JP2003142324A - 放電灯点灯用始動装置 - Google Patents

放電灯点灯用始動装置

Info

Publication number
JP2003142324A
JP2003142324A JP2001335120A JP2001335120A JP2003142324A JP 2003142324 A JP2003142324 A JP 2003142324A JP 2001335120 A JP2001335120 A JP 2001335120A JP 2001335120 A JP2001335120 A JP 2001335120A JP 2003142324 A JP2003142324 A JP 2003142324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transformer
winding
discharge lamp
secondary winding
primary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001335120A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ogasawara
宏 小笠原
Hidenori Kakehashi
英典 掛橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2001335120A priority Critical patent/JP2003142324A/ja
Publication of JP2003142324A publication Critical patent/JP2003142324A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランスの小型化を可能にすることにより放
電灯点灯用始動装置の小型化を可能にする。 【解決手段】 開磁路コア10の一の部分10aに1
次,2次巻線111,112を設けて構成され、1次側
に印加する電圧を昇圧して2次側に出力するトランス1
1と、開磁路コア10の他の部分10bに1次,2次巻
線121,122を設けて構成され、トランス11の2
次側から1次巻線121に印加する電圧を昇圧して2次
巻線122に接続される放電灯に印加するトランス12
とにより一体型のトランス1を構成した。そして、開磁
路コア10の一の部分10aの断面積と他の部分10b
の断面積との大小関係がそれぞれ小と大とになるように
形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高輝度放電灯(H
IDランプ)などの放電灯に高電圧パルスを印加して、
放電灯を瞬時に始動または再始動させるための放電灯点
灯用始動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メタルハライドランプ、高圧ナトリウム
ランプ、水銀灯などの高輝度放電灯を始動させるため
に、イグナイタと呼ばれる高電圧を発生する始動装置が
用いられているが、近年、高輝度放電灯の適用が活発に
なってきている例えば液晶プロジェクタ、車載ヘッドラ
イト、トンネル灯などの産業用途で用いられる始動装置
には、それらの瞬時始動または瞬時再始動のために10
kV〜数十kVにおよぶ高電圧を出力するものがある。
【0003】図14にこの種の放電灯点灯用始動装置を
用いた放電灯点灯装置の構成図を示す。この放電灯点灯
装置は、放電灯点灯用始動装置(イグナイタ)IG−A
と、直流電源Eを入力とする安定器Bと、この安定器B
の両出力端子間に放電灯点灯用始動装置IG−Aを介し
て接続される放電灯(高輝度放電灯)Laとを備えてい
る。
【0004】放電灯点灯用始動装置IG−Aは、DC電
源E1と、抵抗Rと、この抵抗Rを介してDC電源E1
の両端間に接続されるコンデンサC0と、双方向2端子
サイリスタなどの半導体スイッチ素子SWと、この半導
体スイッチ素子SWを介してコンデンサC0の両端間に
1次側の1次巻線111が接続され、この1次巻線11
1に印加する電圧を昇圧して2次側の2次巻線112間
に出力するトランス11Aと、整流用のダイオードD
と、このダイオードDを介してトランス11Aの2次巻
線112間に接続されるコンデンサCと、放電ギャップ
スイッチ素子GAPと、この放電ギャップスイッチ素子
GAPを介してコンデンサCの両端間に1次側の1次巻
線121Aが接続され、この1次巻線121Aに印加す
る電圧を昇圧して2次側の2次巻線122Aに接続され
た放電灯La側に印加するトランス(パルストランス)
12Aとにより構成されている。
【0005】ここで、具体数値例として、DC電源E1
の出力を340Vに設定し、抵抗Rの抵抗値を18kΩ
に設定し、コンデンサC0,Cの容量値をそれぞれ0.
1μF,2nFに設定し、トランス11A,12Aの巻
数比をそれぞれ1次巻線111:2次巻線112≒3
0:1800,1次巻線121A:2次巻線122A≒
5:35を満足するように設定し、そして半導体スイッ
チ素子SWおよび放電ギャップスイッチ素子GAPにそ
れぞれブレークダウン電圧が220Vおよび3kVとな
るものを使用したとき、以下の回路動作により、トラン
ス12Aの2次巻線122A間に、パルス幅100ns
程度、パルス高20kV程度の高電圧パルスを発生させ
ることができる。
【0006】すなわち、出力340VのDC電源E1が
入力されると、DC電源E1から抵抗Rを介してコンデ
ンサC0に充電電流が流れ、コンデンサC0の両端電圧
が上昇していく。この後、コンデンサC0から半導体ス
イッチ素子SWに印加する電圧がそのブレークダウン電
圧を超えると、半導体スイッチ素子SWがオンになって
コンデンサC0が放電し、トランス11Aの2次巻線1
12間に、昇圧された電圧が誘起する。この電圧によ
り、2次巻線112間にダイオードDを介して接続され
たコンデンサCに電流が流れ、コンデンサCの両端電圧
が上昇する。
【0007】このような一連の動作の繰り返しによっ
て、コンデンサCの両端電圧が上昇していき、コンデン
サCから放電ギャップスイッチ素子GAPに印加する電
圧がそのブレークダウン電圧を超えると、放電ギャップ
スイッチ素子GAPがオンになってコンデンサCが放電
し、トランス12Aの2次巻線122A間に20kV程
度に昇圧した電圧が誘起する。そして、2次巻線122
A間に誘起した電圧が放電灯Laに印加することによ
り、放電灯Laが瞬時に始動または再始動することにな
り、放電灯Laが始動または再始動すると、安定器Bの
出力を受けて放電灯Laが点灯を維持することになる。
【0008】なお、放電灯Laが点灯すると、放電灯点
灯用始動装置IG−Aの回路動作を実質的に停止するべ
く、DC電源E1の出力がゼロに、あるいは半導体スイ
ッチ素子SWのブレークダウン電圧よりも低い値に切り
替えられる。
【0009】上記放電灯点灯用始動装置IG−Aによれ
ば、トランス12Aの1次側に3kVの高めの電圧を印
加することにより、その2次側に20kV程度の高電圧
を誘起するために必要となるトランス12Aの巻数比を
下げることができるので、2次巻線122Aの抵抗成分
を減少させることができる。この結果、放電灯Laの点
灯時に数Aの電流が流れたとしても、2次巻線122A
での発熱を抑えることができるので、100W以上の高
出力の高輝度放電灯に対応可能となる。
【0010】図15に別の放電灯点灯用始動装置の構成
例を示し、図16に同放電灯点灯用始動装置内のトラン
スの構造例を示す。ただし、図16において、W1B,T
1Bはそれぞれボビンの幅および厚み(高さ)寸法を示
し、W10B ,T10B はそれぞれ開磁路コアの幅および厚
み寸法を示す。
【0011】図15の放電灯点灯用始動装置IG−B
は、DC電源E1と、抵抗Rと、コンデンサC0,C
と、半導体スイッチ素子SWと、ダイオードDと、放電
ギャップスイッチ素子GAPとを図14の放電灯点灯用
始動装置IG−Aと同様に備えているほか、放電灯点灯
用始動装置IG−Aとの相違点として一体型のトランス
1Bを備えている。
【0012】このトランス1Bは、図16に示すよう
に、筒状に形成され外側面に複数のつば部101B〜1
06Bが延設されたボビン100Bを介して、一の方向
に所定長L伸びる角柱状に形成された開磁路コア10B
の一の部分(図16(b)では右側の部分)に、1次巻
線111および2次巻線112を設けて構成され、1次
側の1次巻線111に印加する電圧を昇圧して2次側の
2次巻線112に出力するトランス(トランス部)11
Bと、ボビン100Bを介して開磁路コア10Bの他の
部分に1次巻線121Aおよび2次巻線122Aを設け
て構成され、2次巻線112側から1次巻線121Aに
印加する電圧を昇圧して2次巻線122Aに接続される
放電灯Laに印加するトランス(トランス部)12Bと
を一体に備え、ボビン100Bに設けられた複数のピン
端子TMに各巻線の両端を電気的に接続して構成され
る。
【0013】図16の例では、トランス11Bの1次巻
線111は、ボビン100Bにおけるつば部101B,
102B間に設けられ、2次巻線112は、ボビン10
0Bにおけるつば部102B,103B間、つば部10
3B,104B間、つば部104B,105B間にかけ
て設けられている。一方、トランス12Bの2次巻線1
22Aは、ボビン100Bにおけるつば部105B,1
06B間に設けられ、その上に1次巻線121Aが設け
られている。
【0014】このような巻位置で開磁路コア10Bに、
1次,2次巻線111,112と1次,2次巻線121
A,122Aとを設けることにより、トランス11B,
12Bの双方がほとんど結合しなくなる。すなわち、ト
ランス11Bの1次巻線111により発生する磁束は、
近距離に配置される2次巻線112には鎖交するが、距
離の離れているトランス12Bの1次,2次巻線121
A,122Aにはほとんど鎖交しない。同様に、トラン
ス12Bの1次巻線121Aにより発生する磁束は、近
接する2次巻線122Aには鎖交するが、距離の離れて
いるトランス11Bの1次,2次巻線111,112に
はほとんど鎖交しない。
【0015】このような構成の放電灯点灯用始動装置I
G−Bによれば、開磁路コア10Bを共用しつつ、トラ
ンス11B,12Bを互いに独立して機能させることが
できる。また、コアおよびボビンが1つで済むので、経
済的に効果がある。
【0016】なお、特開平11−273885号公報に
は、放電灯に高圧パルスを印加するための高圧トランス
に閉磁路構造のコアを用いる放電灯点灯装置が記載され
ている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
に示した従来のトランス1Bの構造では、開磁路コアの
長手方向の寸法(L)を変えずに、開磁路コアの厚み
(T10B )、ボビンの肉厚および各巻線の厚みで決まる
寸法(T1B)を短縮して、全体を小型にすることが困難
であった。
【0018】この理由は、パルス幅が100ns程度で
パルス高が20kV程度の高圧のパルス電圧を出力する
ために開磁路コアの径を小さくすることが困難であるこ
と、樹脂成形の条件によりボビンに対して1mm程度の
肉厚が必要になること、そして巻数比が昇圧条件で決ま
り、抵抗成分を左右する巻線導体径が温度上昇の抑制の
ために制限を受け、また線間、層間耐圧確保のために巻
線の導体線を被覆する絶縁厚が決まるので、巻線が占め
る空間を狭めることが困難であることによる。
【0019】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、トランスの小型化を可能にすることにより小型
化が可能となる放電灯点灯用始動装置を提供することを
目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1記載の発明の放電灯点灯用始動装置は、開磁
路コアの一の部分に巻線を設けて構成され、1次側に印
加する電圧を昇圧して2次側に出力する第1トランス部
と、前記開磁路コアの他の部分に巻線を設けて構成さ
れ、前記第1トランス部の2次側から自己の1次側に印
加する電圧を昇圧して自己の2次側に接続される放電灯
に印加する第2トランス部とによりなる一体型のトラン
スを備え、前記開磁路コアの一の部分の断面積とその他
の部分の断面積との大小関係がそれぞれ小と大とになっ
ていることを特徴とする。
【0021】請求項2記載の発明は、請求項1記載の放
電灯点灯用始動装置において、前記第2トランス部の2
次側の2次巻線は、前記開磁路コアの他の部分に縦巻に
された平角銅線によりなることを特徴とする。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の放電灯点灯用始動装置において、前記第1トラン
ス部の1次側の1次巻線および前記第2トランス部の1
次側の1次巻線のうち少なくとも一方の1次巻線は、実
装基板にプリントされたプリントパターンによりなるこ
とを特徴とする。
【0023】請求項4記載の発明の放電灯点灯用始動装
置は、1次巻線と、この1次巻線と同軸となる2次巻線
と、これら1次巻線および2次巻線の軸部分に設けられ
るコアとにより構成され、前記1次巻線に印加する電圧
を昇圧して前記2次巻線に接続される放電灯に印加する
トランスを備え、軸方向における前記1次巻線の巻幅と
前記2次巻線の巻幅との関係がそれぞれ長と短との関係
にあることを特徴とする。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項4記載の放
電灯点灯用始動装置において、前記2次巻線は、前記コ
アに縦巻にされた平角銅線によりなることを特徴とす
る。
【0025】請求項6記載の発明は、請求項4または5
記載の放電灯点灯用始動装置において、前記1次巻線と
前記2次巻線との間には、筒状に形成され表面に螺旋状
の溝を持つ絶縁樹脂製のボビンが介設され、このボビン
の螺旋状の溝に沿って裸銅線または導電樹脂が前記1次
巻線として設けられていることを特徴とする。
【0026】請求項7記載の発明は、請求項6記載の放
電灯点灯用始動装置において、前記導電樹脂が設けられ
る螺旋状の溝は、前記2次巻線の低圧側から高圧側に至
る軸方向における各寸法がより広く深さがより浅く変化
していく構造になっていることを特徴とする。
【0027】請求項8記載の発明は、請求項1から7の
いずれかに記載の放電灯点灯用始動装置において、前記
トランスのコアの一部または全部が磁性粉入り接着剤に
よりなることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は放電灯点
灯用始動装置に使用されるトランスの構造図、図2は同
トランスを構成するコアおよび巻線を示す図、図3は同
トランスの一部拡大断面図であり、これらの図を参照し
ながら本発明の第1実施形態について説明する。
【0029】第1実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
従来の放電灯点灯用始動装置IG−Bとの相違点とし
て、トランス1Bに代えて図1に示すような構造の一体
型のトランス1を備えている。ただし、図1において、
1 ,T1 はそれぞれボビンの幅および厚み(高さ)寸
法を示し、T10S ,T10B はそれぞれコアの一の部分お
よび他の部分の厚み寸法を示す。
【0030】トランス1は、筒状に形成され外側面に複
数のつば部110a〜110eが延設されたボビン11
0を介して、一の方向に所定長L伸びる形状に形成され
た開磁路コア10の一の部分10aに、1次巻線111
および2次巻線112を設けて構成され、1次側の1次
巻線111に印加する電圧を昇圧して2次側の2次巻線
112に出力するトランス11(第1トランス部)と、
開磁路コア10の他の部分10bに1次巻線121およ
び2次巻線122を設けて構成され、2次巻線112側
から1次巻線121に印加する電圧を昇圧して2次巻線
122に接続される放電灯Laに印加するトランス12
(第2トランス部)とを一体に備え、各巻線の両端を、
2次巻線122の高圧側の一端122H を除き、ボビン
110に設けられた複数のピン端子TMに電気的に接続
して構成される。なお、2次巻線122の一端122H
は、20kV程度の高電圧を出力するため、絶縁距離を
十分に確保するように別の手段で固定される。
【0031】さらに詳述すると、開磁路コア10は、一
の部分10aおよび他の部分10bが断面寸法の異なる
柱状に形成され、一の部分10aの断面積と他の部分1
0bの断面積(図16の開磁路コア10Bの断面積とほ
ぼ同じ)との大小関係がそれぞれ小(10mm2 程度)
と大(50mm2 )とになる同軸の段差構造になってい
る。ここで、開磁路コア10は、2次巻線122との絶
縁確保のため、Ni−Zn系フェライトコア(抵抗率が
他材料に比べ非常に大きい絶縁材料)に限定されるが、
柱状の開磁路形状であり、透磁率等のコア特性の影響は
少なく、そのコア材料で十分である。
【0032】ボビン110は、絶縁樹脂により、開磁路
コア10の一の部分10aに丁度填り込む筒状に形成さ
れ、その外側面には複数のつば部110a〜110eが
延設されている。そして、図1(c)に示すように、ト
ランス12から最も離れるつば部110a,110b間
の収納スペースに、例えば断面円状の導体線を絶縁体で
被覆して構成される通常の丸線を巻き回して1次巻線1
11が設けられ、トランス12寄りのつば部110b,
110c間、つば部110c,110d間、つば部11
0d,110e間の3つの収納スペースにかけて例えば
通常の丸線を巻き回して2次巻線112が設けられる。
【0033】ここで、1次巻線111および2次巻線1
12の巻数比を図16に示した従来のトランス1Bと同
じ巻数比(30:1800程度)に設定したとき、一の
部分10aの断面積が従来のトランス1Bのそれよりも
小さいために充電時間が若干長くなるものの、従来のト
ランス1Bと同等の昇圧機能が得られ、コンデンサCを
3kV以上に充電することができる。この場合、トラン
ス11の1次巻線111、2次巻線112およびボビン
110が、従来のトランス1Bの対応する部分とほぼ寸
法が等しくなる上に、従来の開磁路コア10Bの断面積
よりも小さい断面積となる開磁路コア10の一の部分1
0aに設けられることになるから、従来のトランス11
Bと比べてトランス11の小型化が可能となる。また、
開磁路コア10の一の部分10aの断面積が従来の開磁
路コア10Bのそれよりも小さくなった分、巻線抵抗を
変えずに、1次巻線111および2次巻線112の巻数
を増やすことも可能である。この場合、コンデンサCの
充電時間の遅れを補うことができるので、コンデンサC
の充電時間を従来のトランス1Bと同等にすることもで
きる。
【0034】他方、トランス12の2次巻線122は、
図2に示すように、平角銅線122aを厚みが40μm
程度の絶縁膜122bで被覆して1.2mm×0.16
mmの寸法に構成される平角線を、開磁路コア10の他
の部分10bに直接一層で縦巻(エッジをコアに垂直に
立たせるように巻くエッジワイズ巻)することによって
設けられる。1次巻線121は、図3に示すように、φ
4mmの導体線121aを絶縁膜122bよりも厚手の
絶縁体121bで被覆して構成される通常の丸線を、2
次巻線122上の低圧側に直接巻き回すことによって設
けられる。絶縁体121bは、20kVの出力に対し
て、線間および層間の絶縁耐圧を確保できる厚さに設定
される。
【0035】ここで、従来のトランス1Bでは、図4に
示すように、ボビン100Bを介して開磁路コア10B
の他の部分に、φ4mmの導体線を絶縁体で被覆して構
成される通常の丸線を3層に巻き回して2次巻線122
Aが設けられ、その上に同様の丸線を1層に巻き回して
1次巻線121Aが設けられるに対し、トランス12で
は、開磁路コア10の他の部分10bに直接一層で1.
2mm×0.16mmの寸法の平角線によりなる2次巻
線122が設けられ、その上に従来と同様の丸線による
1次巻線121が設けられるので、従来のトランス12
Bと比し、トランス12の小型化が可能となる。なお、
図1(a),(c)の例では、トランス11の寸法(ボ
ビンの幅および厚み寸法)とトランス12の寸法とがほ
ぼ等しくなるように設定されている。
【0036】そして、第1実施形態の放電灯点灯用始動
装置についても、従来の放電灯点灯用始動装置IG−B
と同様に、具体数値例として、DC電源E1の出力を3
40Vに設定し、抵抗Rの抵抗値を18kΩに設定し、
コンデンサC0,Cの容量値をそれぞれ0.1μF,2
nFに設定し、トランス11,12の巻数比をそれぞれ
1次巻線111:2次巻線112≒30:1800,1
次巻線121:2次巻線122≒5:35を満足するよ
うに設定し、そして半導体スイッチ素子SWおよび放電
ギャップスイッチ素子GAPにそれぞれブレークダウン
電圧が220Vおよび3kVとなるものを使用したと
き、2次巻線122間に、パルス幅が100ns程度で
パルス高が21kVの高電圧パルスを発生させることが
できた。なお、従来の放電灯点灯用始動装置IG−Bと
比べてパルス高が若干高くなったのは、2次巻線122
の巻き厚が薄くなることにより、1次巻線121と開磁
路コア10との離隔距離が近くなって、1次巻線121
と2次巻線122との結合比が上がったためと考えられ
る。
【0037】この設定で双方のトランスの寸法を比較す
ると、従来のトランス1BのW1B、T1BおよびLは、そ
れぞれ20mm、15mmおよび20mmであり、その
容積が約6ccであったのに対し、第1実施形態のトラ
ンス1のW1 、T1 およびLは、それぞれ15mm、1
0mmおよび17mmであり、その容積が約2.6cc
と従来の半分以下であった。
【0038】このように、第1実施形態によれば、トラ
ンス1の外形寸法全体を小さくすることができ、トラン
ス1の小型化が可能になった。また、これにより放電灯
点灯用始動装置の小型化も可能となった。
【0039】なお、第1実施形態の放電灯点灯用始動装
置は、図15に示した従来の放電灯点灯用始動装置IG
−Bと同じ回路構成となるが、本発明の放電灯点灯用始
動装置は、図15に示す具体回路構成に限定されるのの
ではなく、第1トランス部および第2トランス部をそれ
ぞれ前段および後段に備え、昇圧を2段で行う構成であ
ればよい。
【0040】(第2実施形態)図5は放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図であり、この図
を参照しながら本発明の第2実施形態について説明す
る。
【0041】第2実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第1実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、トランス1に代えて図5に示すような構造の一体型
のトランス2を備えている。ただし、図5において、
“ID”は1次巻線および2次巻線の層間絶縁に必要な
絶縁距離を示し、“T22”はボビンおよび1次巻線によ
る厚み寸法を示す。
【0042】トランス2は、第1実施形態の2次巻線1
22に代えてそれよりも少ない巻数“26”で巻かれた
平角線からなる2次巻線222を備えるとともに、この
2次巻線222と1次巻線121との間に介設される絶
縁確保用の筒状のボビン220(絶縁樹脂製で厚みは1
mm)をさらに備え、軸方向における1次巻線121の
巻幅L121 と2次巻線222の巻幅L222 との関係がそ
れぞれ長と短との関係になっている以外は第1実施形態
のトランス1と同様に構成される。
【0043】ここで、図6(a)に後段のトランスの2
次巻線の巻数に対する出力パルス電圧の特性図を示し、
第2実施形態における2次巻線222の巻数の設定原理
について説明する。
【0044】図6(a)において、“b”点は、図6
(b)に示す従来のトランス1Bの2次巻線122Aの
巻数が35であるときに得られる出力パルス電圧20k
Vを示す。“c”点は、図6(c)に示す第1実施形態
のトランス1の2次巻線122の巻数が35であるとき
に得られる出力パルス電圧21kVを示す。
【0045】そして“d”から“e”に向かう各点は、
トランス2に係る後段のトランスの2次巻線の巻数を、
第1実施形態の2次巻線122の巻数“35”から本実
施形態の2次巻線222の巻数“26”へと順次低減し
たときに得られる各巻数毎の出力パルス電圧を示す。た
だし、この場合、1次巻線121は、第1実施形態の2
次巻線122と同じ巻幅L121 に設定され、均一に巻か
れる。
【0046】図6(d)に示すように、後段のトランス
の1次巻線121と2次巻線との間の絶縁機能をボビン
220により確保した上で、その2次巻線の巻数を第1
実施形態と同じ巻数“35”にしたまま、その2次巻線
の巻幅に1次巻線121の巻幅を合わせると、出力パル
ス電圧が100ns程度のパルス幅で24.5kVのパ
ルス高の電圧に上昇した。これは、1次巻線121の巻
幅を2次巻線の巻幅と同じにしたことで、結合比が第1
実施形態のそれよりも大きくなったためと考えられる。
【0047】そして、図6(d)の状態から、1次巻線
121の巻幅を固定して、2次巻線の巻数を順次減らし
ていき、従来のトランス1Bと同程度の出力パルス電圧
が得られたときの2次巻線の巻数を実験的に求めると、
26であった。このようにして、2次巻線222の巻数
を26に設定した。
【0048】以上、第2実施形態によれば、2次巻線2
22の巻数を、第1実施形態の巻数“35”から26に
減らすことができる。これにより、2次巻線222の抵
抗成分が低減するので、よりランプ電流の大きな高出力
の放電灯に対しても発熱を好適に抑制することができ
る。また、後段のトランスの2次側のインダクタンスが
小さくなるが、これは放電灯と直列に接続される2次側
のインダクタンスを削減できることを意味し、ランプ電
流、およびランプ電圧の極性反転時の立上りを速くで
き、ランプの光束を大きくできる。
【0049】なお、第2実施形態では、従来のトランス
1Bと同程度の出力パルス電圧が得られるように、後段
のトランスの2次巻線の巻数を減らす構成になっている
が、2次巻線の巻数を変えずに、開磁路コア10の他の
部分10bの断面積を、従来のトランス1Bと同程度の
出力パルス電圧が得られるまで小さくしていくことも可
能であり、この場合、トランスのさらなる小型化が可能
となる。
【0050】また、トランスを前段と後段に配置する2
段昇圧の構成に限らず、また別体型のトランスでも、1
次巻線と2次巻線との関係を第2実施形態で述べた関係
に設定すれば、第2実施形態と同様の効果を得ることが
できる。
【0051】(第3実施形態)図7は放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図であり、この図
を参照しながら本発明の第3実施形態について説明す
る。
【0052】第3実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第2実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、トランス2に代えて図7に示すような構造の一体型
のトランス3を備えている。ただし、トランス3は一体
型でなくてもよいが、説明の便宜上、一体型であるとす
る。また、図7において、“ID”は1次巻線および2
次巻線の層間絶縁に必要な絶縁距離を示し、“T32”は
ボビンおよび1次巻線による厚み寸法を示す。
【0053】トランス3は、第2実施形態の1次巻線1
21に代えてこの導体線121aと径が同じ絶縁被覆の
無い裸電線からなる1次巻線321を備えるとともに、
この1次巻線321と2次巻線222との間に介設さ
れ、表面に螺旋状の溝320aを持つ筒状に形成された
絶縁樹脂製のボビン320を第2実施形態のボビン22
0に代えて備え、螺旋状の溝320aに沿って1次巻線
321が設けられている以外は第2実施形態のトランス
2と同様に構成される。
【0054】ここで、第2実施形態では、図5に示した
ように、1次巻線121および2次巻線222の層間絶
縁に必要な絶縁距離“ID”は、1次巻線121の絶縁
体121bおよびボビン220によって確保され、ボビ
ン220および1次巻線121による厚み寸法は
“T22”となる。これに対して、本実施形態では、絶縁
距離“ID”は、溝320aを除いたボビン320の厚
みによって確保され、ボビン320および1次巻線32
1による厚み寸法は“T32”となる。そして、絶縁距離
および導体線の径が双方で同じであるので、“T32”は
“T22”よりも薄くなる。これにより、トランス3は、
第2実施形態のトランス2よりも薄型となる。
【0055】(第4実施形態)図8は放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図であり、この図
を参照しながら本発明の第4実施形態について説明す
る。
【0056】第4実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第2実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、トランス2に代えて図8に示すような構造の一体型
のトランス4を備えている。ただし、トランス4は一体
型でなくてもよいが、説明の便宜上、一体型であるとす
る。また、図8において、“ID”は1次巻線および2
次巻線の層間絶縁に必要な絶縁距離を示し、“T32”は
ボビンおよび1次巻線による厚み寸法を示す。
【0057】トランス4は、第2実施形態の1次巻線1
21に代えてこの導体線121aと例えば断面積が同じ
導電樹脂からなる1次巻線421を備えるとともに、こ
の1次巻線421と2次巻線222との間に介設され、
表面に螺旋状の溝320aを持つ筒状に形成された絶縁
樹脂製のボビン320を第2実施形態のボビン220に
代えて備え、螺旋状の溝320aに沿って1次巻線42
1が設けられている以外は第2実施形態のトランス2と
同様に構成される。
【0058】この第4実施形態によれば、トランス4
は、第2実施形態のトランス2よりも薄型となる。ま
た、螺旋状の溝320aに導電樹脂を流し込むことによ
り1次巻線421を設けることができるので、巻線工程
を簡略化できる。
【0059】(第5実施形態)図9は放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図であり、この図
を参照しながら本発明の第5実施形態について説明す
る。
【0060】第5実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第4実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、トランス4に代えて図9に示すような構造の一体型
のトランス5を備えている。ただし、トランス5は一体
型でなくてもよいが、説明の便宜上、一体型であるとす
る。また、図8において、“T52”はボビンおよび1次
巻線による厚み寸法を示す。
【0061】トランス5は、第4実施形態のボビン32
0に代えて表面に螺旋状の溝を持つ筒状に形成された絶
縁樹脂製のボビン520を備えるとともに、1次巻線4
21に代えて断面形状の異なる導電樹脂製の1次巻線5
21を備え、ボビン520の螺旋状の溝が、2次巻線2
22の低圧側から高圧側に至る軸方向における各寸法
(520a〜520eの各寸法)がより広く深さがより
浅く変化していく構造になっている以外は第4実施形態
のトランス4と同様に構成される。
【0062】このように、2次巻線222の高圧側に1
次巻線521の導体部分が近づくほどボビン520の溝
をより浅くして、その導体部分を2次巻線222の高圧
側から離すようにすれば、最小の離隔距離で層間絶縁を
確保することができる。例えば、1次巻線と2次巻線と
の間に高圧側に必要となる絶縁距離を一律に確保する場
合に比べ、ボビン520および1次巻線521による厚
み寸法“T52”をより小さくすることができる。また、
2次巻線222の高圧側に1次巻線521の導体部分が
近づくほどボビン520の溝をより広くすることによ
り、1次巻線521の断面積を一定にすることができ
る。
【0063】(第6実施形態)図10は放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図であり、この図を
参照しながら本発明の第6実施形態について説明する。
【0064】第6実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第1実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、図10に示すように、トランス1に代えて、これが
有するトランス11とは構造の異なるトランス61(第
1トランス部)と、トランス1と同様のトランス12と
を一体にして構成されるトランス6を備えている。
【0065】トランス61は、筒状に形成され外側面に
複数のつば部610b〜610eが延設されたボビン6
10を介して、開磁路コア10の一の部分10aに2次
巻線112を設けるとともに、一の部分10aの先端側
にプリント基板P1を装着してプリント基板P1に形成
された螺旋状のパターン配線によりなる1次巻線611
を設けて構成され、1次側の1次巻線611に印加する
電圧を昇圧して2次側の2次巻線112に出力する。
【0066】この構成によれば、ボビン610を第1実
施形態のそれよりも小型化することができ、その部品材
料の削減も可能となる。また、パターン配線により1次
巻線611を設けることで、巻線工程を簡略化できる。
【0067】(第7実施形態)図11は放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図であり、この図を
参照しながら本発明の第7実施形態について説明する。
【0068】第7実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第1実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、図11に示すように、トランス1に代えて、このト
ランス1と同様のトランス11と、トランス1が有する
トランス12とは構造の異なるトランス72(第2トラ
ンス部)とを一体にして構成されるトランス7を備え、
第1実施形態の開磁路コア10の他の部分10bよりも
他の部分70bの軸方向の長さが短い開磁路コア70を
共通に使用する構成になっている。
【0069】トランス72は、第1実施形態の2次巻線
122よりも厚み方向の幅寸法が1次巻線121の径分
大きい平角線を、開磁路コア70の他の部分70bに直
接一層で縦巻することにより、2次巻線722を設ける
とともに、この2次巻線722とトランス11のボビン
110との間に、プリント基板P2を介装することによ
り、プリント基板P2に形成された螺旋状のパターン配
線によりなる1次巻線721を設けて構成され、トラン
ス11の2次巻線112側から1次巻線721に印加す
る電圧を昇圧して2次巻線722に接続される放電灯L
aに印加する。
【0070】この構成によれば、2次巻線722の厚み
方向の幅寸法が第1実施形態の2次巻線122よりも1
次巻線121の径分大きいので、2次巻線722の軸方
向における巻幅を短縮することができ、開磁路コア70
の軸方向の長さを短縮することができる。また、1次巻
線721と2次巻線722とをより一層近接させること
で、それらの結合比をあまり下げずにすむ。さらに、パ
ターン配線により1次巻線721を設けることで、巻線
工程を簡略化できる。
【0071】なお、開磁路コアに介装したプリント基板
の表裏に前段および後段の巻線を形成する構成でもよ
い。
【0072】(第8実施形態)図12は放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図であり、この図を
参照しながら本発明の第8実施形態について説明する。
【0073】第8実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第6実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、トランス6に代えて図12に示すような構造のトラ
ンス8を備えている。
【0074】トランス8は、共通に使用する開磁路コア
の一の部分と他の部分とを一体化させた構成になってい
る以外はトランス6と同様に構成される。すなわち、開
磁路コア80の他の部分10bは第6実施形態と同様に
構成されるが、その一の部分80aは、磁性粉入り接着
剤を硬化させた磁性粉体からなり、1次巻線611をも
覆う形状に形成され、ボビン610にトランス12およ
びプリント基板P1を一体に接着している。これによ
り、トランス8の組立工程を簡略化できる。
【0075】(第9実施形態)図13は放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図であり、この図を
参照しながら本発明の第9実施形態について説明する。
【0076】第9実施形態の放電灯点灯用始動装置は、
第8実施形態の放電灯点灯用始動装置との相違点とし
て、トランス6に代えて、図13に示すように、磁性粉
入り接着剤を硬化させた磁性粉体により開磁路コア90
の全体を構成したトランス9を備えている。この場合、
さらにトランス9の組立工程が簡略化できる。
【0077】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、請求項
1記載の発明の放電灯点灯用始動装置は、開磁路コアの
一の部分に巻線を設けて構成され、1次側に印加する電
圧を昇圧して2次側に出力する第1トランス部と、前記
開磁路コアの他の部分に巻線を設けて構成され、前記第
1トランス部の2次側から自己の1次側に印加する電圧
を昇圧して自己の2次側に接続される放電灯に印加する
第2トランス部とによりなる一体型のトランスを備え、
前記開磁路コアの一の部分の断面積とその他の部分の断
面積との大小関係がそれぞれ小と大とになっているの
で、例えば、第1トランス部の巻線構造を従来と同様に
すれば、第1トランス部の2次側で所定の出力を得るた
めの時間が若干長くなるものの、従来と同等の昇圧機能
を得ることができ、この場合、従来よりもトランスの小
型化が可能となり、放電灯点灯用始動装置の小型化が可
能となる。また、巻線抵抗を変えずに、第1トランス部
の巻線の巻数を増やすことも可能であり、この場合、第
1トランス部の2次側で所定の出力を得るための時間の
遅れを補うことができる。
【0078】請求項2記載の発明は、請求項1記載の放
電灯点灯用始動装置において、前記第2トランス部の2
次側の2次巻線は、前記開磁路コアの他の部分に縦巻に
された平角銅線によりなるので、従来よりもトランスの
小型化が可能となる。
【0079】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の放電灯点灯用始動装置において、前記第1トラン
ス部の1次側の1次巻線および前記第2トランス部の1
次側の1次巻線のうち少なくとも一方の1次巻線は、実
装基板にプリントされたプリントパターンによりなるの
で、さらなる小型化が可能となり、巻線工程を簡略化で
きる。
【0080】請求項4記載の発明の放電灯点灯用始動装
置は、1次巻線と、この1次巻線と同軸となる2次巻線
と、これら1次巻線および2次巻線の軸部分に設けられ
るコアとにより構成され、前記1次巻線に印加する電圧
を昇圧して前記2次巻線に接続される放電灯に印加する
トランスを備え、軸方向における前記1次巻線の巻幅と
前記2次巻線の巻幅との関係がそれぞれ長と短との関係
にあるので、2次巻線間の出力を高めることができ、そ
の分、2次巻線の巻数を減らすことができる。この場
合、2次巻線の抵抗成分が低減するので、よりランプ電
流の大きな高出力の放電灯に対しても発熱を好適に抑制
することができる。また、2次側のインダクタンスが小
さくなるので、放電灯が接続される2次側のインダクタ
ンスを削減することができ、ランプ電流、およびランプ
電圧の極性反転時の立上りを速くでき、ランプの光束を
大きくできる。
【0081】請求項5記載の発明は、請求項4記載の放
電灯点灯用始動装置において、前記2次巻線は、前記コ
アに縦巻にされた平角銅線によりなるので、従来よりも
トランスの小型化が可能となり、放電灯点灯用始動装置
の小型化が可能となる。
【0082】請求項6記載の発明は、請求項4または5
記載の放電灯点灯用始動装置において、前記1次巻線と
前記2次巻線との間には、筒状に形成され表面に螺旋状
の溝を持つ絶縁樹脂製のボビンが介設され、このボビン
の螺旋状の溝に沿って裸銅線または導電樹脂が前記1次
巻線として設けられているので、トランスのさらなる小
型化が可能となり、巻線工程を簡略化できる。
【0083】請求項7記載の発明は、請求項6記載の放
電灯点灯用始動装置において、前記導電樹脂が設けられ
る螺旋状の溝は、前記2次巻線の低圧側から高圧側に至
る軸方向における各寸法がより広く深さがより浅く変化
していく構造になっているので、トランスのさらなる小
型化が可能となる。
【0084】請求項8記載の発明は、請求項1から7の
いずれかに記載の放電灯点灯用始動装置において、前記
トランスのコアの一部または全部が磁性粉入り接着剤に
よりなるので、トランスの組立工程を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの構造図である。
【図2】同トランスを構成するコアおよび巻線を示す図
である。
【図3】同トランスの一部拡大断面図である。
【図4】従来のトランスにおける図3に対応する部分の
断面図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態の放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図である。
【図6】図5に示す2次巻線の巻数の設定原理について
の説明図である。
【図7】本発明に係る第3実施形態の放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図である。
【図8】本発明に係る第4実施形態の放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図である。
【図9】本発明に係る第5実施形態の放電灯点灯用始動
装置に使用されるトランスの一部構造図である。
【図10】本発明に係る第6実施形態の放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図である。
【図11】本発明に係る第7実施形態の放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図である。
【図12】本発明に係る第8実施形態の放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図である。
【図13】本発明に係る第9実施形態の放電灯点灯用始
動装置に使用されるトランスの構造図である。
【図14】従来の放電灯点灯用始動装置を用いた放電灯
点灯装置の構成図である。
【図15】別の放電灯点灯用始動装置の構成例を示す図
である。
【図16】同放電灯点灯用始動装置内のトランスの構造
例を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,7,8,9 トランス 10 開磁路コア 10a 一の部分 10b 他の部分 11 トランス(トランス部) 110 ボビン 111 1次巻線 112 2次巻線 12 トランス(トランス部) 121,321,421,521 1次巻線 122,222 2次巻線 220,320,520 ボビン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 31/00 C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開磁路コアの一の部分に巻線を設けて構
    成され、1次側に印加する電圧を昇圧して2次側に出力
    する第1トランス部と、前記開磁路コアの他の部分に巻
    線を設けて構成され、前記第1トランス部の2次側から
    自己の1次側に印加する電圧を昇圧して自己の2次側に
    接続される放電灯に印加する第2トランス部とによりな
    る一体型のトランスを備え、前記開磁路コアの一の部分
    の断面積とその他の部分の断面積との大小関係がそれぞ
    れ小と大とになっていることを特徴とする放電灯点灯用
    始動装置。
  2. 【請求項2】 前記第2トランス部の2次側の2次巻線
    は、前記開磁路コアの他の部分に縦巻にされた平角銅線
    によりなることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯
    用始動装置。
  3. 【請求項3】 前記第1トランス部の1次側の1次巻線
    および前記第2トランス部の1次側の1次巻線のうち少
    なくとも一方の1次巻線は、実装基板にプリントされた
    プリントパターンによりなることを特徴とする請求項1
    または2記載の放電灯点灯用始動装置。
  4. 【請求項4】 1次巻線と、この1次巻線と同軸となる
    2次巻線と、これら1次巻線および2次巻線の軸部分に
    設けられるコアとにより構成され、前記1次巻線に印加
    する電圧を昇圧して前記2次巻線に接続される放電灯に
    印加するトランスを備え、軸方向における前記1次巻線
    の巻幅と前記2次巻線の巻幅との関係がそれぞれ長と短
    との関係にあることを特徴とする放電灯点灯用始動装
    置。
  5. 【請求項5】 前記2次巻線は、前記コアに縦巻にされ
    た平角銅線によりなることを特徴とする請求項4記載の
    放電灯点灯用始動装置。
  6. 【請求項6】 前記1次巻線と前記2次巻線との間に
    は、筒状に形成され表面に螺旋状の溝を持つ絶縁樹脂製
    のボビンが介設され、このボビンの螺旋状の溝に沿って
    裸銅線または導電樹脂が前記1次巻線として設けられて
    いることを特徴とする請求項4または5記載の放電灯点
    灯用始動装置。
  7. 【請求項7】 前記導電樹脂が設けられる螺旋状の溝
    は、前記2次巻線の低圧側から高圧側に至る軸方向にお
    ける各寸法がより広く深さがより浅く変化していく構造
    になっていることを特徴とする請求項6記載の放電灯点
    灯用始動装置。
  8. 【請求項8】 前記トランスのコアの一部または全部が
    磁性粉入り接着剤によりなることを特徴とする請求項1
    から7のいずれかに記載の放電灯点灯用始動装置。
JP2001335120A 2001-10-31 2001-10-31 放電灯点灯用始動装置 Withdrawn JP2003142324A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335120A JP2003142324A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 放電灯点灯用始動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335120A JP2003142324A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 放電灯点灯用始動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003142324A true JP2003142324A (ja) 2003-05-16

Family

ID=19150145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001335120A Withdrawn JP2003142324A (ja) 2001-10-31 2001-10-31 放電灯点灯用始動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003142324A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006294997A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Tamura Seisakusho Co Ltd 複合型リアクトルの巻線構造
JP2007027444A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Fdk Corp 積層コモンモードチョークコイルおよびその製造方法
JP2008210856A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Harison Toshiba Lighting Corp 電磁装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006294997A (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Tamura Seisakusho Co Ltd 複合型リアクトルの巻線構造
JP4482477B2 (ja) * 2005-04-13 2010-06-16 株式会社タムラ製作所 複合型リアクトルの巻線構造
JP2007027444A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Fdk Corp 積層コモンモードチョークコイルおよびその製造方法
JP2008210856A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Harison Toshiba Lighting Corp 電磁装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7652550B2 (en) High-voltage generating transformer for discharge lamp lighting apparatus
JP2007149365A (ja) 放電ランプ点灯装置
JP4226318B2 (ja) 放電灯点灯装置
JP2003142324A (ja) 放電灯点灯用始動装置
JPH0869930A (ja) 電磁装置
JP6069873B2 (ja) 昇圧トランス
JP2002075672A (ja) イグナイタ、高圧放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2004207405A (ja) 電磁装置および高電圧発生装置
JPH06196336A (ja) 高圧パルストランス
JP2002367837A (ja) 起動回路を有するランプ点灯装置
JP4415574B2 (ja) 電磁装置及び高電圧発生装置
JP2585000Y2 (ja) 高圧パルストランスのコイルボビン装置
JPH10208956A (ja) 高圧トランス
JP2004014832A (ja) 電磁装置及び高電圧発生装置
JP2004111451A (ja) 電磁装置、巻設方法および高電圧発生装置
JP2004207404A (ja) 電磁装置及び高電圧発生装置
JPS5940724Y2 (ja) トランス
JP2551020Y2 (ja) 高圧パルストランスのコイル装置
JP5452167B2 (ja) 放電灯点灯装置及びそれを用いた車両用灯具、車両
JPS63114095A (ja) 螢光管駆動回路
JP2003142282A (ja) 放電灯点灯用始動装置および放電灯点灯装置
JP4510212B2 (ja) 放電灯起動装置
JP2006318840A (ja) 放電灯点灯装置
JP4218439B2 (ja) 高電圧パルス発生装置及び放電灯点灯装置
JP2003272880A (ja) 放電灯のイグナイタ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050104