JPH11217074A - ブレーキ倍力装置 - Google Patents
ブレーキ倍力装置Info
- Publication number
- JPH11217074A JPH11217074A JP10290269A JP29026998A JPH11217074A JP H11217074 A JPH11217074 A JP H11217074A JP 10290269 A JP10290269 A JP 10290269A JP 29026998 A JP29026998 A JP 29026998A JP H11217074 A JPH11217074 A JP H11217074A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- valve body
- seat
- plunger
- atmospheric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Braking Systems And Boosters (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 非作動状態からソレノイド38を励磁す
ると、第1筒状部材48が図2に示すリヤ側の作動位置
に移動される。これにより、真空弁24が閉鎖される一
方、大気弁28が開放される。このとき、バルブボディ
6に設けたばね55がキー部材37に当接することで大
気弁28の開放状態が維持される。そのため、バルブボ
ディ6が前進されてタンデムブレーキ倍力装置1が自動
ブレーキとして作動される。出力の上昇に伴って、リア
クションディスク45がリヤ側に膨出し、弁プランジャ
17をリヤ側に移動させるので、大気弁28が閉鎖され
る。これにより、出力上昇が停止し、その時点の出力が
維持される。 【効果】 自動ブレーキとして作動させる際のタンデム
ブレーキ倍力装置1の出力を小さくすることができる。
ると、第1筒状部材48が図2に示すリヤ側の作動位置
に移動される。これにより、真空弁24が閉鎖される一
方、大気弁28が開放される。このとき、バルブボディ
6に設けたばね55がキー部材37に当接することで大
気弁28の開放状態が維持される。そのため、バルブボ
ディ6が前進されてタンデムブレーキ倍力装置1が自動
ブレーキとして作動される。出力の上昇に伴って、リア
クションディスク45がリヤ側に膨出し、弁プランジャ
17をリヤ側に移動させるので、大気弁28が閉鎖され
る。これにより、出力上昇が停止し、その時点の出力が
維持される。 【効果】 自動ブレーキとして作動させる際のタンデム
ブレーキ倍力装置1の出力を小さくすることができる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ倍力装置に関
し、より詳しくは、自動ブレーキとしての機能も備えた
ブレーキ倍力装置に関する。
し、より詳しくは、自動ブレーキとしての機能も備えた
ブレーキ倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動ブレーキとしての機能を備え
たブレーキ倍力装置として、例えば特開平3−3105
0号公報の装置が知られている。上記公報のブレーキ倍
力装置は、バルブボディ内にソレノイドを設けてあり、
該ソレノイドを励磁させると、それに連動して弁機構が
作動するように構成されている。より詳細には、非作動
状態のブレーキ倍力装置は、弁機構を構成する大気弁が
閉鎖される一方、真空弁が開放されている。この非作動
状態から弁機構のフロント側に設けたソレノイドが励磁
されると、真空弁が閉鎖される一方、大気弁が開放され
る。これによって、ブレーキ倍力装置の変圧室内に大気
が導入されるので、該変圧室内の大気圧と定圧室内の負
圧との差圧によってバルブディが前進される。これによ
ってブレーキペダルを踏み込むことなくブレーキ倍力装
置が作動される。つまり、ブレーキ倍力装置が自動ブレ
ーキとして作動される。
たブレーキ倍力装置として、例えば特開平3−3105
0号公報の装置が知られている。上記公報のブレーキ倍
力装置は、バルブボディ内にソレノイドを設けてあり、
該ソレノイドを励磁させると、それに連動して弁機構が
作動するように構成されている。より詳細には、非作動
状態のブレーキ倍力装置は、弁機構を構成する大気弁が
閉鎖される一方、真空弁が開放されている。この非作動
状態から弁機構のフロント側に設けたソレノイドが励磁
されると、真空弁が閉鎖される一方、大気弁が開放され
る。これによって、ブレーキ倍力装置の変圧室内に大気
が導入されるので、該変圧室内の大気圧と定圧室内の負
圧との差圧によってバルブディが前進される。これによ
ってブレーキペダルを踏み込むことなくブレーキ倍力装
置が作動される。つまり、ブレーキ倍力装置が自動ブレ
ーキとして作動される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のブレーキ倍力装置では、上記ソレノイドを作動させ
ると大気弁が開放されたままになるので、ブレーキ倍力
装置の出力はパワーピストンの径によって決まる最大出
力まで一気に上昇することになる。そのため、仮に上記
ソレノイドの作動を制御する制御装置が故障して、上記
ソレノイドが誤作動されると、ブレーキ倍力装置が運転
者の意思とは無関係に自動ブレーキとして作動され、突
然に急ブレーキが掛かる恐れがあった。
来のブレーキ倍力装置では、上記ソレノイドを作動させ
ると大気弁が開放されたままになるので、ブレーキ倍力
装置の出力はパワーピストンの径によって決まる最大出
力まで一気に上昇することになる。そのため、仮に上記
ソレノイドの作動を制御する制御装置が故障して、上記
ソレノイドが誤作動されると、ブレーキ倍力装置が運転
者の意思とは無関係に自動ブレーキとして作動され、突
然に急ブレーキが掛かる恐れがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した事情に鑑み、シ
ェル内に摺動自在に設けた概略筒状のバルブボディと、
バルブボディに設けたパワーピストンと、パワーピスト
ンの前後に区画形成した定圧室および変圧室と、バルブ
ボディに摺動自在に設けた筒状部材と、この筒状部材に
おけるリヤ側の端部に形成した環状の真空弁座と、バル
ブボディ内に移動可能に設けられて入力軸と連動する弁
プランジャと、この弁プランジャに形成した環状の大気
弁座と、ばねによってフロント側にむけて付勢されて、
上記真空弁座および大気弁座と接離する弁体と、上記真
空弁座とそれに接離する弁体の第1シート部とによって
構成した真空弁と、上記大気弁座とそれに接離する弁体
の第2シート部とによって構成した大気弁と、上記真空
弁よりも外方側の空間と定圧室とを連通させる定圧通路
と、上記真空弁と大気弁との間の空間と変圧室とを連通
させる変圧通路と、上記大気弁よりも内方側の空間を大
気と連通させる大気通路と、上記筒状部材をフロント側
の非作動位置とリヤ側の作動位置とに移動させる駆動機
構と、上記バルブボディが前進された際の出力の反力を
弁プランジャに伝達するリアクションディスクとを備え
たブレーキ倍力装置において、上記駆動機構によって筒
状部材を作動位置まで移動させて真空弁座を閉鎖した状
態において、上記弁体の第2シート部と弁プラジャに設
けた大気弁座とが着座できるように構成するとともに、
弁体の第2シート部が弁プランジャに設けた大気弁座に
着座するのを一時的に阻止する弾性部材を設けて、上記
駆動機構によって筒状部材が作動位置に位置した際に、
上記弾性部材によって弁体の第2シート部と弁プラジャ
に設けた大気弁座とが着座するのを一時的に阻止して大
気弁を開放させてから、バルブボディが前進されること
による出力の反力がリアクションディスクを介して弁プ
ランジャに伝達されると、上記弾性部材が軸方向に圧縮
されて、弁プランジャに設けた大気弁座に弁体の第2シ
ート部が着座して大気弁が閉鎖されるように構成したも
のである。
ェル内に摺動自在に設けた概略筒状のバルブボディと、
バルブボディに設けたパワーピストンと、パワーピスト
ンの前後に区画形成した定圧室および変圧室と、バルブ
ボディに摺動自在に設けた筒状部材と、この筒状部材に
おけるリヤ側の端部に形成した環状の真空弁座と、バル
ブボディ内に移動可能に設けられて入力軸と連動する弁
プランジャと、この弁プランジャに形成した環状の大気
弁座と、ばねによってフロント側にむけて付勢されて、
上記真空弁座および大気弁座と接離する弁体と、上記真
空弁座とそれに接離する弁体の第1シート部とによって
構成した真空弁と、上記大気弁座とそれに接離する弁体
の第2シート部とによって構成した大気弁と、上記真空
弁よりも外方側の空間と定圧室とを連通させる定圧通路
と、上記真空弁と大気弁との間の空間と変圧室とを連通
させる変圧通路と、上記大気弁よりも内方側の空間を大
気と連通させる大気通路と、上記筒状部材をフロント側
の非作動位置とリヤ側の作動位置とに移動させる駆動機
構と、上記バルブボディが前進された際の出力の反力を
弁プランジャに伝達するリアクションディスクとを備え
たブレーキ倍力装置において、上記駆動機構によって筒
状部材を作動位置まで移動させて真空弁座を閉鎖した状
態において、上記弁体の第2シート部と弁プラジャに設
けた大気弁座とが着座できるように構成するとともに、
弁体の第2シート部が弁プランジャに設けた大気弁座に
着座するのを一時的に阻止する弾性部材を設けて、上記
駆動機構によって筒状部材が作動位置に位置した際に、
上記弾性部材によって弁体の第2シート部と弁プラジャ
に設けた大気弁座とが着座するのを一時的に阻止して大
気弁を開放させてから、バルブボディが前進されること
による出力の反力がリアクションディスクを介して弁プ
ランジャに伝達されると、上記弾性部材が軸方向に圧縮
されて、弁プランジャに設けた大気弁座に弁体の第2シ
ート部が着座して大気弁が閉鎖されるように構成したも
のである。
【0005】
【作用】このような構成によれば、ブレーキペダルが踏
み込まれていない非作動状態、つまり真空弁が開放され
るとともに大気弁が閉鎖している状態から、上記駆動機
構によって筒状部材をリヤ側の作動位置に位置させると
真空弁が閉鎖される。また、弁体の第2シート部が大気
弁座から離座して大気弁が開放されるので、変圧室内に
大気が導入されてバルブボディが前進される。これによ
り、ブレーキ倍力装置が自動ブレーキとして作動され
る。このようにして、バルブボディが前進されると、停
止状態の弁プランジャに対してバルブボディが前進され
ることになるので、弁体の第2シート部が弁プランジャ
に設けた大気弁座に着座しようとするが、上記弾性部材
によって一時的に阻止される。その後、バルブボディが
前進されることによる出力の反力がリアクションディス
クを介して弁プランジャに伝達されると、弾性部材が圧
縮されて弁プランジャが第2シート部に対して近接する
方向に移動されるので大気弁が閉鎖する。そして、この
大気弁が閉鎖した時点で出力の上昇が停止し、この時の
出力がタンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして
作動させた際の最大出力となる。換言すると、タンデム
ブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして作動させた際の
出力は、パワーピストンの径で決定される最大出力とな
る以前の小さな出力となる。したがって、駆動機構によ
って誤って筒状部材が作動位置に移動されてブレーキ倍
力装置が自動ブレーキとして誤作動されても、ブレーキ
倍力装置の最大出力は上述した小さな出力となる。その
ため、ブレーキ倍力装置が自動ブレーキとして誤作動さ
れた場合に急ブレーキが掛かることを防止して、従来に
比較して安全性を高めることができる。
み込まれていない非作動状態、つまり真空弁が開放され
るとともに大気弁が閉鎖している状態から、上記駆動機
構によって筒状部材をリヤ側の作動位置に位置させると
真空弁が閉鎖される。また、弁体の第2シート部が大気
弁座から離座して大気弁が開放されるので、変圧室内に
大気が導入されてバルブボディが前進される。これによ
り、ブレーキ倍力装置が自動ブレーキとして作動され
る。このようにして、バルブボディが前進されると、停
止状態の弁プランジャに対してバルブボディが前進され
ることになるので、弁体の第2シート部が弁プランジャ
に設けた大気弁座に着座しようとするが、上記弾性部材
によって一時的に阻止される。その後、バルブボディが
前進されることによる出力の反力がリアクションディス
クを介して弁プランジャに伝達されると、弾性部材が圧
縮されて弁プランジャが第2シート部に対して近接する
方向に移動されるので大気弁が閉鎖する。そして、この
大気弁が閉鎖した時点で出力の上昇が停止し、この時の
出力がタンデムブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして
作動させた際の最大出力となる。換言すると、タンデム
ブレーキ倍力装置を自動ブレーキとして作動させた際の
出力は、パワーピストンの径で決定される最大出力とな
る以前の小さな出力となる。したがって、駆動機構によ
って誤って筒状部材が作動位置に移動されてブレーキ倍
力装置が自動ブレーキとして誤作動されても、ブレーキ
倍力装置の最大出力は上述した小さな出力となる。その
ため、ブレーキ倍力装置が自動ブレーキとして誤作動さ
れた場合に急ブレーキが掛かることを防止して、従来に
比較して安全性を高めることができる。
【0006】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1ないし図2において、タンデムブレーキ倍力装
置1のシェル2内は、その中央部に設けたセンタープレ
ート3によって、前方側のフロント室4と後方側のリヤ
室5とに区画形成している。そして筒状のバルブボディ
6を、シェル2のリヤ側(右方側)の内周部とセンター
プレート3の内周部とにそれぞれシール手段7、8によ
り気密を保持して摺動自在に貫通させている。上記フロ
ント室4およびリヤ室5内に位置するバルブボディ6の
外周部には、それぞれフロントパワーピストン11とリ
ヤパワーピストン12とを連結してあり、また各パワー
ピストン11、12の背面にフロントダイアフラム13
とリヤダイアフラム14とをそれぞれ張設している。上
記フロントダイアフラム13によってフロント室4内を
定圧室Aと変圧室Bとに区画してあり、またリヤダイア
フラム14によってリヤ室5内を定圧室Cと変圧室Dと
に区画している。上記バルブボディ6内には、上記定圧
室A、Cと変圧室B、Dとの連通状態を切換える弁機構
15を設けている。この弁機構15は、バルブボディ6
に移動可能に設けた環状の真空弁座16と、この真空弁
座16を貫通させてバルブボディ6内に摺動自在に嵌合
した弁プランジャ17と、その右端に形成した環状の大
気弁座18と、さらに両弁座16、18に図1のリヤ側
からスプリング21によって着座する弁体22とを備え
ている。
と、図1ないし図2において、タンデムブレーキ倍力装
置1のシェル2内は、その中央部に設けたセンタープレ
ート3によって、前方側のフロント室4と後方側のリヤ
室5とに区画形成している。そして筒状のバルブボディ
6を、シェル2のリヤ側(右方側)の内周部とセンター
プレート3の内周部とにそれぞれシール手段7、8によ
り気密を保持して摺動自在に貫通させている。上記フロ
ント室4およびリヤ室5内に位置するバルブボディ6の
外周部には、それぞれフロントパワーピストン11とリ
ヤパワーピストン12とを連結してあり、また各パワー
ピストン11、12の背面にフロントダイアフラム13
とリヤダイアフラム14とをそれぞれ張設している。上
記フロントダイアフラム13によってフロント室4内を
定圧室Aと変圧室Bとに区画してあり、またリヤダイア
フラム14によってリヤ室5内を定圧室Cと変圧室Dと
に区画している。上記バルブボディ6内には、上記定圧
室A、Cと変圧室B、Dとの連通状態を切換える弁機構
15を設けている。この弁機構15は、バルブボディ6
に移動可能に設けた環状の真空弁座16と、この真空弁
座16を貫通させてバルブボディ6内に摺動自在に嵌合
した弁プランジャ17と、その右端に形成した環状の大
気弁座18と、さらに両弁座16、18に図1のリヤ側
からスプリング21によって着座する弁体22とを備え
ている。
【0007】上記真空弁座16とそれに接離する弁体2
2の第1シート部23とによって真空弁24を構成して
あり、この真空弁24よりも外周側の空間は、バルブボ
ディ6に形成した第1定圧通路25を介して上記定圧室
Aに連通し、また定圧室A内は第2定圧通路26を介し
て定圧室Cに連通している。上記定圧室A内は負圧導入
管(図示せず)を介して負圧源と連通しており、それに
より定圧室A、C内には常時負圧が導入されている。ま
た上記大気弁座18とそれに接離する弁体22の第2シ
ート部27とによって大気弁28を構成している。そし
て、第2シート部27と第1シート部23との間の空間
は、バルブボディ6に形成した半径方向の第1変圧通路
31を介して変圧室Dに連通しており、この変圧室Dは
バルブボディ6に形成した第2変圧通路32を介して変
圧室Bに連通している。さらに、大気弁座18に接離す
る弁体22の第2シート部27よりも内周側の空間は、
バルブボディ6に形成した大気通路33およびそこに設
けたフィルタ34を介して大気に連通している。上記弁
プランジャ17のリヤ側の端部には入力軸35の先端部
を枢支連結してあり、この入力軸35とバルブボディ6
との間に、上記スプリング21よりも大きな弾発力を有
するスプリング36を弾装している。これにより、タン
デムブレーキ倍力装置1の非作動状態では、大気弁座1
8に弁体22の第2シート部27を着座させて大気弁2
8を閉鎖させるとともに、弁体22の第1シート部23
を真空弁座16から離座させて真空弁24を開放させて
いる。なお、上記入力軸35の末端部は図示しないブレ
ーキペダルに連動させている。この非作動状態では、上
記各室A,B,C,Dが相互に連通し、各室A,B,
C,D内に負圧が導入されている。
2の第1シート部23とによって真空弁24を構成して
あり、この真空弁24よりも外周側の空間は、バルブボ
ディ6に形成した第1定圧通路25を介して上記定圧室
Aに連通し、また定圧室A内は第2定圧通路26を介し
て定圧室Cに連通している。上記定圧室A内は負圧導入
管(図示せず)を介して負圧源と連通しており、それに
より定圧室A、C内には常時負圧が導入されている。ま
た上記大気弁座18とそれに接離する弁体22の第2シ
ート部27とによって大気弁28を構成している。そし
て、第2シート部27と第1シート部23との間の空間
は、バルブボディ6に形成した半径方向の第1変圧通路
31を介して変圧室Dに連通しており、この変圧室Dは
バルブボディ6に形成した第2変圧通路32を介して変
圧室Bに連通している。さらに、大気弁座18に接離す
る弁体22の第2シート部27よりも内周側の空間は、
バルブボディ6に形成した大気通路33およびそこに設
けたフィルタ34を介して大気に連通している。上記弁
プランジャ17のリヤ側の端部には入力軸35の先端部
を枢支連結してあり、この入力軸35とバルブボディ6
との間に、上記スプリング21よりも大きな弾発力を有
するスプリング36を弾装している。これにより、タン
デムブレーキ倍力装置1の非作動状態では、大気弁座1
8に弁体22の第2シート部27を着座させて大気弁2
8を閉鎖させるとともに、弁体22の第1シート部23
を真空弁座16から離座させて真空弁24を開放させて
いる。なお、上記入力軸35の末端部は図示しないブレ
ーキペダルに連動させている。この非作動状態では、上
記各室A,B,C,Dが相互に連通し、各室A,B,
C,D内に負圧が導入されている。
【0008】また、バルブボディ6には、第1変圧通路
31の少しフロント側に半径方向孔6Aを形成してあ
り、この半径方向孔6Aに従来公知のキー部材37を挿
通させるとともに、該キー部材37を弁プランジャ17
における小径とした係合部17aに係合させている。こ
れによって、弁プランジャ17がバルブボディ6からリ
ヤ側へ脱落するのを防止している。上記キー部材37は
半径方向孔6A内でバルブボディ6の軸方向に変位可能
となっており、またキー部材37と弁プランジャ17と
は、小径とした上記係合部17aの軸方向長さの範囲内
でバルブボディ6の軸方向に変位可能となっている。図
1に示したタンデムブレーキ倍力装置1の非作動時に、
上記キー部材37をシェル2のリヤ側の壁面2aに当接
させることで、キー部材37および弁プランジャ17を
バルブボディ6に対する前進位置に保持するようにして
いる。これにより、タンデムブレーキ倍力装置1の作動
開始時における入力軸35のロスストロークを減少させ
るようにしている。上記半径方向孔6Aよりもフロント
側となるバルブボディ6の内周部に、ソレノイド38の
ハウジング41を気密を保持して嵌着している。このハ
ウジング41は概略円筒状に形成してあり、その外周部
側にコイルを巻回したスプール42を収納している。ハ
ウジング41の内周部には円筒状のピストン39を摺動
自在に嵌合してあり、弁プランジャ17のフロント側の
小径部17bを上記ピストン39にリヤ側から貫通させ
ている。また、ピストン39よりもフロント側となるハ
ウジング41の内周部には、プランジャプレート43を
摺動自在に嵌合している。これによりプランジャプレー
ト43のリヤ側の端面と上記小径部17bのフロント側
の端面とが近接位置で対向している。プランジャプレー
ト43とそれに対向するピストン39とにわたってばね
40を弾装してあり、それによってプランジャプレート
43とピストン39とは相互に離隔する方向に付勢され
ている。
31の少しフロント側に半径方向孔6Aを形成してあ
り、この半径方向孔6Aに従来公知のキー部材37を挿
通させるとともに、該キー部材37を弁プランジャ17
における小径とした係合部17aに係合させている。こ
れによって、弁プランジャ17がバルブボディ6からリ
ヤ側へ脱落するのを防止している。上記キー部材37は
半径方向孔6A内でバルブボディ6の軸方向に変位可能
となっており、またキー部材37と弁プランジャ17と
は、小径とした上記係合部17aの軸方向長さの範囲内
でバルブボディ6の軸方向に変位可能となっている。図
1に示したタンデムブレーキ倍力装置1の非作動時に、
上記キー部材37をシェル2のリヤ側の壁面2aに当接
させることで、キー部材37および弁プランジャ17を
バルブボディ6に対する前進位置に保持するようにして
いる。これにより、タンデムブレーキ倍力装置1の作動
開始時における入力軸35のロスストロークを減少させ
るようにしている。上記半径方向孔6Aよりもフロント
側となるバルブボディ6の内周部に、ソレノイド38の
ハウジング41を気密を保持して嵌着している。このハ
ウジング41は概略円筒状に形成してあり、その外周部
側にコイルを巻回したスプール42を収納している。ハ
ウジング41の内周部には円筒状のピストン39を摺動
自在に嵌合してあり、弁プランジャ17のフロント側の
小径部17bを上記ピストン39にリヤ側から貫通させ
ている。また、ピストン39よりもフロント側となるハ
ウジング41の内周部には、プランジャプレート43を
摺動自在に嵌合している。これによりプランジャプレー
ト43のリヤ側の端面と上記小径部17bのフロント側
の端面とが近接位置で対向している。プランジャプレー
ト43とそれに対向するピストン39とにわたってばね
40を弾装してあり、それによってプランジャプレート
43とピストン39とは相互に離隔する方向に付勢され
ている。
【0009】また、上記ソレノイド38のハウジング4
1のフロント側に出力軸44を配置してあり、この出力
軸44の基部に形成した凹部44A内に、円盤状のリア
クションディスク45を収納している。そして、その状
態の出力軸44の凹部44Aを上記ハウジング41にお
けるフロント側の外周部に摺動自在に嵌装するととも
に、リアクションディスク45をハウジング41のフロ
ント側の端面41aに当接させている。これによって、
リアクションディスク45とその隣接リヤ側に位置する
プランジャプレート43のフロント側の端面とが対向し
ている。出力軸44の基部には、フロント側からカップ
状のリテーナ46を被せてあり、このリテーナ46にお
けるフランジ状の外周部をハウジング41の段部端面に
当接させている。そして、このリテーナ46の外周部と
シェル1のフロント側の壁面とにわたってリターンスプ
リング47を弾装してあり、これによって、通常はバル
ブボディ6等を図示非作動位置に保持させている。上記
出力軸44のフロント側の先端部は、シェル2のフロン
ト側の壁面から外部に突出させてあり、かつその先端部
を図示しないマスターシリンダのピストンに連動させて
いる。
1のフロント側に出力軸44を配置してあり、この出力
軸44の基部に形成した凹部44A内に、円盤状のリア
クションディスク45を収納している。そして、その状
態の出力軸44の凹部44Aを上記ハウジング41にお
けるフロント側の外周部に摺動自在に嵌装するととも
に、リアクションディスク45をハウジング41のフロ
ント側の端面41aに当接させている。これによって、
リアクションディスク45とその隣接リヤ側に位置する
プランジャプレート43のフロント側の端面とが対向し
ている。出力軸44の基部には、フロント側からカップ
状のリテーナ46を被せてあり、このリテーナ46にお
けるフランジ状の外周部をハウジング41の段部端面に
当接させている。そして、このリテーナ46の外周部と
シェル1のフロント側の壁面とにわたってリターンスプ
リング47を弾装してあり、これによって、通常はバル
ブボディ6等を図示非作動位置に保持させている。上記
出力軸44のフロント側の先端部は、シェル2のフロン
ト側の壁面から外部に突出させてあり、かつその先端部
を図示しないマスターシリンダのピストンに連動させて
いる。
【0010】しかして、本実施例は、上記真空弁座16
がバルブボディ6に対して軸方向に可動できるように構
成してあり、また、上記ソレノイド38を励磁すること
によって、ブレーキペダルを踏み込むことなくタンデム
ブレーキ倍力装置1を作動できるように構成している。
すなわち、バルブボディ6の内周部には、弁体22より
もフロント側の位置にリヤ側に向けた段部端面6Bを備
えており、この段部端面6Bからフロント側に伸びる実
質的に環状の軸方向孔を形成してあり、そこに第1筒状
部材48をリヤ側から摺動自在に嵌合している。第1筒
状部材48のリヤ側の端部には、半径方向外方に拡径さ
せたフランジ部48aを形成してあり、そのフランジ部
48aの内周縁を上記真空弁座16としている。第1筒
状部材48のフロント側の部分はリヤ側の部分よりも小
径としてあり、それによって形成された第1筒状部材4
8の内周部の段部と後方側となる弁プランジャ17の外
周部とにわたってばね51を弾装している。これによっ
て、第1筒状部材48を常時フロント側に向けて付勢し
ている。段部端面6Bには環状凹部6Cを形成してあ
り、そこに環状シール部材52を嵌合し、その状態にお
いて、リヤ側から環状のリテーナ53をバルブボディ6
の内周部に圧入した後、上記段部端面6Bに当接させて
いる。これによって、環状シール部材52が環状凹部6
Cからリヤ側へ脱落しないようにしている。そして、こ
の環状シール部材52の内周部は、上記第1筒状部材4
8の外周部に密着させてあるので、この環状シール部材
52によって、第1筒状部材48の外周部とバルブボデ
ィ6の内周部との間の気密が保持されている。
がバルブボディ6に対して軸方向に可動できるように構
成してあり、また、上記ソレノイド38を励磁すること
によって、ブレーキペダルを踏み込むことなくタンデム
ブレーキ倍力装置1を作動できるように構成している。
すなわち、バルブボディ6の内周部には、弁体22より
もフロント側の位置にリヤ側に向けた段部端面6Bを備
えており、この段部端面6Bからフロント側に伸びる実
質的に環状の軸方向孔を形成してあり、そこに第1筒状
部材48をリヤ側から摺動自在に嵌合している。第1筒
状部材48のリヤ側の端部には、半径方向外方に拡径さ
せたフランジ部48aを形成してあり、そのフランジ部
48aの内周縁を上記真空弁座16としている。第1筒
状部材48のフロント側の部分はリヤ側の部分よりも小
径としてあり、それによって形成された第1筒状部材4
8の内周部の段部と後方側となる弁プランジャ17の外
周部とにわたってばね51を弾装している。これによっ
て、第1筒状部材48を常時フロント側に向けて付勢し
ている。段部端面6Bには環状凹部6Cを形成してあ
り、そこに環状シール部材52を嵌合し、その状態にお
いて、リヤ側から環状のリテーナ53をバルブボディ6
の内周部に圧入した後、上記段部端面6Bに当接させて
いる。これによって、環状シール部材52が環状凹部6
Cからリヤ側へ脱落しないようにしている。そして、こ
の環状シール部材52の内周部は、上記第1筒状部材4
8の外周部に密着させてあるので、この環状シール部材
52によって、第1筒状部材48の外周部とバルブボデ
ィ6の内周部との間の気密が保持されている。
【0011】上記ソレノイド38は、ON/OFF制御
のものを採用しており、図示しない制御装置によって、
ソレノイド38の作動を制御するようにしている。制御
装置によってソレノイド38が励磁されると、ピストン
39がリヤ側に付勢されるようになっている。このピス
トン39と第1筒状部材48の間の位置には、第2筒状
部材54を配置してあり、この第2筒状部材54のフロ
ント側の外周部は、ハウジング41の内周部に摺動自在
に嵌合している。一方、第2筒状部材54のリヤ側の端
部は、フランジ状に形成して、バルブボディ6の内周部
に摺動自在に嵌合してあり、かつ、上記第1筒状部材4
8のフロント側の端部に対向させている。この第2筒状
部材54は、キー部材37よりもフロント側となる弁プ
ランジャ17の外周部に摺動自在に嵌装している。上述
したように、第1筒状部材48はばね51によってフロ
ント側にむけて付勢されており、他方、ピストン39は
プランジャプレート43との間に設けたばね40によっ
てリヤ側に付勢されている。そのため、第2筒状部材5
4は軸方向の両端部をピストン39と第1筒状部材48
とによって挟持されており、したがって、ピストン39
が軸方向に移動される際には、それに連動して第2筒状
部材54および第1筒状部材48も軸方向に移動される
ようになっている。なお、ばね40の弾撥力は、ばね5
1の弾撥力よりも小さくしてあるので、図1に示したよ
うに、ソレノイド38が励磁されておらず、かつ図示し
ないブレーキペダルが踏み込まれていない非作動状態で
は、ばね51の弾撥力によって、第1筒状部材48のフ
ランジ部48aがリテーナ46に当接する前進端位置
(非作動位置)に位置している。そのため、既に上述し
たように、第1筒状部材48に設けた真空弁座16は第
1シート部23から離隔して、真空弁24が開放されて
いる。そして、ばね40の弾撥力によって付勢されたプ
ランジャプレート43は、リアクションディスク45に
軽く当接している。また、この時には、弁プランジャ1
7のフロント側の端面とプランジャプレート43との間
には、僅かな間隙が維持されている。
のものを採用しており、図示しない制御装置によって、
ソレノイド38の作動を制御するようにしている。制御
装置によってソレノイド38が励磁されると、ピストン
39がリヤ側に付勢されるようになっている。このピス
トン39と第1筒状部材48の間の位置には、第2筒状
部材54を配置してあり、この第2筒状部材54のフロ
ント側の外周部は、ハウジング41の内周部に摺動自在
に嵌合している。一方、第2筒状部材54のリヤ側の端
部は、フランジ状に形成して、バルブボディ6の内周部
に摺動自在に嵌合してあり、かつ、上記第1筒状部材4
8のフロント側の端部に対向させている。この第2筒状
部材54は、キー部材37よりもフロント側となる弁プ
ランジャ17の外周部に摺動自在に嵌装している。上述
したように、第1筒状部材48はばね51によってフロ
ント側にむけて付勢されており、他方、ピストン39は
プランジャプレート43との間に設けたばね40によっ
てリヤ側に付勢されている。そのため、第2筒状部材5
4は軸方向の両端部をピストン39と第1筒状部材48
とによって挟持されており、したがって、ピストン39
が軸方向に移動される際には、それに連動して第2筒状
部材54および第1筒状部材48も軸方向に移動される
ようになっている。なお、ばね40の弾撥力は、ばね5
1の弾撥力よりも小さくしてあるので、図1に示したよ
うに、ソレノイド38が励磁されておらず、かつ図示し
ないブレーキペダルが踏み込まれていない非作動状態で
は、ばね51の弾撥力によって、第1筒状部材48のフ
ランジ部48aがリテーナ46に当接する前進端位置
(非作動位置)に位置している。そのため、既に上述し
たように、第1筒状部材48に設けた真空弁座16は第
1シート部23から離隔して、真空弁24が開放されて
いる。そして、ばね40の弾撥力によって付勢されたプ
ランジャプレート43は、リアクションディスク45に
軽く当接している。また、この時には、弁プランジャ1
7のフロント側の端面とプランジャプレート43との間
には、僅かな間隙が維持されている。
【0012】本実施例では、ソレノイド38が励磁され
ると第1筒状部材48が図2に示す作動位置まで移動さ
れるようになっており、それによって第1筒状部材48
に設けた真空弁座16が第1シート部23に着座して真
空弁24が閉鎖される様に構成している。そして、本実
施例では、この第1筒状部材48が図2に示す作動位置
にある状態において、上記弁体22の第2シート部27
と弁プランジャ17に設けた大気弁座18とが着座でき
るように構成している。つまり、第1筒状部材48を作
動位置にある時に、真空弁24だけでなく大気弁28も
閉鎖できるようになっている。また、バルブボディ6の
半径方向孔6Aにおけるリヤ側の端面の内周部に環状凹
部6Dを形成してあり、そこに環状のばね55の外周部
を嵌着している。このばね55は皿ばね状に形成してあ
り、その半径方向部分は、フロント側が縮径するテーパ
状に形成してあり、その内周縁となるフロント側の端部
55aは、半径方向孔6Aにおけるリヤ側の端面よりも
フロント側に位置させている。そして、図1に示したタ
ンデムブレーキ倍力装置1の非作動状態では、キー部材
37はシェル2の壁面2aに当接し、かつ、弁プランジ
ャ17は、その係合部17aのフロント側の端面がキー
部材37に当接して停止している。このとき、上記ばね
55のフロント側の端部55aは、上記キー部材37の
リヤ側の端面からキー部材37の厚さの半分ほど離隔し
ている。上述のように、本実施例は、第1筒状部材48
が作動位置に位置すると真空弁24が閉鎖されるととも
に、上記弁体22の第2シート部27と弁プランジャ1
7に設けた大気弁座18とが着座できるように構成して
いる。そのため、第1筒状部材48が図1に示す非作動
位置から図2に示す作動位置まで移動された際には、真
空弁24が閉鎖されるとともに大気弁28が一旦開放さ
れてから、弁体22の第2シート部27が弁プランジャ
17側の大気弁座18に着座しようとする。このとき大
気弁28が開放されることによりバルブボディ6が前進
されるので、バルブボディ6に設けたばね55のフロン
ト側の端部55aがキー部材37に当接するため、弁体
22の第2シート部27が弁プランジャ17の大気弁座
18に着座するのは一時的に阻止されるようになってい
る。
ると第1筒状部材48が図2に示す作動位置まで移動さ
れるようになっており、それによって第1筒状部材48
に設けた真空弁座16が第1シート部23に着座して真
空弁24が閉鎖される様に構成している。そして、本実
施例では、この第1筒状部材48が図2に示す作動位置
にある状態において、上記弁体22の第2シート部27
と弁プランジャ17に設けた大気弁座18とが着座でき
るように構成している。つまり、第1筒状部材48を作
動位置にある時に、真空弁24だけでなく大気弁28も
閉鎖できるようになっている。また、バルブボディ6の
半径方向孔6Aにおけるリヤ側の端面の内周部に環状凹
部6Dを形成してあり、そこに環状のばね55の外周部
を嵌着している。このばね55は皿ばね状に形成してあ
り、その半径方向部分は、フロント側が縮径するテーパ
状に形成してあり、その内周縁となるフロント側の端部
55aは、半径方向孔6Aにおけるリヤ側の端面よりも
フロント側に位置させている。そして、図1に示したタ
ンデムブレーキ倍力装置1の非作動状態では、キー部材
37はシェル2の壁面2aに当接し、かつ、弁プランジ
ャ17は、その係合部17aのフロント側の端面がキー
部材37に当接して停止している。このとき、上記ばね
55のフロント側の端部55aは、上記キー部材37の
リヤ側の端面からキー部材37の厚さの半分ほど離隔し
ている。上述のように、本実施例は、第1筒状部材48
が作動位置に位置すると真空弁24が閉鎖されるととも
に、上記弁体22の第2シート部27と弁プランジャ1
7に設けた大気弁座18とが着座できるように構成して
いる。そのため、第1筒状部材48が図1に示す非作動
位置から図2に示す作動位置まで移動された際には、真
空弁24が閉鎖されるとともに大気弁28が一旦開放さ
れてから、弁体22の第2シート部27が弁プランジャ
17側の大気弁座18に着座しようとする。このとき大
気弁28が開放されることによりバルブボディ6が前進
されるので、バルブボディ6に設けたばね55のフロン
ト側の端部55aがキー部材37に当接するため、弁体
22の第2シート部27が弁プランジャ17の大気弁座
18に着座するのは一時的に阻止されるようになってい
る。
【0013】このように、大気弁28の開放状態が維持
されることによって、タンデムブレーキ倍力装置1の出
力が上昇し、それに伴って、出力の反力によってリアク
ションディスク45がリヤ側へ膨出してプランジャプレ
ート43が弁プランジャ17に当接する。そして、リア
クションディスク45のリヤ側への膨出量の増大に伴っ
てばね55が軸方向に圧縮されて弁プランジャ17がバ
ルブボディ6に対してリヤ側に移動される。これに伴っ
て、弁体22の第2シート部27が弁プランジャ17側
の大気弁座18に着座して大気弁28が閉鎖されるよう
になっている。つまり、この時点で真空弁24だけでな
く大気弁28も閉鎖されてサーボバランス状態となり、
出力は一定に維持される。このように構成することによ
り、ブレーキペダルが踏み込まれてタンデムブレーキ倍
力装置1が作動される通常のブレーキ作動時の最大出力
に比較して、ブレーキペダルが踏み込むことなく自動ブ
レーキとしてタンデムブレーキ倍力装置1を作動させた
際の最大出力を小さくなるように構成している。ここ
で、ソレノイド38が励磁(作動)された際に、第1筒
状部材48が図1に示す非作動位置から図2および図3
に示した作動位置までバルブボディ6に対してリヤ側に
移動される距離L1は、図1に示す非作動位置において
第2筒状部材54のリヤ側の端部がそれに対向するバル
ブボディ6の段部端面6Fから離隔した距離で決定す
る。また、弁プランジャ17がバルブボディ6に対して
リヤ側に相対移動可能な距離L2(図3)は、図1にお
けるキー部材37のリヤ側の端面とそれから離隔したば
ね55の端部55aとが隔てた距離に、キー部材37が
ばね55に当接して該ばね55を限度まで軸方向に圧縮
させた時のばね55の弾性変形量を加算した距離によっ
て決定する。また、上記ソレノイド38が作動されてい
ない図1に示すタンデムブレーキ倍力装置1の非作動状
態において、非作動位置にある第1筒状部材48側の真
空弁座16と弁体22の第1シート部23とが隔てた距
離をL3とする。本実施例は、第1筒状部材48を図2
に示す作動位置まで移動してタンデムブレーキ倍力装置
1を自動ブレーキとして作動させた際に、キー部材37
に当接したばね55が圧縮されることにより、L1>L
2+L3 となる状態からL1≦L2+L3となる状
態、つまり大気弁28が閉鎖されてサーボバランス状態
となるまで出力を徐々に上昇させることができ、サーボ
バランス状態における出力を小さくすることができる。
されることによって、タンデムブレーキ倍力装置1の出
力が上昇し、それに伴って、出力の反力によってリアク
ションディスク45がリヤ側へ膨出してプランジャプレ
ート43が弁プランジャ17に当接する。そして、リア
クションディスク45のリヤ側への膨出量の増大に伴っ
てばね55が軸方向に圧縮されて弁プランジャ17がバ
ルブボディ6に対してリヤ側に移動される。これに伴っ
て、弁体22の第2シート部27が弁プランジャ17側
の大気弁座18に着座して大気弁28が閉鎖されるよう
になっている。つまり、この時点で真空弁24だけでな
く大気弁28も閉鎖されてサーボバランス状態となり、
出力は一定に維持される。このように構成することによ
り、ブレーキペダルが踏み込まれてタンデムブレーキ倍
力装置1が作動される通常のブレーキ作動時の最大出力
に比較して、ブレーキペダルが踏み込むことなく自動ブ
レーキとしてタンデムブレーキ倍力装置1を作動させた
際の最大出力を小さくなるように構成している。ここ
で、ソレノイド38が励磁(作動)された際に、第1筒
状部材48が図1に示す非作動位置から図2および図3
に示した作動位置までバルブボディ6に対してリヤ側に
移動される距離L1は、図1に示す非作動位置において
第2筒状部材54のリヤ側の端部がそれに対向するバル
ブボディ6の段部端面6Fから離隔した距離で決定す
る。また、弁プランジャ17がバルブボディ6に対して
リヤ側に相対移動可能な距離L2(図3)は、図1にお
けるキー部材37のリヤ側の端面とそれから離隔したば
ね55の端部55aとが隔てた距離に、キー部材37が
ばね55に当接して該ばね55を限度まで軸方向に圧縮
させた時のばね55の弾性変形量を加算した距離によっ
て決定する。また、上記ソレノイド38が作動されてい
ない図1に示すタンデムブレーキ倍力装置1の非作動状
態において、非作動位置にある第1筒状部材48側の真
空弁座16と弁体22の第1シート部23とが隔てた距
離をL3とする。本実施例は、第1筒状部材48を図2
に示す作動位置まで移動してタンデムブレーキ倍力装置
1を自動ブレーキとして作動させた際に、キー部材37
に当接したばね55が圧縮されることにより、L1>L
2+L3 となる状態からL1≦L2+L3となる状
態、つまり大気弁28が閉鎖されてサーボバランス状態
となるまで出力を徐々に上昇させることができ、サーボ
バランス状態における出力を小さくすることができる。
【0014】(作動説明)以上の構成において、図1に
示したように、ソレノイド38が励磁されておらず、か
つ、図示しないブレーキペダルが踏み込まれていない非
作動状態では、第1筒状部材48のフランジ部48aが
リテーナ46に当接した状態に維持される。そのため、
真空弁座16は弁体22の第1シート部23から離隔し
て真空弁24が開放されており、他方、弁体22の第2
シート部27は大気弁座18に着座して大気弁28が閉
鎖されている。また、この非作動状態では、ばね51の
弾撥力によって弁プランジャ17の先端とプランジャプ
レート43のリヤ側の端面は僅かに離隔している。ま
た、プランジャプレート43のフロント側の端面はリア
クションディスク45と軽く当接している。さらに、各
室A,B,C,Dは相互に連通し、かつ、それらには負
圧が導入されている。この非作動状態から図示しないブ
レーキペダルが踏み込まれると、入力軸35および弁プ
ランジャ17がフロント側にむけて前進されるので、先
ず弁体22の第1シート部23が真空弁座16に着座し
て真空弁24が閉鎖される一方、大気弁座18が第2シ
ート部27から離隔して大気弁が開放される。これによ
り、両定圧室A、Cと両変圧室B、Dとの連通が阻止さ
れ、両変圧室B、D内に大気が導入される。そして、両
定圧室A、C内の負圧と両変圧室B、Dとの間の大気圧
との差圧によって、両パワーピストン11,12および
バルブボディ6等がフロント側にむけて前進される。こ
のようにしてタンデムブレーキ倍力装置1が作動される
が、出力軸44に作用する出力の反力によって、リアク
ションディスク45の軸部がリヤ側に膨出されて、ばね
40を圧縮させてプランジャプレート43を弁プランジ
ャ17にむけてリヤ側へ移動させるので、該プランジャ
プレート43と弁プランジャ17の先端部とが当接す
る。したがって、この時点から出力軸44に作用する出
力の反力が、弁プランジャ17と入力軸35を介して運
転者に伝達される。そして、この作動状態から運転者が
ブレーキペダルの踏み込みを解除すると、リターンスプ
リング47によってバルブボディ6などが図1に示した
元の非作動状態に復帰する。通常時のタンデムブレーキ
倍力装置の作動説明は以上のとおりである。換言すると
ソレノイド38を励磁しない限り、第1筒状部材48
は、リテーナ53と当接する前進端(非作動位置)に位
置している。そして、ソレノイド38が励磁されない限
り、バルブボディ6の段部端面6Bの内周縁に環状の真
空弁座16を一体に形成していた従来のタンデムブレー
キ倍力装置の作動と同じである。また、上述した通常時
のタンデムブレーキ倍力装置の作動時には、タンデムブ
レーキ倍力装置の出力は、従来と同様に両パワーピスト
ン(11,12)の径で決まる最大出力まで上昇する。
示したように、ソレノイド38が励磁されておらず、か
つ、図示しないブレーキペダルが踏み込まれていない非
作動状態では、第1筒状部材48のフランジ部48aが
リテーナ46に当接した状態に維持される。そのため、
真空弁座16は弁体22の第1シート部23から離隔し
て真空弁24が開放されており、他方、弁体22の第2
シート部27は大気弁座18に着座して大気弁28が閉
鎖されている。また、この非作動状態では、ばね51の
弾撥力によって弁プランジャ17の先端とプランジャプ
レート43のリヤ側の端面は僅かに離隔している。ま
た、プランジャプレート43のフロント側の端面はリア
クションディスク45と軽く当接している。さらに、各
室A,B,C,Dは相互に連通し、かつ、それらには負
圧が導入されている。この非作動状態から図示しないブ
レーキペダルが踏み込まれると、入力軸35および弁プ
ランジャ17がフロント側にむけて前進されるので、先
ず弁体22の第1シート部23が真空弁座16に着座し
て真空弁24が閉鎖される一方、大気弁座18が第2シ
ート部27から離隔して大気弁が開放される。これによ
り、両定圧室A、Cと両変圧室B、Dとの連通が阻止さ
れ、両変圧室B、D内に大気が導入される。そして、両
定圧室A、C内の負圧と両変圧室B、Dとの間の大気圧
との差圧によって、両パワーピストン11,12および
バルブボディ6等がフロント側にむけて前進される。こ
のようにしてタンデムブレーキ倍力装置1が作動される
が、出力軸44に作用する出力の反力によって、リアク
ションディスク45の軸部がリヤ側に膨出されて、ばね
40を圧縮させてプランジャプレート43を弁プランジ
ャ17にむけてリヤ側へ移動させるので、該プランジャ
プレート43と弁プランジャ17の先端部とが当接す
る。したがって、この時点から出力軸44に作用する出
力の反力が、弁プランジャ17と入力軸35を介して運
転者に伝達される。そして、この作動状態から運転者が
ブレーキペダルの踏み込みを解除すると、リターンスプ
リング47によってバルブボディ6などが図1に示した
元の非作動状態に復帰する。通常時のタンデムブレーキ
倍力装置の作動説明は以上のとおりである。換言すると
ソレノイド38を励磁しない限り、第1筒状部材48
は、リテーナ53と当接する前進端(非作動位置)に位
置している。そして、ソレノイド38が励磁されない限
り、バルブボディ6の段部端面6Bの内周縁に環状の真
空弁座16を一体に形成していた従来のタンデムブレー
キ倍力装置の作動と同じである。また、上述した通常時
のタンデムブレーキ倍力装置の作動時には、タンデムブ
レーキ倍力装置の出力は、従来と同様に両パワーピスト
ン(11,12)の径で決まる最大出力まで上昇する。
【0015】次に、上記通常のブレーキ作動時に対し
て、タンデムブレーキ倍力装置1を自動ブレーキとして
作動させる場合には、図示しないブレーキペダルを踏み
込むことなく、図1に示した非作動状態から制御装置に
よってソレノイド38を励磁させる。これにより、ばね
51,21に抗してピストン39およびそれに連動する
両筒状部材48,54がリヤ側に向けて移動される。そ
のため、第1筒状部材48のフランジ部48aが上記リ
テーナ53から離隔して図2に示す作動位置までリヤ側
に移動される。これに伴って、第1筒状部材48に設け
た真空弁座16が弁体22の第1シート部23と着座し
て、真空弁24が閉鎖される一方、弁体22の第2シー
ト部27が弁プランジャ17に設けた大気弁座18から
離隔して大気弁28が開放される(図2)。これによっ
て、両変圧室B,D内に大気が導入されるので、両変圧
室B,D内の大気圧と、両定圧室A、C内の負圧とに差
圧が発生して、両パワーピストン11,12およびバル
ブボディ6が左行され、タンデムブレーキ倍力装置1が
作動される。これにより、ブレーキペダルを踏み込むこ
となく自動ブレーキとして機能する。
て、タンデムブレーキ倍力装置1を自動ブレーキとして
作動させる場合には、図示しないブレーキペダルを踏み
込むことなく、図1に示した非作動状態から制御装置に
よってソレノイド38を励磁させる。これにより、ばね
51,21に抗してピストン39およびそれに連動する
両筒状部材48,54がリヤ側に向けて移動される。そ
のため、第1筒状部材48のフランジ部48aが上記リ
テーナ53から離隔して図2に示す作動位置までリヤ側
に移動される。これに伴って、第1筒状部材48に設け
た真空弁座16が弁体22の第1シート部23と着座し
て、真空弁24が閉鎖される一方、弁体22の第2シー
ト部27が弁プランジャ17に設けた大気弁座18から
離隔して大気弁28が開放される(図2)。これによっ
て、両変圧室B,D内に大気が導入されるので、両変圧
室B,D内の大気圧と、両定圧室A、C内の負圧とに差
圧が発生して、両パワーピストン11,12およびバル
ブボディ6が左行され、タンデムブレーキ倍力装置1が
作動される。これにより、ブレーキペダルを踏み込むこ
となく自動ブレーキとして機能する。
【0016】ここで、本実施例は、第1筒状部材48を
作動位置まで移動させた状態において、上記弁体22の
第2シート部27と弁プランジャ17に設けた大気弁座
18とが着座できるように構成している。そのため、こ
の後、バルブボディ6とともにフロント側へ移動する弁
体22の第2シート部27が、停止している弁プランジ
ャ17側の大気弁座18に着座しようとする。しかしな
がら、上記ばね55の端部55aがキー部材37に当接
することにより、弁体22の第2シート部27が弁プラ
ンジャ17側の大気弁座18に着座するのが阻止される
(図2)。つまり、大気弁28の開放状態が維持される
ので、自動ブレーキとして機能しているタンデムブレー
キ倍力装置1の出力が上昇する。このように出力が上昇
することに伴って、出力の反力によってリアクションデ
ィスク45が圧縮されてその軸部がリヤ側にむけて膨出
する。そのため、プランジャプレート43が弁プランジ
ャ17と当接し、この後、リアクションディスク45が
さらにリヤ側にむけて膨出することに伴って、ばね55
が軸方向に圧縮されるので、キー部材37および弁プラ
ンジャ17はバルブボディ6および弁体22に対してリ
ヤ側に移動する。これにより、大気弁座18に第2シー
ト部27が着座して大気弁28が閉鎖される。つまり、
この時点で真空弁24および大気弁28がともに閉鎖さ
れたサーボバランス状態となり、自動ブレーキとしての
機能しているタンデムブレーキ倍力装置1の出力上昇が
停止して、この時点の出力が維持される。この時の出力
は、通常ブレーキ作動時に比較して小さな出力となる。
作動位置まで移動させた状態において、上記弁体22の
第2シート部27と弁プランジャ17に設けた大気弁座
18とが着座できるように構成している。そのため、こ
の後、バルブボディ6とともにフロント側へ移動する弁
体22の第2シート部27が、停止している弁プランジ
ャ17側の大気弁座18に着座しようとする。しかしな
がら、上記ばね55の端部55aがキー部材37に当接
することにより、弁体22の第2シート部27が弁プラ
ンジャ17側の大気弁座18に着座するのが阻止される
(図2)。つまり、大気弁28の開放状態が維持される
ので、自動ブレーキとして機能しているタンデムブレー
キ倍力装置1の出力が上昇する。このように出力が上昇
することに伴って、出力の反力によってリアクションデ
ィスク45が圧縮されてその軸部がリヤ側にむけて膨出
する。そのため、プランジャプレート43が弁プランジ
ャ17と当接し、この後、リアクションディスク45が
さらにリヤ側にむけて膨出することに伴って、ばね55
が軸方向に圧縮されるので、キー部材37および弁プラ
ンジャ17はバルブボディ6および弁体22に対してリ
ヤ側に移動する。これにより、大気弁座18に第2シー
ト部27が着座して大気弁28が閉鎖される。つまり、
この時点で真空弁24および大気弁28がともに閉鎖さ
れたサーボバランス状態となり、自動ブレーキとしての
機能しているタンデムブレーキ倍力装置1の出力上昇が
停止して、この時点の出力が維持される。この時の出力
は、通常ブレーキ作動時に比較して小さな出力となる。
【0017】上述したように、本実施例では、自動ブレ
ーキとして作動させた際のタンデムブレーキ倍力装置1
の出力を小さく抑制することができる。そのため、制御
装置が故障してソレノイド38が誤作動された場合であ
っても、自動ブレーキとして作動されたタンデムブレー
キ倍力装置1の最大出力は小さく制限される。そのた
め、運転者の意思とは関係なくソレノイド38が誤作動
された際に急ブレーキが掛かることなく、緩やかな制動
作用を得ることができる。したがって、ソレノイド38
が誤作動された際の安全性を向上させることができる。
また、本実施例のブレーキ倍力装置は自動ブレーキとし
て作動させた際の出力を小さく押さえてあり、かつ、ば
ね55の弾性変形に伴って出力が徐々に上昇するので、
渋滞中の道路で発進と停止とを繰り返す必要がある場合
に好適なブレーキ倍力装置を提供できる。また、いわゆ
る、クルーズコントロールに使用する自動ブレーキとし
ても好適である。
ーキとして作動させた際のタンデムブレーキ倍力装置1
の出力を小さく抑制することができる。そのため、制御
装置が故障してソレノイド38が誤作動された場合であ
っても、自動ブレーキとして作動されたタンデムブレー
キ倍力装置1の最大出力は小さく制限される。そのた
め、運転者の意思とは関係なくソレノイド38が誤作動
された際に急ブレーキが掛かることなく、緩やかな制動
作用を得ることができる。したがって、ソレノイド38
が誤作動された際の安全性を向上させることができる。
また、本実施例のブレーキ倍力装置は自動ブレーキとし
て作動させた際の出力を小さく押さえてあり、かつ、ば
ね55の弾性変形に伴って出力が徐々に上昇するので、
渋滞中の道路で発進と停止とを繰り返す必要がある場合
に好適なブレーキ倍力装置を提供できる。また、いわゆ
る、クルーズコントロールに使用する自動ブレーキとし
ても好適である。
【0018】なお、上記実施例は、本発明をタンデムブ
レーキ倍力装置に適用した場合について説明したが、定
圧室と変圧室が一対のシングルタイプのブレーキ倍力装
置あるいは定圧室と変圧室が3対のトリプルタイプのブ
レーキ倍力装置にも本発明を適用することができる。ま
た、上記実施例は、図1に示した非作動状態においてキ
ー部材37をシェル2の壁面2aに当接させることによ
り、入力軸のロスストロークを減少させるようにしたブ
レーキ倍力装置に本発明を適用した場合について説明し
たが、キー部材37をシェルの壁面に当接させないタイ
プの倍力装置にも本発明を適用することができる。さら
に、上記ばね55の代わりに環状のゴムを用いても良
い。
レーキ倍力装置に適用した場合について説明したが、定
圧室と変圧室が一対のシングルタイプのブレーキ倍力装
置あるいは定圧室と変圧室が3対のトリプルタイプのブ
レーキ倍力装置にも本発明を適用することができる。ま
た、上記実施例は、図1に示した非作動状態においてキ
ー部材37をシェル2の壁面2aに当接させることによ
り、入力軸のロスストロークを減少させるようにしたブ
レーキ倍力装置に本発明を適用した場合について説明し
たが、キー部材37をシェルの壁面に当接させないタイ
プの倍力装置にも本発明を適用することができる。さら
に、上記ばね55の代わりに環状のゴムを用いても良
い。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ブレー
キ倍力装置を自動ブレーキとして作動させた際の最大出
力を小さくできるという効果が得られる。
キ倍力装置を自動ブレーキとして作動させた際の最大出
力を小さくできるという効果が得られる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1に示した装置を自動ブレーキとして作動さ
せた時の断面図
せた時の断面図
【図3】図1に示した装置を自動ブレーキとして作動さ
せた時の断面図
せた時の断面図
1 タンデムブレーキ倍力装置 6 バルブボ
ディ 11 フロントパワーピストン 12 リヤパ
ワーピストン 16 真空弁座 18 大気弁
座 22 弁体 24 真空弁 25 第1定圧通路 26 第2定
圧通路 28 大気弁 31 第1変
圧通路 32 第2変圧通路 38 ソレノ
イド 48 第1筒状部材 A,C 定圧室 B,D 変圧
室
ディ 11 フロントパワーピストン 12 リヤパ
ワーピストン 16 真空弁座 18 大気弁
座 22 弁体 24 真空弁 25 第1定圧通路 26 第2定
圧通路 28 大気弁 31 第1変
圧通路 32 第2変圧通路 38 ソレノ
イド 48 第1筒状部材 A,C 定圧室 B,D 変圧
室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井本 雄三 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内
Claims (3)
- 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けた概略筒状の
バルブボディと、バルブボディに設けたパワーピストン
と、パワーピストンの前後に区画形成した定圧室および
変圧室と、バルブボディに摺動自在に設けた筒状部材
と、この筒状部材におけるリヤ側の端部に形成した環状
の真空弁座と、バルブボディ内に移動可能に設けられて
入力軸と連動する弁プランジャと、この弁プランジャに
形成した環状の大気弁座と、ばねによってフロント側に
むけて付勢されて、上記真空弁座および大気弁座と接離
する弁体と、上記真空弁座とそれに接離する弁体の第1
シート部とによって構成した真空弁と、上記大気弁座と
それに接離する弁体の第2シート部とによって構成した
大気弁と、上記真空弁よりも外方側の空間と定圧室とを
連通させる定圧通路と、上記真空弁と大気弁との間の空
間と変圧室とを連通させる変圧通路と、上記大気弁より
も内方側の空間を大気と連通させる大気通路と、上記筒
状部材をフロント側の非作動位置とリヤ側の作動位置と
に移動させる駆動機構と、上記バルブボディが前進され
た際の出力の反力を弁プランジャに伝達するリアクショ
ンディスクとを備えたブレーキ倍力装置において、 上記駆動機構によって筒状部材を作動位置まで移動させ
て真空弁座を閉鎖した状態において、上記弁体の第2シ
ート部と弁プラジャに設けた大気弁座とが着座できるよ
うに構成するとともに、弁体の第2シート部が弁プラン
ジャに設けた大気弁座に着座するのを一時的に阻止する
弾性部材を設けて、 上記駆動機構によって筒状部材が作動位置に位置した際
に、上記弾性部材によって弁体の第2シート部と弁プラ
ジャに設けた大気弁座とが着座するのを一時的に阻止し
て大気弁を開放させてから、バルブボディが前進される
ことによる出力の反力がリアクションディスクを介して
弁プランジャに伝達されると、上記弾性部材が軸方向に
圧縮されて、弁プランジャに設けた大気弁座に弁体の第
2シート部が着座して大気弁が閉鎖されるように構成し
たことを特徴とするブレーキ倍力装置。 - 【請求項2】 上記弁プランジャにはキー部材を係合さ
せてあり、入力軸に連動するブレーキペダルが踏み込ま
れていない非作動状態では、上記キー部材をシェルのリ
ヤ側の壁面に当接させて、入力軸のロスストロークを減
少させるように構成されており、上記弾性部材は、上記
キー部材の近接リヤ側となるバルブボディの段部端面に
設けられており、筒状部材が非作動位置にあるときには
上記キー部材から離隔し、筒状部材が作動位置に位置す
ると上記キー部材に当接するように構成されていること
を特徴とする請求項1に記載のブレーキ倍力装置。 - 【請求項3】 上記弾性部材が皿ばね状に形成されてい
ることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ倍力装
置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10290269A JPH11217074A (ja) | 1997-11-28 | 1998-10-13 | ブレーキ倍力装置 |
US09/187,959 US6155156A (en) | 1997-11-21 | 1998-11-06 | Brake booster |
KR1019980049706A KR100315386B1 (ko) | 1997-11-21 | 1998-11-19 | 브레이크배력장치 |
FR9814650A FR2771362B1 (fr) | 1997-11-21 | 1998-11-20 | Servofrein fonctionnant en frein automatique |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34374697 | 1997-11-28 | ||
JP9-343746 | 1997-11-28 | ||
JP10290269A JPH11217074A (ja) | 1997-11-28 | 1998-10-13 | ブレーキ倍力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11217074A true JPH11217074A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=26557974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10290269A Pending JPH11217074A (ja) | 1997-11-21 | 1998-10-13 | ブレーキ倍力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11217074A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001278035A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-10 | Tokico Ltd | ブレーキ倍力装置 |
JP2003063379A (ja) * | 2001-08-24 | 2003-03-05 | Aisin Seiki Co Ltd | 負圧式倍力装置 |
-
1998
- 1998-10-13 JP JP10290269A patent/JPH11217074A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001278035A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-10 | Tokico Ltd | ブレーキ倍力装置 |
JP2003063379A (ja) * | 2001-08-24 | 2003-03-05 | Aisin Seiki Co Ltd | 負圧式倍力装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003095085A (ja) | ブレーキ倍力装置 | |
KR100315386B1 (ko) | 브레이크배력장치 | |
JP3456506B2 (ja) | 倍力装置 | |
JP3530987B2 (ja) | 真空倍力装置 | |
JPH11217072A (ja) | ブレーキ倍力装置 | |
JPH11278246A (ja) | ブレーキ倍力装置 | |
US4757748A (en) | Vacuum booster for automobiles | |
JPH11217074A (ja) | ブレーキ倍力装置 | |
JP2002145045A (ja) | ブレーキ倍力装置 | |
JP2000108880A (ja) | 負圧式倍力装置 | |
JPH1044973A (ja) | 倍力装置 | |
JPH11263216A (ja) | ブレーキ倍力装置 | |
JPH11208453A (ja) | ブレーキ倍力装置 | |
JP2001071889A (ja) | 自動ブレーキ倍力装置 | |
JP3695553B2 (ja) | 倍力装置 | |
JPH10508553A (ja) | 弁装置 | |
JPH1059164A (ja) | 倍力装置 | |
JP3911652B2 (ja) | タンデム型気圧式倍力装置 | |
JP2002225700A (ja) | 自動ブレーキ倍力装置 | |
JP3661259B2 (ja) | 倍力装置 | |
JP3823280B2 (ja) | タンデム型気圧式倍力装置 | |
JP3940871B2 (ja) | 倍力装置の反力機構 | |
JP3761695B2 (ja) | 気圧式倍力装置 | |
JP3700068B2 (ja) | 倍力装置 | |
KR20020020045A (ko) | 차량용 브레이크 부스터의 출력축 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050309 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060926 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060929 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070417 |