JP4529105B2 - ブレーキ倍力装置 - Google Patents

ブレーキ倍力装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4529105B2
JP4529105B2 JP2000099478A JP2000099478A JP4529105B2 JP 4529105 B2 JP4529105 B2 JP 4529105B2 JP 2000099478 A JP2000099478 A JP 2000099478A JP 2000099478 A JP2000099478 A JP 2000099478A JP 4529105 B2 JP4529105 B2 JP 4529105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure chamber
valve
mover
reaction force
booster
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000099478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001278035A (ja
Inventor
利男 高山
邦洋 松永
卓也 小畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2000099478A priority Critical patent/JP4529105B2/ja
Priority to DE10113498A priority patent/DE10113498B4/de
Priority to US09/814,375 priority patent/US6425312B2/en
Publication of JP2001278035A publication Critical patent/JP2001278035A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4529105B2 publication Critical patent/JP4529105B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T13/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
    • B60T13/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release
    • B60T13/66Electrical control in fluid-pressure brake systems
    • B60T13/72Electrical control in fluid-pressure brake systems in vacuum systems or vacuum booster units
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T13/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
    • B60T13/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release
    • B60T13/24Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release the fluid being gaseous
    • B60T13/46Vacuum systems
    • B60T13/52Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units
    • B60T13/573Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units characterised by reaction devices
    • B60T13/575Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units characterised by reaction devices using resilient discs or pads

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弁機構を電磁的に作動して自動的に出力を増減可能な制御型のブレーキ倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の倍力装置の一例として、特開平7−503214号公報に示すように、バルブボデー内にソレノイド機構を内蔵し、ソレノイド機構のソレノイドに通電してその可動子を移動させ、この可動子の移動によってブレーキペダルに連動する入力ロッドの変位に基づく作動とは別に、弁機構(大気弁あるいは真空弁)を開弁するようにして、ブレーキペダルからの入力とは別に自動的にブレーキ力を発生させるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したようなソレノイド機構を有する倍力装置では、ブレーキペダルに連動する入力ロッドによって弁機構を作動し倍力装置を作動させる場合の出力と同様に、ソレノイド機構の作動によってもその出力の大きさを広範囲にわたって調整できることが望まれている。
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、ソレノイド機構はソレノイドに供給される電流の大きさによって弁機構の開弁量を制御できるだけで、ソレノイド機構に流す電流の大きさと倍力装置の出力の大きさ状態との間には対応関係(比例関係)が無い。
そのため、ソレノイド機構の作動によってブースタの出力を所望の大きさに制御するためには、例えばマスタシリンダから出力されるブレーキ液の圧力を検出するマスタシリンダ圧力センサの出力信号のように、ブースタの出力に相当する信号をフィードバックしてソレノイド機構の作動を制御する必要があった。
そのために、上記マスタシリンダ圧力センサのようなブースタの出力に相当する信号を出力するセンサ等を新たに設けなければならないため、システム全体のコストが高くなる問題点があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、ソレノイド機構の作動によってもその出力の大きさを広範囲にわたって調整できる制御型のブレーキ倍力装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、第1の発明は、シェル本体内をパワーピストンにより定圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持されたバルブボデー内には、ブレーキペダルに連動する入力ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変圧室への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁機構の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発生した差圧によって前記パワーピストンに生じた推力をブースタ出力として出力するブレーキ倍力装置において、
前記入力ロッドの作動とは別に前記弁機構を駆動する可動子を有する電磁駆動手段と、前記可動子に前記変圧室と前記定圧室との差圧に応じた駆動反力を作用させる駆動反力機構とを備え、
前記駆動反力機構は、前記可動子の両端側に形成された2つの圧力室と、これらの圧力室のうち一端側の圧力室を前記定圧室に、他端側の圧力室を前記変圧室にそれぞれ連通する連通路とを備え、前記ブースタ出力の増加速度と前記可動子への駆動反力の増加速度とを合せるように駆動反力を可動子に作用させることを特徴とする。
また、第2の発明は、上記した電磁駆動手段と駆動反力機構とを備えたブレーキ倍力装置において、前記駆動反力機構は、前記可動子の両端側に形成された2つの圧力室と、これらの圧力室のうち一端側の圧力室を前記定圧室に、他端側の圧力室を前記変圧室にそれぞれ連通する連通路とを備え、前記ブースタ出力の発生と同時期あるいはその時期より遅れて駆動反力を可動子に作用させることを特徴とする。
【0007】
このように構成した第1および第2の発明においては、電磁駆動手段の可動子に変圧室と定圧室との差圧に応じた駆動反力を作用させるので、電磁駆動手段に供給する電流の大きさに比例したブースタ出力が得られる。しかも、この駆動反力は、ブースタ出力の増加速度と可動子への駆動反力の増加速度とを合せて、あるいはブースタ出力の発生に遅れて可動子に加えられるので、出力発生がこの駆動反力によって阻害されることもない。
【0008】
本発明において、上記駆動反力機構は、可動子の両端側に形成された2つの圧力室と各圧力室を定圧室および変圧室にそれぞれ連通する少なくとも1つの連通路とを備えると共に、一方の圧力室と変圧室とを連通する連通路の通路面積を0.5〜10mm2 に設定している構成とすることができる。
このように通路面積を設定することで、可動子に対する駆動反力の付与タイミングは適正となり、より良好な応答性の確保が可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0010】
図1乃至図3は、本発明の一つの実施の形態としての制御型ブレーキ倍力装置を示したものである。本ブレーキ倍力装置は、タンデム型として構成されており、シェル本体1内は、センターシェル2により前・後2室に分割され、この前・後2室はさらに、ダイアフラム3,4を備えたパワーピストン5,6により定圧室7,8と変圧室9,10とに分割されている。各パワーピストン5,6には、大径のカップ部11aと小径の筒状部11bとを連設してなるバルブボデー11が支持されている。バルブボデー11は、そのカップ部11aがセンターシェル2を気密的にかつ摺動自在に挿通して配置されると共に、その筒状部11bがシェル本体1の背面側の筒状支持部1aを気密的にかつ摺動自在に挿通してその後方まで延ばされている。
【0011】
バルブボデー11には、2つの定圧室7と8とを相互に連通しかつ各定圧室7,8をバルブボデー11の筒状部11b内に連通する定圧通路(負圧通路)12が設けられる他、2つの変圧室9と10とを相互に連通しかつ各変圧室9,10をバルブボデー11の筒状部11b内に連通する大気通路13が設けられている。図の左側(フロント側)の定圧室7には、例えばエンジン負圧が導入されるようになっており、この負圧は、前記負圧通路12を通じて図の右側(リア側)の定圧室8にも供給される。一方、バルブボデー11の筒状部11bには、サイレンサ機能を有するフィルタユニット14を通して大気が導入されるようになっており、この大気は、後述の弁機構15の作動により前記大気通路13を通じて2つの変圧室9と10に供給される。
【0012】
弁機構15は、ブレーキペダル(図示略)と連動する入力ロッド16に連結され、バルブボデー11内に配置した後述の中空ガイド17に沿って摺動するプランジャ18と、このプランジャ18の後端に形成された環状の大気用弁座19と、バルブボデー11の内面にシール部材20を介して摺動可能に嵌装された筒状の弁座部材21と、この弁座部材21の後端に形成された環状の負圧用弁座22と、バルブボデー11の筒状部11bにリング部材23および押え部材24により基端部が固定され、入力ロッド16に一端が係止された弁ばね25により常時は前記大気用弁座19と負圧用弁座22とに着座する方向へ付勢されたポペット弁26とからなっている。前記大気用弁座19とこれに当接するポペット弁26先端の内周側環状部位とは大気弁27を、前記負圧用弁座22とこれに当接するポペット弁26先端の外周側環状部位とは真空弁28をそれぞれ構成し、前記2つの変圧室9,10には、これら大気弁27または真空弁28の開弁に応じて大気または負圧が選択的に供給されるようになる。ここで、前記押え部材24と入力ロッド16との間には戻しばね29が保持されており(図2)、プランジャ18は、本ブレーキ倍力装置の非作動時には、この戻しばね29と弁ばね25との付勢力により、その大気用弁座19をポペット弁26に当接させる状態を維持するようになっている。
【0013】
一方、バルブボデー11のカップ部11a内には、ソレノイド機構(電磁駆動手段)30が配設されている。ソレノイド機構30は、ソレノイド31と、ソレノイド31を内臓するハウジング32とハウジング32内にシール部材33(図1)を有し、摺動可能に配設された環状の可動子(アーマチュア)34とから概略構成されている。ハウジング32は、前記ソレノイド31を収めた二重筒形状の本体部35と、この本体部35の後端からリア側へ延長された延長筒部36と、本体部35と延長筒部36との間を仕切る仕切部37とからなっている。そして、このハウジング32は、その延長筒部36をバルブボデー11の内面にシール部材38を介して嵌入させると共に、その本体部35の外周面に設けたフランジ部39をバルブボデー11のカップ部11aの内面に設けた段差部40に着座させ、この状態のもと、フロント側の定圧室7内に配置した戻しばね41により前端が押えられて、バルブボデー11に対して位置規制されている。また、前記フランジ部39と段差部40との間には、フロント側パワーピストン5の筒状部5aに設けられた内方フランジ5b(図2)が介在しており、バルブボデー11およびハウジング32はパワーピストン5と一体に軸方向移動するようになっている。なお、図3中、Wはソレノイド31に電流を供給するための配線で、通常はシェル本体1の前面に設けたコネクタ(図示略)を通して外部へ導出されている。
【0014】
ハウジング32の本体部35の内部には前記中空ガイド17が配置されている。中空ガイド17は、本体部35内の段差部35aに係止された大端部42とこの大端部42からハウジング32の仕切部37を挿通してリア側へ延ばされた小径軸部43とからなっており(図2)、その小径軸部43に前記プランジャ18が摺動可能に挿入されている。プランジャ18には、前記大気通路13を通してバルブボデー11内に半径方向から挿入されたストップキー44の先端部が連結されている。このストップキー44の基端部は、シェル本体1の筒状支持部1aに固設されたストッパ板45(図1)に当接するようになっており、プランジャ18は、このストップキー44がストッパ45に当接する位置が後退端とされている。また、このストップキー44は、前記弁座部材21に形成した開口(長孔)21aも挿通しており、弁座部材21は、その開口21a内におけるストップキー44の移動範囲内でプランジャ18と相対移動できるようになっている。
【0015】
上記ハウジング32の本体部35内の、前記段差部35aよりフロント側部分にはリアクションディスク46と出力ロッド47の基端大径部47aとが配置されている。出力ロッド47の先端部は、シェル本体1の前面を気密的に挿通してその前方へ延ばされ、これにはマスタシリンダのピストン(図示略)が作動連結されるようになる。なお、この出力ロッド47の基端大径部47aとリアクションディスク46とは、前記戻しばね41によりバルブボデー11の前端に押圧固定されたリテーナ48によりハウジング32からの抜けが規制されている。また、中空ガイド17の大端部42の前面には凹部42aが形成されており、この凹部42a内には受圧板49が配置されている。凹部42aの深さは、この受圧板49の厚さよりもわずか大きく設定され、一方、プランジャ18の前端は、ブレーキ倍力装置の非作動時には凹部42aの底より若干前方に位置決めされている。この状態で、受圧板49と前記リアクションディスク46との間には、わずかの間隙S(図1)が形成されるようになっている。
【0016】
上記ソレノイド機構30の可動子34にはピン50の一端部が圧入固定されており、このピン50の他端部は、ハウジング32内の仕切部37に設けた貫通孔51に挿入されている。一方、前記大気用弁座22を後端に有する弁座部材21は、プランジャ18に一端が係止されたばね52によりフロント側へ付勢され、常時はその前端を前記ハウジング32内の仕切部37に当接させている。ハウジング32の仕切部37の貫通孔51は弁座部材21の前端に整合する部位に設けられており、この貫通孔51に挿入された前記ピン50の他端が、この弁座部材21とわずかの間隙で対向している。しかして、ソレノイド機構30の可動子34は、ソレノイド31への通電によりリア側へ移動するようになっており、これにより、可動子34に固定したピン50が弁座部材21をばね52と弁ばね25との付勢力に抗してリア側へ移動させ、この結果、ポペット弁26がプランジャ18の後端の大気用弁座19から持ち上げられ、プランジャ18の動きすなわち入力ロッド16の動きとは無関係に大気弁27が開弁するようになる。
【0017】
一方、可動子34と中空ガイド17との間は、可動子34の内周面に保持させたシール部材53によりシールされている。可動子34の外周面は、前記したようにシール部材33によりハウジング32に対してシールされており、これにより、可動子34の両端側には圧力室54,55が画成されている。ここで、フロント側の圧力室54は、ハウジング32に形成した通路56によりフロント側の定圧室7に連通され、一方、リア側の圧力室55は、ハウジング32の仕切部37に形成した通路57により大気通路13を介して変圧室10,9に連通されている。
【0018】
以下、上記のように構成したブレーキ倍力装置の作用を説明する。
ブレーキ倍力装置は、そのシェル本体1の後面に植立した複数のスタッドボルト59(図3)を用いて図示しない車体に取付けられ、この状態でその入力ロッド16に図示しないブレーキペダルが連結される。一方、このブレーキ倍力装置には、そのシェル本体1の前面に植立したスタッドボルト59(図3)を利用して、予め図示しないマスタシリンダが結合され、この状態でその出力ロッド47がマスタシリンダ内のピストンに当接される。
【0019】
ブレーキ倍力装置は、図示(図1〜3)の初期状態で、定圧室7,8および変圧室9,10は一定圧(負圧)となっており、かつ大気弁27、真空弁28は閉じている。そして、この状態でブレーキペダルが踏み込まれると、入力ロッド16が押されてプランジャ11がフロント側へ変位し、その後端の大気用弁座19がポペット弁26から離間して大気弁27が開き、大気が大気通路13を通って変圧室10,9に流入し、変圧室10,9と定圧室7,8との間に差圧が生じる。これによりパワーピストン5,6が推進し、その推力がバルブボデー11を介して出力ロッド47に伝達され、制動作用が開始される。なお、この制動の開始当初は、受圧板49とリアクションディスク46との間隙Sが解消されるまでは、入力に無関係にブースタ出力が増大する、いわゆるジャンプインが発生し、十分な初期制動力を得ることができる。
【0020】
一方、上記ジャンプイン後は出力ロッド47からの出力反力の一部がリアクションディスク46、受圧板49およびプランジャ18を介して入力ロッド16に伝達される。そして、バルブボデー11が前進することによって生じる出力ロッド47からの反力の大きさが、ブレーキペダルに加わる踏力の大きさと等しくなると、大気弁27は閉弁状態となり、一定のブースタ出力が保持される。また、この状態から、ブレーキペダルに加わる踏力の大きさを増減し、前記差圧力に基づく反力の大きさとブレーキペダルに加わる踏力の大きさとの間に不均衡が生じた場合には、大気弁27が再び開弁しまたは真空弁28が大気弁27に代わって開弁することによって、前記差圧力に基づく反力の大きさがブレーキペダルに加わる踏力の大きさに等しくなるように、定圧室7,8との間に生じた差圧力が調整される。したがって、ソレノイド31に通電しない状態では、ブレーキペダルに加わる踏力の大きさが所定の倍力比で倍力され、本ブレーキ倍力装置は、通常の気圧式倍力装置として作動する。
【0021】
これに対し、ソレノイド31に通電する自動ブレーキ時には、ソレノイド31に電流が供給されることで、可動子34に電磁力が作用し、可動子34がリア側へ移動しようとする。この時、可動子34の一端側の圧力室54には、通路56を通してフロント側の定圧室7(8)と同じ圧力が、可動子34の他端側の圧力室55には通路57、ピン50周りの貫通孔51の間隙および大気通路13を通して変圧室10(9)と同じ圧力がそれぞれ導入されている。ソレノイド31に供給する電流が増加されると、可動子34に作用する電磁力が、ばね52および弁ばね25の合計ばね力を超え、可動子34がリア側へ移動して、これに固定したピン50が弁座部材21をリア側へ移動させる。この結果、ポペット弁26がプランジャ18の後端の大気用弁座19から持ち上げられて大気弁27が開弁し、変圧室10,9に大気が導入され、変圧室10,9と定圧室7,8との間に差圧が生じる。これによりパワーピストン5,6が推進し、その推力がバルブボデー11を介して出力ロッド47に伝達され、制動作用が開始される。
【0022】
そして、変圧室10,9に大気が導入されると、可動子34の他端側の圧力室55にも、通路57およびピン50周りの貫通孔51の間隙を通して大気が導入され、負圧が導入されているフロント側の圧力室54との間に差圧が発生し、可動子34に差圧力が作用する。この差圧力は、可動子34をフロント側へ戻す方向すなわち可動子34に作用する電磁力の向きと逆方向に働き(駆動反力として働き)、これにより、ソレノイド31に供給する電流が一定、すなわち可動子34に作用する電磁力が一定とされている場合には、可動子34は前記差圧力によってフロント側へ押し戻される。そして、可動子34に作用する電磁力と差圧力とが均衡すると、可動子34のフロント側への移動が停止され、これにより大気弁27が閉弁し、一定のブースタ出力が維持される。したがって、可動子34の両端側の2つの圧力室54,55は、可動子34に変圧室7,8と定圧室9,10との差圧に応じた駆動反力を作用させる駆動反力機構を構成するものとなっている。
【0023】
一方、この状態からソレノイド31に流す電流の大きさを増減し、前記可動子34に作用する電磁力と差圧力との間に再び不均衡が生じると、可動子34が差圧力と電磁力とを均衡させるように再び移動し、これによって、大気弁27が再び開弁し、または真空弁28が大気弁27に代わり開弁し、変圧室9,10の圧力がソレノイド31に流す電流の大きさに応じて調整される。
このようにして、ソレノイド31に加えた電流に比例したブースタ出力が得られるので、ソレノイド31に加える電流を広範囲に変えることにより広範囲にわたってブースタ出力を調整できることになる。したがって、ブースタ出力を所望の大きさに制御する上で従来技術で必要とされたマスタシリンダ圧力センサ等のセンサを設ける必要がなくなり、構成が簡易で低廉な制御型ブレーキ倍力装置を実現できる。
【0024】
ところで、上記したように機能する制御型ブレーキ倍力装置においては、可動子34の他端側の圧力室55に対する大気の流入が、変圧室9,10への大気の流入よりも早いと、ブースタ出力が十分に発生するよりも前に、可動子34に作用する差圧力すなわち駆動反力が増加し、大気弁27の開弁量が制限を受けて、可動子34の応答性が悪化するようになる。そこで、本実施の形態においては、ブースタ出力増加速度と可動子34への駆動反力増加速度とを合せるように、またはブースタ出力の発生と同時期あるいはその時期より遅れて所定の駆動反力が発生するように、ソレノイド機構30を構成するハウジング32の仕切部37に設けた通路57およびピン50周りの貫通孔51の間隙により提供される合計通路面積を制限している。これにより、ソレノイド31に加えた電流に応じたブースタ出力が十分に発生するまでは、大気弁27の所定の(大きな)開弁量が維持され、結果として応答性が阻害されることはなくなる。ここで、前記通路57およびピン50周りの貫通孔51の間隙により提供される合計通路面積は 0.5〜10mm2 に設定するのが好ましい。
【0025】
なお、上記実施の形態においては、タンデム型として構成したブレーキ倍力装置を示したが、本発明は、定圧室と変圧室とを各1つだけ有する、いわゆるシングル型ブレーキ倍力装置として構成してもよいことはもちろんである。
【0026】
【発明の効果】
上記したように、本発明に係るブレーキ倍力装置によれば、電磁駆動手段の可動子に定圧室と変圧室との差圧に応じた駆動反力を加えることで、電磁駆動手段に加えた電流に比例したブースタ出力を得るようにしたので、ブースタ出力を所望の大きさに制御する上で従来技術で必要とされたマスタシリンダ圧力センサ等のセンサを設ける必要がなくなり、構成が簡易で低廉な制御型ブレーキ倍力装置を実現できる。
また、ブースタ出力の出力増加速度と可動子への駆動反力増加速度とを合せるように、またはブースタ出力に遅れて可動子に駆動反力を作用させるようにしているので、自動ブレーキの応答性が悪化することもなく、装置に対する信頼性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御型ブレーキ倍力装置の要部構造を示す拡大断面図である。
【図2】本発明に係る制御型ブレーキ倍力装置の要部構造を示す断面図である。
【図3】本発明に係る制御型ブレーキ倍力装置の全体的構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シェル本体、 2 センターシェル
5,6 パワーピストン
7,8 定圧室
9,10 変圧室
11 バルブボデー、 15 弁機構
16 入力ロッド
17 筒状ガイド
18 プランジャ、 21 弁座部材
27 大気弁、 28 真空弁
30 ソレノイド機構(電磁駆動手段)
31 ソレノイド、 32 ハウジング、 34 可動子
47 出力ロッド
50 ピン、 51 貫通孔
54,55 圧力室
56,57 通路

Claims (5)

  1. シェル本体内をパワーピストンにより定圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持されたバルブボデー内には、ブレーキペダルに連動する入力ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変圧室への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁機構の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発生した差圧によって前記パワーピストンに生じた推力をブースタ出力として出力するブレーキ倍力装置において、
    前記入力ロッドの作動とは別に前記弁機構を駆動する可動子を有する電磁駆動手段と、前記可動子に前記変圧室と前記定圧室との差圧に応じた駆動反力を作用させる駆動反力機構とを備え、
    前記駆動反力機構は、前記可動子の両端側に形成された2つの圧力室と、これらの圧力室のうち一端側の圧力室を前記定圧室に、他端側の圧力室を前記変圧室にそれぞれ連通する連通路とを備え、前記ブースタ出力の増加速度と前記可動子への駆動反力の増加速度とを合せるように駆動反力を可動子に作用させることを特徴とするブレーキ倍力装置。
  2. シェル本体内をパワーピストンにより定圧室と変圧室とに画成し、該パワーピストンに支持されたバルブボデー内には、ブレーキペダルに連動する入力ロッドに連結されたプランジャの移動により前記変圧室への作動流体の供給を制御する弁機構を設け、該弁機構の作動に基づく前記変圧室と前記定圧室との間に発生した差圧によって前記パワーピストンに生じた推力をブースタ出力として出力するブレーキ倍力装置において、
    前記入力ロッドの作動とは別に前記弁機構を駆動する可動子を有する電磁駆動手段と、前記可動子に前記変圧室と前記定圧室との差圧に応じた駆動反力を作用させる駆動反力機構とを備え、
    前記駆動反力機構は、前記可動子の両端側に形成された2つの圧力室と、これらの圧力室のうち一端側の圧力室を前記定圧室に、他端側の圧力室を前記変圧室にそれぞれ連通する連通路とを備え、前記ブースタ出力の発生と同時期あるいはその時期より遅れて駆動反力を可動子に作用させることを特徴とするブレーキ倍力装置。
  3. 前記弁機構は、移動可能な弁体および該弁体に接離する真空弁の弁座からなり前記定圧室と前記変圧室との間を開閉する真空弁と、前記弁体および該弁体に接離する大気弁の弁座からなり前記変圧室と大気との間を開閉する大気弁とを有し、
    前記電磁駆動手段は、前記可動子が前記他端側の圧力室の方へ移動することで前記真空弁の弁座が前記弁体を移動して前記大気弁を開弁することを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキ倍力装置。
  4. 前記他端側の圧力室を前記変圧室に連通する連通路の通路面積を制限し、前記他端側の圧力室に対する大気の流入を抑えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のブレーキ倍力装置。
  5. 前記他端側の圧力室を前記変圧室に連通する連通路の通路面積を0.5〜10mmに設定したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のブレーキ倍力装置。
JP2000099478A 2000-03-31 2000-03-31 ブレーキ倍力装置 Expired - Lifetime JP4529105B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000099478A JP4529105B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 ブレーキ倍力装置
DE10113498A DE10113498B4 (de) 2000-03-31 2001-03-20 Bremskraftverstärker
US09/814,375 US6425312B2 (en) 2000-03-31 2001-03-21 Brake booster

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000099478A JP4529105B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 ブレーキ倍力装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001278035A JP2001278035A (ja) 2001-10-10
JP4529105B2 true JP4529105B2 (ja) 2010-08-25

Family

ID=18613825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000099478A Expired - Lifetime JP4529105B2 (ja) 2000-03-31 2000-03-31 ブレーキ倍力装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6425312B2 (ja)
JP (1) JP4529105B2 (ja)
DE (1) DE10113498B4 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10010385B4 (de) * 2000-03-03 2005-06-16 Lucas Varity Gmbh Unterdruckbremskraftverstärker mit verbesserter magnetloser Notbremshilfe
JP2001341631A (ja) * 2000-05-31 2001-12-11 Aisin Seiki Co Ltd 負圧式倍力装置
KR100774131B1 (ko) * 2002-03-20 2007-11-08 주식회사 만도 차량용 브레이크 부스터
JP6426009B2 (ja) * 2015-01-13 2018-11-21 ヴィオニア日信ブレーキシステムジャパン株式会社 負圧ブースタおよび出力ロッドの組み付け方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE59309504D1 (de) * 1992-11-13 1999-05-12 Continental Teves Ag & Co Ohg Unterdruckbremskraftverstärker für Kraftfahrzeuge
DE4238333C2 (de) * 1992-11-13 2001-10-11 Continental Teves Ag & Co Ohg Unterdruckbremskraftverstärker
DE4422027C2 (de) * 1994-06-23 1998-01-29 Lucas Ind Plc Pneumatischer Bremskraftverstärker und Verfahren zu dessen Herstellung
JPH0853061A (ja) * 1994-08-12 1996-02-27 Jidosha Kiki Co Ltd 自動ブレーキ装置
US5711202A (en) * 1995-07-27 1998-01-27 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Vacuum servo unit for a vehicle braking system
JPH09164939A (ja) * 1995-12-18 1997-06-24 Aisin Seiki Co Ltd 負圧式倍力装置
DE19617277A1 (de) * 1996-04-30 1997-11-06 Teves Gmbh Alfred Pneumatischer Bremskraftverstärker
DE19735035A1 (de) * 1997-08-13 1999-02-18 Itt Mfg Enterprises Inc Unterdruckbremskraftverstärker für Kraftfahrzeuge
DE19748657A1 (de) * 1997-11-04 1999-05-12 Lucas Ind Plc Pneumatischer Bremskraftverstärker mit mechanischer und elektromagnetischer Betätigung
US6155156A (en) * 1997-11-21 2000-12-05 Jidosha Kiki Co., Ltd. Brake booster
JPH11217074A (ja) * 1997-11-28 1999-08-10 Jidosha Kiki Co Ltd ブレーキ倍力装置
JPH11208453A (ja) * 1997-11-21 1999-08-03 Jidosha Kiki Co Ltd ブレーキ倍力装置
JPH11263216A (ja) * 1998-01-16 1999-09-28 Jidosha Kiki Co Ltd ブレーキ倍力装置
JPH11217072A (ja) * 1997-11-28 1999-08-10 Jidosha Kiki Co Ltd ブレーキ倍力装置
JP2000079877A (ja) * 1998-06-29 2000-03-21 Aisin Seiki Co Ltd 負圧式倍力装置
JP2000103330A (ja) * 1998-07-31 2000-04-11 Aisin Seiki Co Ltd 負圧式倍力装置
US6332391B1 (en) * 1998-08-07 2001-12-25 Jidosha Kiki Co., Ltd. Automatic brake booster
JP2000108880A (ja) * 1998-09-30 2000-04-18 Aisin Seiki Co Ltd 負圧式倍力装置
JP3777833B2 (ja) * 1998-11-04 2006-05-24 ボッシュ株式会社 ブレーキ倍力装置
JP4478847B2 (ja) * 1999-04-30 2010-06-09 日立オートモティブシステムズ株式会社 倍力装置
DE10020805A1 (de) * 1999-04-30 2000-11-16 Tokico Ltd Bremskraftverstärker
JP2001071889A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Bosch Braking Systems Co Ltd 自動ブレーキ倍力装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE10113498A1 (de) 2001-10-11
DE10113498B4 (de) 2007-11-15
US6425312B2 (en) 2002-07-30
US20010025565A1 (en) 2001-10-04
JP2001278035A (ja) 2001-10-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001001883A (ja) ブレーキシステム
JP4529105B2 (ja) ブレーキ倍力装置
US6135007A (en) Vacuum servo apparatus
US5029515A (en) Pneumatic booster
US6568768B1 (en) Brake system
JP4482845B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2000280888A (ja) マスタシリンダ
JP2000108880A (ja) 負圧式倍力装置
US5802950A (en) Brake booster for vehicles
JP3521258B2 (ja) 気圧式倍力装置
JP4059633B2 (ja) ブレーキシステム
JP4904613B2 (ja) 車両の液圧ブレーキ装置
JP3932153B2 (ja) ブレーキシステム
US6321633B1 (en) Booster
JP4478847B2 (ja) 倍力装置
JP3911652B2 (ja) タンデム型気圧式倍力装置
JP3823280B2 (ja) タンデム型気圧式倍力装置
JP3496775B2 (ja) 自動ブレーキ装置を備えたブレーキ倍力装置
JP2002137726A (ja) ブレーキ倍力装置
JP3774880B2 (ja) ブレーキ倍力装置
JP2000302025A (ja) 負圧式倍力装置
JP3759308B2 (ja) 電磁補助制御手段付き負圧ブースタ
JP2000142371A (ja) 流体圧倍力装置およびこれを用いたブレーキシステム
JP2000016274A (ja) 負圧式倍力装置
JPH1035477A (ja) ブースタ付マスタシリンダおよび液圧ブレーキシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090618

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20090902

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100519

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4529105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130618

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140618

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term