図4(B)のIV−IV′断面に相当す
る。
【0038】図6に示すように、TFTアレイ基板20
0では、絶縁基板10の上にシリコン酸化膜などからな
る下地絶縁膜101が形成され、この下地絶縁膜101
の上層側に島状のポリシリコン膜からなる半導体膜20
A、20B、20Cが形成されている。これらの半導体
膜20A、20B、20Cのうち、半導体膜20A、2
0Bを用いて駆動回路用のLDD構造のTFT1A、1
Bが形成され、半導体膜20Cを用いて画素スイッチン
グ用のTFT1Cが形成されている。すなわち、半導体
膜20A、20B、20Cの上層には、ゲート絶縁膜1
3が形成され、このゲート絶縁膜13の上層側にはゲー
ト電極15A、15Bおよび走査線7が形成されてい
る。さらに、ゲート電極15A、15Bおよび走査線7
の上層側には、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜5
1、52がこの順に形成されている。
【0039】N型のTFT1Aでは、層間絶縁膜51の
上層側に位置する配線層802がソース・ドレイン電極
として層間絶縁膜51のコンタクトホール19を介して
ソース・ドレイン領域12Aに電気的接続している。P
型のTFT1Bでは、層間絶縁膜51の上層側に位置す
る配線層801がソース・ドレイン電極として層間絶縁
膜51のコンタクトホール19を介してソース・ドレイ
ン領域12Bに電気的接続している。また、N型のTF
T1AとP型のTFT1Bとの間では、層間絶縁膜51
の上層側に位置する配線層803がソース・ドレイン電
極として層間絶縁膜51のコンタクトホール19を介し
てN型TFT1Aのソース領域12Aと、P型TFT1
Bのドレイン領域12Bの双方に電気的接続している。
【0040】また、画素用のTFT1Cでは、層間絶縁
膜51の上層側に位置するデータ線90およびドレイン
電極18が層間絶縁膜51のコンタクトホール19を介
してソース・ドレイン領域12Cにそれぞれ電気的接続
し、層間絶縁膜52の上層側に位置する画素電極9は、
層間絶縁膜52のコンタクトホール96を介してドレイ
ン電極18に電気的接続している。
【0041】(TFTからの放熱構造)図7および図8
はそれぞれ、図3に示すTFTアレイ基板に形成した第
1の放熱層の形成領域、および第2の放熱層の形成領域
を示すTFTアレイ基板の平面図である。なお、図6に
おいては、第1の放熱層の形成領域を明確にすることを
目的に、第1の放熱層の形成領域については斜線領域で
表わし、半導体膜、ゲート電極および配線層をそれぞ
れ、点線、一点鎖線、二点鎖線で示してある。また、図
7においては、第2の放熱層の形成領域を明確にするこ
とを目的に、第2の放熱層の形成領域については斜線領
域で表わし、半導体膜、ゲート電極および配線層をそれ
ぞれ、点線、一点鎖線、二点鎖線で示してある。
【0042】図6において、TFTアレイ基板200に
形成した駆動回路用のN型およびP型のTFT1A、1
Bでは、ゲート電極15A、15Bの上層側のうち、層
間絶縁膜51の上層には、配線層801、802、80
3と同時形成された膜厚が500nm〜800nmのア
ルミニウム膜などといった熱伝導性の高い第1の放熱層
61A、61Bが形成され、これらの第1の放熱層61
A、61Bは、層間絶縁膜51に形成されたコンタクト
ホール19′を介してゲート電極15A、15Bの上面
に接している。
【0043】ここで、第1の放熱層61A、61Bが形
成されている領域は、図7に斜線領域として示すよう
に、チャネル領域17A、17Bを一回り広めに覆う領
域である。但し、第1の放熱層61A、61Bは、配線
層801、802、803と同層に形成されているの
で、配線層801、802、803が形成されている領
域を避けるように形成されている。
【0044】再び図6において、TFTアレイ基板20
0では、チャネル領域17A、17Bの下層側のうち、
絶縁基板10と下地絶縁膜101との層間には、膜厚が
500nm〜800nmのアルミニウム膜、その他の導
電膜、アルミニウム窒化膜、その他の絶縁膜などといっ
た熱伝導性の高い第2の放熱層62A、62Bが形成さ
れている。
【0045】ここで、第2の放熱層62A、62Bは、
図8に斜線領域として示すように、半導体膜20A、2
0Bよりかなり広い面積をもって半導体膜20A、20
Bと重なるように形成されている。
【0046】なお、図6からわかるように、画素スイッ
チング用のTFT1Cでも、駆動回路用のN型およびP
型のTFT1A、1Bと同様、チャネル領域17Cの下
層側のうち、絶縁基板10と下地絶縁膜101との層間
には、アルミニウム窒化膜などからなる第2の放熱層6
2Cが形成されている。
【0047】このように、本形態のTFTアレイ基板2
00では、駆動回路用のTFT1A、1Bには、チャネ
ル領域17A、17Bの上層側に第1の放熱層61A、
61Bが形成されているので、チャネル領域17A、1
7Bで発生した熱は、ゲート絶縁膜13を介してゲート
電極15A、15Bに伝わった後、このゲート電極15
A、15Bから第1の放熱層61A、61Bに伝わり、
しかる後に、第1の放熱層61A、61Bから周囲に逃
げる。従って、本形態では、チャネル領域17A、17
Bで発生した熱をゲート電極15A、15Bからのみ周
囲に逃がす構成と違って、チャネル領域17A、17B
で発生した熱を、まず、ゲート電極15A、15Bか
ら、チャネル領域17A、17Bから遠い第1の放熱層
61A、61Bまで熱を逃がしてしまうため、チャネル
領域17A、17Bからの放熱性がよい。しかも、第1
の放熱層61A、61Bは、層間絶縁膜51に形成され
たコンタクトホール19′を介してゲート電極15A、
15Bの上面に直接、接しているため、チャネル領域1
7A、17Bで発生した熱は、ゲート電極15A、15
Bに伝わった後、ゲート電極15A、15Bから第1の
放熱層61A、61Bに効率よく伝わる。それ故、チャ
ネル領域17A、17Bの温度上昇を抑えることができ
るので、駆動回路用のTFT1A、1Bの誤動作を防止
できる。よって、データ線駆動回路60や走査線駆動回
路70といったTFT回路において、誤動作の発生や信
頼性の低下といった不具合の発生を回避することができ
る。
【0048】また、TFT1A、1Bの上層側に第1の
放熱層61A、61Bを形成すると、その周辺には各種
の配線層801、802、803が形成されているの
で、チャネル領域17A、17Bで発生した熱は、第1
の放熱層61A、61Bを介して周囲の配線層801、
802、803に効率よく逃げるので、チャネル領域1
7A、17Bの温度上昇をより効果的に抑えることがで
きる。
【0049】さらに、配線層801、802、803な
どといったソース・ドレイン配線と第1の放熱層91
A、91Bとを同時形成することができるので、第1の
放熱層91A、91Bを追加するとしても工程数が増大
しない。
【0050】また、本形態では、チャネル領域17A、
17Bの下層側に第2の放熱層62A、62Bが形成さ
れているので、チャネル領域17A、17Bから絶縁基
板10への放熱性を向上することができる。従って、チ
ャネル領域17A、17Bの温度上昇を確実に抑えるこ
とができる。
【0051】また、本形態において、第2の放熱層62
A、62Bは、チャネル領域17A、17Bの下面側に
下地絶縁膜101を介して重なっているため、第2の放
熱層62A、62Bについては、絶縁膜あるいは導電膜
のいずれであってもよいので、熱伝導性の高い材料を用
いることができる。
【0052】なお、画素スイッチング用のTFT1Cで
は、発熱という問題が比較的少ないので、第2の放熱層
62Cのみが形成されているが、このような第2の放熱
層62Cとして遮光性のものを用いれば、対向基板10
0の側から入射した光がTFTアレイ基板200の裏面
あるいは外部に反射してTFT1Cに対して裏面側から
入射しようとしたとき、このような光を第2の遮光層6
2Cによって遮ることができる。それ故、このような光
の入射に起因するTFT1Cの誤動作を防止することが
できる。
【0053】(液晶装置の製造方法/素子形成工程)図
9ないし図15を参照してTFTアレイ基板200の製
造方法の一例を説明する。
【0054】図9ないし図15はいずれも、TFTアレ
イ基板200の製造方法を示す工程断面図である。
【0055】まず図9(A)に示すように、ガラス製の
絶縁基板10に対してスパッタ法などを利用して、アル
ミニウム膜、その他の金属膜、シリサイド膜、アルミニ
ウム窒化膜、その他の絶縁膜などといった熱伝導性の高
い膜620を膜厚が500nm〜800nmとなるよう
に形成した後、図9(B)に示すように、フォトリソグ
ラフィ技術を用いてパターニングして、第2の放熱層6
2A、62B、62Cを形成する。
【0056】次に図9(C)に示すように、TEOS
(テトラエトキシシラン)や酸素ガスなどを原料ガスと
してプラズマCVD法により厚さが約200nmのシリ
コン酸化膜からなる下地絶縁膜101を形成する。
【0057】次に図10(A)に示すように、絶縁基板
10の温度を350℃に設定して、下地絶縁膜101の
表面にプラズマCVD法により厚さが約60nmのアモ
ルファスのシリコン膜からなる半導体膜20を形成す
る。次にアモルファスのシリコン膜からなる半導体膜2
0に対して、レーザアニールまたは固相成長法などの結
晶化工程を行い、半導体膜20をポリシリコン膜にまで
結晶化しておく。
【0058】次に図10(B)に示すように、ポリシリ
コン膜となった半導体膜20をフォトリソグラフィ技術
を用いてパターニングし、半導体膜20A、20B、2
0Cを形成する。半導体膜20A、20B、20Cは、
それぞれ駆動回路用のN型のTFT1A、駆動回路用の
P型のTFT1B、画素用のTFT1Cを形成するため
の島状の半導体膜である。これまでの工程を行う間に、
TFTのしきい値を調整することを目的に低濃度の不純
物を導入しておくことがある。
【0059】次に図10(C)に示すように、半導体膜
20A、20B、20Cの表面に対して、TEOS(テ
トラエトキシシラン)や酸素ガスなどを原料ガスとして
プラズマCVD法により厚さが約100nmのシリコン
酸化膜からなるゲート絶縁膜13を形成する。
【0060】次に図11(A)に示すように、駆動回路
用のP型のTFT1Bの形成予定領域全体を覆うととも
に、駆動回路用のN型のTFT1Aおよび画素用のTF
T1Cのゲート電極形成予定領域をやや広めに覆うレジ
ストマスク91Aを形成し、この状態で半導体膜20
A、20Cに対してリンイオン(N型不純物)を約2×
1015cm-2のドーズ量で導入する。その結果、半導体
膜20A、20Cのうちリンイオンが打ち込まれた領域
は、高濃度ソース・ドレイン領域122A、122Cと
なる。
【0061】次に図11(B)に示すように、駆動回路
用のN型のTFT1A、および画素用のTFT1Cの形
成予定領域全体を覆うとともに、駆動回路用のP型のT
FT1Bのゲート電極形成予定領域をやや広めに覆うレ
ジストマスク91Bを形成し、この状態で半導体膜20
Bに対してボロンイオン(P型不純物)を約2×10 15
cm-2のドーズ量で導入する。その結果、半導体膜20
Bのうちボロンイオンが打ち込まれた領域は、高濃度ソ
ース・ドレイン領域122Bとなる。
【0062】次に図11(C)に示すように、半導体膜
20A、20B、20Cにアークランプを用いた急速加
熱処理などを行い、半導体膜20A、20B、20Cに
導入した不純物を活性化する。
【0063】次に図12(A)に示すように、アルミニ
ウムやタンタルなどの金属膜からなる導電膜73をスパ
ッタ法により形成する。
【0064】次に図12(B)に示すように、導電膜7
3の表面にレジストマスク92を形成した後、図12
(C)に示すように導電膜73をパターニングし、各T
FTのゲート電極15A、15Bおよび走査線7を形成
する。
【0065】次に図13(A)に示すように、駆動回路
用のP型のTFT1Bの形成予定領域全体を覆うレジス
トマスク93Aを形成した後、基板10の温度が350
℃の条件下で、水素ガスで希釈されたホスフィン(PH
3 )などを用いて低濃度のリンイオン(N型不純物)を
約1×1013cm-2のドーズ量で導入する(低濃度N型
不純物導入工程)。半導体膜20A、20Cには水素イ
オンも約2×1013cm-2のドーズ量で導入される。不
純物が導入されなかった部分がチャネル領域17A、1
7Cとなる。その結果、同一の絶縁基板10上に駆動回
路用のN型のTFT1A、および画素用のN型のTFT
1Cとが構成され、これらのTFTは、ソース・ドレイ
ン領域12A、12Cのうちゲート電極15A、15C
の端部に対峙する部分に低濃度ソース・ドレイン領域1
21A、121Cを備えるLDD構造となる。このよう
な低濃度N型不純物の導入工程を省略すれば、TFT1
A、1Cはオフセットゲート構造となる。
【0066】次に図13(B)に示すように、駆動回路
用のN型のTFT1A、および画素用のTFT1Cを覆
うレジストマスク93Bを形成した後、絶縁基板10の
温度が350℃の条件下で、水素ガスで希釈されたジボ
ラン(B26)などを用いて低濃度のボロンイオン(P
型不純物)を約1×1013cm-2のドーズ量で導入す
る。半導体膜20Bには水素イオンも約2×1013cm
-2のドーズ量で導入される。不純物が導入されなかった
部分がチャネル領域17Bとなる。その結果、絶縁基板
10上に駆動回路用のP型のTFT1Bが構成され、こ
のTFTは、ソース・ドレイン領域12Bのうちゲート
電極15Bの端部に対峙する部分に低濃度ソース・ドレ
イン領域121Bを備えるLDD構造となる。このよう
な低濃度P型不純物の導入工程を省略すれば、TFT1
Bはオフセットゲート構造を有することになる。
【0067】次にフォーミングガス中で熱処理を行い、
低濃度ソース・ドレイン領域121A、121B、12
1Cに導入した低濃度の不純物を活性化した後、図13
(C)に示すように、TEOS(テトラエトキシシラ
ン)や酸素ガスなどを原料ガスとしてプラズマCVD法
により厚さが約500nmのシリコン酸化膜からなる層
間絶縁膜51を形成する。
【0068】次に図14(A)に示すように、各TFT
1A、1B、1Cの形成領域において層間絶縁膜51に
コンタクトホール19を形成する。また、各TFT1
A、1Bの形成領域においては、層間絶縁膜51にコン
タクトホール19′も形成する。
【0069】次に図14(B)に示すように、膜厚が5
00nm〜800nmのアルミニウム膜などの金属膜6
00を形成した後、この金属膜600をフォトリソグラ
フィ技術を用いてパターニングし、図14(C)に示す
ように、各配線層801、802、803、データ線6
およびドレイン電極18を形成する。また、各TFT1
A、1Bの形成領域においては、第1の放熱層61A、
61Bを形成する。このようにして、第1の放熱層61
A、61Bを各配線層801、802、803、データ
線6、ドレイン電極18と同時に形成する。
【0070】次に図15(A)に示すように、TEOS
(テトラエトキシシラン)や酸素ガスなどを原料ガスと
してプラズマCVD法により厚さが約500nmのシリ
コン酸化膜からなる層間絶縁膜52を形成する。
【0071】次に図15(B)に示すように、層間絶縁
膜52に対してドレイン電極18に至るコンタクトホー
ル96を形成する。
【0072】次に図15(C)に示すように、ITO膜
900を形成した後、このITO膜900を、図6に示
すように、パターニングして、画素電極9を形成する。
【0073】(TFTアレイ基板のその他の形態)TF
Tアレイ基板200に形成する第1の放熱層61A、6
1Aとしては、図6に示すコンタクトホール19′を形
成せず、図16に示すように、チャネル領域17A、1
7Bの上層側において、ゲート電極15A、15Bの上
面に対して層間絶縁膜51を介して対向するように構成
してもよい。このような形態においても、第1の遮光膜
61A、61Bの形成領域は、図7に斜線領域として示
すように、チャネル領域17A、17Bを一回り広めに
覆う領域である。ここで、第1の放熱層61A、61B
は、配線層801、802、803と同層に形成されて
いるので、配線層801、802、803が形成されて
いる領域を避けるように形成されている。但し、第1の
放熱層61A、61Aとゲート電極15A、15Bとは
絶縁されているので、第1の放熱層61A、61Aにつ
いては、配線層801、802、803の一部として形
成してもよい。なお、図16に示す各構成のうち、図6
に示す構成と共通する部分については同一の符号を付し
て図16に図示することにしてそれらの説明を省略す
る。
【0074】また、TFTアレイ基板200に形成する
第1の放熱層61A、61Aとしては、図6に示す層間
絶縁膜51の上層ではなく、図17に示すように、ゲー
ト電極15A、15Bの上面に対して直接、重ねた構成
であってもよい。このような形態においても、第1の遮
光膜61A、61Bの形成領域は、図7に斜線領域とし
て示すように、チャネル領域17A、17Bを一回り広
めに覆う領域であり、ゲート電極15A、15Bのう
ち、半導体膜20A、20Bと重なる部分を広めに覆う
部分である。ここで、ゲート電極15A、15Bを単純
に広めに形成して放熱性を高めると、TFT1A、1B
のチャネル長が延長されてしまい、TFT1A、1Bの
トランジスタ特性が変化してしまうが、図17に示すよ
うな構成であれば、第1の遮光膜61A、61Bとゲー
ト電極15A、15Bとが同電位であっても、半導体膜
20A、20Bと第1の遮光膜61A、61Bとの間に
層間絶縁膜51が介在しているので、第1の遮光膜61
A、61BがTFT1A、1Bのトランジスタ特性を変
化させることはない。なお、図17に示す各構成のう
ち、図6に示す構成と共通する部分については同一の符
号を付して図17に図示することにしてそれらの説明を
省略する。
【0075】TFTアレイ基板200に形成する第2の
放熱層62A、62B、62Cとしては、第2の放熱層
62A、62B、62Cが、アルニウム窒化膜などとい
った熱伝導性の高い絶縁膜であれば、図6に示すような
下地絶縁膜101と絶縁基板10との層間ではなく、図
18に示すように、絶縁基板10の表面に絶縁性の第2
の放熱層62A、62B、62Cを島状に形成するとと
もに、この第2の放熱層62A、62B、62Cの上層
に直接、半導体膜20A、20B、20Cを形成しても
よい。このような形態においても、第2の遮光膜62
A、62Bの形成領域は、例えば、図8に斜線領域とし
て示すように、半導体膜20A、20Bからみてかなり
広めに領域である。このように構成すれば、従来、チャ
ネル領域17A、17Bの絶縁基板10からの汚染を防
止するという下地絶縁膜101の機能を第2の放熱層6
2A、62B、62Cが担うので、下地絶縁膜101を
省略することができる。なお、図18に示す各構成のう
ち、図6に示す構成と共通する部分については同一の符
号を付して図18に図示することにしてそれらの説明を
省略する。
【0076】なお、本発明は上記形態に限定されること
なく、本発明の要旨の範囲内で種々変形した形態で実施
が可能である。たとえば、本発明は上述の液晶装置に限
らず、エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレ
ー装置などの電気光学装置に用いるTFTアレイ基板に
も適用できる。
【0077】[電気光学装置の電子機器への適用]この
ように構成した電気光学装置300は、例えば、図19
に示す投射型表示装置のライトバルブとして用いること
ができる。
【0078】図19に示す投射型表示装置1100は、
前記の駆動回路1004がTFTアレイ基板上に搭載さ
れた電気光学装置300を含む液晶モジュールを3個準
備し、各々RGB用のライトバルブ100R、100
G、100Bとして用いたプロジェクタとして構成され
ている。このプロジェクタ1100では、メタルハライ
ドランプなどの白色光源のランプユニット1102から
光が出射されると、3枚のミラー1106および2枚の
ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの
3原色に対応する光成分R、G、Bに分離され(光分離
手段)、対応するライトバルブ100R、100G、1
00B(電気光学装置300/ライトバルブ)に各々導
かれる。この際に、光成分Bは、光路が長いので、光損
失を防ぐために入射レンズ1122、リレーレンズ11
23、および出射レンズ1124からなるリレーレンズ
系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ1
00R、100G、100Bによって各々変調された3
原色に対応する光成分R、G、Bは、ダイクロイックプ
リズム1112(光合成手段)に3方向から入射され、
再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリ
ーン1120などにカラー画像として投射される。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、TF
T回路を構成するTFTには、チャネル領域の上層側あ
るいは下層側には放熱層が形成されているため、チャネ
ル領域からの放熱は、放熱層によって促進される。従っ
て、動作速度やオン電流レベルを高めても、TFTにお
いて著しい温度上昇が発生しない。それ故、TFT回路
は、温度上昇に起因する誤動作や信頼性低下が発生しな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶装置を対向基板の側から
みた平面図である。
【図2】図1のH−H′線で切断したときの液晶装置の
断面図である。
【図3】図1に示す液晶装置に用いたTFTアレイ基板
のブロック図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ、図3に示すTFT
アレイ基板の画素の等価回路図、およびその平面図であ
る。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ、図3に示すTFT
アレイ基板においてデータ線駆動回路や走査線駆動回路
を構成する2段のCMOSインバータの等価回路図、お
よびCMOSインバータ回路の平面構造の一例を拡大し
て示す説明図である。
【図6】図3に示すTFTアレイ基板に形成したTFT
の断面図である。
【図7】図3に示すTFTアレイ基板に形成した第1の
放熱層の形成領域を示すTFTアレイ基板の平面図であ
る。
【図8】図3に示すTFTアレイ基板に形成した第2の
放熱層の形成領域を示すTFTアレイ基板の平面図であ
る。
【図9】図3に示すTFTアレイ基板の製造方法を示す
工程断面図である。
【図10】図9に示す工程に続いて行う各工程の工程断
面図である。
【図11】図10に示す工程に続いて行う各工程の工程
断面図である。
【図12】図11に示す工程に続いて行う各工程の工程
断面図である。
【図13】図12に示す工程に続いて行う各工程の工程
断面図である。
【図14】図13に示す工程に続いて行う各工程の工程
断面図である。
【図15】図14に示す工程に続いて行う各工程の工程
断面図である。
【図16】本発明を適用したTFTアレイ基板における
別の第1の放熱層の形成例を示すTFTアレイ基板の断
面図である。
【図17】本発明を適用したTFTアレイ基板における
さらに別の第1の放熱層の形成例を示すTFTアレイ基
板の断面図である。
【図18】本発明を適用したTFTアレイ基板における
別の第2の放熱層の形成例を示すTFTアレイ基板の断
面図である。
【図19】本発明を適用したTFTアレイ基板を用いた
電気光学装置の使用例としての投射型表示装置の光学系
を示す説明図である。
【図20】従来のTFTアレイ基板の断面図である。
【符号の説明】
1A 駆動回路用のN型TFT 1B 駆動回路用のP型TFT 1C 画素スイッチング用TFT 6 データ線 7 走査線 9 画素電極 10 絶縁基板 11 画像表示領域 12A、12B、12C ソース・ドレイン領域 13 ゲート絶縁膜 15A、15B ゲート電極 17A、17B、17C チャネル領域 39 液晶(電気光学物質) 40 液晶封入領域 60 データ線駆動回路(TFT回路) 61A、61B 第1の放熱層 62A、62B、62C 第2の放熱層 70 走査線駆動回路(TFT回路) 80 CMOSインバータ回路(TFT回路) 81 CMOS回路(TFT回路) 100 対向基板 200 TFTアレイ基板(アクティブマトリクス基
板) 300 液晶装置(電気光学装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA29 JA24 JA34 JA37 JA41 JA46 JB22 JB31 KA04 KB25 MA05 MA08 MA13 MA30 NA25 5F110 AA23 BB02 BB04 CC02 DD02 DD13 EE03 EE04 EE37 EE38 EE44 EE50 FF02 FF30 GG02 GG13 GG25 GG32 GG45 HJ01 HJ04 HJ12 HJ23 HL03 HL07 HL23 HM14 HM15 NN03 NN04 NN23 NN35 NN43 NN72 NN78 NN80 PP01 PP03 QQ11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数の薄膜トランジスタによっ
    て回路構成された薄膜トランジスタ回路を備えるトラン
    ジスタアレイ基板において、 前記複数の薄膜トランジスタには、少なくともチャネル
    領域に対して平面的に重なる放熱層が形成された放熱層
    付きの薄膜トランジスタが含まれていることを特徴とす
    るトランジスタアレイ基板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記放熱層には、前
    記チャネル領域の上層側に形成された第1の放熱層が含
    まれていることを特徴とするトランジスタアレイ基板。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記第1の放熱層
    は、前記チャネル領域の上層側において該チャネル領域
    にゲート絶縁膜を介して対向するゲート電極の上層側に
    形成されていることを特徴とするトランジスタアレイ基
    板。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記第1の放熱層
    は、前記ゲート電極の上面に接していることを特徴とす
    るトランジスタアレイ基板。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記第1の放熱層
    は、前記薄膜トランジスタのソース電極およびドレイン
    電極と同層に形成され、かつ、層間絶縁膜に形成された
    コンタクトホールを介して前記ゲート電極に接している
    ことを特徴とするトランジスタアレイ基板。
  6. 【請求項6】 請求項3において、前記第1の放熱層
    は、前記ゲート電極に他の層を介して重なっていること
    を特徴とするトランジスタアレイ基板。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記第1の放熱層
    は、前記薄膜トランジスタのソース電極およびドレイン
    電極と同層に形成され、かつ、層間絶縁膜を介して前記
    ゲート電極に重なっていることを特徴とするトランジス
    タアレイ基板。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    前記放熱層には、前記チャネル領域の下層側に形成され
    た第2の放熱層が含まれていることを特徴とするトラン
    ジスタアレイ基板。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記第2の放熱層
    は、前記チャネル領域の下面側に絶縁膜を介して重なっ
    ていることを特徴とするトランジスタアレイ基板。
  10. 【請求項10】 請求項8において、前記第2の放熱層
    は、前記チャネル領域の下面側に接する絶縁膜からなる
    ことを特徴とするトランジスタアレイ基板。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに規定
    するトランジスタアレイ基板を用いた電気光学装置であ
    って、 前記トランジスタアレイ基板は、対向基板との間に電気
    光学物質を保持し、 当該トランジスタアレイ基板上には、画素電極、該画素
    電極に接続する画素スイッチング素子、および該画素ス
    イッチング素子を介して前記画素電極を駆動する前記薄
    膜トランジスタ回路としての駆動回路が形成されている
    ことを特徴とする電気光学装置。
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