JPH1044973A - 倍力装置 - Google Patents

倍力装置

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JPH1044973A
JPH1044973A JP8217823A JP21782396A JPH1044973A JP H1044973 A JPH1044973 A JP H1044973A JP 8217823 A JP8217823 A JP 8217823A JP 21782396 A JP21782396 A JP 21782396A JP H1044973 A JPH1044973 A JP H1044973A
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JP
Japan
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valve body
valve
annular member
peripheral portion
spring
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JP8217823A
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Inventor
Tsuyoshi Okuno
強 奥野
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 バルブボディ3の内周部に環状部材24
を摺動自在に嵌合してあり、この環状部材24に弁プラ
ンジャ8のフロント側を摺動自在に嵌合している。ま
た、第1弁体27にホルダ28を連結し、このホルダ2
8に第2弁体31を摺動自在に嵌合している。また、第
2弁体31の前後に、ばね32,12を弾装している。
ばね32のセット荷重は、ばね12のセット荷重よりも
小さくしている。ブレーキ倍力装置が作動されると、リ
アクションディスク22が膨出して環状部材24を弁プ
ランジャ8に対してリヤ側に移動させる。これにより、
ばね32が圧縮されて、ばね12よりもばね32のセッ
ト荷重が大きくなり、第2弁体31がリヤ側に移動され
て大気弁16の開度をが増大する。 【効果】 緊急ブレーキのように大きな制動力が必要な
場合に、ドライバーが非力な女性であっても確実に大き
な出力を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のブレーキ等に用
いられる倍力装置に関し、より詳しくは、急制動時に迅
速に全負荷点となるように構成した倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、倍力装置として、シェル内に摺動
自在に設けた概略筒状のバルブボディと、このバルブボ
ディに摺動自在に嵌合されて入力軸と連動した弁プラン
ジャと、リヤ側に位置する基部を上記バルブボディに摺
動自在に取り付けた出力軸と、上記出力軸の基部と弁プ
ランジャのフロント側の端面との間に設けたリアクショ
ンディスクとを備えたものは公知である(例えば、特開
平8−85442号公報)。上記公報に開示された従来
の倍力装置では、作動開始後における入力が小さい状態
よりも入力が大きい状態においてサーボ比が大きくなる
ように構成してあり、それによって、入力が小さい状態
において良好なブレーキフィーリングを得ると同時に、
緊急ブレーキのような大きな制動力が必要な時にも、充
分な出力が得られるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した公
報の倍力装置では、入力が大きい状態においてサーボ比
が大きくなるように構成されているが、このサーボ比が
大きくなる作動領域において出力を得るためには、当然
に入力も大きくする必要がある。そのため、例えば緊急
ブレーキのような大きな制動力が必要な場合に、ドライ
バーが非力な女性等であると、ブレーキペダルの踏力
(入力)が小さいために緊急ブレーキとして必要な程の
倍力装置の出力が得られないことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した事情に鑑み、本
発明は、シェル内に摺動自在に設けた概略筒状のバルブ
ボディと、このバルブボディに設けたパワーピストン
と、パワーピストンの前後に形成した定圧室および変圧
室と、バルブボディに設けられて上記定圧室と変圧室お
よび大気との連通状態を切り換える弁機構と、リヤ側に
位置する基部をバルブボディに摺動自在に取り付けた出
力軸と、バルブボディに摺動自在に嵌合されて入力軸と
連動する弁プランジャと、上記出力軸の基部と弁プラン
ジャとの間に設けられて出力軸に作用する出力の反力を
弁プランジャに伝達するリアクションディスクとを備え
た倍力装置において、上記リアクションディスクのリヤ
側の位置となるバルブボディの内周部に環状部材を摺動
自在に嵌合するとともに、この環状部材の内周部に上記
弁プランジャのフロント側の外周部を摺動自在に嵌合し
て、これら環状部材および弁プランジャのフロント側の
端面をリアクションディスクに対向させ、また、上記弁
機構は、バルブボディの内周部に形成した環状の真空弁
座と、この真空弁座よりも半径方向内方側に位置して、
弁プランジャに形成した環状の大気弁座と、リヤ側の端
部をバルブボディに連結されて、上記真空弁座に接離す
る筒状の第1弁体と、この第1弁体の内方側に該第1弁
体と移動可能に設けられて、上記大気弁座と接離する環
状の第2弁体と、第2弁体をフロント側に向けて付勢し
て上記大気弁座に着座させる第1ばねと、上記第1ばね
よりも小さなセット荷重に設定されるとともに第2弁体
と環状部材とにわたって弾装されて、上記第1ばねに抗
して第2弁体をリヤ側に向けて付勢する第2ばねを備え
る倍力装置を提供するものである。
【0005】
【作用】このような構成によれば、倍力装置の非作動状
態では、第1ばねの弾撥力は第2ばねのセット荷重より
も大きいので第2弁体は大気弁座に着座し、他方、第1
弁体は真空弁座から離隔している。この非作動状態から
ブレーキペダルが踏み込まれると、入力軸および弁プラ
ンジャの前進により大気弁座が第2弁体から離座する一
方、第1弁体が真空弁座に着座するので、変圧室内に大
気が導入される。これにより、定圧室内の負圧と変圧室
内の大気との差圧によって、バルブボディやパワーピス
トンなどが前進されて、倍力装置が作動される。このよ
うに倍力装置が作動されると、リアクションディスクが
軸方向に圧縮されるので、リヤ側に膨出したリアクショ
ンディスクが、それまで離隔していた弁プランジャおよ
び環状部材に当接する。そして、ブレーキペダルの踏力
(入力)の上昇に伴って、環状部材が弁プランジャおよ
びバルブボディに対してリヤ側に移動される。このよう
に環状部材が移動されると、第2ばねが圧縮されるの
で、第2ばねのセット荷重が上昇して第1ばねのセット
荷重よりも大きくなる。すると、弁プランジャに設けた
大気弁座に対して第2弁体がさらに離隔する方向(リヤ
側)に移動されて、大気弁座と第2弁体との離隔量が増
加するため、変圧室内への大気の導入量が急激に上昇
し、直ちに全負荷点まで倍力装置の出力が上昇する。こ
のように、ブレーキペダルの踏力(入力)が小さくて
も、迅速に全負荷点まで倍力装置の出力が上昇するの
で、緊急ブレーキのように大きな制動力が必要な場合
に、ドライバーが非力な女性であっても確実に大きな出
力を得ることができる。
【0006】
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、ブレーキ倍力装置1のシェル2内に
は、概略筒状のバルブボディ3を摺動自在に設けてい
る。バルブボディ3の外周部には、パワーピストン4を
連結するとともに、このパワーピストン4の背面にダイ
アフラム5を張設してあり、これにより、ダイアフラム
5の前後に定圧室Aと変圧室Bとを区画形成している。
定圧室A内には図示しない負圧導入管を介して常時負圧
が導入されている。上記定圧室Aと変圧室Bおよび大気
との連通状態を切換える弁機構6をバルブボディ3内に
設けている。本実施例の弁機構6は、バルブボディ3の
内周部に形成した環状の真空弁座7と、この真空弁座7
よりも内側でバルブボディ3内に移動可能に設けた弁プ
ランジャ8と、この弁プランジャ8のリヤ側端部に形成
した環状の大気弁座11と、さらにばね12の弾発力に
よって上記両弁座7、11にリヤ側から着座する弁手段
13と、後述するばね32を備えている。真空弁座7と
これに接離する弁手段13の第1シート部S1によって
真空弁14を構成してあり、この真空弁14よりも外側
の空間はバルブボディ3に形成した軸方向の定圧通路1
5を介して定圧室Aに連通させている。他方、大気弁座
11とこれに接離する弁手段13の第2シート部S2と
によって大気弁16を構成してあり、この大気弁16と
真空弁14との間の空間は、バルブボディ3に形成した
半径方向の変圧通路17を介して変圧室Bに連通させて
いる。さらに大気弁16よりも内側の空間は、バルブボ
ディ3の内周部によって構成した大気通路18を介して
大気に連通させている。上記弁プランジャ8のリヤ側の
端部に入力軸21を枢支連結してあり、この入力軸21
の末端部を図示しないブレーキペダルに連結している。
他方、上記弁プランジャ8のフロント側にはゴム製のリ
アクションディスク22を配設している。リアクション
ディスク22は、出力軸23の基部に形成した凹部23
a内に収納してあり、その状態の出力軸23の凹部23
aを、バルブボディ3の内周部に形成した環状突起3A
に摺動自在に嵌装している。しかして、本実施例では、
リアクションディスク22のリヤ側となる環状突起3A
の内周部に、環状部材24を摺動自在に嵌合している。
この環状部材24のリヤ側となるバルブボディ3の内周
部には、環状部材24のリヤ側の端面と対向させてスト
ッパ部としての段部端面3Bを形成している。したがっ
て、環状部材24は、段部端面3Bとリアクションディ
スク22のリヤ側の端面との間でバルブボディ3の軸方
向に移動できるようになっている。環状部材24の内周
部は、フロント側よりもリヤ側の部分の内径を大きく設
定してあり、弁プランジャ8のフロント側の外周部は、
段付とした環状部材24の内径に合わせて、フロント側
を小径部8aとしてあり、その隣接するリヤ側を大径部
8bとしている。そして、このように形成した弁プラン
ジャ8のフロント側の外周部を、環状部材24の内周部
にリヤ側から摺動自在に嵌合した後、大径部8bのリヤ
側から環状部材24の内周部にリテーナ25を取り付け
ている。これにより、弁プランジャ8のフロント側の部
分が環状部材24から脱落しないようにしている。ま
た、環状部材24の内周部の段部端面とリテーナ25と
が隔てた範囲内で、環状部材24と弁プランジャ8とが
軸方向に相対移動することができる。そして、入力軸2
1とバルブボディ3の内周部とにわたって弾装したばね
26によって入力軸21および弁プランジャ8はリヤ側
に付勢されているので、この図1に示すブレーキ倍力装
置1の非作動状態では、弁プランジャ8の大径部8bの
リヤ側の端面がリテーナ25と当接し、かつ、環状部材
24のリヤ側の端面がバルブボディ3の段部端面3Bに
当接している。この時には、環状部材24のフロント側
の端面および弁プランジャ8のフロント側の端面が同一
平面上に位置しており、それらの箇所とリアクションデ
ィスク22との間に間隙が維持されている。次に、本実
施例の弁手段13は、真空弁座7のリヤ側に位置するゴ
ム製で円筒状の第1弁体27と、この第1弁体27のフ
ロント側に連結した円筒状のホルダ28と、さらにホル
ダ28内に気密を保持して摺動自在に嵌合した環状の第
2弁体31とを備えている。第1弁体27は、リヤ側に
位置する基部をバルブボディ3の内周部に気密を保持し
て連結されており、フロント側の肉厚部に上記第1シー
ト部S1を形成している。第1弁体27における軸方向
の中間部分は、蛇腹状としてあるので、第1弁体27は
軸方向に伸縮することができ、したがって、第1シート
部S1は真空弁座7に接離することができる。ホルダ2
8は剛性を備えた金属からなり、リヤ側の端部は半径方
向外方に折り曲げてあり、その部分を第1弁体27の第
1シート部S1の裏面に埋設している。また、ホルダ2
8のフロント側の端部は、半径方向内方に折り曲げたス
トッパ部28aとしてあり、このストッパ部28aによ
ってホルダ28内における第2弁体31の前進端の位置
を規制している。次に、第2弁体31は、剛性を備えた
環状の板状部材とそのフロント側の端面および外周部に
わたって張り付けたゴムからなり、入力軸21を囲繞し
た状態において、ホルダ28の内周部に気密を保持して
摺動自在に嵌合している。そして、この第2弁体31の
フロント側の端面によって上記第2シート部S2を形成
している。そして、上記ばね12を、第2弁体31のリ
ヤ側の端面と入力軸21の段部とにわたって弾装してあ
り、これにより、第2弁体31を常時フロント側にむけ
て付勢して、大気弁座11に着座させるようにしてい
る。他方、弁プランジャ8を囲繞した状態において、第
2弁体31のフロント側の端面と環状部材24のリヤ側
の端面とにわたってばね32を弾装してあり、このばね
32の弾撥力によってばね12の弾撥力に抗して第2弁
体31を常時リヤ側にむけて付勢している。このように
第2弁体31は、その前後に設けた2つのばね12,3
2によって常時付勢されている。そして、本実施例で
は、図示非作動状態において、フロント側のばね32の
セット荷重はリヤ側のばね12のセット荷重よりも小さ
く設定している。そのため、リヤ側のばね12の弾撥力
によって、第2弁体31はホルダ28のストッパ部28
aと当接する前進端位置にあり、その状態の第2弁体3
1の第2シート部S2は大気弁座11に着座して大気弁
16が閉鎖している。そして、この状態のホルダ28、
第2弁体31および弁プランジャ8は、ばね26の弾撥
力によってリヤ側に付勢されているので、環状部材24
のリヤ側の端面がストッパとしてのバルブボディ3の段
部端面3Bに当接している。また、この時には、図示し
ないリターンスプリングによってリヤ側に付勢されてい
るバルブボディ3は、その段部端面に設けた環状のゴム
33がシェル2のリヤ側の壁面に当接して停止するよう
になっている。 (作動説明)以上の構成において、図1に示したブレー
キ倍力装置の非作動状態では真空弁14は開放される一
方、大気弁16は閉鎖しているので、定圧室Aおよび変
圧室Bに負圧が導入されている。また、ばね12のセッ
ト荷重はばね32のセット荷重よりも大きいので、第2
弁体31はストッパ部28aに当接している。さらに、
環状部材24はバルブボディ3の段部端面3Bに当接し
ており、弁プランジャ8の大径部8bのリヤ側の端面は
リテーナ25に当接している。これにより、弁プランジ
ャ8および環状部材24のフロント側端面は同一平面上
に位置して、リアクションディスク22からわずかに離
隔している。この非作動状態から図示しないブレーキペ
ダルが踏み込まれて入力軸21および弁プランジャ8が
前進されると、ホルダ28の前進にともない第1弁体2
7が伸長し、第1シート部S1が真空弁座7に着座して
真空弁14が閉鎖される(図2参照)。これにより、第
1弁体27およびホルダ28のバルブボディ3に対する
前進は停止するが、ホルダ28内の前進端に位置してい
る第2弁体31に対して大気弁11が前進するので、大
気弁16が開放される(図2)。これにより、変圧室B
内に大気が導入されて、定圧室A内の負圧と変圧室B内
の大気圧との差圧によって、バルブボディ3および出力
軸23等が前進される。すなわち、ブレーキ倍力装置が
作動される。また、弁プランジャ8が前進されることに
伴って、該弁プランジャ8と実質的に一体となった状態
の環状部材24も前進されてストッパとしての段部端面
3Bから離隔する。また、このようにブレーキ倍力装置
1が作動されると、出力軸23に作用する出力の反力に
よってリアクションディスク22が軸方向に圧縮される
ので、そのリヤ側の軸部がリヤ側にむけて膨出して弁プ
ランジャ8のフロント側の端面14aおよび環状部材2
4のフロント側の端面に当接する(図2)。この時点
は、図4にPで示したジャンピングの時点であり、この
ジャンピングの後には、リアクションディスク22に当
接した弁プランジャ8の端面の面積と、リアクションデ
ィスク22に当接したバルブボディ3の環状突起3Aの
端面の面積とによって決まる所定のサーボ比によって出
力が上昇する。さらに、ジャンピングP以降は、出力の
反力がリアクションディスク22を介して環状部材24
にも伝達されるようになるので、リアクションディスク
22の膨出に伴って環状部材24が弁プランジャ8に対
してリヤ側に向けて相対移動される(図3)。これに伴
って、環状部材24と第2弁体31との間に弾装したば
ね32が圧縮されて、そのセット荷重が増加する。そし
て、ばね32のセット荷重が弁体31をフロント側に付
勢したばね12のセット荷重よりも大きくなる図4にQ
で示す時点では、図3に示すように、第2弁体31がホ
ルダ28のストッパ部28aから離隔してホルダ28内
でリヤ側にむけて移動する。これにより、大気弁座11
と第2シート部S2との離隔量、すなわち大気弁16の
開度が増大するので、出力が急激に上昇する。このよう
に、出力が上昇するとリアクションディスク22を介し
て環状部材24に伝達される反力がさらに増加して、リ
アクションディスク22の膨出によって環状部材24が
弁プランジャ8およびバルブボディ3に対してさらにリ
ヤ側に移動される。これにより、ばね32のセット荷重
が増加して、第2弁体31をホルダ28内でリヤ側に移
動させて大気弁16の開度が増大されて、迅速に全負荷
点Rまで出力が上昇する。この全負荷点R以降は、従来
周知のように、出力と入力との割合が1:1の比率で上
昇していく様になっている。なお、この図1に示した実
施例では、図3に示すように、全負荷点Rまで出力が上
昇した時点においても、環状部材24のリヤ側の端面は
バルブボディ3の段部端面3Bと当接しないように調整
している。このように、本実施例では、ブレーキ倍力装
置1の作動開始後にブレーキペダルの踏力(入力)が上
昇して、ばね32のセット荷重がばね12のセット荷重
よりも大きくなると、第2弁体31がリヤ側に移動され
て大気弁16の開度が増大し、それによって直ちに全負
荷点Rまで出力が上昇する様になっている。つまり、本
実施例によれば、急制動時におけるブレーキ倍力装置1
の作動応答性を良好にすることができる。そのため、例
えば大きな制動力が必要な緊急ブレーキ等の場合に、ド
ライバーが非力な女性等の場合であって、小さな入力に
よって確実に大きな出力を得ることができる。したがっ
て、従来に比較して、ブレーキ作動時の安全性を向上さ
せることができる。 (第2実施例)次に、本発明の第2実施例の構成として
次のような構成が考えられる。すなわち、上述した第1
実施例では、環状部材24のリヤ側の端面がバルブボデ
ィ3の段部端面3Bに当接する以前に出力が全負荷点ま
で上昇する様になっているが、環状部材24のリヤ側の
端面がバルブボディ3の段部端面3Bに当接してから出
力が全負荷点まで上昇する様に構成しても良い。この場
合における出力の変動は図5に示すようになる。つま
り、Pで示したジャンピングの時点以降で、環状部材2
4が段部端面3Bに当接していない状態では、図2に示
した第1実施例の場合と同様に、バルブボディ3の環状
突起3Aの端面の面積と弁プランジャ8および環状部材
24のフロント側の端面の面積と関係で決まる小さなサ
ーボ比によって出力が上昇する。そして、図3に示した
ように、圧縮されたばね32のセット荷重がばね12の
セット荷重よりも大きくなるQで示す時点では、第2弁
体31がホルダ28に対してリヤ側に移動されて、それ
までよりも大気弁16の開度が大きくなり、それによっ
て、Q’まで出力が急激に上昇する。このQ’まで出力
が急激に上昇すると、環状部材24のリヤ側の端面が段
部端面3Bに当接するので、実質的に環状部材24はバ
ルブボディ3と一体となる(図示せず)。そのため、こ
のQ’で示した時点以降は、環状突起3Aおよび環状部
材24の断面積に対する弁プランジャ8のフロント側の
端面の面積によって決まる大きなサーボ比によって全負
荷点Rまで出力が上昇する様になる。このような第2実
施例によっても、小さな入力によって迅速に全負荷点R
まで出力が上昇する様になっている。したがって、上述
した第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。
しかも、この第2実施例によれば、全負荷点Rに至る少
し前のQ’からRまでの出力領域において、上記所定の
サーボ比によって出力が上昇するので、上記第1実施例
の場合に比較して、上記出力領域における出力の制御性
を向上させることができる。なお、上述した実施例は、
本発明をシングルタイプのブレーキ倍力装置に適用した
場合を説明したが、タンデムブレーキ倍力装置あるい
は、シェル1内に定圧室と変圧室とを3組備えたトリプ
ルタイプの倍力装置にも本発明を適用することができ
る。また、本発明はクラッチ倍力装置にも適用すること
ができる。
【0007】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、緊急ブ
レーキのように大きな制動力が必要な場合に、ドライバ
ーが非力な女性であって確実に大きな出力を得ることが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】図1の要部の作動状態を示す断面図。
【図3】図1の要部の作動状態を示す断面図。
【図4】図1に示したブレーキ倍力装置の入力と出力と
の関係を示す図。
【図5】本発明の第2実施例としてのブレーキ倍力装置
の入力と出力との関係を示す図。
【符号の説明】 1…ブレーキ倍力装置 3…バルブボデ
ィ 4…パワーピストン 6…弁機構 7…真空弁座 8…弁プランジ
ャ 11…大気弁座 12…ばね(第
1ばね) 22…リアクションディスク 23…出力軸 24…環状部材 27…第1弁体 31…第2弁体 32…ばね(第
2ばね) A…定圧室 B…変圧室

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けた概略筒状の
    バルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピス
    トンと、パワーピストンの前後に形成した定圧室および
    変圧室と、バルブボディに設けられて上記定圧室と変圧
    室および大気との連通状態を切り換える弁機構と、リヤ
    側に位置する基部をバルブボディに摺動自在に取り付け
    た出力軸と、バルブボディに摺動自在に嵌合されて入力
    軸と連動する弁プランジャと、上記出力軸の基部と弁プ
    ランジャとの間に設けられて出力軸に作用する出力の反
    力を弁プランジャに伝達するリアクションディスクとを
    備えた倍力装置において、 上記リアクションディスクのリヤ側の位置となるバルブ
    ボディの内周部に環状部材を摺動自在に嵌合するととも
    に、この環状部材の内周部に上記弁プランジャのフロン
    ト側の外周部を摺動自在に嵌合して、これら環状部材お
    よび弁プランジャのフロント側の端面をリアクションデ
    ィスクに対向させ、 また、上記弁機構は、バルブボディの内周部に形成した
    環状の真空弁座と、この真空弁座よりも半径方向内方側
    に位置して、弁プランジャに形成した環状の大気弁座
    と、リヤ側の端部をバルブボディに連結されて、上記真
    空弁座に接離する筒状の第1弁体と、この第1弁体の内
    方側に該第1弁体と移動可能に設けられて、上記大気弁
    座と接離する環状の第2弁体と、第2弁体をフロント側
    に向けて付勢して上記大気弁座に着座させる第1ばね
    と、上記第1ばねよりも小さなセット荷重に設定される
    とともに第2弁体と環状部材とにわたって弾装されて、
    上記第1ばねに抗して第2弁体をリヤ側に向けて付勢す
    る第2ばねを備えることを特徴とする倍力装置。
  2. 【請求項2】 環状部材のリヤ側に位置するバルブボデ
    ィの内周部には、環状部材と対向するストッパ部として
    の段部端面が形成されており、倍力装置が作動された際
    には、環状部材が上記ストッパ部としてのバルブボディ
    の段部端面に当接する以前に全負荷点まで出力が上昇す
    るように構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の倍力装置。
  3. 【請求項3】 環状部材のリヤ側に位置するバルブボデ
    ィの内周部には、環状部材と対向するストッパ部として
    の段部端面が形成されており、倍力装置が作動された際
    には、環状部材が上記ストッパ部としてのバルブボディ
    の段部端面に当接してから全負荷点まで出力が上昇する
    ように構成されていることを特徴とする請求項1に記載
    の倍力装置。
  4. 【請求項4】 上記第1弁体におけるフロント側には円
    筒状のホルダが連結されており、第2弁体の外周部は上
    記ホルダの内周部に気密を保持して摺動自在に嵌合され
    ており、さらに、ホルダのフロント側の端部には、ホル
    ダ内における第2弁体のフロント側への前進端位置を規
    制するストッパが形成されていることを特徴とする請求
    項1から請求項3のそれぞれに記載の倍力装置。
  5. 【請求項5】 環状部材の内周部はフロント側よりもリ
    ヤ側の箇所を拡径させてあり、また弁プランジャのフロ
    ント側の外周部は、上記環状部材の内周部の内径の違い
    に合わせた段付に形成してあり、その段付とした外周部
    を上記環状部材の内周部に摺動自在に嵌合させてあり、
    また、環状部材の内周部におけるリヤ側の大径部に取り
    付けたリテーナによって弁プランジャのフロント側の外
    周部が環状部材から脱落するのを防止してあり、環状部
    材の内周部における段部端面と上記リテーナとが隔てた
    範囲内で環状部材と弁プランジャが軸方向に相対移動可
    能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求
    項4のそれぞれに記載の倍力装置。
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