JP2006303447A - 点火コイル - Google Patents
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Abstract
【課題】一次コイルにおいて巻回電線部を奇数段形成し、巻回電線部の端部から引き出した戻り電線部を適切に収納して、外径の拡径化を防止できる点火コイルを提供すること。
【解決手段】点火コイル1は、中心コア、一次コイル3、二次コイル及び外周コア5を備えている。外周コア5は、円筒形状を有すると共に、円筒形状の周方向Cの1箇所に、点火コイル1の軸方向に向けて切欠き形成したスリット52を備えている。一次コイル3は、軸方向の一方側から他方側に向けて絶縁被覆してなる一次電線321を複数回巻回してなる巻回電線部33と、軸方向の他方側から一方側に向けて一次電線321を戻してなる戻り電線部34とを備えており、戻り電線部34をスリット52内に配置してなる。
【選択図】図5
【解決手段】点火コイル1は、中心コア、一次コイル3、二次コイル及び外周コア5を備えている。外周コア5は、円筒形状を有すると共に、円筒形状の周方向Cの1箇所に、点火コイル1の軸方向に向けて切欠き形成したスリット52を備えている。一次コイル3は、軸方向の一方側から他方側に向けて絶縁被覆してなる一次電線321を複数回巻回してなる巻回電線部33と、軸方向の他方側から一方側に向けて一次電線321を戻してなる戻り電線部34とを備えており、戻り電線部34をスリット52内に配置してなる。
【選択図】図5
Description
本発明は、スパークプラグからスパークを発生させるための点火コイルに関する。
車両等の内燃機関における各気筒に配設して使用する点火コイルは、エンジンケースにおけるプラグホール内に挿入配置し、これに取り付けたスパークプラグからスパークを発生させることにより、各気筒における燃焼の着火を行っている。
上記点火コイルは、同心円状に巻回した一次コイルと二次コイルとを備えており、一次コイルは、円筒状樹脂からなる一次スプールの外周面に、絶縁被覆した一次電線を複数回巻回してなり、二次コイルは、円筒状樹脂からなる二次スプールの外周面に、絶縁被覆した二次電線を複数回巻回してなる。
また、二次電線は、一次電線よりも細径のものを使用し、一次電線よりも多い巻回数で巻回している。
上記点火コイルは、同心円状に巻回した一次コイルと二次コイルとを備えており、一次コイルは、円筒状樹脂からなる一次スプールの外周面に、絶縁被覆した一次電線を複数回巻回してなり、二次コイルは、円筒状樹脂からなる二次スプールの外周面に、絶縁被覆した二次電線を複数回巻回してなる。
また、二次電線は、一次電線よりも細径のものを使用し、一次電線よりも多い巻回数で巻回している。
また、例えば、特許文献1、2に開示されるように、点火コイルの一方側の端部に、一次コイルに通電を行うためのイグナイタ部を配設し、他方側の端部にスパークプラグを取り付けるためのプラグ取付部を配設した点火コイルがある。
この点火コイルにおいては、上記一次電線を一次コイルの一方側の端部から他方側の端部に向けて複数回巻回して1段目の巻回電線部を形成し、次いで、この1段目の巻回電線部の上に、当該一次電線を他方側の端部から一方側の端部に向けて複数回巻回して2段目の巻回電線部を形成している。こうして、一次電線の両端部であるリード線部を、上記イグナイタ部まで引き出している。
この点火コイルにおいては、上記一次電線を一次コイルの一方側の端部から他方側の端部に向けて複数回巻回して1段目の巻回電線部を形成し、次いで、この1段目の巻回電線部の上に、当該一次電線を他方側の端部から一方側の端部に向けて複数回巻回して2段目の巻回電線部を形成している。こうして、一次電線の両端部であるリード線部を、上記イグナイタ部まで引き出している。
しかしながら、上記従来の点火コイルにおいては、一対のリード線部を、点火コイルにおけるイグナイタ部の配設側である一方側に向けて引き出すために、常に巻回電線部を偶数段形成していた。
また、巻回電線部を奇数段有する一次コイルを形成する場合には、点火コイルにおいて、上記他方側から一方側に戻すリード線部の配置場所を適切に確保することができなかった。そのため、点火コイルにおいて、一方のリード線部を配置するための余分なスペースを確保する必要が生じ、点火コイルの外径が大きくなってしまうおそれがあった。
また、巻回電線部を奇数段有する一次コイルを形成する場合には、点火コイルにおいて、上記他方側から一方側に戻すリード線部の配置場所を適切に確保することができなかった。そのため、点火コイルにおいて、一方のリード線部を配置するための余分なスペースを確保する必要が生じ、点火コイルの外径が大きくなってしまうおそれがあった。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、一次コイルにおける戻り電線部又はセンサ素子の信号線を適切に点火コイル内に収納して、点火コイルの外径が大きくなることを防止することができる点火コイルを提供しようとするものである。
第1の発明は、同心円状に巻回した一次コイル及び二次コイルと、スパークプラグを取り付けるためのプラグ取付部とを備え、エンジンケースにおけるプラグホール内に挿入配置するよう構成した点火コイルにおいて、
該点火コイルは、上記一次コイル及び二次コイルの内周側に、磁性材料からなる中心コアを備えると共に、上記一次コイル及び二次コイルの外周側に、磁性材料からなる外周コアを備えており、
上記外周コアは、円筒形状を有すると共に、該円筒形状の周方向の少なくとも1箇所に、上記点火コイルの軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えており、
上記一次コイルは、上記軸方向の一方側から他方側に向けて絶縁被覆してなる電線を複数回巻回してなる巻回電線部と、上記他方側から上記一方側に向けて上記電線を戻してなる戻り電線部とを備えており、該戻り電線部の少なくとも一部を上記スリット内に配置してなることを特徴とする点火コイルにある(請求項1)。
該点火コイルは、上記一次コイル及び二次コイルの内周側に、磁性材料からなる中心コアを備えると共に、上記一次コイル及び二次コイルの外周側に、磁性材料からなる外周コアを備えており、
上記外周コアは、円筒形状を有すると共に、該円筒形状の周方向の少なくとも1箇所に、上記点火コイルの軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えており、
上記一次コイルは、上記軸方向の一方側から他方側に向けて絶縁被覆してなる電線を複数回巻回してなる巻回電線部と、上記他方側から上記一方側に向けて上記電線を戻してなる戻り電線部とを備えており、該戻り電線部の少なくとも一部を上記スリット内に配置してなることを特徴とする点火コイルにある(請求項1)。
本発明の点火コイルは、上記一次コイルにおいて、上記巻回電線部を奇数段形成してなり、上記戻り電線部の配置に工夫を行っている。
すなわち、上記外周コアは、上記軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えている。一方、上記一次コイルは、軸方向の一方側から他方側に向けて上記電線を巻回してなる巻回電線部を備えており、この巻回電線部における他方側の端部から引き出した電線である上記戻り電線部の少なくとも一部を、上記スリット内に配置して、軸方向の他方側から一方側に向けて戻している。
すなわち、上記外周コアは、上記軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えている。一方、上記一次コイルは、軸方向の一方側から他方側に向けて上記電線を巻回してなる巻回電線部を備えており、この巻回電線部における他方側の端部から引き出した電線である上記戻り電線部の少なくとも一部を、上記スリット内に配置して、軸方向の他方側から一方側に向けて戻している。
これにより、巻回電線部を奇数段形成すると共に、戻り電線部をスリット内に収納することができ、点火コイルにおいて、戻り電線部を配置するための余分なスペースを効果的に減少させることができ、点火コイルの外径が大きくなってしまうことを防止することができる。
それ故、本発明の点火コイルによれば、一次コイルにおいて巻回電線部を奇数段形成し、巻回電線部の端部から引き出した戻り電線部を適切に点火コイル内に収納して、点火コイルの外径が大きくなることを防止することができる。
それ故、本発明の点火コイルによれば、一次コイルにおいて巻回電線部を奇数段形成し、巻回電線部の端部から引き出した戻り電線部を適切に点火コイル内に収納して、点火コイルの外径が大きくなることを防止することができる。
第2の発明は、同心円状に巻回した一次コイル及び二次コイルと、スパークプラグを取り付けるためのプラグ取付部とを備え、エンジンケースにおけるプラグホール内に挿入配置するよう構成した点火コイルにおいて、
該点火コイルは、上記一次コイル及び二次コイルの内周側に、磁性材料からなる中心コアを備えると共に、上記一次コイル及び二次コイルの外周側に、磁性材料からなる外周コアを備えており、
上記外周コアは、円筒形状を有すると共に、該円筒形状の周方向の少なくとも1箇所に、上記点火コイルの軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えており、
当該点火コイルに配設したセンサ素子の信号線の少なくとも一部を、上記スリット内に配設してなることを特徴とする点火コイルにある(請求項6)。
該点火コイルは、上記一次コイル及び二次コイルの内周側に、磁性材料からなる中心コアを備えると共に、上記一次コイル及び二次コイルの外周側に、磁性材料からなる外周コアを備えており、
上記外周コアは、円筒形状を有すると共に、該円筒形状の周方向の少なくとも1箇所に、上記点火コイルの軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えており、
当該点火コイルに配設したセンサ素子の信号線の少なくとも一部を、上記スリット内に配設してなることを特徴とする点火コイルにある(請求項6)。
本発明の点火コイルにおいては、これに用いる燃焼圧センサ、イオン検出センサ、ノックセンサ、プレイグセンサ、温度センサ、近接センサ等のセンサ素子の信号線の配置に工夫を行っている。
すなわち、本発明においては、センサ素子の信号線をスリット内に収納することができ、点火コイルにおいて、センサ素子の信号線を配置するための余分なスペースを効果的に減少させることができる。
それ故、本発明の点火コイルによれば、センサ素子の信号線を適切に点火コイル内に収納して、点火コイルの外径が大きくなることを防止することができる。
すなわち、本発明においては、センサ素子の信号線をスリット内に収納することができ、点火コイルにおいて、センサ素子の信号線を配置するための余分なスペースを効果的に減少させることができる。
それ故、本発明の点火コイルによれば、センサ素子の信号線を適切に点火コイル内に収納して、点火コイルの外径が大きくなることを防止することができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記一次コイルと上記外周コアとの間には、絶縁材からなる絶縁筒が配設してあり、該絶縁筒は、上記スリット内に向けて突出形成した突出形成部を備えており、上記戻り電線部の少なくとも一部は、上記突出形成部内に配置してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、絶縁筒により、一次コイルにおける巻回電線部と、外周コアとの絶縁状態を確実に維持することができる。また、絶縁筒における突出形成部をスリット内に配置し、突出形成部内に戻り電線部の少なくとも一部を配置することにより、突出形成部及び戻り電線部を適切に点火コイル内に収納して、点火コイルの外径が大きくなることを適切に防止することができる。
また、この場合には、絶縁筒内に樹脂材料を充填することにより、戻り電線部をスリット内に固定することができる。
本発明において、上記一次コイルと上記外周コアとの間には、絶縁材からなる絶縁筒が配設してあり、該絶縁筒は、上記スリット内に向けて突出形成した突出形成部を備えており、上記戻り電線部の少なくとも一部は、上記突出形成部内に配置してあることが好ましい(請求項2)。
この場合には、絶縁筒により、一次コイルにおける巻回電線部と、外周コアとの絶縁状態を確実に維持することができる。また、絶縁筒における突出形成部をスリット内に配置し、突出形成部内に戻り電線部の少なくとも一部を配置することにより、突出形成部及び戻り電線部を適切に点火コイル内に収納して、点火コイルの外径が大きくなることを適切に防止することができる。
また、この場合には、絶縁筒内に樹脂材料を充填することにより、戻り電線部をスリット内に固定することができる。
また、上記外周コアは、絶縁材からなるコイルケース内に配置することもできる(請求項3)。
この場合には、外周コアと共に上記一次コイルにおける戻り電線部も、コイルケース内に収納することができる。また、この場合には、コイルケース内に樹脂材料を充填することにより、戻り電線部をスリット内に固定することができる。
この場合には、外周コアと共に上記一次コイルにおける戻り電線部も、コイルケース内に収納することができる。また、この場合には、コイルケース内に樹脂材料を充填することにより、戻り電線部をスリット内に固定することができる。
上記一次コイルの上記巻回電線部は、1段又は3段に巻回してあることが好ましい(請求項4)。
この場合には、一次コイルの形成が容易であると共に、点火コイルの外径を容易に縮小させることができる。
この場合には、一次コイルの形成が容易であると共に、点火コイルの外径を容易に縮小させることができる。
また、上記外周コアは、上記スリットを形成してなる円筒形状の電磁鋼板を複数積層してなり、該電磁鋼板における各スリットの形成位置は、その周方向に互いにずらしてあり、上記戻り電線部の少なくとも一部は、外周側に位置する電磁鋼板とその内周側に位置する電磁鋼板におけるスリットとの間に形成された空間内に配置することができる(請求項5)。
この場合には、戻り電線部の少なくとも一部を上記空間内に収納することができる。そのため、戻り電線部が点火コイルから飛び出し、プラグホール又は他の部材等と接触してしまうことを容易に防止することができる。
この場合には、戻り電線部の少なくとも一部を上記空間内に収納することができる。そのため、戻り電線部が点火コイルから飛び出し、プラグホール又は他の部材等と接触してしまうことを容易に防止することができる。
また、上記第2の発明において、上記外周コアは、上記スリットを形成してなる円筒形状の電磁鋼板を複数積層してなり、該電磁鋼板における各スリットの形成位置は、その周方向に互いにずらしてあり、上記センサ素子の信号線の少なくとも一部は、外周側に位置する電磁鋼板とその内周側に位置する電磁鋼板におけるスリットとの間に形成された空間内に配置することができる(請求項7)。
この場合には、センサ素子の信号線の少なくとも一部を上記空間内に収納することができる。そのため、センサ素子の信号線が点火コイルから飛び出し、プラグホール又は他の部材等と接触してしまうことを容易に防止することができる。
この場合には、センサ素子の信号線の少なくとも一部を上記空間内に収納することができる。そのため、センサ素子の信号線が点火コイルから飛び出し、プラグホール又は他の部材等と接触してしまうことを容易に防止することができる。
また、上記センサ素子は、当該点火コイルに加わる圧力を検出する圧力センサ素子であり、該圧力センサ素子は、上記一次コイル及び二次コイルと上記スパークプラグとの間に配設してあることを特徴とする点火コイル。
ことが好ましい(請求項8)。
この場合には、外周コアにおけるスリット内には、圧力センサの引出線の少なくとも一部を配置することができる。これにより、圧力センサを備えた点火コイルにおいて、圧力センサの引出線の収納を適切に行うことができ、圧力センサを備えた点火コイルの外径が大きくなってしまうことを防止することができる。
ことが好ましい(請求項8)。
この場合には、外周コアにおけるスリット内には、圧力センサの引出線の少なくとも一部を配置することができる。これにより、圧力センサを備えた点火コイルにおいて、圧力センサの引出線の収納を適切に行うことができ、圧力センサを備えた点火コイルの外径が大きくなってしまうことを防止することができる。
以下に、本発明の点火コイルにかかる実施例につき、図面と共に説明する。
(実施例1)
本例の点火コイル1は、図1〜図3に示すごとく、同心円状に巻回した一次コイル3及び二次コイル4と、スパークプラグ6を取り付けるためのプラグ取付部13とを備え、エンジンケース7におけるプラグホール71内に挿入配置するよう構成されている。
この点火コイル1は、一次コイル3及び二次コイル4の内周側に、磁性材料からなる中心コア2を備えると共に、一次コイル3及び二次コイル4の外周側に、磁性材料からなる外周コア5を備えている。
(実施例1)
本例の点火コイル1は、図1〜図3に示すごとく、同心円状に巻回した一次コイル3及び二次コイル4と、スパークプラグ6を取り付けるためのプラグ取付部13とを備え、エンジンケース7におけるプラグホール71内に挿入配置するよう構成されている。
この点火コイル1は、一次コイル3及び二次コイル4の内周側に、磁性材料からなる中心コア2を備えると共に、一次コイル3及び二次コイル4の外周側に、磁性材料からなる外周コア5を備えている。
外周コア5は、図3〜図5に示すごとく、円筒形状を有すると共に、この円筒形状の周方向Cの1箇所に、点火コイル1の軸方向Lに向けて切欠き形成したスリット52を備えている。
また、一次コイル3は、軸方向Lの一方側301から他方側302に向けて絶縁被覆してなる一次電線321を複数回巻回してなる巻回電線部33と、軸方向Lの他方側302から一方側301に向けて一次電線321を戻してなる戻り電線部34とを備えており、この戻り電線部34をスリット52内に配置してなる。
また、一次コイル3は、軸方向Lの一方側301から他方側302に向けて絶縁被覆してなる一次電線321を複数回巻回してなる巻回電線部33と、軸方向Lの他方側302から一方側301に向けて一次電線321を戻してなる戻り電線部34とを備えており、この戻り電線部34をスリット52内に配置してなる。
以下に、本例の点火コイル1につき詳説する。
図1、図2に示すごとく、点火コイル1の軸方向Lにおいて、上記プラグ取付部13の形成位置とは反対側の位置には、一次コイル3の一次巻線32に電力を供給するためのイグナイタ部11が形成されている。このイグナイタ部11は、上記プラグホール71の外部に配設される。
また、イグナイタ部11は、樹脂製のイグナイタケース111内に、一次コイル3に電力を供給するイグナイタ112を配設してなり、イグナイタケース111内は、イグナイタ112を配設した状態でエポキシ樹脂等の樹脂材料15によって充填されている。また、イグナイタ112は、エンジンのECU(電子制御ユニット)からの信号によって動作するスイッチング素子等を用いた電力制御回路、及びイオン電流の検出を行うイオン電流検出回路等を備えている。
図1、図2に示すごとく、点火コイル1の軸方向Lにおいて、上記プラグ取付部13の形成位置とは反対側の位置には、一次コイル3の一次巻線32に電力を供給するためのイグナイタ部11が形成されている。このイグナイタ部11は、上記プラグホール71の外部に配設される。
また、イグナイタ部11は、樹脂製のイグナイタケース111内に、一次コイル3に電力を供給するイグナイタ112を配設してなり、イグナイタケース111内は、イグナイタ112を配設した状態でエポキシ樹脂等の樹脂材料15によって充填されている。また、イグナイタ112は、エンジンのECU(電子制御ユニット)からの信号によって動作するスイッチング素子等を用いた電力制御回路、及びイオン電流の検出を行うイオン電流検出回路等を備えている。
図1、図3に示すごとく、上記一次コイル3は、円筒状樹脂からなる一次スプール31の外周面に、絶縁被覆した一次電線321による一次巻線32を形成してなり、上記二次コイル4は、円筒状樹脂からなる二次スプール41の外周面に、絶縁被覆した二次電線による二次巻線42を形成してなる。また、二次巻線42は、一次電線321よりも細い二次電線を、一次巻線32よりも多い巻回数で巻回してなる。
また、図4に示すごとく、上記巻回電線部33と戻り電線部34とは、一次巻線32の各部分として形成されている。巻回電線部33から引き出した一次電線321の端部であるリード線部331と、戻り電線部34の端部であるリード線部341とは、一次コイル3の軸方向Lの一方側301の端部から引き出されている。そして、各リード線部331、341は、上記イグナイタ112に接続されている(図1参照)。
本例の一次コイル3は、一次スプール31の外周面に1段(1層)の状態で一次電線321を巻回してなり、一次巻線32は、1段の巻回電線部33を備えている。
本例の一次コイル3は、一次スプール31の外周面に1段(1層)の状態で一次電線321を巻回してなり、一次巻線32は、1段の巻回電線部33を備えている。
また、図3〜図5に示すごとく、一次コイル3と外周コア5との間には、絶縁材としての円筒状樹脂からなる絶縁筒12が配設されている。この絶縁筒12は、円筒断面形状の本体部121と、この本体部121の周方向Cにおける1箇所から径方向Rの外方に向けて突出形成した突出形成部122とを備えている。また、絶縁筒12は、厚みが0.3〜1mm程度の薄いシート状の樹脂から構成されており、突出形成部122は、上記戻り電線部34を挿通させるための挿通凹部123を有している。
そして、突出形成部122は、外周コア5におけるスリット52内に配置されており、戻り電線部34は、突出形成部122の挿通凹部123内に挿通配置されている。
そして、突出形成部122は、外周コア5におけるスリット52内に配置されており、戻り電線部34は、突出形成部122の挿通凹部123内に挿通配置されている。
また、図3に示すごとく、中心コア2は、絶縁被膜を備えた平板状の積層鋼板21を軸方向Lに直交する横方向Wに向けて複数積層してなる。この複数の積層鋼板21は、それらの端部を溶接することによって互いに結合されている。また、外周コア5は、軸方向Lにスリット52を形成してなる円筒状の積層鋼板51を、径方向Rに接着剤を介して複数積層してなる。そして、一次コイル3に電流を流して発生させる磁束は、中心コア2及び外周コア5を通過させて増大させることができる。また、中心コア2の外周面には、応力緩和用の絶縁シート25が巻き付けてある。
また、図5に示すごとく、外周コア5におけるスリット52は、各積層鋼板51の周方向Cの端部同士の間に、上記一次電線321の直径の2〜5倍の間隙を形成してなる。
また、積層鋼板21、51は、磁性材料からなる電磁鋼板からなり、本例の積層鋼板21、51は珪素鋼板である。
また、図5に示すごとく、外周コア5におけるスリット52は、各積層鋼板51の周方向Cの端部同士の間に、上記一次電線321の直径の2〜5倍の間隙を形成してなる。
また、積層鋼板21、51は、磁性材料からなる電磁鋼板からなり、本例の積層鋼板21、51は珪素鋼板である。
図1、図3に示すごとく、二次コイル4は、一次コイル3の内周側に挿通されており、二次コイル4の内周側には、中心コア2が挿通されている。また、一次コイル3は、外周コア5の内周側に挿通されている。
また、中心コア2と二次コイル4との間、二次コイル4と一次コイル3との間、一次コイル3と絶縁筒12との間の各隙間には、上記イグナイタケース111内を充填した樹脂材料15と同じ樹脂材料15が充填されている。
そして、図5に示すごとく、絶縁筒12における突出形成部122内に充填された樹脂材料15により、戻り電線部34は、突出形成部122内に固定されている。
また、中心コア2と二次コイル4との間、二次コイル4と一次コイル3との間、一次コイル3と絶縁筒12との間の各隙間には、上記イグナイタケース111内を充填した樹脂材料15と同じ樹脂材料15が充填されている。
そして、図5に示すごとく、絶縁筒12における突出形成部122内に充填された樹脂材料15により、戻り電線部34は、突出形成部122内に固定されている。
なお、一次コイル3は、一次スプール31を用いずに形成することもできる。すなわち、この場合には、絶縁被覆した一次電線321を円筒状のボビンに巻回して一次巻線32を形成した後、この一次巻線32における各一次電線321同士を融着剤等によって結合すると共に、当該一次巻線32を上記ボビンから取り外して、円筒状の一次コイル3を形成することができる。
また、図1に示すごとく、上記プラグ取付部13は、上記一次スプール31から延長形成された延長形成部に、ゴム製のプラグキャップ131を配設して形成されている。そして、プラグキャップ131内には、スパークプラグ6を取り付けるためのプラグ取付口132が形成されている。また、このプラグ取付口132には、スパークプラグ6と接触するコイルバネ134が配設されており、このコイルバネ134は、高圧端子133を介して二次コイル4の二次巻線42における高電圧側巻線端部と電気的に接続されている。
次に、上記点火コイル1の動作につき簡単に説明する。
ECUからパルス状のスパーク発生信号がイグナイタ112に送信されると、イグナイタ112におけるスイッチング素子等が動作し、一次コイル3に瞬間的に電流が流れて、中心コア2及び外周コア5を通過する磁界が形成される。そして、この磁界の消滅に伴い、この磁界の形成方向とは反対方向に向けて、中心コア2及び外周コア5を通過する誘導磁界が形成される。また、この誘導磁界の形成により、二次コイル4に誘導起電力(逆起電力)が発生し、点火コイル1に取り付けたスパークプラグ6からスパークを発生させることができる。
ECUからパルス状のスパーク発生信号がイグナイタ112に送信されると、イグナイタ112におけるスイッチング素子等が動作し、一次コイル3に瞬間的に電流が流れて、中心コア2及び外周コア5を通過する磁界が形成される。そして、この磁界の消滅に伴い、この磁界の形成方向とは反対方向に向けて、中心コア2及び外周コア5を通過する誘導磁界が形成される。また、この誘導磁界の形成により、二次コイル4に誘導起電力(逆起電力)が発生し、点火コイル1に取り付けたスパークプラグ6からスパークを発生させることができる。
本例の点火コイル1は、一次コイル3において、巻回電線部33を1段形成してなり、戻り電線部34の配置に工夫を行っている。
すなわち、上記のごとく、外周コア5は、軸方向Lに向けて切欠き形成したスリット52を備えている。一方、一次コイル3は、軸方向Lの一方側301から他方側302に向けて一次電線321を巻回してなる1段の巻回電線部33を備えており、この巻回電線部33における他方側302の端部から引き出した一次電線321である戻り電線部34を、外周コア5におけるスリット52内に配置して、軸方向Lの他方側302から一方側301に向けて折り返している。
すなわち、上記のごとく、外周コア5は、軸方向Lに向けて切欠き形成したスリット52を備えている。一方、一次コイル3は、軸方向Lの一方側301から他方側302に向けて一次電線321を巻回してなる1段の巻回電線部33を備えており、この巻回電線部33における他方側302の端部から引き出した一次電線321である戻り電線部34を、外周コア5におけるスリット52内に配置して、軸方向Lの他方側302から一方側301に向けて折り返している。
これにより、巻回電線部33を1段形成すると共に、戻り電線部34をスリット52内に収納することができ、点火コイル1において、戻り電線部34を配置するための余分なスペースを確保する必要がなくなり、点火コイル1の外径が大きくなってしまうことを防止することができる。
それ故、本例の点火コイル1によれば、一次コイル3において巻回電線部33を1段の状態で形成し、巻回電線部33の端部から引き出した戻り電線部34を適切に収納することができ、点火コイル1の外径が大きくなることを防止することができる。
それ故、本例の点火コイル1によれば、一次コイル3において巻回電線部33を1段の状態で形成し、巻回電線部33の端部から引き出した戻り電線部34を適切に収納することができ、点火コイル1の外径が大きくなることを防止することができる。
また、エンジンケース7においては、各種部品の搭載スペースを増加させるために、プラグホール71の内径を縮小化させる要請がある。この場合には、点火コイル1の外径も縮小化させる必要がある。また、点火コイル1の外径を縮小させる場合でも、二次コイル4に発生させる出力電圧(出力エネルギー)を小さくしないためには、一次電線321の直径をできるだけ大きく保つ必要がある。
そこで、上記のごとく、戻り電線部34を外周コア5のスリット52内に配置して軸方向Lの反対側に折り返す構成を採用することにより、戻り電線部34が点火コイル1において無駄なスペースを占有してしまうことを防止することができる。また、一次コイル3における巻回電線部33を1段の状態で形成することにより、一次電線321の直径をできるだけ大きく保つことができる。これにより、二次コイル4に発生させる出力電圧(出力エネルギー)を小さくすることなく、点火コイル1の外径を縮小させることができる。
なお、上記各種部品としては、例えば、エンジンのカム軸の周辺に配設する装置として、エンジンバルブの開閉タイミングを可変させるための装置等がある。
なお、上記各種部品としては、例えば、エンジンのカム軸の周辺に配設する装置として、エンジンバルブの開閉タイミングを可変させるための装置等がある。
(実施例2)
本例の点火コイル1は、図6に示すごとく、上記絶縁筒12を用いておらず、絶縁材としての円筒状樹脂からなるコイルケース16の内周側に、上記外周コア5を挿通してなる。
本例においては、コイルケース16内に、上記エポキシ樹脂等からなる樹脂材料15を充填する。そして、本例の一次コイル3における戻り電線部34は、上記樹脂材料15によって外周コア5におけるスリット52内に固定することができる。
本例においても、その他は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例の点火コイル1は、図6に示すごとく、上記絶縁筒12を用いておらず、絶縁材としての円筒状樹脂からなるコイルケース16の内周側に、上記外周コア5を挿通してなる。
本例においては、コイルケース16内に、上記エポキシ樹脂等からなる樹脂材料15を充填する。そして、本例の一次コイル3における戻り電線部34は、上記樹脂材料15によって外周コア5におけるスリット52内に固定することができる。
本例においても、その他は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例の点火コイル10は、図7、図8に示すごとく、エンジンの気筒における燃焼室内の圧力を検出する圧力センサ(燃焼圧センサ)80を備えている。
また、本例の点火コイル10は、スパークプラグ6を一体装備してなるものであり、一次コイル3及び二次コイル4を挿通配置させるハウジング8と、スパークプラグ6とを一体的に有している。そして、圧力センサ80は、ハウジング8内において、一次コイル3及び二次コイル4とスパークプラグ6との間に配設されている。
本例の点火コイル10は、図7、図8に示すごとく、エンジンの気筒における燃焼室内の圧力を検出する圧力センサ(燃焼圧センサ)80を備えている。
また、本例の点火コイル10は、スパークプラグ6を一体装備してなるものであり、一次コイル3及び二次コイル4を挿通配置させるハウジング8と、スパークプラグ6とを一体的に有している。そして、圧力センサ80は、ハウジング8内において、一次コイル3及び二次コイル4とスパークプラグ6との間に配設されている。
より具体的には、図7に示すごとく、ハウジング8は、一次コイル3及び二次コイル4を挿通配置させる筒状本体部81と、エンジンケース7への取付部821及びスパークプラグ6の接地電極822を備えたプラグ構成部82とを有している。また、本例の外周コア5は筒状本体部81であり、筒状本体部81は、点火コイル10の軸方向Lに向けて切欠き形成したスリット52を備えている。
また、スパークプラグ6の中心電極83は、コイルバネ134等を介して二次コイル4の高電圧側巻線端部に接続されており、中心電極83とプラグ構成部82との間には、絶縁碍子84が配設されている。そして、圧力センサ80は、絶縁碍子84と一次コイル3の一次スプール31との間に配設されている。また、点火コイル10をエンジンケース7におけるプラグホール71に取り付けた状態においては、スパークプラグ6の中心電極83及び接地電極822が、燃焼室内に突出配置されている。
そして、エンジンの気筒において、正常に燃焼が行われたときには、燃焼室内の圧力が上昇し、上記圧力センサ80がこの圧力の上昇を検出する。これにより、エンジンの気筒における燃焼状態を監視することができる。
そして、エンジンの気筒において、正常に燃焼が行われたときには、燃焼室内の圧力が上昇し、上記圧力センサ80がこの圧力の上昇を検出する。これにより、エンジンの気筒における燃焼状態を監視することができる。
本例においては、図8に示すごとく、一次コイル3における戻り電線部34と、圧力センサ80の引出線(本例では信号線)801とは、外周コア5としての筒状本体部81におけるスリット52内に配置している。そのため、圧力センサ80を備えた点火コイル10において、戻り電線部34の収納と圧力センサ80の引出線801の収納とを適切に行うことができ、当該点火コイル10の外径が大きくなってしまうことを防止することができる。
本例においても、その他は上記実施例2と同様であり、上記実施例2と同様の作用効果を得ることができる。
本例においても、その他は上記実施例2と同様であり、上記実施例2と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施例1〜3においては、外周コア5の軸方向全長と等しい長さのスリット52を、外周コア5の周方向Cの1箇所に形成した場合について説明した。
これ以外にも、スリット52は、その長さが、外周コア5の軸方向全長よりも短いものとすることもできる。この場合には、戻り電線部34の一部をスリット52内に配置することができる。
これ以外にも、スリット52は、その長さが、外周コア5の軸方向全長よりも短いものとすることもできる。この場合には、戻り電線部34の一部をスリット52内に配置することができる。
また、スリット52は、外周コア5の周方向Cの複数箇所に形成することもできる。この場合には、戻り電線部34の少なくとも一部を、いずれかのスリット52内に配置することができる。
さらに、外周コア5には、外周コア5の軸方向全長と等しい長さのスリット52と、外周コア5の軸方向全長よりも短い長さのスリット52とを混在させて形成することもできる。この場合には、戻り電線部34の少なくとも一部を、いずれかのスリット52内に配置することができる。
さらに、外周コア5には、外周コア5の軸方向全長と等しい長さのスリット52と、外周コア5の軸方向全長よりも短い長さのスリット52とを混在させて形成することもできる。この場合には、戻り電線部34の少なくとも一部を、いずれかのスリット52内に配置することができる。
また、上記実施例1〜3においては、戻り電線部34の外径(一次電線321の外径)は、外周コア5の厚みよりも小さくした。これに対し、戻り電線部34の外径(一次電線321の外径)は、外周コア5の厚み以上の大きさにすることもできる。
また、上記実施例2においては、戻り電線部34の横方向断面の全体を、スリット52内に配置した。これに対し、上記実施例2においても、上記実施例1における図5に示したように、戻り電線部34の横方向断面の一部を、スリット52内に配置することもできる。
また、上記実施例2においては、戻り電線部34の横方向断面の全体を、スリット52内に配置した。これに対し、上記実施例2においても、上記実施例1における図5に示したように、戻り電線部34の横方向断面の一部を、スリット52内に配置することもできる。
(実施例4)
本例は、図9〜図12に示すごとく、上記実施例1に示した戻り電線部34及びセンサ素子の信号線801の少なくとも一方を、外周コア5におけるスリット52内に収納する際の更なる工夫を行った例である。
図9に示すごとく、本例の外周コア5は、上記スリット52を形成してなる円筒形状の電磁鋼板51を3層に積層してなる。また、各電磁鋼板51におけるスリット52の形成位置は、外周コア5の周方向Cに互いにずらしてある。
本例の点火コイル1Aは、センサ素子として上記実施例3で示した圧力センサ80を備えている。また、本例の一次コイル3は、上記実施例1に示した戻り電線部34を備えている。また、本例のセンサ素子の信号線801は、圧力センサ80の信号線801である。なお、図9〜図12においては、中心コア2、一次コイル3及び二次コイル4は、斜線で示して省略している。
本例は、図9〜図12に示すごとく、上記実施例1に示した戻り電線部34及びセンサ素子の信号線801の少なくとも一方を、外周コア5におけるスリット52内に収納する際の更なる工夫を行った例である。
図9に示すごとく、本例の外周コア5は、上記スリット52を形成してなる円筒形状の電磁鋼板51を3層に積層してなる。また、各電磁鋼板51におけるスリット52の形成位置は、外周コア5の周方向Cに互いにずらしてある。
本例の点火コイル1Aは、センサ素子として上記実施例3で示した圧力センサ80を備えている。また、本例の一次コイル3は、上記実施例1に示した戻り電線部34を備えている。また、本例のセンサ素子の信号線801は、圧力センサ80の信号線801である。なお、図9〜図12においては、中心コア2、一次コイル3及び二次コイル4は、斜線で示して省略している。
そして、同図に示すごとく、本例の点火コイル1Aにおいては、戻り電線部34と圧力センサ80の信号線801とのいずれか一方を、最も外周側に位置する電磁鋼板(最外周電磁鋼板)51Aとその内周側に位置する電磁鋼板(中間電磁鋼板)51Bにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置している。また、戻り電線部34と圧力センサ80の信号線801との他方を、中間電磁鋼板51Bとその内周側に位置する電磁鋼板(最内周電磁鋼板)51Cにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置している。また、3層の電磁鋼板51を積層した外周コア5は、上記実施例2に示した円筒状樹脂からなるコイルケース16の内周側に配置した。
本例においては、戻り電線部34と圧力センサ80の信号線801とを、各電磁鋼板51における空間53内に収納することができる。そのため、戻り電線部34及び圧力センサ80の信号線801が点火コイル1Aから飛び出し、プラグホール71又は他の部材等と接触して短絡してしまうことを容易に防止することができる。
本例の点火コイル1Aにおいても、その他の構成は上記実施例1〜3と同様であり、実施例1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
本例の点火コイル1Aにおいても、その他の構成は上記実施例1〜3と同様であり、実施例1〜3と同様の作用効果を得ることができる。
また、各電磁鋼板51におけるスリット52又は空間53内には、種々の態様で戻り電線部34又はセンサ素子の信号線801を配置することができる。
例えば、図10に示すごとく、センサ素子の信号線801が、プラス側信号の電線801Aとマイナス側信号の電線801Bとに分かれている場合には、いずれか一方の電線を、最外周電磁鋼板51Aとその内周側に位置する中間電磁鋼板51Bにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置し、他方の電線を、中間電磁鋼板51Bとその内周側に位置する最内周電磁鋼板51Cにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置することができる。
例えば、図10に示すごとく、センサ素子の信号線801が、プラス側信号の電線801Aとマイナス側信号の電線801Bとに分かれている場合には、いずれか一方の電線を、最外周電磁鋼板51Aとその内周側に位置する中間電磁鋼板51Bにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置し、他方の電線を、中間電磁鋼板51Bとその内周側に位置する最内周電磁鋼板51Cにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置することができる。
また、例えば、図11に示すごとく、コイルケース16を一次コイル3と外周コア5との間に配置した場合においても、プラス側信号の電線801Aとマイナス側信号の電線801Bとのいずれか一方を、最外周電磁鋼板51Aとその内周側に位置する中間電磁鋼板51Bにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置し、他方を、中間電磁鋼板51Bとその内周側に位置する最内周電磁鋼板51Cにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置することができる。
また、例えば、図12に示すごとく、外周コア5を2層の電磁鋼板51によって構成した場合には、プラス側信号の電線801Aとマイナス側信号の電線802Bとのいずれか一方を、外周側に位置する外周電磁鋼板51Dにおけるスリット52内に配置し、他方を、外周電磁鋼板51Dとその内周側に位置する内周電磁鋼板51Eにおけるスリット52との間に形成された空間53内に配置することができる。
なお、上記センサ素子は、圧力センサ(燃焼圧センサ)とするだけでなく、エンジンにおいて燃焼を行った際に生じるイオンが、スパークプラグにおける一対の電極間を流れる際に発生するイオン電流を検出するイオン検出センサ、エンジンの異常燃焼による振動(ノッキング)を検出するノックセンサ、点火プラグ部の異常燃焼による温度を検出するプレイグセンサ、点火コイル周辺の温度を検出する温度センサ、又はエンジンのピストンとの間の隙間を検出する近接センサ等とすることもできる。
なお、上記センサ素子は、圧力センサ(燃焼圧センサ)とするだけでなく、エンジンにおいて燃焼を行った際に生じるイオンが、スパークプラグにおける一対の電極間を流れる際に発生するイオン電流を検出するイオン検出センサ、エンジンの異常燃焼による振動(ノッキング)を検出するノックセンサ、点火プラグ部の異常燃焼による温度を検出するプレイグセンサ、点火コイル周辺の温度を検出する温度センサ、又はエンジンのピストンとの間の隙間を検出する近接センサ等とすることもできる。
1 点火コイル
11 イグナイタ部
12 絶縁筒
122 突出形成部
13 プラグ取付部
15 樹脂材料
16 コイルケース
2 中心コア
3 一次コイル
301 一方側
302 他方側
31 一次スプール
32 一次巻線
321 一次電線
33 巻回電線部
34 戻り電線部
4 二次コイル
5 外周コア
51 積層鋼板(電磁鋼板)
52 スリット
6 スパークプラグ
7 エンジンケース
71 プラグホール
80 圧力センサ
801 引出線(信号線)
L 軸方向
W 横方向
C 周方向
R 径方向
11 イグナイタ部
12 絶縁筒
122 突出形成部
13 プラグ取付部
15 樹脂材料
16 コイルケース
2 中心コア
3 一次コイル
301 一方側
302 他方側
31 一次スプール
32 一次巻線
321 一次電線
33 巻回電線部
34 戻り電線部
4 二次コイル
5 外周コア
51 積層鋼板(電磁鋼板)
52 スリット
6 スパークプラグ
7 エンジンケース
71 プラグホール
80 圧力センサ
801 引出線(信号線)
L 軸方向
W 横方向
C 周方向
R 径方向
Claims (8)
- 同心円状に巻回した一次コイル及び二次コイルと、スパークプラグを取り付けるためのプラグ取付部とを備え、エンジンケースにおけるプラグホール内に挿入配置するよう構成した点火コイルにおいて、
該点火コイルは、上記一次コイル及び二次コイルの内周側に、磁性材料からなる中心コアを備えると共に、上記一次コイル及び二次コイルの外周側に、磁性材料からなる外周コアを備えており、
上記外周コアは、円筒形状を有すると共に、該円筒形状の周方向の少なくとも1箇所に、上記点火コイルの軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えており、
上記一次コイルは、上記軸方向の一方側から他方側に向けて絶縁被覆してなる電線を複数回巻回してなる巻回電線部と、上記他方側から上記一方側に向けて上記電線を戻してなる戻り電線部とを備えており、該戻り電線部の少なくとも一部を上記スリット内に配置してなることを特徴とする点火コイル。 - 請求項1において、上記一次コイルと上記外周コアとの間には、絶縁材からなる絶縁筒が配設してあり、該絶縁筒は、上記スリット内に向けて突出形成した突出形成部を備えており、
上記戻り電線部の少なくとも一部は、上記突出形成部内に配置してあることを特徴とする点火コイル。 - 請求項1において、上記外周コアは、絶縁材からなるコイルケース内に配置してあることを特徴とする点火コイル。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記一次コイルの上記巻回電線部は、1段又は3段に巻回してあることを特徴とする点火コイル。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、上記外周コアは、上記スリットを形成してなる円筒形状の電磁鋼板を複数積層してなり、該電磁鋼板における各スリットの形成位置は、その周方向に互いにずらしてあり、
上記戻り電線部の少なくとも一部は、外周側に位置する電磁鋼板とその内周側に位置する電磁鋼板におけるスリットとの間に形成された空間内に配置してあることを特徴とする点火コイル。 - 同心円状に巻回した一次コイル及び二次コイルと、スパークプラグを取り付けるためのプラグ取付部とを備え、エンジンケースにおけるプラグホール内に挿入配置するよう構成した点火コイルにおいて、
該点火コイルは、上記一次コイル及び二次コイルの内周側に、磁性材料からなる中心コアを備えると共に、上記一次コイル及び二次コイルの外周側に、磁性材料からなる外周コアを備えており、
上記外周コアは、円筒形状を有すると共に、該円筒形状の周方向の少なくとも1箇所に、上記点火コイルの軸方向に向けて切欠き形成したスリットを備えており、
当該点火コイルに配設したセンサ素子の信号線の少なくとも一部を、上記スリット内に配設してなることを特徴とする点火コイル。 - 請求項6において、上記外周コアは、上記スリットを形成してなる円筒形状の電磁鋼板を複数積層してなり、該電磁鋼板における各スリットの形成位置は、その周方向に互いにずらしてあり、
上記センサ素子の信号線の少なくとも一部は、外周側に位置する電磁鋼板とその内周側に位置する電磁鋼板におけるスリットとの間に形成された空間内に配置してあることを特徴とする点火コイル。 - 請求項6又は7において、上記センサ素子は、当該点火コイルに加わる圧力を検出する圧力センサ素子であり、該圧力センサ素子は、上記一次コイル及び二次コイルと上記スパークプラグとの間に配設してあることを特徴とする点火コイル。
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JP2005080993 | 2005-03-22 | ||
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---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008117865A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Diamond Electric Mfg Co Ltd | 内燃機関用点火コイル |
JP2009088479A (ja) * | 2007-09-14 | 2009-04-23 | Denso Corp | 点火コイル |
JP2009091950A (ja) * | 2007-10-05 | 2009-04-30 | Ngk Spark Plug Co Ltd | エンジン用圧力センサ |
JP2011096798A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Tdk Corp | トランス |
CN106128729A (zh) * | 2016-07-19 | 2016-11-16 | 昆山凯迪汽车电器有限公司 | 点火线圈 |
-
2006
- 2006-02-10 JP JP2006033276A patent/JP2006303447A/ja not_active Withdrawn
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