JP2001278035A - ブレーキ倍力装置 - Google Patents
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Abstract
となくソレノイド機構の作動に応じてブースタ出力を広
範囲に調整できるようにする。 【解決手段】 ソレノイド31の電磁力で可動子34を
リア側へ駆動し、その動きをピン50を介して弁座部材
21に伝えて大気弁27を開き、変圧室に大気を導入し
て定圧室との圧力差によりブースタ出力を得るブレーキ
倍力装置において、可動子34の一端側の室54に通路
56を通じて定圧室内の圧力を、その他端側の室55に
通路57を通じて大気をそれぞれ導入し、可動子34に
定圧室と変圧室との圧力差に応じた駆動反力を作用させ
て、ソレノイド電流に比例したブースタ出力を得るよう
にし、この時、通路57の通路面積を適当に設定して、
可動子34の一端側の室54に導入される大気の量を制
限し、ブースタ出力が十分に高まるまで可動子34に作
用する駆動反力を小さく抑えて、応答性の悪化を防止す
る。
Description
作動して自動的に出力を増減可能な制御型のブレーキ倍
力装置に関するものである。
特開平7−503214号公報に示すように、バルブボ
デー内にソレノイド機構を内蔵し、ソレノイド機構のソ
レノイドに通電してその可動子を移動させ、この可動子
の移動によってブレーキペダルに連動する入力ロッドの
変位に基づく作動とは別に、弁機構(大気弁あるいは真
空弁)を開弁するようにして、ブレーキペダルからの入
力とは別に自動的にブレーキ力を発生させるものがあ
る。
うなソレノイド機構を有する倍力装置では、ブレーキペ
ダルに連動する入力ロッドによって弁機構を作動し倍力
装置を作動させる場合の出力と同様に、ソレノイド機構
の作動によってもその出力の大きさを広範囲にわたって
調整できることが望まれている。
レノイド機構はソレノイドに供給される電流の大きさに
よって弁機構の開弁量を制御できるだけで、ソレノイド
機構に流す電流の大きさと倍力装置の出力の大きさ状態
との間には対応関係(比例関係)が無い。そのため、ソ
レノイド機構の作動によってブースタの出力を所望の大
きさに制御するためには、例えばマスタシリンダから出
力されるブレーキ液の圧力を検出するマスタシリンダ圧
力センサの出力信号のように、ブースタの出力に相当す
る信号をフィードバックしてソレノイド機構の作動を制
御する必要があった。そのために、上記マスタシリンダ
圧力センサのようなブースタの出力に相当する信号を出
力するセンサ等を新たに設けなければならないため、シ
ステム全体のコストが高くなる問題点があった。
で、簡易な構成で、ソレノイド機構の作動によってもそ
の出力の大きさを広範囲にわたって調整できる制御型の
ブレーキ倍力装置を提供することを目的とする。
め、第1の発明は、シェル本体内をパワーピストンによ
り定圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持
されたバルブボデー内には、ブレーキペダルに連動する
入力ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変
圧室への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁
機構の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発
生した差圧によって前記パワーピストンに生じた推力を
ブースタ出力として出力するブレーキ倍力装置におい
て、前記入力ロッドの作動とは別に前記弁機構を駆動す
る可動子を有する電磁駆動手段と、前記可動子に前記変
圧室と前記定圧室との差圧に応じた駆動反力を作用させ
る駆動反力機構とを備え、前記駆動反力機構は、前記ブ
ースタ出力の増加速度と前記可動子への駆動反力の増加
速度とを合せるように駆動反力を可動子に作用させるこ
とを特徴とする。また、第2の発明は、上記した電磁駆
動手段と駆動反力機構とを備えたブレーキ倍力装置にお
いて、前記駆動反力機構は前記ブースタ出力の発生に遅
れて駆動反力を可動子に作用させるようになっているこ
とを特徴とする。
においては、電磁駆動手段の可動子に変圧室と定圧室と
の差圧に応じた駆動反力を作用させるので、電磁駆動手
段に供給する電流の大きさに比例したブースタ出力が得
られる。しかも、この駆動反力は、ブースタ出力の増加
速度と可動子への駆動反力の増加速度とを合せて、ある
いはブースタ出力の発生に遅れて可動子に加えられるの
で、出力発生がこの駆動反力によって阻害されることも
ない。
動子の両端側に形成された2つの圧力室と各圧力室を定
圧室および変圧室にそれぞれ連通する少なくとも1つの
連通路とを備えると共に、一方の圧力室と変圧室とを連
通する連通路の通路面積を0.5〜10mm2 に設定して
いる構成とすることができる。このように通路面積を設
定することで、可動子に対する駆動反力の付与タイミン
グは適正となり、より良好な応答性の確保が可能にな
る。
図面に基いて説明する。
態としての制御型ブレーキ倍力装置を示したものであ
る。本ブレーキ倍力装置は、タンデム型として構成され
ており、シェル本体1内は、センターシェル2により前
・後2室に分割され、この前・後2室はさらに、ダイア
フラム3,4を備えたパワーピストン5,6により定圧
室7,8と変圧室9,10とに分割されている。各パワ
ーピストン5,6には、大径のカップ部11aと小径の
筒状部11bとを連設してなるバルブボデー11が支持
されている。バルブボデー11は、そのカップ部11a
がセンターシェル2を気密的にかつ摺動自在に挿通して
配置されると共に、その筒状部11bがシェル本体1の
背面側の筒状支持部1aを気密的にかつ摺動自在に挿通
してその後方まで延ばされている。
8とを相互に連通しかつ各定圧室7,8をバルブボデー
11の筒状部11b内に連通する定圧通路(負圧通路)
12が設けられる他、2つの変圧室9と10とを相互に
連通しかつ各変圧室9,10をバルブボデー11の筒状
部11b内に連通する大気通路13が設けられている。
図の左側(フロント側)の定圧室7には、例えばエンジ
ン負圧が導入されるようになっており、この負圧は、前
記負圧通路12を通じて図の右側(リア側)の定圧室8
にも供給される。一方、バルブボデー11の筒状部11
bには、サイレンサ機能を有するフィルタユニット14
を通して大気が導入されるようになっており、この大気
は、後述の弁機構15の作動により前記大気通路13を
通じて2つの変圧室9と10に供給される。
と連動する入力ロッド16に連結され、バルブボデー1
1内に配置した後述の中空ガイド17に沿って摺動する
プランジャ18と、このプランジャ18の後端に形成さ
れた環状の大気用弁座19と、バルブボデー11の内面
にシール部材20を介して摺動可能に嵌装された筒状の
弁座部材21と、この弁座部材21の後端に形成された
環状の負圧用弁座22と、バルブボデー11の筒状部1
1bにリング部材23および押え部材24により基端部
が固定され、入力ロッド16に一端が係止された弁ばね
25により常時は前記大気用弁座19と負圧用弁座22
とに着座する方向へ付勢されたポペット弁26とからな
っている。前記大気用弁座19とこれに当接するポペッ
ト弁26先端の内周側環状部位とは大気弁27を、前記
負圧用弁座22とこれに当接するポペット弁26先端の
外周側環状部位とは真空弁28をそれぞれ構成し、前記
2つの変圧室9,10には、これら大気弁27または真
空弁28の開弁に応じて大気または負圧が選択的に供給
されるようになる。ここで、前記押え部材24と入力ロ
ッド16との間には戻しばね29が保持されており(図
2)、プランジャ18は、本ブレーキ倍力装置の非作動
時には、この戻しばね29と弁ばね25との付勢力によ
り、その大気用弁座19をポペット弁26に当接させる
状態を維持するようになっている。
内には、ソレノイド機構(電磁駆動手段)30が配設さ
れている。ソレノイド機構30は、ソレノイド31と、
ソレノイド31を内臓するハウジング32とハウジング
32内にシール部材33(図1)を有し、摺動可能に配
設された環状の可動子(アーマチュア)34とから概略
構成されている。ハウジング32は、前記ソレノイド3
1を収めた二重筒形状の本体部35と、この本体部35
の後端からリア側へ延長された延長筒部36と、本体部
35と延長筒部36との間を仕切る仕切部37とからな
っている。そして、このハウジング32は、その延長筒
部36をバルブボデー11の内面にシール部材38を介
して嵌入させると共に、その本体部35の外周面に設け
たフランジ部39をバルブボデー11のカップ部11a
の内面に設けた段差部40に着座させ、この状態のも
と、フロント側の定圧室7内に配置した戻しばね41に
より前端が押えられて、バルブボデー11に対して位置
規制されている。また、前記フランジ部39と段差部4
0との間には、フロント側パワーピストン5の筒状部5
aに設けられた内方フランジ5b(図2)が介在してお
り、バルブボデー11およびハウジング32はパワーピ
ストン5と一体に軸方向移動するようになっている。な
お、図3中、Wはソレノイド31に電流を供給するため
の配線で、通常はシェル本体1の前面に設けたコネクタ
(図示略)を通して外部へ導出されている。
記中空ガイド17が配置されている。中空ガイド17
は、本体部35内の段差部35aに係止された大端部4
2とこの大端部42からハウジング32の仕切部37を
挿通してリア側へ延ばされた小径軸部43とからなって
おり(図2)、その小径軸部43に前記プランジャ18
が摺動可能に挿入されている。プランジャ18には、前
記大気通路13を通してバルブボデー11内に半径方向
から挿入されたストップキー44の先端部が連結されて
いる。このストップキー44の基端部は、シェル本体1
の筒状支持部1aに固設されたストッパ板45(図1)
に当接するようになっており、プランジャ18は、この
ストップキー44がストッパ45に当接する位置が後退
端とされている。また、このストップキー44は、前記
弁座部材21に形成した開口(長孔)21aも挿通して
おり、弁座部材21は、その開口21a内におけるスト
ップキー44の移動範囲内でプランジャ18と相対移動
できるようになっている。
記段差部35aよりフロント側部分にはリアクションデ
ィスク46と出力ロッド47の基端大径部47aとが配
置されている。出力ロッド47の先端部は、シェル本体
1の前面を気密的に挿通してその前方へ延ばされ、これ
にはマスタシリンダのピストン(図示略)が作動連結さ
れるようになる。なお、この出力ロッド47の基端大径
部47aとリアクションディスク46とは、前記戻しば
ね41によりバルブボデー11の前端に押圧固定された
リテーナ48によりハウジング32からの抜けが規制さ
れている。また、中空ガイド17の大端部42の前面に
は凹部42aが形成されており、この凹部42a内には
受圧板49が配置されている。凹部42aの深さは、こ
の受圧板49の厚さよりもわずか大きく設定され、一
方、プランジャ18の前端は、ブレーキ倍力装置の非作
動時には凹部42aの底より若干前方に位置決めされて
いる。この状態で、受圧板49と前記リアクションディ
スク46との間には、わずかの間隙S(図1)が形成さ
れるようになっている。
ピン50の一端部が圧入固定されており、このピン50
の他端部は、ハウジング32内の仕切部37に設けた貫
通孔51に挿入されている。一方、前記大気用弁座22
を後端に有する弁座部材21は、プランジャ18に一端
が係止されたばね52によりフロント側へ付勢され、常
時はその前端を前記ハウジング32内の仕切部37に当
接させている。ハウジング32の仕切部37の貫通孔5
1は弁座部材21の前端に整合する部位に設けられてお
り、この貫通孔51に挿入された前記ピン50の他端
が、この弁座部材21とわずかの間隙で対向している。
しかして、ソレノイド機構30の可動子34は、ソレノ
イド31への通電によりリア側へ移動するようになって
おり、これにより、可動子34に固定したピン50が弁
座部材21をばね52と弁ばね25との付勢力に抗して
リア側へ移動させ、この結果、ポペット弁26がプラン
ジャ18の後端の大気用弁座19から持ち上げられ、プ
ランジャ18の動きすなわち入力ロッド16の動きとは
無関係に大気弁27が開弁するようになる。
は、可動子34の内周面に保持させたシール部材53に
よりシールされている。可動子34の外周面は、前記し
たようにシール部材33によりハウジング32に対して
シールされており、これにより、可動子34の両端側に
は圧力室54,55が画成されている。ここで、フロン
ト側の圧力室54は、ハウジング32に形成した通路5
6によりフロント側の定圧室7に連通され、一方、リア
側の圧力室55は、ハウジング32の仕切部37に形成
した通路57により大気通路13を介して変圧室10,
9に連通されている。
装置の作用を説明する。ブレーキ倍力装置は、そのシェ
ル本体1の後面に植立した複数のスタッドボルト59
(図3)を用いて図示しない車体に取付けられ、この状
態でその入力ロッド16に図示しないブレーキペダルが
連結される。一方、このブレーキ倍力装置には、そのシ
ェル本体1の前面に植立したスタッドボルト59(図
3)を利用して、予め図示しないマスタシリンダが結合
され、この状態でその出力ロッド47がマスタシリンダ
内のピストンに当接される。
初期状態で、定圧室7,8および変圧室9,10は一定
圧(負圧)となっており、かつ大気弁27、真空弁28
は閉じている。そして、この状態でブレーキペダルが踏
み込まれると、入力ロッド16が押されてプランジャ1
1がフロント側へ変位し、その後端の大気用弁座19が
ポペット弁26から離間して大気弁27が開き、大気が
大気通路13を通って変圧室10,9に流入し、変圧室
10,9と定圧室7,8との間に差圧が生じる。これに
よりパワーピストン5,6が推進し、その推力がバルブ
ボデー11を介して出力ロッド47に伝達され、制動作
用が開始される。なお、この制動の開始当初は、受圧板
49とリアクションディスク46との間隙Sが解消され
るまでは、入力に無関係にブースタ出力が増大する、い
わゆるジャンプインが発生し、十分な初期制動力を得る
ことができる。
7からの出力反力の一部がリアクションディスク46、
受圧板49およびプランジャ18を介して入力ロッド1
6に伝達される。そして、バルブボデー11が前進する
ことによって生じる出力ロッド47からの反力の大きさ
が、ブレーキペダルに加わる踏力の大きさと等しくなる
と、大気弁27は閉弁状態となり、一定のブースタ出力
が保持される。また、この状態から、ブレーキペダルに
加わる踏力の大きさを増減し、前記差圧力に基づく反力
の大きさとブレーキペダルに加わる踏力の大きさとの間
に不均衡が生じた場合には、大気弁27が再び開弁しま
たは真空弁28が大気弁27に代わって開弁することに
よって、前記差圧力に基づく反力の大きさがブレーキペ
ダルに加わる踏力の大きさに等しくなるように、定圧室
7,8との間に生じた差圧力が調整される。したがっ
て、ソレノイド31に通電しない状態では、ブレーキペ
ダルに加わる踏力の大きさが所定の倍力比で倍力され、
本ブレーキ倍力装置は、通常の気圧式倍力装置として作
動する。
動ブレーキ時には、ソレノイド31に電流が供給される
ことで、可動子34に電磁力が作用し、可動子34がリ
ア側へ移動しようとする。この時、可動子34の一端側
の圧力室54には、通路56を通してフロント側の定圧
室7(8)と同じ圧力が、可動子34の他端側の圧力室
55には通路57、ピン50周りの貫通孔51の間隙お
よび大気通路13を通して変圧室10(9)と同じ圧力
がそれぞれ導入されている。ソレノイド31に供給する
電流が増加されると、可動子34に作用する電磁力が、
ばね52および弁ばね25の合計ばね力を超え、可動子
34がリア側へ移動して、これに固定したピン50が弁
座部材21をリア側へ移動させる。この結果、ポペット
弁26がプランジャ18の後端の大気用弁座19から持
ち上げられて大気弁27が開弁し、変圧室10,9に大
気が導入され、変圧室10,9と定圧室7,8との間に
差圧が生じる。これによりパワーピストン5,6が推進
し、その推力がバルブボデー11を介して出力ロッド4
7に伝達され、制動作用が開始される。
ると、可動子34の他端側の圧力室55にも、通路57
およびピン50周りの貫通孔51の間隙を通して大気が
導入され、負圧が導入されているフロント側の圧力室5
4との間に差圧が発生し、可動子34に差圧力が作用す
る。この差圧力は、可動子34をフロント側へ戻す方向
すなわち可動子34に作用する電磁力の向きと逆方向に
働き(駆動反力として働き)、これにより、ソレノイド
31に供給する電流が一定、すなわち可動子34に作用
する電磁力が一定とされている場合には、可動子34は
前記差圧力によってフロント側へ押し戻される。そし
て、可動子34に作用する電磁力と差圧力とが均衡する
と、可動子34のフロント側への移動が停止され、これ
により大気弁27が閉弁し、一定のブースタ出力が維持
される。したがって、可動子34の両端側の2つの圧力
室54,55は、可動子34に変圧室7,8と定圧室
9,10との差圧に応じた駆動反力を作用させる駆動反
力機構を構成するものとなっている。
電流の大きさを増減し、前記可動子34に作用する電磁
力と差圧力との間に再び不均衡が生じると、可動子34
が差圧力と電磁力とを均衡させるように再び移動し、こ
れによって、大気弁27が再び開弁し、または真空弁2
8が大気弁27に代わり開弁し、変圧室9,10の圧力
がソレノイド31に流す電流の大きさに応じて調整され
る。このようにして、ソレノイド31に加えた電流に比
例したブースタ出力が得られるので、ソレノイド31に
加える電流を広範囲に変えることにより広範囲にわたっ
てブースタ出力を調整できることになる。したがって、
ブースタ出力を所望の大きさに制御する上で従来技術で
必要とされたマスタシリンダ圧力センサ等のセンサを設
ける必要がなくなり、構成が簡易で低廉な制御型ブレー
キ倍力装置を実現できる。
ブレーキ倍力装置においては、可動子34の他端側の圧
力室55に対する大気の流入が、変圧室9,10への大
気の流入よりも早いと、ブースタ出力が十分に発生する
よりも前に、可動子34に作用する差圧力すなわち駆動
反力が増加し、大気弁27の開弁量が制限を受けて、可
動子34の応答性が悪化するようになる。そこで、本実
施の形態においては、ブースタ出力増加速度と可動子3
4への駆動反力増加速度とを合せるように、またはブー
スタ出力の発生と同時期あるいはその時期より遅れて所
定の駆動反力が発生するように、ソレノイド機構30を
構成するハウジング32の仕切部37に設けた通路57
およびピン50周りの貫通孔51の間隙により提供され
る合計通路面積を制限している。これにより、ソレノイ
ド31に加えた電流に応じたブースタ出力が十分に発生
するまでは、大気弁27の所定の(大きな)開弁量が維
持され、結果として応答性が阻害されることはなくな
る。ここで、前記通路57およびピン50周りの貫通孔
51の間隙により提供される合計通路面積は 0.5〜10mm
2 に設定するのが好ましい。
ム型として構成したブレーキ倍力装置を示したが、本発
明は、定圧室と変圧室とを各1つだけ有する、いわゆる
シングル型ブレーキ倍力装置として構成してもよいこと
はもちろんである。
倍力装置によれば、電磁駆動手段の可動子に定圧室と変
圧室との差圧に応じた駆動反力を加えることで、電磁駆
動手段に加えた電流に比例したブースタ出力を得るよう
にしたので、ブースタ出力を所望の大きさに制御する上
で従来技術で必要とされたマスタシリンダ圧力センサ等
のセンサを設ける必要がなくなり、構成が簡易で低廉な
制御型ブレーキ倍力装置を実現できる。また、ブースタ
出力の出力増加速度と可動子への駆動反力増加速度とを
合せるように、またはブースタ出力に遅れて可動子に駆
動反力を作用させるようにしているので、自動ブレーキ
の応答性が悪化することもなく、装置に対する信頼性も
向上する。
造を示す拡大断面図である。
造を示す断面図である。
構造を示す断面図である。
可動子 47 出力ロッド 50 ピン、 51 貫通孔 54,55 圧力室 56,57 通路
Claims (3)
- 【請求項1】 シェル本体内をパワーピストンにより定
圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持され
たバルブボデー内には、ブレーキペダルに連動する入力
ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変圧室
への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁機構
の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発生し
た差圧によって前記パワーピストンに生じた推力をブー
スタ出力として出力するブレーキ倍力装置において、前
記入力ロッドの作動とは別に前記弁機構を駆動する可動
子を有する電磁駆動手段と、前記可動子に前記変圧室と
前記定圧室との差圧に応じた駆動反力を作用させる駆動
反力機構とを備え、前記駆動反力機構は、前記ブースタ
出力の増加速度と前記可動子への駆動反力の増加速度と
を合せるように駆動反力を可動子に作用させることを特
徴とするブレーキ倍力装置。 - 【請求項2】 シェル本体内をパワーピストンにより定
圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持され
たバルブボデー内には、ブレーキペダルに連動する入力
ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変圧室
への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁機構
の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発生し
た差圧によって前記パワーピストンに生じた推力をブー
スタ出力として出力するブレーキ倍力装置において、前
記入力ロッドの作動とは別に前記弁機構を駆動する可動
子を有する電磁駆動手段と、前記可動子に前記変圧室と
前記定圧室との差圧に応じた駆動反力を作用させる駆動
反力機構とを備え、前記駆動反力機構は前記ブースタ出
力の発生に遅れて駆動反力を可動子に作用させることを
特徴とするブレーキ倍力装置。 - 【請求項3】 駆動反力機構が、可動子の両端側に形成
された2つの圧力室と各圧力室を定圧室および変圧室に
それぞれ連通する少なくとも1つの連通路とを備えると
共に、一方の圧力室と変圧室とを連通する連通路の通路
面積を0.5〜10mm2 に設定していることを特徴とす
る請求項1または2に記載のブレーキ倍力装置。
Priority Applications (3)
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