JP2001257085A - 放電灯起動装置 - Google Patents

放電灯起動装置

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JP2001257085A
JP2001257085A JP2000066433A JP2000066433A JP2001257085A JP 2001257085 A JP2001257085 A JP 2001257085A JP 2000066433 A JP2000066433 A JP 2000066433A JP 2000066433 A JP2000066433 A JP 2000066433A JP 2001257085 A JP2001257085 A JP 2001257085A
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discharge lamp
transformer
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JP2000066433A
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Yoichi Yamamoto
陽一 山本
Osamu Miyata
理 宮田
Hisao Hirata
久生 平田
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Stanley Electric Co Ltd
Hitachi Ferrite Electronics Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
Hitachi Ferrite Electronics Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B41/00Circuit arrangements or apparatus for igniting or operating discharge lamps
    • H05B41/02Details
    • H05B41/04Starting switches
    • H05B41/042Starting switches using semiconductor devices
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S315/00Electric lamp and discharge devices: systems
    • Y10S315/05Starting and operating circuit for fluorescent lamp

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  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用の放電灯の点灯起動装置において、小
型、軽量で安価な構成とし、振動等による破損を防止で
きるようにする。 【解決手段】 放電ランプのソケット20及び起動トラ
ンス30等の起動用部品を備えた点灯起動装置におい
て、起動トランス30を、ボビン31とこのボビン31
に巻回した1次巻線33及び2次巻線32のみの空芯コ
イル構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に車両前照灯の
点灯装置に適した放電灯起動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用点灯装置としては、従来よりコア
付きの起動トランスを有したものが用いられている。こ
のコア付きの起動トランスにおいては、電流飽和が存在
し、これを避けるにはコア体積を大きくするしかない。
すなわち、通常トランスではコアがあるため、図5の直
流重畳特性例で示すように、電流を増加させていくとあ
る電流値でインダクタンスが飽和(空芯のインダクタン
ス値まで)してしまう。
【0003】また、コアは周囲温度の影響を受ける。図
6はそのキューリー温度特性例を示す図であり、比較的
低い温度(100℃以下)で使用する破線のAタイプの
コアと、比較的高い温度(150℃以下)でも使用でき
る実線のBタイプのコアの初期透磁率(μi)と温度T
(℃)の関係を示している。
【0004】Aタイプはキューリー温度が174℃で低
温向きであり、Bタイプはキューリー温度が200℃で
高温向きである。高温時(100℃〜200℃程度)で
のフェライトコアの場合、磁心が強磁性から常磁性に移
る性質、つまり臨界温度(キューリー温度)があるた
め、キューリー温度が高いコアを選択しなければならな
い。
【0005】放電灯としてHIDランプを用いる場合、
ランプソケットに起動回路を内蔵させるようにするとラ
ンプとの距離が近くなり、そこからの熱が起動部品側へ
伝わり、その温度が約150℃程度になるので、起動ト
ランスは安全上からキューリー温度が200℃以上のコ
アを選択しなければならない。このキューリー温度が高
いコア材の場合は、初期透磁率(μi)が低くなる(同
じ巻数ならばインダクタンス値が低くなる)ため、性能
が低下し、さらにそのようなコアは一般的ではないの
で、市場に出る数量が少なく、コストアップになる。
【0006】また、フェライト系のコア材にて、エポキ
シ樹脂等により絶縁のためにモールドを行う場合、モー
ルド材とコア材とで収縮率が異なるため、フェライトコ
アのワレやクラック等の致命的な欠陥が発生する。した
がって、コアをモールド材から防ぐために、ボビン等で
密閉するか、コアを単純形状(丸棒、角棒等)にするこ
とが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電灯起動装置
にあっては、上記のようにコア材があるため、重量が増
加し、振動、衝撃等によって支持点が破損し易くなる。
また、その対策のために保持機構を強化したり、別部材
を用いて保持しなければならず、コストアップになって
いた。
【0008】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、小型化、軽量化を図ることができ、振
動、衝撃等による破損を防止でき、安価な構成の放電灯
起動装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放電灯起動
装置は、次のように構成したものである。
【0010】(1)放電灯のソケット及び起動用部品を
備え、前記起動用部品は起動トランスを有し、該起動ト
ランスはボビンとこのボビンに巻回された1次巻線及び
2次巻線のみの空芯コイル構造とした。
【0011】(2)上記(1)の構成において、起動ト
ランスの空芯部の穴径を略φ0.1〜φ10とし、2次
巻線の端部を前記空芯部の穴に貫通させてソケットの高
圧電極に電気的に接続した。
【0012】(3)上記(1)の構成において、起動ト
ランスの空芯部の穴形状を円柱形もしくは角柱形とし、
ボビンの巻線部分形状を円柱形でかつ分割巻き形状と
し、ソケットの中心と同一の軸となるように配置した。
【0013】(4)上記(1)ないし(3)何れかの構
成において、起動トランスの各巻線からの引出線をソケ
ットケースの背面側の空洞の壁に設けた切れ込みに嵌合
させ、クリップによりその壁を挟み込んで固定した。
【0014】(5)上記(1)の構成において、コネク
タ付ハーネスを有するようにした。
【0015】(6)上記(1)の構成において、ダイレ
クトカプラーを有するようにした。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1〜図
12について説明する。図1及び図2は本発明の第1の
実施例の構成を示す図で、図1の(a)は正面図、
(b)は側面図、図2の(a)は図1の(a)のA−A
線断面図、(b)は後部のソケットケース3を開けたと
きの状態を示す背面図であり、コネクタ付ハーネスを有
している場合を示している。図3は本発明の第2の実施
例の構成を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面
図、(c)は(a)のB−B線断面図、(d)は後側の
ソケットケース3を開けたときの状態を示す背面図であ
り、ダイレクトカプラーを有している場合を示してい
る。
【0017】また、図4は起動回路の構成例を示す図、
図5は起動トランスの直流重畳特性例を示す図、図6は
フェライトコアのキューリー温度特性例を示す図、図7
は放電灯であるHIDランプの寿命特性を示す図、図8
は2次巻線の巻き付け方法を示す説明図で、(a)はボ
ビンの各セクションに均等巻を行った場合、(b)は低
圧側で巻線数が多く高圧側に従って少なくなるようにし
た場合をそれぞれ示している。図9は起動トランスの2
次側の等価回路図で、(a)は第1の等価回路、(b)
は第2の等価回路である。図10は起動パルス波形を示
す図で、(a)は実施例の場合、(b)は従来例の場合
をそれぞれ示している。図11は1次巻線と2次巻線の
巻き付け方法を示す説明図で、(a)は第1の方法、
(b)は第2の方法、(c)は第3の方法、(d)は第
4の方法を示している。図12は起動トランスの2次側
の共振周波数特性を示す説明図である。
【0018】まず、図1及び図2に示す本発明の第1の
実施例について説明する。本実施例は、HIDランプを
点灯するための点灯装置に含まれる点灯起動装置に係る
ものである。点灯装置には、装置本体(不図示)にHI
Dランプ電源及び起動パルス発生用トリガ素子電源等が
含まれており、点灯起動装置は、起動用部品及びHID
ランプソケット等の構造物で構成されている。また本実
施例においては、点灯装置本体−点灯起動装置間の電気
的接続は、ハーネス6と入力コネクタ7を有する点灯起
動装置とダイレクトカプラーを有する点灯装置本体によ
って行われる。
【0019】図1の(a)は車両用点灯起動装置1の正
面図であり、分割位置9より前側のソケットケース2
は、インサート成形または挿入にて高圧電極22、GN
D(接地)電極23を有している。図1の(b)は側面
図であり、ソケットケース2に付随する7個の凸部2a
(数は適宜増減可)が後側のソケットケース3に付随す
る切り込み窓部3aに嵌合する。
【0020】次に、上記構成のソケット20の内部を図
2の(a)のA−A線断面図及び図2の(b)のソケッ
トケース3を開けた背面図にて説明する。絶縁壁28
(この絶縁壁28は高圧電極22とGND電極23の電
位差が20数kVとなるために絶縁用として用いられ
る)で囲まれた高圧電極22のランプ側高圧電極22a
から引き出された高圧電極引出電極22c(高圧電極2
2を構成する電極板から成るもので、その形状はHID
ランプ電流の最大値である2.6Aを流せるφ0.1〜
φ10相当の断面積を有するものとし、丸形は勿論のこ
と、角形(0.1〜8mm角程度)でも良い)は、ソケッ
ト隔壁21を通過して起動トランス収容部4に貫通して
おり、さらに起動トランス30の中心つまり空芯部34
(高圧電極22の引出電極22cが入る穴形状でφ0.
1〜φ10相当の断面積を有する円形もしくは角形)を
通り、その先端の起動トランス側高圧電極22bに2次
巻線32の高圧側引出線36に接続されている。
【0021】起動トランス30は、ボビン31(ソケッ
ト形状に合わせて外径は円形、巻き付け部分は巻線効率
から円形でかつ分割巻き型で3分割、分割数は3〜6程
度)に2次巻線32(100〜400T程度、線径=φ
0.1〜φ1程度、実験では0.3−300Tとした)
を図8に示すように、各セクションに均等巻(図8の
(a))あるいは低圧側が多く高圧側に従って少なくな
るよう(図8の(b):電位分布を低圧側に傾けること
で絶縁性を改善することが可能)に巻き付ける。このよ
うに分割巻きを行うことによって、2次巻線32の分布
容量は増加する。
【0022】分布容量は通常、磁心(この場合は巻中
心)から遠くなるほど増加する(実験に用いた2次巻線
φ0.3−300T時のシュミレーションによる等価回
路は、図9の(a),(b)に示すものがあるが、どち
らの場合でもこのときの分布容量は、約3pFであっ
た)。そして、この容量値が後に示す起動パルス幅を大
きくする重要なポイントとなる。そこで起動パルス幅が
大きい例として、図10の(a)に示すように綺麗な振
動波形が実験において得られている。
【0023】また、分布容量は狭い巻幅にて層(重ねて
巻く)を形成して巻き付けた方が大きくなって起動パル
ス幅が増加し、HIDランプ電極の摩耗を抑えて寿命が
向上することが、図7のHIDランプの寿命特性図に示
すように実験で判明した。図7では、起動パルス幅大
(0.4msec)、パルス幅小(0.2msec)と
した場合のHIDランプの寿命特性を示す図であり、横
軸に点滅動作による経過時間、縦軸に全光束の相対値を
とったグラフである。起動パルス幅大の方が全光束劣化
が少ないために寿命が長いといえる。この時の点滅モー
ドは、車両用点灯装置(HID点灯装置と本発明の点灯
起動装置)にて、ON:9分45秒、OFF:15秒を
5回繰り返した後、10分間OFFしたサイクルにて行
ったものである。通常、起動パルスのエネルギー(HI
Dランプを起動するためのエネルギー)は、パルス幅×
波高値で決まるため、起動パルス幅が増加すると波高値
(起動パルス電圧)を下げることが可能(限界は20k
V前後)となり、1次−2次巻線の昇圧比も低くできる
ため、小型化が可能となったり、2次巻線数が減少する
ためにその銅損が減少して効率が向上する等のメリット
がある。
【0024】因みに、2次巻線32を磁路方向に分割巻
きを行わず、1列にて整列巻きを行った場合の分布容量
は、同じ巻線数(但し、ボビン長さに制約があるため巻
線をつぶした平角線を縦巻して巻幅を同一とし、起動回
路定数は同じとした)にて、約0.001pFであっ
た。このような分布容量では、起動パルス幅は、0.2
μsec前後となり、急峻な立上りを持つ起動パルスと
なる(図10の(a),(b)参照)。
【0025】また、ボビン31は巻線効率(巻線をある
芯棒に巻き付ける場合、同じ断面積の巻芯であれば丸形
が最も外周が短くなり、巻線長が短くなるために巻線で
の銅損が最小となる)から角形ではなく丸形を用いてい
る。さらに、ボビン31の分割層の幅は、巻線の最大外
径の整数倍に設定することで、より巻線が効率よく配置
できるようにしている(0.5〜5mm程度)。また、分
割層の壁厚は0.5〜2mm程度としている。1次−2次
電位差を考慮して1次巻線33(1〜10T程度、線径
=φ0.1〜φ1程度。実験ではφ0.5−4Tとし
た)は、2次巻線32の低圧側セクション(図11の
(a)参照)に巻き付けている。但し、1次巻線33と
して3層絶縁電線等の絶縁性が高い(10〜20kVの
耐電圧)巻線を採用する場合は、1次−2次間の結合が
最も良いボビン31の中央部付近(図11の(b)参
照。つまり3分割ボビンの場合、中央のセクション)も
しくはこれも比較的結合が良いボビン31の各セクショ
ンに均等巻(図11の(c)参照)にすることとなる。
【0026】また、図11の(d)に示すように、ボビ
ンケース31bを絶縁壁として2次巻線−1次巻線間の
リークを防止し、さらにそのボビンケース31bの外周
に疎にて均等巻、もしくは密にて中央配置とし、1次巻
線形状は丸線もしくは平角線とし、その1次巻線33を
確実にボビンケース31bに巻き付ける目的で、該ボビ
ンケース31bの外周に1次巻線用溝31cを螺旋状に
設けるものとする。
【0027】また、ボビン31に設けられた3カ所の引
出線絡げ部50(数は適宜増減可)に2次巻線32の低
圧側引出線37と1次巻線33の2本の引出線38を絡
げ、起動トランス収容部4の側壁に這わすように3カ所
のスリット2b(数は適宜増減可)を通り、起動部品収
納部5へ導き、起動部品収容部5に収まる起動回路部品
と起動トランス30とハーネスAssy8とを接続する
接続板29に溶接もしくは高温半田等で接続(環境温度
がHIDランプ近傍のため約150℃程度まで上昇する
ので、有機基板等で一般に用いられる低温半田接合が不
可となる)し、ハーネスAssy8へとつなげる。
【0028】その際、引出線37及び38がコイル35
(主には2次巻線32)と接触をしないように(絶縁確
保)、クリップ51にて起動トランス収容部4に密着さ
せている。
【0029】このように、起動トランス30を収容部4
に組み付けた後、モールド材40(エポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、シリコン樹脂等)にて起動トランス30のみ
をモールドする。このとき、空芯部34の内部にもモー
ルド材40が流れ込むため、絶縁確保が容易に行える。
また、空芯部34の穴径をスリット22bが通るだけの
最小径とすることで、ボビン31の樹脂厚みにて絶縁を
確保することも可能である。絶縁性確保、湿度対策、振
動による部品の欠落防止等の目的で、起動部品収納部5
にも起動回路部品を取付け後にモールドを行う場合もあ
る。
【0030】また、GND電極23は、ソケット隔壁2
1の内部を通り、起動部品収納部5につながっており、
ハーネスAssy8に接続して入力コネクタ7を介して
点灯装置本体と接続させている。
【0031】次に、図3に示す本実施例の第2の実施例
を説明する。本実施例においては、点灯装置本体−点灯
起動装置間の電気的接続は、ダイレクトカプラーを有す
る点灯装置本体とダイレクトカプラー81を有する点灯
起動装置及びその両者を接続するためのコネクタ付きハ
ーネス(不図示)によって行われる。また、ダイレクト
カプラー81内にある入力端子82(図4に示す+40
0V、−600V、GNDの3端子)は、HID−GN
D電極及び2次巻線32の低圧側電極23と一体化(ソ
ケットケース2もしくは3にインサート成形等によって
形成)あるいは別部材にて形成された金属電極である。
この点が第1の実施例と異なり、その他においては、第
1の実施例と同じであるので省略する。
【0032】図4に示す起動回路の構成例において、入
力は不図示の点灯装置から供給される主電源の+400
VとGND、また高圧パルス用トリガ素子であるSG
(スパークギャップ)用電源の−600Vである。SG
は車載用として400〜3kVの範囲内で選択を行い、
ここでは800Vにてブレークダウンするものを使用し
ている。また、点灯装置内にある−600Vの電源出力
端子に直列接続される抵抗(不図示)を設けて、そこか
ら起動回路へ供給するようにしている。そして、−60
0Vと+400Vにて1kVの電位を上記の抵抗(不図
示)と充放電用コンデンサC2をシリーズに接続したも
のに加え、その定数にて起動パルス周期を決定する(通
常は30〜150Hz程度)。
【0033】上記コンデンサC2の電位がSGのブレー
クダウン電圧(800VのSGの場合は800V±15
%)に達したとき、起動トランスTの1次巻線N1に電
流が流れ、2次巻線N2に高電位が発生して+400V
電源に起動パルス(25kV程度)が発生し、HIDラ
ンプが点灯する。その他の電子部品としてC1は入力電
源用フィルターとなるコンデンサ、R1はコンデンサC
2に貯まった電荷を放出させるための抵抗である。
【0034】ここで、図5に示すコア有無時の直流重畳
特性例について説明する。横軸に電流、縦軸にインダク
タンスをとると、コアのある場合は、ある電流値(ここ
では2A)にてインダクタンスが低減し、飽和現象が現
れる。さらに周囲温度が変化した場合(+100℃)、
飽和現象は+25℃のときに比べて早くなる。しかし、
コアのない空芯コイルの場合は、電流に依存することな
く安定したインダクタンスを得ることができ、周囲温度
が変化した場合においても空芯コイルの場合はインダク
タンス変化はない。
【0035】図6にコアのキューリー温度特性例を示
す。本データーはNi系フェライトコアの場合を示して
いる。キューリー温度とは、磁心が強磁性から常磁性に
移る臨界温度であり、実際には試料の初期透磁率(μ
i)を測定してこれと温度の関係を図に描き、その降下
部において最大値(MAX)の80%の点と20%の点
を結ぶ線の延長線がμi=1の線と交わる点を求めて、
その温度をキューリー温度と決めている。
【0036】Aタイプではキューリー温度が174℃、
Bタイプでは200℃となる。車載用として、またHI
Dランプの近傍に配置する条件下からこのキューリー温
度は高い方が望まれるが、図6からもわかるようにキュ
ーリー温度が高くなればμiが下がることとなる。つま
り、要求するインダクタンスを得るためには、巻数を多
く巻かなければならないこととなり、巻線の占有率が上
がり、大型化する。さらに、巻線の抵抗分が上がること
となり、図4に示すようにトランスTの2次巻線N2は
+400V電源ラインに直列接続されていることから、
抵抗分=ロスとなり、起動回路の効率を下げることにつ
ながる。また、キューリー温度が高いコア材は、市場で
は使用数が少なく一般的でないため、どうしてもコスト
アップとなる。そこで、本実施例による空芯コイル構造
とすることで、解決できる。
【0037】図12は試作した起動トランスの2次側に
よる共振周波数(f−L)特性を示す図である。図12
は、φ5の穴を持つ空芯コアの場合の特性で、2次巻線
によるインダクタンスLs=0.6mH時でfc=3.
785MHzとなる。その横に示す回路は、シュミレー
ションによる等価回路であり、L値以外の各値は計算に
よって算出した値である。共振点fcが3.785MH
zから起動パルスの1周期は、1/fc=0.264μ
secとなり、起動パルス幅はその半分で定義している
ため約0.13μsecとなる(図10(a)の本発明
による起動パルス波形のパルス幅が0.4μsecと比
較して近い値となっているために綺麗な振動波形となっ
ている)。また前述した実験に用いた2次巻線φ0.3
−300T時のシュミレーションから分布容量は約3p
Fであり、この値がシュミレーション結果よりも小さい
場合(分割巻きではなく、整列巻きなど)、共振点fc
は前述の値よりも大きくなるために起動パルス幅狭く
(小さく)なる(図10(b)に示す従来例の起動パル
ス波形は、幅が狭い上に波形が歪んでいる)。そのため
前述したとおりHIDランプ寿命が低下することとな
る。
【0038】図7に起動パルス幅大(0.4mse
c)、パルス幅小(0.2msec)とした場合のHI
Dランプの寿命特性を示す。横軸に点滅動作による経過
時間、縦軸に全光束の相対値をとると、起動パルス幅大
の方が全光束劣化が少なく、寿命が長いといえる。ここ
での点滅モードは、車両用点灯装置(HID点灯装置と
点灯起動装置)にて、ON:9分45秒−OFF:15
秒を5回繰り返した後10分間OFFしたサイクルにて
行ったものである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
空芯コイル構造とすることによって電流飽和がなくな
り、周囲温度の影響を受けず、小型化、軽量化を図るこ
とができ、起動トランスをソケットの中心と同一の軸と
なるように配置することで振動、衝撃等による破損を防
止でき、起動トランスのボビンを分割巻きにすることに
よって分布容量が増して起動パルス幅が大きくなってH
IDランプ寿命を伸ばす要因となり、さらに、点灯装置
本体と点灯起動装置の接続において任意の接続方式を採
用することであらゆる車種に対応でき、また、コストア
ップを避けることができるという効果がある。
【0040】すなわち、各構成要素について、次のよう
な効果が得られる。
【0041】(1)空芯コイル構造において ・電流飽和がない(従来ではコアがあるため、直流重畳
特性において電流を増加させていくとある電流値でイン
ダクタンスが飽和してしまう)。
【0042】・周囲温度の影響を受けない(コアがある
ときは、直流重畳特性においては高温時(100℃程
度)にはインダクタンス飽和が室温時よりも低い電流値
で飽和する。また磁性体が持つキューリー点があるた
め、キューリー温度より高い温度では絶対に使用できな
い)。
【0043】・巻線を巻き付けるボビン径が小さくでき
るため、2次巻線の抵抗分が小さくでき、起動回路の効
率を向上することができる。
【0044】・コイルの中心に貫通穴ができるため、ソ
ケットケースの中心とコイルの中心を同じとすること
で、高圧出力線をコイルの穴に入れて反対端面のソケッ
ト端子に接続が容易にでき、かつ貫通穴にもモールド樹
脂材が流れるため絶縁を確保できる。
【0045】・コア材料費及び同組み付け作業費の低減
及び重量が下げられ、小型化が可能である。
【0046】(2)起動トランスをソケット中心に配置
することにおいて ・起動回路部品の最も重量を占める起動トランスを放電
灯中心に配置できるため、点灯装置自体の重量バランス
が最も良く、ソケット中心に配置することで小型化が可
能である。
【0047】(3)起動トランスのボビンを分割巻きと
することにおいて ・分割巻きとすることによって、2次巻線間の分布容量
が高く(数百倍〜数千倍)なり、出力波形のパルス幅が
大きくなる。このパルス幅が大きくなることによって、
ランプ電極に加わるストレスが緩和して電極摩耗を低く
抑え、さらにはランプ寿命を延ばす要因となる。
【0048】(4)点灯装置本体と点灯起動装置の接続
において ・コネクタ付きハーネスによって、ダイレクトカプラー
方式よりもカプラー(コネクタ)部の小型化が可能であ
る。またダイレクトカプラーによっては、コネクタ付き
ハーネス長を任意に選択できるため、自動車の車種が異
なる場合でも簡単に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の構成を示す図
【図2】 本発明の第1の実施例の構成を示す図
【図3】 本発明の第2の実施例の構成を示す図
【図4】 起動回路の構成例を示す図
【図5】 起動トランスの直流重畳特性例を示す図
【図6】 コアのキューリー温度特性例を示す図
【図7】 HIDランプの寿命特性を示す図
【図8】 2次巻線の巻き付け方法を示す説明図
【図9】 起動トランスの2次側の等価回路図
【図10】 起動パルス波形を示す図
【図11】 1次巻線と2次巻線の巻き付け方法を示す
説明図
【図12】 起動トランスの2次巻線による共振周波数
特性を示す説明図
【符号の説明】 1 車両用点灯起動装置 2 ソケットケース 2a 凸部 2b スリット 3 ソケットケース 3a 切り込み窓 4 起動トランス収容部 5 起動部品収納部 6 ハーネス 7 入力コネクタ 8 ハーネスAssy 9 分割位置 20 ソケット 21 ソケット隔壁 22 高圧電極 22a ランプ側高圧電極 22b 起動トランス側高圧電極 22c 引出電極 23 GND電極 28 絶縁壁 29 接続板 30 起動トランス 31 ボビン 31b ボビンケース 31c 1次巻線用溝 32 2次巻線 33 1次巻線 34 空芯部 35 コイル 36 高圧側引出線 37 低圧側引出線 38 引出線 40 モールド材 50 引出線絡げ部 51 クリップ 81 ダイレクトカプラー 82 入力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 理 神奈川県横浜市青葉区荏田西2−14−1 スタンレー電気株式会社横浜技術センター 内 (72)発明者 平田 久生 神奈川県横浜市青葉区荏田西2−14−1 スタンレー電気株式会社横浜技術センター 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電灯のソケット及び起動用部品を備
    え、前記起動用部品は起動トランスを有し、該起動トラ
    ンスはボビンとこのボビンに巻回された1次巻線及び2
    次巻線のみの空芯コイル構造としたことを特徴とする放
    電灯起動装置。
  2. 【請求項2】 起動トランスの空芯部の穴径を略φ0.
    1〜φ10とし、2次巻線の端部を前記空芯部の穴に貫
    通させてソケットの高圧電極に電気的に接続したことを
    特徴とする請求項1記載の放電灯起動装置。
  3. 【請求項3】 起動トランスの空芯部の穴形状を円柱形
    もしくは角柱形とし、ボビンの巻線部分形状を円柱形で
    かつ分割巻き形状とし、ソケットの中心と同一の軸とな
    るように配置したことを特徴とする請求項1記載の放電
    灯起動装置。
  4. 【請求項4】 起動トランスの各巻線からの引出線をソ
    ケットケースの背面側の空洞の壁に設けた切れ込みに嵌
    合させ、クリップによりその壁を挟み込んで固定したこ
    とを特徴とする請求項1ないし3何れか記載の放電灯起
    動装置。
  5. 【請求項5】 コネクタ付ハーネスを有していることを
    特徴とする請求項1記載の放電灯起動装置。
  6. 【請求項6】 ダイレクトカプラーを有していることを
    特徴とする請求項1記載の放電灯起動装置。
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